JP3890866B2 - 自動倉庫の棚管理方法および装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流センター等で用いられる、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンを備えた自動倉庫における保管棚の管理方法および装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の物流システムにおいては、商品の多品種化や店舗配送の多頻度化に伴い保管，仕分けの効率化が要求され、ケース単位の梱包品を保管，仕分けするために自動倉庫が利用されている。
【０００３】
自動倉庫は、パレット単位で物品を保管するパレット保管倉庫から出荷物品をケースに収納するピッキング場とコンベアにより連結され、ピッキング場でケース単位に分解して送られた梱包品（荷）を保管，仕分けするものであり、複数列に配置された多段保管棚と、この保管棚の各列間に設けられたスタッカークレーンと、このクレーンとの間で荷を受け渡すための入庫アイルコンベア及び出庫アイルコンベアを有する。パレット保管倉庫から送られてきた荷は、入庫アイルコンベアで入庫する棚通路の入ロまで搬送される。入庫アイルコンベアで搬送された荷は、スタッカークレーンに移載され、スタッカークレーンで保管棚の所定の棚に格納される。また出庫する荷は、該当する棚からスタッカークレーンにより出庫アイルコンベアの位置まで搬送されてから、出庫アイルコンベアに移載され、出荷場へと送られる。
【０００４】
一般的な物流センターでは、入庫作業と出庫作業とが別々の動作工程で行なわれる。このため、頻繁に入庫作業と出庫作業とが発生する場合は、サイクルタイムに占める入庫時間および出庫時間の割合が増大し、作業効率が低下する。
【０００５】
そこで、近年、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンが開発され、その運用に関する提案も種々なされている。例えば特開平1-197207号公報には、２つのフォークを持つスタッカクレーンを使用する自動倉庫において、２パレットを同時に入庫できる空棚を検索する第１の空棚検索手段と、隣の棚に入庫要求品目を格納している空棚を検索する第２の空棚検索手段と、入庫口に近い空棚を検索する第３の空棚検索手段と、棚の在庫状況にもとづきこれら各空棚検索手段を使い分けて入庫棚を決定する手段と、２パレットを同時に出庫できる出庫棚を検索する第１の出庫棚検索手段と、隣の棚が空棚である出庫可能棚を検索する第２の出庫棚検索手段と、出庫口に近い出庫棚を検索する第３の出庫棚検索手段と、棚の在庫状況、出庫要求内容を使い分けて出庫棚を決定する手段とを設けて、２パレット同時入庫と２パレット同時出庫を可能とした入出庫棚決定運用システムが開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例にあっては、入庫棚決定に関し、まず第１の空棚検索手段により、２パレット同時入庫可能な空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とし、該当の棚がなければ、第２の空棚検索手段により、隣の棚に入庫要求品目格納の空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とする手順を踏んでいる。そして、以上の処理で入庫棚が決定できない場合には、それ以前より一般的に行われている棚割付方法のように、第３の空棚検索手段により、入出庫口の近くの空棚を検索し、それを入庫棚とするようにしている。このため、次のような問題が存在する。
【０００７】
▲１▼最初に２パレット同時入庫可能な空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とするため、品目が違うパレットを隣接する空棚に保管することがある。このため、該当の棚がない場合、次に行う隣の棚に入庫要求品目格納の空棚を検索する際の、対象となる空棚が少なくなり、同一の品目パレットが隣接する棚に保管されない確率が高くなる。その結果、同一の品目の２パレットを同時に出庫可能な確率が下がってしまい、出庫効率が悪くなる。
▲２▼前記▲１▼の問題は、前記２つの条件による検索でも該当の棚がない場合に行われる検索、つまり入出庫口の近くの空棚を検索し、それを入庫棚とすることによっても引き起こされる。
▲３▼通常の物流センターの運用では、工場で製造された荷は、１日の作業時間帯の中で平均して入庫されてくるのに対して、出庫作業は、複数の顧客への配送時間が集中することから、早朝の時間帯や夕刻の時間帯に出庫ピークが集中することが多い。その際、出荷要求量が多い品目または複数要求される頻度が高い品目のパレットが隣接する棚に保管されていなければ、スタッカクレーンが同時に複数の荷を移載可能な機能を持っていても、出庫効率を高くするのに限界がある。
【０００８】
本発明の技術的課題は、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンを備えた自動倉庫において、出庫効率の高い運用を可能ならしめるようにすることにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の骨子は、保管棚における各収納部を隣接した複数個の組として管理するとともに、同一組の収納部には異なる品種の荷物を入れないようにするところにある。このような制限を設けることで、入庫作業が進むにつれて、各組内における同一品種荷物の複数充填確率が徐々に高まる。この結果、出庫における効率を向上させることができる。なお、この入庫管理の考え方は、例えば図５、図８、図１０または図１２に示されている。
さて、前記課題を解決するために、請求項に係る発明として以下のものがなされている。
すなわち、本発明の請求項１に係る自動倉庫の棚管理方法は、連方向及び段方向に複数の収納部を有する保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備えた自動倉庫において、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する棚管理方法であって、入庫される荷の情報を読み取り、記憶する工程と、前記記憶した荷の情報に基づき前記スタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定する荷数・品種判定工程と、前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索する第１の空収納部検索工程と、前記第１の空収納部検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第２の空収納部検索工程と、前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第３の空収納部検索工程と、前記各空収納部検索結果に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける工程と、前記割付けられた情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する工程と、を有することを特徴としている。
【００１０】
また、請求項２に係る自動倉庫の棚管理方法は、前記収納部組の組合せを、棚状況に応じて変化させることを特徴としている。
【００１２】
また、請求項３に係る自動倉庫の棚管理方法は、スタッカクレーンが連方向に２つの移載手段を備えてなり、連方向で隣接する２つの収納部を１組の収納部組として保管棚の管理を行うことを特徴としている。
【００１４】
