JPH0882941A - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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- JPH0882941A JPH0882941A JP21683994A JP21683994A JPH0882941A JP H0882941 A JPH0882941 A JP H0882941A JP 21683994 A JP21683994 A JP 21683994A JP 21683994 A JP21683994 A JP 21683994A JP H0882941 A JPH0882941 A JP H0882941A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】オゾンによる劣化がなく長期安定性に優れる電
子写真用感光体を得る。 【構成】感光層の電荷輸送物質５としてジスチリル誘導
体およびベンジジン誘導体のうち少なくとも一種と酸化
防止剤としてトリフェニル化リン系化化合物を含ませ
る。
子写真用感光体を得る。 【構成】感光層の電荷輸送物質５としてジスチリル誘導
体およびベンジジン誘導体のうち少なくとも一種と酸化
防止剤としてトリフェニル化リン系化化合物を含ませ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体に関
し、詳しくは有機材料を含む感光層からなり、電子写真
方式のプリンター，複写機などに用いられる電子写真用
感光体に関する。
し、詳しくは有機材料を含む感光層からなり、電子写真
方式のプリンター，複写機などに用いられる電子写真用
感光体に関する。
【０００２】
【従来の技術】電子写真用感光体は導電性基体上に光導
電性を有する感光体層を積層した構造を採る。電荷の発
生や輸送を担う機能成分として有機化合物を含有する電
子写真用有機感光体、とりわけ材料の選択性が高く電荷
発生層、電荷輸送層などの機能層を積層してなる積層型
電子写真用有機感光体は機能設計が容易であり、塗工法
による生産性が高く、安全性に優れるなどの利点から複
写機をはじめとして各種プリンターへの応用が近年活発
に研究されている。
電性を有する感光体層を積層した構造を採る。電荷の発
生や輸送を担う機能成分として有機化合物を含有する電
子写真用有機感光体、とりわけ材料の選択性が高く電荷
発生層、電荷輸送層などの機能層を積層してなる積層型
電子写真用有機感光体は機能設計が容易であり、塗工法
による生産性が高く、安全性に優れるなどの利点から複
写機をはじめとして各種プリンターへの応用が近年活発
に研究されている。
【０００３】特に近年は、可とう性，熱安定性，膜形成
性などの利点を生かした有機材料を用いた感光体が実用
に供されている。さらには電荷発生物質としての新規ア
ゾ化合物や電荷輸送物質としての新規スチルベン誘導体
などが開発されて高感度化し、複写速度の速い複写機に
利用されている。しかしながら、該積層型有機感光体を
実用条件で長時間使用すると、帯電電位の低下、残留電
位の上昇、感度の低下等の問題が発生する。これらの原
因として、幾つかの外的要因を挙げることができる。即
ち放電帯電プロセスで発生するオゾンに曝されること、
そしてメンテナンス時に強力な外光に曝されることなど
である。これらの外的要因が上述諸特性へ与える影響
は、該感光体をオゾン雰囲気中に放置するか、或いは所
定光量を照射するといった実験的方法で確認できる。
性などの利点を生かした有機材料を用いた感光体が実用
に供されている。さらには電荷発生物質としての新規ア
ゾ化合物や電荷輸送物質としての新規スチルベン誘導体
などが開発されて高感度化し、複写速度の速い複写機に
利用されている。しかしながら、該積層型有機感光体を
実用条件で長時間使用すると、帯電電位の低下、残留電
位の上昇、感度の低下等の問題が発生する。これらの原
因として、幾つかの外的要因を挙げることができる。即
ち放電帯電プロセスで発生するオゾンに曝されること、
そしてメンテナンス時に強力な外光に曝されることなど
である。これらの外的要因が上述諸特性へ与える影響
は、該感光体をオゾン雰囲気中に放置するか、或いは所
定光量を照射するといった実験的方法で確認できる。
【０００４】上述した問題を解決するべく、酸化防止剤
や紫外線吸収剤として知られている添加剤を感光層に含
有させるといった試みが種々なされているが、未だ全て
の要求性能を満足しうる技術は確立されていないのが現
状であった。
や紫外線吸収剤として知られている添加剤を感光層に含
有させるといった試みが種々なされているが、未だ全て
の要求性能を満足しうる技術は確立されていないのが現
