JPH088170B2 - 小型チョークコイル及びその製造方法 - Google Patents

小型チョークコイル及びその製造方法

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JPH088170B2
JPH088170B2 JP1262233A JP26223389A JPH088170B2 JP H088170 B2 JPH088170 B2 JP H088170B2 JP 1262233 A JP1262233 A JP 1262233A JP 26223389 A JP26223389 A JP 26223389A JP H088170 B2 JPH088170 B2 JP H088170B2
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choke coil
bead core
small
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克則 高砂
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Tokin Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、デジタル機器に使用されているプリント基
板上に装着し、電子機器に於ける不要輻射ノイズを防止
する小型チョークコイル及びその量産方法に関する。
[従来の技術] 従来、この種の小型チョークコイルは第10図〜第12図
に示されているように、その構造は、複数の貫通孔62を
有したNi−Zn系フェライト材から成るビーズコア61と、
該複数の貫通孔62を貫通してビーズコア61の外部に突出
した板状の端子部材63とを有している。端子部材63は導
電性の金属板に半田メッキ等の表面処理が施されたもの
である。ビーズコア61に端子部材63を挿入後、その端子
部材63が挿入されたビーズコア61全体をEP等の電気絶縁
性樹脂よりなる封止成形部64で封止している。その封止
成形に際し、複数本の端子部材をそれぞれ位置決めして
いる。
この種の小型チョークコイルは、第12図に示すよう
に、基板65の回路パターン66に端子部材63を半田付けす
ることで基板65に搭載される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ビーズコア全体を封止成形する際に、
端子部材の位置ずれが生じやすくなり、磁気特性が損な
われるという重大な欠点を有していた。
そこで、本発明の技術的課題は、端子部材の位置決め
を容易にし、磁気特性を損なうことなく、量産に適した
小型チョークコイル及びその方法を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、貫通孔を有するNi−Zn系フェライト
材から成るビーズコアと、該貫通孔を貫通して該ビーズ
コアの外部に突出する端子部材とを有する小型チョーク
コイルにおいて、前記端子部材に保持され前記貫通孔に
挿入された固定部材を含み、該固定部材は、ビーズコア
に当接する突起部と、その一端に設けられたテーパ部と
を有していることを特徴とする小型チョークコイルが得
られる。
また、この小型チョークコイルにおいて、前記樹脂に
少なくとも30体積%のNi−Zn系フェライト材が含まれて
いることを特徴とする小型チョークコイルも得られる。
これらの小型チョークコイルを製造する方法におい
て、前記端子部材をその一端のリードフレームと共に一
体に製造する工程と、前記端子部材の周囲に前記固定部
材を保持させる工程と、その固定部材に、前記突起部
と、該突起部よりも前記端子部材の一端とは反対側に位
置した端部に前記テーパ部とを設ける工程と、該テーパ
部を先頭にして前記端子部材及び前記固定部材を前記貫
通孔に圧挿して前記ビーズコアに固定する工程とを含む
ことを特徴とする小型チョークコイルの製造方法が得ら
れる。
[実施例] 以下、本発明の実施例に係る小型チョークコイルにつ
いて図面を参照して説明する。
第1図(a)、(b)、第2図を参照して、実施例1
に係る小型チョークコイルは、貫通孔22を有するビーズ
コア21と、貫通孔22を貫通してビーズコア21の外部に突
出する端子部材23とを有する ビーズコア21は、その材質がNi−Zn系フェライト材か
ら成る。ビーズコア21は、少なくとも1ケの平坦面を有
しており、通常、長手方向の外径寸法が1〜7mmであ
る。貫通孔22は内周面の半径が0.3〜0.6mmで長さが1〜
10mm程度である。
