JPH0881634A - 樹脂分散液組成物及びその用途 - Google Patents

樹脂分散液組成物及びその用途

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JPH0881634A
JPH0881634A JP24730594A JP24730594A JPH0881634A JP H0881634 A JPH0881634 A JP H0881634A JP 24730594 A JP24730594 A JP 24730594A JP 24730594 A JP24730594 A JP 24730594A JP H0881634 A JPH0881634 A JP H0881634A
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村 雄 右 津
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水性に優れ、かつ薄膜化も可能な親水性樹
脂を用いた生分解(崩壊)性プラスチックスに利用可能
な樹脂分散液組成物及び該組成物を被覆した肥料を提供
すること。 【構成】 水と相溶しない有機溶剤(A)に溶解してな
る疎水性樹脂(B)溶液中に界面活性剤(C)を介して
親水性樹脂(D)の水性液を分散させてなり、かつ
(B)/(D)の配合重量比が9/1〜4/6で全溶媒
中の(A)の含有量が50重量%以上である樹脂分散液
組成物及び該組成物を被覆してなる肥料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、澱粉系高分子やポリビ
ニルアルコール系樹脂のような生分解(崩壊)性の高い
親水性樹脂の成形物を容易に得ることができる樹脂分散
液組成物及び該樹脂分散液組成物を被覆した肥料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、食品・医薬品等の各種物品の
包装材料や容器には、その耐久性、加工性等の特性を利
用して種々のプラスチック成形物が用いられている。し
かしながら、該成形物は、物品の包装時や容器としての
使用時には大変有用性が高いものであるが、使用後の廃
棄処分を考えた場合には決して問題が無いとは言い難
く、昨今のように地球環境に与える影響を考えると該成
形物の廃棄処分方法は重要な社会問題となっている。
【0003】そこで近年、廃棄後、光分解或いは生分解
作用等により自然崩壊して地球環境に悪影響を及ぼさな
い分解(崩壊)性プラスチックスの開発が進められてお
り、特に細菌やバクテリアなどの微生物の働きにより消
化分解される生分解(崩壊)性樹脂からなる生分解(崩
壊)性プラスチックスは、土中への埋め立て処理や活性
汚泥処理等の従来の廃棄物処理方法により、容易に処理
することができるという特徴を有しており、利用価値の
高いものである。そして、該生分解(崩壊)性樹脂組成
物としては、澱粉系高分子、ポリビニルアルコール系樹
脂、ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコー
ル等のポリエーテル系樹脂、ポリカプロラクトン等の脂
肪族ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロー
ス系高分子等が挙げられ、中でも澱粉系高分子、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、セルロース系高分子等の親水性
樹脂の使用が耐熱性、分解(崩壊)性、経済性等の点で
有望である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
親水性樹脂を利用した生分解(崩壊)性プラスチックス
は、親水性であるため分解(崩壊)性も促進されるとい
う利点を有する反面、親水性であるが故に耐水性に劣る
という欠点も有するものである。この欠点を解決すべ
く、澱粉系高分子にポリエチレンを溶融混合する方
法、澱粉系高分子水溶液と樹脂エマルジョン等を混合
した溶液を製膜する方法等が従来より提案されている
が、の方法では、耐水性は向上するものの溶融成形の
ためコーティング、ラミネート等の薄膜化が必要とされ
る用途には適さず、またの方法は、薄膜化は可能であ
るが耐水性に不安が残るのが実情で、耐水性に優れ、か
つ薄膜化も可能な親水性樹脂を用いた生分解(崩壊)性
プラスチックスの開発が望まれているのである。
【0005】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水と相溶