状であった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされその目的は添加剤を最適化することによりオ
ゾンに対して安定化を図り、長期にわたり特性の安定し
た電子写真用感光体を提供することにある。
みてなされその目的は添加剤を最適化することによりオ
ゾンに対して安定化を図り、長期にわたり特性の安定し
た電子写真用感光体を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上述の目的はこの発明に
よれば導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体
おいて、感光層中に電荷輸送物質として一般式〔Ｉ〕で
示されるジスチリル誘導体および一般式〔II〕で示され
るベンジジン誘導体のうち少なくとも一種を含み、かつ
酸化防止剤として一般式〔III 〕で示される化合物のう
ち少なくとも一種を含むとすることにより達成される。
よれば導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体
おいて、感光層中に電荷輸送物質として一般式〔Ｉ〕で
示されるジスチリル誘導体および一般式〔II〕で示され
るベンジジン誘導体のうち少なくとも一種を含み、かつ
酸化防止剤として一般式〔III 〕で示される化合物のう
ち少なくとも一種を含むとすることにより達成される。
【０００７】
【化１２】
【０００８】
【化１３】
【０００９】
【化１４】
【００１０】（一般式〔Ｉ〕〜〔III 〕中、Ｒ1 〜Ｒ17
は水素原子，アルキル基またはアルコキシ基を表し、Ｒ
18〜Ｒ23は水素原子，ハロゲン原子，水酸基，またはア
ルキル基を表す。） 上述の電子写真用感光体は酸化防止剤としてさらに一般
式〔IV〕〜〔IX〕で示される化合物，ビタミンＥ群，ビ
タミンＫ群のうち少なくとも一種を添加すること、また
はバインダ樹脂として構造式〔XIａ〕で示される構造単
位と構造式〔XIｂ〕で示される構造単位を有する共重合
ポリカーボネートを使用することが有効である。
は水素原子，アルキル基またはアルコキシ基を表し、Ｒ
18〜Ｒ23は水素原子，ハロゲン原子，水酸基，またはア
ルキル基を表す。） 上述の電子写真用感光体は酸化防止剤としてさらに一般
式〔IV〕〜〔IX〕で示される化合物，ビタミンＥ群，ビ
タミンＫ群のうち少なくとも一種を添加すること、また
はバインダ樹脂として構造式〔XIａ〕で示される構造単
位と構造式〔XIｂ〕で示される構造単位を有する共重合
ポリカーボネートを使用することが有効である。
【００１１】
【化１５】
【００１２】（一般式〔IV〕中、Ｒ24は水素原子，水酸
基，アルキル基，アリル基を表す。）
基，アルキル基，アリル基を表す。）
【００１３】
【化１６】
【００１４】（一般式〔Ｖ〕中、Ａｒは置換基を有して
もよいフェニル基，ナフチル基を表し、Ｒ25は水素原
子，アルキル基，置換基を有してもよいフェニル基，ア
ラルキル基，アミノ基を表わす。）
もよいフェニル基，ナフチル基を表し、Ｒ25は水素原
子，アルキル基，置換基を有してもよいフェニル基，ア
ラルキル基，アミノ基を表わす。）
【００１５】
【化１７】
【００１６】（一般式〔VI〕中、Ｒ26，Ｒ27は水素原
子，アルキル基を表す。）
子，アルキル基を表す。）
【００１７】
【化１８】
【００１８】（一般式〔VII 〕中、Ｒ28，Ｒ29はアルキ
ル基，アルコキシ基を表す。）
ル基，アルコキシ基を表す。）
【００１９】
【化１９】
【００２０】（一般式〔VIII〕中、Ｒ30〜Ｒ33は水素原
子，アルキル基を表す。）
子，アルキル基を表す。）
【００２１】
【化２０】
【００２２】（一般式〔IX〕中、Ｒ34は水酸基，置換基
を有してもよいアルコキシ基，ベンゾイロキシ基を表
す。）
を有してもよいアルコキシ基，ベンゾイロキシ基を表
す。）
【００２３】
【化２１】
【００２４】
【化２２】
【００２５】
【作用】有機感光体において、電荷輸送層中に電荷輸送
物質として一般式〔Ｉ〕および〔II〕で示される化合物
を使用し、酸化防止剤として一般式〔III 〕で示される
化合物を添加することにより、帯電プロセスで発生した
オゾンによる酸化劣化を防止する作用が発現し、高感度
で繰り返し特性に優れた感光体が得られる。また、二次
的な酸化防止剤として一般式〔IV〕〜〔IX〕で示される
化合物およびビタミンＥ群，ビタミンＫ群から選ばれる
化合物を添加することにより、メンテナンス時に強力な
外光に曝されて光劣化することを防止し、あるいはバイ
ンダとして一般式〔XIａ〕および〔XIｂ〕で示される構
造単位を有する共重合ポリカーボネートを使用すること
により、耐オゾン性とランニング特性の良好な感光体が
得られる。