本発明の請求項４に係る自動倉庫の棚管理装置は、連方向及び段方向に複数の収納部を備える保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備え、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する自動倉庫の棚管理装置であって、入庫される荷の情報を読み取り、記憶する手段と、この荷情報読取・記憶手段からの情報に基づきスタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定し、判定結果を出力する荷数・品種判定手段と、荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第１の空収納部検索手段と、第１の空収納部検索手段の検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第２の空収納部検索手段と、荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第３の空収納部検索手段と、各空収納部検索手段の検索結果を入力し、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける入庫棚決定手段と、
前記入庫棚決定手段からの割付け情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する手段とから構成されてなるものである。
【００１７】
また、請求項５に係る自動倉庫の棚管理装置は、前記１組として管理を行う隣接する複数の収納部の組合せを、棚状況に応じて設定変更させる棚組合せ変更手段を設けたものである。
【００１８】
また、請求項６に係る自動倉庫の棚管理装置は、スタッカクレーンが、連方向に２つの移載手段を備えてなり、各空収納部検索手段が、隣接する２つの収納部を１組として保管棚の検索を行うものである。
【００１９】
【発明の実施の形態】
実施形態１．
以下、図示実施形態に基づき本発明の自動倉庫の棚管理方法および装置について説明する。図１は本発明の第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の要部構成を示すブロック図、図２はその制御部の全体のシステム構成を示すブロック図、図３はその自動倉庫の保管棚と同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンと各コンベアの関係を簡略的に示す平面図、図４は連方向および段方向に複数の収納部を備える保管棚と各コンベアの関係を簡略的に示す側面図、図５はその棚管理方法の説明図、図６はその棚管理方法における入庫棚の割付手順を示すフローチャートである。
【００２０】
この第１実施形態に係る自動倉庫は、図３及び図４に示すように４基１０ａ〜１０ｄ設置されており、それぞれ連方向及び段方向に複数の収納部を有する複数並設された保管棚１と、同時に複数（ここでは２つ）の荷を移載可能なスタッカクレーン２ａ〜２ｄと、ピッキング場に連結された入荷コンベア３ａ〜３ｃと、棚通路の入ロに連結され、選択的に送られてきた荷をスタッカクレーン２ａ〜２ｄに渡す入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄと、スタッカクレーン２ａ〜２ｄから荷を受け取り、送り出す出庫アイルコンベア５ａ〜５ｄと、棚から送り出されてきた荷を出荷場に搬送する出荷コンベア６ａ〜６ｃと、これら入出荷コンベア３ａ〜３ｃ，６ａ〜６ｃと入出庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ，５ａ〜５ｄとの間に介在設置されて、これらの間で荷の受け渡しを行うループ方式の入出庫コンベア７と、入荷コンベア３ａ〜３ｃの近傍にそれぞれ配置されて、入荷コンベア３ａ〜３ｃ上を搬送される荷Ｗ（以下、品目パレットという）の品種名等の情報を読み取り、記憶する荷情報読取・記憶手段（例えばバーコードリーダー）８ａ〜８ｃと、を備えている。なお、１１ａ〜１１ｄ及び１２ａ〜１２ｄは入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ上に設置された品目パレットＷの受渡し位置であり、スタッカクレーン２ａ〜２ｄの２つの移載装置１３ａ〜１３ｄ，１４ａ〜１４ｄに対応して設けられたものである。
【００２１】
制御部は、図２に示すように荷情報読取・記憶手段すなわちバーコードリーダー８ａ〜８ｃから品目パレットＷの情報（荷数・品種等）を得て、スタッカクレーン２ａ〜２ｄへの入庫量が均等になるように各コンベアを制御する搬送制御部２１、棚管理データベース２２からの出荷量等の棚状況の情報とバーコードリーダー８ａ〜８ｃから品目パレットＷの情報（荷数・品種等）に基づいて、連方向で隣接する複数（ここでは２つ）の収納部を１組の収納部組として入庫棚の割付を行う入庫棚割付部２３と、棚管理データベース２２からの棚状況の情報に基づいて出庫棚の割付を行う出庫棚割付部２４と、搬送制御部と２１と入庫棚割付部２３及び出庫棚割付部２４からの情報に基づいてスタッカクレーン２ａ〜２ｄを制御するクレーン制御部２５と、から構成されている。
【００２２】
制御部の要部である入庫棚割付部２３について図１に基づき更に詳述すると、入庫棚割付部２３は、荷情報読取・記憶手段すなわちバーコードリーダー８ａ〜８ｃからの情報に基づきスタッカクレーンに移載される品目パレットＷの数および品種を判定し、判定結果を出力する荷数・品種判定手段３１と、荷数・品種判定手段３１の判定結果に基づき、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに移載される品目パレットの数が１つ、又は異なる複数品種の品目パレットの場合に、保管棚１の収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の品目パレットを格納している空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第１の空収納部検索手段３２と、第１の空収納部検索手段３２の検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第２の空収納部検索手段３３と、荷数・品種判定手段３１の判定結果に基づき、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに同一品種の複数の品目パレットが同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第３の空収納部検索手段３４と、各空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果を入力し、割付ける入庫棚決定手段３５と、から構成されている。
【００２３】
次に、図５及び図６に基づき図１乃至図４を参照しながら本実施形態の自動倉庫の棚管理方法について説明する。なお、ここでは例えば他の工場で生産されてトラック車両で配送されてきた、段ボール箱やプラスチックケースなどに箱詰めされた同一品種の物品がパレット上に複数積み付けられた品目パレットＷが、４基の自動倉庫１０ａ〜１０ｄに入庫されるものとする。
【００２４】
まず、品目パレットＷは、トラック車両からフォークリフトを使用して入荷コンベア３ａ〜３ｃへ降ろされる。降ろされた品目パレットＷは、入荷コンベア３ａ〜３ｃ上でバーコードリーダー８ａ〜８ｃにより品目パレットＷの品種名が読み取られる。その後、入出庫コンベア７により、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄの入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄへ選択的に搬送される。スタッカクレーン２ａ〜２ｄの選択方法としては、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄへの入庫量が均等になるように、順番に選択する方法（２ａ→２ｂ→２ｃ→２ｄ→２ａ→２ｂ…）や、在庫している品種のバランスが均等になるように選択する方法などで決定される。入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ上に設けられたスタッカクレーン２ａ〜２ｄの受渡し位置１１ａ〜１１ｄ及び１２ａ〜１２ｄに品目パレットＷが到着した後、スタッカクレーン２ａ〜２ｄが出庫作業を完了した時や、スタッカクレーン２ａ〜２ｄが待機状態である時に、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに入庫指令が与えられて入庫作業を開始する条件になるが、入庫作業の条件が整って、作業開始する直前に、搬送されてきた品目パレットＷの入庫棚の割付が行われる。