第3図は、リードフレーム(支持フレーム26A、及び
リードフレーム26B)と両端を一体にしている複数本の
端子部材23が示されている。
端子部材23は、ステンレス、銅−鉄合金、リン青銅、
N42、N52アロイ等の磁性材料の金属板からなる。精密板
金加工、フォトエッチング加工等することにより、第3
図のように、リードフレームと一体となった複数の端子
部材23を所定間隔に並べた形状のものを加工製造する。
各端子部材23はやじり状部32と小突起部24と微小穴31
とを有している。やじり状部32は、支持フレーム26Aと
隣接していて、支持フレーム26Aを除去しやすいように
やじりの形状を持たせた部分である。
突起部24と微少穴31とは、端子部材23の中央部に設け
られている。
第1図に加えて第4図を参照して、端子部材23の周囲
に電気絶縁性樹脂よりなる固定部材28よりなる固定部材
28をモールド成型して保持させる。その際、電気絶縁性
樹脂は微小穴31に流れ込んで固まることになる。従っ
て、固定部材28は突起部24及び微小穴31に係合するた
め、端子部材23に対し堅固に保持される。さらに、電気
絶縁性樹脂よりなる固定部材28に少なくとも30体積%の
Ni−Zn系フェライト材を含ませることによって、端子部
材23をビーズコア21により固定しやすくなる。電気絶縁
性樹脂としてはPPS、ABS,EP等が用いられている。
固定部材28には、突起部29a、29b、突片30、及びテー
パ部35を設ける。突起部29a、29bは端子部材23をビーズ
コア21の貫通孔22に挿入した際に貫通孔22の内周面に圧
接される。突片30は、支持フレーム26A側の端部からフ
ランジ状に突出している。端子部材23の貫通孔22への挿
入は突片30がビーズコア21の端面に当接することで阻止
される。即ち、突片30は端子部材23の位置を決めるため
のものである。テーパ部35は、支持フレーム26B側の端
部に設けられ、ビーズコア21の貫通孔22への挿入を案内
する。
次に、実施例1の小型チョークコイルの製造方法につ
いて述べる。
第3図に示されるように、まずリードフレームと複数
の端子部材23を一体として加工製造する。
第4図を参照して、複数の端子部材23に電気絶縁性樹
脂を用いて、固定部材28を保持させる。その際、固定部
材28に端子部材23に小突起部29a、29b、突片30及びテー
パ部35を形成する。
次に、支持フレーム26Aを切除する。
貫通孔22に支持フレーム26Bと一体となつている複数
の端子部材23をやじり状部32から圧挿する。
この結果、各突片30がビーズコア21の一端と当接す
る。また、各固定部材28の小突起部29a、29bがビーズコ
ア21の貫通孔22の内周面に圧接する。
最後に、支持フレーム26Bを除去する。
このようにして、複数の端子部材23を一括して、ビー
ズコア21の貫通孔22に挿入案内でき、容易に精度良く固
定できる。
また、デジタル機器のプリント基板への挿着は、一般
に装着機の吸着装置により、吸着し装着される。本発明
においては、ビーズコア21の平坦面を装着機の吸着装置
によって吸着でき、装着作業の自動化が容易に行える。
第9図を参照すると、周波数fとインピーダンスZと
の関係が図示されている。これによると、実施例1の小
型チョークコイルの磁気特性11は、従来のチョークコイ
ルの磁気特性12に比して、優れていることがわかる。
尚、実施例1の小型チョークコイル全体を樹脂で封止
成形すると、磁気特性13となり、磁気特性11と13とは同
様な特性を示している。従って、封止成形してもしなく
ても同じであるから従来より優れた小型チョークコイル
が得られる。
以下、本発明の実施例2について図面を参照して説明
する。
実施例1と2との小型チョークコイルの相違する点を
述べる。
第5図(a)、(b)及び第6図を参照して、実施例
2では、ビーズコア21の貫通孔22が1つである。
第7図を参照して、実施例2では、突起部24に微小穴
が設けていない。
第8図を参照して、固定部材28は、テーパ部35と突片
30と小突起部29とを有している。固定部材28は、図示の
ように、複数(図では7つ)の端子部材23の両端のみを
除いて覆っている。尚、テーパ部35は、テーパtを有し
ている。
突片30は、端子部材23の長手方向に対し垂直な方向に
突起するように設けられている。テーパ部35を先にして
ビーズコア21の貫通孔22へ挿入する際、突片30とビーズ
コア21とが互いに当接して位置決めが行われる。
小突起部29は、テーパ部35の両面にそれぞれ2個設け
られている。テーパ部35の各面における2つの小突起部
