JP2002353722A - 小型アンテナ及びその製造方法 - Google Patents
小型アンテナ及びその製造方法Info
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Abstract
器への組込みが可能で、特性の安定した小型アンテナを
提供する。 【解決手段】 グランド板10と、給電部12aを有するア
ンテナエレメント12と、この両者の位置関係がずれない
ようにつなぐつなぎ部14とを、一枚の金属板からの打抜
き加工により一体に形成する工程、前記給電部12a及び
つなぎ部14を埋め込むことなくグランド板10の一部とア
ンテナエレメント12を埋め込むように誘電体26を射出成
形する工程、成形された誘電体26の外に出ているつなぎ
部14を切除する工程を経て小型アンテナ28を製造する。
グランド板10を電子機器のケースなどに直接固定でき
る。グランド板10とアンテナエレメント12との位置関係
が誘電体26により固定され、特性が安定する。
Description
れる小型アンテナに関するものである。
チップ上にアンテナエレメントを形成したチップアンテ
ナが広く知られている。このチップアンテナは、給電ラ
インとグランド板を有するプリント回路基板に実装した
状態で電子機器に組み込まれる。
子機器に組み込むのにプリント回路基板を使用する必要
がある。例えばアンテナの入出力信号を処理する回路が
スペース等の関係からアンテナの近傍に配置できない場
合には、アンテナと信号処理回路を離して配置し、この
両者間を給電線でつなぐことになるが、このような場合
でもチップアンテナは、信号処理回路とは別のプリント
回路基板に実装し、プリント回路基板の給電ラインに給
電線を接続した状態で電子機器に組み込まれる。
器に組み込むのにプリント回路基板を使用しなければな
らないという不便さがある。またチップアンテナは、プ
リント回路基板に実装するときに、プリント回路基板の
グランド板との位置関係が少しでもずれると、アンテナ
特性が変化してしまうという問題もある。
鑑み、プリント回路基板を使用することなく電子機器へ
の組込みが可能で、特性の安定した小型アンテナと、そ
の製造方法を提供することにある。
め本発明の小型アンテナは、グランド板と、このグラン
ド板の面からずれた位置にあるアンテナエレメントとを
有し、このグランド板とアンテナエレメントとの位置関
係が、グランド板の一部とアンテナエレメントとを埋め
込むように成形された誘電体により固定されていること
を特徴とするものである。ここで「グランド板の面から
ずれた」とは、グランド板の面に対し直角方向から見た
とき、アンテナエレメントの少なくとも一部がグランド
板の面がある範囲から出ていることを意味する。
板と、このグランド板の面と交差する面内にあるアンテ
ナエレメントとを有し、このグランド板とアンテナエレ
メントとの位置関係が、グランド板の一部とアンテナエ
レメントとを埋め込むように成形された誘電体により固
定されている構成とすることもできる。
レメントとグランド板の位置関係が誘電体により固定さ
れ、両者の位置関係がずれることがないため、安定した
特性が得られる。また金属板よりなるグランド板を電子
機器のケース等に直接固定でき、アンテナエレメントの
給電部に給電線を直接接続できるため、プリント回路基
板を使用することなく電子機器への組込みが可能とな
る。なおアンテナエレメントの給電部は誘電体から露出
していることが望ましい。
テナエレメントの給電部に、給電線の中心導体の端部を
所定の位置に位置決めするための位置決め部を形成する
ことが好ましい。このようにすると、アンテナエレメン
トの給電部への給電線の中心導体の接続が容易になると
共に、アンテナエレメントに対する中心導体の位置ずれ
が発生しにくくなり、より特性を安定させることが可能
となる。
グランド板に、その一部を切り起して、給電線の外部導
体に接触する接触片を形成することが好ましい。このよ
うにすると、給電線の外部導体の接地を容易に行うこと
ができる。
グランド板の一部に、給電線を案内するガイドブロック
を一体に形成することが好ましい。このようにすると、
グランド板への給電線の取付けが容易になると共に、給
電線の引き出し方向を一定の方向に規制することができ
る。
ナの製造方法を提供するもので、その方法は、グランド
板と、給電部を有するアンテナエレメントと、前記グラ
ンド板とアンテナエレメントとを両者の位置関係がずれ
ないようにつなぐつなぎ部とを、一枚の金属板からの打
抜き加工又はエッチング加工により一体に形成する工
程、グランド板の一部とアンテナエレメントを埋め込む
ように誘電体を射出成形する工程、前記つなぎ部を切除
する工程を含むことを特徴とするものである。この方法