【００２５】
品目パレットＷの入庫棚割付は、以下の手順により行われる。なお、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄは各々独立して制御されるようになっているが、ここではスタッカクレーン２ａの入庫作業の条件が整った時の入庫棚の割付方法について主に図５及び図６を用いて説明する。まず、受渡し位置１１ａにのみ品目パレットＷがあるか、受渡し位置１１ａと１２ａの両方にあるかを判定する(ステップ１)。受渡し位置１１ａにのみ品目パレットＷがある場合は、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種の品目パレットＷを格納している空収納部である組合せを検索し(ステップ２)、該当する収納部が存在するか否かを判定し(ステップ３)、存在していればこれを入庫棚として選定する(ステップ４)。前記ステップ３にて該当する収納部が存在しないと判定されれば、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収容部である組合せを検索し(ステップ５)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ６)。
【００２６】
前記ステップ１にて受渡し位置１１ａと１２ａの両方に品目パレットＷがあると判定されると、この２つ品目パレットＷは同一品種であるか否かが判定され(ステップ７)、異なる品種であると判定されれば(ステップ７)、まず収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種の品目パレットＷを格納している空収納部である組合せを検索し(ステップ８)、該当する収納部が存在するか否かを判定し(ステップ９)、存在していればこれを入庫棚として選定する(ステップ１０)。前記ステップ９にて該当する収納部が存在しないと判定されれば、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収容部である組合せを検索し(ステップ１１)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ１２)。
【００２７】
前記ステップ７にて同一品種であると判定されれば、収納部組内で隣接する２つの空収納部を検索し(ステップ１３)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ１４)。
【００２８】
このようにして選択された収納部が複数ある場合は、例えば従来通りに入出庫口に近い収納部を選んで入庫棚として割付て(ステップ１５）、割付された入庫棚をスタッカクレーン２ａに指示する(ステップ１６）。これにより、品目パレットＷの入庫作業が開始される。そして、図５のように収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に品目パレットが格納された後は、同じ品種の品目パレットＷ以外は、収納部組内で隣接する空収容部に割付けられないように、隣接する２つの収納部を１組として、棚管理データベース２２で保管棚の管理が行われるようになっている。
【００２９】
なお、ここでは出庫検索する方法・出庫作業について特に記載していないが、従来手法を利用すれば、以上説明した棚管理方法による入庫棚の割付により、２個同時出庫の確率が上がり、出庫効率が向上する。この結果、スタッカクレーン２ａ〜２ｄの処理能力が向上する。
【００３０】
また、ここでは２つの移載手段を備えるスタッカクレーンを使用する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものでなく、例えば３つ以上の移載手段を備えたスタッカクレーンを使用する場合にも本発明の棚管理方法を適用できることは言うまでもない。
【００３１】
また、ここでは荷がパレット上に積み付けられたものを例に挙げて説明したが、段ボール箱やプラスチックケース単位で保管されるケース自動倉庫への適用も可能であることは言うまでもない。
【００３２】
また、同一品種ではあるが、異なる製造日・製造ロットである場合は、異なる品種として判断して処理するようにしてもよい。
【００３３】
実施形態２．
図７は本発明の第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図８はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第１実施形態の図１及び図５と同一機能部には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００３４】
この第２実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、入庫棚割付部２３の入庫棚決定手段３５Ａが、荷数・品種判定手段３１からの品種データと、棚管理データベース２２からの出荷量データと、第１乃至第３の空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果とを入力し、選択された候補棚が複数あり、かつ出荷要求量が多い品目パレットＷまたは複数要求される頻度が高い品目パレットＷの場合は、図８中のＷ１〜Ｗ５のように入庫口近くの空収納部を選定し、出荷量が少ない品目パレットＷについては、図８中のＷ８，Ｗ９のようにそれより遠いエリアの中から空収納部を選定し、割付ける点が前述の第１実施形態のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第１実施形態のものと同一であり、第１実施形態の持つ機能を全て備えている。
【００３５】
この第２実施形態においては、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率の良い運用が可能となる。さらに、このときのエリアの割合を品種構成の割合や出荷量の割合等から決定しても良い。
【００３６】
実施形態３．
図９は本発明の第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図１０はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第１実施形態の図１及び図５と同一機能部には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００３７】
この第３実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、入庫棚割付部２３の第１の空収納部検索手段３２、第２の空収納部検索手段３３、及び第３の空収納部検索手段３４が、それぞれが検索を行う空収納部の組合せ、例えば連方向の奇数番目と偶数番目の組合せ（１連目と２連目、３連目と４連目…）を、棚管理データベース２２から得られる棚状況に応じて図１０の偶数番目と奇数番目の組合せ（２連目と３連目）のように設定変更させる棚組合せ変更手段４１を設けた点が前述の第１実施形態のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第１実施形態のものと同一であり、第１実施形態の持つ機能を全て備えている。なお、ここでは説明の都合上、空収納部の組合せの設定変更に際し、各段の空収納部の組合せを一斉に設定変更するようにしたものを図１０に示してあるが、空収納部の組合せの設定変更を段毎に独立して行えることは言うまでもない。
【００３８】
この第３実施形態においても、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率も良い運用が可能となる。
