JPH0879406A - 多重化通信装置 - Google Patents

多重化通信装置

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JPH0879406A
JPH0879406A JP6210102A JP21010294A JPH0879406A JP H0879406 A JPH0879406 A JP H0879406A JP 6210102 A JP6210102 A JP 6210102A JP 21010294 A JP21010294 A JP 21010294A JP H0879406 A JPH0879406 A JP H0879406A
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JP6210102A
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Koichi Takamoto
浩一 高本
Toyota Honda
豊太 本多
Shuichi Nakano
修一 中野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 G3ファクシミリ信号と他の信号あるいはデ
ータとを多重化して通信できる装置を提供すること。 【構成】 ファクシミリ制御部106は、G3ファクシ
ミリの所定の通信手順を行い、ファクシミリ信号とファ
クシミリデータの変換を行う。また、音声信号は所定の
手順で符号化音声データに変換される。ファクシミリデ
ータと符号化音声データとは多重化/分離部112で多
重化して、通信制御部113及びモデム114を介し
て、相手端末との間で多重化通信を行う。 【効果】 G3ファクシミリ通信と音声など他の信号あ
るいはデータとの多重化通信を行うことができる。ま
た、外部接続するファクシミリ装置はG3ファクシミリ
の標準機能のみ備えていれば、多重化通信を行いながら
G3ファクシミリ通信を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多重化通信装置に係
り、特に、多重化通信技術を用いることにより、1つの
回線でG3ファクシミリ信号と他の信号またはデータと
を同時に通信することのできる機能を有する多重化通信
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置は、公衆回線等を利用
して遠隔地との間で文書や図面などを画像情報として送
受信することができる伝送装置である。また、G3ファ
クシミリとは、ITU(旧CCITT)勧告T.30で
規定された機能を有するファクシミリのことである。ま
た、多重化通信装置とは、何らかの多重化手段を用いて
2種類以上の信号を多重化し、1つの通信回線で同時に
通信を行えるようにした装置のことである。ここで通信
回線とは、公衆回線網やISDN(Integrated Service
s Digital Network )などの有線による通信網の他、電
波による通信網も含まれる。
【0003】近年、通信装置では、通信する情報や信号
を何らかの方法によって多重化することにより、1つの
通信回線で複数の情報や信号を通信する装置が実現され
ている。例えば、公衆回線網を用いたTV電話は、画像
信号と音声信号を多重化して通信する装置であり、上記
の装置に該当する。
【0004】このような多重化通信を行える通信装置の
中で、ファクシミリ信号と他の信号あるいはデータとを
多重化して送信し、受信側では多重化された信号を元の
信号に分離することにより、ファクシミリ通信と他の信
号あるいはデータとの通信が同時に行えるようにした装
置が提案されている。例えば、特開平5−211580
号公報には上記したような装置が開示されており、この
先願公報の装置によれば、使用者は、通話やデータ通信
を行いながら、同時にファクシミリの通信を行うことが
できる。
【0005】ところで、従来技術によるファクシミリ信
号と他の信号あるいはデータとを多重化通信する装置で
は、多重化通信に対応できるように独自の機能拡張をし
ており、従来のファクシミリ通信手順とは異なる新しい
通信手順を用いたり、特殊な通信方法を用いたりしてい
た。例えば、上記の先願公報による手法では、ファクシ
ミリのエラーコレクションモード(ECM)機能に独自
の通信手順を追加することによって、ファクシミリ通信
と他のデータとの多重化通信を実現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来技術で
ファクシミリを多重化通信するには、多重化通信機能を
備える専用のファクシミリ装置を用いねばならず、従来
より普及しているG3ファクシミリを用いてファクシミ
リの多重化通信を行うことができなかった。
【0007】そこで本発明は、従来のG3ファクシミリ
装置を外部接続して利用することができ、接続するG3
ファクシミリ装置に特殊な機能やオプション機能を付加
することなく、G3ファクシミリの標準機能のみで、フ
ァクシミリ通信と他の信号あるいはデータの通信とを同
時に行うことができる多重化通信装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による多重化通信装置は、G3ファクシミリ
信号の所定の変復調を行い、G3ファクシミリの所定の
通信手順を行うG3ファクシミリ通信手段と、ファクシ
ミリ信号と多重化する他の信号あるいはデータのインタ
ーフェイスをとり、この信号あるいはデータを所定の手
順で符号化し、また、符号化された信号あるいはデータ
を復号化して元の信号あるいはデータにする符号化/復
号化手段と、G3ファクシミリ通信手段から出力される
ファクシミリの通信手順データ及び画像データ(以下、
これをファクシミリデータと記述する)と、符号化/復
号化手段から出力されるデータとを所定の手順で多重化
して、多重化データを出力する多重化手段と、多重化手
段から出力される多重化データの通信回線への入出力の
際に所定の変復調を行い、多重化通信装置間で所定の通
信手順を行い、多重化データの伝送制御を行う多重化通
信制御手段と、多重化通信制御手段から出力される多重
化データを、所定の手順によりファクシミリデータとそ
の他のデータとに分離する分離手段とを、具備する。
【0009】
【作用】G3ファクシミリ通信手段は、本装置に接続さ
れているG3ファクシミリ装置からのファクシミリ信号
の検出を行い、ファクシミリ信号が入力されたらこれを
所定の手順で復調し、ファクシミリデータを出力する。
また、符号化/復号化手段は、G3ファクシミリ信号と
多重化する他の信号あるいはデータを、所定の手順によ
り符号化して、符号化データを出力する。そして、多重
化手段により、ファクシミリデータと符号化データとを
多重化する。この後、多重化通信制御手段により、多重
化手段から出力された多重化データを、所定の手順によ
って相手端末へ送信する。
【0010】また、相手端末から通信回線を介して通信
されてくる多重化データの信号は、多重化通信制御手段
により、所定の手順で受信して分離手段へ出力し、分離
手段では、多重化データをファクシミリデータと符号化
データとに分離する。そして、ファクシミリデータは、
G3ファクシミリ通信手段により所定の手順で変調し、
本装置に接続されているG3ファクシミリに出力する。
また、符号化データは、符号化/復号化手段により所定
の手順で復号化され、元の信号あるいはデータとして出
力される。これにより、1つの通信回線で、G3ファク
シミリ信号とその他の信号あるいはデータとを多重化し
て同時に通信することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとに詳細に説明す
る。図1は、本発明の1実施例に係る多重化通信装置の
構成を示すブロック図である。本実施例による多重化通
信装置では、G3ファクシミリ装置及び通常の電話機を
接続して使用し、通信回線として公衆回線網を利用す
る。そして、これらの電話機及びファクシミリ装置から
の信号を多重化し、また、相手装置から送信されてくる
多重化された信号を、電話の信号とファクシミリ信号と
に分離することにより、1本の電話回線で、通話及びG
3ファクシミリ通信を同時に行うことができるようにし
