JPH0881428A - 高重合性n−ビニルカルボン酸アミドおよびその製造方法 - Google Patents

高重合性n−ビニルカルボン酸アミドおよびその製造方法

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JPH0881428A
JPH0881428A JP7177589A JP17758995A JPH0881428A JP H0881428 A JPH0881428 A JP H0881428A JP 7177589 A JP7177589 A JP 7177589A JP 17758995 A JP17758995 A JP 17758995A JP H0881428 A JPH0881428 A JP H0881428A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重合性の良好な、すなわち高重合性のN−ビ
ニルカルボン酸アミドを製造することにあり、また高分
子量のN−ビニルカルボン酸アミド系ポリマーを製造す
ることにある。 【構成】 N−ビニルカルボン酸アミドの製造法におい
て、粗N−ビニルカルボン酸アミド中のN−1,3−ブ
タジエニルカルボン酸アミドの含有量を30ppm以下
とする精製処理をすることを特徴とする高重合性N−ビ
ニルカルボン酸アミドの製造方法。 【効果】 重合性の改善された高重合性N−ビニルカル
ボン酸アミドが製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高重合性N−ビニルカ
ルボン酸アミド、その製造方法およびそれを使用するN
−ビニルカルボン酸アミドの高分子量ポリマーの製造方
法に関する。さらに詳しくは、凝集剤、液体吸収剤、増
粘剤などに利用されるN−ビニルカルボン酸アミド系ポ
リマーの製造に用いられる産業上、有用なモノマーであ
る、重合性の改善されたN−ビニルカルボン酸アミド、
その製造方法を提供する。また工業薬品、医薬品などの
原料として多方面の用途に向けられる高品質N−ビニル
カルボン酸アミドを提供する。
【0002】
【従来の技術】N−ビニルカルボン酸アミドの製造方法
についてこれまで多くの方法が提案されている。例え
ば、カルボン酸アミド、アセトアルデヒド及びアルコー
ルから中間体であるN−(1−アルコキシエチル)カル
ボン酸アミドを製造し、これを熱分解または接触分解に
より合成する方法が知られている。また、N−ビニルカ
ルボン酸アミドのもう一つの有力な合成法としてアセト
アルデヒドとカルボン酸アミドからエチリデンビスカル
ボン酸アミドを合成し、これをカルボン酸アミドとN−
ビニルカルボン酸アミドに分解する方法が用いられてい
る。
【0003】これらの方法では蒸留、抽出、再結晶など
のN−ビニルカルボン酸アミドの精製工程が行われてい
る。例えば、特開昭61−286069号明細書によれ
ば、蒸留ではN−ビニルホルムアミドへの未反応原料で
あるホルムアミドの混入は避けられないため、水と芳香
族炭化水素による抽出分離が開示されている。また、特
開昭63−132868号では混合有機溶媒からの冷却
晶析による方法、特開平2−188560号では無機塩
水溶液と芳香族炭化水素を用いた抽出による方法、米国
特許4401516号には多価アルコールを用いた抽出
蒸留による方法などが開示されている。
【0004】一方、N−ビニルカルボン酸アミドは単独
であるいは他のモノマーと共重合することによりN−ビ
ニルカルボン酸アミド系ポリマーが得られる。これらは
凝集剤、液体吸収剤、増粘剤などに利用されるが、いず
れも高分子量のものが望まれている。しかし、上記のい
ずれの場合も安定的に良好な重合性を示すN−ビニルカ
ルボン酸アミドを得ることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、重合
性の改善された、重合性の良好な、すなわち高重合性の
N−ビニルカルボン酸アミドを製造することにあり、ま
た高分子量のN−ビニルカルボン酸アミド系ポリマーを
製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは重合性の良
好なN−ビニルカルボン酸アミドの製造方法について鋭
意検討したところ、驚くべきことに高分子量のポリマー
を合成するためには、使用されるN−ビニルカルボン酸
アミド中のN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド
の含有量が30ppm以下、好ましくは10ppm以
下、さらに好ましくは1ppm以下であることを見いだ
し、本発明を完成した。すなわち、本発明によれば、N
−ビニルカルボン酸アミド中のN−1,3−ブタジエニ
ルカルボン酸アミドの含有量が30ppm以下であるこ
とを特徴とする高重合性N−ビニルカルボン酸アミド、
その製造方法およびそれを使用するN−ビニルカルボン
酸アミドの高分子量ポリマーの製造方法が提供される。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】本発明で用いるN−ビニルカルボン酸アミ
ドは次の一般式(I)、 CH2 =CH−NR1 −COR2 (I) (式中、R1 、R2 は水素原子または炭素数1〜5のア
ルキル基を表す。)で示され、例えばN−ビニルホルム
アミド、N−メチルーN−ビニルホルムアミド、N−ビ
ニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミ
ド、N−ビニルプロピオンアミド、N−メチルーN−ビ
ニルプロピオンアミド、N−ビニルブチルアミド、N−
ビニルイソブチルアミドが挙げられ、好ましくはN−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、さらに好
ましくはN−ビニルアセトアミドが挙げられる。
【0008】本発明で、N−1,3−ブタジエニルカル
ボン酸アミドとは前記一般式(I)に対応する次の一般
式(II)、 CH2 =CH−CH=CH−NR1 −COR2 (II) (式中、R1 、R2 は前記の通り。)で示され、幾何異
性体であるシス体およびトランス体が存在するが、その
両者を併せて意味する。本発明において、粗N−ビニル
カルボン酸アミド中のN−1,3−ブタジエニルカルボ
ン酸アミドの含有量を30ppm以下にすることによ
り、高重合性のN−ビニルカルボン酸アミドとすること
ができるが、好ましくはその含有量を10ppm以下、
さらに好ましくは1ppm以下にすることにより所望の
高重合性を得ることができる。含有量がそれらの値を超
えると高重合性を得ることは困難になる傾向にある。例
えば、このことは粗N−ビニルアセトアミド中のN−
1,3−ブタジエニルアセトアミドの含有量と重合性評
価値との相関(図1)に示される。
【0009】本発明の高重合性N−ビニルカルボン酸ア
ミドの製造方法に適用されるN−ビニルカルボン酸アミ
ドの製造法は得られる粗N−ビニルカルボン酸アミドの
中のN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有
量が30ppmを超えるものであれば、場合によっては