【００３９】
実施形態４．
図１１は本発明の第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図１２はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第２実施形態の図７及び図８、前述の第３実施形態の図９及び図１０と同一機能部には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００４０】
この第４実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、前述の第２実施形態と第３実施形態の機能を併せ持つ点に特徴を有している。すなわち、入庫棚割付部２３の入庫棚決定手段３５Ａが、荷数・品種判定手段３１からの品種データと、棚管理データベース２２からの出荷量データと、第１乃至第３の空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果とを入力し、選択された候補棚が複数あり、かつ出荷要求量が多い品目パレットＷまたは複数要求される頻度が高い品目パレットＷの場合は、前述の図８中のＷ１〜Ｗ５のように入庫口近くの空収納部を選定し、出荷量が少ない品目パレットＷについては、前述の図８中のＷ８，Ｗ９のようにそれより遠いエリアの中から空収納部を選定し、割付ける点が前述の第２実施形態のものと共通している。
【００４１】
また、入庫棚割付部２３の第１の空収納部検索手段３２、第２の空収納部検索手段３３、及び第３の空収納部検索手段３４が、それぞれが検索を行う空収納部の組合せ、例えば連方向の奇数番目と偶数番目の組合せ（１連目と２連目、３連目と４連目…）を、棚管理データベース２２から得られる棚状況に応じて図１２の偶数番目と奇数番目の組合せ（２連目と３連目）のように設定変更させる棚組合せ変更手段４１を設けた点が前述の第３実施形態のものと共通している。なお、ここでも説明の都合上、空収納部の組合せの設定変更に際し、各段の空収納部の組合せを一斉に設定変更するようにしたものを図１２に示してあるが、空収納部の組合せの設定変更を段毎に独立して行えることは言うまでもない。
【００４２】
この第４実施形態においても、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率の良い運用が可能となる。さらに、ここでもエリアの割合を品種構成の割合や出荷量の割合等から決定しても良い。
【００４３】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組として棚を割付する際に、まずスタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索し、該当する収納部が存在しない場合に、次に収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、またスタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、各空収納部検索結果に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付け、前記割付けられた情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないようにスタッカクレーンを制御するようにしたので、複数同時出庫の確率が上がり、出庫効率を向上させることができた。この結果、スタッカクレーン処理能力が向上した。
【００４４】
また、１組として管理を行う隣接する複数の収納部の組合せを、棚状況に応じて変化させるようにしたので、不用意な空収納部を作らずに保管効率がよくなり、出庫効率の良い運用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の要部構成を示すブロック図である。
【図２】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の全体のシステム構成を示すブロック図である。
【図３】第１実施形態に係る自動倉庫の保管棚と同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンと各コンベアの関係を簡略的に示す平面図である。
【図４】第１実施形態に係る自動倉庫の連方向および段方向に複数の収納部を備える保管棚と各コンベアの関係を簡略的に示す側面図である。
【図５】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図６】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法における入庫棚の割付手順を示すフローチャートである。
【図７】本発明の第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図８】第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図９】本発明の第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図１０】第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図１１】本発明の第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図１２】第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【符号の説明】
１ 保管棚
Ｗ１〜Ｗ５，Ｗ８，Ｗ９ 品目パレット（荷）
２ａ〜２ｄ スタッカクレーン
８ａ〜８ｃ 荷情報読取・記憶手段（バーコードリーダー）
１０ａ〜１０ｄ 自動倉庫
１３ａ〜１３ｄ，１４ａ〜１４ｄ 移載手段
３１ 荷数・品種判定手段
３２ 第１の空収納部検索手段
３３ 第２の空収納部検索手段
３４ 第３の空収納部検索手段
３５，３５Ａ 入庫棚決定手段
４１ 棚組合せ変更手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流センター等で用いられる、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンを備えた自動倉庫における保管棚の管理方法および装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の物流システムにおいては、商品の多品種化や店舗配送の多頻度化に伴い保管，仕分けの効率化が要求され、ケース単位の梱包品を保管，仕分けするために自動倉庫が利用されている。
【０００３】
自動倉庫は、パレット単位で物品を保管するパレット保管倉庫から出荷物品をケースに収納するピッキング場とコンベアにより連結され、ピッキング場でケース単位に分解して送られた梱包品（荷）を保管，仕分けするものであり、複数列に配置された多段保管棚と、この保管棚の各列間に設けられたスタッカークレーンと、このクレーンとの間で荷を受け渡すための入庫アイルコンベア及び出庫アイルコンベアを有する。パレット保管倉庫から送られてきた荷は、入庫アイルコンベアで入庫する棚通路の入ロまで搬送される。入庫アイルコンベアで搬送された荷は、スタッカークレーンに移載され、スタッカークレーンで保管棚の所定の棚に格納される。また出庫する荷は、該当する棚からスタッカークレーンにより出庫アイルコンベアの位置まで搬送されてから、出庫アイルコンベアに移載され、出荷場へと送られる。
【０００４】
一般的な物流センターでは、入庫作業と出庫作業とが別々の動作工程で行なわれる。このため、頻繁に入庫作業と出庫作業とが発生する場合は、サイクルタイムに占める入庫時間および出庫時間の割合が増大し、作業効率が低下する。
【０００５】
