JPH0881022A - 自動倉庫の荷姿監視システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動倉庫への物品の積み増し作業を確実かつ
容易に行う。 【構成】 自動倉庫に入庫する複数の荷Ｗの荷姿は、そ
れぞれデジタルスチルカメラにより撮像され、品番、品
名等の在庫管理データと対応して画像データとして記憶
されている。積み増しを行う時には、操作により品番１
４及びロット１６を入力すると、画面のウインドウ１２
には該当する荷Ｗの荷姿が表示される。作業者はこれを
参照して、物品Ｂをさらに積み増しできるかどうか直感
的に知ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の物品をパレタイ
ズした荷を複数収納する自動倉庫に関し、さらに詳しく
は自動倉庫に収納されている荷の荷姿を監視するための
荷姿監視システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】配送センター等において、入荷された物
品をパレタイズして一次保管するためのシステムが利用
されている。このシステムには、複数の棚に対して、ク
レーンにより入出庫を行う自動倉庫が含まれる。自動倉
庫には、同一品種の物品が複数パレタイズされ、あるい
は２品種以上の物品を混載した荷が複数収納され、要求
に従って特定品種の物品を積んだ荷が出庫されるように
なっている。自動倉庫に収納されている荷の形態には、
パレット上にパレタイズ可能な数の物品が満載されてい
る満杯パレットと、それには満たない端数パレットとが
ある。また、自動倉庫に物品を入庫する場合には、満杯
パレットを構成することが可能な数である場合と、そう
でない端数である場合とがある。自動倉庫に端数の物品
を入庫する時、自動倉庫内にこれらを積載可能な端数パ
レットが存在する場合には、この端数パレットに積み増
しするかたちで入庫してやれば、自動倉庫の収納効率を
高めることができる。積み増し入庫が可能な端数パレッ
トを探す方法として、従来は、端数パレットをいちいち
仮出庫して積み増しが可能かどうかを判断するといった
作業を積み増し入庫が可能な端数パレットが見つかるま
で繰り返し行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、仮出庫した端数パレットに積み増しができな
い場合には、この端数パレットを再度入庫し、新たに別
の端数パレットを仮出庫するといった作業を繰り返さな
ければならず、非常に面倒であった。端数パレットをい
ちいち仮出庫することなく、積み増し入庫が可能な端数
パレットを探す方法として、端数パレットに積載されて
いる物品の数を管理しておく手段を設け、この管理手段
で数字の上で積み増しが可能な端数パレットを検索する
ことも考えられるが、数字の上では積み増し可能と判断
されても、物品の積載の仕方によっては積み増しできな
い場合が少なくなく、正確な判断は不可能であった。

【０００４】よって本発明の目的は、自動倉庫に既に収
納されている端数パレットへの積み増し作業を容易に行
うことのできる荷姿監視システムを提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１に記載の発明は、複数の物品をパレタイズし
てなる荷を複数収納する自動倉庫において、入庫時に各
荷の荷姿をそれぞれの荷ごとに対応して記憶しておく荷
姿記憶手段と、いずれかの荷を選択することにより該荷
に対応する荷姿を荷姿記憶手段から読み出して表示する
荷姿表示手段とを備えて自動倉庫の荷姿監視システムを
構成した。

【０００６】請求項２に記載の発明は、前記荷姿記憶手
段は、入庫ステーションに載置された荷の荷姿を撮像す
る撮像手段により得られた画像データを記憶し、前記荷
姿表示手段は、選択された荷に対応する画像データを読
み出してディスプレイに表示するように請求項１に記載
の自動倉庫の荷姿監視システムを構成した。

【０００７】請求項３に記載の発明は、同一品種の物品
をパレタイズしてなる荷が複数収納されている場合に、
前記荷姿表示手段は、いずれかの品種を選択することに
より、該品種の物品をパレタイズしてなる複数の荷にそ
れぞれ対応する複数の荷姿を順次表示するように請求項
１に記載の自動倉庫の荷姿監視システムを構成した。

【０００８】請求項４に記載の発明は、クレーンの昇降
台に載置された荷の荷崩れ時における荷姿を撮像する撮
像手段により得られた画像データをも記憶し、前記荷姿
表示手段は、この画像データを読み出してディスプレイ
に表示するように請求項１に記載の自動倉庫の荷姿監視
システムを構成した。

