JPH0882092A

JPH0882092A - パイプ材の連結装置

Info

Publication number: JPH0882092A
Application number: JP23596094A
Authority: JP
Inventors: Masao Suzuki; 政夫鈴木
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-09-05
Filing date: 1994-09-05
Publication date: 1996-03-26
Anticipated expiration: 2012-10-29
Also published as: JP2670982B2

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構成で、且つ、安全で安定した仮設構
造物などの構築を可能とし、更に、再三の構築及び解体
に耐えうるパイプ材の連結装置を提供する。【構成】被連結部材１０に連結部４を固定し、主柱パ
イプ１の適宜位置に固着されたスペーサ２に突設された
係合突部３および係合突部３の嵌合雌部３ａに、連結部
４の外壁部４ａおよび嵌合雄部４ｂをそれぞれ嵌合さ
せ、さらに、ロックピン６を外壁部４ａの挿入孔５，５
に圧入することにより、外壁部４ａとロックピン６とで
スペーサ２に突設された係合突部３を挾持固定し、主柱
パイプ１と被連結部材１０とを連結固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建設現場の足場、梁の
型枠支保工、観覧席用仮設スタンド等で用いられる鋼管
等のパイプ材による仮設構造物の連結装置に係わり、特
に、安全性、作業性、経済性に優れ、構築と解体の繰り
返しを可能としたパイプ材の連結装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パイプ材を用いて仮設構造物等を構築す
る場合に用いられるパイプ材連結装置としては、例え
ば、図４に示すようなものがあり、略中央に方形状の孔
５３ａが穿孔された略方形体状の係合突部５３を遠心方
向に複数突設しているスペーサ５２を、主柱パイプ５１
の適宜位置に固定し、また、略コ字状に形成され、上下
の突出部の略中央に方形状の孔５４ａ，５４ａが穿孔さ
れている連結部５４を、被連結部材６０の端部に固定
し、そして、連結部５４の上部及び下部の間に係合突部
５３を介在させ、楔５６を、連結部５４の上部の孔５４
ａから係合突部５３に設けられた孔５３ａを通して、連
結部５４の下部の孔５４ａまで圧入することにより、連
結部５４と係合突部５３とを固定し、主柱パイプ５１と
被連結部材６０とを連結させていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成によると、係合突部５３と連結部５４との固定に
楔５６を用いているため、連結部５４の上部及び下部の
孔５４ａ，５４ａと係合突部５３の孔５３ａや楔５６の
加工を精密にする必要があるためコストが高い等の欠点
や、使用しているうちに楔５６がずれてガタつきが大き
くなってしまう等の欠点があった。また、楔５６が抜け
ないように必要以上に長く形成する必要があるため、楔
５６を孔５３ａ，５４ａ，５４ａに圧入すると楔５６の
下部が突出して危険であるなどの欠点があった。

【０００４】本発明は、前記欠点を解消するために成さ
れたものであり、簡単な構成で、且つ、安全で安定した
仮設構造物等の構築を可能とし、さらに、構築及び解体
を容易にするパイプ材の連結装置を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、主柱パイプの適宜位置に固着され、略中
央に嵌合雌部を有する係合突部が遠心方向に複数突設さ
れているスペーサと、両側部にそれぞれ挿入孔が設けら
れ、前記嵌合雌部と嵌合する形状の嵌合雄部が内側面に
突設され、前記係合突部と嵌合する形状に形成された略
コ字状の外壁部を有する連結部と、断面形状が前記挿入
孔の形状と等しく形成され、前記挿入孔に挿入可能であ
って、前記連結部の外壁部内面とで前記スペーサに突設
された係合突部を挾持するロックピンとからなることを
特徴とするものである。

【０００６】なお、前記嵌合雌部を前記係合突部の略中
央を垂直方向に穿孔して形成し、前記嵌合雄部を前記外
壁部の内側上面から下方に向かって、前記係合突部の厚
さよりも薄く突設し、また、前記外壁部の両側部の対面
する位置に一対の挿入孔を設けることが好ましい。

