JPH088198A - 気相成長装置用サセプター - Google Patents

気相成長装置用サセプター

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JPH088198A
JPH088198A JP16323894A JP16323894A JPH088198A JP H088198 A JPH088198 A JP H088198A JP 16323894 A JP16323894 A JP 16323894A JP 16323894 A JP16323894 A JP 16323894A JP H088198 A JPH088198 A JP H088198A
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susceptor
wafer
growth apparatus
vapor phase
phase growth
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Hideki Nishihata
秀樹 西畑
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェーハを装入する際にウェーハが滑ること
がなく、サセプター表面には従来のローレットによる異
常な突起が発生しないよう構成された枚葉式気相成長装
置用のサセプターの提供。 【構成】 サセプター10のウェーハを載置するザグリ
部11を平坦な面となして、ウェーハとサセプターとの
間のガスを抜くために、同ザグリ部11に多数の貫通孔
12を設けてあり、貫通孔12はその表面側に面取りを
行い異常な突起が載置表面上に発生しないように構成し
てある。 【効果】 ローディングする際に、ウェーハの滑りがな
くなり、サセプターの中心部に毎回ウェーハを搬送する
ことができ、ウェーハがサセプターのザグリ部の側面に
接触することにより発生していたスリップ欠陥を低減す
ることができ、エピタキシャル成長中のウェーハの温度
分布の再現性がよくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、枚葉式の気相成長装
置に使用するサセプターの改良に係り、ウェーハ載置面
を平坦面となしてローディング時のガス抜き用貫通孔を
複数設けた構成となし、サセプター上でのウェーハの滑
りやサセプター表面の異常突起の発生を防止した気相成
長装置用サセプターに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板へエピタキシャル膜を成長さ
せるためには、一般に加熱方法やサセプターの形状の違
いにより各種構造の気相成長装置が使用されている。こ
の中で、従来は生産性の問題により円形平板上のサセプ
ターを下側から加熱する縦型気相成長装置や、樽型のサ
セプターを側面のランプにより加熱するバレル型気相成
長装置が多用されてきた。
【0003】しかし、現状ではエピタキシャル膜に要求
される品質が年々厳しくなり、従来の縦型やバレル型の
気相成長装置では対応できなくなる傾向があり、最近は
枚葉型の気相成長装置が注目されている。一般に、横型
枚葉式の気相成長装置は、図1に示すように、石英製の
通路状のチャンバー1からなり、黒鉛の母材にSiCを
コートした円盤状のサセプター2上に半導体基板3を載
せ、サセプター2の表裏両面に配置したランプ4により
加熱し、図中左端のノズル部5より各種原料ガスをチャ
ンバー1内に導入する構造となっている。
【0004】この円盤状のサセプターを使用してエピタ
キシャル成長を行う気相成長装置において、問題になる
のは、ウェーハをサセプター上に搬送する際にベルヌイ
チャックを使用すると約10mmの高さからウェーハを
サセプター上に落とすためウェーハとサセプターの間の
ガスが速やかに抜けずに、ウェーハがサセプター上を滑
り、ウェーハの一端がサセプターのザグリの側壁に接触
するという点である。ウェーハがサセプターの側壁に接
触したままエピタキシャル成長を行うと、接触部でウェ
ーハ面内の温度分布が大きく変化し、スリップ発生の原
因となり、半導体基板の歩留が低下する。また、基板が
サセプターに接触していると、エピタキシャル成長中に
も基板上では温度分布が不均一になるために、エピタキ
シャル膜の比抵抗分布が悪くなり、膜の均一性が劣化す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体基板にエピタキ
シャル成長を行う場合、スリップ欠陥の発生を抑えるた
めには、プロセス中の半導体基板の温度分布を均一にす
る必要がある。しかし、前述のようにウェーハがサセプ
ター上を滑り、サセプターと接触していると、その部分
の温度が高くなりウェーハ面内の温度分布が崩れスリッ
プ欠陥が発生する。また、ウェーハ面内の温度分布が崩
れたままエピタキシャル成長を行うことになるので、得
