JP2002363432A - 生分解性プラスチック組成物 - Google Patents

生分解性プラスチック組成物

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JP2002363432A JP2001166154A JP2001166154A JP2002363432A JP 2002363432 A JP2002363432 A JP 2002363432A JP 2001166154 A JP2001166154 A JP 2001166154A JP 2001166154 A JP2001166154 A JP 2001166154A JP 2002363432 A JP2002363432 A JP 2002363432A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性に優れていて短期間に微生物により
生分解され、しかも生分解前の使用時などに優れた力学
的特性を有する生分解性プラスチック組成物、該組成物
からなる成形品および積層体の提供。 【解決手段】 生分解性プラスチック並びに目開き22
0μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上で
ある小麦フスマ及び/又は末粉を含有する生分解性プラ
スチック組成物、生分解性プラスチック並びに目開き2
20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
で且つ水分含量率が10質量%以下である小麦フスマ及
び/又は末粉を含有する生分解性プラスチック組成物、
前記生分解性プラスチック組成物よりなる成形体、並び
に前記生分解性プラスチック組成物の層と小麦フスマ及
び/又は末粉を含有しない生分解性プラスチックの層を
有する積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性プラスチ
ック組成物、それからなる成形品および積層体に関す
る。より詳細には、本発明は、微生物などによる生分解
性に優れ、しかも生分解前には優れた力学的特性を有す
る生分解性プラスチック組成物、該組成物からなる成形
品および積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、プラスチックが種々の用途で大量
に使用されている。プラスチックは一般に安定で、その
まま放置しても、分解したり腐敗しない。そのため、使
用済みの廃プラスチックの大半は、焼却や埋め立てなど
によって処分されている。しかし、焼却により発生する
有害ガスによる地球環境の汚染、焼却時の過熱による燃
焼路の損傷などの問題があり、また大量に廃棄されるプ
ラスチックを埋め立てるための用地の確保もますます困
難になっている。しかも、処分されずに海洋や林野など
に散乱したり、放置されたプラスチックは、野生生物に
深刻な危害を与えている。
【0003】そのため、近年、廃プラスチックの再利用
や有効利用が色々行われるようになっているが、大量に
排出される廃プラスチックのすべてを再利用または有効
利用することは事実上不可能である。そこで、使用後に
環境中の微生物によって最終的に水や炭酸ガスなどに分
解され得るようにした生分解性プラスチックが注目され
るようになっている。現在、種々の生分解性プラスチッ
クが開発されており、例えば、ポリヒドロキシブチレー
トなどのバイオポリエステル、バイオセルロース、多糖
類、ポリアミノ酸などの微生物産生系の生分解性プラス
チック(バイオプラスチック);ポリ乳酸、ポリカプロ
ラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレン
サクシネート/アジペート)、ポリブチレン(サクシネ
ートカーボネート)、ポリ(ブチレンサクシネート/テ
レフタレート)などの化学合成系の脂肪族ポリエステル
またはその共重合体;修飾澱粉、酢酸セルロース、キト
サン/セルロール/澱粉結合体などの天然物利用系など
を挙げることができる。
【0004】前記した生分解性プラスチックのうち実用
化されているものも多い。しかしながら、廃プラスチッ
クの処理促進のために、より速やかに生分解され得る生
分解性プラスチックが求められている。その一方で、廃
棄される前の使用時や保存時には、力学的特性に優れて
いて、個々の用途において十分な機能を果たし得る生分
解性プラスチックが同時に求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の生分解性プラスチックよりも生分解性に一層優れてい
て、使用後はより速やかに生分解され、その一方で廃棄
される前の使用時などには力学的特性に優れていて、各
用途に有効に使用できる生分解性プラスチック材料、該
材料からなる成形品や製品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、本発明者らは鋭意研究を続けてきた。そして、生分
解性プラスチックに小麦フスマおよび/または末粉を配
合すると、生分解性プラスチックの微生物による分解が
一層促進されて、その使用後の生分解処分が円滑に行わ
れることを見出した。しかしながら、生分解性プラスチ
ックに小麦フスマを単にそのまま配合したのでは、該生
分解性プラスチック組成物から得られるシート、フィル
ムなどの成形品の強度が不足することが多いことが判明
した。そこで、そのような知見に基づいてさらに検討を
重ねたところ、生分解性プラスチックに配合する小麦フ
スマおよび/または末粉として、目開き220μmの篩
を通過する粒子の含有率が80質量%以上である粒度の
小さい小麦フスマおよび/または末粉を使用すると、そ
のような小麦フスマおよび/または末粉を含有する生分
解性プラスチック組成物から製造した成形品、特にシー
トやフィルムなどの厚さの小さい成形品において、強度
などの力学的特性が向上し、実用価値の高い成形品が得
られることを見出した。また、本発明者らは、目開き2
20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
である前記した小麦フスマおよび/または末粉を生分解
性プラスチックに配合するに当たって、更に該小麦フス
マおよび/または末粉の水分含量率を10質量%以下に
しておくと、力学的特性に一層優れるシートやフィルム
などの成形品が得られることを見出した。さらに、本発
明者らは、前記特定粒度の小麦フスマおよび/または末
粉を含有する生分解性プラスチック組成物の使用に当た
って、該生分解性プラスチック組成物からなる層に小麦
フスマおよび/または末粉を含まない生分解性プラスチ
ックの層を積層して積層体にすると、それにより得られ
る積層体は、生分解性に優れると共に力学的特性にも極
めて優れ、種々の用途に有効に用い得ることを見出し、
それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(1) 生分解性プ
ラスチック、並びに目開き220μmの篩を通過する粒
子の含有率が80質量%以上である小麦フスマおよび/
または末粉を含有することを特徴とする生分解性プラス
チック組成物;および、(2) 生分解性プラスチッ
