JPH088027Y2 - 居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置 - Google Patents

居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置

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JPH088027Y2
JPH088027Y2 JP1322691U JP1322691U JPH088027Y2 JP H088027 Y2 JPH088027 Y2 JP H088027Y2 JP 1322691 U JP1322691 U JP 1322691U JP 1322691 U JP1322691 U JP 1322691U JP H088027 Y2 JPH088027 Y2 JP H088027Y2
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long
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living room
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ceiling
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JP1322691U
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義之 福澤
宏之 大橋
健生 川俣
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は居室ユニット用長尺構造
材の振り分け装置に係り、プレハブ住宅建物用の箱型居
室ユニット等の生産ラインに利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、プレハブ式住宅建物としては、
工場生産された箱型の居室ユニットを現場で組み立てて
建築する方式が利用されている。また、居室ユニットの
工場生産にあたっては、予め梁等にあたる長尺構造材を
枠状に連結し、その室内側に内装用面材を張って天井パ
ネルや床パネル等を形成し、これらを箱状に組み立てる
方式が開発されている。
【0003】ここで、対向位置に配置される一対のパネ
ルは互いに略同様な形状であるが、例えば天井パネルと
床パネルとでは面材を張る側や面材の種類が異なり、各
々は別の生産工程で製造することが一般的である。しか
し、天井パネルおよび床パネルに用いる長尺構造材は、
互いに長さ等が略同じであるうえ共通の加工等が多い。
このため、天井用および床用の長尺構造材を同じライン
で製造し、天井パネルおよび床パネルの各生産工程に分
配する方式が開発されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、同じ生産ラ
インで製造された長尺構造材を複数のパネル生産ライン
等に分配するにあたっては、個々の振り分け作業が煩雑
である。また、送られてきた長尺構造材を振り分けてそ
のまま直ぐに送ると、各生産ライン側では受け入れ準備
ができていない可能性があり、受渡しが確実に行えなく
なる。さらに、各生産ライン側の受け入れ準備の完了を
待って振り分けを行っていたのでは、各生産ラインに必
要な長尺構造材を供給し終わるまでに時間がかかり、作
業効率が低下するという問題があった。
【0005】本考案の目的は、長尺構造材を複数の生産
工程に振り分ける作業を簡単、確実かつ効率よく行うこ
とができる居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、長手方向に順
次送られてくる居室ユニット用長尺構造材を複数の生産
工程に分配する居室ユニット用長尺構造材の振り分け装
置であって、前記長尺構造材を前記複数の生産工程に対
応した系統に振り分ける振り分けストッカと、前記各系
統に振り分けられた長尺構造材を対応する各生産工程の
所定位置に移載する移載機構とを備えるとともに、前記
振り分けストッカは、前記長尺構造材を受け取る受入部
と、前記受入部の側方に平行配列されかつ前記複数の生
産工程に対応した複数の送出部と、前記受入部に送り込
まれた長尺構造材を移送して前記各送出部に順次経由さ
せる移送部と、前記移送部で移送される長尺構造材を前
記各送出部に対応した位置で係止する複数の係止部とを
備えていることを特徴とする。
【0007】ここで、長尺構造材としては居室ユニット
用パネルを構成する長辺梁等の梁材が該当する。また、