10ppmまたは1ppmを超えるものであれば、特に
制限はない。しかし、N−(1−アルコキシエチル)カ
ルボン酸アミドの脱アルコール反応により、またはカル
ボン酸アミド、アセトアルデヒドとアルコールとから、
もしくはカルボン酸アミドとアセトアルデヒドジアルキ
ルアセタールとから中間体として得られるN−(1−ア
ルコキシエチル)カルボン酸アミドの脱アルコール反応
により、N−ビニルカルボン酸アミドを製造する方法が
好適な例として挙げられる。この場合、脱アルコール反
応は好ましくは熱分解または接触分解でおこなう。さら
に、エチリデンビスカルボン酸アミドの分解反応によ
り、またはアセトアルデヒドとカルボン酸アミドとから
中間体として得られるエチリデンビスカルボン酸アミド
の分解反応により、N−ビニルカルボン酸アミドを製造
する方法が好適な例として挙げられる。この場合、エチ
リデンビスカルボン酸アミドはカルボン酸アミドとN−
ビニルカルボン酸アミドへ分解される。本発明におい
て、粗N−ビニルカルボン酸アミド中のN−1,3−ブ
タジエニルカルボン酸アミドの含有量を30ppm以下
にした高重合性N−ビニルカルボン酸アミドを製造する
には粗N−ビニルカルボン酸アミドからN−1,3−ブ
タジエニルカルボン酸アミドを軽減除去する精製処理方
法と、N−ビニルカルボン酸アミドの製造原料または中
間体からN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドま
たはその前駆体を軽減除去する精製処理方法がある。
【0010】先ず、粗N−ビニルカルボン酸アミドから
N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドを軽減除去
する方法について説明する。N−1,3−ブタジエニル
カルボン酸アミドを粗N−ビニルカルボン酸アミドから
軽減除去する精製処理の実施態様としては、例えば、粗
N−ビニルカルボン酸アミドまたはその溶液の精密蒸留
法、再結晶法、圧力晶析法、活性炭など吸着剤で処理す
る物理的な精製処理方法、またp−ベンゾキノンなどと
ディールズ・アルダー反応で処理する方法、1,3−ブ
タジエニル基を選択水素化反応で処理する方法などN−
1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドを化学的に変換
する精製処理方法があり、それぞれの方法を単独である
いは組み合わせて用いることができる。なお、以上で例
示した方法の他、N−1,3−ブタジエニルカルボン酸
アミドとN−ビニルカルボン酸アミドが容易に分離され
る方法あるいは、化学的に変換する方法であれば特に制
限はない。
【0011】以下、N−1,3−ブタジエニルカルボン
酸アミドを粗N−ビニルカルボン酸アミドから軽減削除
する実施態様についてさらに詳細に説明する。本発明の
方法において、精密蒸留法で分離する場合の蒸留装置と
しては特に制限はなく、1〜50段の理論段数を有する
棚段塔や充填塔が用いられるが、圧力損失が少なく、精
留性能の優れた精留塔を用いることが好ましく、このよ
うな例として規則充填物を用いた充填塔が挙げられる。
N−ビニルカルボン酸アミドは熱に対して変質し易いの
で可能な限り低温で蒸留することが好ましい。従って、
0.01から100mmHgの減圧下で蒸留が行われ
る。この精密蒸留法は連続的にも非連続的にも実施でき
るが、連続的操作の方が生産性、運転安定性などの点で
好ましい。還流比は特に制限はなく、N−1,3−ブタ
ジエニルカルボン酸アミドの含有量、N−ビニルカルボ
ン酸アミドの種類、蒸留塔の性能などに応じて設定され
るが、0.1〜20程度で充分であり、好ましくは0.
5〜10である。
【0012】本発明の方法において、N−ビニルカルボ
ン酸アミド溶液の冷却による再結晶法で分離する場合
は、N−ビニルカルボン酸アミド溶液を直接冷却しても
良いが、N−ビニルカルボン酸アミドとの反応性がな
く、適度な溶解性を有する再結晶溶媒を用いても良い。
このような再結晶溶媒としては、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなど芳香族炭化水素、ペンタン、シク
ロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなど
脂肪族炭素水素、メタノール、エタノール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、シクロヘキサノールなどアルコール類、塩
化メチレン、クロロフォルム、クロルベンゼンなどハロ
ゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノンなどケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチルなどエステル類、ジエチルエ
ーテルなどエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどアミド類、ジメ
チルスルフォキシドなどが挙げられ、特に、トルエン、
シクロヘキサン、メタノール、イソプロピルアルコール
が好ましい。また、これらを組み合わせて用いることが
できる。冷却温度はN−ビニルカルボン酸アミドと再結
晶溶媒の種類や量によって適切な温度が異なるが、−2
0〜50℃、好ましくは−10〜40℃である。
【0013】本発明で用いられる晶析装置としては連続
式、回分式のどちらでも、また、晶析方法も冷媒との熱
交換による方法でも溶媒の蒸発による濃縮と冷却による
方法でもよく、構造様式に厳密な条件はない。本発明で
用いられる結晶の分離装置についても真空圧や加圧を利
用するもの、重力や遠心力を利用するものなど特に制限
はない。本発明においては、晶析操作と分離操作を同一
装置内で行う固液分離器も用いることができる。このよ
うな例として、再結晶溶媒を用いない場合などには圧力
晶析機、流下液膜式晶析機(MWB分別晶析装置など)
や塔型連続晶析精製装置(BMC装置など)が好まし
い。また、高濃度のスラリーを濾過する場合にはローゼ
ンムンドフィルターのような自動ヌッチェフィルターが
好ましい。本発明の方法において、N−ビニルカルボン
酸アミド溶液を活性炭など吸着剤で処理する方法で分離
する場合は、本発明で用いる吸着剤としてはN−ビニル
カルボン酸アミドに対してN−1,3−ブタジエニルカ
ルボン酸アミドが選択的に吸着されるものであれば特に
制限はない。このようなものとして、活性炭、白土類、
アルミナ、シリカ、ゼオライト、吸着樹脂などが挙げら
れるが、活性炭が好ましい。
【0014】本発明の吸着操作を行う場合は、粗N−ビ
ニルカルボン酸アミド溶液を直接吸着剤と接触してもよ
いが、N−ビニルカルボン酸アミドとの反応性がなく、
適度な溶解性を有する溶媒に溶解した後、吸着剤と接触
してもよい。このような溶媒としては本発明の再結晶に
よる方法で例示した溶媒の他に水が挙げられ、活性炭を
吸着剤に用いる場合は特に好ましいものとして水やメタ
ノールが挙げられる。溶媒と粗N−ビニルカルボン酸ア
ミドとの比率に特に制限はないが、水やメタノールを溶
媒に用いる場合は重量で0〜10:1、好ましくは0.