ク、並びに目開き220μmの篩を通過する粒子の含有
率が80質量%以上で且つ水分含量率が10質量%以下
である小麦フスマおよび/または末粉を含有することを
を特徴とする生分解性プラスチック組成物;である。
【0008】そして、本発明は、(3) 小麦フスマお
よび/または末粉の含有量が、生分解性プラスチックと
小麦フスマおよび/または末粉の合計質量に対して、1
〜80質量%である前記した(1)または(2)の生分
解性プラスチック組成物;(4) 生分解性プラスチッ
クが、生分解性の脂肪族ポリエステルおよび脂肪族ポリ
エステル共重合体から選ばれる少なくとも1種のプラス
チックである前記した(1)〜(3)のいずれかの生分
解性プラスチック組成物;および、(5) 生分解性プ
ラスチックが、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブ
チレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/ア
ジペート)、ポリブチレン(サクシネートカーボネー
ト)およびポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレー
ト)から選ばれる少なくとも1種の生分解性プラスチッ
クである前記した(4)の生分解性プラスチック組成
物;を好ましい態様として包含する。
【0009】さらに、本発明は、(6) 前記した
(1)〜(5)のいずれかの生分解性プラスチック組成
物からなる成形品;および、(7) シートまたはフィ
ルムである前記した(6)の成形品;である。
【0010】そして、本発明は、(8) 前記した
(1)〜(5)のいずれかの生分解性プラスチック組成
物よりなる層の片面または両面に小麦フスマおよび/ま
たは末粉を含有しない生分解性プラスチックよりなる層
を有することを特徴とする積層体;および、(9) シ
ート状またはフィルム状の積層体である前記した(8)
の積層体;である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について具体的に説
明する。本発明の生分解性プラスチック組成物では、従
来既知の生分解性プラスチックのいずれもが使用でき、
例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレン
サクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペー
ト)、ポリブチレン(サクシネートカーボネート)、ポ
リ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)などの化
学合成系の生分解性脂肪族ポリエステルおよびその共重
合体;ポリヒドロキシブチレート(別名;ポリ3−ヒド
ロキシ酪酸)などのバイオポリエステル、バイオセルロ
ース、多糖類、ポリアミノ酸などの微生物産生系の生分
解性プラスチック(バイオプラスチック);修飾澱粉、
酢酸セルロース、キトサン/セルロール/澱粉結合体、
アルギン酸などの天然物利用系などを挙げることができ
る。本発明の生分解性プラスチック組成物は、前記した
生分解性プラスチックのうちの1種類のみを含有してい
ても、または2種類以上を含有していてもよい。そのう
ちでも、本発明では、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、
ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネー
ト/アジペート)、ポリブチレン(サクシネートカーボ
ネート)、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレー
ト)などの化学合成系の生分解性脂肪族ポリエステルま
たはその共重合体の1種または2種以上が、生分解性プ
ラスチック組成物の成形性、該組成物から得られる成形
品や積層体などの力学的特性、耐水性、経済性などの点
で優れていることから好ましく用いられる。
【0012】本発明の生分解性プラスチック組成物は、
目開き220μmの篩を通過する粒子の含有率が80質
量%以上である小麦フスマおよび末粉の一方または両方
を含有する。小麦フスマおよび/または末粉における目
開き220μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量
%未満であって粒度が大きいと、生分解性プラスチック
組成物から得られる成形品や積層体などにおける引張強
度などの力学的特性が低くなり、特に、成形品がシート
やフィルムなどの厚さの小さい成形品の場合には実用に
耐え得る力学的特性を持たないことが多い。本発明の生
分解性プラスチック組成物では、小麦フスマおよび/ま
たは末粉として、目開き220μmの篩を通過する粒子
の含有率が90質量%以上であるものがより好ましく用
いられ、目開き150μmの篩を通過する粒子の含有率
が90質量%以上であるものが更に好ましく用いられ
る。ここで、本明細書における「目開き220μmの篩
を通過する粒子の含有率」とは、目開き220μmの篩
を使用して、株式会社東京製粉機製作所製の「テストシ
フターTS2−245」(分級装置)を用いて小麦フス
マまたは末粉を分級処理したときの、分級処理に処せら
れた小麦フスマまたは末粉の質量に対する、目開き22
0μmの篩を通過した粒子の割合(質量%)をいう。ま
た、「目開き150μmの篩を通過する粒子の含有率」
も、目開き150μmの篩を使用して、前記と同様にし
て求められる。
【0013】小麦フスマは、小麦粒の外皮であり、また
末粉(すえこ)は小麦粒外皮に付着する胚乳部(小麦
粉)と小麦フスマを含む粉状物であり、いずれも小麦製
粉時の副産物として得られる。通常の小麦フスマは、一
般に、その粒度が500〜5000μmの範囲にあっ
て、目開き220μmの篩を通過する粒子の含有率は1
0質量%以下であり、粒度が大きい。そのような大きな
粒度を有する小麦フスマをそのまま生分解性プラスチッ
クに配合して組成物を調製すると、該組成物から得られ
る成形品、特にシートやフィルムなどの厚みの小さい成
形品では、引張強度などの力学的強度が不足し、実用価
値の低いものとなる。本発明で用いる小麦フスマは、粒
度の大きな通常の小麦フスマを、微粉砕して、目開き2
20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
になるようにして調製される。その際の粉砕方法は特に
制限されず、例えば、ターボ工業株式会社製「ターボミ
ル」、日清エンジニアリング株式会社製「ブレードミ
ル」などのような、製粉などにおいて従来から使用され
ている粉砕機を使用して行うことができる。また、末粉
は、一般に、その粒度が100〜300μmの範囲にあ
って、目開き220μmの篩を通過する粒子の含有率は
80質量%以上であることが多く、粒度が小さい。その
ため、本発明では、目開き220μmの篩を通過する粒
子の含有率が80質量%以上である場合は、通常の末粉
をそのまま使用することができ、また必要に応じて粉砕
処理を行って粒度を更に小さくして用いてもよい。
【0014】小麦フスマおよび末粉は、目開き220μ