【０００９】

【作用】本発明は上記の構成としたので、次のような作
用を奏する。

【００１０】請求項１に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムにおいては、各荷の荷姿は入庫時に、そ
れぞれの荷ごとに対応して荷姿記憶手段に記憶される。
荷姿記憶手段に記憶された荷姿は、いずれかの荷を選択
することにより、対応するものが読み出されて表示され
る。

【００１１】請求項２に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムにおいては、荷姿は画像データとして記
憶される。入庫ステーションに載置された荷の荷姿は、
撮像手段により撮像され、得られた画像データは荷姿記
憶手段に記憶される。荷姿表示手段は、選択された荷に
対応する画像データを読み出し、ディスプレイに表示す
る。

【００１２】請求項３に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムにおいては、荷姿表示手段に荷姿が表示
される荷は、いずれかの品種を選択することにより選択
される。品種選択により、その品種の物品をパレタイズ
してなる複数の荷の複数の荷姿が順次表示される。

【００１３】請求項４に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムにおいては、撮像手段による荷姿の撮像
は、クレーンの昇降台上の荷について行われ、前記荷姿
記憶手段は入庫時のみならず随時画像データを記憶し、
前記荷姿表示手段は、この画像データを読み出してディ
スプレイに表示することができる。

【００１４】

【実施例】以下図示の実施例について説明する。

【００１５】図１、２は、それぞれ本発明に係る自動倉
庫の荷姿監視システムの一実施例における画面表示を示
す図であり、図３は同じ実施例の機器構成を示し、図４
は同じ実施例の制御構造を示すブロック図である。

【００１６】図３において、自動倉庫１は複数の棚２ａ
を有する棚連２と、棚２ａとの間で荷Ｗを移載するとと
もに、各棚２ａと棚連２の端近くに配置された入庫ステ
ーション３、出庫ステーション４との間で荷Ｗを搬送す
るクレーン５とからなる。

【００１７】棚２ａに収納されている荷Ｗは、図１、２
にその画像で示されているように、複数の物品Ｂをパレ
ットＰにパレタイズしたものである。図１、２に示され
たものは、同一種類の物品Ｂを積んでいるが、異なる種
類の物品が混載されたものもある。

【００１８】荷Ｗはクレーン５により入庫ステーション
３から入庫されて棚２ａに収納される。これらの荷Ｗの
うち端数の荷Ｗは、必要に応じて出庫ステーション４に
出庫され、積み増しされた後、入庫ステーション３から
再び入庫される。クレーン５は、パーソナルコンピュー
タ６を操作者Ｍが操作することにより動作する。

【００１９】パーソナルコンピュータ６は、図３、４に
示すように、本体７、キーボード８、タッチパネル９ａ
付きのＣＲＴディスプレイ９、マウス１０を含んでな
り、デジタルスチルカメラ１１、クレーン制御装置５ａ
が接続されている。

【００２０】デジタルスチルカメラ１１は、斜め上方よ
り入庫ステーション３に載置されている荷Ｗを撮像でき
るようになっている。デジタルスチルカメラ１１により
得られた画像データは、パーソナルコンピュータ６に転
送され、本体７内の画像データ記憶部７ｂに格納され
る。

【００２１】図１、２は、ＣＲＴディスプレイ９の画面
の一例を示し、ウインドウ１２にはデジタルスチルカメ
ラ１１により撮像された画像データが表示されている。
ウインドウ１２の上方には「積み増し設定」のタイトル
１３が表示され、ウインドウ１２の左方には品番１４、
品名１５、ロット１６、数量１７、棚番１８がそれぞれ
表示されている。ウインドウ１２の下方には、荷姿確認
ボタン１９、出庫設定ボタン２０、積増設定ボタン２１
がそれぞれ表示されている。各ボタンはタッチキーによ
り押されるが、マウス１０によりクリックすることも可
能である。

【００２２】図１、２のような画面は、本体７内の表示
制御部７ａにより作成される。また積み増し設定時の入
力に基づき、指令作成部７ｃが搬送指令を作成し、クレ
ーン制御装置５ａに搬送指令を送信する。クレーン制御
装置５ａは搬送指令を受け取ってクレーン５を動作さ
せ、特定の棚２ａから荷Ｗを出庫し、また入庫する作業
を行う。