1〜3:1が好ましい。本発明の吸着操作を行うのに適
した吸着温度は吸着剤の種類によって異なるが、−20
℃から100℃が好ましく、特に0℃から80℃が好ま
しい。−20℃以下では吸着剤の細孔内への拡散が著し
く遅くなり、吸着時間が長くなり、好ましくない。10
0℃以上ではN−ビニルカルボン酸アミドの安定性が低
下すると共に、平衡吸着量が著しく減少し、好ましくな
い。
【0015】本発明の吸着方法は連続方式、回分方式の
いずれでもよく、構造様式に厳密な条件はない。本発明
においては粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液を化学的
に処理を行うことによりN−ビニルカルボン酸アミド中
のN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量
を5ppm以下にしてもよい。利用する化学反応はN−
ビニルカルボン酸アミドとN−1,3−ブタジエニルカ
ルボン酸アミドの反応性の差を利用するもの、即ち、ジ
エンとの反応では高活性であり、モノエンとの反応では
不活性なものであれば特に制限はない。
【0016】以下、粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液
をディールス・アルダー反応により処理する方法と同溶
液を選択水素化処理する方法を例示する。本発明におい
て粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液をディールス・ア
ルダー反応により処理する場合、粗N−ビニルカルボン
酸アミド溶液にディールス・アルダー反応における親ジ
エン化合物(ジエノフィル)を共存させることによって
行われる。本発明における親ジエン化合物としては、一
般にディールス・アルダー反応における親ジエン化合物
として知られているもの、即ち、電子吸引基で置換され
たα,β−不飽和化合物などのうちで、N−ビニルカル
ボン酸アミドと反応を起こさないものであれば特に制限
はなく、アクリル酸エステル、マレイン酸エステル、フ
マル酸エステルなど不飽和カルボン酸エステル類、メチ
ルビニルケトンやp−ベンゾキノンなど不飽和ケトン
類、アクリロニトリルなど不飽和ニトリル類、マレイン
酸イミドなど不飽和イミド類などが挙げられ、特にp−
ベンゾキノンが好ましい。親ジエン化合物の量は粗N−
ビニルカルボン酸アミド溶液に含まれるN−1,3−ブ
タジエニルカルボン酸アミドと当量以上であれば特に制
限はないが、粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液に含ま
れるN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドに対し
てモル比で1〜100倍当量、好ましくは1.2〜10
倍当量用いられる。
【0017】本発明において粗N−ビニルカルボン酸ア
ミド溶液をディールス・アルダー反応により処理する場
合、粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液を直接親ジエン
化合物と接触してもよいが、N−ビニルカルボン酸アミ
ドとの反応性がなく、適度な溶解性を有する溶媒に溶解
した後、ディールス・アルダー反応に供してもよい。こ
のような溶媒としては本発明の吸着による方法で例示し
た溶媒が挙げられる。また、本発明において粗N−ビニ
ルカルボン酸アミド溶液をディールス・アルダー反応に
より処理する場合、触媒の必要はないが、一般にディー
ルス・アルダー反応における触媒作用があるといわれて
いるもののうちで、N−ビニルカルボン酸アミドと反応
を起こさないものであれば用いてもよい。これらの触媒
として三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、ランタニ
ド錯体などルイス酸類が挙げられる。本発明のディール
ス・アルダー反応を行うのに適した反応温度は用いる親
ジエン化合物の種類によって異なるが、−20℃から1
00℃が好ましく、特に0℃から80℃が好ましい。−
20℃以下では反応が著しく遅くなり好ましくない。1
00℃以上ではN−ビニルカルボン酸アミドの安定性が
低下するために、好ましくない。
【0018】また、本発明のディールス・アルダー反応
により処理したN−ビニルカルボン酸アミド溶液にはデ
ィールス・アルダー反応により生成したディールス・ア
ルダー付加物が含まれているが、この化合物はN−ビニ
ルカルボン酸アミドの重合に対して阻害作用をほとんど
及ぼさない。さらに、本発明で生成したディールス・ア
ルダー付加物はN−1,3−ブタジエニルカルボン酸ア
ミドに比して低い蒸気圧を持つ。従って、このN−ビニ
ルカルボン酸アミド溶液を本発明のディールス・アルダ
ー反応により処理した後、蒸留にて精製すれば、N−
1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドを蒸留のみで除
去する場合と比べてより容易に、即ち、簡便な蒸留設備
でディールス・アルダー付加物を分離することができ
る。本発明において、粗N−ビニルカルボン酸アミド溶
液を水素化反応による処理方法は、粗N−ビニルカルボ
ン酸アミド溶液、水素および触媒を共存させることによ
って行われる。触媒としては、一般にオレフィンの選択
水素添加反応において活性があるものであれば特に制限
はないが、モノオレフィンとジエンの共存下においてジ
エン水素化の選択性の高いことが望ましい。例えば、P
d系、Co−Mo系、Ni−Co−Cr系などの金属、
あるいはこれらの金属を修飾したものをアルミナ、活性
炭、シリカ、などに担持した触媒が挙げられ、特に、P
d−アルミナ、Pd−Ag−アルミナ、Pd−Pb−ア
ルミナ、Pd−Cr−アルミナなどPd−アルミナ系触
媒が好ましい。また、金属成分としてPdを用いる場合
は担持量が0.001〜5重量%が好ましく、特に0.
01〜1重量%が好ましい。担持量が0.001重量%
以下では反応が著しく遅くなり好ましくない。5重量%
以上ではN−ビニルカルボン酸アミドの水素添加された
N−エチルアセトアミドが多くなり好ましくない。
【0019】本発明においてN−ビニルカルボン酸アミ
ド溶液を水素化反応により処理する場合、N−ビニルカ
ルボン酸アミド溶液を直接水素と触媒に接触してもよい
が、N−ビニルカルボン酸アミドとの反応性がなく、適
度な溶解性を有する溶媒に溶解した後、水素化反応に供
してもよい。このような溶媒としては本発明の吸着によ
る方法で例示した溶媒が挙げられるが、その中でもアル
コールが好ましく、特にメタノール、イソプロピルアル
コールが好ましい。また、これらを組み合わせて用いる
ことができる。また、本発明の水素化反応を行うのに適
した反応温度は用いる触媒の種類によって異なるが、−
20℃から100℃が好ましく、特に0℃から80℃が
好ましい。−20℃以下では反応が著しく遅くなり好ま
しくない。100℃以上ではN−ビニルカルボン酸アミ
ドの安定性が低下するために、好ましくない。本発明の
選択水素添加反応を行うのに適した水素分圧は、0.0
1〜100kg/cm2 、好ましくは0.5〜50kg
/cm2 である。水素分圧が0.01kg/cm2 以下
では反応が著しく遅くなり好ましくない。100kg/
cm2以上では、N−ビニルカルボン酸アミドが水素添
加されN−エチルアセトアミドの生成量が多くなるとと
もに、設備費用が高くなり、好ましくない。触媒を充填
し流通させる場合、液空間速度は水素分圧、反応温度、
N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量に
よって適当な条件は異なるが、0.05〜1000[H
r−1]が好ましい。1000以上ではN−1,3−ブ
タジエニルカルボン酸アミドの充分な転化率が得られ
ず、好ましくない。0.05以下では反応の効率が悪く
なり好ましくない。本発明で用いられる反応方法は連続
式、回分式のどちらでもよく、反応器は構造様式に厳密
な条件はない。気固接触、気液固接触、固液接触のいず
れも用いられるが、比較的温和な条件で均一に原料と触
媒が接触しうる固液反応器が好ましい。固液反応を行う
場合はあらかじめ水素を粗N−ビニルカルボン酸アミド
溶液に溶解しておくことで反応に必要な水素が供給され
る。水素添加反応後の反応液には製造に伴う副生成物お
よび水素添加反応による生成物が含まれる。反応液の精
製する実施態様としては、例えば、同溶液の精密蒸留、
冷却による再結晶法、同溶液の圧力晶析法などがあり、
それぞれの方法を単独であるいは組み合わせて用いられ