ている。また、本実施例の多重化通信装置に接続する電
話機あるいはファクシミリ装置を用いることで、通常の
アナログ音声通信あるいはG3ファクシミリ通信を行う
ことができる。以下、これら各々を多重化モード,電話
モード,ファクシミリモードと呼ぶ。
【0012】まず、図1に示した構成を説明する。同図
において、101はシステム制御部で、多重化通信装置
全体の統括制御を司る。102はメモリで、ファクシミ
リの通信手順データや画像データと音声データとの符号
化及び復号化の作業領域、あるいは通信制御部113で
通信データのバッファを行うための作業領域等々に用い
られる。103は液晶やランプなどの各種表示器からな
る表示部、104は各種モードの入力を行う複数のキー
スイッチを具備した操作入力部である。
【0013】105はFAXモデムで、G3ファクシミ
リの通信手順のための通信処理や所定の変復調を行う機
能を有し、G3ファクシミリの通信に用いる信号の検出
や送出を行う。106はファクシミリ制御部で、システ
ム制御部101からの要求に従って、本装置に接続され
ているG3ファクシミリ119や相手端末からのファク
シミリの通信手順データを解析し、これらの装置へのフ
ァクシミリ通信手順データを作成し、システム制御部1
01及びFAXモデム105との間でデータの入出力を
行う。
【0014】107はA/D変換部で、電話機118か
らのアナログの音声信号をデジタルデータに変換する。
108は音声符号化部で、A/D変換部107でデジタ
ル化された音声データを圧縮し、符号化する。109は
音声復号化部で、システム制御部101から出力された
符号化された音声データ(以下、符号化音声データと記
述する)を伸張し、復号化する。110はD/A変換部
で、復号化された音声データをアナログの音声信号に変
換する。111は2線4線変換部で、アナログ音声信号
を送信信号と受信信号とに分離し、あるいは送信信号と
受信信号とを混合する。
【0015】112は多重化/分離部で、システム制御
部101から出力される符号化音声データ及びファクシ
ミリデータを、所定の手順で多重化する多重化部と、通
信制御部113から出力される相手端末からの多重化デ
ータを、符号化音声データ及びファクシミリデータに分
離する分離部からなる。113は通信制御部で、相手端
末との間で所定の通信手順を実行し、通信するデータの
制御を行う。114はモデムで、通信制御部113から
制御され、通信手順信号の送信や検出、データ通信の際
の所定の変復調処理を実行する。
【0016】115は網制御部で、システム制御部10
1からの指示により、電話線路,ファクシミリ線路,あ
るいはモデム側に切り替え、通信回線との接続を制御す
る。116は電話機を接続する電話用モジュラー端子、
117はファクシミリ装置を接続するファクシミリ用モ
ジュラー端子、118は通話に使用する電話機、119
はファクシミリ通信に使用するG3ファクシミリ装置で
ある。
【0017】システム制御部101は、ファクシミリ制
御部106から出力されるファクシミリデータ及び音声
符号化部108から出力される符号化音声データの多重
化/分離部112への出力制御を行ない、また、多重化
/分離部112で分離されたファクシミリデータ及び符
号化音声データのファクシミリ制御部106及び音声復
号化部109への出力制御を行ない、また、ファクシミ
リデータ及び符号化音声データのメモリ102へのバッ
ファを行ない、また、通信制御部113への通信制御指
示を行ない、また、電話モード,ファクシミリモード,
多重化モードの各モードに応じて網制御部115の接続
の切り替え指示を行ない、また、表示部103への表示
指示を行ない、また、操作入力部104からの入力監視
を行う。
【0018】通信制御部113は、システム制御部10
1からの指示に従って、モデム114を介して相手多重
化通信装置との間で、多重化モードへの通信手順の確立
及び多重化データの送受信を行い、また、多重化/分離
部112から出力される多重化データに所定の通信制御
符号を付加して、モデム114への出力制御を行い、ま
た、モデム114から出力される復調された多重化通信
データのデータ誤り検出、及び多重化/分離部112へ
の転送を行う。
【0019】本実施例では、多重化モードへの移行は、
例えば、次のように行うことができる。公衆回線網の回
線の呼が確立した直後に、システム制御部101は、網
制御部115をモデム114側に切り替え、多重化モー
ドへ入るための所定の通信手順を通信制御部113及び
モデム114を介して実行し、手順信号の送出を行う。
同時に、相手端末から送信されてくる信号の検出を行
い、多重化モードに移行するための手順信号をモデム1
14が検出したら、システム制御部101は、通信制御
部113及びモデム114を介して、相手端末と多重化
モードによる通信を行うための通信手順を開始する。そ
して、相手端末と本装置との間で多重化モードの手順が
確立したら、多重化データの通信を開始する。一方、相
手端末が本装置との間で多重化モードによる通信を行う
ことができない装置である場合は、システム制御部10
1は、網制御部115を電話線路側あるいはファクシミ
リ線路側に切り替え、電話モードあるいはファクシミリ
モードに移行する。
【0020】また、多重化モードに移行する他の方法と
して、操作入力部104に多重化モードへ移行するよう
に指示するスイッチを設け、利用者がこのスイッチを押
したら多重化モードへ移行するようにしてもよい。図2
は、このようなスイッチを操作入力部104に設けた例
であり、同図において、1041は相手端末との間で多
重化モードの通信手順を開始するように指示するスイッ
チである。本例の場合、回線の呼が確立した直後は、シ
ステム制御部101は、網制御部115を電話線路側に
切り替えて電話モードに移行し、通常の電話通信が行え
るようにする。また、網制御部115をモデム114に
も接続し、相手端末が多重化モードに移行する通信手順
信号を送出しているかどうかの検出を行う。また、同時
にシステム制御部101は、スイッチ1041が押され
たかどうかの検出も行う。そして、相手端末からの多重
化モードの通信手順信号をモデム114が検出するか、
あるいは利用者がスイッチ1041を押してこれをシス
テム制御部101が検出すると、システム制御部101
は、網制御部115をモデム114のみの接続状態に
し、通信制御部113及びモデム114を介して、相手
端末との間で多重化モードへ移行するための通信手順を
開始する。
【0021】ところで、多重化モードに移行する際に
は、本装置と相手装置との間で手順信号の通信が行われ
るため、電話による通信ができなくなる。そこで、この
間の不都合をなくすために、本実施例においては、例え
ば多重化モードへ移行する通信手順を行っている間はメ
ッセージ音声等を電話機118に出力し、利用者にこの
音声が聞こえるようにすることで、本装置が多重化モー
ドへ移行する手順を行っていることがわかるようにして
いる。
【0022】これは、例えば以下のようにして実現でき
る。すなわち、メモリ102には、予め「しばらくお待
ち下さい」等のメッセージ音声かあるいは保留音声を符
号化した音声データを蓄積しておく。そして、システム
制御部101が、網制御部115をモデム114側に切
り替え、通信制御部113及びモデム114を介して相
手端末との間で多重化モードへ移行する通信手順を開始
すると、システム制御部101は、メモリ102に蓄積
されているメッセージ音声あるいは保留音声の符号化音
声データを順次読み出し、音声復号化部109に出力す
る。出力された符号化音声データは、音声復号化部10
9で復号化され、D/A変換部110でアナログ音声信
号に変換されて、2線4線変換部111及び電話機用モ
ジュラー116を介して、電話機118に出力される。
そして、本装置と相手端末との間で多重化モードに移行
する通信手順が確立するか、または多重化モードへ移行
せずに電話モードに入ると、システム制御部101は、
メモリ102からの符号化音声データの読み出し及び音
声復号化部109への出力を停止して、多重化モードま
たは電話モードによる音声通信を開始する。
【0023】また、本装置の多重化モードへの移行を回
線の呼が確立した直後に行う先に述べた方法の場合に