【００２３】次に、図５に従って本実施例の作用に付き
説明する。図５は、本実施例における積み増し設定の過
程を示すフローチャートである。

【００２４】積み増し設定に先立ち、本実施例において
は棚２ａに入庫された全ての荷Ｗの荷姿は、入庫ステー
ション３上においてデジタルスチルカメラ１１により撮
像されている。得られた画像データは、品番、品名、ロ
ット、数量、棚番等の荷Ｗについての在庫管理データと
関連づけられた上で、画像データ記憶部７ｂに格納され
る。それぞれの画像データは、入庫あるいは再入庫する
度に更新され、常に現在の荷姿が記憶される。

【００２５】本実施例において積み増し設定を行なおう
とする場合、まず操作者Ｍの入力によりメニューから積
み増し設定を選択すると（ステップ１）、積み増し設定
表示がなされる（ステップ２）。この段階では図１のよ
うな画面が表示されてはいるが、荷Ｗの荷姿や品番等は
表示されていない。

【００２６】次に操作者Ｍは、品番１４及びロット１６
をキーボード８により入力し（ステップ３）、タッチパ
ネル９ａで荷姿確認ボタン１９をＯＮにする（ステップ
４）。表示制御部７ａは、品番及びロットで特定された
物品Ｂのパレタイズされた端数の荷Ｗの画像データと、
品名、棚番、数量の各データとを画像データ記憶部７ｂ
から読み出し、画面に表示する。

【００２７】操作者Ｍは、画面を見て積み増しを行うか
どうかを判断する（ステップ６）。例えば図１に示した
ような荷姿であれば、積み増しが可能なので出庫設定ボ
タン２０をＯＮにする（ステップ８）。これ以上積めな
いような荷姿ならば、次の棚を探す（ステップ７）。次
の棚を探す場合には、同じ品番とロットの物品Ｂの積ま
れた他の端数の荷Ｗを表示する。

【００２８】ステップ８において出庫設定ボタン２０を
ＯＮにすると、指令作成部７ｃが指令を作成してクレー
ン制御装置５ａに送信し、クレーン５が該当する棚２ａ
（ここでは棚番２−１５−９）から荷Ｗを出庫ステーシ
ョン４に出庫する（ステップ９）。

【００２９】出庫された荷Ｗに対し、作業者Ｍは物品Ｂ
を積み増しする（ステップ１０）。この例では５個が積
み増しされる。積み増しされた荷Ｗは入庫ステーション
３に載置される。作業者はキーボード８から積み増しし
た数量１７を入力し（ステップ１１）、さらにタッチパ
ネル９ａ上で積み増し設定ボタンをＯＮにする（ステッ
プ１２）。この積み増しされた荷Ｗの在庫数量は、７個
＋５個で１２個と更新される。

【００３０】積み増し設定ボタンをＯＮにすると、デジ
タルスチルカメラ１１が撮像を行い（ステップ１３）、
新たな画像データが画像データ記憶部７ｂに記憶され、
図２の画面のように表示され、指令作成部７ｃが指令を
作成・送信してクレーン５が荷Ｗを元の棚２ａに再格納
する（ステップ１４）。

【００３１】このように、本実施例に係る自動倉庫の荷
姿監視システムによれば、いちいち出庫することなく棚
２ａに収納されている荷Ｗの荷姿を知ることができるの
で、間違いがなく、より効率よく物品の積み増しを行う
ことができる。

【００３２】また荷姿は、荷姿を撮像した画像データを
表示することにより表わされるので、視覚的、直感的に
積み増しが可能かどうか知ることができ、作業者の作業
負担を軽くし、容易かつ確実に積み増し作業を行うこと
ができる。

【００３３】さらに、荷Ｗの選択は、品番とロットとの
入力によりなされ、該当する端数の荷Ｗが順次表示され
るようにしたので、最適な荷Ｗを選んで積み増し入庫す
ることができ、積み増し作業のためのクレーンの稼働回
数を最小限にして自動倉庫の運転効率を向上させ、また
棚の収納効率を高めることができる。