しない有機溶剤(A)に溶解してなる疎水性樹脂(B)
溶液中に界面活性剤(C)を介して親水性樹脂(D)の
水性液を分散させてなり、かつ(B)/(D)の配合重
量比が9/1〜4/6で全溶媒中の(A)の含有量が5
0重量%以上である樹脂分散液組成物が、生分解(崩
壊)性プラスチックスの用途に使用する場合、耐水性に
優れ、かつ薄膜の成形物が得られ、生分解(崩壊)性も
良好であり、該樹脂分散液組成物を被覆した肥料も有用
であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
尚、本発明で言う親水性樹脂とは、水に完全に溶解する
ものは勿論、水に完全に溶解しなくても水により膨潤す
る樹脂をも含有する。以下に、本発明を詳細に述べる。
【0006】本発明に用いられる水と相溶しない有機溶
剤(A)とは、例えばメチルエーテル、エチルエーテル
等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、トリクロル
エチレン、塩化メチレン、テトラクロロエチレン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香
族系溶剤、ヘキサノール等の炭素数6以上の高級アルコ
ールが挙げられ、中でもテトラクロロエチレン、酢酸エ
チル、トルエン等が好適に用いられる。
【0007】本発明に用いられる疎水性樹脂(B)と
は、上記の水と相溶しない有機溶剤(A)に可溶な疎水
性樹脂であればよく、例えば脂肪族ポリエステル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、疎水
性セルロース、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル
系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹
脂等が挙げられ、特に限定されないが、分解(崩壊)性
の点でポリカプロラクトンやポリヒドロキシブチロラク
レート等の脂肪族ポリエステル系樹脂やアセチルセルロ
ース等の疎水性セルロースが好適に用いられるが、ポリ
オレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂の使用も実用的
である。本発明では、上記(A)と(B)の混合溶液を
分散液の溶媒として用いるのであって、該溶液中に含有
される疎水性樹脂(B)の配合割合は特に限定されない
が、成形品の耐水性を考慮すれば10〜80重量%が好
ましく、更に好ましくは30〜60重量%である。更に
該溶液には、20重量%以下程度の水を含有していても
構わない。
【0008】本発明に用いられる界面活性剤(C)とし
ては、例えば各種脂肪酸のナトリウム塩,カリウム塩,
アンモニウム塩やラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、
HLB9以上のポリオキシエチレンソルビタンモノステ
アレート,ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト,ポリエチレングリコールモノオレエートやHLB2
〜6のグリセロールモノステアレート,ソルビタンモノ
ステアレート,ソルビタンセスキオレエート等のノニオ
ン界面活性剤等の公知の界面活性剤が挙げられ、これら
の1種又は2種以上が用いられる。中でも脂肪酸塩とH
LB3〜5のノニオン界面活性剤の併用が好ましい。
【0009】本発明において上記の溶液中に分散される
水性液とは、親水性樹脂(D)を水及び/又は低級アル
コールの溶媒に溶解又は分散させた水溶液又は分散液
で、親水性樹脂(D)としては上記で述べたように澱粉
系高分子、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物、水溶性セルロース誘導体等
の水に可溶或いは水で容易に膨潤する樹脂であり、これ
ら樹脂の単独或いは2種以上の混合物であっても構わな
い。更に澱粉系高分子には、少量のグリセリン等の多価
アルコール等が混合されていてもよく、更には、澱粉系
高分子の変性剤として、尿素、アルカリ土類、アルカリ
金属水酸化物及びこれらの混合物も添加可能である。ま
た、ポリビニルアルコール系樹脂とは、ポリ酢酸ビニル
をケン化して得られるもので、更には、酢酸ビニルを主
成分としてこれと重合可能な単量体の共重合体ケン化物
が挙げられる。
【0010】該単量体としては、例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、モノ又
