JP2534800B2 - 住宅ユニット生産ライン - Google Patents

住宅ユニット生産ライン

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JP2534800B2
JP2534800B2 JP2335167A JP33516790A JP2534800B2 JP 2534800 B2 JP2534800 B2 JP 2534800B2 JP 2335167 A JP2335167 A JP 2335167A JP 33516790 A JP33516790 A JP 33516790A JP 2534800 B2 JP2534800 B2 JP 2534800B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ユニット工法で建てられるユニット住宅の
構成要素となる住宅ユニットを生産するラインに関す
る。
〔背景技術〕
近年、予め工場でボックス状の住宅ユニットを生産
し、この住宅ユニットを建設現場で組み合わせることで
建てられるユニット住宅が、施工期間が短く高品質であ
るなどの利点を備えるため広く普及するようになった。
この住宅ユニットは、例えば工場において天井パネルと
床パネルと2個の妻パネルとをボックス状に接合するこ
とで生産されていた。
従来、この住宅ユニットを構成する各パネルは、住宅
ユニットの組立ラインとは別の場所に設けられた生産ラ
インで生産された後、組立ラインに運ばれていた。すな
わち、各パネルを構成する長辺梁、短辺梁、柱はそれぞ
れの保管場所から各生産ラインに運ばれ、各々の生産ラ
インでは、各梁や柱を加工したり、組立てて各パネルを
生産していた。このパネルは、作業者により所定枚数毎
に台車等に乗せられて住宅ユニットの組立ラインに運ば
れていた。
この際、住宅ユニットは設計プラン等の多様化を図る
ため複数のサイズのものが設定され、各パネルも住宅ユ
ニットの大きさに合わせて複数サイズのものが生産され
ていた。従って、生産された各パネルは生産される住宅
ユニットの順番に合わせて台車等に乗せられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような従来の生産ラインでは、天井パネルおよび
床パネルを構成する長辺梁の加工は、天井パネルおよび
床パネルの各生産ラインで別々に行われていた。このた
め、長辺梁の穴明け加工を行う穴明け装置や、ブラケッ
ト等の溶接接合を行う溶接ロボット等の設備を各ライン
毎に設けなければならず、設備費が高くなっていた。
また、各パネルの生産ラインから住宅ユニットの組立
ラインまで作業者が各パネルを運ばなければならないの
で、作業者に負担が掛かり、作業効率も低下するという
問題があった。
さらに、各パネルは台車等でまとめて運ばれるため、
仮にパネルの順番がずれて、組立ラインに運ばれた天井
パネル、床パネル、妻パネルのいずれかのパネルのサイ
ズが間違っていても、組立時までその間違いが分からな
いという問題もあった。このため、再度パネルを生産ラ
インまで取りに行かなければならず、その往復に時間が
かかり作業者に負担をかけるとともに、その間組立ライ
ンを停止しなければならないため、住宅ユニットの生産
効率の点でも問題があった。
本発明の目的は、住宅ユニットの生産ラインの設備費
を低減できるとともに、作業者の負担を軽減して作業効
率を向上でき、かつ住宅ユニットの生産効率も向上でき
る住宅ユニット生産ラインを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る住宅ユニット生産ラインは、長辺梁を生
産する長辺梁生産ラインと、柱を生産する柱生産ライン
と、短辺梁を生産する短辺梁生産ラインとを設け、前記
長辺梁生産ラインの終端部分に隣接させて、天井パネル
を生産する天井パネル生産ラインと、床パネルを生産す
る床パネル生産ラインとを配置し、前記長辺梁生産ライ
ンの終端に、生産された長辺梁を、前記天井パネル生産
ラインと床パネル生産ラインとに振分けて供給する振分
手段を設け、前記柱生産ラインで生産された柱と、短辺
梁生産ラインで生産された短辺梁とから妻パネルを生産
する妻パネル生産ラインと、前記天井パネル生産ライン
と、前記床パネル生産ラインとを、互いに平行にかつ各
ラインの流れ方向に直交する方向に隣接させて配置し、