各生産工程としては一対の長辺梁を野縁や根太で結んで
天井材や床材を張った天井パネルや床パネルを生産する
各生産ラインが該当する。さらに、移載機構としてはホ
イストやロボットアーム等を用いることができ、各々は
各長辺梁等を個別に移載できるように構成することが望
ましい。
【0008】
【作 用】このような本考案においては、振り分けスト
ッカにより、順次送られる長尺構造材が予め各生産工程
に対応した各系統に振り分けてストックされる。ここ
で、振り分けストッカでは、受入部に送り込まれた長尺
構造材を順次移送部で移送し、送られる長尺構造材を適
当な送出部に対応する係止部で係止することで、順次送
られる長尺構造材を各送出部に振り分けないしストック
が簡単に行えるようになる。そして、移載機構により、
必要な時点で各系統の長尺構造材が略同時に各生産工程
に移載される。従って、各生産工程の準備ができた時点
からでも短時間で分配を完了することができ、確実かつ
効率よい振り分け作業を簡単に行えるようになり、これ
らにより前記目的が達成される。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、プレハブ住宅建物用箱型居室ユニッ
トの生産工程の概要が示されている。この生産工程は、
製造する居室ユニットの構成に対応した各生産ライン1
〜9を備えている。
【0010】図2および図3には、本実施例の生産工程
で生産される居室ユニット10の構成が示されている。居
室ユニット10は、上下の天井パネル11および床パネル12
の短辺側に妻パネル13, 14を配置し、各々のコーナー部
分を相互に嵌合溶接して箱型の構造体を形成するととも
に、その屋外側面に軽量気泡コンクリート製の外壁パネ
ル19を取付け、内部に所定の内装や設備などを設置して
構成されるものである。
【0011】天井パネル11は、一対の天井用長辺梁21,
22を平行にして野縁15で連結し、その下面側に天井用面
材16を取付けて形成される。床パネル12は、一対の床用
長辺梁23, 24を平行にして根太17で連結し、その上面側
に床用面材18を取付けて形成される。妻パネル13, 14
は、一対の柱25, 26を平行にしてその上下端部を一対の
短辺梁27, 28で溶接連結したうえ、各隅の同側に各パネ
ル11, 12の長辺梁21〜24と接合するための仕口29を溶接
固定して形成される。
【0012】図4には、前述した天井パネル11および床
パネル12に用いられる長辺梁21〜24が示されている。長
辺梁21〜24は、それぞれ同じC型鋼20に各種孔開けを行
うとともに、野縁31や根太33を連結するためのブラケッ
ト30を溶接固定したものである。
【0013】C型鋼20は、ウェブ20A の両側にフランジ
20B を有し、生産する居室ユニット10に応じて 2.5,
4, 5, 6モジュールの何れかの長さに形成されてい
る。なお、長辺梁21〜24として天井パネル11および床パ
ネル12に組み込まれる際には、ウェブ20A 側が外側に配
置され、フランジ20B の何れか一方が上側、他方が下側
に配置される。
【0014】ウェブ20A には、中央軸線上に位置決め用
基準孔31, 32が形成され、これらのうち一端側は丸孔と
され、他端側は長孔とされている。また、ウェブ20A に
は軒先ユニット等を取付けるためのボルト孔33が適宜形
成される。フランジ20B には、上になる側の両端に二列
の溶接用スリット34が形成されるとともに、下になる側
または両方の側には外壁パネル19あるいは窓サッシ等を
取付けるための汎用取付け孔35が複数、所定間隔で形成
される。ただし、各々に形成される各孔31〜33, 35およ
びスリット34の配置や寸法等は製造する長辺梁21〜24の
仕様等に応じて異なる。
【0015】ブラケット30は、鋼板等を略T字型に打ち
抜いて形成されたものであり、中間部に野縁31や根太33
を連結するための突起30A を有する。この突起30A は一
側に偏って形成されており、両端部30B はそれぞれC型
鋼20のフランジ20B の内側面に沿って溶接固定できるよ
うに何れか同じ側に折り曲げられている。なお、各ブラ
ケット30は、天井用の長辺梁21, 22では突起30A が下
側、床用の長辺梁21, 22では突起30A が上側となるよう
に配置され、それぞれの端部30B が通常はC型鋼20の長
手方向中央に向くように設置される。ただし、各C型鋼
20に設置されるブラケット30の数や位置、各々の向き、
厚みや形状等の種別は製造する長辺梁21〜24の仕様等に
応じて異なる。
【0016】このような居室ユニット10を生産するため