はジアルキルエステル等、アクリロニトリル等のニトリ
ル類、アクリルアミド、メタアクリルアミド等のアミド
類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリ
ルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその
塩、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテ
ン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン
類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N−ビ
ニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、オキシ
アルキレン類等の共重合体ケン化物が挙げられ、また、
かかる樹脂をグラフト変性、又はブロック共重合した樹
脂も含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0011】本発明で用いられるポリビニルアルコール
系樹脂のケン化度は40〜96モル%が好ましく、更に
好ましくは45〜90モル%でケン化度が40モル%未
満では上記溶媒への溶解或いは分散が困難となり、逆に
96モル%を越えても同様の減少が起こる傾向にあり好
ましくなく、重合度についても200〜2000が好ま
しく、更に好ましくは500〜1700で重合度が20
0未満では生成皮膜の強度が低く、逆に2000を越え
ると分散液の粘度が高くなる傾向にあり好ましくない。
また、上記の如くポリビニルアルコール系樹脂の変性物
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物として
は、ケン化度が85モル%以上が好適に用いられ、エチ
レン含有量についても50モル%未満が好ましく、更に
好ましくは30モル%未満でエチレン含有量が50モル
%を越えると分解(崩壊)速度が低下する傾向にあり好
ましくない。更に水溶性セルロース誘導体としては、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルプロピルセルロース等が用いられ
る。
【0012】上記親水性樹脂(D)の水性液を得るに
は、親水性樹脂(D)を水及び/又は低級アルコールの
溶媒に溶解又は分散させるという公知の方法が採用され
得るが、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のよう
に完全水溶性でない(水膨潤)樹脂を分散液とする場合
には、界面活性剤を用いて公知の方法にて調製すること
ができる。また、該水性液中に含有される親水性樹脂
(D)の配合割合は特に限定されないが、塗工性等を考
慮すれば通常は5〜40重量%の範囲が好ましく、更に
好ましくは10〜30重量%である。該水性液の溶媒
は、(A)と水のいずれにも相溶可能である低級アルコ
ール等を少量添加することができ、該添加により親水性
樹脂の分散性を向上させることができる。水と低級アル
コールの混合溶媒とするときは、低級アルコールの含有
率が1〜30重量%程度の範囲が好ましい。
【0013】本発明の樹脂分散液組成物においては、上
記(B)/(D)の配合重量比が9/1〜4/6である
ことが必要である。即ち、(B)の配合割合が上記より
少ないときは皮膜の耐水性が低下し、逆に多いときは分
解(崩壊)性が低下して不適当である。好ましくは7/
3〜6/4である。更に本発明では、樹脂分散液組成物
中の全溶媒中に占める水と相溶しない有機溶剤(A)の
配合割合が50重量%以上である必要があり、該有機溶
剤が50重量%未満では生成皮膜の耐水性が低下して不
適当である。好ましくは60〜90重量%である。
【0014】本発明の樹脂分散液組成物を得るために
は、上記の疎水性樹脂(B)を含有した溶液中に親水性
樹脂(D)を含有した水性液を界面活性剤(C)を用い
て公知の方法で混合分散させれば良く、具体的には、水
と相溶しない有機溶剤(A)に疎水性樹脂(B)を溶解
させた疎水性樹脂含有溶液(I)を調製しておき、一方
で親水性樹脂(D)を水及び/又はアルコール等に溶解
させた親水性樹脂含有水性液(II)を調製し、該(I)
及び(II)に界面活性剤(C)を添加してホモジナイザ
ー等の公知の方法で混合分散させる方法や上記の(B)
及び(D)をあらかじめ溶融混合した後、該混合物を