mの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上である
限りは、乾燥処理を施さずにそのまま用いても又は乾燥
処理を行って水分含量率を低減して用いてもよい。その
うちでも、乾燥処理して水分含量率を低減してから用い
ることが、生分解性プラスチック組成物から得られる成
形品、積層体などの製品の力学的強度が高くなり、しか
も発泡が生じず均一な製品が得られる点から好ましい。
乾燥処理した小麦フスマおよび/または末粉を用いる場
合は、水分含量率が10質量%以下のものが好ましく用
いられ、5質量%以下のものがより好ましく用いられ
る。小麦フスマおよび/または末粉の乾燥処理の方法お
よび条件などは特に制限されないが、一般的には、40
〜130℃の温度を採用して前記した水分含量率以下に
なるまで乾燥することが好ましい。乾燥処理温度が高す
ぎると、小麦フスマおよび末粉の変性、硬化などが生じ
て、生分解性プラスチック組成物およびそれから得られ
る成形品や積層体などの生分解性能が低下したり、力学
的特性が低下したりし易くなる。
【0015】本発明の生分解性プラスチック組成物にお
ける小麦フスマおよび/または末粉の含有量(小麦フス
マと末粉の両方を含有する場合は両者の合計含有量)
は、生分解性プラスチック組成物の用途などに応じて調
整し得るが、一般的には、生分解性プラスチックと小麦
フスマおよび/または末粉の合計質量に対して、1〜8
0質量%であることが好ましく、10〜40質量%であ
ることがより好ましい。小麦フスマおよび/または末粉
の含有量が1質量%未満であると、生分解性能が低下し
て微生物により分解されにくくなり、一方80質量%を
超えると、生分解性プラスチック組成物から得られる成
形品や積層体などの力学的特性が低下したものになり易
い。
【0016】本発明の生分解性プラスチック組成物は、
必要に応じて、更に、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、着色
剤、充填剤、アンチブロッキング剤などの他の成分の1
種または2種以上を含有していてもよい。
【0017】本発明の生分解性プラスチック組成物の調
製方法は特に制限されず、生分解性プラスチックなどの
種類に応じて従来から一般に採用されている方法を採用
することができる。生分解性プラスチックが、上記した
ような生分解性の脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエス
テル共重合体などのような熱可塑性プラスチックである
場合は、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ブラベンダー、オープンロール、ニーダーな
どの従来既知の混練機を使用して溶融混練した後、必要
に応じて、ペレット状、粉末状などの適当な形状にする
ことにより本発明の生分解性プラスチック組成物を調製
することができる。生分解性プラスチック組成物を調製
するに当たって、生分解性プラスチックと小麦フスマお
よび/または末粉を混練機にそのまま直接供給せずに、
ヘンシェルミキサーやタンブラーなどのような混合機を
用いて予めドライブレンドしてから混練機に供給する
と、生分解性プラスチック中に小麦フスマおよび/また
は末粉が均一に分散した生分解性プラスチック組成物を
得ることができる。生分解性プラスチック組成物を調製
するための混練温度としては、一般に、生分解性プラス
チックの溶融温度以上で且つ生分解性プラスチックの分
解が生じない温度が採用される。また、生分解性プラス
チックを適当な溶媒に溶解し、そこに小麦フスマおよび
/または末粉を添加混合した後、溶媒を除去することに
より生分解性プラスチック組成物を調製してもよい。
【0018】本発明の生分解性プラスチック組成物は、
各種成形品や製品の製造に有効に用いることができ、例
えば、フィルム、シート、板状体、管状体、線状体、棒
状体、クッション材、発泡体、多孔質体、各種容器、ト
レー類、ポット類、その他の型成形品などの製造に用い
ることができる。成形品を製造する際の成形方法は特に
制限されず、生分解性プラスチックの種類や製造しよう
とする成形品の種類などに応じて、例えば、押出成形、
射出成形、カレンダー成形、圧縮成形、ブロー成形、真
空成形、粉末成形、流延成形、注型などの適当な成形方
法を採用することができる。
【0019】何ら限定されるものではないが、本発明の
生分解性プラスチック組成物の用途としては、例えば、
農林水産用のマルチフィルムやマルチシート、育苗用ポ
ットなどの農林水産用資材;肥料やその他の製品を充填
するための各種袋類;断熱材、土木工事用型枠、土留め
シート、緑化用シート、保水シートなどの土木・建築資
材;野外レジャー用の各種ディスポーザブル製品;食品
包装用のフィルム、シート、トレー、容器類;紙おむつ
や生理用品などの衛生用品;ペンケース、芯ケースなど
の事務用品;歯ブラシ、コップ、ゴミ袋、水切り、クッ
ション材などを挙げることができる。
【0020】そのうちでも、本発明の生分解性プラスチ
ック組成物はフィルムおよびシートの製造に適してお
り、本発明の生分解性プラスチック組成物から得られる
フィルムおよびシートは引張強度などの力学的特性に優
れているため、農林水産用のフィルムやシート、肥料や
その他の製品の充填用袋、土留めシート、緑化用シー
ト、保水シートなどの強度を要する用途にも有効に用い
ることができる。本発明の生分解性プラスチック組成物
を用いてなるフィルムおよびシートの厚さは特に制限さ
れず、用途に応じて決めることができ、一般的には、1
0μm〜2mm程度の厚さにしておくことが好ましい。
本発明の生分解性プラスチック組成物よりなるフィルム
またはシートの製造に当たって、プラスチックフィルム
またはシートの製造に従来から採用されているいずれの
方法も採用でき、例えば、インフレーション押出成形
法、Tダイ押出成形法などの押出成形法、カレンダー
法、流延法(キャスト法)などを挙げることができる。
前記成形は、生分解性プラスチックの種類や性質などに
応じて、溶融成形によって行っても、または溶液成形に
よって行ってもよい。
【0021】また、フィルム、シート、その他の成形品
は、本発明の生分解性プラスチック組成物のみからなる
単層構造体であってもよいし、または本発明の生分解性
プラスチック組成物よりなる層と他の層とからなる積層
体であってもよい。積層体にするに当たって、小麦フス
マおよび/または末粉を含有する本発明の生分解性プラ
スチック組成物よりなる層と、小麦フスマおよび/また
は末粉を含有しない生分解性プラスチックよりなる層と
を積層して積層体にすると、生分解性能を良好に保ちな
がら、引張強度などの力学的特性を一層向上させること
ができる。このような積層体では、小麦フスマおよび/
または末粉を含有しない生分解性プラスチックからなる
層は、小麦フスマおよび/または末粉を含有する本発明
の生分解性プラスチック組成物からなる層の片面のみに
積層されていても、両面に積層されていてもよい。小麦
フスマおよび/または末粉を含有しない生分解性プラス
チックが小麦フスマおよび/または末粉を含有する生分
解性プラスチック組成物からなる層の両面に積層されて
いる場合は、片面のみに積層されている場合に比べて、
生分解性能は多少低下するが、引張強度などの力学的特
