JP2619204B2 - N−ビニルカルボン酸アミドの精製方法 - Google Patents

N−ビニルカルボン酸アミドの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN-ビニルカルボン酸アミ
ドの精製方法に関し、さらに詳しくはN-ビニルカルボン
酸アミドを含む粗N-ビニルカルボン酸アミドから高純度
で重合性に優れたN-ビニルカルボン酸アミドを得る方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】N-ビニルカルボン酸アミドは、カルボン
酸アミド、アセトアルデヒドおよびアルコールからN-(1
-アルコキシエチル)カルボン酸アミドを合成し、これを
熱分解または接触分解することによって製造しうること
が知られている。しかし、N-ビニルカルボン酸アミドと
未反応のカルボン酸アミドあるいはN-(1-アルコキシエ
チル)カルボン酸アミドの物性特に沸点や溶解性が極め
て近く、その分離は容易ではなく、これまでいくつかの
方法が提案されている。
【0003】例えば、特開昭61−286069号公報
には、蒸留ではN-ビニルホルムアミドへの未反応原料で
あるホルムアミドの混入は避けられないため、水と芳香
族炭化水素による抽出分離が開示されている。
【0004】一方、N-ビニルカルボン酸アミドのもう一
つの有力な製造法として、アセトアルデヒドとカルボン
酸アミドからエチリデンビスカルボン酸アミドを合成
し、これをカルボン酸アミドとN-ビニルカルボン酸アミ
ドとに分解することによって得られることが知られてい
る。しかし、このようにしてN-ビニルカルボン酸アミド
を製造しようとすると、物性が類似したカルボン酸アミ
ドとN-ビニルカルボン酸アミドとが等モル生成し、これ
らを分離することは非常に困難となり、特開昭63−1
32868号公報には混合有機溶媒からの冷却晶析によ
る方法、特開平2−188560号公報には無機塩水溶
液と芳香族炭化水素を用いた抽出による方法、米国特許
4401516号明細書には多価アルコールを用いた抽
出蒸留による方法などが開示されている。
【0005】しかし、いずれの場合もこれらの方法では
充分な純度のN-ビニルカルボン酸アミドを得ることは困
難である。さらに、抽出法では高価な有機溶媒が必要で
あり、これらを回収、精製する設備が必要である。ま
た、N-ビニルカルボン酸アミドは水に対して比較的不安
定であるため、抽出操作中にN-ビニルカルボン酸アミド
の加水分解を引き起こす恐れがあり、工業的に満足ので
きる方法ではない。また有機溶媒を用いた冷却晶析によ
る方法は、抽出法と同様に有機溶媒を用いることによる
問題に加えて、乾燥工程が必要となり、しかもN-ビニル
カルボン酸アミドが熱重合する可能性があるという問題
点がある。さらに抽出蒸留法は、有機溶媒を使用するた
め、必要な精留効果を得るには還流比を上げる必要があ
り、このため長時間にわたってN-ビニルカルボン酸アミ
ドを加熱しなければならない。
【0006】一方、特公昭56−41282号公報に
は、混合物を高圧に加圧することにより一部の成分を析
出せしめ、加圧下において存在する液相と結晶とを分離
する、いわゆる圧力晶析法が開示されている。このよう
な圧力晶析法は、特開昭62−209034号公報、特
開平1−250329号公報、特開平4−120027
号公報等に開示されているように、キシレン、ナフタレ
ン類、クレゾールなどの位置異性体の分離、あるいはフ
ェノール類のアルキル化反応液からのアルキル化フェノ
ール類の分離などに用いることができることが知られて
いる。しかし、圧力晶析法を、N−ビニルカルボン酸ア
ミドに優れた重合性を付与するとの観点から、ビニル化
合物特にN−ビニルカルボン酸アミドなどの精製に用い
ることは開示されていなかった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、粗N-ビニルカルボン酸アミド
から不純物を除去することによって、高純度で優れた重
合性を有するN-ビニルカルボン酸アミドを製造しうるよ
うなN-ビニルカルボン酸アミドの精製方法を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明によれば、N-ビニルカルボン酸ア
ミドが50重量%以上の量で含まれた粗N-ビニルカルボ
ン酸アミドを0〜100℃で500〜3000気圧に加
圧してN-ビニルカルボン酸アミドの結晶を析出せしめ、