物質として一般式〔Ｉ〕および〔II〕で示される化合物
を使用し、酸化防止剤として一般式〔III 〕で示される
化合物を添加することにより、帯電プロセスで発生した
オゾンによる酸化劣化を防止する作用が発現し、高感度
で繰り返し特性に優れた感光体が得られる。また、二次
的な酸化防止剤として一般式〔IV〕〜〔IX〕で示される
化合物およびビタミンＥ群，ビタミンＫ群から選ばれる
化合物を添加することにより、メンテナンス時に強力な
外光に曝されて光劣化することを防止し、あるいはバイ
ンダとして一般式〔XIａ〕および〔XIｂ〕で示される構
造単位を有する共重合ポリカーボネートを使用すること
により、耐オゾン性とランニング特性の良好な感光体が
得られる。
【００２６】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図１はこの発明の実施例に係る正帯
電単層型電子写真用感光体を示す断面図である。図２は
この発明の実施例に係る負帯電積層型電子写真用感光体
を示す断面図である。
しながら説明する。図１はこの発明の実施例に係る正帯
電単層型電子写真用感光体を示す断面図である。図２は
この発明の実施例に係る負帯電積層型電子写真用感光体
を示す断面図である。
【００２７】図３はこの発明の実施例に係る正帯電積層
型電子写真用感光体を示す断面図である。以下に負帯電
型積層型感光体に適用した場合について述べる。但し本
実施例は本発明の請求範囲を限定するものではない。支
持体としては、アルミニウム製円筒やアルミニウム蒸着
のフィルム等の導電性基体単独、あるいは該導電性基体
の表面をアルマイト化したもの、あるいは樹脂皮膜など
による表面修飾を施したものが用いられる。本実施例で
は該導電性基体としてアルミニウム製の肉厚１ｍｍ、長
さ３１０ｍｍ、外径６０ｍｍの円筒基体を洗浄、乾燥し
たものを用いた。表面修飾に用いられる高分子分散皮膜
の材料としてはカゼイン、ポリビニルアルコール、ナイ
ロン、ポリアミド、メラニン、セルロースなどの絶縁性
高分子あるいはポリチオフェン、ポリピロール、ポリア
ニリンなどの導電性高分子、あるいはこれら高分子に金
属酸化物粉末、低分子化合物を含有せしめたものが用い
られる。
型電子写真用感光体を示す断面図である。以下に負帯電
型積層型感光体に適用した場合について述べる。但し本
実施例は本発明の請求範囲を限定するものではない。支
持体としては、アルミニウム製円筒やアルミニウム蒸着
のフィルム等の導電性基体単独、あるいは該導電性基体
の表面をアルマイト化したもの、あるいは樹脂皮膜など
による表面修飾を施したものが用いられる。本実施例で
は該導電性基体としてアルミニウム製の肉厚１ｍｍ、長
さ３１０ｍｍ、外径６０ｍｍの円筒基体を洗浄、乾燥し
たものを用いた。表面修飾に用いられる高分子分散皮膜
の材料としてはカゼイン、ポリビニルアルコール、ナイ
ロン、ポリアミド、メラニン、セルロースなどの絶縁性
高分子あるいはポリチオフェン、ポリピロール、ポリア
ニリンなどの導電性高分子、あるいはこれら高分子に金
属酸化物粉末、低分子化合物を含有せしめたものが用い
られる。
【００２８】電荷輸送層は、電荷輸送物質とバインダ樹
脂により構成される。電荷輸送物質の具体例が化学式
（Ｉ−１）ないし化学式（Ｉ−１０）の各種ジスチリル
誘導体または化学式（II−１）ないし化学式（II−５）
の各種ベンジジン誘導体に示される。これらは組み合わ
せて用いることができる。
脂により構成される。電荷輸送物質の具体例が化学式
（Ｉ−１）ないし化学式（Ｉ−１０）の各種ジスチリル
誘導体または化学式（II−１）ないし化学式（II−５）
の各種ベンジジン誘導体に示される。これらは組み合わ
せて用いることができる。
【００２９】
【化２３】
【００３０】
【化２４】
【００３１】
【化２５】
【００３２】電荷輸送層用の樹脂バインダとしては、ポ
リカーボネート，ビスフェノールＡ型ポリカーボネー
ト，ビスフェノールＺ型ポリカーボネート，ビスフェノ
ールＡ型−ビフェニル共重合ポリカーボネート，ポリア
リレート等を用いることができるが、特にビスフェノー
ルＡ型−ビフェニル共重合ポリカーボネートを用いるこ
とにより、良好な特性が得られる。
リカーボネート，ビスフェノールＡ型ポリカーボネー
ト，ビスフェノールＺ型ポリカーボネート，ビスフェノ
ールＡ型−ビフェニル共重合ポリカーボネート，ポリア
リレート等を用いることができるが、特にビスフェノー
ルＡ型−ビフェニル共重合ポリカーボネートを用いるこ
とにより、良好な特性が得られる。
【００３３】また電荷輸送層に添加する酸化防止剤の具
体例が化学式（III −１）ないし化学式（III −８）の
トリフェニル化リン系化合物に示される。二次的な酸化
防止剤の具体例が化学式（IV−１）ないし化学式（IV−