は、メッセージ音声あるいは保留音以外に、擬似RBT
(リング・バック・トーン)を用いることができる。回
線の呼が確立した直後に先に述べた手順で、本装置と相
手装置との間で多重化モードに移行する通信手順が開始
されると、システム制御部101は、メモリ102に蓄
積されている擬似RBTの符号化音声データを読み出し
て、音声復号化部109へ出力し、メッセージ音声の場
合と同様の手順により、電話機118に擬似RBTを出
力する。そして、多重化モードに移行する通信手順が確
立すると、システム制御部101は擬似RBTの出力を
停止して、多重化モードによる音声通信を開始する。こ
の例では、利用者が相手に電話する際、利用者は多重化
モードへ移行する通信手順を行っている間も擬似RBT
を聞いているので、相手との通話が可能になったとき
に、通信モードが電話モードであるかあるいは多重化モ
ードであるかを気にしなくてよい。
【0024】多重化モードでのファクシミリ信号及び音
声信号の多重化通信の方法は、これらの信号を所定の手
順でディジタル符号化して、ファクシミリデータ及び符
号化音声データとし、さらにこれらのデータを時分割多
重化して、多重化データにする。そして、多重化データ
を、全二重モデムより相手端末との間で双方向に通信す
る。以下、これについて説明する。
【0025】電話機118からのアナログ音声信号は、
電話機用モジュラー端子116を介して入力され、2線
4線変換部111で、送信側の音声信号と受信側の音声
信号に分けられる。そして、送信側の音声信号は、A/
D変換部107でデジタル信号に変換され、音声符号化
部108で符号化あるいは圧縮符号化されて、符号化音
声データとしてシステム制御部101に出力される。
【0026】また、G3ファクシミリ装置119からの
ファクシミリ信号は、ファクシミリ用モジュラー端子1
17を介してFAXモデム105へ入力される。FAX
モデム105は、G3ファクシミリ装置119からのフ
ァクシミリ通信手順信号を検出すると、ファクシミリ制
御部106にこれを伝え、ファクシミリ制御部106
は、FAXモデム105を介して復調されたデータを受
け取り、検出した信号や通信手順データの内容を解析し
て、相手端末との間でファクシミリ通信を行うための通
信手順データに変換して、システム制御部101に出力
する。
【0027】システム制御部101は、音声符号化部1
08から出力される符号化音声データ及びファクシミリ
制御部106から出力されるファクシミリデータを、多
重化/分離部112において所定の方法で多重化して多
重化データとし、通信制御部113に出力する。通信制
御部113は、多重化/分離部112から出力される多
重化データを、所定の手順で順次モデム114に出力
し、モデム114で変調して通信回線を介して相手端末
に送信する。
【0028】上記の動作と同時に、相手端末でも同様の
手順で、音声信号(符号化音声データ)及びファクシミ
リ信号(ファクシミリデータ)を多重化して、本装置へ
多重化データの信号を送信している。相手装置から送信
された多重化データの変調信号は、本装置のモデム11
4で検出及び復調され、通信制御部113へ出力され
る。通信制御部113では、多重化データの通信による
データ誤りの検出あるいは訂正を行い、多重化データを
順次多重化/分離部112へ出力する。多重化/分離部
112では、通信制御部113から出力された多重化デ
ータを受け取ると、所定の手順により符号化音声データ
とファクシミリデータとに分離して、システム制御部1
01に出力する。システム制御部101は、多重化/分
離部112から出力される符号化音声データ及びファク
シミリデータを、メモリ102を介してバッファし、符
号化音声データは音声復号化部109へ、また、ファク
シミリデータはファクシミリ制御部106へ順次転送す
る。
【0029】符号化音声データは、音声復号化部109
で復号化または伸張復号化されてデジタルデータに変換
され、さらにD/A変換部110によりアナログの音声
信号に変換される。そして、この音声信号は、2線4線
変換部111で送信側の音声信号と混合されて、電話用
モジュラ端子116を介して電話機118へ出力され
る。
【0030】また、ファクシミリデータは、ファクシミ
リ制御部106でG3ファクシミリのデータに変換さ
れ、FAXモデム105でG3ファクシミリの通信手順
信号に変調される。この変調信号は、ファクシミリ用モ
ジュラー端子117を介して、G3ファクシミリ119
へ出力される。
【0031】次に、ファクシミリデータ及び符号化音声
データの多重化、及び分離の方法について説明する。多
重化/分離部112では、システム制御部101から出
力される符号音声データとファクシミリデータとを、所
定の手順で多重化して多重化データとし、通信制御部1
13に出力する。また、通信制御部113から出力され
る多重化データを、所定の手順で符号化音声データとフ
ァクシミリデータとに分離して、システム制御部101
へ出力する。多重化及び分離の手順は、例えば以下のよ
うに行うことができる。
【0032】図3に多重化/分離部112の内部構成の
1例を示す。同図において、301は多重化/分離制御
部で、符号化音声データとファクシミリデータの多重化
の制御、及び多重化データの分離の制御を行う。302
はバッファAで、システム制御部101から出力される
符号化音声データをバッファする。303はバッファB
で、システム制御部101から出力されるファクシミリ
データをバッファする。304はバッファCで、分離さ
れた符号化音声データをバッファする。305はバッフ
ァDで、分離されたファクシミリデータをバッファす
る。306はスイッチAで、バッファAからの符号化音
声データあるいはバッファBからのファクシミリデータ
を切り替える。307はスイッチBで、多重化データの
バッファCあるいはバッファDへの出力を切り替える。
308は制御符号付加部で、スイッチAから出力される
データに、データの種類やサイズなどの制御符号を付加
し、多重化データにする。309は制御符号検出部で、
受信した多重化データの制御符号を検出し、制御符号の
内容を多重化/分離制御部301に伝える。
【0033】また、図4に多重化データの構成の1例を
示す。同図に示した例では、符号化音声データ及びファ
クシミリデータを一定データ量で区切り、前部に制御符
号を付加してパケットにしている。また、パケットは、
符号化音声データからなるパケットと、ファクシミリデ
ータからなるパケットの2種類を用意している。制御符
号には、パケットのデータが符号化音声データかあるい
はファクシミリデータであるかを区別する符号や、その
パケットにある符号化音声データあるいはファクシミリ
データの長さを示す符号や、端末の状態や通信状態など
を示す符号などがある。
【0034】以下、図4に示すパケットのデータ構成
で、多重化及び分離を行う手順について説明する。多重
化の制御手順は、システム制御部101から出力される
符号化音声データ及びファクシミリデータを、バッファ
A302及びバッファB303にそれぞれ蓄積し、これ
らのバッファに一定量のデータが蓄積されると、多重化
/分離制御部301がスイッチA306を切り替えて、
データを所定の量だけ制御符号付加部308に出力し、
制御符号付加部308で上記した制御符号を付加して多
重化データにし、通信制御部113へ出力する。
【0035】バッファA302及びバッファB303は
FIFO(ファースト・イン・ファースト・アウト)の
構造をもっており、システム制御部101から出力され
る符号化音声データはバッファA302へ、またファク
シミリデータはバッファB303へ順次蓄積される。多
重化/分離制御部301は、バッファA302及びバッ
ファB303に蓄積されている符号化音声データ及びフ
ァクシミリデータの量を監視しており、バッファA30
2あるいはバッファB303のどちらかに所定量のデー
タが蓄積されると、多重化/分離制御部301は、まず
制御符号付加部308を動作させ、これから出力するデ
ータの種類,出力するデータ長,端末の状態や通信状態
などを示す制御符号を、通信制御部113に出力する。
また、多重化/分離制御部301は、スイッチA306
を所定量のデータが蓄積された側のバッファに接続し、
制御符号付加部308が制御符号の出力をし終わると、