加圧下においてこの結晶を液相から分離することを特徴
とするN-ビニルカルボン酸アミドの精製方法が提供され
る。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るN-ビニルカル
ボン酸アミドの精製方法について具体的に説明する。
【0010】本発明に係るN-ビニルカルボン酸アミドの
精製方法では、生成したN-ビニルカルボン酸アミドと、
未反応物質(例えば、カルボン酸アミド、N-(1-アルコ
キシエチル)カルボン酸アミド)などが含まれたN-ビニ
ルカルボン酸アミド(以下、粗N-ビニルカルボン酸アミ
ドという。)を、圧力晶析法によって処理し、N-ビニル
カルボン酸アミドと未反応物質などとを分離することに
よって、N-ビニルカルボン酸アミドを精製している。
【0011】本発明で精製されるN-ビニルカルボン酸ア
ミドとしてはN-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチ
ルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-
ビニルホルムアミドなどが挙げられ、特にN-ビニルアセ
トアミドが好ましい。
【0012】本発明で用いられる粗N-ビニルカルボン酸
アミドには、N-ビニルカルボン酸アミドが50重量%以
上、好ましくは70重量%以上の量で含まれていること
が望ましい。粗N-ビニルカルボン酸アミドに含まれる他
の成分としては特に制限はないが、炭素数5以下のアル
コール、カルボン酸アミド、N-(1-アルコキシエチル)カ
ルボン酸アミドまたはエチリデンビスカルボン酸アミド
などが挙げられる。粗N-ビニルカルボン酸アミド中に含
まれるN-ビニルカルボン酸アミドが50重量%未満の量
では、N-ビニルカルボン酸アミドの回収率が悪く、ま
た、得られたN-ビニルカルボン酸アミドの純度も低く、
優れた重合性を示さない。
【0013】本発明においては、粗N-ビニルカルボン酸
アミドの圧力晶析操作は、炭素数5以下のアルコールの
存在下に行うことが望ましい。このようなアルコールの
存在に粗N-ビニルカルボン酸アミドの圧力晶析操作を行
うと、N-ビニルカルボン酸アミドの融点が降下、あるい
は溶解度が上昇し、より低温で圧力晶析操作を行うこと
が可能となり、熱によるN-ビニルカルボン酸アミドの変
質を防ぐことができる。
【0014】用いられるアルコールとしてはメタノー
ル、エタノール、n-およびiso-プロピルアルコール、n-
およびiso-ブチルアルコール、2-ブタノール、n-および
iso-アミルアルコール、2-および3-ペンタノールなどが
挙げられるが、特にメタノールが好ましい。また、N-(1
-アルコキシエチル)カルボン酸アミドを経由して合成さ
れたN-ビニルカルボン酸アミドの場合には副生するアル
コールと同一種類のアルコールの存在下に圧力晶析を行
うと、圧力晶析プロセスを簡略化することができるため
好ましい。
【0015】粗N-ビニルカルボン酸アミドは、たとえ
ば、特開昭61−106546号公報(エチリデンビス
アセトアミドの熱分解法)、特開昭50−76015号
公報(2級N-ビニルカルボン酸アミドの製法)などに記
載された方法にて得られるが、得られた粗N-ビニルカル
ボン酸アミド中のN-ビニルカルボン酸アミドの含量が5
0重量%以上であれば、これらの方法の熱分解生成物を
そのまま粗N-ビニルカルボン酸アミドとして用いても良
いし、蒸留操作でN-ビニルカルボン酸アミドを濃縮、あ
るいは留出してN-ビニルカルボン酸アミドの含量を上げ
たものを用いてもよい。これらの精製操作を行った粗N-
ビニルカルボン酸アミドを用いて圧力晶析操作を行う
と、当然N-ビニルカルボン酸アミドの回収率が向上する
し、純度、重合性も向上するので望ましい。
【0016】N-ビニルカルボン酸アミドは、水に対して
不安定であり、空気中の水分を吸湿して徐々に分解す
る。特に、酸が存在すると極めて不安定で加水分解され
てしまう。したがって、N-ビニルカルボン酸アミドの精
製の際には、加圧分離装置および原料槽を含めた圧力晶
析装置さらに製品容器、濾液槽などの付帯設備は、窒素
や乾燥空気などの雰囲気下に保つことが望ましい。ま
た、N-ビニルカルボン酸アミドの加水分解反応を防ぐた
めに、粗N-ビニルカルボン酸アミドに少量の硫酸マグネ
シウムなどの乾燥剤を添加してもよい。
【0017】また、N-ビニルカルボン酸アミドは酸が存
在すると極めて不安定で、水の共存下で容易に加水分解
されてしまう。本発明においては、圧力晶析を行う際に