６），化学式（Ｖ−１）ないし化学式（Ｖ−６），化学
式（VI−１）ないし化学式（VI−４），化学式（VII−
１）ないし化学式（VII −４），化学式（VIII−１）な
いし化学式（VIII−４），化学式（IX−１）ないし化学
式（IX−４），化学式（Ｘ−１）ないし化学式（Ｘ−
５）に示される。
体例が化学式（III −１）ないし化学式（III −８）の
トリフェニル化リン系化合物に示される。二次的な酸化
防止剤の具体例が化学式（IV−１）ないし化学式（IV−
６），化学式（Ｖ−１）ないし化学式（Ｖ−６），化学
式（VI−１）ないし化学式（VI−４），化学式（VII−
１）ないし化学式（VII −４），化学式（VIII−１）な
いし化学式（VIII−４），化学式（IX−１）ないし化学
式（IX−４），化学式（Ｘ−１）ないし化学式（Ｘ−
５）に示される。
【００３４】
【化２６】
【００３５】
【化２７】
【００３６】
【化２８】
【００３７】
【化２９】
【００３８】被覆層は暗所でコロナ放電の電荷を受容し
て保持する機能を有しており、かつ電荷発生層が感応す
る光を透過する性能を有し、露光により発生した電荷発
生層からの電荷の注入を受けて表面電荷が中和消滅され
ることが必要である。被覆材料としては、ポリアミドな
どの有機絶縁性皮膜形成材料、あるいはそれら有機材料
とＳｉＯ2 などの無機材料、さらには金属，金属酸化物
などの電気抵抗を低減せしめる材料とを混合して用いる
こともできる。
て保持する機能を有しており、かつ電荷発生層が感応す
る光を透過する性能を有し、露光により発生した電荷発
生層からの電荷の注入を受けて表面電荷が中和消滅され
ることが必要である。被覆材料としては、ポリアミドな
どの有機絶縁性皮膜形成材料、あるいはそれら有機材料
とＳｉＯ2 などの無機材料、さらには金属，金属酸化物
などの電気抵抗を低減せしめる材料とを混合して用いる
こともできる。
【００３９】電荷発生層は、電荷発生物質とバインダ樹
脂により構成される。電荷発生物質としては、各種フタ
ロシアニン化合物，アゾ化合物，多環キノン化合物，ス
クエアリウム化合物およびこれらの誘導体を用いること
ができる。具体例が化学式（ＸII−１）ないし化学式
（ＸII−２６）に示される。電荷発生層用のバインダ樹
脂としては、ポリカーボネートポリエステル，ポリアミ
ド，ポリウレタン，エポキシポリビニルブチラール，ポ
リビニルアセタール，フェノキシ樹脂，シリコーン樹
脂，アクリル樹脂，塩化ビニル樹脂，塩化ビニリデン樹
脂，酢酸ビニル樹脂，ホマール樹脂，セルロース樹脂，
またはこれらの共重合体，およびこれらのハロゲン化
物，シアノエチル化合物が用いられる。
脂により構成される。電荷発生物質としては、各種フタ
ロシアニン化合物，アゾ化合物，多環キノン化合物，ス
クエアリウム化合物およびこれらの誘導体を用いること
ができる。具体例が化学式（ＸII−１）ないし化学式
（ＸII−２６）に示される。電荷発生層用のバインダ樹
脂としては、ポリカーボネートポリエステル，ポリアミ
ド，ポリウレタン，エポキシポリビニルブチラール，ポ
リビニルアセタール，フェノキシ樹脂，シリコーン樹
脂，アクリル樹脂，塩化ビニル樹脂，塩化ビニリデン樹
脂，酢酸ビニル樹脂，ホマール樹脂，セルロース樹脂，
またはこれらの共重合体，およびこれらのハロゲン化
物，シアノエチル化合物が用いられる。
【００４０】
【化３０】
【００４１】
【化３１】
【００４２】
【化３２】
【００４３】
【化３３】
【００４４】実施例 １ 数平均分子量１０万のポリアミド（商品名：Ｔ１７１，
（株）ダイセルーヒュルス製）４重量部とスチレンーマ
レイン酸樹脂（商品名：スプラパールAP,BASFJapan Lt
d.製）１重量部をメタノール２００重量部と１ーブタノ
ール１００重量部との混合溶媒に溶解させ調製した樹脂
皮膜塗布液を用いて上述円筒基体上に樹脂皮膜0.1 μｍ
をＤｉｐ法にて形成し、支持体を作製した。
（株）ダイセルーヒュルス製）４重量部とスチレンーマ
レイン酸樹脂（商品名：スプラパールAP,BASFJapan Lt
d.製）１重量部をメタノール２００重量部と１ーブタノ
ール１００重量部との混合溶媒に溶解させ調製した樹脂
皮膜塗布液を用いて上述円筒基体上に樹脂皮膜0.1 μｍ
をＤｉｐ法にて形成し、支持体を作製した。
【００４５】電荷発生物質として化学式（ＸII−２４)
に示したビスアゾ化合物１重量部、バインダ樹脂として
ジアリルフタレート樹脂（商品名 ダップＫ：大阪ソー
ダ製）１重量部とを、メチルエチルケトン１５０重量部
と混合し、３時間混合機により混練を行い塗布液を調製
し電荷発生層用の塗液を作成した。電荷輸送物質として
化学式（Ｉ−２）で示される化合物５００重量部と化学