前記各パネル生産ラインから供給される天井パネル、床
パネルおよび妻パネルを組み立てて住宅ユニットを生産
する総組みラインを前記各パネル生産ラインの終端側に
設けたことを特徴とするものである。
〔作用〕
このような本発明においては、長辺梁生産ラインで加
工されて生産された長辺梁は、振分手段により天井パネ
ル生産ラインおよび床パネル生産ラインに振り分けられ
て供給される。このため、長辺梁を加工する設備機器
は、長辺梁生産ラインのみに設ければよく、設備費が低
減される。
また、天井パネル生産ラインおよび床パネル生産ライ
ンでは、長辺梁を用いて天井パネルおよび床パネルをそ
れぞれ生産し、順次総組みラインに送る。一方、柱生産
ラインで生産された柱と、短辺梁生産ラインで生産され
た短辺梁とは、妻パネル生産ラインに供給される。妻パ
ネル生産ラインでは、柱および短辺梁を用いて妻パネル
を生産し、順次総組みラインに送る。総組みラインで
は、天井パネルと、床パネルと、2個の妻パネルとから
住宅ユニットを組み立てる。
このため、住宅ユニットを構成する各パネルは各パネ
ル生産ラインにより総組みラインに順次供給されるた
め、従来のように作業者が生産ラインから運ぶ必要がな
くなり、作業者の負担が軽減されて作業効率が向上され
る。
また、各パネルは各パネル生産ライン上を順次送られ
て総組みラインに搬送されるので、作業者は送られる各
パネルの順序やサイズを容易に確認でき、かつ各パネル
生産ラインは互いに平行にかつ各ラインの流れ方向に直
交する方向に隣接して配置されているので、サイズの合
ったパネル同士が送られているかを容易に判断できる。
従って、たとえ順序が間違ったとしても総組みラインに
送る前に直すことができ、総組みラインへは正しいパネ
ルが順序良く送られてパネルの間違え等による総組みラ
インの停止が無くなるため、住宅ユニットの生産効率が
向上される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例の住宅ユニット生産ラインについて説明する
前に、この生産ラインで生産される住宅ユニットについ
て説明する。第4図および第5図に示すように、住宅ユ
ニット1は、天井パネル2と床パネル3と2個の妻パネ
ル4,5とで組み立てられる。天井パネル2は、2本の平
行な長辺梁6と、長辺梁6間に設けられた野縁7と、天
井用面材8とで構成されている。床パネル3は、2本の
平行な長辺梁6と、長辺梁6間に設けられる根太と、床
用面材9とで構成されている。妻パネル4,5は、2本の
平行な柱10と、この柱10の上端間および下端間に溶接接
合された短辺梁11ととで構成されている。
次に、本実施例の住宅ユニット生産ラインについて第
1図〜第3図に基づいて説明する。
平面矩形状の工場14内において、長手方向の一方の壁
14Aに沿って長辺梁生産ライン15が略直線状に配置され
ている。ライン15の先端部分には、工場14に搬入された
長辺梁6をストックする長辺梁ストック装置16が設けら
れるとともに、ライン15に沿って図示しない穴明け加工
装置や溶接ロボットが配置されている。
長辺梁生産ライン15の終端には、振分手段17が設けら
れている。振分手段17は、長辺梁6を2本づつ2系統に
振り分ける振分装置18と、振り分けられた長辺梁6をク
レーンで吊り上げて左右両側に移動させる移載装置19と
で構成されている。
移載装置19の左右両側部分には、天井パネル生産ライ
ン20および床パネル生産ライン25の先端部がそれぞれ配
置されている。
天井パネル生産ライン20は、長辺梁生産ライン15の延
長上で壁14Aに沿って略直線状に配置されている。この
天井パネル生産ライン20には、ライン20上を循環して移
動する複数の天井パネル用台車21が設けられ、ライン20
の中間部には天井パネル2の上下を反転する反転機22が
設置されている。また、ライン20の終端部の上方には、
総組みライン50に天井パネル2を搬送する天井走行クレ
ーン23が設けられている。
床パネル生産ライン25は、天井パネル生産ライン20に
平行にかつ各ライン20,25の流れ方向に直交する方向に
隣接して配置されている。このライン25には、ライン25
上を循環して移動する複数の床パネル用台車26が設けら
れ、ライン25の中間部には床パネル3の上下を反転する
反転機27が設置されている。また、ライン25の終端部に