に、本実施例の生産工程は図1のように構成されてい
る。すなわち、構造の基本となる長辺梁21〜24を製造す
るために長辺梁生産ライン1が設置され、これに続いて
長辺梁21, 22から天井パネル11を組み立てる天井パネル
生産ライン2、および長辺梁23, 24から床パネル12を組
み立てる床パネル生産ライン3が設置されている。
【0017】同じく、構造の基本となる柱25, 26を製造
する柱生産ライン4、および短辺梁27, 28を製造する短
辺梁生産ライン5が設置され、これらに続いて柱25, 26
や短辺梁27, 28から妻パネル13, 14を組み立てる妻パネ
ル生産ライン6が設置されている。
【0018】これらの各パネル生産ライン2,3,6に
続いて各パネル11〜14を箱型に組み立てる総組ライン7
が設置され、これに続いて外壁パネル19を取付ける外壁
パネル取付ライン8、および内装の仕上げ施工や室内設
備および窓サッシや軒先ユニット等の室外設備を設置す
る造作設備取付ライン9が設置されている。これらの各
生産ライン1〜9により、前述のような居室ユニット10
が生産される。
【0019】図5には、前述した生産工程における長辺
梁生産ライン1、天井パネル生産ライン2、床パネル生
産ライン3のより具体的な構成が示されている。長辺梁
生産ライン1は、C型鋼20を搬送する前ライン41、中ラ
イン42、後ライン43、各々の間でC型鋼20を受け渡す中
間ストッカ44, 45、C型鋼20を前ライン41に供給する供
給ストッカ46を備えている。そして、供給ストッカ46か
らのC型鋼20を適宜中間ストッカ44, 45でストックして
タイミング調整しながら各ライン41〜43に送り、各ライ
ン41〜43においてC型鋼20に所定の搬送加工を行って長
辺梁21〜24を製造するようになっている。
【0020】すなわち、前ライン41には端部孔開け装置
51が設置され、C型鋼20の端部に前述した孔31〜33およ
びスリット34を加工する。中ライン42には中間孔開け装
置52と二組のブラケット加工装置53が設置され、C型鋼
20の中間部に所定配置で前述した孔35およびブラケット
30を順次連続的に加工する。後ライン43では、経路側方
から作業員がC型鋼20の加工部分の整形や錆び止めペイ
ントの塗布等の仕上げを行う。なお、前ライン41および
後ライン43ではC型鋼20の搬送にローラーコンベア等が
用いられるが、中間ライン42では孔35およびブラケット
30を間歇的に加工するために精密な個別移動が可能な台
車式搬送装置が用いられている。
【0021】ところで、長辺梁生産ライン1において
は、予め各C型鋼20に各々の属性情報を示す符号20C が
付与される(図4参照)。符号20C に表される属性情報
としては、長さや長辺梁21〜24の何れに当たるのかとい
う指定、加工にあたって各ライン41〜43での搬送状態の
指定、使用するブラケット30の種類や設置位置、孔開け
加工の内容などをコード化したもの等が設定される。な
お、符号20C は、各C型鋼20に直接印刷または粘着シー
トの貼付により記入されるものであり、それぞれ作業員
が視認可能な文字等とともに機械読み取り可能なバーコ
ード等で表される。
【0022】前ライン41の供給ストッカ46の後には、通
過するC型鋼20の符号20C から各々の属性情報を読み取
るための読み取り機54が設置されている。各ライン41,
42での加工にあたっては、読み取り機54で読み取られた
C型鋼20の属性情報を参照して加工内容が設定変更さ
れ、各々に適合した位置に孔31〜33, 35やスリット34お
よびブラケット30が加工される。これにより、ブラケッ
ト30の種類や設置状態および中間の孔35の配置等が個々
に異なる長辺梁21〜24であっても、同じ長辺梁生産ライ
ン1で製造できるようになっている。
【0023】さらに、長辺梁生産ライン1においては、
1ユニット分の長辺梁21〜24となるべき同じ長さのC型
鋼20が4本1セットで搬送加工される。このようなC型
鋼20の4本セット送りに対応するべく、中間ストッカ4
4, 45にはC型鋼20を最低でも4本までストックできる
大きさが確保されている。
【0024】以上のような長辺梁生産ライン1で製造さ
れた長辺梁21〜24は、振り分け装置60により天井パネル
11用の長辺梁21, 22と床パネル12用の長辺梁23, 24とに
仕分けられ、それぞれ天井パネル生産ライン2および床
パネル生産ライン3に分配される。
【0025】振り分け装置60は、振り分けストッカ61お
よび移載機構である振り分けホイスト62により構成され
ている。振り分けストッカ61は、長辺梁生産ライン1か