式（II−４）で示される化合物５００重量部を混合し、
酸化防止剤として化学式(III −１）で示されるトリフ
ェニル化リン１０重量部、バインダ樹脂としてビスフェ
ノールＡ型―ビフェニル共重合ポリカーボネート（商品
名ＢＰ−Ｐｃ：出光興産製、下記に構造式を示す）１０
００重量部とをジクロロメタン７０００重量部に溶解
し、電荷輸送層塗布液を調製した。
に示したビスアゾ化合物１重量部、バインダ樹脂として
ジアリルフタレート樹脂（商品名 ダップＫ：大阪ソー
ダ製）１重量部とを、メチルエチルケトン１５０重量部
と混合し、３時間混合機により混練を行い塗布液を調製
し電荷発生層用の塗液を作成した。電荷輸送物質として
化学式（Ｉ−２）で示される化合物５００重量部と化学
式（II−４）で示される化合物５００重量部を混合し、
酸化防止剤として化学式(III −１）で示されるトリフ
ェニル化リン１０重量部、バインダ樹脂としてビスフェ
ノールＡ型―ビフェニル共重合ポリカーボネート（商品
名ＢＰ−Ｐｃ：出光興産製、下記に構造式を示す）１０
００重量部とをジクロロメタン７０００重量部に溶解
し、電荷輸送層塗布液を調製した。
【００４６】
【化３４】
【００４７】以上の塗布液を用いて上述支持体上に電荷
発生層、電荷輸送層を順次Ｄｉｐ法にて形成し、感光体
を作製した。 実施例 ２ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（IV−１）に示し
たヒンダードフェノール系化合物１０重量部を添加する
以外は実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ３ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｖ−１）に示し
たアミン系化合物５重量部を添加する他は、実施例１と
同様にして感光体を作製した。 実施例 ４ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VI−１）に示し
たリン酸エステル系化合物１０重量部を添加する他は実
施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ５ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VII −１）に示
したチオエーテル系化合物１０重量部を添加する他は、
実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ６ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VIII−１）に示
したベンゾピナコール系化合物１０重量部を添加する他
は、実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ７ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（IX−１）に示し
たトロピン系化合物０．５重量部を添加する他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ８ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｘ−１）に示し
たビタミンＥ群化合物１０重量部を添加する他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ９ 実施例７の電荷輸送層塗布液に化学式（IV−１）に示し
たヒンダードフェノール系化合物１０重量部を添加する
他は、実施例７と同様にして感光体を作製した。 実施例１０ 実施例１の電荷輸送層塗布液中、バインダ樹脂をビスフ
ェノールＺ型ポリカーボネート（商品名 ＰＣＺ３０
０：三菱瓦斯化学製）１０００重量部とする他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例１１ 実施例１０の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｘ−３）に示
したビタミンＫ群化合物１０重量部を添加する他は、実
施例１０と同様にして感光体を作製した。 比較例 １ 実施例１の電荷輸送層塗布液中に、化学式（III −１）
に示したトリフェニル化リンを添加しない他は、実施例
１と同様にして感光体を作製した。 比較例 ２ 実施例１０の電荷輸送層塗布液中に、化学式（III −
１）に示したトリフェニル化リンを添加しない他は、実
施例１０と同様にして感光体を作製した。
発生層、電荷輸送層を順次Ｄｉｐ法にて形成し、感光体
を作製した。 実施例 ２ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（IV−１）に示し