バッファにあるデータを先頭から順次制御符号付加部3
08へ出力し、制御符号に引き続けてデータを通信制御
部113へ出力する。そして、所定量のデータをバッフ
ァから出力し終わると、スイッチA306の接続を切り
離し、データの出力を停止する。以上のような手順を、
バッファA302あるいはバッファB303に所定量の
符号化音声データあるいはファクシミリデータが蓄積さ
れるごとに行うことで、符号化音声データ及びファクシ
ミリデータの多重化、及び多重化データの通信制御部1
13への出力を行うことができる。
【0036】分離の制御手順は、通信制御部113から
出力される多重化データを、制御符号検出部309に入
力して制御符号の検出を行い、制御符号を検出するとこ
れを多重化/分離制御部301に伝え、多重化/分離制
御部301は、制御符号の情報にしたがって、スイッチ
B307の切り替えを行い、データをバッファC304
あるいはバッファD305に蓄積する。
【0037】制御符号検出部309は、通信制御部11
3から出力される多重化データの内容を監視しており、
多重化データに含まれている制御符号の検出を行う。そ
して、制御符号を検出すると、制御符号の情報を多重化
/分離制御部301に伝える。多重化/分離制御部30
1は、制御符号検出部309が検出した制御符号の情報
を受け取ると、この情報を解析して、制御符号検出部3
09で以後入力されるデータの種類やデータ長などの情
報を検出する。また、端末の状態や通信状態を示す符号
は、システム制御部101に伝えられる。そして、多重
化/分離制御部301は、スイッチB309に対して、
データの種類が符号化音声データである場合にはバッフ
ァC304へ、ファクシミリデータである場合にはバッ
ファD305へ切り替える指示を出す。バッファC30
4及びバッファD305もFIFOの構造をもってお
り、多重化/分離制御部301の指示により、スイッチ
B307をバッファC304あるいはバッファD305
に接続すると、符号化データに続いて入力されるデータ
は接続したバッファに順次蓄積される。
【0038】ここで、多重化データの構成は図4に示す
構成以外に、例えば図5に示すような構成であってもよ
い。同図に示した例では、パケットを、制御符号,符号
化音声データ,ファクシミリデータの配置順序で構成
し、1つのパケット中に符号化音声データとファクシミ
リデータとを含むようにしている。制御符号には、パケ
ット中の符号化音声データのデータ長,ファクシミリデ
ータのデータ長,端末の状態や通信状態などを示す符号
などがある。
【0039】以下、図5に示すパケットのデータ構成
で、多重化及び分離を行う手順について説明する。多重
化の制御手順は、バッファA302及びバッファB30
3の双方に所定量のデータが蓄積されると、制御符号付
加部308から制御符号の出力を開始し、続いて、スイ
ッチA306をバッファA302,バッファB303の
順に切り替えることでデータを多重化し、通信制御部1
13へ出力する。
【0040】多重化/分離制御部301では、バッファ
A302及びバッファB303に蓄積されている符号化
音声データ及びファクシミリデータの量を監視し、バッ
ファA302及びバッファB303の双方に所定量のデ
ータが蓄積されると、多重化/分離制御部301は、制
御符号付加部308に対して制御符号を通信制御部11
3へ出力するように指示し、制御符号付加部308から
制御符号の出力が開始される。制御符号の出力が終わる
と、多重化/分離制御部301は、スイッチA306を
バッファA302に接続し、符号化音声データを制御符
号に引き続いて出力する。そして、符号化音声データを
所定量出力すると、多重化分離制御部301は、スイッ
チA306をバッファB303に接続し、ファクシミリ
データを符号化音声データに続いて出力する。そして、
ファクシミリデータを所定量出力し終わると、スイッチ
A306の接続を切り離し、データの出力を停止する。
以上のような手順を、バッファA302及びバッファB
303に所定量のデータが蓄積されるごとに行うこと
で、符号化音声データ及びファクシミリデータの多重
化、及び多重化データの通信制御部113への出力を行
うことができる。
【0041】分離の制御手順は、多重化データ中の制御
符号を、制御符号検出部309が検出するとこれを多重
化/分離制御部301に伝え、多重化/分離制御部30
1は、制御符号の情報にしたがって、スイッチB307
をバッファC304,バッファD305の順に切り替え
ることで、多重化データを符号化音声データとファクシ
ミリデータとに分離し、各バッファにデータを蓄積す
る。
【0042】制御符号検出部309は、図4に示したパ
ケットを用いて説明した手順と同様にして、制御符号の
検出及び多重化/分離制御部301への伝達を行い、多
重化/分離制御部301は、制御符号を解析して、制御
符号検出部309で以後入力される符号化音声データ及
びファクシミリデータのデータ長の検出、及び端末の状
態や通信状態を示す符号のシステム制御部101への伝
達を行う。そして、多重化/分離制御部301は、スイ
ッチB307をバッファC304側に接続して符号化音
声データをバッファC304に蓄積し、符号化音声デー
タのデータ長分だけ蓄積を終えると、多重化分離制御部
301は、スイッチB307をバッファD305に接続
してファクシミリデータをバッファDに蓄積する。これ
により、多重化データを符号化音声データ及びファクシ
ミリデータに分離することができる。
【0043】なお、図5の符号化音声データ及びファク
シミリデータの構成は逆でもよい。この場合、多重化及
び分離の際のスイッチA306及びスイッチB307の
切り替え順が逆になる。
【0044】また、図4あるいは図5のようなパケット
で通信する方法として、例えば、HDLC方式やキャラ
クタ同期方式等を用いることができる。
【0045】また、図4あるいは図5に示すパケットで
は、パケットにおける符号化音声データ及びファクシミ
リデータのデータ長を固定長とすることにより、制御符
号のうち、これらのデータ長を示す符号を省略すること
ができる。
【0046】次に、多重化モードでG3ファクシミリ通
信を行う手順について説明する。はじめに、G3ファク
シミリの通信手順を簡単に説明する。図6は、ITU勧
告T.30に従ったG3ファクシミリの一般的な伝送手
順を示すシーケンス図である。図6に示した例では、発
呼側及び被呼側とも手動モードである。
【0047】ファクシミリの利用者が、通信を行うため
にお互いにファクシミリの動作開始を指示するボタンを
押すと、受信側は送信側へ、被呼局識別信号(ファクシ
ミリ受信側から送られる着呼端末がファクシミリ端末で
あることを示す信号)CEDを送信し、続いて、受信端
末がITUの非標準機能を備えていることを示す信号N
SFと、被呼加入者識別信号CSIと、ITUの標準機
能を備えていることを示す信号DISとからなる信号を
送信する。
【0048】送信側は、受信側からのCED信号及びN
SF,CSI,DIS信号を受信すると、受信側へ、送
信端末識別信号TSIと、非標準機能設定信号NSS
と、ディジタル命令信号DCSとからなる信号を送信
し、続いて、トレーニングチェック信号TCFを送信す
る。
【0049】受信側は、上記トレーニングチェック信号
TCFにエラーがなく正常に受信されると、送信側へ受
信準備信号CFRを送信する。送信側は、CFRを検出
すると、メッセージ信号MESSを送信する。
【0050】送信側は、次に送るべき原稿がない場合に
は、手順終了信号EOPを送出する。受信側は、手順終
了信号EOPを検出後、メッセージが正常に受信されて
いれば、送信側へメッセージ確認信号MCFを送出す
る。
【0051】送信側は上記メッセージ確認信号MCFを
受信すると、切断信号DCNを受信側に送信して、送信
を終了する。受信側は、切断信号DCNを受信すると、
受信を終了する。以上の手順によりファクシミリの通信
が行われる。
【0052】なお、図6において、CED信号はトーナ
ル信号であり、CSI信号,DIS信号,TSI信号,
NSS信号,DCS信号,CFR信号,EOP信号,M
CF信号及びDCN信号は、HDLCフォーマットによ
る信号であり、TCF信号及びMESS信号はバイナリ