性により優れたものとなる。
【0022】小麦フスマおよび/または末粉を含有する
本発明の生分解性プラスチック組成物からなる層と、小
麦フスマおよび/または末粉を含有しない生分解性プラ
スチックからなる層よりなる積層体では、両層を構成す
る生分解性プラスチックの種類は同じであっても、また
は異なっていてもよいが、両層が同じかまたは近似した
生分解性プラスチックから構成されていると、層間の接
着性が向上して層間剥離などを生じなくなり、力学的特
性などに一層優れる積層体を得ることができる。
【0023】小麦フスマおよび/または末粉を含有する
本発明の生分解性プラスチック組成物からなる層と、小
麦フスマおよび/または末粉を含有しない生分解性プラ
スチックからなる層よりなる積層体の形状、種類などは
特に制限されず、例えば、シート状、フィルム状、板
状、管状、その他の形状などのいずれであってもよい。
それらのうちで、シート状またはフィルム状の積層体
は、小麦フスマおよび/または末粉を含有する生分解性
プラスチック組成物からなる単層シートや単層フィルム
に比べて、その強度が一層高いので、前記した農林水産
用のマルチフィルムやマルチシート、肥料やその他の製
品の充填用袋、土留めシート、緑化用シート、保水シー
トなどのような強度を要するシートまたはフィルム用途
に極めて有効に用いることができる。この積層シートま
たは積層フィルムの厚さは特に制限されず、層を構成す
る生分解性プラスチックの種類、用途などに応じて調整
し得るが、一般的には、小麦フスマおよび/または末粉
を含有する生分解性プラスチック組成物からなる層の厚
さが10μm〜1mm程度、小麦フスマおよび/または
末粉を含有しない生分解性プラスチックからなる層の厚
さが10μm〜1mm程度、全体の厚さが20μm〜2
mm程度であることが好ましい。
【0024】前記積層シートまたは積層フィルムの製法
は特に制限されず、生分解性プラスチックの種類などに
応じて、積層シートや積層フィルムの製造に従来から採
用されている方法を採用することができる。生分解性プ
ラスチックが、熱可塑性プラスチックである場合は、例
えば、小麦フスマおよび/または末粉を含有する生分解
性プラスチック組成物と、含有しない生分解性プラスチ
ックとを2つの押出機により溶融混練した後に共通のダ
イリップから同時に押し出して積層フィルムまたは積層
シートを製造する方法;小麦フスマおよび/または末粉
を含有する生分解性プラスチック組成物、および含有し
ない生分解性プラスチックの一方を用いて予めフィルム
またはシートを予め製造しておき、該フィルムまたはシ
ート上にもう一方を押出被覆、カレンダー被覆、流延被
覆などにより被覆して積層フィルムまたは積層シートを
製造する方法;小麦フスマおよび/または末粉を含有す
る生分解性プラスチック組成物と、含有しない生分解性
プラスチックとからフィルムまたはシートをそれぞれ個
別に製造しておき、それらのフィルムまたはシートを熱
融着やその他の適当な接着手段を用いて積層する方法な
どを挙げることができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例などにより本発明について具体
的に説明するが、本発明は以下の例により何ら制限され
るものではない。以下の例において、小麦フスマおよび
末粉の粒度(目開き220μm篩または目開き150μ
mの篩を通過する粒子の含有率)および水分含量率は以
下のようにして測定した。
【0026】(1)小麦フスマおよび末粉の粒度:株式
会社東京製粉機製作所製の「テストシフターTS2−2
45」に、目開き220μmの篩または目開き150μ
mの篩をセットし、篩上に小麦フスマまたは末粉を50
g載せ、10分間作動させて分級し、10分後に、篩を
通過した粒子の質量(A)(g)を測定して、下記の数
式から目開き220μmの篩または150μmの篩を通
過した粒子の含有率(W)(質量%)を求めた。
【0027】
【数1】W(質量%)=(A/50)×100
【0028】(2)小麦フスマおよび末粉の水分含量
率:小麦フスマまたは末粉の5.0gを恒量に達したア
ルミニウム製秤量缶に入れ、130℃で1時間乾燥し
て、その質量(B)(g)を測定し、下記の数式から水
分含量率(質量%)を求めた。
【0029】
【数2】水分含量率(質量%)={(5.0−B)/
5.0}×100
【0030】《実施例1》 (1)生分解性プラスチック組成物および成形品(試験
片)の製造: (i) 小麦フスマ(日清製粉株式会社製「精選ふす
ま」)を、粉砕機(日清エンジニアリング株式会社製
「ブレードミル」)を使用して粉砕して、微粉砕小麦フ
スマを調製した。これにより得られた微粉砕小麦フスマ
における目開き220μmの篩を通過する粒子の含有率
を上記した方法で測定したところ、100質量%であっ
た(50質量%累積粒度は21.5μmであった)。 (ii) 上記(i)で得られた微粉砕小麦フスマを、恒
温槽(東洋製作所製「FC−410」)に入れて温度6
0℃で2時間乾燥処理した。乾燥後の微粉砕小麦フスマ
の水分含量率を上記した方法で測定したところ、5質量
%であった。 (iii) ポリ乳酸(三井化学株式会社製「LACEA
H−100J」)80質量部と上記(ii)で得られた
乾燥処理後の微粉砕小麦フスマ20質量部をヘンシェル
ミキサーを用いて予備混合し、この混合物を単軸式押出
機(陸亜株式会社製「RY−30VS3.7」)に供給
して180℃で溶融混練した後、ストランド状に押し出
し、冷却、切断してペレット状のポリ乳酸組成物(生分
解性プラスチック組成物)を製造した。 (iv) 上記(iii)で得られたペレット状のポリ乳酸
組成物を用いて、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製
「PS40E5ASE」)を使用して、シリンダー温度
180℃、射出圧力256MPa、射出速度73cm3
/sec、型締圧力40ton、金型温度55℃、金型
内での冷却時間40秒の条件下に射出成形を行って、J
IS K7113のダンベル形2号試験片(厚さ3m
m、延伸部分の幅6mm)を製造した。これにより得ら
れた試験片を用いて引張強度、弾性率および破断伸びを
JIS K7113に準じて測定したところ、下記の表
1に示すとおりであった。
【0031】(2)生分解試験1(金沢市内での試
験): (i) 金沢市内の畑地において、園芸用の土(G&F
社製「寄せ植えの土」とG&F社製「野菜の土」の等質
量混合物)100質量部に対してバーク堆肥50質量部
を均一に混合して生分解試験用の土壌を準備し、この土
壌内の地表から10〜15cmの深さの位置に上記
(1)の(iv)で得られた試験片の複数個を埋設し、平
成12年12月1日〜平成12年12月31日の30日
間にわたって生分解試験を行い、15日後および30日
後における試験片の引張強度、弾性率および破断伸びを
JIS K7113に準じて測定したところ、下記の表
1に示すとおりであった。また、30日後における試験
片の質量減少率[生分解試験前の試験片の質量に対する
生分解試験30日後の試験片の質量(質量%)]を測定
したところ、下記の表1に示すとおりであった。なお、
この試験期間中の試験地での土壌中の平均温度は約7.