は、粗N-ビニルカルボン酸アミドに塩基性化合物を添加
することが好ましい。
【0018】このような塩基性化合物としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、燐
酸(水素)ナトリウム、酢酸ナトリウムなどのナトリウ
ム塩、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウ
ム、燐酸(水素)カリウム、酢酸カリウムなどのカリウ
ム塩、N-フェニル-α-ナフチルアミン、4,4'-ビス(α、
α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N-フェニル-
N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、N-フ
ェニル-N'-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N-フ
ェニル-N'-(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミ
ン、N-フェニル-N'-シクロヘキシル-p-フェニレンジア
ミン、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N'-
ジ-β-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス(1,4
-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス
(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、
N,N'-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、
N-フェニル-N'-(p-トルエンスルホニル)-p-フェニレン
ジアミンなどの芳香族アミン類が挙げられ、これらのう
ちではナトリウム塩が好ましく、特に炭酸水素ナトリウ
ムが好ましい。
【0019】このような塩基性化合物は、粗N-ビニルカ
ルボン酸アミド中に、通常、10000〜1ppm、好ま
しくは、1000〜10ppmの量で用いられることが望
ましい。10000ppm以上の量で用いても、無機塩類
の場合には十分に溶解されず、実際上添加に応じた効果
は期待できない。また、塩基性化合物として芳香族アミ
ン類を用いてこの量が10000ppm以上である場合に
は、精製工程で芳香族アミンを完全に除去するのが困難
となり、N-ビニルカルボン酸アミドの重合性がかえって
低下してしまう。また、これら塩基性化合物を1ppm以
下の量で用いても、安定剤としての効果がほとんど見ら
れない。
【0020】本発明における晶析圧力は500〜300
0気圧であり、特に1000〜2000気圧が好まし
い。晶析圧力が500気圧より低いと、得られるN-ビニ
ルカルボン酸アミドの重合度は大幅には向上せずに1回
の晶析操作によって得られる結晶量が少なくて生産性が
低いために経済的に不利となる。一方、3000気圧よ
り高い圧力で晶析操作を行っても大幅な晶析量の増加は
得られず、また得られるN-ビニルカルボン酸アミドの純
度が低下し重合性の向上も小さくなる。また、このよう
な高圧に耐えうるような装置は大型となり高価である。
【0021】一般に、粗N-ビニルカルボン酸アミドの圧
力晶析操作を効率よく行うためには、粗N-ビニルカルボ
ン酸アミドを低温にすると低い圧力で行うことができる
が、高温にすると高い圧力が必要となる。
【0022】本発明においては、粗N-ビニルカルボン酸
アミドを予め0〜100℃好ましくは10〜70℃に調
整した後、粗N-ビニルカルボン酸アミドを圧力晶析装置
(加圧筒)に導入する。圧力晶析装置の加圧筒の温度
は、粗N-ビニルカルボン酸アミドを加圧すると断熱圧縮
と晶析熱とによってわずかに上昇するが、この温度上昇
を考慮してN-ビニルカルボン酸アミドの晶析温度を設定
するとよい。晶析温度が0℃より低いと、粗N-ビニルカ
ルボン酸アミドの濃度が高くなりすぎて流動性が低下
し、粗N-ビニルカルボン酸アミドを加圧筒に導入するの
が困難になる。一方粗N-ビニルカルボン酸アミドを10
0℃より高く加熱すると、N-ビニルカルボン酸アミドの
熱重合や変質が起こり始め、品質や収量低下を引き起こ
す。
【0023】本発明において加圧筒に導入される粗N-ビ
ニルカルボン酸アミドは液体であってもよく、また種晶