られるエピタキシャル膜の比抵抗の分布が悪くなる。
【0006】サセプター表面には、ウェーハの滑りを防
止するために、図3の(A)に示す如く、サセプター2
のウェーハを載置するために浅い凹部となした所謂ザグ
リ部2aにはローレットというメッシュ状の浅い細溝が
彫ってある。従って、図3の(B)に示す如く、サセプ
ター表面には多数の凸部が形成され、すなわち、載置面
の表面は拡大すると四角錐の頂点を削ったような形状の
連続となっているため、これらの凸部とウェーハの裏面
が接していることになる。図3の(B)に示す凸部の形
状はここでは平坦面として図示するが、加工上の問題か
ら凸部の先端にはバンプという異常突起が発生しやす
く、この異常突起がウェーハと接触すると、スリップ発
生の原因となったり、あるいはウェーハ搬送時のキズの
原因となる。ウェーハの滑りが原因のスリップ欠陥の問
題を解決するために、従来はザグリ部のローレット形状
の変更を行ってきたが、これではサセプター上の異常突
起を防ぐことはできない。
【0007】この発明は、横型枚葉式気相成長装置にお
いて、ウェーハを搬送する際にウェーハが滑ることがな
く、サセプター表面には従来のローレットによる異常な
突起が発生しないよう構成された該装置用のサセプター
の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、サセプター
の表面および/または裏面側に加熱手段を設けた横型枚
葉式の気相成長装置に使用するサセプターにおいて、ウ
ェーハを載せる載置面が平坦面からなり、載置面にウェ
ーハをローディングする際のウェーハとの間のガスを抜
くための貫通孔を複数設けたことを特徴とする気相成長
装置用サセプターである。また、この発明は、上記の構
成において、ウェーハ載置面の面積に占める貫通孔の全
面積が5〜10%であることを特徴とする気相成長装置
用サセプターを併せて提案する。
【0009】従来は、ウェーハの滑りを防止するために
設けたローレット形状により、ウェーハの載置表面は拡
大すると四角錐の頂点を削ったような形状の連続となっ
ているのに対して、この発明では図2に示すようにサセ
プター10のウェーハを載置するザグリ部11を平坦な
面となして、ウェーハとサセプターとの間のガスを抜く
ために、同ザグリ部11に多数の貫通孔12を設けてあ
る。装置内でのサセプター自体も裏面側の一部が開放さ
れることにより、ウェーハとサセプターとの間のガスが
迅速に貫通孔12より飛散する。また、サセプター10
の貫通孔12はその表面側に面取りを行い異常な突起が
載置表面上に発生しないように構成してある。
【0010】貫通孔12の配置は、ウェーハ面内の温度
分布への影響を考えて、ザグリ部11面内に一様に多数
の孔を設けることが望ましい。例えば、サセプター10
の円中心から周方向に均等配置した放射線上に所要数の
貫通孔を設ける、すなわち、図ではザグリ部11を8等
分するような8本の線上に各2ヶ所計16ヶ所の貫通孔
12を配設するごとく、均等配置が好ましい。また、貫
通孔の領域の面積が大きくなるとウェーハ裏面のエッチ
ングやデポが大きくなり、外観上の品質が悪くなる。発
明者の実験の結果、貫通孔の全面積はザグリ部の面積の
5〜10%にするとウェーハの滑りもなく、裏面へ与え
る影響も少ないことがわかった。さらに、貫通孔の大き
さはサセプターの外径と前記のウェーハ載置面の面積に
占める貫通孔の全面積比を考慮して適宜選定すると良
い。例えば、6インチ用サセプターで図示の16ヶ所の
貫通孔12を設ける例を考えると、直径10mmとした
場合、貫通孔12の全面積はザグリ部11の面積の約7
%となる。
【0011】
【作用】枚葉式のランプ加熱方式気相成長装置におい
て、ウェーハ載置面を平坦面となしてローディング時の
ガス抜き用貫通孔を複数設けた構成からなるこの発明に
よるサセプターを使用することにより、ウェーハをサセ
プター上にローディングする際に、ウェーハの滑りがな
くなり、サセプターの中心部に毎回ウェーハを搬送する
ことができるようになる。その結果、ウェーハがサセプ
ターのザグリ部の側面に接触することにより発生してい
たスリップ欠陥を低減することができる。また、サセプ
ター上のウェーハの載置される位置が毎回同じであるこ
とから、エピタキシャル成長中のウェーハの温度分布の
再現性がよくなり、従来のサセプターと比べ、得られる
エピタキシャル膜の比抵抗の再現性が改善される。さら
に、従来のサセプターのローレット加工に比べ、この発
明のサセプターは平坦なザグリ部に複数の貫通孔を設け
ただけの単純な形状であるために、加工が容易で従来の
ようなサセプターの反りや表面の異常突起などの問題が
生じることもない。
【0012】
【実施例】
実施例1 図1に示すランプ加熱方式の横型枚葉式気相成長装置に
より、直径150mmP型(100)のSi半導体基板
を用い、SiHC13をシリコンソースとして、反応温