る。また、以上で例示した方法の他、副生成物とN−ビ
ニルカルボン酸アミドが容易に分離される方法であれ
ば、特に制限されない。前述のように本発明においてN
−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドにはシス体お
よびトランス体があるが、その物性や反応性が異なるた
めに分離の程度が異なる場合がある。このような場合は
適当な反応条件下でのN−1,3−ブタジエニルカルボ
ン酸アミドのシス−トランスの異性化反応と前述の分離
などの操作を組み合わせてもよい。
【0020】いずれの場合もN−ビニルカルボン酸アミ
ドは酸が存在すると加溶媒分解、または加水分解を起こ
す。従って、本発明で使用する製造装置、分離装置、原
料槽、製品容器、濾液槽などの付帯設備は窒素や乾燥空
気などの雰囲気下にすることが望ましい。また、N−ビ
ニルカルボン酸アミドの加水分解反応を防ぐために、原
料に少量の硫酸マグネシウムなどの乾燥剤を添加しても
よい。塩基が存在すると2量化反応を起こす。従って、
蒸留、吸着操作を行う前にN−ビニルカルボン酸アミド
溶液のpHを3〜11、好ましくは4〜10、さらに好
ましくは5〜9に調整しておくことが望ましい。調整に
当たって、酸性の粗N−ビニルカルボン酸アミド溶液を
調整する場合は塩基性化合物を添加することにより行
う。この塩基性化合物としては炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、水酸化ナトリウム、燐酸(水素)ナトリ
ウム、酢酸ナトリウムなどのナトリウム塩、炭酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、燐酸(水素)
カリウム、酢酸カリウムなどのカリウム塩、N−フェニ
ル−α−ナフチルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン、N−フェニル−
N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジ
アミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェ
ニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1−メチルヘ
プチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−
N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N、N’
−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,
N’−ビス(1、4−ジメチルペンチル)−p−フェニ
レンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチ
ルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビ
ス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、
N−フェニル−N’−(p−トルエンスルホニル)−p
−フェニレンジアミンなどの芳香族アミン類が挙げら
れ、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
【0021】添加量は10000ppmから1ppmが
好ましく、1000ppmから10ppmが特に好まし
い。10000ppm以上添加しても無機塩類では溶解
しきれず、実際上添加に応じた効果は期待できない。ま
た、芳香族アミン類では精製工程で完全に除去するのが
困難となり、N−ビニルカルボン酸アミドの重合性がか
えって低下してしまう。1ppm以下では安定剤として
の効果がほとんど見られない。塩基性の粗N−ビニルカ
ルボン酸アミド溶液を調整する場合は酸性化合物を添加
することにより行う。この酸性化合物としては、塩酸、
硫酸、硝酸、リン酸、及びこれらの塩類など酸性無機化
合物、酢酸、フタル酸、クエン酸などカルボン酸類、フ
ェノール、ハイドロキノン、カテコールなど石炭酸類及
びこれらの塩類など酸性有機化合物などが挙げられる。
【0022】次に本発明の方法のうち、N−ビニルカル
ボン酸アミドの製造原料または中間体中のN−1,3−
ブタジエニルカルボン酸アミドあるいはその前駆体の軽
減削除にする方法について説明する。なお、本発明にお
いて、前駆体の含有量は前駆体からN−1,3−ブタジ
エニルカルボン酸アミドに全量変化した場合のN−1,
3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量を表すもの
とする。本発明の方法においてN−ビニルカルボン酸ア
ミドの製造原料または中間体とはN−(1−アルコキシ
エチル)カルボン酸アミド、ジアルキルアセタ−ル、エ
チリデンビスカルボン酸アミドが挙げられる。N−(1
−アルコキシエチル)カルボン酸アミドおよびジアルキ
ルアセタ−ルのアルコキシル基としては、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、sec−ブトキシ基等の脂肪族アルコキ
シル基が挙げられる。また、N−(1−アルコキシエチ
ル)カルボン酸アミドおよびエチリデンビスカルボン酸
アミドのカルボン酸アミド基としてはホルムアミド、N
−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセ
トアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、イソブチ
ルアミドなどが挙げられる。これに対応する化合物とし
て、例えばN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸ア
ミドとしてはN−(1−メトキシエチル)アセトアミ
ド、N−(1−メトキシエチル)ホルムアミド、N−
(1−エトキシエチル)アセトアミド、N−(1−エト
キシエチル)ホルムアミド、N−(1−イソプロポキシ
エチル)アセトアミド、N−(1−イソプロポキシエチ
ル)ホルムアミドなどが挙げられ、ジアルキルアセタ−
ルとしてはジメチルアセタール、ジエチルアセタール、
ジイソプロポキシアセタールなどが挙げられ、エチリデ
ンビスカルボン酸アミドとしてはエチリデンビスアセト
アミド、エチリデンビスホルムアミド、エチリデンビス
(N−メチルホルムアミド)、エチリデンビスプロピオ
ンアミドなどが挙げられる。
【0023】これらN−(1−アルコキシエチル)カル
ボン酸アミドおよびエチリデンビスカルボン酸アミドの
N−ビニルカルボン酸アミドへの変換は熱分解や接触分
解など公知の方法による。それらの反応条件としては、
例えば気相または液相で、反応温度60〜600℃、反
応時間0.3秒〜2時間、反応圧力0.1mmHg〜大
気圧が挙げられる。接触分解を行う場合に用いる触媒と
しては、カルボン酸のアルカリ金属塩、例えば酢酸カリ
ウムなど、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、
例えば酸化マグネシウムなどが挙げられる。
【0024】N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミ
ドはN−(1,3−ジアルコキシブチル)カルボン酸ア
ミドの熱分解あるいは接触分解により2当量のアルコー
ルの脱離反応によって、あるいは3−アルコキシブチリ
デンビスカルボン酸アミドの熱分解あるいは接触分解に
よりアルコールとカルボン酸アミドの脱離反応などによ
って生成する。また、N−(1,3−ジアルコキシブチ
ル)カルボン酸アミドと3−アルコキシブチリデンビス
カルボン酸アミドは1,1,3−トリアルコキシブタン
とカルボン酸アミドとの反応などにより生成する。従っ
て、本発明において、N−1,3−ブタジエニルカルボ
ン酸アミドの前駆体としては1,1,3−トリアルコキ
シブタン、N−(1,3−ジアルコキシブチル)カルボ
ン酸アミド、3−アルコキシブチリデンビスカルボン酸
アミドなどが挙げられ、これらの前駆体のアルコキシル
基およびカルボン酸アミド基としては前述のN−ビニル
カルボン酸アミドの前駆体で例示したものが挙げられ
る。従って、1,1,3−トリアルコキシブタンとして
は1,1,3−トリメトキシブタン、1,1,3−トリ
エトキシブタン、1,1,3−トリイソプロポキシブタ
ンなどが挙げられ、N−(1,3−ジアルコキシブチ
ル)カルボン酸アミドとしてはN−(1,3−ジメトキ