を含むスラリーであってもよいが、以下の理由から種晶
を含むスラリーが好ましい。すなわち圧力晶析装置の加
圧筒に圧力を加えると、粗N-ビニルカルボン酸アミドは
急速に圧力を高められ、しかも、圧力エネルギーは液相
を均一に音速で伝わる。したがって、加圧筒に供給され
た粗N-ビニルカルボン酸アミド中に種晶が含まれていな
いと、加圧してもN-ビニルカルボン酸アミドは過飽和の
状態となり、充分に結晶が生成しないことがある。その
ため、圧力晶析に先だって粗N-ビニルカルボン酸アミド
を種晶の生成に充分な温度と時間に保って予めN-ビニル
カルボン酸アミドの結晶を生成させておくか、または粗
N-ビニルカルボン酸アミドの一部を分流させ、これを冷
却して結晶を生じさせ、この結晶を含んだ粗N-ビニルカ
ルボン酸アミドと、粗N-ビニルカルボン酸アミドとを混
合するか、あるいは外部から粗N-ビニルカルボン酸アミ
ドに種晶を添加することが望ましい。
【0024】一般に圧力晶析では冷却晶析に比べて晶析
速度が大きく、平衡に近い状態に達するまでの時間は短
く、1回の加圧当たりの晶析量を最大にするため完全に
平衡状態に至るまで加圧状態を保持することが好まし
い。N-ビニルカルボン酸アミドは比較的結晶性が高いの
で、加圧状態での保持時間は0〜10分、好ましくは0
〜5分以内である。
【0025】本発明においては、加圧下において固相
(結晶)として析出したN-ビニルカルボン酸アミドと、
重合阻害物質(不純物)が濃縮された液相とを分離する
ことによって、優れた重合性を有するN-ビニルカルボン
酸アミドが得られるが、固相から液相を分離除去する際
には、分離開始圧力から徐々に減圧しつつ分離すること
が好ましい。この過程で結晶の一部が残存している母液
に溶解、発汗し、N-ビニルカルボン酸アミドの結晶中に
含まれる不純物が母液中に排出されるため、得られるN-
ビニルカルボン酸アミドは、高純度かつ一層重合性に優
れたものとなる。
【0026】一方、液相(母液)にはN-ビニルカルボン
酸アミドの合成原料であるカルボン酸アミド、N-(1-ア
ルコキシエチル)カルボン酸アミド、アルコールまたは
エチリデンビスカルボン酸アミドなどが含まれている。
したがって、この液相をN-ビニルカルボン酸アミドの合
成原料の反応工程、例えば、N-(1-アルコキシエチル)カ
ルボン酸アミドの合成工程、エチリデンビスカルボン酸
アミドまたはN-ビニルカルボン酸アミドの合成工程など
に回送して再利用してもよい。また、液相からさらに圧
力晶析、冷却晶析または蒸留などの処理でN-ビニルカル
ボン酸アミドを回収しても良い。
【0027】本発明に係るN-ビニルカルボン酸アミドの
精製方法によって得られるN-ビニルカルボン酸アミドが
高純度であり、しかも重合性に優れる理由は明かでない
が、圧力晶析による発汗作用の他に加圧下の共晶点が冷
却晶析の際の共晶点と比べてN-ビニルカルボン酸アミド
の晶析に有利であること、あるいは圧力晶析が圧力によ
る処理のために冷却晶析に比べ攪拌等による機械的衝撃
が少なく系内の状態が均一で処理時間も短いことより母
液中に濃縮される不純物が析出しにくいこと、比較的低
温で短時間の分離処理を行うため熱によるN-ビニルカル
ボン酸アミドの劣化が起こらないこと、得られた結晶が
円筒形に固められ表面積が小さいために吸湿などによる
劣化がされにくいことなどが考えられる。
【0028】このようにして得られたN-ビニルカルボン
酸アミドを重合させ、あるいは他のモノマーと共重合さ
せることにより水溶性ポリマーであるポリN-ビニルカル
ボン酸アミドあるいは共重合体を得ることができる。
【0029】次に本発明に係るN-ビニルカルボン酸アミ
ドの精製方法について、図1を参照しつつさらに具体的
に説明する。図1には、アセトアルデヒドとメタノール
からジメチルセタールを合成したのち精製し、このジメ
チルセタールとアセトアミドとを反応させて得られる、
親水性ポリマーの原料であるN-ビニルアセトアミドを分
離する場合が示されている。
【0030】図1においてAは反応蒸留塔、Bは蒸留
塔、Cは向流抽出塔、Dはエーテルアミド化反応器、E
はアセタール回収蒸留塔、Fはメタノール回収蒸留塔、
Gはエーテルアミド分解反応器、HはN-ビニルアセトア
ミド減圧蒸留塔、Iは圧力晶析装置を示し、実線および
1〜19は物質の流れを表す。
【0031】アセタール合成工程;反応蒸留塔Aの下部
には、必要量の原料アセトアルデヒド1が導入され、ま
た反応蒸留塔Aの上部から塔A中には、向流抽出塔Cか
