JPH088203B2 - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ用電解液

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JPH088203B2
JPH088203B2 JP1191951A JP19195189A JPH088203B2 JP H088203 B2 JPH088203 B2 JP H088203B2 JP 1191951 A JP1191951 A JP 1191951A JP 19195189 A JP19195189 A JP 19195189A JP H088203 B2 JPH088203 B2 JP H088203B2
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JP
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electrolytic
nitroacetophenone
electrolytic solution
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JP1191951A
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JPH0355820A (ja
Inventor
謙一 飯田
Original Assignee
日立エーアイシー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電解コンデンサ用電解液に関する。
(従来の技術) 従来のアルミ電解コンデンサ等の電解コンデンサは、
リード線を接続した陽極箔とセパレータと陰極箔とを重
ねて巻回してコンデンサ素子を形成し、これに電解液を
含浸してケースに収納し、このケースに蓋を取り付けて
密封した構造になっている。
陽極箔と陰極箔は、エッチングしたアルミニウム箔を
用い、特に前者は化成して誘電体酸化皮膜を形成してい
る。
ところで、プリント基板に電解コンデンサ等の電子部
品を接続した場合、接続に用いられた半田に含まれるフ
ラックスを除去するために、トリクロロエタンやトリク
ロロトリフロロエタン(フロン113)などのハロゲン系
炭化水素を用いて洗浄処理を行なっている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、従来の構造の電解コンデンサでは、洗浄液が
ケースと蓋の隙間から侵入する。そして洗浄液中に含ま
れる塩素イオンのために陽極箔や陰極箔が腐食し、電解
コンデンサの電気特性が著しく劣化しあるいはコンデン
サとしての機能が失われる等の不良が生じる。
この欠点を防止するために、蓋の外表面にエポキシ樹
脂を塗布する構造とした電解コンデンサもあるが、樹脂
の塗布及びその硬化処理が必要で、製造工程が複雑にな
り、時間がかかる欠点がある。
また、電解液に、P−ニトロフェノールやP−ニトロ
安息香酸等の腐食防止剤を添加し、コンデンサ素子に含
浸した電解コンデンサもある。しかし、P−ニトロフェ
ノールは黄色で極めて強い染色性があり、ケースや作業
者の手等に付着して着色し、作業性に問題がある。そし
てP−ニトロ安息香酸は、染色性の問題はないが少量を
添加した場合にも火花電圧が低下し、耐圧が低い欠点が
ある。
本発明は、以上の欠点を改良し、ハロゲン系炭化水素
系の洗浄液による洗浄によって発生する特性劣化等を防
止しうる電解コンデンサ用電解液を提供することを目的
とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記の目的を達成するために、グリコール
類またはラクトン類を主溶媒とし、1.6−デカンジカル
ボン酸またはその塩を主溶質とする電解コンデンサ用電
解液において、ニトロアセトフェノンを添加することを
特徴とする電解コンデンサ用電解液を提供するものであ
る。
(作用) 電解液に添加してニトロアセトフェノンは、ハロゲン
系炭化水素の加水分解を抑制する作用がある。従って、
電解コンデンサのケース内にハロゲン系炭化水素の洗浄
液が侵入しても、塩素イオンの発生を低減でき、陽極箔
や陰極箔の腐食を低下できる。
また、主溶質として1.6−デカンジカルボン酸または
その塩を用いているため、ニトロアセトフェノンを溶解
し易く、その溶解量を多きできる。そのため、塩素イオ
ンの発生を長時間にわたって効果的に低減でき、陽極箔
等の腐食を低下できる。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
電解液の溶媒にはエチレングリコールやγ−ブチロラ
クトンを用いる。そして特に後者を溶媒として用いる場
合には、さらにエチレングリコールと純水とを溶解して
溶媒とする。
これらの溶媒には、溶質として1.6−デカンジカルボ
ン酸やその塩を溶解するとともに、PH調整材としてジエ
チルアミンを添加する。
そしてこの溶媒と溶質からなる液中にm−ニトロアセ
トフェノンやO−ニトロアセトフェノン、P−ニトロア
セトフェノンを添加する。
次に、上記実施例の電解液を用いた定格400V、220μ
Fの電解コンデンサについて1.1.2−トリクロロ−1.2.2
トリクロロエタンまたは1.1.1−トリクロロエタン中に
浸漬し、超音波洗浄を5分間行なった後、高温負荷試料
(印加電圧=400V、印加時間1000hr、試験温度110℃)
を行ない腐食の発生状況を調べ、表1に示した。
含浸に用いる電解液の主成分は次の通りとする。
A:エチレングリコール 88.7wt% 1.6−デカンジカルボン酸アンモニウム 10.0wt% 純水 1.3wt% B:γ−ブチロラクトン 79.0wt% エチレングリコール 6.8wt% 1.6−デカンジカルボン酸 8.0wt% ジエチルアミン 5.4wt% 純水 0.8wt% なお、実施例、従来例とも試料数は各々25個とする。
また、洗浄液は、実施例1及び従来例1が1.1.2−トリ
クロロ−1.2.2トリクロロエタン、実施例2及び従来例
2が1.1.1−トリクロロエタンとする。
表1から明らかな通り、m−ニトロアセトフェノンを
添加した実施例1及び実施例2は腐食発生数が零であ
る。これに対し、m−ニトロアセトフェノンを添加しな
い従来例1及び従来例2は全数に腐食が発生した。
また、主成分がAの電解液につき、m−ニトロアセト
フェノンの添加量を変えた場合の火花発生電圧を求めた
ところ表2の通りの結果が得られた。なお、8wt%以上
は溶解しなかった。
表2から、m−ニトロアセトフェノンを添加しても火
花発生電圧はほとんど変化しなかった。比較のために、
同じ主成分の電解液にP−ニトロフェノールとP−ニト
ロ安息香酸を1wt%添加すると、火花電圧は各々、435
V、420Vとなり、著しく低下した。
(発明の効果) 以上の通り、本発明の電解コンデンサ用電解液によれ
ば、1.6−デカンジカルボン酸またはその塩を主溶質と
し、ニトロアセトフェノンを添加することにより、ハロ
ゲン系炭化水素による洗浄処理を行なった場合に、電解
コンデンサの陽極箔や陰極箔の腐食を防止でき、その特
性を向上できる。また、ニトロアセトフェノンはニトロ
基を有しているために水素ガスの吸収効果があり、電解
コンデンサが内圧の上昇によりパンクする事故を低下で
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリコール類またはラクトン類を主溶媒と
    し、1.6−デカンジカルボン酸またはその塩を主溶質と
    する電解コンデンサ用電解液において、ニトロアセトフ
    ェノンを添加することを特徴とする電解コンデンサ用電
    解液。
JP1191951A 1989-07-25 1989-07-25 電解コンデンサ用電解液 Expired - Lifetime JPH088203B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2598094B2 (ja) * 1988-07-19 1997-04-09 ニチコン株式会社 電解コンデンサの駆動用電解液

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JPH0355820A (ja) 1991-03-11

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