シブチル)アセトアミド、N−(1,3−ジメトキシブ
チル)ホルムアミド、N−(1,3−ジエトキシブチ
ル)アセトアミド、N−(1,3−ジエトキシブチル)
ホルムアミド、N−(1,3−ジイソプロポキシブチ
ル)アセトアミド、N−(1,3−ジイソプロポキシブ
チル)ホルムアミドなどが挙げられ、3−アルコキシブ
チリデンビスカルボン酸アミドとしては3−メトキシブ
チリデンビスアセトアミド、3−メトキシブチリデンビ
スホルムアミド、3−エトキシブチリデンビスアセトア
ミド、3−エトキシブチリデンビスホルムアミド、3−
イソプロポキシブチリデンビスアセトアミド、3−イソ
プロポキシブチリデンビスホルムアミドなどが挙げられ
る。
【0025】N−ビニルカルボン酸アミドの製造原料ま
たは中間体中のN−1,3−ブタジエニルカルボン酸ア
ミドあるいはその前駆体の含有量を30ppm以下にす
る実施態様としては、例えば、精密蒸留法、N−ビニル
カルボン酸アミドの前駆体溶液の冷却による再結晶法、
同溶液の圧力晶析法、同溶液を活性炭など吸着剤で処理
する物理的吸着法、また、同溶液を化学的に処理する方
法などがあり、それぞれの方法を単独であるいは組み合
わせて用いられる。また、以上で例示した方法の他、N
−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドあるいはその
前駆体とN−ビニルカルボン酸アミドの製造原料または
中間体が容易に分離される方法であれば、特に制限され
ない。
【0026】粗N−ビニルカルボン酸アミド中のN−
1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量が30
ppm以下である高重合性N−ビニルカルボン酸アミド
をモノマーとして使用することによって、高分子量のN
−ビニルカルボン酸アミドのホモポリマーまたは他の共
重合可能なモノマーとのコポリマーを製造することがで
きる。
【0027】本発明でN−ビニルカルボン酸アミドと共
重合可能なモノマーとして代表的なものを具体的に例示
すれば、以下のごときものが挙げられる。アクリル酸、
メタクリル酸(以下、総称して(メタ)アクリル酸とい
う。)またはそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩;そのメチルエステル、エチルエステル、
プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステ
ル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエ
ステル、ノニルエステル、デシルエステル、ステアリル
エステル、パルミチルエステル等のアルキルエステル;
そのヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエ
ステル、ヒドロキシブチルエステル等のヒドロキシ低級
アルキルエステル;そのジメチルアミノメチルエステ
ル、ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノプ
ロピルエステル、ジメチルアミノブチルエステル、ジエ
チルアミノメチルエステル、ジエチルアミノエチルエス
テル、ジエチルアミノプロピルエステル、ジエチルアミ
ノブチルエステル等の低級アルキルアミノ基で置換され
た低級アルキルエステル;そのトリメチルアンモニオエ
チルエステルハライド、トリメチルアンモニオプロピル
エステルハライド、トリエチルアンモニオエチルエステ
ルハライド、トリエチルアンモニオプロピルエステルハ
ライド等の第4級アンモニウム基で置換された低級アル
キルエステルハライド(ハライドはクロライドまたはブ
ロマイドが好ましい。);そのアミド;そのジメチルア
ミノメチルアミド、ジメチルアミノエチルアミド、ジメ
チルアミノプロピルアミド、ジメチルアミノブチルアミ
ド、ジエチルアミノメチルアミド、ジエチルアミノエチ
ルアミド、ジエチルアミノプロピルアミド、ジエチルア
ミノブチルアミド等の低級アルキルアミノ基で置換され
たアミド;そのトリメチルアンモニオエチルアミドハラ
イド、トリメチルアンモニオプロピルアミドハライド、
トリエチルアンモニオエチルアミドハライド、トリエチ
ルアンモニオプロピルアミドハライド、等の第4級アン
モニウム基で置換された低級アルキルアミド;そのスル
フォメチルアミド、スルフォエチルアミド、スルフォプ
ロピルアミド、スルフォブチルアミド、ソジウムスルフ
ォメチルアミド、ソジウムスルフォエチルアミド、カリ
ウムスルフォプロピルアミド、カリウムスルフォブチル
アミド、カリウムスルフォメチルアミド、カリウムスル
フォエチルアミド、カリウムスルフォプロピルアミド、
カリウムスルフォブチルアミド等のスルホン酸またはア
ルカリ金属スルホン酸で置換された低級アルキルアミ
ド;
【0028】アクリロニトリル;メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;メチルビニ
ルケトン、エチルビニルケトン等のビニルケトン; 酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の低級カルボン酸ビニ
ル;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸ナトリウ
ム、マレイン酸カリウムなどが挙げられる。これらの中
で特に(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリ
ウム、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、塩化トリメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、スル
フォプロピルアクリルアミド、スルフォブチルアクリル
アミド、ソジウムスルフォプロピルアクリルアミド、ソ
ジウムスルフォブチルアクリルアミド、アクリロニトリ
ル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メ
チルビニルケトン、エチルビニルケトン、酢酸ビニル、
N−ビニル−2−ピロリドン、無水マレイン酸などが好
ましいものとして挙げられる。
【0029】また本発明でN−ビニルカルボン酸アミド
と共重合可能なモノマーとして1分子中に不飽和基を2
個以上有する化合物である架橋性モノマーまたは架橋剤
を使用することができる。重合プロセスについては必ず
しも制限はないが、従来公知の方法を用いることができ
る。通常は溶液重合法、逆相懸濁重合法、逆相乳化重合
法等の方法によることが好ましい。例えば、溶液重合法
としては、水又は有機溶媒或いはこれらの混合溶媒等の
溶媒中にモノマー成分、架橋剤を均一に溶解し、真空脱
気或いは窒素、炭酸ガス等の不活性ガスによる置換等に
より系内の溶存酸素を除去した後、重合開始剤を添加し
て反応させる。重合開始温度は通常−10〜60℃程度
であり、反応時間は1〜10時間程度である。
【0030】本発明でN−1,3−ブタジエニルカルボ
ン酸アミドは、マススペクトル(電子衝撃法)、同(化
学イオン化法)、赤外光吸収スペクトル、紫外光吸収ス
ペクトルにより、確認・同定された。例えば、N−1,
3−ブタジエニルアセトアミドにおいては、次の通りで
ある。 N−1,3−ブタジエニルアセトアミドの物性 マススペクトル(電子衝撃法) 111、69、54、43 マススペクトル(化学イオン化法) 112 赤外光吸収スペクトル(cm-1) 3099、1732、1654、1471 紫外光吸収スペクトル(nm) 237、276
【0031】本発明においてN−1,3−ブタジエニル
カルボン酸アミドの定量は高速液体カラムクロマトグラ
フィーにより行うことが良いが、特にこの方法に限定さ
れるものではない。例えば、次の高速液体カラムクロマ
トグラフィーの測定条件が好ましい。本発明では特に断
らない限り、この条件で定量した。 カラム:SHODEX SIL5B 溶離液:n-ヘキサン/イソプロピルアルコール=9/
1、1mL/min 検出器:紫外光検出器、254nm
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げて更に
詳しく説明するが、本発明は下記の例によって特に限定
されるものではない。 実施例1 温度計およびドライアイス−エタノールトラップを具備
した三つ口フラスコ(200ml)にアセトアミド5.
9g(0.1mol)、イソプロピルアルコール40g
(0.67mol)、エチリデンビスアセトアミド2.