たヒンダードフェノール系化合物１０重量部を添加する
以外は実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ３ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｖ−１）に示し
たアミン系化合物５重量部を添加する他は、実施例１と
同様にして感光体を作製した。 実施例 ４ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VI−１）に示し
たリン酸エステル系化合物１０重量部を添加する他は実
施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ５ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VII −１）に示
したチオエーテル系化合物１０重量部を添加する他は、
実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ６ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（VIII−１）に示
したベンゾピナコール系化合物１０重量部を添加する他
は、実施例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ７ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（IX−１）に示し
たトロピン系化合物０．５重量部を添加する他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ８ 実施例１の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｘ−１）に示し
たビタミンＥ群化合物１０重量部を添加する他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例 ９ 実施例７の電荷輸送層塗布液に化学式（IV−１）に示し
たヒンダードフェノール系化合物１０重量部を添加する
他は、実施例７と同様にして感光体を作製した。 実施例１０ 実施例１の電荷輸送層塗布液中、バインダ樹脂をビスフ
ェノールＺ型ポリカーボネート（商品名 ＰＣＺ３０
０：三菱瓦斯化学製）１０００重量部とする他は、実施
例１と同様にして感光体を作製した。 実施例１１ 実施例１０の電荷輸送層塗布液に化学式（Ｘ−３）に示
したビタミンＫ群化合物１０重量部を添加する他は、実
施例１０と同様にして感光体を作製した。 比較例 １ 実施例１の電荷輸送層塗布液中に、化学式（III −１）
に示したトリフェニル化リンを添加しない他は、実施例
１と同様にして感光体を作製した。 比較例 ２ 実施例１０の電荷輸送層塗布液中に、化学式（III −
１）に示したトリフェニル化リンを添加しない他は、実
施例１０と同様にして感光体を作製した。
【００４８】上述実施例と比較例で作製した感光体の電
子写真特性を評価した。連続使用時における電位変動を
評価する目的で、帯電機構・露光機構・除電機構の出力
を固定した複写機に各種感光体を搭載し、常温常湿（２
０℃，６０ＲＨ）の雰囲気でＡ３用紙５万枚のランニン
グ試験を行いランニング開始時の白紙電位（Ｖｗ）と黒
紙電位（Ｖｂ）を測定、ランニング終了時の各電位変化
量（ΔＶｗ，ΔＶｂ）を得た。さらに耐オゾン性を評価
する目的で各感光体をオゾン濃度１００ｐｐｍの環境下
に４時間暴露し、暴露前後の半減露光量を測定、比較し
た。
子写真特性を評価した。連続使用時における電位変動を
評価する目的で、帯電機構・露光機構・除電機構の出力
を固定した複写機に各種感光体を搭載し、常温常湿（２
０℃，６０ＲＨ）の雰囲気でＡ３用紙５万枚のランニン
グ試験を行いランニング開始時の白紙電位（Ｖｗ）と黒
紙電位（Ｖｂ）を測定、ランニング終了時の各電位変化
量（ΔＶｗ，ΔＶｂ）を得た。さらに耐オゾン性を評価
する目的で各感光体をオゾン濃度１００ｐｐｍの環境下
に４時間暴露し、暴露前後の半減露光量を測定、比較し
た。
【００４９】さらに耐強光疲労性を評価する目的で各感
光体に１０００ルクスの光を１時間照射し、一定帯電条
件下での照射前の初期帯電電位（Ｖｓ）を測定、照射終
了後の帯電電位変化量（ΔＶｓ）を得た。これらの結果
を表１に示す。
光体に１０００ルクスの光を１時間照射し、一定帯電条
件下での照射前の初期帯電電位（Ｖｓ）を測定、照射終
了後の帯電電位変化量（ΔＶｓ）を得た。これらの結果
を表１に示す。
【００５０】
【表１】
【００５１】上述の結果から明らかなように、感光層に