は、総組みライン50に床パネル3を搬送する床パネル搬
送コンベア28が設けられている。
これらの長辺梁生産ライン15、天井パネル生産ライン
20、床パネル生産ライン25に隣接して、柱生産ライン3
0、短辺梁生産ライン35、妻パネル生産ライン40が配置
されている。
柱生産ライン30は、長辺梁生産ライン15に平行に配置
され、その先端部には柱10をストックする柱ストック装
置31が設けられるとともに、ライン30に沿って図示しな
い穴明け加工装置や溶接ロボット等が配置されている。
短辺梁生産ライン35は、柱生産ライン30に平行に配置
され、その先端部には短辺梁11をストックする短辺梁ス
トック装置36が設けられるとともに、ライン35に沿って
図示しない穴明け加工装置や溶接ロボット等が配置され
ている。
柱生産ライン30および短辺梁生産ライン35の終端部に
は、柱10および短辺梁11を妻パネル生産ライン40に搬送
する搬送手段37が設けられている。この搬送手段37の下
方部分には、妻パネル生産ライン40の先端部が配置され
ている。
妻パネル生産ライン40は、柱生産ライン30、短辺梁生
産ライン35の延長上で床パネル生産ライン25に平行にか
つ各ライン25,40の流れ方向に直交する方向に隣接して
配置されている。この妻パネル生産ライン40には、ライ
ン40上を循環して移動する複数の妻パネル用台車41と、
妻パネル4,5の上下左右を反転する反転機42と、妻パネ
ル搬送コンベア43とが直列状に配置されている。この搬
送コンベア43の終端部分の上方には、複数のレール45を
自走するホイストにより妻パネル4,5を総組みライン50
に搬送する妻パネル搬送手段46が設けられている。
総組みライン50は、各パネル生産ライン20,25,40の終
端部近傍に配置され、図示しない組立装置や組立られた
住宅ユニット1を搬送するコンベア等が設けられてい
る。総組みライン50の終端には、第3図にも示すよう
に、住宅ユニット1を吊り上げて搬送するクレーン51が
設けられている。このクレーン51に交差するように、ホ
イスト53およびクレーン架構54で構成される移動台車返
送クレーン55の終端部が設けられ、このクレーン55で返
送された移動台車56上にクレーン51で住宅ユニット1が
載置固定されるように構成されている。
このクレーン55の終端部から壁14Aに沿って第1ロー
ラコンベア57が設置され、このコンベア57上に載置され
た移動台車56を牽引するロープコンベア等の牽引手段が
設けられている。このローラコンベア57に隣接して第1
ターンテーブル58が設けられている。ターンテーブル58
は、住宅ユニット1の進行方向後側を回動中心として90
度回動可能に構成され、移動台車56に載置された住宅ユ
ニット1を壁14Aに沿った方向から短辺方向の壁14Bに沿
った方向に向きを変えるように構成されている。
このターンテーブル58に隣接して、壁14Bに沿った方
向に延長された外壁パネル取付ライン60が配置されてい
る。外壁パネル取付ライン60には、移動台車56を移動さ
せるための第2ローラコンベア61と図示しないチェーン
コンベア等の牽引手段とが設けられ、このローラコンベ
ア61の上方には、コンベア架構62が設けられている。
コンベア架構62の上部は、第3図に示すように、上下
に2重に設けられたフレーム63,64がローラコンベア61
に沿って形成されており、下側のフレーム64には住宅ユ
ニット1の移動速度、つまり移動台車56を牽引する牽引
手段に同期して駆動される外壁パネル取付コンベア65が
取付けられている。架構62には、コンベア65上およびフ
レーム63上を自走して上下方向に循環移動される複数の
循環台車66が設けられている。
フレーム64の住宅ユニット1の進行方向の前後両端部
近傍には、略U字状に設けられたホイスト走行レール68
が設けられている。このレール68の下方には、第2図に
示すように、外壁パネル69がラック等に入れられて順次
搬送される外壁パネル搬送コンベア70が設けられ、レー
ル68を自走するホイスト71はコンベア70から外壁パネル
69を吊り上げて搬出可能に構成されている。また、レー
ル68の途中には、外壁パネル69を住宅ユニット1の短辺
側に取付ける場合と、長辺側に取付ける場合とでレール
68を切り換えるレール切換装置72が設けられている。