0℃であった。(3)生分解試験2(つくば市内での試
験): (i) つくば市内の黒土畑地において、畑地の黒土1
00質量部に対してバーク堆肥50質量部および鶏糞堆
肥20質量部を均一に混合して生分解試験用の土壌を準
備し、この土壌内の地表から10〜15cmの深さの位
置に、上記(1)の(iv)で得られた試験片の複数個を
埋設し、平成12年12月1日〜平成12年12月31
日の30日間にわたって生分解試験を行い、15日後お
よび30日後における試験片の引張強度、弾性率および
破断伸びをJIS K7113に準じて測定したとこ
ろ、下記の表1に示すとおりであった。また、30日後
における試験片の質量減少率を測定したところ、下記の
表1に示すとおりであった。なお、この試験期間中の試
験地での土壌中の平均温度は約6.0℃であった。
【0032】《実施例2》 (1)生分解性プラスチック組成物および成形品(試験
片)の製造: (i) 末粉(日清製粉株式会社製「黄亀」)(上記し
た方法で測定した目開き220μmの篩を通過する粒子
の含有率90質量%)を、恒温槽(東洋製作所製「FC
−410」)に入れて温度60℃で2時間乾燥処理し
た。乾燥後の末粉の水分含量率を上記した方法で測定し
たところ、5質量%であった。 (ii) ポリ乳酸(三井化学株式会社製「LACEA
H−100J」)80質量部と上記(ii)で得られた乾
燥処理後の末粉20質量部をヘンシェルミキサーを用い
て予備混合し、この混合物を単軸式押出機(陸亜株式会
社製「RY−30VS3.7」)に供給して180℃で
溶融混練した後、ストランド状に押し出し、冷却、切断
してペレット状のポリ乳酸組成物(生分解性プラスチッ
ク組成物)を製造した。 (iii) 上記(ii)で得られたペレット状のポリ乳酸
組成物を用いて、実施例1の(1)の(iv)と同じ条件
下に射出成形を行って、JIS K7113のダンベル
形2号試験片を製造した。これにより得られた試験片を
用いて引張強度、弾性率および破断伸びをJIS K7
113に準じて測定したところ、下記の表1に示すとお
りであった。
【0033】(2)生分解試験1(金沢市内での試
験): (i) 実施例1の(2)の(i)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内に、地表から10〜1
5cmの深さの位置に上記(1)の(iii)で得られた
試験片の複数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成
12年12月31日の30日間にわたって生分解試験を
行い、15日後および30日後における試験片の引張強
度、弾性率および破断伸びをJIS K7113に準じ
て測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
また、30日後における試験片の質量減少率を測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。 (3)生分解試験2(つくば市内での試験): (i) 実施例1の(2)の(ii)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内に、地表から10〜1
5cmの深さの位置に上記(1)の(iii)で得られた
試験片の複数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成
12年12月31日の30日間にわたって生分解試験を
行い、15日後および30日後における試験片の引張強
度、弾性率および破断伸びをJIS K7113に準じ
て測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
また、30日後における試験片の質量減少率を測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0034】《実施例3》 (1)生分解性プラスチック組成物および成形品(試験
片)の製造: (i) 末粉(日清製粉株式会社製「赤花」)(上記し
た方法で測定した目開き150μmの篩を通過する粒子
の含有率95質量%)を、恒温槽(東洋製作所製「FC
−410」)に入れて温度60℃で2時間乾燥処理し
た。乾燥後の末粉の水分含量率を上記した方法で測定し
たところ、5質量%であった。 (ii) ポリ乳酸(三井化学株式会社製「LACEA
H−100J」)80質量部と上記(ii)で得られた乾
燥処理後の末粉20質量部をヘンシェルミキサーを用い
て予備混合し、この混合物を単軸式押出機(陸亜株式会
社製「RY−30VS3.7」)に供給して180℃で
溶融混練した後、ストランド状に押し出し、冷却、切断
してペレット状のポリ乳酸組成物(生分解性プラスチッ
ク組成物)を製造した。 (iii) 上記(ii)で得られたペレット状のポリ乳酸
組成物を用いて、実施例1の(1)の(iv)と同じ条件
下に射出成形を行って、JIS K7113のダンベル
形2号試験片を製造した。これにより得られた試験片の
引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS K711
3に準じて測定したところ、下記の表1に示すとおりで
あった。
【0035】(2)生分解試験1(金沢市内での試
験): (i) 実施例1の(2)の(i)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内に、地表から10〜1
5cmの深さの位置に上記(1)の(iii)で得られた
試験片の複数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成
12年12月31日の30日間にわたって生分解試験を
行い、15日後および30日後における試験片の引張強
度、弾性率および破断伸びをJIS K7113に準じ
て測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
また、30日後における試験片の質量減少率を測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。 (3)生分解試験2(つくば市内での試験): (i) 実施例1の(2)の(ii)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内に、地表から10〜1
5cmの深さの位置に上記(1)の(iii)で得られた
試験片の複数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成
12年12月31日の30日間にわたって生分解試験を
行い、15日後および30日後における試験片の引張強
度、弾性率および破断伸びをJIS K7113に準じ
て測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
また、30日後における試験片の質量減少率を測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0036】《比較例1》 (1)成形品(試験片)の製造:ポリ乳酸(三井化学株
式会社製「LACEA H−100J」)を単独で用い
て、金型内での冷却時間を50秒とした以外は実施例1
の(1)の(iv)と同じ条件を採用して射出成形を行っ
て、JIS K7113のダンベル形2号試験片を製造
した。これにより得られた試験片を用いて引張強度、弾
性率および破断伸びをJIS K7113に準じて測定
したところ、下記の表1に示すとおりであった。 (2)生分解試験1(金沢市内での試験): (i) 実施例1の(2)の(i)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内に、地表から10〜1
5cmの深さの位置に、上記(1)で得られた試験片の
複数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成12年1