ーコード信号である。また、図6には示していないが、
ファクシミリ送信側から送られるファクシミリ通信であ
ることを示す公知のCNG信号もトーナル信号である。
また、CNG,NSF,CSI,TSI,NSSはオプ
ション信号である。
【0053】次に、図4に示すパケットによる多重化モ
ードでの通信の様子の1例を、図7に示す。多重化モー
ドでは、電話機118による符号化音声データの通信
は、常時行われた状態になるが、ファクシミリデータの
通信は、本装置に接続されているG3ファクシミリ装置
119がファクシミリ通信を行っている間だけ行われ
る。したがって、ファクシミリ通信を行っていない場
合、図7の(1)に示すように、通信回線では符号化音
声データのパケットのみが通信される。双方の多重化通
信装置に接続されているG3ファクシミリ119のどち
らか一方がファクシミリ通信を開始すると、多重化モー
ドでのファクシミリ通信が開始され、図7の(2)に示
すように、通信回線では符号化音声データのパケット及
びファクシミリデータのパケットの通信が行われる。
【0054】トーナル信号であるCED信号及びCNG
信号を多重化通信装置間で通信する方法は、例えば、あ
らかじめCED信号あるいはCNG信号を表す符号を定
めておき、相手多重化通信装置からCED信号を表す符
号を受信したら、システム制御部101は、ファクシミ
リ制御部106にCED信号を出力するように指示し、
また、CNG信号を表す符号を受信したら、ファクシミ
リ制御部106にCNG信号を出すように指示する。フ
ァクシミリ制御部106は、システム制御部101から
の指示を受けるとFAXモデム105を介して、G3フ
ァクシミリ装置119に対してCED信号あるいはCN
G信号を送信する。
【0055】次に、本装置での多重化モードにおけるG
3ファクシミリ通信の様子の1例を、図8に示す。同図
に示した例では、ファクシミリ装置Aが受信側で、ファ
クシミリ装置Bが送信側であり、ファクシミリ装置Aか
らG3ファクシミリの通信手順を開始している。多重化
モードにおいて、ファクシミリ通信を行っていない状態
のとき、多重化通信装置A及び多重化通信装置Bのシス
テム制御部101は、ともにそれぞれのFAXモデム1
05を介して、G3ファクシミリ装置119からファク
シミリ通信手順の信号が入力されているかどうかの検出
を行っている。
【0056】A側の利用者がファクシミリ装置Aの動作
開始ボタンを押すと、ファクシミリ装置Aは、受信動作
を開始しCED信号を送出する。この信号は多重化通信
装置AのFAXモデム部105で検出され、ファクシミ
リ制御部106にこれが伝えられる。ファクシミリ制御
部106は、CED検出を受けると、所定の手順でCE
D信号を表すファクシミリデータ(CED’)を作り、
これをシステム制御部101へ転送する。システム制御
部101は、前述した手順によりファクシミリデータと
符号化音声データとを多重化し、多重化データを多重化
通信装置Bに通信する。
【0057】多重化通信装置Bでは、前述した手順によ
り多重化データをファクシミリデータと符号化音声デー
タとに分離し、ファクシミリデータは、システム制御部
101を介してファクシミリ制御部106に送られる。
ファクシミリ制御部106では、多重化通信装置Aから
通信されてきたファクシミリデータの内容を解析し、多
重化通信装置AがCED信号を通信したことを検出する
と、FAXモデム105を介して、ファクシミリ装置B
に対してCED信号を出力する。ファクシミリ装置B
は、利用者が動作開始ボタンを押すことにより、G3フ
ァクシミリの通信手順に従って送信動作を開始する。
【0058】続いてファクシミリ装置Aでは、CED信
号の次に、NSF,CSI,DIS信号を出力し、この
各信号は、多重化通信装置AのFAXモデム105でバ
イナリデータに復調され、ファクシミリ制御部106に
送られる。ファクシミリ制御部106は、NSF,CS
I,DISのバイナリデータを、ファクシミリデータN
SF’,CSI’,DIS’に変換し、多重化通信装置
Aは、CED信号と同様に、これらのファクシミリデー
タを多重化して多重化通信装置Bへ通信する。多重化通
信装置Bでは、分離したファクシミリデータを、ファク
シミリ制御部106がNSF,CSI,DISのバイナ
リデータに変換し、これをFAXモデム105で変調し
てNSF,CSI,DIS信号にし、ファクシミリ装置
Bへ出力する。
【0059】以下、同様の手順で、ファクシミリ装置A
及びファクシミリ装置Bから出力されるG3ファクシミ
リの通信手順信号は、多重化通信装置Aと多重化通信装
置Bとの間で多重化通信され、相手ファクシミリ装置に
送信される。このような手順により、多重化モードでG
3ファクシミリ通信を行うことができる。
【0060】なお、多重化モードでファクシミリ通信を
行っている間、図7(2)の例に示すように、ファクシ
ミリデータのパケットの通信と同時に、符号化音声デー
タのパケットの通信も随時行われている。また、メッセ
ージMESSは、先に多重化及び分離の手順で説明した
ような手順により、パケット単位のデータ長に分割され
て(MESS1,MESS2,‥‥,MESSn)、随
時通信される。
【0061】また、TCF信号は、1.5秒間一定値
“0”を連続送信するので、このデータは多重化通信装
置間では通信せず、図9に示すように、TCF信号の開
始と終了を示す符号をあらかじめ用意して、この符号を
通信するようにしてもよい。
【0062】ところで、以上のような手順でG3ファク
シミリの多重化通信を行うと、一方のファクシミリ装置
が出力したG3ファクシミリ信号が、相手ファクシミリ
装置に通信されるまでに、多重化通信装置A及び多重化
通信装置Bによる、G3ファクシミリ信号の変換処理や
多重化通信の時間だけ遅延が発生する。このため、例え
ばファクシミリ装置Aが通信手順信号を送信してから、
ファクシミリ装置Bの応答信号を受信するまで、多重化
通信装置により往路と復路にそれぞれ伝送遅延が生じ
る。G3ファクシミリの通信手順では、手順信号を送信
してから3.5秒以内に相手装置からの応答信号が受信
されない場合には、再び同じ手順信号を送信することが
規定されている。したがって、例えば図10に示すよう
に、相手ファクシミリ装置からの応答信号を、多重化通
信装置が手順信号を送信したファクシミリ装置に伝達す
る前に、この手順信号を送信したファクシミリ装置が、
再び同じ手順信号を送信してしまうことが起こり得る。
【0063】G3ファクシミリの通信では半二重通信を
用いるので、通信をしている一方の端末が通信手順信号
を送信している間は、もう一方の端末は受信をしなけれ
ばならない。そこで本実施例においては、ファクシミリ
制御部106は、本多重化通信装置に接続されているG
3ファクシミリ装置119が、ファクシミリ通信手順信
号を送信しているときに相手多重化通信装置からの応答
信号のファクシミリデータを受け取った場合は、図10
に示すように、G3ファクシミリ装置119(ファクシ
ミリ装置A)がファクシミリ通信手順信号を送信してい
る間は待ち、これが終わったらファクシミリ装置Aに対
して応答信号を送信するようにしている。そして、多重
化通信装置Aは、ファクシミリ装置Aから2度目に受け
取ったファクシミリ通信手順信号を、破棄するようにし
ている。
【0064】ところで、先に述べたような多重化通信装
置を介することによるファクシミリ通信手順信号の伝送
遅延や、G3ファクシミリ装置及び多重化通信装置の手
順信号の送信タイミングが重複するのを防ぐための待ち
時間により、G3ファクシミリの通信手順に要する時間
が増加する場合がある。この時間のうち、伝送遅延によ
る時間の増加分は、次のようにして小さくすることがで
きる。
【0065】図11の(2)は、図8に示すファクシミ
リ通信手順信号の通信方法とは別の方法による通信方法
の1例を示した図である。図8に示した通信方法(図1
1の(1))では、多重化通信装置は例えば、NSF,
CSI,DIS信号のフレームであれば、このフレーム
信号をすべて受信した後に、この信号のファクシミリデ
ータを多重化通信し、相手多重化通信装置ではこの信号
のファクシミリデータをすべて受信及び分離した後に、
相手ファクシミリ装置へフレーム信号を送信していた。
図11の(2)に示す本実施例による別通信方法例で