16g(15mmol)、アセトアルデヒドジイソプロ
ピルアセタール14.6g(0.1mol)を加え、4
5〜48℃で均一になるまで撹拌、溶解した。濃硫酸
0.43g(仕込み量に対して0.1wt%)をイソプ
ロピルアルコール2g(33mmol)に溶解(以下の
実施例も同様)した液を加え撹拌後、アセトアルデヒド
17.6g(0.4mol)を滴下ロ−トで3分かけて
加えた、滴下終了後50℃で3時間反応を行ない触媒を
中和した後、ガスクロマトグラフィ−で定量したとこ
ろ、アセトアミド転化率88%、N−(1−プロポキシ
エチル)アセトアミドの選択率94%であり、副生物の
エチリデンビスアセトアミドの選択率5.3%であっ
た。得られた反応液から減圧蒸留でN−(1−プロポキ
シエチル)アセトアミドを得、450℃、滞留時間1秒
でN−ビニルアセトアミドとイソプロピルアルコールに
熱分解した。分解液を20℃に冷却し、高圧容器内で1
800kg/cm2 、20℃で母液を分離した。純度9
9.9%、N−1,3−ブタジエニルアセトアミド1p
pm以下のN−ビニルアセトアミドが得られた。このN
−ビニルアセトアミドの重合性を評価するため、蒸留水
を加えて17重量%にし、窒素置換後V−50(N,
N’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)2塩酸塩を
500ppm加え、45℃恒温水槽に浸した。10分
後、ハイドロキノン1%水溶液で9重量%に希釈しBL
型粘度計を用いて、30℃、回転数30RPM で粘度を測
定したところ130cpsであった。
【0033】比較例1 実施例1で得られた熱分解液をO.5mmHgで単蒸留
を行い、純度97.5%、N−1,3−ブタジエニルア
セトアミド200ppmのN−ビニルアセトアミドが得
られた。実施例1と同様に重合性評価試験を行ったとこ
ろ、粘度は10cps以下であった。
【0034】実施例2 〔アセタール合成工程〕25段のガラス製オルダーショ
ウ型精留塔に上から5段目に0.5重量%の硫酸を含む
メタノールを毎時180gで導入し、上から15段目に
アセトアルデヒドを毎時72gで導入した。精留塔の下
部には水100gを入れた500mlフラスコを設けて
100℃に加熱し、フラスコ内容物を毎時29gで抜き
だした。フラスコ抜き出し液は実際上有機物が含まれて
いなかった。塔頂からは還流比2で221g/hのジメ
チルアセタール−メタノール混合物を抜きだした。留出
液には実際上水、アセトアルデヒドが含まれていなかっ
た。アセトアルデヒド転化率100%、ジメチルアセタ
ール収率100%であった。 〔アセタール分離工程〕25段のガラス製オルダーショ
ー型精留塔に上から1段目にノルマルヘキサンを毎時5
6gで導入し、上から10段目に28重量%のメタノー
ルを含むジメチルアセタールを毎時71gで導入した。
還流比6で塔頂の温度が50℃を維持するように加熱を
行った。精留塔の下部にはジメチルアセタールを100
gを入れた500mlフラスコを設けて110℃の油浴
に浸して加熱し、フラスコ内容物を毎時47gで抜きだ
した。フラスコ抜き出し液は実際上ノルマルヘキサンを
含まず、メタノールを0.3%含むジメチルアセタール
であった。塔頂からは80g/hのジメチルアセタール
−メタノール−ノルマルヘキサン混合物を抜きだした。
留出液、缶出液共に実際上水、アセトアルデヒドが含ま
れていなかった。
【0035】〔N−(1−メトキシエチル)アセトアミ
ド合成工程〕アセタール分離工程で得られた高純度ジメ
チルアセタールとメタノール回収工程で得られたメタノ
ールを含むジメチルアセタールを混合し、これに乾燥し
たアセトアミドを溶解してアセトアミド/ジメチルアセ
タール/メタノールのモル比1/20/3の反応原料液
を調整した。強酸性イオン交換樹脂アンバーリスト15
を60ml充填した内径40mmの反応管下部からこの
液を毎時5mlで導入した。反応管のジャケットには5
5℃の温水を流し、反応温度を55℃に制御した。反応
器上部の出口から得られた反応液を定量分析すると反応
液のモル組成はおよそアセトアミド/ジメチルアセター
ル/メタノール/MEAで0/19/4/0.9であ
り、アセトアミド転化率98%、N−(1−メトキシエ
チル)アセトアミド(MEA)収率90%であった。
【0036】〔アセタール回収工程〕N−(1−メトキ
シエチル)アセトアミド合成工程で得られら反応液を1
00mmHgに減圧した伝熱面積0.04m2 のジャケ
ット付き薄膜式連続フラッシュエバポレーターに毎時6
00gで供給した。ジャケットには90℃の熱媒を循環
させた。実際上N−(1−メトキシエチル)アセトアミ
ドからなる蒸発残分が毎時17gで得られた。メタノー
ル7重量%を含むジメチルアセタールからなる揮発成分
を凝縮した液は毎時583g得られた。
【0037】〔メタノール回収工程〕25段のガラス製
オルダーショー型精留塔に上から10段目にアセタール
回収工程で得られる7重量%のメタノールを含むジメチ
ルアセタール留分を毎時200gで導入した。還流比6
で塔頂の温度が58℃を維持するように加熱を行った。
精留塔の下部に500mlフラスコを設けて110℃の
油浴に浸して加熱し、フラスコ内容物を毎時185gで
抜きだした。フラスコ抜き出し液はメタノールを5.6
重量%含むジメチルアセタールであった。塔頂からは毎
時15gのジメチルアセタール−メタノール共沸混合物
(メタノール24重量%)を抜きだした。 〔N−ビニルアセトアミド合成工程〕アセタール回収工
程で得られた実際上N−(1−メトキシエチル)アセト
アミドからなる液を毎分20mlで450℃に加熱し、
100mmHgに減圧した内径20mm、全長6mのス
テンレス反応管に供給した。反応管出口に設けられた冷
却器で熱分解反応で生成したN−ビニルアセトアミドと
メタノールの混合物を凝縮し、回収した。N−(1−メ
トキシエチル)アセトアミドの転化率は92%であっ
た。
【0038】〔N−ビニルアセトアミド濃縮工程〕10
段のガラス製オルダーショー型精留塔に上から10段目
にN−ビニルアセトアミド合成工程で得られた反応液を
毎時200gで導入した。減圧度は200mmHg、還
流比2で塔頂の温度が40℃を維持するように加熱を行
った。精留塔の下部に500mlフラスコを設けて80
℃の油浴に浸して加熱し、フラスコ内容物を毎時155
gで抜きだした。フラスコ抜き出し液はN−ビニルアセ
トアミドを94重量%含む粗N−ビニルアセトアミド溶
液であった。塔頂からは毎時45gのメタノールを抜き
だした。粗N−ビニルアセトアミド中のN−1,3−ブ