そこで、近年、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンが開発され、その運用に関する提案も種々なされている。例えば特開平1-197207号公報には、２つのフォークを持つスタッカクレーンを使用する自動倉庫において、２パレットを同時に入庫できる空棚を検索する第１の空棚検索手段と、隣の棚に入庫要求品目を格納している空棚を検索する第２の空棚検索手段と、入庫口に近い空棚を検索する第３の空棚検索手段と、棚の在庫状況にもとづきこれら各空棚検索手段を使い分けて入庫棚を決定する手段と、２パレットを同時に出庫できる出庫棚を検索する第１の出庫棚検索手段と、隣の棚が空棚である出庫可能棚を検索する第２の出庫棚検索手段と、出庫口に近い出庫棚を検索する第３の出庫棚検索手段と、棚の在庫状況、出庫要求内容を使い分けて出庫棚を決定する手段とを設けて、２パレット同時入庫と２パレット同時出庫を可能とした入出庫棚決定運用システムが開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例にあっては、入庫棚決定に関し、まず第１の空棚検索手段により、２パレット同時入庫可能な空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とし、該当の棚がなければ、第２の空棚検索手段により、隣の棚に入庫要求品目格納の空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とする手順を踏んでいる。そして、以上の処理で入庫棚が決定できない場合には、それ以前より一般的に行われている棚割付方法のように、第３の空棚検索手段により、入出庫口の近くの空棚を検索し、それを入庫棚とするようにしている。このため、次のような問題が存在する。
【０００７】
▲１▼最初に２パレット同時入庫可能な空棚を検索して、該当の棚があればそれを入庫棚とするため、品目が違うパレットを隣接する空棚に保管することがある。このため、該当の棚がない場合、次に行う隣の棚に入庫要求品目格納の空棚を検索する際の、対象となる空棚が少なくなり、同一の品目パレットが隣接する棚に保管されない確率が高くなる。その結果、同一の品目の２パレットを同時に出庫可能な確率が下がってしまい、出庫効率が悪くなる。
▲２▼前記▲１▼の問題は、前記２つの条件による検索でも該当の棚がない場合に行われる検索、つまり入出庫口の近くの空棚を検索し、それを入庫棚とすることによっても引き起こされる。
▲３▼通常の物流センターの運用では、工場で製造された荷は、１日の作業時間帯の中で平均して入庫されてくるのに対して、出庫作業は、複数の顧客への配送時間が集中することから、早朝の時間帯や夕刻の時間帯に出庫ピークが集中することが多い。その際、出荷要求量が多い品目または複数要求される頻度が高い品目のパレットが隣接する棚に保管されていなければ、スタッカクレーンが同時に複数の荷を移載可能な機能を持っていても、出庫効率を高くするのに限界がある。
【０００８】
本発明の技術的課題は、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンを備えた自動倉庫において、出庫効率の高い運用を可能ならしめるようにすることにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の骨子は、保管棚における各収納部を隣接した複数個の組として管理するとともに、同一組の収納部には異なる品種の荷物を入れないようにするところにある。このような制限を設けることで、入庫作業が進むにつれて、各組内における同一品種荷物の複数充填確率が徐々に高まる。この結果、出庫における効率を向上させることができる。なお、この入庫管理の考え方は、例えば図５、図８、図１０または図１２に示されている。
さて、前記課題を解決するために、請求項に係る発明として以下のものがなされている。
すなわち、本発明の請求項１に係る自動倉庫の棚管理方法は、連方向及び段方向に複数の収納部を有する保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備えた自動倉庫において、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する棚管理方法であって、入庫される荷の情報を読み取り、記憶する工程と、前記記憶した荷の情報に基づき前記スタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定する荷数・品種判定工程と、前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索する第１の空収納部検索工程と、前記第１の空収納部検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第２の空収納部検索工程と、前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第３の空収納部検索工程と、前記各空収納部検索結果に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける工程と、前記割付けられた情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する工程と、を有することを特徴としている。
【００１０】
また、請求項２に係る自動倉庫の棚管理方法は、前記収納部組の組合せを、棚状況に応じて変化させることを特徴としている。
【００１２】
また、請求項３に係る自動倉庫の棚管理方法は、スタッカクレーンが連方向に２つの移載手段を備えてなり、連方向で隣接する２つの収納部を１組の収納部組として保管棚の管理を行うことを特徴としている。
【００１４】
本発明の請求項４に係る自動倉庫の棚管理装置は、連方向及び段方向に複数の収納部を備える保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備え、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する自動倉庫の棚管理装置であって、入庫される荷の情報を読み取り、記憶する手段と、この荷情報読取・記憶手段からの情報に基づきスタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定し、判定結果を出力する荷数・品種判定手段と、荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第１の空収納部検索手段と、第１の空収納部検索手段の検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第２の空収納部検索手段と、荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第３の空収納部検索手段と、各空収納部検索手段の検索結果を入力し、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける入庫棚決定手段と、
前記入庫棚決定手段からの割付け情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する手段とから構成されてなるものである。
【００１７】
また、請求項５に係る自動倉庫の棚管理装置は、前記１組として管理を行う隣接する複数の収納部の組合せを、棚状況に応じて設定変更させる棚組合せ変更手段を設けたものである。
【００１８】
また、請求項６に係る自動倉庫の棚管理装置は、スタッカクレーンが、連方向に２つの移載手段を備えてなり、各空収納部検索手段が、隣接する２つの収納部を１組として保管棚の検索を行うものである。
【００１９】
【発明の実施の形態】
実施形態１．
以下、図示実施形態に基づき本発明の自動倉庫の棚管理方法および装置について説明する。図１は本発明の第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の要部構成を示すブロック図、図２はその制御部の全体のシステム構成を示すブロック図、図３はその自動倉庫の保管棚と同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンと各コンベアの関係を簡略的に示す平面図、図４は連方向および段方向に複数の収納部を備える保管棚と各コンベアの関係を簡略的に示す側面図、図５はその棚管理方法の説明図、図６はその棚管理方法における入庫棚の割付手順を示すフローチャートである。