は、1フレームの信号を受信しながら、同時にこのフレ
ームのファクシミリデータの多重化及び相手多重化通信
装置への送信を行う。そして相手多重化通信装置では、
本多重化通信装置からのファクシミリデータの受信と、
相手ファクシミリ装置へのフレーム信号の送信とを同時
に行う。
【0066】G3ファクシミリの通信手順では、トレー
ニングチェック信号TCF及びメッセージ信号MESS
以外のバイナリー信号の伝送速度は、標準で300bp
sと規定されており、MESSの伝送速度に比べて遅
い。このため、TCF及びMESS以外の信号では、フ
ァクシミリデータのデータ長が短いパケットによる多重
通信を行うことができる。そこで、MESS及びTCF
以外のバイナリー信号は、パケットにおけるファクシミ
リデータのデータ長を、例えば1バイトとする。図11
の(2)の例の場合、ファクシミリ装置AがNSF,C
SI,DIS信号を送信すると、多重化通信装置Aでは
このフレーム信号の受信を行う。そして、多重化通信装
置AのFAXモデム105がフレーム信号を1バイト復
調するごとに、先に述べた手順でフレーム信号をファク
シミリデータに変換し、多重化して多重化通信装置Bに
送信する。これにより、多重化通信装置Aでは、ファク
シミリ装置Aからフレーム信号を受信しながら、同時に
多重化通信装置Bへそのフレームのデータを多重化通信
することができる。
【0067】また、多重化通信装置Bでは、フレームの
データを受信すると先に述べた手順により、ファクシミ
リ装置Bへフレーム信号の送信を開始する。これによ
り、多重化通信装置Bでは、多重化通信装置Aからのフ
レームのデータを受信しながら、同時にファクシミリ装
置Bへフレーム信号を送信することができる。以上の手
順により、多重化通信装置を介することによるファクシ
ミリ信号の伝送遅延を小さくすることができる。
【0068】ここで本実施例では、ファクシミリ通信を
行う際、多重化通信装置間でのファクシミリデータの伝
送速度が十分確保できないときには、多重化通信装置と
ファクシミリ装置の間のMESSの伝送速度が、多重化
通信装置間でのファクシミリデータの伝送速度よりも小
さくなるように、ファクシミリ手順信号の符号の内容を
書き換える。
【0069】G3ファクシミリの規定では、MESSの
伝送速度は標準で2400bps,4800bps,7
200bps,9600bpsである。このため、多重
化通信装置間で多重化通信を行うときに、ファクシミリ
データの伝送速度が9600bpsより小さい場合は、
ファクシミリ通信手順のときに、多重化通信装置とファ
クシミリ装置のMESS伝送速度が、ファクシミリデー
タの伝送速度以下となるようにファクシミリ装置に指示
しなければならない。MESSの伝送速度は、ファクシ
ミリ通信手順信号のうちDIS,DCS,DTCの所定
のビットに伝送速度を示す符号があり、通信を行うG3
ファクシミリ装置はお互いの伝送能力のうち、低い伝送
速度の方に合わせるように規定されている。そこで、多
重化モードでファクシミリ通信を行うとき、本多重化通
信装置は、ファクシミリ装置から受信したDIS,DC
S及びDTC信号の伝送速度を示す符号を検出し、ファ
クシミリ装置の伝送速度が多重化通信装置間のファクシ
ミリデータの伝送速度よりも大きい場合には、ファクシ
ミリデータの伝送速度よりも小さい伝送速度の符号に書
き換えて、相手多重化通信装置に送信する。このように
することで、MESS信号の通信を行うことができる。
【0070】多重化通信モードではない場合には、シス
テム制御部101は、網制御部115をファクシミリ線
路あるいは電話線路に切り替える。これらの線路への切
り替えは例えば、次のようにしてもよい。
【0071】多重化通信モードでない場合には、網制御
部115を電話線路に切り替え、通常の電話通信が行え
る状態にする。また、同時に網制御部115をモデム1
14側にも接続し、モデム114では、通信回線からG
3ファクシミリの手順信号であるCNG信号,CED信
号あるいはそれに相当する信号の検出を行う。モデム1
14がこれらの信号を検出した場合には、モデム114
は、信号を検出したことをシステム制御部101に伝
え、システム制御部101はこれを受けると、網制御部
115をファクシミリ線路側に切り替えて、ファクシミ
リ装置119により通常のG3ファクシミリの通信が行
えるようにする。
【0072】ところで、ファクシミリ通信が開始され網
制御部115を電話線路側からファクシミリ線路側へ切
り替えると、電話機118の音声が途切れてしまうた
め、利用者は、ファクシミリ通信が開始されていること
がわからない。これは、例えば次のようにして解決でき
る。
【0073】システム制御部101が、網制御部115
を電話線路側からファクシミリ線路側に切り替えた後
に、擬似のCED信号あるいは擬似のCNG信号を電話
機118側に出力し、利用者にこれらの音が聞こえるよ
うにすることで、ファクシミリ通信が開始されたことが
分かるようにする。これは、メモリ102にあらかじめ
CNGあるいはCEDの信号を符号化したデータを用意
しておき、例えばモデム114がCNG信号を検出した
場合は、システム制御部101は、網制御部115を電
話線路側からファクシミリ線路側へ切り替えると同時
に、擬似CNG信号の符号化音声データをメモリ102
から順次読み出して、音声復号化部109へ出力し、先
に述べた手順でアナログの擬似CNG信号に戻して電話
機118に出力する。また、モデム114がCED信号
を検出した場合には、CNG信号の場合と同様の手順
で、メモリから読み出した擬似CED信号の符号化音声
データを、アナログの擬似CED信号に変換して電話機
118へ出力する。このようにして、利用者はファクシ
ミリ通信が開始されていることを知ることができる。
【0074】また、電話機118に出力する音声は、擬
似のCED信号やCNG信号ではなく、例えば「ファク
シミリのスタートボタンを押して下さい」などのような
メッセージ音声でもよい。また、これら以外に、表示部
103にランプなどの表示装置を備え、これを動作させ
ることにより、ファクシミリ通信の開始を知らせるよう
にしてもよい。
【0075】システム制御部101は、網制御部115
の切り替え、及び擬似信号あるいはメッセージ音声の送
出を行うと同時に、FAXモデム105を動作させ、G
3ファクシミリ装置119が、相手ファクシミリ装置か
らの通信手順信号に対する応答信号を送信しているかど
うかの検出を行う。FAXモデム105がG3ファクシ
ミリ装置119からの応答信号を検出すると、システム
制御部101にこれを知らせ、システム制御部101は
これを受けると、音声復号化部109への符号化音声デ
ータの出力を停止させ、電話機118への擬似信号ある
いはメッセージ信号の出力を停止する。以上のようにす
ることで、ファクシミリモードあるいは電話モードでの
網制御部115の切り替えを制御することができる。
【0076】また、多重化通信モード以外のモードにお
ける網制御部115の切り替えは、次のようにしてもよ
い。多重化モードでない場合には、システム制御部10
1は、網制御部115を電話線路に切り替え、電話通信
が行える状態にする。また、FAXモデム105の動作
を開始させ、本多重化通信装置に接続されているG3フ
ァクシミリ装置119が、ファクシミリの通信手順信号
を送出しているかどうかの検出を行う。
【0077】本多重化通信装置の利用者が、G3ファク
シミリ装置119でファクシミリ通信を開始すると、G
3ファクシミリ装置119は通信手順に従い、受信の場
合はCED信号を、送信の場合はCNG信号を送出す
る。この信号をFAXモデム105が検出すると、シス
テム制御部101に信号を検出したことを伝え、システ
ム制御部101はこれを受けると、網制御部115を電
話線路側からファクシミリ線路側に切り替える。これに
より、G3ファクシミリ装置119から送出される手順
信号は、網制御部115を介して通信回線に送出され
る。
【0078】また、相手ファクシミリ装置が最初にファ
クシミリ通信を開始した場合も、上記と同様の手順で網
制御部115を切り替えることにより、通常のファクシ
ミリ通信を行うことができる。相手端末がファクシミリ
通信を開始すると、相手側のファクシミリ装置からCE