(A)、(C)、水及び/又はアルコール等の混合液中
に入れて分散させる方法等が挙げられるが、本発明はこ
れらの方法に限定されるものではない。
【0015】上記の如く得られた樹脂分散液組成物は、
本発明の効果が阻害されない範囲において、上記以外の
ウレタン系樹脂等の樹脂成分、澱粉系高分子やセルロー
ス系高分子以外の天然高分子(多糖類系高分子、タンパ
ク質系高分子等)、熱安定剤、増量剤、充填剤、滑剤、
着色剤、難燃剤、耐水化剤、自動酸化剤、紫外線安定
剤、架橋剤、抗菌剤、除草剤、酸化防止剤等を添加する
ことも可能である。又、疎水性樹脂の水性分散液を添加
することも可能である。かくして得られた樹脂分散液組
成物は、製膜あるいはコーティングされておむつカバ
ー、コンポスト紙袋、買い物袋、殺虫剤コーティング、
肥料コーティング等の用途に利用され、特にコンポスト
紙袋、肥料用コーティングに有用で、殊に該樹脂分散液
組成物で被覆された肥料は大変有用であり、該肥料につ
いて以下に詳述する。
【0016】本発明の樹脂分散液組成物を肥料に被覆す
る方法としては、噴霧方法、浸漬法等の公知の方法が用
いられ、特に限定されないが、一例として噴霧方法によ
る被覆方法を詳述すれば、ノズル径0.5〜1.2mm
のノズルより、4〜6kg/cm2程度の圧力で肥料に
噴霧被覆すればよく、その時の該樹脂分散液組成物の付
着量は0.05〜0.2g/g程度が好ましく、噴霧後
は90〜120℃程度で乾燥されて、厚みが100〜3
00μm程度の被覆層が形成されるのである。尚、本発
明の樹脂分散液組成物を被覆後、従来の方法と同様にポ
リオレフィン系樹脂により更に被覆することも可能であ
り、その時の被覆層の厚みは5〜50μmとすることが
好ましい。又、被覆される肥料としては、特に限定され
ず、公知の化学肥料が用いられ、例えば尿素、硫安、塩
安、硝安、塩化カリ、硝酸カリ、硝酸ソーダ、リン酸ア
ンモニア等が挙げられ、これらの粉末又は粒子状のもの
が対象となり、該肥料の粒子径は1〜5mmの物が通常
用いられる。かくして得られた肥料は、溶出速度を制御
する通常の効果の他に、使用後、コート層が生崩壊して
しまうため、ポリエチレンコートの様な殻が残る欠点が
ないという特徴を有し、大変有用である。
【0017】
【作 用】本発明の樹脂分散液組成物は、水と相溶し
ない有機溶剤に溶解してなる疎水性樹脂溶液中に界面活
性剤を介して親水性樹脂の水性液を分散させたもので、
耐水性に優れ、かつ薄膜化も可能な親水性樹脂を用いた
生分解(崩壊)性プラスチックスとして利用でき、製膜
あるいはコーティングされておむつカバー、コンポスト
紙袋、買い物袋、殺虫剤コーティング、肥料コーティン
グ等の用途に利用され、特にコンポスト紙袋、肥料コー
ティングに有用で、殊に該樹脂分散液組成物が被覆され
た肥料は、使用後に樹脂殻が残ることがなく、大変有用
である。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。以下の(A)〜
(D)各成分を用意した。水と相溶しない有機溶剤(A) A1;トリクロルエチレン A2;トルエン A3;酢酸エチル A4;メチルエチルケトン A5;塩化メチレン
【0019】疎水性樹脂(B) B1;ポリカプロラクトン(商品名;TONE787、
日本ユニカー社製) B2;ポリスチレン B3;エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン含有量
10モル%) B4;トリエチルセルロース B5;三酢酸セルロース B6;低密度ポリエチレン(メルトフローインデックス
=20g/10分、190℃,2160g荷重) B7;ポリメチルメタクリレート B8;ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル=9/1の共重合体
(固有粘度=0.8dl/g)
【0020】界面活性剤(C) C1;牛脂脂肪酸ソーダ(商品名;NSソーブ、花王株
式会社製) C2;ステアリン酸アンモニウム C3;ソルビタンセスキオレエート(HLB=3.7)親水性樹脂(D) D1;トウモロコシ澱粉 D2;酸化澱粉 D3;ポリビニルアルコール系樹脂(ケン化度45モル
%、重合度1000) D4;ポリビニルアルコール系樹脂(ケン化度96モル
%、重合度1700) D5;エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(ケン化
度98モル%、エチレン含有量30モル%) D6;カルボキシメチルセルロース D7;ヒドロキシプロピルセルロース