【００２０】
この第１実施形態に係る自動倉庫は、図３及び図４に示すように４基１０ａ〜１０ｄ設置されており、それぞれ連方向及び段方向に複数の収納部を有する複数並設された保管棚１と、同時に複数（ここでは２つ）の荷を移載可能なスタッカクレーン２ａ〜２ｄと、ピッキング場に連結された入荷コンベア３ａ〜３ｃと、棚通路の入ロに連結され、選択的に送られてきた荷をスタッカクレーン２ａ〜２ｄに渡す入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄと、スタッカクレーン２ａ〜２ｄから荷を受け取り、送り出す出庫アイルコンベア５ａ〜５ｄと、棚から送り出されてきた荷を出荷場に搬送する出荷コンベア６ａ〜６ｃと、これら入出荷コンベア３ａ〜３ｃ，６ａ〜６ｃと入出庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ，５ａ〜５ｄとの間に介在設置されて、これらの間で荷の受け渡しを行うループ方式の入出庫コンベア７と、入荷コンベア３ａ〜３ｃの近傍にそれぞれ配置されて、入荷コンベア３ａ〜３ｃ上を搬送される荷Ｗ（以下、品目パレットという）の品種名等の情報を読み取り、記憶する荷情報読取・記憶手段（例えばバーコードリーダー）８ａ〜８ｃと、を備えている。なお、１１ａ〜１１ｄ及び１２ａ〜１２ｄは入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ上に設置された品目パレットＷの受渡し位置であり、スタッカクレーン２ａ〜２ｄの２つの移載装置１３ａ〜１３ｄ，１４ａ〜１４ｄに対応して設けられたものである。
【００２１】
制御部は、図２に示すように荷情報読取・記憶手段すなわちバーコードリーダー８ａ〜８ｃから品目パレットＷの情報（荷数・品種等）を得て、スタッカクレーン２ａ〜２ｄへの入庫量が均等になるように各コンベアを制御する搬送制御部２１、棚管理データベース２２からの出荷量等の棚状況の情報とバーコードリーダー８ａ〜８ｃから品目パレットＷの情報（荷数・品種等）に基づいて、連方向で隣接する複数（ここでは２つ）の収納部を１組の収納部組として入庫棚の割付を行う入庫棚割付部２３と、棚管理データベース２２からの棚状況の情報に基づいて出庫棚の割付を行う出庫棚割付部２４と、搬送制御部と２１と入庫棚割付部２３及び出庫棚割付部２４からの情報に基づいてスタッカクレーン２ａ〜２ｄを制御するクレーン制御部２５と、から構成されている。
【００２２】
制御部の要部である入庫棚割付部２３について図１に基づき更に詳述すると、入庫棚割付部２３は、荷情報読取・記憶手段すなわちバーコードリーダー８ａ〜８ｃからの情報に基づきスタッカクレーンに移載される品目パレットＷの数および品種を判定し、判定結果を出力する荷数・品種判定手段３１と、荷数・品種判定手段３１の判定結果に基づき、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに移載される品目パレットの数が１つ、又は異なる複数品種の品目パレットの場合に、保管棚１の収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の品目パレットを格納している空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第１の空収納部検索手段３２と、第１の空収納部検索手段３２の検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第２の空収納部検索手段３３と、荷数・品種判定手段３１の判定結果に基づき、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに同一品種の複数の品目パレットが同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第３の空収納部検索手段３４と、各空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果を入力し、割付ける入庫棚決定手段３５と、から構成されている。
【００２３】
次に、図５及び図６に基づき図１乃至図４を参照しながら本実施形態の自動倉庫の棚管理方法について説明する。なお、ここでは例えば他の工場で生産されてトラック車両で配送されてきた、段ボール箱やプラスチックケースなどに箱詰めされた同一品種の物品がパレット上に複数積み付けられた品目パレットＷが、４基の自動倉庫１０ａ〜１０ｄに入庫されるものとする。
【００２４】
まず、品目パレットＷは、トラック車両からフォークリフトを使用して入荷コンベア３ａ〜３ｃへ降ろされる。降ろされた品目パレットＷは、入荷コンベア３ａ〜３ｃ上でバーコードリーダー８ａ〜８ｃにより品目パレットＷの品種名が読み取られる。その後、入出庫コンベア７により、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄの入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄへ選択的に搬送される。スタッカクレーン２ａ〜２ｄの選択方法としては、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄへの入庫量が均等になるように、順番に選択する方法（２ａ→２ｂ→２ｃ→２ｄ→２ａ→２ｂ…）や、在庫している品種のバランスが均等になるように選択する方法などで決定される。入庫アイルコンベア４ａ〜４ｄ上に設けられたスタッカクレーン２ａ〜２ｄの受渡し位置１１ａ〜１１ｄ及び１２ａ〜１２ｄに品目パレットＷが到着した後、スタッカクレーン２ａ〜２ｄが出庫作業を完了した時や、スタッカクレーン２ａ〜２ｄが待機状態である時に、スタッカクレーン２ａ〜２ｄに入庫指令が与えられて入庫作業を開始する条件になるが、入庫作業の条件が整って、作業開始する直前に、搬送されてきた品目パレットＷの入庫棚の割付が行われる。
【００２５】
品目パレットＷの入庫棚割付は、以下の手順により行われる。なお、各スタッカクレーン２ａ〜２ｄは各々独立して制御されるようになっているが、ここではスタッカクレーン２ａの入庫作業の条件が整った時の入庫棚の割付方法について主に図５及び図６を用いて説明する。まず、受渡し位置１１ａにのみ品目パレットＷがあるか、受渡し位置１１ａと１２ａの両方にあるかを判定する(ステップ１)。受渡し位置１１ａにのみ品目パレットＷがある場合は、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種の品目パレットＷを格納している空収納部である組合せを検索し(ステップ２)、該当する収納部が存在するか否かを判定し(ステップ３)、存在していればこれを入庫棚として選定する(ステップ４)。前記ステップ３にて該当する収納部が存在しないと判定されれば、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収容部である組合せを検索し(ステップ５)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ６)。
【００２６】
前記ステップ１にて受渡し位置１１ａと１２ａの両方に品目パレットＷがあると判定されると、この２つ品目パレットＷは同一品種であるか否かが判定され(ステップ７)、異なる品種であると判定されれば(ステップ７)、まず収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種の品目パレットＷを格納している空収納部である組合せを検索し(ステップ８)、該当する収納部が存在するか否かを判定し(ステップ９)、存在していればこれを入庫棚として選定する(ステップ１０)。前記ステップ９にて該当する収納部が存在しないと判定されれば、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収容部である組合せを検索し(ステップ１１)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ１２)。