によると、製造中にグランド板とアンテナエレメントと
の位置関係がずれることがないため、特性の安定した小
型アンテナを確実に製造することができる。前記誘電体
を射出成形するとき、給電部とつなぎ部は、つなぎ部の
切除工程を考慮すると、誘電体に埋め込まないようにす
ることが好ましい。
図面を参照して詳細に説明する。
発明の一実施形態を製造工程順に示す。この実施形態で
はまず(A)に示すように、一枚の金属板からの打抜き
加工により、グランド板10と、給電部12aを有する線状
アンテナエレメント12とが、つなぎ部14により連結され
た形の金属板成形品16を製造する。アンテナエレメント
12はミアンダ状に形成されている。この金属板成形品16
の状態では、グランド板10とアンテナエレメント12との
位置関係がつなぎ部14によって正確に保持される。金属
板としては、銅又は銅合金板、半田付け可能なメッキ
(銅メッキ、ニッケルメッキ等)を施した鋼板などを使
用することができる。
テナエレメント12の給電部12aに、給電線の中心導体を
所定の位置に位置決めするための溝18(位置決め部)を
屈曲により形成する。なお給電部12aに形成する位置決
め部は給電線の中心導体を挿入する穴などであってもよ
い。またグランド板10には、その一部を切り起して、給
電線の外部導体に接触させるための接触片20を形成す
る。さらにグランド板10には、アンテナエレメント12付
近に誘電体固定穴22を形成すると共に、それ以外の適当
な位置に機器への取付け穴24を形成する。
メント12と、グランド板10の誘電体固定穴22を含む一部
の領域を埋め込むように誘電体26を射出成形する。この
射出成形は、つなぎ部14とアンテナエレメントの給電部
12aを誘電体26に埋め込まないように行う。合成樹脂又
は合成樹脂とセラミック粉末の混合物からなる誘電体26
の成形により、アンテナエレメント12とグランド板10は
完全に一体化され、両者の位置関係が固定される。また
グランド板10の上下両面の誘電体26は、誘電体固定穴22
を通して一体化されるため、誘電体26とグランド板10の
結合も強固である。
14を切除すると、(C)に示すような小型アンテナ28を
得ることができる。この小型アンテナ28は、グランド板
10と、このグランド板10の面からずれた位置にあるアン
テナエレメント12とが、誘電体26により位置関係を固定
されたものとなる。そしてこの小型アンテナ28は、製造
の過程で、グランド板10とアンテナエレメント12との位
置関係がずれることがないため、特性の安定したものと
なる。特にこの実施形態では、アンテナエレメント12が
グランド板10の面と完全にずれた(重ならない)位置に
あるので、一枚の金属板を打抜き又はエッチングするだ
けで、所定の形状に形成できる。また誘電体を射出成形
するときに、それらを型で押さえ易いので、生産性がよ
いという利点がある。
ンテナ28に給電線30を接続した状態を示す。給電線30の
中心導体30aはアンテナエレメントの給電部12aに半田
付けにより接続されるが、給電部12aには前述のように
中心導体30aを位置決めする溝18が形成されているた
め、中心導体30aを所定の位置に接続することができ、
給電線30の接続によっても特性が不安定になることはな
い。また給電線30の外部導体(シールド層)30bにはグ
ランド板10の接触片20をバネ弾性により接触させる。こ
れにより給電線の外部導体30bの接地を簡単に行うこと
ができる。この小型アンテナ28は、図2のように給電線
30を接続した状態で、グランド板10の取付け穴24により
電子機器のケース等に直接取り付けることができる。
形態を示す。この実施形態ではアンテナエレメント12
が、グランド板10の上方に、グランド板10の面と一部分
が重なるようにずらして配置されている。また2点鎖線
で示したつなぎ部14は、誘電体26を成形した後に切除さ
れたものであるが、切除する前はグランド板10とアンテ
ナエレメント12をつなぐようにコ字状に形成されていた
ものである。上記以外の構成は実施形態1と同様であ
る。
発明のさらに他の実施形態を示す。この小型アンテナ28
は、グランド板10に給電線30を案内するガイドブロック
32を一体に形成したものである。ガイドブロック32は、
グランド板10に形成された固定穴34を通してグランド板
10の上下両面で一体となるように形成されている。ガイ
ドブロック32は、前記誘電体26を射出成形するときに同
時に成形することが好ましい。このようなガイドブロッ
ク32を形成すると、給電線30の引き出し方向を一定の方
向に規制することができ、小型アンテナ28の電子機器等
への組込みを容易に行うことができる。上記以外の構成
は実施形態1と同じであるので、同一部分には同一符号
を付して説明を省略する。