パネル69が吊り下げられたホイスト71は、レール68か
ら循環台車66上に移動可能に構成され、この循環台車66
に乗せられて住宅ユニット1と同速度で移動される。
第2ローラコンベア61に隣接して第2ターンテーブル
74が設けられている。ターンテーブル74は住宅ユニット
1の進行方向前側を回動中心として90度回転可能に構成
され、移動台車56に載置された住宅ユニット1を壁14B
に沿った方向から長辺方向の壁14Cに沿った方向に向き
を変えるとともに、進行方向に対する住宅ユニット1の
前後及び左右を反転するように構成されている。
ターンテーブル74に隣接して造作・設備取付ライン75
が配置されている。造作設備取付ライン75は、工場14の
長手方向の壁14Cに沿った方向の第3ローラコンベア76
を備え、ローラコンベア76上には移動台車56が互いに連
結された状態でチェーンコンベア等の牽引手段により移
動される。このローラコンベア76の壁14C側には造作・
設備取付ステージ77がコンベア76に沿って配置されてい
る。ステージ77には、住宅ユニット1に取付ける造作・
設備材が乗せられた台車78を移動台車56に同期させて移
動させる造作・設備用台車搬送手段79が設けられてい
る。
造作・設備取付ライン75の終端部分には、住宅ユニッ
ト1に防水シートを掛けるシート掛け装置80が設けられ
ている。造作・設備取付ライン75の終端は、移動台車56
を短辺方向に移動するトラバーサ81に接続されている。
このトラバーサ81は工場14の壁14Dの外側に設けられて
おり、トラバーサ81上の住宅ユニット1はフォークリフ
ト等でトラックに移載されて運び出されるようになって
いる。
造作・設備取付ライン75のローラコンベア76の工場内
部側には、一端がトラバーサ81に接続され、他端が移動
台車返送クレーン55のクレーン架構54の下方まで延長さ
れた移動台車返送コンベア83が配置され、このコンベア
83は造作・設備取付ステージ77と略同じ高さのカバー台
84で覆われている。
以上説明した各ライン15,20,25,30,35,40,50,60,75
は、工場14内において略U字状に配置され、その内側に
は屋根ユニットを生産する屋根ユニット生産ライン85
と、規格化されていない特注品等を生産する特装ライン
86とが設けられている。
次に本実施例の作用について説明する。
壁14D側から搬入された長辺梁6、柱10、短辺梁11は
それぞれストック装置16,31,36にストックされる。長辺
梁6は、ストック装置16からライン15に送られた後、ラ
イン15上を搬送されながら順次穴明け加工や溶接ロボッ
トによるブラケットの溶接接合等が行われる。この長辺
梁6は、振分手段17により2本づつ振り分けられて天井
パネル用台車21および床パネル用台車26に2本づつ平行
に固定される。
台車21上に載置固定された長辺梁6には、天井パネル
生産ライン20において野縁7が連結され、さらに天井用
面材8が貼着されて天井パネル2が生産される。この天
井パネル2は、天井走行クレーン23で吊り上げられて総
組みライン50に送られる。
一方、台車26上に載置固定された長辺梁6には、床パ
ネル生産ライン25において根太が連結され、さらに床用
面材9が貼着されて床パネル3が生産される。この床パ
ネル3は、床パネル搬送コンベア28で総組みライン50に
送られる。
柱10は、ストック装置31からライン30に送られ、ライ
ン30上を搬送されながら順次穴明け加工や内ダイアフラ
ム、柱頭・柱脚プレート等の溶接接合が行われる。この
柱10は、搬送手段37で妻パネル生産ライン40の妻パネル
用台車41に移載される。
また、短辺梁11は、ストック装置36からライン35に送
られて穴明け加工やブラケット溶接接合等が行われ、搬
送手段37で妻パネル生産ライン40の妻パネル用台車41に
移載される。
台車41上の柱10および短辺梁11は、妻パネル生産ライ
ン40において2本の平行な柱10の上端間および下端間に
短辺梁11が溶接接合されて妻パネル4,5が生産される。
この妻パネル4,5は搬送手段46で総組みライン50に贈ら
れる。
総組みライン50において、妻パネル4,5は天井パネル
2、床パネル3の両側に配置され、第4図に示すよう
に、柱10の上下端と天井パネル2、床パネル3の各長辺
梁6の両端部とが溶接されることにより、第5図の住宅