【００２７】
前記ステップ７にて同一品種であると判定されれば、収納部組内で隣接する２つの空収納部を検索し(ステップ１３)、該当する収納部を入庫棚候補として選択する(ステップ１４)。
【００２８】
このようにして選択された収納部が複数ある場合は、例えば従来通りに入出庫口に近い収納部を選んで入庫棚として割付て(ステップ１５）、割付された入庫棚をスタッカクレーン２ａに指示する(ステップ１６）。これにより、品目パレットＷの入庫作業が開始される。そして、図５のように収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に品目パレットが格納された後は、同じ品種の品目パレットＷ以外は、収納部組内で隣接する空収容部に割付けられないように、隣接する２つの収納部を１組として、棚管理データベース２２で保管棚の管理が行われるようになっている。
【００２９】
なお、ここでは出庫検索する方法・出庫作業について特に記載していないが、従来手法を利用すれば、以上説明した棚管理方法による入庫棚の割付により、２個同時出庫の確率が上がり、出庫効率が向上する。この結果、スタッカクレーン２ａ〜２ｄの処理能力が向上する。
【００３０】
また、ここでは２つの移載手段を備えるスタッカクレーンを使用する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものでなく、例えば３つ以上の移載手段を備えたスタッカクレーンを使用する場合にも本発明の棚管理方法を適用できることは言うまでもない。
【００３１】
また、ここでは荷がパレット上に積み付けられたものを例に挙げて説明したが、段ボール箱やプラスチックケース単位で保管されるケース自動倉庫への適用も可能であることは言うまでもない。
【００３２】
また、同一品種ではあるが、異なる製造日・製造ロットである場合は、異なる品種として判断して処理するようにしてもよい。
【００３３】
実施形態２．
図７は本発明の第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図８はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第１実施形態の図１及び図５と同一機能部には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００３４】
この第２実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、入庫棚割付部２３の入庫棚決定手段３５Ａが、荷数・品種判定手段３１からの品種データと、棚管理データベース２２からの出荷量データと、第１乃至第３の空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果とを入力し、選択された候補棚が複数あり、かつ出荷要求量が多い品目パレットＷまたは複数要求される頻度が高い品目パレットＷの場合は、図８中のＷ１〜Ｗ５のように入庫口近くの空収納部を選定し、出荷量が少ない品目パレットＷについては、図８中のＷ８，Ｗ９のようにそれより遠いエリアの中から空収納部を選定し、割付ける点が前述の第１実施形態のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第１実施形態のものと同一であり、第１実施形態の持つ機能を全て備えている。
【００３５】
この第２実施形態においては、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率の良い運用が可能となる。さらに、このときのエリアの割合を品種構成の割合や出荷量の割合等から決定しても良い。
【００３６】
実施形態３．
図９は本発明の第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図１０はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第１実施形態の図１及び図５と同一機能部には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００３７】
この第３実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、入庫棚割付部２３の第１の空収納部検索手段３２、第２の空収納部検索手段３３、及び第３の空収納部検索手段３４が、それぞれが検索を行う空収納部の組合せ、例えば連方向の奇数番目と偶数番目の組合せ（１連目と２連目、３連目と４連目…）を、棚管理データベース２２から得られる棚状況に応じて図１０の偶数番目と奇数番目の組合せ（２連目と３連目）のように設定変更させる棚組合せ変更手段４１を設けた点が前述の第１実施形態のものと異なっている。それ以外の構成は前述の第１実施形態のものと同一であり、第１実施形態の持つ機能を全て備えている。なお、ここでは説明の都合上、空収納部の組合せの設定変更に際し、各段の空収納部の組合せを一斉に設定変更するようにしたものを図１０に示してあるが、空収納部の組合せの設定変更を段毎に独立して行えることは言うまでもない。
【００３８】
この第３実施形態においても、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率も良い運用が可能となる。
【００３９】
実施形態４．
図１１は本発明の第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図、図１２はその棚管理方法の説明図であり、各図中、前述の第２実施形態の図７及び図８、前述の第３実施形態の図９及び図１０と同一機能部には同一符号を付してある。なお、ここでも説明にあたっては前述の図２及び図３を参照するものとする。
【００４０】
この第４実施形態の自動倉庫の棚管理装置は、前述の第２実施形態と第３実施形態の機能を併せ持つ点に特徴を有している。すなわち、入庫棚割付部２３の入庫棚決定手段３５Ａが、荷数・品種判定手段３１からの品種データと、棚管理データベース２２からの出荷量データと、第１乃至第３の空収納部検索手段３２，３３，３４の検索結果とを入力し、選択された候補棚が複数あり、かつ出荷要求量が多い品目パレットＷまたは複数要求される頻度が高い品目パレットＷの場合は、前述の図８中のＷ１〜Ｗ５のように入庫口近くの空収納部を選定し、出荷量が少ない品目パレットＷについては、前述の図８中のＷ８，Ｗ９のようにそれより遠いエリアの中から空収納部を選定し、割付ける点が前述の第２実施形態のものと共通している。
【００４１】
また、入庫棚割付部２３の第１の空収納部検索手段３２、第２の空収納部検索手段３３、及び第３の空収納部検索手段３４が、それぞれが検索を行う空収納部の組合せ、例えば連方向の奇数番目と偶数番目の組合せ（１連目と２連目、３連目と４連目…）を、棚管理データベース２２から得られる棚状況に応じて図１２の偶数番目と奇数番目の組合せ（２連目と３連目）のように設定変更させる棚組合せ変更手段４１を設けた点が前述の第３実施形態のものと共通している。なお、ここでも説明の都合上、空収納部の組合せの設定変更に際し、各段の空収納部の組合せを一斉に設定変更するようにしたものを図１２に示してあるが、空収納部の組合せの設定変更を段毎に独立して行えることは言うまでもない。
【００４２】
この第４実施形態においても、不用意な空収納部を作らずに保管効率もよく、出庫効率の良い運用が可能となる。さらに、ここでもエリアの割合を品種構成の割合や出荷量の割合等から決定しても良い。