の実施形態を示す。この小型アンテナ28は、グランド板
10と、このグランド板10の面と重ならない位置に縦方向
に(グランド板10の面と交差する方向に)配置されたア
ンテナエレメント12とを、グランド板10の一部とアンテ
ナエレメント12とを埋め込むように射出成形された誘電
体26により一体化したものである。それ以外の構成は実
施形態1の小型アンテナと同じであるので説明を省略す
る。
の実施形態を示す。図5の実施形態ではアンテナエレメ
ント12をグランド板10に対して縦に配置したが、この小
型アンテナ28は、アンテナエレメント12をグランド板10
に対して斜めに配置したものである。このようにアンテ
ナエレメント12をグランド板10に対して角度をつけて配
置すると、その角度によってアンテナの指向性や周波数
特性を調整することが可能である。なおこの実施形態に
おいても、グランド板10とアンテナエレメント12は2点
鎖線で示したつなぎ部14によって連結された状態で製造
され、このつなぎ部14は、誘電体26を成形した後に切除
される。
グランド板と、このグランド板の面とずれた位置にある
又は交差する面内にあるアンテナエレメントとが誘電体
によって一体化されているので、両者の位置関係が固定
され、特性の安定した小型アンテナを得ることができ
る。またこの小型アンテナは、グランド板を電子機器の
ケース等に直接固定できるため、プリント回路基板を使
用することなく電子機器への組込みが可能となる。
ナエレメントとグランド板の位置関係が製造の過程で変
化することがないので、特性の安定した小型アンテナを
製造することができる。
の一実施形態を製造工程順に示す斜視図。
電線を接続した状態を示す平面図。
は平面図、(B)は(A)のB−B線断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】 グランド板(10)と、このグランド板の
面からずれた位置にあるアンテナエレメント(12)とを
有し、このグランド板とアンテナエレメントとの位置関
係が、グランド板の一部とアンテナエレメントとを埋め
込むように成形された誘電体(26)により固定されてい
ることを特徴とする小型アンテナ。 - 【請求項2】 グランド板(10)と、このグランド板の
面と交差する面内にあるアンテナエレメント(12)とを
有し、このグランド板とアンテナエレメントとの位置関
係が、グランド板の一部とアンテナエレメントとを埋め
込むように成形された誘電体(26)により固定されてい
ることを特徴とする小型アンテナ。 - 【請求項3】 アンテナエレメント(12)の給電部(12
a)に、給電線(30)の中心導体(30a)の端部を所定
の位置に位置決めするための位置決め部(18)を形成し
たことを特徴とする請求項1又は2記載の小型アンテ
ナ。 - 【請求項4】 グランド板(10)に、その一部を切り起
して、給電線の外部導体(30b)に接触する接触片(2
0)を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のい
ずれかに記載の小型アンテナ。 - 【請求項5】 グランド板(10)の一部に、給電線(3
0)を案内するガイドブロック(32)を一体に形成した
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
小型アンテナ。 - 【請求項6】 グランド板(10)と、給電部(12a)を
有するアンテナエレメント(12)と、前記グランド板と
アンテナエレメントとを両者の位置関係がずれないよう
につなぐつなぎ部(14)とを、一枚の金属板からの打抜
き加工又はエッチング加工により一体に形成する工程、
グランド板(10)の一部とアンテナエレメント(12)を
埋め込むように誘電体(26)を射出成形する工程、前記
つなぎ部(14)を切除する工程を含むことを特徴とする
小型アンテナの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001162201A JP4532018B2 (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 小型アンテナ及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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-
2001
- 2001-05-30 JP JP2001162201A patent/JP4532018B2/ja not_active Expired - Fee Related
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