ら送り込まれる長辺梁21〜24を順次側方へ並列ストック
するものであり、振り分けストッカ61の中間および入口
側と反対側の端部から振り分けホイスト62に向かって、
それぞれ床パネル生産ライン3および天井パネル生産ラ
イン2に対応したコンベア63, 64が平行に設置されてい
る。そして、最初および二番目に送り込まれた長辺梁は
床側のコンベア63で送り出され、三番目および四番目に
送り込まれた長辺梁は天井側のコンベア64で送り出され
るようになっている。
【0026】図7ないし図9には、振り分けストッカ61
が詳細に示されている。各図に示すように、振り分けス
トッカ61は、長辺梁生産ライン1に連続する受入部100
と、受入部100 の側方に平行配列されかつコンベア63,
64に連続する送出部110, 120と、受入部100 に送り込ま
れた長辺梁21〜24を移送して送出部110,120に順次経由
させる移送部130 と、移送部130 で移送される長辺梁21
〜24を送出部110, 120に対応した位置で係止する係止部
140, 150とを備えている。
【0027】受入部100 は、長辺梁生産ライン1の終端
の延長上に複数のローラーコンベア101 を配列して構成
され、長辺梁生産ライン1から長手方向に送り出される
長辺梁21〜24が惰性により受け入れられるようになって
いる。
【0028】送出部110, 120は、コンベア63, 64に対応
した位置に受入部100 と平行になるように複数のローラ
ーコンベア111, 121を配列して構成されている。各ロー
ラーコンベア111, 121の下面側には、各々を巡るように
駆動チェン112,122が設置され(図8参照)、各駆動チ
ェン112, 122はモータ113, 123で駆動されて各ローラー
コンベア111, 121のローラを回転させ、各ローラに載置
された長辺梁21〜24を長手方向に搬送可能である。な
お、各送出部110, 120は、各パネル生産ライン2,3で
組み立てる一枚のパネル11, 12に必要な二本づつの長辺
梁21, 22および23, 24を載置できるような幅とされてい
る。
【0029】移送部130 は、受入部100 のローラーコン
ベア101 間の幅方向の隙間に設置された第一チェーンコ
ンベア131 と、送出部110, 120のローラーコンベア111,
121間の幅方向の隙間に設置された第二チェーンコンベ
ア132 とにより構成されている。各チェーンコンベア13
1, 132は、フレーム133 に支持された一対のスプロケッ
ト134 に架け渡され、下側中間部にはモータ135 で駆動
されるスプロケット136が噛合されている(図9参
照)。各々のフレーム133 は互いに連携するカム機構13
7 (図8参照)により昇降され、これにより各チェーン
コンベア131, 132は各ローラコンベア101, 111, 121の
上面から突没するように昇降される。そして、チェーン
コンベア131, 132を上方に移動させてモータ135 で駆動
することで、受入部100 の長辺梁21〜24を持ち上げて移
送部130 へと搬送可能である。ただし、チェーンコンベ
ア131, 132を下降させた際にはローラコンベア101, 11
1, 121 における長辺梁21〜24の搬送を妨げない。な
お、各チェーンコンベア131, 132は表面にローラブッシ
ュを有し、載置した長辺梁21〜24が係止部120, 130に係
止された際には互いに摺動可能である。
【0030】係止部140 は、移送部130 の上面側に一連
のガイドレール141 を送出部110 に沿って固定して構成
される。このガイドレール141 は、チェーンコンベア13
1, 132で移送されてきた最初の長辺梁を係止し、チェー
ンコンベア131, 132の下降に伴って係止した長辺梁をロ
ーラーコンベア111 上に載置させられるようになってい
る。
【0031】係止部150 は、移送部130 の上面側に突没
可能な複数のストッパ131 を送出部120 に沿って配列し
て構成される。このストッパ131 は下方のエアシリンダ
132により昇降駆動され、没入状態ではチェーンコンベ
ア131, 132で移送されてきた所定数の長辺梁を順次通過
させるとともに、適宜なタイミングで突出させることで
所定順番の長辺梁を係止し、チェーンコンベア131, 132
の下降に伴って係止した長辺梁をローラーコンベア121
上に載置させられるようになっている。
【0032】このような振り分けストッカ61において
は、移送部130 を下げた状態で長辺梁生産ライン1から
送られる長辺梁21〜24を受入部100 で受け取り、移送部
130 を上げて駆動することで受入部100 の長辺梁21〜24