ら回収される少量のアセタールと水を含むメタノール2
に、N-ビニルアセトアミド減圧蒸留塔Hから回収される
メタノール3を加えたものが連続的に導入される。この
メタノールには必要量の酸触媒を溶解混合する。予め原
料アセトアルデヒドに含まれていた水および反応過程で
生成した水5は塔底部より排出される。この水には触媒
量の酸が溶解しているため、必要に応じて適当な中和、
排水処理を行ったのち廃棄される。
【0032】アセタール分離工程;メタノールとジメチ
ルアセタールからなる反応液4と脱メタノール蒸留塔
(メタノール回収蒸留塔)Fから回収されるメタノール
−ジメチルアセタール共沸混合物15は、微量のジメチ
ルアセタールを含むノルマルヘキサンからなる向流抽出
塔Cの軽液6とともに蒸留塔Bに導入され、常圧下で蒸
留分離され、塔底部より高純度アセタール8が得られ
る。メタノールはノルマルヘキサン−メタノール−ジメ
チルアセタールの3成分共沸物7として塔頂より留出さ
れる。ノルマルヘキサンはノルマルヘキサン−メタノー
ル−ジメチルアセタールの3成分共沸を作るのに必要な
量で供給される。
【0033】ヘキサン回収工程;蒸留塔Bの塔頂部より
抜きだしたノルマルヘキサン−メタノール−ジメチルア
セタールの3成分共沸物7を向流抽出塔Cで少量の水9
と向流接触させる。ほぼ全量のメタノールと大部分のジ
メチルアセタールを軽液より抽出してなる重液2は塔底
部より抜き出されてアセタール合成工程の反応蒸留の原
料の一部として回収される。実際上ノルマルヘキサンか
らなる軽液6は塔頂部より回収され、アセタール分離工
程のエントレーナーとして再使用される。
【0034】α-メトキシエチルアセトアミド合成工
程;α-メトキシエチルアセトアミド(以下MEAと呼
ぶ)は以下の公知の方法(たとえば、米国特許4554
377号)により合成される。すなわち、下記化学式1
に示すようにジメチルアセタールとアセトアミドの交換
反応によりMEAを合成する。
【0035】
【化1】
【0036】この際、MEAと等モルのメタノールが副
生する。アセトアミドとMEAの蒸気圧はきわめて近
く、種々の溶媒に対する溶解性も似ているため蒸留や再
結晶による分離は困難である。したがって、アセトアミ
ドの転化率はできるだけ高く保つことが好ましく、たと
えば、95%以上が望ましい。このようにアセトアミド
の転化率を高く保つには、アセトアミドに対してジメチ
ルアセタールは、モル比でおよそ20倍の量で用いられ
ることが望ましい。約20倍を下回る量でジメチルアセ
タールを用いると、アセトアミドの転化率が充分に上が
らないことがある。20倍を大きく上回るような量でジ
メチルアセタールを用いると、生産性が低下するが、大
きなアセトアミド転化率の向上が得られないことがあ
る。さらにこの反応系に少量のメタノールを加えること
が好ましい。この反応は平衡反応であるため平衡関係か
らはメタノールの添加は好ましくない。しかしながら、
MEAがさらにアセトアミドと反応するとジメチルアセ
タールに対する溶解性がきわめて低いエチリデンビスア
セトアミド(EBA)を生成してしまう。ここでもしメ
タノールが存在しないとこのEBAは系から析出してこ
の平衡反応に関与しなくなり、この平衡反応が右に傾い
て、MEA収率は低下してしまう。したがって、下記化
学式2で微量に副生したEBAを溶解させ、平衡反応に
関与させるにはアセトアミドに対してメタノールをモル
比でおよそ3倍量で加えることが望ましい。
【0037】
【化2】
【0038】すなわち、アセトアミド/ジメチルアセタ
ール/メタノールのモル比を1/20/3にして反応原
料液とすることが好ましい。アンバーリストなど強酸性
イオン交換樹脂を充填したエーテルアミド化反応器Dに
蒸留塔Bの塔底部より得られた高純度アセタール8と脱
メタノール蒸留塔Fの塔底部より得られた少量のメタノ
ールを含むジメチルアセタール14およびアセトアミド
10を供給し、MEA合成反応を行う。エーテルアミド
化反応器Dの出口からはMEA、未反応のジメチルアセ
タール、反応によって生成したメタノールと微量の未反
応アセトアミドからなる反応液11が得られる。
【0039】アセタール回収工程;エーテルアミド化反
応器Dの出口から得られた反応液11はアセタール回収
蒸留塔Eに導入され、単蒸留により軽沸分として塔頂部
より少量のメタノールを含むジメチルアセタール留分1
2と重沸分として塔底部より得られるMEA留分13に
分けられる。
【0040】メタノール回収工程;アセタノール回収蒸