トリフェニル化リン系化合物を含む感光体は、オゾン暴
露による感光体特性の低下を抑制することができ、二次
的な酸化防止剤を含む感光体は、強光照射による光劣化
をさらに抑制することができる。また、バインダ樹脂と
して構造式〔XIａ〕で示される構造単位と構造式〔XI
ｂ〕で示される構造単位を有する共重合ポリカーボネー
トを使用することにより、実機でのランニング試験によ
る電位変動が少ない良好な感光体を得ることができる。
トリフェニル化リン系化合物を含む感光体は、オゾン暴
露による感光体特性の低下を抑制することができ、二次
的な酸化防止剤を含む感光体は、強光照射による光劣化
をさらに抑制することができる。また、バインダ樹脂と
して構造式〔XIａ〕で示される構造単位と構造式〔XI
ｂ〕で示される構造単位を有する共重合ポリカーボネー
トを使用することにより、実機でのランニング試験によ
る電位変動が少ない良好な感光体を得ることができる。
【００５２】
【発明の効果】この発明によれば電荷輸送物質として一
般式〔Ｉ〕で示されるジスチリル誘導体および一般式
〔II〕で示されるベンジジン誘導体のうち少なくとも一
種を用い、かつ酸化防止剤として一般式〔III 〕で示さ
れる化合物のうち少なくとも一種を用いるので電子写真
用感光体を使用する際に発生するオゾンにより感光層が
酸化劣化することがなく長期の安定性に優れる電子写真
用感光体が得られる。
般式〔Ｉ〕で示されるジスチリル誘導体および一般式
〔II〕で示されるベンジジン誘導体のうち少なくとも一
種を用い、かつ酸化防止剤として一般式〔III 〕で示さ
れる化合物のうち少なくとも一種を用いるので電子写真
用感光体を使用する際に発生するオゾンにより感光層が
酸化劣化することがなく長期の安定性に優れる電子写真
用感光体が得られる。
【００５３】さらに感光層に酸化防止剤として一般式
〔IV〕〜〔IX〕で示される化合物，ビタミンＥ群，ビタ
ミンＫ群のうち少なくとも一種を添加すると感光層が光
劣化することがなく長期の安定性に優れる電子写真用感
光体が得られる。また感光層にバインダ樹脂として構造
式〔XIａ〕で示される構造単位と構造式〔XIｂ〕で示さ
れる構造単位を有する共重合ポリカーボネートを使用す
ると感光層の耐オゾン性とランニング特性が向上し、長
期安定性が一層増した電子写真用感光体が得られる。
〔IV〕〜〔IX〕で示される化合物，ビタミンＥ群，ビタ
ミンＫ群のうち少なくとも一種を添加すると感光層が光
劣化することがなく長期の安定性に優れる電子写真用感
光体が得られる。また感光層にバインダ樹脂として構造
式〔XIａ〕で示される構造単位と構造式〔XIｂ〕で示さ
れる構造単位を有する共重合ポリカーボネートを使用す
ると感光層の耐オゾン性とランニング特性が向上し、長
期安定性が一層増した電子写真用感光体が得られる。
【図１】この発明の実施例に係る正帯電単層型電子写真
用感光体を示す断面図
用感光体を示す断面図
【図２】この発明の実施例に係る負帯電積層型電子写真
用感光体を示す断面図
用感光体を示す断面図
【図３】この発明の実施例に係る正帯電積層型電子写真
用感光体を示す断面図
用感光体を示す断面図
１ 支持体 ２ 感光層 ３ 電荷発生物質 ４ 電荷発生層 ５ 電荷輸送物質 ６ 電荷輸送層 ７ 被覆層
Claims (3)
- 【請求項１】導電性基体上に感光層を有する電子写真用
感光体おいて、感光層中に、電荷輸送物質として一般式
〔Ｉ〕で示されるジスチリル誘導体および一般式〔II〕
で示されるベンジジン誘導体のうち少なくとも一種を含
み、かつ酸化防止剤として一般式〔III 〕で示される化
合物のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする電子
写真用感光体。 【化１】 【化２】 【化３】 （一般式〔Ｉ〕〜〔III 〕中、Ｒ1 〜Ｒ17は水素原子，
アルキル基またはアルコキシ基を表し、Ｒ18〜Ｒ23は水
素原子，ハロゲン原子，水酸基，またはアルキル基を表
す。） - 【請求項２】請求項１記載の電子写真用感光体におい
て、酸化防止剤としてさらに一般式〔IV〕〜〔IX〕で示
される化合物，ビタミンＥ群，ビタミンＫ群のうち少な
くとも一種を添加することを特徴とする電子写真用感光
体 【化４】 （一般式〔IV〕中、Ｒ24は水素原子，水酸基，アルキル
基，アリル基を表す。） 【化５】 （一般式〔Ｖ〕中、Ａｒは置換基を有してもよいフェニ
ル基，ナフチル基を表し、Ｒ25は水素原子，アルキル
基，置換基を有してもよいフェニル基，アラルキル基，
アミノ基を表わす。） 【化６】 （一般式〔VI〕中、Ｒ26，Ｒ27は水素原子，アルキル基
を表す。） 【化７】 （一般式〔VII 〕中、Ｒ28，Ｒ29はアルキル基，アルコ