【0021】実施例1 上記B1/A1=15/85(重量比)の溶液(I)6
9部にD1/水=20/80(重量比)の水性液(II)
31部を界面活性剤(C1)0.7部と一緒に添加し
て、80℃で3時間加熱溶解させて本発明の樹脂分散液
組成物を得た。かかる樹脂分散液組成物について以下の
評価を行った。 (薄膜成形性)得られた樹脂分散液組成物を厚さ50μ
の延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム上にアプリケ
ーターを用いて300μの厚みに塗工した後、100℃
で30分間乾燥させて、薄膜成形性を調べた。尚、評価
基準は以下の通り。 ○ −−− 膜厚50μの薄膜成形が可能であった。 × −−− 製膜不可能であった。
【0022】(耐水性)薄膜成形で得られた薄膜成形物
を、20℃の水に1ケ月浸漬後の形状保持性を目視観察
した。尚、評価基準は以下の通り。 ○ −−− 形崩れせず初期の形状を保持していた。 × −−− フィルム形状を留めなかった。 (生分解性)薄膜成形で得られた薄膜成形物を、活性汚
泥中に6ケ月浸漬後の状況を調べた。尚、評価基準は以
下の通り。 ○ −−− 完全に消失していた。 × −−− 部分的な消失は見られたが大部分の残存が
確認された。 実施例2〜11及び比較例1〜4 表1〜3に示す配合組成で実施例1に準じて樹脂分散液
組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。実施例
1〜11及び比較例1〜4の評価結果を表4に示す。
【0023】
【表1】 疎 水 性 樹 脂 含 有 溶 液(I) (A) 成 分 (B)成分 組成物 配合部 組成物 配合部 組成物 配合部 実施例1 A1 85 B1 15 −− −− 〃 2 A1 85 B1 15 −− −− 〃 3 A1 85 B1 15 −− −− 〃 4 A1 85 B1 15 −− −− 〃 5 A3 85 B5 12 B2 3 〃 6 A5 85 B5 12 B3 3 〃 7 A2 85 B1 12 B7 3 〃 8 A2 85 B1 12 B6 3 〃 9 A4 85 B4 12 B8 3 〃 10 A1 70 B1 30 −− −− 〃 11 A1 92 B1 8 −− −− 比較例1 A1 70 B1 30 −− −− 〃 2 A1 96 B1 4 −− −− 〃 3 A1 85 B1 15 −− −− 〃 4 A1 100 配 合 せ ず
【0024】
【表2】 親 水 性 樹 脂 含 有 水 性 液(II) (D) 成 分 溶 媒 成 分 組成物 配合部 組成物 配合部 組成物 配合部 組成物 配合部 実施例1 D1 20 −− −− 水 80 −− −− 〃 2 D2 16 D4 4 水 80 −− −− 〃 3 D1 16 D5 4 水 64 NBA 16 〃 4 D6 20 −− −− 水 80 −− −− 〃 5 D7 20 −− −− 水 80 −− −− 〃 6 D1 20 −− −− 水 64 IPA 16 〃 7 D1 16 D4 4 水 80 −− −− 〃 8 D1 16 D5 4 水 64 IPA 16 〃 9 D1 16 D3 4 水 64 IPA 16 〃 10 D1 10 −− −− 水 90 −− −− 〃 11 D1 30 −− −− 水 70 −− −− 比較例1 D1 5 −− −− 水 95 −− −− 〃 2 D1 20 −− −− 水 80 −− −− 〃 3 D1 15 −− −− 水 85 −− −− 〃 4 D1 30 −− −− 水 70 −− −− 註)略号は以下のとうり。 IPA;イソプロピルアルコール NBA;n−ブタノール
【0025】
【表3】 (I)/(II) (C) 成 分 (B)/(D) (A)の 配合重量比 組成物 配合部 配合重量比 含有量 実施例1 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 2 69/31 C3 0.7 6.3/3.7 70% 〃 3 69/31 C2 0.7 6.3/3.7 70% 〃 4 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 5 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 6 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 7 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 