を側方に移送する。そして、最初と二番目の長辺梁は係
止部150 を下げた状態で通過させて係止部140 で送出部
110 の上方に順次係止するとともに、三番目と四番目の
長辺梁は係止部150 を上げて送出部120 の上方に順次係
止する。この状態で、移送部130 を下げることで各係止
部140, 150に係止された長辺梁はその下方の送出部110,
120に載置され、それぞれ各送出部110, 120で駆動する
ことでコンベア63, 64に送り出される。つまり、床パネ
ル生産ライン3側のコンベア63には長辺梁生産ライン1
から送られる順番が最初と二番目の二本の長辺梁が送り
出され、天井パネル生産ライン2側のコンベア63には三
番目と四番目の長辺梁が送り出されることになる。
【0033】振り分けホイスト62は、天井側のコンベア
64で送られる三番目および四番目の長辺梁を吊り上げ、
側方の天井パネル生産ライン2の所定位置に移載すると
ともに、床側のコンベア63で送られる最初および二番目
の長辺梁を吊り上げ、側方の床パネル生産ライン3の所
定位置に移載するものである。
【0034】図10ないし図13には、振り分けホイスト62
が詳細に示されている。各図に示すように、振り分けホ
イスト62は、略直方体枠状に組まれたフレーム200 を有
し、このフレーム200 の両端部には天井および床の各パ
ネル生産ライン2,3の入口部分が導入され、中間部に
は振り分けストッカ61からの各コンベア63, 64の出口部
分が導入され、各々は互いに平行に配列されている。そ
して、フレーム200 には、個別移載手段として、各コン
ベア63, 64から各生産ライン2,3へ送られる二本づつ
二組の長辺梁21〜24の各々に対応した計四個のホイスト
201 〜204 が設置されている。
【0035】すなわち、フレーム200 の上部両側には、
それぞれ二本づつの長辺梁に対応した上下二段の固定レ
ール211, 212が設置されている。各固定レール211, 212
にはそれぞれ天井側および床側に対応した二本の移動レ
ール221, 222および223, 224が架け渡されている。各移
動レール221 〜224 は、それぞれモータ225 および電源
レール226 により各々の固定レール211 〜212 に沿って
独立して移動可能である。各移動レール221 〜224 には
それぞれ長辺梁21〜24の両端を吊り上げる一対の吊り上
げ機230 が支持されている。各吊り上げ機230 のうちコ
ンベア63, 64側のものは、長辺梁21〜24の長さに対応す
るべく、それぞれモータ231 および電源ケーブル232 に
より各々の移動レール221 〜224 に沿って移動可能であ
る。これらの移動レール221 〜224 および各々の一対の
吊り下げ機230 によりそれぞれホイスト201 〜204 が構
成されている。
【0036】従って、天井側および床側のホイスト201,
202および203, 204は、中間のコンベア64, 63で二本の
長辺梁21, 22および23, 24をそれぞれ吊り上げ、天井お
よび床の各パネル生産ライン2,3の入口部分の両側へ
移動し、所定位置に載置可能である。
【0037】ここで、天井側のホイスト201, 202および
床側のホイスト203, 204は、各々の支持が上下の固定レ
ール211, 212で異なるため、互いに上下に略重なり合う
位置まで接近することで、中間のコンベア64, 63の各々
に並列載置された二本の長辺梁21, 22および23, 24を同
時に吊り上げることが可能である。そして、各ホイスト
201, 202および203, 204は、それぞれに対応する天井お
よび床の各パネル生産ライン2,3の入口部分の両側へ
移動し、各々が吊り上げた長辺梁21〜24を所定位置に載
置することが可能である。なお、各ホイスト201, 202お
よび203, 204は、最接近した際に各々の当接アーム241
〜244 で当接係止され、吊り下げ機230 の衝突等が防止
できるようになっている。
【0038】このような振り分け装置60に対応するため
に、長辺梁生産ライン1を搬送される1セットのC型鋼
20は、床用の長辺梁24, 23、天井用の長辺梁22, 21の順
に送られるように設定される。
【0039】天井パネル生産ライン2は、パレット71を
循環させる台車式の搬送装置72と、搬送経路の中間には
吊り上げ式の反転機73とを備えている。パレット71は、
製造する天井パネル11に対応した上面を有し、振り分け
装置60内に位置する搬送経路の入口部分で上面に長辺梁
21, 22を載置される。この際、パレット71には天井パネ
ル11に対応した所定位置に位置決め器具が設置され、載