【０００７】

【作用】被連結部材に連結部を固定し、主柱パイプの適
宜位置に固着されたスペーサに突設された係合突部及び
係合突部の嵌合雌部に、連結部の外壁部及び嵌合雄部を
それぞれ嵌合させることにより、嵌合雄部の突出方向に
対して直交する方向（前後及び左右方向）のガタつきを
防止できる。そして、ロックピンを外壁部の挿入孔に圧
入することにより、外壁部とロックピンとでスペーサに
突設された係合突部を挾持固定し、嵌合雄部の突出方向
に対して平行する方向（上下方向）のガタつきを防止す
る。これにより、確実に主柱パイプと被連結部材とが連
結固定され、仮設構造物等の構築が行える。

【０００８】また、ロックピンを連結部の外壁部から抜
き取ることにより、係合突部と連結部の上下方向の規制
を取り除き、被連結部材を主柱パイプから取り外し、順
次構造物の解体が行える。

【０００９】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図１，図２において、主柱パイプ１の適宜位
置に溶接等の手段により固着された筒状のスペーサ２の
外周面から、遠心方向に複数（本実施例においては４
本）の係合突部３が突設され、この係合突部３は方形体
状に形成され、係合突部３の中央部には方形体状の嵌合
雌部３ａが垂直方向に穿孔されている。

【００１０】管状の被連結部材１０の端部に取り付けら
れた連結部４は、係合突部３と嵌合するように形成され
た外壁部４ａと、外壁部４ａの内側面に突設され、嵌合
雌部３ａと嵌合する形状で、係合突部３の厚さよりも薄
く形成された嵌合雄部４ｂとからなる。具体的には、外
壁部４ａは、内側の幅と係合突部３の幅とが等しいコ字
状に形成され、対向する面の無い外壁部４ａの内側面か
ら嵌合雌部３ａと嵌合する方形体状に形成された嵌合雄
部４ｂが突設されている。また、外壁部４ａの対抗する
一対の側部には、対面する位置に一対の円形状挿入孔５
が設けられている。

【００１１】また、挿入孔５，５に圧入し、係合突部３
を外壁部４ａとで挟持し固定するロックピン６が連結部
４に備えられ、このロックピン６は、断面形状を挿入孔
５の形状と等しく形成し、全長を外壁部４ａの幅よりも
ある程度長く、そして、中央の胴体部よりも先端を細
く、他端を太く形成している。例えば、断面円形の棒状
で、一端部を細くし、他端部を太く形成するとよい。な
お、ロックピン６は、紐状体７、例えば、チェーンやワ
イヤーなどによって連結部４に取り付けられている。

【００１２】なお、スペーサ２に突設した係合突部３の
形状を、多角柱状，楕円柱状などに形成し、また、係合
突部３に穿孔した嵌合雌部３ａの形状を、三角柱状，多
角柱状，円柱状，楕円柱状などに形成してもよく、この
係合突部３及び嵌合雌部３ａの形状に対応させて、連結
部４の外壁部４ａや嵌合雄部４ｂを形成すればよい。さ
らに、挿入孔５とロックピン６の形状も互いに対応させ
て形成すればよい。例えば、ロックピン６を楔状に形成
し、ロックピン６の傾斜角に対応させて、挿入孔５，５
をそれぞれ異なる大きさの方形状に形成し、他方より大
きい挿入孔５からロックピン６を圧入するようにしても
よい。

【００１３】次に、作用を説明する。被連結部材１０の
端部に連結部４を固定し、主柱パイプ１の適宜位置に固
着されたスペーサ２に突設された係合突部３および係合
突部３ａに設けられた嵌合雌部３ａに、連結部４の外壁
部４ａおよび嵌合雄部４ｂをそれぞれ上方から嵌合させ
ることにより、前後及び左右方向のガタつきを防止でき
る。この時、嵌合雄部４ｂは、係合突部３の下面より突
出することはない。そして、ロックピン６を外壁部４ａ
の挿入孔５，５に圧入することにより、外壁部４ａとロ
ックピン６とでスペーサ２に突設された係合突部３を挾
持固定し、上下方向のガタつきを防止する。これによ
り、確実に主柱パイプ１と被連結部材１０とが連結固定
され、仮設構造物等の構築が行える。

【００１４】また、ロックピン６を連結部４の外壁部４
ａから抜き取ることにより、係合突部３と連結部４の上
下方向の規制を取り除き、被連結部材１０を主柱パイプ
１から取り外し、順次構造物の解体が行える。そして、
抜き取ったロックピン６は紐状体７によって連結部４に
つながっているため、紛失することが無い。