【００３４】以上の実施例では、撮像手段であるデジタ
ルスチルカメラ１１で入庫ステーション３の荷２Ｗを撮
像するようにしているが、デジタルスチルカメラ１１を
クレーン５の昇降台に取り付けて昇降台上のにＷを常時
撮像し、荷崩れでクレーン５が停止した場合に、荷崩れ
時の荷Ｗの画像データを画像データ記憶部７ｂから読み
出してＣＲＴディスプレイ９に表示するようにしてもよ
い。こうすることにより、上記の実施例と同様の効果が
得られるばかりでなく、荷崩れチェックを作業者が昇降
台の近くまで行くことなく、ＣＲＴディスプレイ９上で
行うことができ、荷崩れ時の復旧作業を容易に行うこと
ができるといった効果を奏する。

【００３５】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨の範囲内において適宜変形実施可能であることは
言うまでもない。

【００３６】例えば図示の実施例では荷姿を直接撮像
し、そのまま画像データ化したが、撮像データに適当な
加工を加えて圧縮した後に記憶することもできる。ある
いは予め用意された複数の荷姿から該当するものを選択
したりすることにより、荷姿を表示できるようにするこ
ともある。

【００３７】

【発明の効果】以上のように請求項１に記載の発明に係
る自動倉庫の荷姿監視システムによれば、積み増し入庫
時には荷姿を表示させることにより、いちいち荷を出庫
させることなく荷姿を確認することができる。よって錯
誤なく、かつ効率よく積み増し作業を行うことができ
る。

【００３８】請求項２に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムによれば、荷姿は画像データの表示によ
り表わされるので、直接的かつ感覚的に荷姿を把握する
ことができ、よって作業者は負担を感じることなく、容
易かつ確実に積み増し作業を行うことができる。

【００３９】請求項３に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムによれば、荷は品種の選択により選択さ
れ、複数の荷姿が順次表示されるようにしたので、最適
の荷を選んで積み増しできるので、クレーンの負担が減
って運転効率を向上できるほか、棚の収納効率を高める
ことができる。

【００４０】請求項４に記載の発明に係る自動倉庫の荷
姿監視システムによれば、荷崩れでクレーンが停止した
ような場合に、昇降台上の荷姿を表示させることによ
り、作業者が昇降台の近くまで行くことなく荷崩れチェ
ックを行うことができ、荷崩れ時の復旧作業を容易に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明に係る自動倉庫の荷姿監視シス
テムの一実施例における画面の一例を示す図である。

【図２】図２は、図１と同じ実施例の画面の他の例を示
す図である。

【図３】図３は、図１と同じ実施例の機器構成を示す図
である。

【図４】図４は、図１と同じ実施例の制御構造を示すブ
ロック図である。

【図５】図５は、図１と同じ実施例の積み増し設定の過
程を示すフローチャートである。

【符号の説明】 １２ ウインドウ １４ 品番 １５ 品名 １６ ロット １７ 数量 １８ 棚番 １９ 荷姿確認ボタン ２０ 出庫設定ボタン ２１ 積増設定ボタン Ｗ 荷 Ｂ 物品 Ｐ パレット

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の物品をパレタイズしてなる荷を複
   数収納する自動倉庫において、入庫時に各荷の荷姿をそ
   れぞれの荷ごとに対応して記憶しておく荷姿記憶手段
   と、いずれかの荷を選択することにより該荷に対応する
   荷姿を荷姿記憶手段から読み出して表示する荷姿表示手
   段とを備えたことを特徴とする自動倉庫の荷姿監視シス
   テム。
2. 【請求項２】 前記荷姿記憶手段は、入庫ステーション
   に載置された荷の荷姿を撮像する撮像手段により得られ
   た画像データを記憶し、前記荷姿表示手段は、選択され
   た荷に対応する画像データを読み出してディスプレイに
   表示する請求項１に記載の自動倉庫の荷姿監視システ
   ム。
3. 【請求項３】 同一品種の物品をパレタイズしてなる荷
   が複数収納されている場合に、前記荷姿表示手段は、い
   ずれかの品種を選択することにより、該品種の物品をパ
   レタイズしてなる複数の荷にそれぞれ対応する複数の荷
   姿を順次表示する請求項１に記載の自動倉庫の荷姿監視
   システム。
4. 【請求項４】 前記荷姿記憶手段は、クレーンの昇降台
   に載置された荷の荷崩れ時における荷姿を撮像する撮像
   手段により得られた画像データをも記憶し、前記荷姿表
   示手段は、この画像データを読み出してディスプレイに
   表示する請求項１に記載の自動倉庫の荷姿監視システ
   ム。