2月31日の30日間にわたって生分解試験を行い、1
5日後および30日後における試験片の引張強度、弾性
率および破断伸びをJIS K7113に準じて測定し
たところ、下記の表1に示すとおりであった。また、3
0日後における試験片の質量減少率を測定したところ、
下記の表1に示すとおりであった。 (3)生分解試験2(つくば市内での試験): (i) 実施例1の(2)の(ii)におけるのと同じ試
験地の同じ生分解試験用の土壌内の地表から10〜15
cmの深さの位置に、上記(1)で得られた試験片の複
数個を埋設し、平成12年12月1日〜平成12年12
月31日の30日間にわたって生分解試験を行い、15
日後および30日後における試験片の引張強度、弾性率
および破断伸びをJIS K7113に準じて測定した
ところ、下記の表1に示すとおりであった。また、30
日後における試験片の質量減少率を測定したところ、下
記の表1に示すとおりであった。
【0037】
【表1】
【0038】上記の表1の結果から、目開き220μm
の篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上である小
麦フスマまたは末粉を含有する実施例1〜3の生分解性
プラスチック組成物から得られた成形品(試験片)は、
小麦フスマまたは末粉を含有しない比較例1の生分解性
プラスチックから得られた成形品(試験片)に比べて、
土壌中に埋設した際の引張強度の低下および質量減少率
が大きく、より短期間に生分解されることがわかる。ま
た、実施例1〜3の生分解性プラスチック組成物から得
られた成形品では、金沢市内土壌での試験結果とつくば
市内土壌での試験結果がほぼ同じ傾向を示しており、、
そのような結果から、試験土壌(試験地)が異なっても
良好に生分解されることがわかる。
【0039】《実施例4》 (1) ポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製
「PH7」)8gをジオキサン60mlに20℃で溶解
した後、その溶液に、実施例1の(i)で得られた乾燥
処理後の微粉砕小麦フスマ(目開き220μmの篩を通
過する粒子の含有率100質量%、水分含量率5質量
%)を、ポリカプロラクトンと微粉砕小麦フスマの割合
が下記の表2になるような量で加えて、撹拌機にて均一
に混合した後、ガラス板上にアプリケーターで塗布し、
20℃で乾燥し、冷却後に基板から剥離して微粉砕小麦
フスマを含有するポリカプロラクトン組成物のフィルム
を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムを、ポリテトラ
フルオロエチレンシートの上に置いて70℃で6分間加
熱して溶融させた後、上面を別のポリテトラフルオロエ
チレンシートで覆って、上下から圧力4.6MPaで押
圧して、厚さ20μmのフィルムを製造した。 (3) 上記(2)で得られたフィルムから、縦×横×
=50mm×10mmの試験片を切り取り、該試験片を
用いて、引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0040】《実施例5》 (1) 微粉砕小麦フスマの代わりに、実施例2の
(1)の(i)で得られた乾燥後の末粉(日清製粉株式
会社「黄亀」;目開き220μmの篩を通過する粒子の
含有率90質量%、水分含量率5質量%)を、ポリカプ
ロラクトンと末粉の割合が下記の表2になるような量で
用いた以外は実施例4の(1)および(2)と同じ操作
を行って、末粉(黄亀)を含有するポリカプロラクトン
組成物のフィルム(厚さ20μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
=50mm×10mmの試験片を切り取り、該試験片を
用いて、引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0041】《実施例6》 (1) 微粉砕小麦フスマの代わりに、実施例3の
(1)の(i)で得られた乾燥後の末粉(日清製粉株式
会社「赤花」;目開き150μmの篩を通過する粒子の
含有率95質量%、水分含量率5質量%)を、ポリカプ
ロラクトンと末粉の割合が下記の表2になるような量で
用いた以外は実施例4の(1)および(2)と同じ操作
を行って、末粉(赤花)を含有するポリカプロラクトン
組成物のフィルム(厚さ20μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
=50mm×10mmの試験片を切り取り、該試験片を
用いて、引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0042】《比較例2》 (1) 微粉砕小麦フスマの代わりに、実施例1の
(1)の(i)で用いた粉砕処理を施す前の小麦フスマ
(日清製粉株式会社「精選ふすま」;目開き220μm
の篩を通過する粒子の含有率10質量%)を60℃で乾
燥処理して水分含量率5質量%にしたものを、ポリカプ
ロラクトンと小麦フスマの割合が下記の表2になるよう
な量で用いた以外は実施例4の(1)および(2)と同
じ操作を行って、小麦フスマを含有するポリカプロラク
トン組成物のフィルム(厚さ20μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたシートから、縦×横×=
50mm×10mmの試験片を切り取り、該試験片を用
いて、引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS K
7113に準じて測定したところ、下記の表2に示すと
おりであった。
【0043】《参考例1》 (1) 小麦フスマを使用せずに、ポリカプロラクトン
(ダイセル化学株式会社製「PH7」)を単独で用い
て、実施例5の(1)および(2)と同じ操作を行っ
て、ポリカプロラクトンフィルム(厚さ20μm)を製
造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
=50mm×10mmの試験片を切り取り、該試験片を
用いて、引張強度、弾性率および破断伸びを、JIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0044】
【表2】
【0045】上記の表2における実施例3〜5および比
較例2の結果から、目開き220μmの篩を通過する粒
子の含有率が80質量%以上である小麦フスマまたは末
粉を含有するポリラクトン組成物(生分解性プラスチッ
ク組成物)から製造した実施例3〜5のフィルムは、目
開き220μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量
%未満(10質量%)である小麦フスマを含有するポリ
カプロラクトン組成物(生分解性プラスチック組成物)
から製造した比較例2のフィルムに比べて、引張強度お
よび破断伸びが高く、力学的特性に優れていることがわ
かる。また、上記の表2の結果から明らかなように、目
開き220μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量
%以上である小麦フスマおよび/または末粉の含有量が
多くなるに従って生分解性プラスチック組成物から得ら
れる成形品の初期の引張強度が低くなる傾向がある。一
方、生分解性プラスチック組成物における小麦フスマお
よび/または末粉の含有量が多くなるほど、一般に、生
分解が促進される。そのため、生分解性プラスチック組
成物における成形品等の用途に応じて、該小麦フスマお
よび/または末粉の含有量を調整することによって、そ
れぞれの用途に要求される力学的特性を保持しながら、
生分解性プラスチック組成物からなる成形品などに高い
生分解性能を付与することができる。
【0046】《実施例7》 (1) ポリブチレンサクシネート(昭和高分子株式会
社製「#1001」)8gをジオキサン60mlに50