タジエニルアセトアミドは70ppmであった。
【0039】〔N−ビニルアセトアミド精製工程〕N−
ビニルアセトアミド濃縮工程で得られた粗N−ビニルア
セトアミド溶液を10段のガラス製オルダーショー型精
留塔に上から5段目に導入し、0.15mmHg、還流
比3で減圧下で精密蒸留を行った。純度98%、N−
1,3−ブタジエニルアセトアミド4ppmのN−ビニ
ルアセトアミドが得られた。このN−ビニルアセトアミ
ドの重合性を評価するため、実施例1と同様に重合性評
価試験を行ったところ、100cpsであった。
【0040】実施例3 実施例2のN−ビニルアセトアミド濃縮工程で得られた
N−1,3−ブタジエニルアセトアミドを70ppm含
む粗N−ビニルアセトアミドを50℃に調整し、高圧容
器内で1800kg/cm2 、50℃で母液を分離し
た。純度99.9%、N−1,3−ブタジエニルアセト
アミド1ppm以下のN−ビニルアセトアミドが得られ
た。このN−ビニルアセトアミドの重合性を評価するた
め、実施例1と同様に重合性評価試験を行ったところ、
150cpsであった。
【0041】実施例4 実施例2のN−ビニルアセトアミド合成工程で得られた
N−1,3−ブタジエニルアセトアミドを70ppm含
むN−ビニルアセトアミドのメタノール溶液を活性炭を
充填した塔にSV2、室温で通液した。得られた溶液に
はN−1,3−ブタジエニルアセトアミドが9ppm含
まれていた。この溶液の減圧単蒸留を行い、留出したN
−ビニルアセトアミドの重合性を評価するため、実施例
1と同様に重合性評価試験を行ったところ、70cps
であった。
【0042】実施例5 比較例1で得られたN−1,3−ブタジエニルアセトア
ミドを200ppm含むN−ビニルアセトアミド50重
量部にトルエン50重量部を加え、窒素雰囲気下40℃
で溶解し、4℃まで冷却後晶析した結晶を濾別し、減圧
乾燥した。得られたN−ビニルアセトアミドにはN−
1,3−ブタジエニルアセトアミドが8ppm含まれ、
実施例1と同様に重合性評価試験を行ったところ、80
cpsであった。
【0043】実施例6 実施例2のN−ビニルアセトアミド合成工程で得られた
N−1,3−ブタジエニルアセトアミドを70ppm含
むN−ビニルアセトアミドのメタノール溶液にp−ベン
ゾキノンを97ppm(N−1,3−ブタジエニルアセ
トアミドに対して1.5当量)となるよう添加し、室温
で1時間撹拌した。反応液中に含まれるN−1,3−ブ
タジエニルアセトアミドは9ppmであった。この溶液
の減圧単蒸留を行い、留出したN−ビニルアセトアミド
の重合性を評価するため、実施例1と同様に重合性評価
試験を行ったところ、70cpsであった。
【0044】実施例7 アルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持させた固
体触媒5gとN−1,3−ブタジエニルアセトアミドを
70ppm、N−ビニルアセトアミド55重量%、N−
(1−メトキシエチル)アセトアミド15重量%、アセ
トアミド7重量%、メタノール20重量%含む粗N−ビ
ニルアセトアミド50gを200mlフラスコに入れ、
水素雰囲気下、常温で30分間撹拌して反応をおこなっ
た。反応終了後、反応液から触媒をろ別し、ろ液を分析
した。N−1,3−ブタジエニルアセトアミドはHPL
Cで、その他の成分はガスクロで分析した。反応液中の
N−1,3−ブタジエニルアセトアミドは1ppm以下
であり、N−エチルアセトアミドは0.4wt%であっ
た。メタノールを減圧留去後、高圧容器内で2000k
g/cm2 に加圧してN−ビニルアセトアミドを晶析
し、40℃で母液を分離した。得られたN−ビニルアセ
トアミドの純度は99.3重量%、N−1,3−ブタジ
エニルアセトアミドの含有量は1ppm以下であった。
実施例1と同様に重合性評価試験を行ったところ、16
0cpsであった。
【0045】実施例8 アルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持させた固
体触媒2.5kgを窒素雰囲気下にある水素添加反応器
に充填した。水素雰囲気下、20℃でN−1,3−ブタ
ジエニルアセトアミドを400ppm、N−ビニルアセ
トアミド55重量%、N−(1−メトキシエチル)アセ
トアミド15重量%、アセトアミド7重量%、メタノー
ル20重量%含む粗N−ビニルアセトアミド95kgを
液空間速度(LHSV)60Hr-1で反応器を6時間循
環流通した。反応液中のN−1,3−ブタジエニルアセ
トアミドは1ppm以下であり、N−エチルアセトアミ
ドは0.3wt%であった。得られた反応液中のメタノ
ールを減圧留去したのち、高圧容器内で1800kg/
cm2 、30℃で母液を分離した。純度99.5重量
%、N−1,3−ブタジエニルアセトアミドの含有量は
1ppm以下のN−ビニルアセトアミドが得られた。こ
のN−ビニルアセトアミドの重合性を評価するため、実
施例1と同様に重合性評価試験を行ったところ、170
cpsであった。
【0046】実施例9 アルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持させた固
体触媒25gを窒素雰囲気下にある水素添加反応器に充
填し、水素圧6kg/cm2 、液空間速度3(1/時
間)、温度20℃でN−1,3−ブタジエニルアセトア
ミドを400ppm含有し、N−ビニルアセトアミド5
5重量%、N−(1−メトキシエチル)アセトアミド1
5重量%、アセトアミド7重量%、メタノール20重量
%含む粗N−ビニルアセトアミドを流通させた。反応液
中のN−1,3−ブタジエニルアセトアミドは1ppm
以下であり、N−エチルアセトアミドは0.5wt%で
あった。得られた反応液中のメタノールを減圧留去した
のち、高圧容器内で1800kg/cm2 、30℃で母
液を分離した。純度99.5重量%、N−1,3−ブタ
ジエニルアセトアミドの含有量は1ppm以下のN−ビ
ニルアセトアミドが得られた。このN−ビニルアセトア
ミドの重合性を評価するため、実施例1と同様に重合性
評価試験を行ったところ、170cpsであった。
【0047】実施例10 触媒をアルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持さ
せたものの代わりに、アルミナ担体にパラジウムを0.
05重量%、銀を0.3重量%担持させたものを用い、
反応時間を1時間にした以外は実施例7と同様に行っ
た。反応液中のN−1,3−ブタジエニルアセトアミド
は1ppm以下であり、N−エチルアセトアミドは0.