D信号あるいはCNG信号を送出され、この信号音は、
網制御部115及び電話線路を介して、電話機118か
ら本多重化通信装置の利用者に伝わる。本多重化通信装
置の利用者がこの信号音を聞くことで、ファクシミリ通
信が開始されたことを知り、G3ファクシミリ装置11
9でファクシミリ通信を開始すると、G3ファクシミリ
装置119から、CED信号あるいはCNG信号に対す
る応答信号が送出される。FAXモデム105がこの応
答信号を検出すると、システム制御部101に信号検出
を伝え、システム制御部101はこれを受けると、網制
御部115を電話線路側からファクシミリ線路側に切り
替える。これにより、G3ファクシミリ装置119から
送出される応答信号は、網制御部115及び通信回線を
介して相手ファクシミリ装置に伝わり、ファクシミリモ
ードによる通信を行うことができる。
【0079】ところで、多重化モードでファクシミリ通
信を行う際、1つの通信回線を使用している場合でも多
重化通信装置により、音声信号が通信される経路とファ
クシミリ信号が通信される経路とは独立しているため、
利用者はファクシミリの通信手順信号音を聴くことがで
きない。そのため、一方の利用者がファクシミリ装置の
スタートボタンを押してファクシミリ通信を開始したと
き、もう一方の利用者は、ファクシミリ装置のスタート
ボタンを押すタイミングを知ることができず、不便であ
る。これは、一方のファクシミリ装置がファクシミリ通
信を開始したときに、もう一方のファクシミリ装置が、
自動的にファクシミリ通信を開始するようにすることで
解決できる。G3ファクシミリでは自動着信機能を規定
しており、ファクシミリ装置を自動着信モードに設定し
ておくと、呼出信号を受けて着呼したときに、ファクシ
ミリ装置は、自動的に受信動作でファクシミリ通信手順
を開始する。また、NTTのファクシミリ通信網に対応
したファクシミリ装置であれば、FAX呼出信号を受け
て着呼すると、ファクシミリ装置は自動的に受信動作で
ファクシミリ通信手順を開始する。
【0080】図12に自動着信機能を用いた場合のシー
ケンス図を示す。ファクシミリ装置A及びファクシミリ
装置Bは、ともにあらかじめ自動着信モードに設定して
おく。図12に示した例の場合、ファクシミリ装置Aを
手動で動作させ、ファクシミリ装置Bを自動的に動作さ
せる。
【0081】まず、ファクシミリ装置Aで送信動作によ
るファクシミリ通信手順を行う場合について、図12の
(1)によって説明する。ファクシミリ装置Aの利用者
が、手動で送信によるファクシミリ通信を開始すると、
ファクシミリ装置AはCNG信号を送信し、これは多重
化通信装置Aで検出され、多重化通信装置Bに所定の手
順で通信される。多重化通信装置Bはこれを受けると、
ファクシミリ装置Bに対して呼出信号を出力する。ファ
クシミリ装置Bは呼出信号により着呼すると、自動的に
受信動作でファクシミリ通信手順を開始し、多重化通信
装置BにCED信号及びNSF,CSI,DIS信号を
送信する。以下、先に述べた手順によりファクシミリ通
信が行われる。
【0082】次に、ファクシミリ装置Aで受信動作によ
るファクシミリ通信手順を行う場合について、図12の
(2)によって説明する。これは、G3ファクシミリの
ポーリング機能を用いることで実現できる。ファクシミ
リ装置Aの利用者が、手動で受信によるファクシミリ通
信を開始すると、ファクシミリ装置AはCED信号及び
NSF,CSI,DIS信号を送信し、これは多重化通
信装置Aで検出されて、多重化通信装置Bに所定の手順
で通信され、多重化通信装置Bはこれを受けると、ファ
クシミリ装置Bに対して呼出信号を出力する。ファクシ
ミリ装置Bは呼出信号により着呼すると、自動的に受信
動作でファクシミリ通信手順を開始し、多重化通信装置
BにCED信号及びNSF,CSI,DIS信号を送信
し、この信号は、多重化通信装置B及び多重化通信装置
Aを介してファクシミリ装置Aに送信される。ファクシ
ミリ装置AはCED信号及びNSF,CSI,DIS信
号を受けると、ポーリング機能によりNSC,CIG,
DTC信号を送信する。DTC信号は送信命令であり、
相手ファクシミリ装置に送信動作を行うように指示す
る。ファクシミリ装置BはDTC信号を受けると、受信
動作から送信動作に切り替え、TSI,NSS,DCS
信号を送出する。以下、先に述べた手順によりファクシ
ミリ通信が行われる。
【0083】なお、上述してきた実施例においては、音
声信号とG3ファクシミリ信号を多重化する機能を有し
ているが、本発明による多重化通信装置では、音声信号
との多重化のみならず、パソコンのデータ通信あるいは
TV電話の動画データなど、その他の信号あるいはデー
タとG3ファクシミリ信号との多重化通信も可能であ
る。また、これらの信号あるいはデータを複数組み合わ
せて、G3ファクシミリ信号と多重化通信することも可
能である。
【0084】図13は、複数の信号あるいはデータをG
3ファクシミリ信号と多重化して通信することのできる
多重化通信装置の1例を示したものである。
【0085】図13において、1301はシステム制御
部で、本装置全体の制御を司ると共に、制御及び作業用
メモリを具備する。1302はファクシミリ・インター
フェイス部で、G3ファクシミリ装置を接続するモジュ
ラーと、FAXモデムと、ファクシミリの通信制御部
と、ファクシミリデータの作成及び出力を行うファクシ
ミリ通信制御部とからなる。1303(1301−1〜
1301−n)は信号インターフェイス部で、本装置で
多重化通信する各種信号あるいはデータを、所定の手順
で復調,A/D変換あるいは符号化して、符号化データ
を出力し、また、符号化データを所定の手順で、復号
化,D/A変換あるいは変調して、本多重化通信装置に
接続されている各機器に信号あるいはデータを出力す
る。
【0086】また、1304は多重化/分離部で、ファ
クシミリ・インターフェイス1302から出力されるフ
ァクシミリデータと、それぞれの信号インターフェイス
部1303から出力される符号化データとを、所定の手
順で多重化して多重化データを出力する多重化部と、通
信部1305から出力される多重化データを、所定の手
順により、ファクシミリデータ及び各符号化データに分
離して出力する分離部とからなる。1305は通信部
で、所定の変復調及び信号検出を行うモデムと、相手端
末との間で所定の通信手順を行い、通信するデータの制
御を行う通信制御部とからなる。
【0087】なお、各信号インターフェイス部1303
は、通信するデータあるいは信号に応じて、所定の信号
処理を施して符号化を行う。
【0088】図13に示した本実施例の多重化通信装置
では、G3ファクシミリ信号、及び各種データあるいは
信号を、G3ファクシミリ信号はファクシミリ・インタ
ーフェイス部1302において、またデータあるいは信
号はそれぞれの信号インターフェイス部1303におい
て、それぞれ所定の手順で符号化し、ファクシミリデー
タ及びそれぞれの符号化データを出力し、これを多重化
/分離部1304で多重化して、通信部1305を介し
て、相手端末と多重化通信を行う。
【0089】一方、相手端末から送信される多重化デー
タの信号は、通信部1305を介して多重化/分離部1
304へ出力され、ここで所定の手順により、ファクシ
ミリデータ及び各種符号化データに分離される。そし
て、ファクシミリデータは、ファクシミリ・インターフ
ェイス部1302でG3ファクシミリ信号に変換され
て、本多重化通信装置に接続されているG3ファクシミ
リに出力され、また、各種符号化データは、それぞれの
信号インターフェイス部1303において所定の手順に
より復号化され、必要に応じ信号処理を施した後、本多
重化通信装置に接続されているそれぞれの機器に出力さ
れる。
【0090】これにより、1つの回線で、同時にG3フ
ァクシミリ通信と他の通信を行うことができる。
【0091】ところで、G3ファクシミリのMESS信
号にはフィル信号が含まれており、これは、G3ファク
シミリ通信を行うときに、MESS信号の各ライン毎の
伝送時間が通信手順により定めた最小伝送時間よりも小
さくならないようにするため、画像信号とEOL(End
Of Line )信号の間に付加される。多重化通信装置間で
多重化データを通信する場合、MESS信号の各ライン