℃で溶解した後、その溶液に、実施例1の(i)で得ら
れた乾燥処理後の微粉砕小麦フスマ(目開き220μm
の篩を通過する粒子の含有率100質量%、水分含量率
5質量%)を、ポリブチレンサクシネート:微粉砕小麦
フスマの割合が60:40の質量比になるような量で加
えて、撹拌機にて均一に混合した後、ガラス板上にアプ
リケーターで塗布し、20℃で乾燥し、冷却後に基板か
ら剥離して微粉砕小麦フスマを含有するポリブチレンサ
クシネート組成物のフィルム(厚さ120μm)を製造
した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×120μmの試験片を切り
取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断
伸びを、JIS K7113に準じて測定したところ、
下記の表3に示すとおりであった。
【0047】《比較例3》 (1) 微粉砕小麦フスマの代わりに、実施例1の
(1)の(i)で用いた粉砕処理を施す前の小麦フスマ
(日清製粉株式会社「精選ふすま」;目開き220μm
の篩を通過する粒子の含有率10質量%)を60℃で乾
燥処理して水分含量率5質量%にしたものを、ポリブチ
レンサクシネート:小麦フスマの割合が60:40の質
量比になるような量で用いた以外は実施例7の(1)と
同じ操作を行って、小麦フスマを含有するポリブチレン
サクシネート組成物のフィルム(厚さ120μm)を製
造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×120μmの試験片を切り
取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断
伸びを、JIS K7113に準じて測定したところ、
下記の表3に示すとおりであった。
【0048】《参考例2》 (1) 小麦フスマを使用せずに、ポリブチレンサクシ
ネート(昭和高分子株式会社製「#1001」)を単独
で用いて、実施例7の(1)と同じ操作を行って、ポリ
ブチレンサクシネートのフィルム(厚さ20μm)を製
造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×20μmの試験片を切り取
り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断伸
びを、JIS K7113に準じて測定したところ、下
記の表3に示すとおりであった。
【0049】《実施例8》 (1) ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)
(昭和高分子株式会社製「#3001」)8gをジオキ
サン60mlに50℃で溶解した後、その溶液に、実施
例1の(i)で得られた乾燥処理後の微粉砕小麦フスマ
(目開き220μmの篩を通過する粒子の含有率100
質量%、水分含量率5質量%)を、ポリブチレンサクシ
ネート:微粉砕小麦フスマの割合が60:40の質量比
になるような量で加えて、撹拌機にて均一に混合した
後、ガラス板上にアプリケーターで塗布し、20℃で乾
燥し、冷却後に基板から剥離して微粉砕小麦フスマを含
有するポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)組成
物のフィルム(厚さ100μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×100μmの試験片を切り
取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断
伸びを、JIS K7113に準じて測定したところ、
下記の表3に示すとおりであった。
【0050】《比較例4》 (1) 微粉砕小麦フスマの代わりに、実施例1の
(1)の(i)で用いた粉砕処理を施す前の小麦フスマ
(日清製粉株式会社「精選ふすま」;目開き220μm
の篩を通過する粒子の含有率10質量%)を60℃で乾
燥処理して水分含量率5質量%にしたものを、ポリ(ブ
チレンサクシネート/アジペート):小麦フスマの割合
が60:40の質量比になるような量で用いた以外は実
施例8の(1)と同じ操作を行って、小麦フスマを含有
するポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)組成物
のフィルム(厚さ100μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×100μmの試験片を切り
取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断
伸びを、JIS K7113に準じて測定したところ、
下記の表3に示すとおりであった。
【0051】《参考例3》 (1) 小麦フスマを使用せずに、ポリブチレンサクシ
ネート(昭和高分子株式会社製「#1001」)を単独
で用いて、実施例8の(1)と同じ操作を行って、ポリ
(ブチレンサクシネート/アジペート)のフィルム(厚
さ60μm)を製造した。 (2) 上記(1)で得られたフィルムから、縦×横×
厚さ=50mm×15mm×60μmの試験片を切り取
り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および破断伸
びを、JIS K7113に準じて測定したところ、下
記の表3に示すとおりであった。
【0052】
【表3】
【0053】上記の表3における実施例7と比較例3の
結果、および実施例8と比較例4の結果から、目開き2
20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
である小麦フスマまたは末粉を含有するポリブチレンサ
クシネート組成物(生分解性プラスチック組成物)から
なる実施例7のフィルムは、目開き220μmの篩を通
過する粒子の含有率が80質量%未満(10質量%)で
ある小麦フスマを含有するポリブチレンサクシネート組
成物(生分解性プラスチック組成物)からなる比較例3
のフィルムに比べて、引張強度、弾性率および破断伸び
が高く、力学的特性に優れていることがわかる。
【0054】《実施例9》 (1) 実施例4〜6で用いたのと同じポリカプロラク
トンおよび実施例1の(i)で得られた微粉砕小麦フス
マを用いて、実施例7の(1)と同様の操作を行って、
ポリカプロラクトンと微粉砕小麦フスマを60:40の
質量比で含有するポリカプロラクトン組成物からなるフ
ィルム(厚さ80μm)を製造した。 (2) 微粉砕小麦フスマを用いずにポリカプロラクト
ンを単独で使用した以外は実施例7の(1)と同様の操
作を行って、ポリカプロラクトンフィルム(厚さ60μ
m)を製造した。 (3) 上記(1)で得られたポリカプロラクトン組成
物からなるフィルムの両面に、上記(2)で得られたポ
リカプロラクトンフィルムを配置し、さらにそれを2枚
のポリテトラフルオロエチレンシートで挟んだ後、ロー
ル表面温度が140℃の上下1対の加熱・加圧ロールの
間に0.5m/分の速度で通して、加圧融着させて、ポ
リカプロラクトンフィルム/微粉砕小麦フスマ含有ポリ
カプロラクトンフィルム/ポリカプロラクトンフィルム
からなる3層フィルム(厚さ170μm)を製造した。 (4) 上記(3)で得られた3層フィルムから、縦×
横×厚さ=50mm×10mm×170μmの試験片を
切り取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および
破断伸びを、JIS K7113に準じて測定したとこ
ろ、下記の表4に示すとおりであった。
【0055】《実施例10》 (1) 実施例7で用いたのと同じポリブチレンサクシ
ネートと実施例1の(i)で得られた微粉砕小麦フスマ
を用いて、実施例7の(1)と同様にして、ポリブチレ
ンサクシネートと微粉砕小麦フスマを60:40の質量
比で含有するポリブチレンサクシネート組成物からなる