29は端子部材23の長手方向に対し垂直な方向で適当な間
隔をもっている。
尚、実施例1の小型チョークコイルと同様の磁気特性
(第9図)が実施例2でも得られる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、端子部材の位
置決めが良く、固定部材が端子部材とビーズコアとを強
力に固定することができるようになり、従来の如くビー
ズコアを封止成形して磁気特性を損なうことがないばか
りか、量産にも適した小型チョークコイル及びその方法
が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の実施例1の小型チョークコイル
の外観図、第1図(b)は第1図(a)の断面図、第2
図は第1図(b)の小型チョークコイルのビーズコアを
示す図、第3図は第1図(b)の小型チョークコイルに
使用されるリードフレームと一体となっている複数の端
子部材を示す図、第4図(a)は第3図の端子部材に電
気絶縁性樹脂を成形したことを示す図、第4図(b)は
第4図(a)の端子部材小型を有し、リードフレームと
一体となっている複数の端子部材を示す図、第5図
(a)は本発明の実施例2の小型チョークコイルの外観
図、第5図(b)は第5図(a)の断面図、第6図は第
5図(b)の小型チョークコイルのビーズコアを示す
図、第7図は第5図(b)の小型チョークコイルに使用
されるリードフレームと一体となっている複数の端子部
材を示す図、第8図(a)は第7図の端子部材に電気絶
縁性樹脂を成形したことを示す図、第8図(b)は第8
図(a)の端子部材小型を有し、リードフレームと一体
となっている複数の端子部材を示す図、第9図は周波数
とインピーダンスとの関係の磁気特性を示す図、第10図
は従来の小型チョークコイルの一例の外観図、第11図は
従来の小型チョークコイルの他例を基板に搭載した状態
で示した外観図、第12図は第11図の小型チョークコイル
の横断面図である。 11……本発明の実施例1及び2の小型チョークコイル全
体を樹脂で封止成形する前の磁気特性、12……従来の小
型チョークコイルの磁気特性、13……本発明の小型チョ
ークコイルを樹脂で封止成形した後の磁気特性、21……
ビーズコア、22……貫通孔、23……端子部材、24……突
起部、25……位置決め穴、26A、26B……支持フレーム、
28……固定部材、29、29a、29b……小突起部、30……突
片、31……微小穴、32……やじり状部、35……テーパ
部、63……端子部材、64……封止成形部、65……基板、
66……回路パターン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貫通孔を有するNi−Zn系フェライト材から
    成るビーズコアと、該貫通孔を貫通して該ビーズコアの
    外部に突出する端子部材とを有する小型チョークコイル
    において、前記端子部材に保持され前記貫通孔に挿入さ
    れた固定部材を含み、該固定部材は、ビーズコアに当接
    する突起部と、その一端に設けられたテーパ部とを有し
    ていることを特徴とする小型チョークコイル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の小型チョークコイルにおい
    て、前記固定部材に少なくとも30体積%のNi−Zn系フェ
    ライト材が含まれていることを特徴とする小型チョーク
    コイル。
  3. 【請求項3】請求項1記載の小型チョークコイルを製造
    する方法において、前記端子部材をその一端のリードフ
    レームと共に一体に製造する工程と、前記端子部材の周
    囲に前記固定部材を保持させる工程と、その固定部材
    に、前記突起部と、該突起部よりも前記端子部材の一端
    とは反対側に位置した端部に前記テーパ部とを設ける工
    程と、該テーパ部を先頭にして前記端子部材及び前記固
    定部材を前記貫通孔に圧挿して前記ビーズコアに固定す
    る工程とを含むことを特徴とする小型チョークコイルの
    製造方法。
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WO2024135042A1 (ja) * 2022-12-19 2024-06-27 Tdk株式会社 コイル部品及びその製造方法、並びに、コイル部品を備える回路モジュール

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