キシ基を表す。） 【化８】 （一般式〔VIII〕中、Ｒ30〜Ｒ33は水素原子，アルキル
基を表す。） 【化９】 （一般式〔IX〕中、Ｒ34は水酸基，置換基を有してもよ
いアルコキシ基，ベンゾイロキシ基を表す。） - 【請求項３】請求項１または２に記載の電子写真用感光
体に於いて、バインダ樹脂として構造式〔XIａ〕で示さ
れる構造単位と構造式〔XIｂ〕で示される構造単位を有
する共重合ポリカーボネートを使用することを特徴とす
る電子写真用感光体。 【化１０】 【化１１】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21683994A JPH0882941A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21683994A JPH0882941A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 電子写真用感光体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0882941A true JPH0882941A (ja) | 1996-03-26 |
Family
ID=16694714
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21683994A Pending JPH0882941A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0882941A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10239874A (ja) * | 1997-02-26 | 1998-09-11 | Mita Ind Co Ltd | 電子写真感光体 |
| GB2346451A (en) * | 1998-11-04 | 2000-08-09 | Fuji Electric Imaging Device | Electrophotographic photoconductor and method for production thereof |
| JP2007025336A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及び画像形成方法 |
| US8173343B2 (en) | 2008-07-15 | 2012-05-08 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoconductor, image forming apparatus using the same, and process cartridge |
-
1994
- 1994-09-12 JP JP21683994A patent/JPH0882941A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10239874A (ja) * | 1997-02-26 | 1998-09-11 | Mita Ind Co Ltd | 電子写真感光体 |
| GB2346451A (en) * | 1998-11-04 | 2000-08-09 | Fuji Electric Imaging Device | Electrophotographic photoconductor and method for production thereof |
| GB2346451B (en) * | 1998-11-04 | 2002-12-31 | Fuji Electric Imaging Device | Electrophotographic photoconductor and method for production thereof |
| JP2007025336A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及び画像形成方法 |
| JP4610006B2 (ja) * | 2005-07-19 | 2011-01-12 | 株式会社リコー | 画像形成装置及び画像形成方法 |
| US8173343B2 (en) | 2008-07-15 | 2012-05-08 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoconductor, image forming apparatus using the same, and process cartridge |
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