フィルム(厚さ120μm)を製造した。 (2) 参考例2と同様にして、小麦フスマおよび末粉
を含有しないポリブチレンサクシネートフィルム(厚さ
20μm)を製造した。 (3) 上記(1)で得られたポリブチレンサクシネー
ト組成物からなるフィルムの両面に、上記(2)で得ら
れたポリブチレンサクシネートフィルムを配置し、さら
にそれを2枚のポリテトラフルオロエチレンシートで挟
んだ後、ロール表面温度が140℃の上下1対の加熱・
加圧ロールの間に0.5m/分の速度で通して、加圧融
着させて、ポリブチレンサクシネートフィルム/微粉砕
小麦フスマ含有ポリブチレンサクシネートフィルム/ポ
リブチレンサクシネートフィルムからなる3層フィルム
(厚さ120μm)を製造した。 (4) 上記(3)で得られた積層フィルムから、縦×
横×厚さ=50mm×10mm×120μmの試験片を
切り取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および
破断伸びを、JIS K7113に準じて測定したとこ
ろ、下記の表4に示すとおりであった。
【0056】《実施例11》 (1) 実施例8で用いたのと同じポリ(ブチレンサク
シネート/アジペート)および実施例1の(i)で得ら
れた微粉砕小麦フスマを用いて、実施例8の(1)と同
様にして、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)
と微粉砕小麦フスマを60:40の質量比で含有するポ
リ(ブチレンサクシネート/アジペート)組成物からな
るフィルム(厚さ100μm)を製造した。 (2) 参考例3と同様にして、小麦フスマおよび末粉
を含有しないポリ(ブチレンサクシネート/アジペー
ト)のフィルム(厚さ60μm)を製造した。 (3) 上記(1)で得られたポリ(ブチレンサクシネ
ート/アジペート)組成物からなるフィルムの両面に、
上記(2)で得られたポリブチレンサクシネートフィル
ムを配置し、さらにそれを2枚のポリテトラフルオロエ
チレンシートで挟んだ後、ロール表面温度が140℃の
上下1対の加熱・加圧ロールの間に0.5m/分の速度
で通して、加圧融着させて、ポリ(ブチレンサクシネー
ト/アジペート)フィルム/微粉砕小麦フスマ含有ポリ
(ブチレンサクシネート/アジペート)フィルム/ポリ
(ブチレンサクシネート/アジペート)フィルムからな
る3層フィルム(厚さ200μm)を製造した。 (4) 上記(1)で得られた3層フィルムから、縦×
横×厚さ=50mm×10mm×200μmの試験片を
切り取り、該試験片を用いて、引張強度、弾性率および
破断伸びを、JIS K7113に準じて測定したとこ
ろ、下記の表4に示すとおりであった。
【0057】《参考例4〜6》市販の農業用紙マルチシ
ート(三洋製紙株式会社製「カミマルチ」)(非生分解
性)、堆肥充填袋用ポリエチレンフィルム(シコー株式
会社製)(非生分解性)および市販生分解性農業用マル
チシート(クリーンアース株式会社製「クリーンスター
チ」)から、縦×横=50mm×100mmの試験片を
切り取って、引張強度、弾性率および破断伸びを、JI
S K7113に準じて測定したところ、下記の表4に
示すとおりであった。
【0058】
【表4】
【0059】上記の表4の結果から、実施例9〜11の
積層フィルムは、力学的強度に優れており、強度を要す
る農業用マルチフィルムや、充填袋用フィルムなどの用
途に十分に使用できることがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明の生分解性プラスチック組成物、
それを用いてなるシート、フィルム、その他の成形品お
よび積層体は、生分解性に優れていて、使用後は微生物
により速やかに生分解される。しかも、本発明の生分解
性プラスチック組成物、それを用いてなる成形品および
積層体、特にフィルムまたはシート状の成形品および積
層体は、廃棄される前の使用時に、力学的特性に優れて
おり、高強度などを要する各種用途に有効に使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/00 C08L 67/00 (72)発明者 大澤 敏 石川県石川郡野々市町扇が丘7−1 金沢 工業大学 工学部 先端材料工学科内 (72)発明者 神前 健 茨城県つくば市大久保13番地 日清製粉株 式会社つくば研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA08 AA43 AA44 AD02 AF01 AH01 AH04 AH19 BA01 BB06 BC01 4F100 AJ02A AJ02H AK01A AK41A AK41B AK41C AK41J AK42A AK42B AK42C AK42J AL05A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C CA23A GB01 GB07 GB17 GB23 GB71 JC00A JC00B JC00C JK01 YY00A YY00H 4J002 AB04X CF03W CF05W CF18W CF19W CG04W GA00 GG00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性プラスチック、並びに目開き2
    20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
    である小麦フスマおよび/または末粉を含有することを
    特徴とする生分解性プラスチック組成物。
  2. 【請求項2】 生分解性プラスチック、並びに目開き2
    20μmの篩を通過する粒子の含有率が80質量%以上
    で且つ水分含量率が10質量%以下である小麦フスマお
    よび/または末粉を含有することを特徴とする生分解性
    プラスチック組成物。
  3. 【請求項3】 小麦フスマおよび/または末粉の含有量
    が、生分解性プラスチックと小麦フスマおよび/または
    末粉の合計質量に対して、1〜80質量%である請求項
    1または2に記載の生分解性プラスチック組成物。
  4. 【請求項4】 生分解性プラスチックが、生分解性の脂
    肪族ポリエステルおよび脂肪族ポリエステル共重合体か
    ら選ばれる少なくとも1種のプラスチックである請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の生分解性プラスチック組
    成物。
  5. 【請求項5】 生分解性プラスチックが、ポリ乳酸、ポ
    リカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ
    (ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリブチレン
    (サクシネートカーボネート)およびポリ(ブチレンサ
    クシネート/テレフタレート)から選ばれる少なくとも
    1種の生分解性プラスチックである請求項4に記載の生
    分解性プラスチック組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の生
    分解性プラスチック組成物からなる成形品。
  7. 【請求項7】 シートまたはフィルムである請求項6に
    記載の成形品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の生
    分解性プラスチック組成物よりなる層の片面または両面
    に小麦フスマおよび/または末粉を含有しない生分解性
    プラスチックよりなる層を有することを特徴とする積層
    体。
  9. 【請求項9】 シート状またはフィルム状の積層体であ
    る請求項8に記載の積層体。
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