ユニット1が組み立てられる。住宅ユニット1は、クレ
ーン51により移動台車56上に載置固定され、第1ローラ
コンベア57、第1ターンテーブル58を介して外壁パネル
取付ライン60に搬送される。
外壁パネル取付ライン60においては、まず外壁パネル
69を吊り下げたホイスト71が循環台車66上に移動され
る。この循環台車66は、外壁パネル取付コンベア65によ
り移動台車56に同期して移動され、よって第2ローラコ
ンベア61上を移動台車56が移動しても循環台車66、つま
りホイスト71は、住宅ユニット1に対して相対的に停止
し、この状態で外壁パネル69は住宅ユニット1に取付け
られる。なお、外壁パネル取付ライン60では、軽量気泡
コンクリート製の外壁パネル69の他に窓サッシ等も取付
けられる。
外壁パネル69等が取付けられた住宅ユニット1は、移
動台車56に載置されたまま、第2ターンテーブル74を介
して造作・設備取付ライン75に搬送される。この際、タ
ーンテーブル74は住宅ユニット1の進行方向前側を回動
中心として第2図中反時計回りに回動されるため、住宅
ユニット1は進行方向に対して前後および左右が逆にな
って、第3ローラコンベア76上を移動される。
造作・設備取付ライン75では、住宅ユニット1を移動
しながら、階段ユニットやキッチンユニット、バスユニ
ット等が取付けられ、これにより住宅ユニット1が完成
される。
この住宅ユニット1は、検査された後シート掛け装置
80で防水用のシートを掛けられて、移動台車56ごとトラ
バーサ81まで搬送された後、フォークリフト等でトラッ
クの乗せられる。このように工場で生産された複数の住
宅ユニット1はトラックで建設現場に運ばれ、これらの
住宅ユニット1が前後、左右、上下に組み合わされて結
合されることにより、ユニット住宅が出来上がる。
住宅ユニット1が外された移動台車56は、トラバーサ
81から移動台車返送コンベア83および移動台車返送クレ
ーン55により初期位置まで返送される。
このような本実施例によれば、次のような効果があ
る。
すなわち、長辺梁生産ライン15の終端に振分手段17を
設け、ライン15で生産された長辺梁6を天井パネル生産
ライン20および床パネル生産ライン25に順次振り分けて
供給するように構成したので、従来のように各生産ライ
ン20,25毎に長辺梁6を加工する設備機器を設ける必要
がなく、設置する機器を少なくできて工場14の設備費を
低減できる。
また、住宅ユニット1を構成する各パネル2〜5は、
各生産ライン20,25,40より総組みライン50に順次供給さ
れるので、従来のように作業者がパネル2〜5を運ぶ必
要がなく、作業者の負担が軽減されて作業効率を向上で
きる。
さらに、各パネル生産ライン20,25,40は、互いに平行
にかつ各ライン20,25,40の流れ方向に直交する方向に隣
接して設けられ、各パネル2〜5はこれら生産ライン2
0,25,40上を順次搬送されているので、作業者は生産さ
れている各パネル2〜5の種類やサイズを容易に確認で
き、平行して搬送されている各パネル2〜5が互いにサ
イズが合ったものであるかも容易に確認できるので、た
とえ何れかのパネル2〜5の送り順序が間違っていた場
合でも総組みライン50に送る前に正しく直すことができ
る。従って、総組みライン50には常に正しいサイズのパ
ネル2〜5が搬送されるため、パネルサイズの間違い等
でライン50が停止されることがなく、住宅ユニット1の
生産効率を向上できる。
また、外壁パネル取付ライン60および造作・設備取付
ライン75は、第2ターンテーブル74を介して直交する方
向に設けられ、かつターンテーブル74は住宅ユニット1
の進行方向前側を回動中心として回動されるため、外壁
パネル取付ライン60でライン外側に向いていた住宅ユニ
ット1の側面は、造作・設備取付ライン75ではライン内
側を向くことになる。従って、ライン60でライン外側の
住宅ユニット1の面に外壁パネル69を取付けた場合、こ
の外壁パネル69が取付けられた面は造作・設備取付ライ
ン75ではライン内側を向き、造作・設備取付ステージ77
側には外壁パネル1が取付けられていない開放された面
が向くので、ステージ77から容易に住宅ユニット1内に
入って造作・設備材の取付作業を行うことができる。
さらに、外壁パネル69や造作・設備材をライン60,75
の外側、つまり工場14の壁14B,14C側から取付けること