置される長辺梁21, 22は所定位置に保持される。
【0040】搬送装置72は、上段において長辺梁21, 22
が載置されたパレット71を順方向に送るとともに、下段
において空になったパレット71を逆方向に戻すことで循
環させる。この搬送装置72により搬送される間に、作業
員がパレット71上の長辺梁21, 22を野縁15で連結し、そ
の上から天井用面材16を取付けることで、天井パネル11
の基本枠組が形成されるようになっている。
【0041】反転機73は、組み立てられた天井パネル11
の基本枠組をパレット71から吊り上げ、上方で反転させ
てパレット71に戻すものである。これにより天井パネル
11の基本枠組が裏向けられ、その後の搬送の間に断熱材
等を張ることで天井パネル11が完成されるようになって
いる。
【0042】床パネル生産ライン3は、天井パネル生産
ライン2と同様に構成されたものである。すなわち、パ
レット71を循環させる台車式の搬送装置72と、搬送経路
の中間には吊り上げ式の反転機73とを備え、パレット71
を搬送装置72で搬送する間に長辺梁23, 24を根太17で連
結し、床用面材18を取付け、反転機73で反転させてから
断熱材等を張ることで床パネル12が完成されるようにな
っている。
【0043】図6には、前述した長辺梁生産ライン1な
いし天井パネル生産ライン2および床パネル生産ライン
3におけるC型鋼20および長辺梁21〜24の流れが模式的
に示されている。まず、長辺梁生産ライン1において、
供給ストッカ46には多数のC型鋼20が並列ストックされ
ている。この際、各C型鋼20には1ユニット分の4本毎
に長辺梁24,23,22,21の順番で符号20C が設定され
る。従って、供給ストッカ46から順次送り出されて長辺
梁生産ライン1を搬送されるC型鋼20もその順番とな
る。そして、長辺梁生産ライン1を搬送されるC型鋼20
には符号20C に応じた加工が行われ、これにより製造さ
れた長辺梁は24,23,22,21の順で振り分け装置60に送
り込まれることになる。
【0044】次に、振り分け装置60においては、振り分
けストッカ61に長辺梁が24,23,22,21の順でストック
される。そして、最初と二番目にストックされる長辺梁
24,23は、床側のコンベア63から送り出され、振り分け
ホイスト62により床パネル生産ライン3のパレット71に
移載され、当該ライン3を搬送される間に床パネル12と
して組み立てられる。また、三番目と四番目にストック
される長辺梁22,21は、天井側のコンベア64から送り出
され、振り分けホイスト62により天井パネル生産ライン
2のパレット71に移載され、当該ライン2を搬送される
間に天井パネル11として組み立てられる。
【0045】このような本実施例においては、長辺梁生
産ライン1で同じC型鋼20から各種形態の長辺梁21〜24
を逐次製造し、これらの長辺梁21〜24を振り分け装置60
で天井パネル生産ライン2および床パネル生産ライン3
に分配し、天井パネル11および床パネル12として組み立
てることができる。従って、C型鋼20から各パネル11,
12までの加工を各ライン1,2,3で連続的に行うこと
ができるようになり、自動化により生産効率を大幅に向
上することができる。
【0046】この際、居室ユニット10の一個分の長辺梁
21〜24を所定順番で製造し、振り分け装置60では順番に
応じて振り分け移載するようにしたため、長辺梁21〜24
を各パネル生産ライン2,3に分配する作業を簡単かつ
確実に行うことができる。そして、本実施例では振り分
けストッカ61で長辺梁21〜24を予め天井用および床用に
振り分けておき、振り分けホイスト62で略同時に各パネ
ル生産ライン2,3に移載するようにしたため、各ライ
ン1,2,3の間のタイミング調整が容易であるうえ、
準備待ちの無駄な時間を解消することができ、確実かつ
効率よい振り分け作業を行うことができるようになる。
【0047】特に、本実施例の振り分けストッカ61で
は、受入部100 に送り込まれた長辺梁21〜24を順次移送
部130 で移送し、先に送られる床用の長辺梁24, 23を床
側の係止部140 で係止し、続く天井用の長辺梁22, 21を
天井側の係止部150 で係止し、それぞれ順番に応じて送
出部110, 120に振り分けることができ、簡単な構造およ
び操作によって確実な振り分けを行うことができる。
【0048】なお、本考案は前記実施例に限定されるも
のではなく、本考案を達成する範囲内での変形等は本考
案に含まれるものである。例えば、長辺梁21〜24の形態
は他のものであってもよく、孔31〜25の配置やブラケッ