【００１５】さらに、ロックピン６が抜けるような方向
には力が加わりにくい為、ロックピン６が抜けることは
なく、ロックピン６を必要以上に長くする必要が無い。

【００１６】ここで、図３を用いて前述した実施例の使
用例を説明すると、一本の主となる被連結部材１０ａの
両先端附近に、双方の先端が垂直線上に位置するように
外側に曲げられた略Ｊ字状の被連結部材１０ｂ，１０ｂ
が設けられ、さらに、略Ｊ字状の被連結部材１０ｂ，１
０ｂの中間部には、外側に向かって短い被連結部材１０
ｃ，１０ｃが前記先端と同様、垂直線上に先端をそろえ
て設けられている。そして、これらの被連結部材１０
ａ，１０ｂ，１０ｃの先端にそれぞれ連結部４を一直線
上に取り付けている。また、被連結部材１０ａ，１０
ｂ，１０ｃに取り付けられた連結部４の間隔に合わせ
て、主柱パイプ１にスペ−サ２が複数溶接されている。

【００１７】そして、主柱パイプ１，１の適宜位置に固
着されたスペーサ２に突設された係合突部３及び係合突
部３ａに設けられた嵌合雌部３ａに、連結部４の外壁部
４ａ及び嵌合雄部４ｂをそれぞれ上方から嵌合させ、ロ
ックピン６を外壁部４ａの挿入孔５，５に圧入すること
により、外壁部４ａとロックピン６とでスペーサ２に突
設された係合突部３を固定し、それぞれの被連結部材１
０ａ，１０ｂ，１０ｃを、２本の主柱パイプ１，１の間
に同時に連結する。

【００１８】前述のように構築した仮設構造物は、主と
なる被連結部材１０ａの下部に複数の補強用被連結部材
１０ｂ，１０ｃが設けられているため、仮設構造物の強
度の向上が可能となる。さらに、構造物の大きさや使用
状況に応じて主柱パイプ１，１の間に複数の被連結部材
を連結させることにより、用途に見合った組替えが可能
となる。なお、従来このような構造物は、これらの被連
結部材を主柱パイプに溶接したものを用いる場合が多
く、分解が不可能であると共に、主柱パイプの間隔を変
えることができなかった。

【００１９】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明
は、係合突部と連結部の外壁部，係合突部の嵌合雌部と
連結部の嵌合雄部の嵌合によって、嵌合雄部の突出方向
に対して直行する方向のガタつきを全く発生させないと
共に、ロックピンと連結部の外壁部とで嵌合突部の突出
方向に対して平行する方向のガタつきを全く発生させな
いため、非常に安全性の高い、安定した仮設構造物を構
築することができる。

【００２０】さらに、ロックピンの突出する長さを最小
限に抑えることにより、無駄をなくし、作業中の安全性
を高めることが可能となった。また、本発明は、簡単な
構成で、特別な素材を用いることなく実施することが可
能であるから、低コストで汎用性の有るパイプ材の連結
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】上記実施例の連結状態を示す部分断面図であ
る。

【図３】上記実施例の使用状態を示す平面図である。

【図４】従来の連結装置を示す斜視図である。

【符号の説明】

１主柱パイプ２スペーサ３係合突部３ａ嵌合雌部４連結部４ａ外壁部４ｂ嵌合雄部５挿入孔６ロックピン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】主柱パイプの適宜位置に固着され、略中
央に嵌合雌部を有する係合突部が遠心方向に複数突設さ
れているスペーサと、対面する両側部にそれぞれ挿入孔
が設けられ、前記嵌合雌部と嵌合する形状の嵌合雄部が
内側面に突設され、前記係合突部と嵌合する形状に形成
された略コ字状の外壁部を有する連結部と、前記挿入孔
に挿入可能で、前記連結部の外壁部内面とで前記スペー
サに突設された係合突部を挾持するロックピンとからな
ることを特徴とするパイプ材の連結装置。
【請求項２】前記嵌合雌部は、前記係合突部の略中央
を垂直方向に穿孔して形成され、前記嵌合雄部は、前記
係合突部の厚さよりも薄い厚さを有して形成され、前記
外壁部の内側上面から下方に向かって突設されたことを
特徴とする請求項１記載のパイプ材の連結装置。
【請求項３】前記挿入孔は、前記外壁部の両側部の対
面する位置に設けられたことを特徴とする請求項１又は
２記載のパイプ材の連結装置。