ができるので、これらの外壁パネル69や造作・設備材を
壁14B,14C側から直接搬入できて搬入作業が容易に行え
る。
また、移動台車56を返送する返送コンベア83や返送ク
レーン55を設けたので、住宅ユニット1を搬出した後の
移動台車56を自動的に返送することができ、移動台車56
を循環させて効率良く使用することができる。
さらに、長辺梁生産ライン15から造作・設備取付ライ
ン75までの各ラインを略U字形状に配置し、その内側に
屋根ユニット生産ライン85と特装ライン86とを配置した
ので、工場14を平面矩形状に設けることができてその敷
地を有効に利用することができる。
なお、本発明は前述の実施例に限定されるものではな
く、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は
本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施例では長辺梁生産ライン15、柱生産
ライン30、短辺梁生産ライン35を隣接して平行に配置し
ていたが、これらを隣接させずに配置してもよく、工場
14の敷地に応じて適宜配置すればよい。要するに、少な
くとも各パネル生産ライン20,25,40が隣接して配置され
ていればよい。
また、前記各ライン15〜75は、略U字形に配置される
ものに限らず、略L字形や略I字形に設けるものでもよ
いが、略U字形に配置すれば敷地を有効に利用できると
いう利点がある。
〔発明の効果〕
以上の本発明の住宅ユニット生産ラインによれば、住
宅ユニットの生産ラインの設備費を低減できるととも
に、作業者の負担を軽減して作業効率を向上でき、かつ
住宅ユニットの生産効率も向上できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る住宅ユニットの生産ラ
インを示すブロック図、第2図はその平面図、第3図は
外壁パネル取付ラインと造作・設備取付ラインとを示す
概略斜視図、第4図は住宅ユニットを構成する天井パネ
ル、床パネル、妻パネルを示す斜視図、第5図は住宅ユ
ニットを示す斜視図である。 1……住宅ユニット、15……長辺梁生産ライン、17……
振分手段、20……天井パネル生産ライン、25……床パネ
ル生産ライン、30……柱生産ライン、35……短辺梁生産
ライン、40……妻パネル生産ライン、50……総組みライ
ン、60……外壁パネル取付ライン、75……造作・設備取
付ライン。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱および梁を備えてボックス状に形成され
    る住宅ユニットを生産する住宅ユニット生産ラインであ
    って、 長辺梁を生産する長辺梁生産ラインと、柱を生産する柱
    生産ラインと、短辺梁を生産する短辺梁生産ラインとを
    設け、 前記長辺梁生産ラインの終端部分に隣接させて、天井パ
    ネルを生産する天井パネル生産ラインと、床パネルを生
    産する床パネル生産ラインとを配置し、 前記長辺梁生産ラインの終端に、生産された長辺梁を、
    前記天井パネル生産ラインと床パネル生産ラインとに振
    分けて供給する振分手段を設けるとともに、 前記柱生産ラインで生産された柱と、短辺梁生産ライン
    で生産された短辺梁とから妻パネルを生産する妻パネル
    生産ラインと、前記天井パネル生産ラインと、前記床パ
    ネル生産ラインとを、互いに平行にかつ各ラインの流れ
    方向に直交する方向に隣接させて配置し、 前記各パネル生産ラインから供給される天井パネル、床
    パネルおよび妻パネルを組み立てて住宅ユニットを生産
    する総組みラインを前記各パネル生産ラインの終端側に
    設けたことを特徴とする住宅ユニット生産ライン。
JP2335167A 1990-11-29 1990-11-29 住宅ユニット生産ライン Expired - Fee Related JP2534800B2 (ja)

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芝山栄二「工場ソフトのノウハウ96」共立出版)(昭59−7−25)P.35〜41

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