【００４３】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組として棚を割付する際に、まずスタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索し、該当する収納部が存在しない場合に、次に収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、またスタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、各空収納部検索結果に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付け、前記割付けられた情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないようにスタッカクレーンを制御するようにしたので、複数同時出庫の確率が上がり、出庫効率を向上させることができた。この結果、スタッカクレーン処理能力が向上した。
【００４４】
また、１組として管理を行う隣接する複数の収納部の組合せを、棚状況に応じて変化させるようにしたので、不用意な空収納部を作らずに保管効率がよくなり、出庫効率の良い運用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の要部構成を示すブロック図である。
【図２】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の全体のシステム構成を示すブロック図である。
【図３】第１実施形態に係る自動倉庫の保管棚と同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンと各コンベアの関係を簡略的に示す平面図である。
【図４】第１実施形態に係る自動倉庫の連方向および段方向に複数の収納部を備える保管棚と各コンベアの関係を簡略的に示す側面図である。
【図５】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図６】第１実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法における入庫棚の割付手順を示すフローチャートである。
【図７】本発明の第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図８】第２実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図９】本発明の第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図１０】第３実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【図１１】本発明の第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理装置における制御部の入庫棚割付部の構成を示すブロック図である。
【図１２】第４実施形態に係る自動倉庫の棚管理方法の説明図である。
【符号の説明】
１ 保管棚
Ｗ１〜Ｗ５，Ｗ８，Ｗ９ 品目パレット（荷）
２ａ〜２ｄ スタッカクレーン
８ａ〜８ｃ 荷情報読取・記憶手段（バーコードリーダー）
１０ａ〜１０ｄ 自動倉庫
１３ａ〜１３ｄ，１４ａ〜１４ｄ 移載手段
３１ 荷数・品種判定手段
３２ 第１の空収納部検索手段
３３ 第２の空収納部検索手段
３４ 第３の空収納部検索手段
３５，３５Ａ 入庫棚決定手段
４１ 棚組合せ変更手段
Claims (6)
- 連方向及び段方向に複数の収納部を有する保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備えた自動倉庫において、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する棚管理方法であって、
入庫される荷の情報を読み取り、記憶する工程と、
前記記憶した荷の情報に基づき前記スタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定する荷数・品種判定工程と、
前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索する第１の空収納部検索工程と、
前記第１の空収納部検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第２の空収納部検索工程と、
前記荷数・品種判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索する第３の空収納部検索工程と、
前記各空収納部検索結果に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける工程と、
前記割付けられた情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する工程と、
を有することを特徴とする自動倉庫の棚管理方法。 - 前記収納部組の組合せを、棚状況に応じて変化させることを特徴とする請求項１記載の自動倉庫の棚管理方法。
- 前記スタッカクレーンは連方向に２つの移載手段を備えてなり、連方向で隣接する２つの収納部を１組の収納部組として保管棚の管理を行うことを特徴とする請求項１又は請求項２記載の自動倉庫の棚管理方法。
- 連方向及び段方向に複数の収納部を備える保管棚と、同時に複数の荷を移載可能なスタッカクレーンとを備え、連方向に順次隣接する複数の収納部を１組の収納部組とするときに、前記保管棚の一部又は全部が前記収納部組の集合からなるように保管棚を管理する自動倉庫の棚管理装置であって、
入庫される荷の情報を読み取り、記憶する手段と、
前記荷情報読取・記憶手段からの情報に基づき前記スタッカクレーンに移載される荷の数および品種を判定し、判定結果を出力する荷数・品種判定手段と、
前記荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに移載される荷の数が１つの荷、又は異なる複数品種の荷の場合に、収納部組内で隣接する収納部が入庫対象の品種と同一品種の荷を格納している空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第１の空収納部検索手段と、
前記第１の空収納部検索手段の検索結果に基づき、該当する収納部が存在しない場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第２の空収納部検索手段と、
前記荷数・品種判定手段の判定結果に基づき、前記スタッカクレーンに同一品種の複数の荷が同時に移載される場合に、収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せを検索し、検索結果を出力する第３の空収納部検索手段と、
前記各空収納部検索手段の検索結果を入力し、同一の収納部組においては同一品種の荷 のみが格納されるように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷が格納された後は、同じ品種の荷以外は、収納部組内で隣接する空収容部に格納されないように割付ける入庫棚決定手段と、
前記入庫棚決定手段からの割付け情報に基づき、同一の収納部組においては同一品種の荷のみを格納するように、また収納部組内で隣接する収納部がどちらも空収納部である組合せの棚の片側の収納部に荷を格納した後は、同じ品種の荷以外は、当該収納部組内で隣接する空収容部に格納しないように前記スタッカクレーンを制御する手段と、
を備えることを特徴とする自動倉庫の棚管理装置。 - 前記１組として管理を行う隣接する複数の収納部の組合せを、棚状況に応じて設定変更させる棚組合せ変更手段を設けたことを特徴とする請求項４記載の自動倉庫の棚管理装置。
- 前記スタッカクレーンは、連方向に２つの移載手段を備えてなり、前記各空収納部検索手段は、隣接する２つの収納部を１組として保管棚の検索を行うことを特徴とする請求項４又は請求項５記載の自動倉庫の棚管理装置。
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