留塔Eの塔頂部より得られる少量のメタノールを含むジ
メチルアセタール留分12をメタノール回収蒸留塔Fに
供給し、塔頂部からはメタノール−ジメチルアセタール
共沸留分15を得、アセタール精製工程へ送り、高純度
ジメチルアセタールに精製する。メタノール回収蒸留塔
Fの塔底部より得られるより少量のメタノールを含むジ
メチルアセタール留分14はエーテルアミド化反応器D
へ送られ、エーテルアミド化反応の原料として再使用さ
れる。
【0041】N-ビニルアセトアミド合成工程;アセター
ル回収蒸留塔Eの塔底部より得られたMEA留分13は
エーテルアミド分解反応器Gで熱分解あるいは酸触媒を
用いた接触分解によりN-ビニルアセトアミドとメタノー
ルに分解され、エーテルアミド分解反応器G出口よりN-
ビニルアセトアミドのメタノール溶液16が得られる。
【0042】N-ビニルアセトアミド濃縮工程;エーテル
アミド分解反応器G出口より得られたN-ビニルアセトア
ミドのメタノール溶液16はN-ビニルアセトアミド減圧
蒸留塔Hで減圧蒸留によりメタノール3と粗N-ビニルア
セトアミド17に分離される。塔頂部より得られるメタ
ノール3はアセタール合成工程の反応蒸留塔Aで再使用
される。
【0043】N-ビニルアセトアミド精製工程;N-ビニル
アセトアミド濃縮工程の減圧蒸留塔Hの塔底部より得ら
れる粗N-ビニルアセトアミド17を圧力晶析装置Iによ
り精製して、高純度N-ビニルアセトアミドと排液とに分
離される。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、高純度で重合性に優れ
たN-ビニルカルボン酸アミドが容易に効率よく精製され
る。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げてさら
に詳しく説明するが、本発明は下記の例によって何ら限
定されるものではない。
【0046】
【実施例1】温度計およびドライアイス−エタノールト
ラップを具備した三つ口フラスコ(200ml)にアセト
アミド5.9g(0.1モル)、イソプロピルアルコール
40g(0.67モル)、エチリデンビスアセトアミド
2.16g(15ミリモル)、アセトアルデヒドジイソ
プロピルアセタール14.6g(0.1モル)を加え、4
5〜48℃で均一になるまで攪拌、溶解した。濃硫酸
0.43g(仕込み量に対して0.1重量%)をイソプロ
ピルアルコール2g(33ミリモル)に溶解(以下の実
施例も同様)した液を加え攪拌後、アセトアルデヒド1
7.6g(0.4モル)を滴下ロートで3分かけて加え
た。滴下終了後50℃で3時間反応を行い触媒を中和し
た後、ガスクロマトグラフィーで定量したところ、アセ
トアミド転化率は88%であり、N-(α-プロポキシエ
チル)アセトアミドの選択率は94%であり、副生物の
エチリデンビスアセトアミドの選択率は5.3%であっ
た。アセタールの生成量の増減は反応30分〜3時間の
範囲で添加量の1ミリモル減少し、エチリデンビスアセ
トアミドは平衡になった。
【0047】得られた反応液から減圧蒸留でN-(α-プ
ロポキシエチル)アセトアミドを得、450℃、滞留時
間1秒でN-ビニルアセトアミドをイソプロピルアルコー
ルに熱分解した。
【0048】この分解液[I]を20℃に冷却し、高圧容
器内で1800kg/cm2、20℃に保ち、N-ビニルアセ
トアミドの結晶を析出させ、得られたN-ビニルアセトア
ミドの結晶を液相(母液)から分離した。このようにし
て純度99.9%のN-ビニルアセトアミドが得られた。
得られたN-ビニルアセトアミドの重合性を評価するた
め、水を加えて20重量%にし、V−50(N,N'-アゾ
ビス-(2-アミジノプロパン)2塩酸塩を600ppm加
え、45℃恒温水槽に浸した。10分後、水で10重量
%に希釈しBL型粘度計を用いて、30℃回転数30RP
Mで粘度を測定したところ130cpsであった。
【0049】
【比較例1】実施例1で得られた熱分解液[I]を20段
のオールダーショー型精留装置を用いて還流比2、3to
rrで減圧蒸留し、純度97.5%のN-ビニルアセトアミ
ドが得られた。得られたN-ビニルアセトアミドについ
て、実施例1と同様にして重合性評価試験を行ったとこ
ろ、粘度は40cpsであった。
【0050】
【実施例2】 [アセタール合成工程]25段のガラス製オルダーショ
ー型精留塔の上から5段目に0.5重量%の硫酸を含む
メタノールを毎時180gで導入し、上から15段目に
アセトアルデヒドを毎時72gで導入した。精留塔の下