度1150℃で、厚さ約10μmのエピタキシャル膜を
成長させた。最初に気相成長装置の温度を上げない状態
でウェーハの搬送テストを行った。評価の方法として
は、100枚の6インチウェーハを連続してサセプター
上に搬送させ、ウェーハの滑りが何回発生するかを確認
した。
【0013】比較のために従来のサセプターでも同じ1
00枚の6インチウェーハを使用して滑りの評価を行っ
た。評価結果を図4に示す。この結果より、従来のサセ
プターでは約80%のウェーハが滑りを起こしているの
に対し、この発明によるサセプターではわずか2%のウ
ェーハしか滑っていない。つまり、サセプター表面の形
状をローレットから孔開きに変更することで、従来頻発
していたウェーハの滑りの問題が大きく改善できること
が確認された。
【0014】実施例2 次にこの発明のサセプターを使用して、図1の気相成長
装置において連続100枚のエピタキシャル成長を実施
した。また、比較のために同じ気相成長装置を使い、搬
送テストにおいてウェーハの滑りが確認された従来のサ
セプターを使用して、100枚のエピタキシャル成長基
板を作成した。これら合計200枚のエピタキシャル成
長基板について、スリップ欠陥の発生状況を調べた。こ
の発明のサセプターでのスリップ欠陥の発生状況を図5
に、従来のサセプターでのスリップ欠陥の発生状況を図
6に示す。従来のサセプターでは、スリップ欠陥の合計
長さが基板の面内当たり10〜200mmであるが、本
発明のサセプターでは0〜50mmと改善されているこ
とがわかる。
【0015】また、これら200枚のエピタキシャル成
長基板について、基板上の9点の比抵抗を測定し、その
最大値と最小値のバラツキを求め、連続反応での比抵抗
の再現性を調べた。この発明のサセプターでの結果を図
7に、従来のサセプターでの結果を図8に示す。すなわ
ち、従来のサセプターでは、面内のバラツキが±3.5
〜4.7%であるのに対し、本発明のサセプターでは比
抵抗の面内バラツキが±2.7〜3.2%と改善されて
いることがわかる。
【0016】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、この発明
によるサセプターを使用することにより、従来のサセプ
ターと比べ、半導体基板をサセプター上に搬送する際の
すべりを低減することができ、これによりエピタキシャ
ル成長基板のスリップ欠陥を低減することができた。ま
た、得られたエピタキシャル膜の比抵抗の再現性も改善
できた。さらに、この発明のサセプターは、従来のサセ
プターと比べ表面の形状が単純なので、加工にかかるコ
ストを低減でき、半導体基板の裏面にキズを付ける原因
となる加工の際に生じる異常突起などの不良の発生も抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】横型枚葉式の気相成長装置の構成を示す説明図
である。
【図2】この発明によるサセプターの実施例を示す説明
図であり、(A)は上面説明図、(B)は縦断説明図で
ある。
【図3】従来のサセプターの構成を示す説明図であり、
(A)は上面説明図、(B)は縦断説明図である。
【図4】滑り発生率を示す棒グラフである。
【図5】この発明のサセプターを使用した場合のエピタ
キシャル成長基板に現れるスリップ欠陥長さとその頻度
との関係を示す棒グラフであり、
【図6】従来のサセプターを使用した場合のエピタキシ
ャル成長基板に現れるスリップ欠陥長さとその頻度との
関係を示す棒グラフであり、
【図7】この発明のサセプターを使用した場合のエピタ
キシャル成長基板の比抵抗の面内分布を示すグラフであ
る。
【図8】従来のサセプターを使用した場合のエピタキシ
ャル成長基板の比抵抗の面内分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 チャンバー 2,10 サセプター 2a,11 ザグリ部 3 半導体基板 4 ランプ 5 ノズル部 12 貫通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サセプターの表面および/または裏面側
    に加熱手段を設けた枚葉式の気相成長装置に使用するサ
    セプターにおいて、ウェーハを載せる載置面が平坦面か
    らなり、載置面にウェーハをローディングする際のウェ
    ーハとの間のガスを抜くための貫通孔を複数設けたこと
    を特徴とする気相成長装置用サセプター。
  2. 【請求項2】 ウェーハ載置面の面積に占める貫通孔の
    全面積が5〜10%であることを特徴とする請求項1の
    気相成長装置用サセプター。
JP16323894A 1994-06-21 1994-06-21 気相成長装置用サセプター Pending JPH088198A (ja)

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