8 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 9 69/31 C1 0.7 6.3/3.7 70% 〃 10 57/43 C1 0.7 8.4/1.6 51% 〃 11 75/25 C1 1.0 4.4/5.6 80% 比較例1 76/24 C1 0.7 9.5/0.5 70% 〃 2 67/33 C1 0.7 2.9/7.1 71% 〃 3 60/40 C1 0.7 6/4 40% 〃 4 62/38 C1 0.7 0 70% 註)(C)成分の配合部は、(I)及び(II)の合計100重量部に対する配合 量を示し、(A)の含有量は、溶媒全体に占める割合を重量%で示したもの である。
【0026】
【表4】
【0027】実施例12 上記B1/A6=3/97(重量比)の溶液(I)95
部にD1/D5/水/イソプロピルアルコール=6/4
/72/18(重量比)の水性液(II)5部を界面活性
剤(C1)0.002部と一緒に添加して、60℃で1
時間加熱下で撹拌混合させて本発明の樹脂分散液組成物
を得た。かかる樹脂分散液組成物をノズル径1mm、噴
霧圧力5kg/cm2の条件で粒子径3mmの粘状尿素
肥料に被覆して、100℃で20分乾燥させる操作を3
回繰り返し、厚み200μmの被覆層(樹脂の付着量は
0.2g/g)を形成した。該被覆物を25℃の水中に
浸漬させて、上記肥料の溶出量を測定したところ、溶出
率[(溶出肥料重量/最初の肥料重量)×100
(%)]が80%に達するのに93日かかった。又、該
被覆物を田植え直後の水田の地中5cmの深さに埋め込
んだところ、6ケ月後の完全に消失していた。
【0028】比較例5 被覆材として5重量%のポリエチレン溶液(溶媒はテト
ラクロルエチレン)を用いて実施例12と同様に肥料の
被覆を行って(樹脂の付着量は0.005g/g)、同
様に評価を行った結果、溶出率(同上)が80%に達す
るのに96日かかり、又、該被覆物を田植え直後の水田
の地中5cmの深さに埋め込んだところ、6ケ月後もポ
リエチレンの殻は残っていた。
【0029】
【発明の効果】本発明の樹脂分散液組成物は、水と相溶
しない有機溶剤に溶解してなる疎水性樹脂溶液中に界面
活性剤を介して親水性樹脂の水性液を分散させたもの
で、耐水性に優れ、かつ薄膜化も可能な親水性樹脂を用
いた生分解(崩壊)性プラスチックスとして利用でき、
製膜あるいはコーティングされておむつカバー、コンポ
スト紙袋、買い物袋、殺虫剤コーティング、肥料コーテ
ィング等の用途に利用され、特にコンポスト紙袋、肥料
コーティングに有用で、殊に該樹脂分散液組成物が被覆
された肥料は、使用後に樹脂殻が残ることがなく、大変
有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と相溶しない有機溶剤(A)に溶解し
    てなる疎水性樹脂(B)溶液中に界面活性剤(C)を介
    して親水性樹脂(D)の水性液を分散させてなり、かつ
    (B)/(D)の配合重量比が9/1〜4/6で全溶媒
    中の(A)の含有量が50重量%以上であることを特徴
    とする樹脂分散液組成物。
  2. 【請求項2】 親水性樹脂(D)が、澱粉系高分子、ポ
    リビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
    合体ケン化物、水溶性セルロース誘導体から選ばれる少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の
    樹脂分散液組成物。
  3. 【請求項3】 疎水性樹脂(B)が、脂肪族ポリエステ
    ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹
    脂、疎水性セルロース、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
    酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アク
    リル系樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の樹脂分散液組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の樹脂分散液
    組成物を被覆したことを特徴とする肥料。
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