部には水100gを入れた500mlフラスコを設けて1
00℃に加熱し、フラスコ内容物を毎時29gで抜きだ
した。フラスコ抜き出し液は実際上有機物が含まれてい
なかった。塔頂からは還流比2で221g/hのジメチ
ルアセタール−メタノール混合物を抜きだした。留出液
には実際上水、アセトアルデヒドは含まれていなかっ
た。アセトアルデヒド転化率100%、ジメチルアセタ
ール収率100%であった。 [アセタール分離工程]25段のガラス製オルダーショ
ー型精留塔の上から1段目にノルマルヘキサンを毎時5
6gで導入し、上から10段目に28重量%のメタノー
ルを含むジメチルアセタールを毎時71gで導入した。
還流比6で塔頂の温度が50℃を維持するように加熱を
行った。精留塔の下部にはジメチルアセタールを100
gを入れた500mlフラスコを設けて110℃の油浴に
浸して加熱し、フラスコ内容部を毎時47gで抜きだし
た。フラスコ抜きだし液は実際上ノルマルヘキサンを含
まず、メタノールを0.3%含むジメチルアセタールで
あった。塔頂からは80g/hのジメチルアセタール−
メタノール−ノルマルヘキサン混合物を抜きだした。留
出液、缶出液共に実際上水、アセトアルデヒドは含まれ
ていなかった。 [ヘキサン回収工程]バッフル板30枚を25mm間隔で
取り付けたカラム内径50mmの上下動式液−液向流抽出
装置に、軽液としてアセタール分離工程の留出液を抽出
塔の下部から毎時2370g、重液として水を抽出塔の
上部から毎時13g供給し、向流抽出を行った。バッフ
ル板は12.5mmのストロークで150サイクル上下往
復運動を行った。抽出後の軽液には水、メタノールはほ
とんど含まれておらず、軽液はジメチルアセタールを3
重量%含んだノルマルヘキサンであった。重液はメタノ
ール80重量%、ジメチルアセタール5重量%、ノルマ
ルヘキサン1重量%でその他は水であった。 [α-メトキシエチルアセトアミド合成工程]アセター
ル分離工程で得られた高純度ジメチルアセタールとメタ
ノール回収工程で得られたメタノールを含むジメチルア
セタールとを混合し、これに乾燥したアセトアミドを溶
解してアセトアミド/ジメチルアセタール/メタノール
のモル比1/20/3の反応原料液を調製した。強酸性
イオン交換樹脂アンバーリスト15を60ml充填した内
径40mmの反応管下部に、この液を毎時5mlで導入し
た。反応管のジャケットには55℃の温水を流し、反応
温度を55℃に制御した。反応器上部の出口から得られ
た反応液を定量分析すると、反応液のモル組成はおよそ
アセトアミド/ジメチルアセタール/メタノール/ME
Aで0/19/4/0.9であり、アセトアミドの転化
率は98%であり、α-メトキシエチルアセトアミド
(MEA)の収率は90%であった。 [アセタール回収工程]α-メトキシエチルアセトアミ
ド合成工程で得られた反応液を、100mmHgに減圧した
伝熱面積0.04m2のジャケット付き薄膜式連続フラッ
シュエバポレーターに毎時600gで供給した。ジャケ
ットには90℃の熱媒を循環させた。実際上α-メトキ
シエチルアセトアミドからなる蒸発残分が毎時17gで
得られた。メタノール7重量%を含むジメチルアセター
ルからなる揮発成分を凝縮した液は毎時583g得られ
た。 [メタノール回収工程]25段のガラス製オルダーショ
ー型精留塔の上から10段目に、アセタール回収工程で
得られる7重量%のメタノールを含むジメチルアセター
ル留分を毎時200gで導入した。還流比6で塔頂の温
度が58℃を維持するように加熱を行った。精留塔の下
部に500mlフラスコを設けて110℃の油浴に浸して
加熱し、フラスコ内容物を毎時185gで抜きだした。
フラスコ抜き出し液はメタノールを5.6重量%含むジ
メチルアセタールであった。塔頂からは毎時15gのジ
メチルアセタール−メタノール共沸混合物(メタノール
24重量%)を抜きだした。 [N-ビニルアセトアミド合成工程]アセタール回収工程
で得られた実際上α-メトキシエチルアセトアミドから
なる液を毎分20mlで450℃に加熱し、40mmHgに減
圧した内径20mm、全長2mのステンレス反応管に供給
した。反応管出口に設けられた冷却器で熱分解反応で生
成したN-ビニルアセトアミドとメタノールの混合物を凝
縮し、回収した。α-メトキシエチルアセトアミドの転
化率は95%であった。 [N-ビニルアセトアミド濃縮工程]10段のガラス製オ
ルダーショー型精留塔の上から10段目に、N-ビニルア
セトアミド合成工程で得られた反応液を毎時200gで