4wt%であった。この実施例で得られるN−ビニルア
セトアミドの重合性を評価するため、実施例1と同様に
重合性評価試験を行ったところ、170cpsであっ
た。
【0048】実施例11 実施例2のアセタール回収工程で得られたメタノールを
7重量%含むジメチルアセタールを実施例2のアセター
ル分離工程に戻し、アセタールからメタノールを分離し
た。得られたアセタールには1,1,3−トリメトキシ
ブタンが250ppm含まれていた。このアセタールを
理論段数20段の充填塔を用いて還流比5で蒸留し、
1,1,3−トリメトキシブタンを12ppm含むアセ
タールを得た。得られたアセタールを用いて実施例3の
1−メトキシエチルアセトアミド合成工程以降の工程を
行った。ただし、N−ビニルアセトアミド精製工程では
精密蒸留の代わりに単蒸留を行った。得られたN−ビニ
ルアセトアミドにはN−1,3−ブタジエニルアセトア
ミドが10ppm含まれ、実施例1と同様に重合性評価
試験を行ったところ、70cpsであった。
【0049】比較例2 アセタールの精留を行わない以外は実施例11と同様に
N−ビニルアセトアミドを製造した。得られたN−ビニ
ルアセトアミドにはN−1,3−ブタジエニルアセトア
ミドが230ppm含まれ、実施例1と同様に重合性評
価試験を行ったところ、10cps以下であった。
【0050】実施例12 実施例2のアセタール回収工程で得られた実際上N−
(1−メトキシエチル)アセトアミドからなる蒸発残分
を理論段数20段の充填塔を用いて還流比6で蒸留し、
N−(1,3−ジメトキシブチル)アセトアミドを11
ppm含むN−(1−メトキシエチル)アセトアミドを
得た。得られたN−(1−メトキシエチル)アセトアミ
ドを用いて実施例3のN−ビニルアセトアミド合成工程
を行ない、N−ビニルアセトアミド精製工程では精密蒸
留の代わりに単蒸留を行った。得られたN−ビニルアセ
トアミドにはN−1,3−ブタジエニルアセトアミドが
9ppm含まれ、実施例1と同様に重合性評価試験を行
ったところ、80cpsであった。
【0051】比較例3 N−(1−メトキシエチル)アセトアミドの精留を行わ
ない以外は実施例9と同様にN−ビニルアセトアミドを
製造した。得られたN−ビニルアセトアミドにはN−
1,3−ブタジエニルアセトアミドが230ppm含ま
れ、実施例1と同様に重合性評価試験を行ったところ、
10cps以下であった。
【0052】実施例13 ガラス製反応器に水745g、実施例2で得られたN−
ビニルアセトアミドを250g、架橋剤としてN,N’
−(ジアセチル)−N,N’−(ジビニル)−1,4−
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン0.409gを加
えて溶解し、窒素ガスにて溶存酸素を除去した後、重合
開始剤として、脱気水5mlに溶解した2,2’−アゾ
ビス 2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン
二塩酸塩0.075gを加え、断熱して静置した。7時
間後、重合熱により反応器の内部温度は71℃に達し、
その後、徐々に放熱により内部温度は低下した。重合開
始剤添加後、反応器の内部温度が極大値を指すまでの時
間を「ピーク到達時間」と呼ぶ。この例でのピーク到達
時間は7時間である。
【0053】比較例4 実施例2で得られたN−ビニルアセトアミドの代わりに
比較例1で得られたN−ビニルアセトアミドを用いた以
外は実施例13と同様に重合を行った。重合開始剤添加
後、48時間経っても重合に伴う内部温度の上昇は見ら
れなかった。
【0054】実施例14 ガラス製反応器に水745g、実施例2で得られたN−
ビニルアセトアミドを225g、アクリル酸ソーダを2
7.6gを加えて溶解し、窒素ガスにて溶存酸素を除去
した後、重合開始剤として、脱気水5mlに溶解した
2,2’−アゾビス2−(2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン二塩酸塩0.075gを加え、断熱して静
置した。ピーク到達時間は6時間であった。
【0055】比較例5 実施例2で得られたN−ビニルアセトアミドの代わりに
比較例1で得られたN−ビニルアセトアミドを用いた以
外は実施例13と同様に重合を行った。重合開始剤添加
後、48時間経っても重合に伴う内部温度の上昇は見ら
れなかった。
【0056】
【発明の効果】N−ビニルカルボン酸アミドの既知の製
造法である、例えば、N−(1−アルコキシエチル)カ
ルボン酸アミドの脱アルコール反応により、またはカル
ボン酸アミド、アセトアルデヒドとアルコールとから、
もしくはカルボン酸アミドとアセトアルデヒドジアルキ
ルアセタールとから中間体として得られるN−(1−ア
ルコキシエチル)カルボン酸アミドの脱アルコール反応
により、エチリデンビスカルボン酸アミドの分解反応に
より、またはアセトアルデヒドとカルボン酸アミドとか
ら中間体として得られるエチリデンビスカルボン酸アミ
ドの分解反応により、得られる粗N−ビニルアセトアミ
ドの重合性が良好でなかった。しかし、その粗N−ビニ
ルカルボン酸アミド中のN−1,3−ブタジエニルカル
ボン酸アミドの含有量を30ppm以下に、好ましくは
10ppm以下に、さらに好ましくは1ppm以下に軽
減除去し精製処理することにより重合性が改善された高
重合性N−ビニルカルボン酸アミドを製造することがで
きる。
【0057】また、粗N−ビニルカルボン酸アミドまた
はその溶液の精密蒸留法、再結晶法、圧力晶析法、活性
炭吸着剤での物理的吸着法、ディールズ・アルダー反応
法または1,3−ブタジエニル基の選択水素化反応法な
どによる精製処理により、N−1,3−ブタジエニルカ
ルボン酸アミドを前記含有量以下に軽減除去することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】横軸に粗N−ビニルアセトアミド(NVA)中
のN−1,3−ブタジエニルアセトアミド含有量を、縦
軸に実施例1と同様に測定された粘度(重合性評価値)
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相沢 利行 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内 (72)発明者 島村 顕治 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗N−ビニルカルボン酸アミド中のN−
    1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量が30
    ppm以下であることを特徴とする高重合性N−ビニル
    カルボン酸アミド。
  2. 【請求項2】 N−ビニルカルボン酸アミドの製造法に
    おいて、粗N−ビニルカルボン酸アミド中のN−1,3
    −ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量を30ppm
    以下とする精製処理をすることを特徴とする高重合性N
    −ビニルカルボン酸アミドの製造方法。
  3. 【請求項3】 N−ビニルカルボン酸アミドの製造法
    が、N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミドの
    脱アルコール反応により、またはカルボン酸アミド、ア
    セトアルデヒドとアルコールとから、もしくはカルボン
    酸アミドとアセトアルデヒドジアルキルアセタールとか
    ら中間体として得られるN−(1−アルコキシエチル)
    カルボン酸アミドの脱アルコール反応により、N−ビニ
    ルカルボン酸アミドを製造する方法である請求項2に記
    載の高重合性N−ビニルカルボン酸アミドの製造方法。
  4. 【請求項4】 N−ビニルカルボン酸アミドの製造法
    が、エチリデンビスカルボン酸アミドの分解反応によ
    り、またはアセトアルデヒドとカルボン酸アミドとから
    中間体として得られるエチリデンビスカルボン酸アミド
    の分解反応により、N−ビニルカルボン酸アミドを製造
    する方法である請求項2に記載の高重合性N−ビニルカ
    ルボン酸アミドの製造方法。
  5. 【請求項5】 精製処理が、粗N−ビニルカルボン酸ア
    ミドまたはその溶液の精密蒸留法、再結晶法、圧力晶析
    法、活性炭吸着剤での物理的吸着法、ディールズ・アル
    ダー反応法または1,3−ブタジエニル基の選択水素化
    反応法による精製処理である請求項2ないし4に記載の
    高重合性N−ビニルカルボン酸アミドの製造方法。
  6. 【請求項6】 N−ビニルカルボン酸アミドのホモポリ
    マーまたは他の共重合可能なモノマーとのコポリマーの
    製造法において、N−ビニルカルボン酸アミド中のN−
    1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドの含有量が30
    ppm以下である高重合性N−ビニルカルボン酸アミド
    をモノマーとして使用することを特徴とするN−ビニル
    カルボン酸アミドのホモポリマーまたはコポリマーの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 精製処理が、N−1,3−ブタジエニル
    カルボン酸アミドの接触水素添加反応による精製処理で
    ある請求項5に記載の高重合性N−ビニルカルボン酸ア
    ミドの製造方法。
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