ト30の設置形態は実施にあたって適宜選択すればよい。
そして、C型鋼20に対する加工内容は孔31〜25の形成や
ブラケット30の溶接に限らず、長辺梁21〜24等として必
要な加工を行えばよい。また、原料となる長尺材はC型
鋼20に限らず、H型等の他の断面形状のものや他の材質
のものであってもよい。さらに、長尺の構造材としては
天井パネル11や床パネル12用の長辺梁21〜24に限らず、
壁面部分のパネル用の短辺梁や柱等であってもよい。
【0049】一方、振り分けストッカ61には、天井およ
び床の各パネル生産ライン2,3に対応して二系統の送
出部110, 120および係止部140, 150を設けたが、これら
の系統は実施にあたって後続の生産工程に応じた適当な
数を設定すればよい。また、移送部130 および係止部15
0 の配置数も任意であり、長辺梁21〜24の規格等に応じ
て適宜設定すればよい。さらに、振り分けストッカ61の
各部の具体的構成は適宜選択すればよく、受入部100 お
よび送出部110, 120はベルト式あるいは台車式のコンベ
ア等でもよく、移送部130 も同様である。また、各部を
駆動する手段もモータやソレノイド、エアシリンダ等を
適宜選択すればよい。
【0050】また、振り分けホイスト62に限らず、移載
機構としてはロボットアーム等の他の個別移載手段を用
いるものでもよく、各々は各長辺梁21〜24を個別に設置
することが望ましいが、例えば二本のアームで長辺梁21
〜24を二本づつ移載するとしてもよく、要するに短時間
で移載を完了できるようなものであればよい。
【0051】
【考案の効果】以上に述べたように、本考案によれば、
順次送られる長尺構造材を予め振り分けてストックして
おき必要な時点で略同時に分配することができ、確実か
つ効率よい振り分け作業を簡単に行うことができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の生産工程の全体を示すブロ
ック図。
【図2】同実施例で生産する居室ユニットを示す斜視
図。
【図3】前記居室ユニットの構成を示す分解斜視図。
【図4】前記居室ユニットに用いられる長辺梁を示す斜
視図。
【図5】前記実施例の長辺梁に係る各生産ラインを示す
平面図。
【図6】前記図5の各生産ラインにおける長辺梁の流れ
を示す模式図。
【図7】前記実施例の振り分けストッカを示す平面図。
【図8】前記実施例の振り分けストッカを示す正面図。
【図9】前記実施例の振り分けストッカを示す側面図。
【図10】前記実施例の振り分けホイストを示す平面図。
【図11】前記実施例の振り分けホイストを示す正面図。
【図12】前記実施例の振り分けホイストを示す側面図。
【符号の説明】
1 長辺梁生産ライン 2 天井パネル生産ライン 3 床パネル生産ライン 10 居室ユニット 11 天井パネル 12 床パネル 20 長尺材であるC型鋼 21〜24 長尺構造材である長辺梁 60 振り分け装置 61 振り分けストッカ 62 移載機構である振り分けホイスト 100 受入部 110, 120 送出部 130 移送部 140, 150 係止部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に順次送られてくる居室ユニッ
    ト用長尺構造材を複数の生産工程に分配する居室ユニッ
    ト用長尺構造材の振り分け装置であって、前記長尺構造
    材を前記複数の生産工程に対応した系統に振り分ける振
    り分けストッカと、前記各系統に振り分けられた長尺構
    造材を対応する各生産工程の所定位置に移載する移載機
    構とを備えるとともに、前記振り分けストッカは、前記
    長尺構造材を受け取る受入部と、前記受入部の側方に平
    行配列されかつ前記複数の生産工程に対応した複数の送
    出部と、前記受入部に送り込まれた長尺構造材を移送し
    て前記各送出部に順次経由させる移送部と、前記移送部
    で移送される長尺構造材を前記各送出部に対応した位置
    で係止する複数の係止部とを備えていることを特徴とす
    る居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置。
JP1322691U 1991-02-16 1991-02-16 居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置 Expired - Lifetime JPH088027Y2 (ja)

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