導入した。減圧度は200mmHg、還流比2で塔頂の温度
が40℃を維持するように加熱を行った。精留塔の下部
に500mlフラスコを設けて80℃の油浴に浸して加熱
し、フラスコ内容物を毎時155gで抜きだした。フラ
スコ抜き出し液はN-ビニルアセトアミドを94重量%含
む粗N-ビニルアセトアミド溶液であった。塔頂からは毎
時45gのメタノールを抜きだした。 [N-ビニルアセトアミド精製工程]N-ビニルアセトアミ
ド濃縮工程で得られた粗N-ビニルアセトアミド溶液を5
0℃に調整し、この粗N-ビニルアセトアミド溶液を高圧
容器内で1800kg/cm2、50℃で圧力晶析し、N-ビ
ニルアセトアミドの結晶を析出させ、この結晶を母液か
ら分離した。このようにして純度99.9%のN-ビニル
アセトアミドが得られた。このN-ビニルアセトアミドの
重合性を評価するため、水を加えて20重量%にし、V
−50(N,N'-アゾビス-(2-アミジノプロパン)2塩酸
塩を600ppm加え、45℃恒温水槽に浸した。10分
後、水で10重量%に希釈しBL型粘度計を用いて、3
0℃回転数30RPMで粘度を測定したところ150cpsで
あった。
【0051】
【比較例2】10段のガラス製オルダーショー型精留塔
の上から10段目に、実施例2のN-ビニルアセトアミド
合成工程で得られた反応液を毎時200gで導入した。
減圧度は200mmHg、還流比2で塔頂の温度が40℃を
維持するように加熱を行った。精留塔の下部に500ml
フラスコを設けて80℃の油浴に浸して加熱し、フラス
コ内容物を毎時155gで抜きだした。フラスコ抜き出
し液はN-ビニルアセトアミドを94重量%含むメタノー
ル溶液であった。塔頂からは毎時45gのメタノールを
抜きだした。
【0052】さらに理論段数20段を有する5mmスルー
ザー型充填材を充填した精留塔の上から10段目に、先
のフラスコ抜き出し液(N-ビニルアセトアミドを94重
量%含むメタノール溶液)を毎時155gで導入した。
減圧度は2mmHg、還流比3で精留塔の下部に500mlフ
ラスコを設けて105℃の油浴に浸して加熱を行った。
フラスコ内容物を毎時140gで抜きだした。フラスコ
抜き出し液はN-ビニルアセトアミドであった。塔頂から
は毎時15gの少量のアセトアミドを含むメタノールを
抜きだした。得られたN-ビニルアセトアミドについて実
施例4と同様にして重合性評価試験を行ったところ、粘
度は50cpsであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はN-ビニルアセトアミドの製造工程、精製
工程の概念図を示す。
【符号の説明】
図1においてAは反応蒸留塔、Bは蒸留塔、Cは向流抽
出塔、Dはエーテルアミド化反応器、Eはアセタール回
収蒸留塔、Fはメタノール回収蒸留塔、Gはエーテルア
ミド分解反応器、HはN-ビニルアセトアミド減圧蒸留
塔、Iは圧力晶析装置を示し、実線および1〜19は物
質の流れを表す。
フロントページの続き (72)発明者 中 村 仁 至 大分県大分市大字中の洲2 昭和電工株 式会社大分研究所内 (72)発明者 酒 井 民 春 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18 号 株式会社神戸製鋼所 神戸本社内 (72)発明者 吉 田 紳 吾 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18 号 株式会社神戸製鋼所 神戸本社内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N-ビニルカルボン酸アミドが50重量%
    以上の量で含まれた粗N-ビニルカルボン酸アミドを0〜
    100℃で500〜3000気圧に加圧してN-ビニルカ
    ルボン酸アミドの結晶を析出せしめ、加圧下においてN-
    ビニルカルボン酸アミドの結晶と液相とを分離して高純
    度のN-ビニルカルボン酸アミドを得ることを特徴とする
    N-ビニルカルボン酸アミドの精製方法。
  2. 【請求項2】 粗N-ビニルカルボン酸アミドの結晶析出
    をアルコールの存在下に行うことを特徴とする請求項1
    の精製方法。
  3. 【請求項3】 粗N-ビニルカルボン酸アミドの結晶析出
    を塩基性化合物の存在下に行うことを特徴とする請求項
    1の精製方法。
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