毎の伝送時間は制限されないので、多重化データを通信
する際に、MESS信号中に含まれるフィル信号を除去
して通信することにより、多重化データにおけるファク
シミリデータの伝送速度を小さく(遅く)することがで
きる。以下、これについて説明する。
【0092】多重化モードでファクシミリ通信を行うと
き、ファクシミリ・インターフェイス部1302は、G
3ファクシミリ装置からのMESS信号中にあるフィル
信号の検出を行い、フィル信号を検出するとこれを除去
し、フィル信号以外のMESS信号をファクシミリデー
タに変換して、システム制御部1301に出力する。そ
して、先の実施例と同様の手順で、多重化/分離部13
04でファクシミリデータと他のデータとを多重化し
て、通信部1305を介して相手端末に送信する。相手
端末では、通信部1305を介して多重化データを受信
し、多重化/分離部1304でデータの分離を行い、フ
ァクシミリデータはシステム制御部1301を介してフ
ァクシミリ・インターフェイス部1302に出力され
る。ファクシミリ・インターフェイス部1302では、
ファクシミリデータ中のMESSデータの検出を行い、
MESSデータが検出されると各ライン毎に1ラインの
伝送に要する時間を計算する。そして、伝送時間が所定
の最小伝送時間よりも小さくなる場合には、そのライン
の伝送時間が最小伝送時間以上になるように画像データ
とEOLデータの間にフィルデータを付加する。そし
て、このように処理されたMESSデータをG3ファク
シミリ信号に変調して、G3ファクシミリ装置へ出力す
る。これにより、多重化通信装置間ではフィルデータの
通信を行わないため、フィルデータ分の伝送速度だけフ
ァクシミリデータの伝送速度を小さくすることができ、
この分だけ他のデータの通信に利用することができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のG3ファクシミリ及び電話機等の他の通信装置
を、本発明による多重化通信装置に接続し、G3ファク
シミリ信号と、他の信号あるいはデータとを多重化して
通信することができる。また、本発明による多重化通信
装置に接続するG3ファクシミリは、G3ファクシミリ
の標準的な機能のみで、多重化通信によるファクシミリ
通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る多重化通信装置の構成
を示したブロック図である。
【図2】多重化モード移行用のスイッチを設けた図1中
の操作入力部の1例を示す説明図である。
【図3】図1中の多重化/分離部の構成の1例を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明の1実施例による多重化データの構成の
1例を示す説明図である。
【図5】本発明の1実施例による多重化データの構成の
他の1例を示す説明図である。
【図6】CCITT勧告T.30に従ったG3ファクシ
ミリ装置の一般的な伝送手順を示すシーケンス図であ
る。
【図7】本発明の1実施例において多重化通信を行うと
きの通信の様子の1例を示す説明図である。
【図8】本発明の1実施例による多重化通信装置で、フ
ァクシミリ通信を行うときのファクシミリの伝送手順を
示すシーケンス図である。
【図9】本発明の1実施例による多重化通信装置で、フ
ァクシミリ通信を行うときのTCF信号の伝送方法の1
例を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の1実施例による多重化通信装置で、
ファクシミリ通信を行うときの同時送信を防ぐ伝送方法
の1例を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の1実施例による多重化通信装置で、
ファクシミリ通信を行うときのファクシミリ手順信号の
伝送方法の1例を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の1実施例による多重化通信装置で、
自動着信でファクシミリ通信を行うときのファクシミリ
の伝送手順の1例を示すシーケンス図である。
【図13】本発明の他の実施例に係る多重化通信装置の
構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
101 システム制御部 102 メモリ 103 表示部 104 操作入力部 105 FAXモデム 106 ファクシミリ制御部 107 A/D変換部 108 音声符号化部 109 音声復号化部 110 D/A変換部 111 2線4線変換部 112 多重化/分離部 113 通信制御部 114 モデム 115 網制御部 116 電話機用モジュラー端子 117 ファクシミリ用モジュラー端子 118 電話機 119 G3ファクシミリ装置 1301 システム制御部 1302 ファクシミリ・インターフェイス部 1303 信号インターフェイス部 1304 多重化/分離部 1305 通信部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファクシミリ装置を接続するファクシミ
    リ接続手段と、 ファクシミリ装置と通信を行なうために所定の変復調を
    行なう第1の変復調手段と、 電話機を接続する電話接続手段と、 音声信号をディジタル化し、符号化したり、符号化され
    た音声データを復号化し、アナログ信号化する音声符号
    化/復号化手段と、 ファクシミリデータと音声データとを多重化したり、多
    重化されたファクシミリデータと音声データとを分離す
    る多重化/分離手段と、 多重化されたデータを変調したり、受信した信号を復調
    する第2の変復調手段と、 該第2の変復調手段を通信回線に接続する回線接続手段
    とを、具備し、 前記ファクシミリ接続手段からのファクシミリ信号を前
    記第1の変復調手段によって復調したファクシミリデー
    タと、前記電話接続手段からの音声信号を前記音声符号
    化/復号化手段によって符号化した音声データとを、前
    記多重化/分離手段によって多重化した後、前記第2の
    変復調手段で変調して前記回線接続手段を介して前記通
    信回線に出力すると共に、 前記通信回線から前記回線接続手段を介して受信した信
    号を、前記第2の変復調手段によって多重化データに復
    調し、この多重化データを前記多重化/分離手段によっ
    てファクシミリデータと音声データとに分離した後、フ
    ァクシミリデータは、前記第1の変復調手段によって変
    調して前記ファクシミリ接続手段に出力し、音声データ
    は、前記音声符号化/復号化手段によって復号化後、ア
    ナログ信号にして前記電話接続手段へ出力することを特
    徴とする多重化通信装置。
  2. 【請求項2】 ファクシミリ装置を接続するファクシミ
    リ接続手段と、 ファクシミリ装置と通信を行なうために所定の変復調を
    行なう第1の変復調手段と、 ディジタルデータの入出力を行なうディジタルインター
    フェイス手段と、 ファクシミリデータとディジタルデータとを多重化した
    り、多重化されたファクシミリデータとディジタルデー
    タとを分離する多重化/分離手段と、 多重化されたデータを変調したり、受信した信号を復調
    する第2の変復調手段と、 該第2の変復調手段を通信回線に接続する回線接続手段
    とを、具備し、 前記ファクシミリ接続手段からのファクシミリ信号を前
    記第1の変復調手段によって復調したファクシミリデー
    タと、前記ディジタルインターフェイス手段からのディ
    ジタルデータとを、前記多重化/分離手段によって多重
    化した後、前記第2の変復調手段で変調して前記回線接
    続手段を介して前記通信回線に出力すると共に、 前記通信回線から前記回線接続手段を介して受信した信
    号を、前記第2の変復調手段によって多重化データに復
    調し、この多重化データを前記多重化/分離手段によっ
    てファクシミリデータとディジタルデータとに分離した
    後、ファクシミリデータは、前記第1の変復調手段によ
    って変調して前記ファクシミリ接続手段に出力し、ディ
    ジタルデータは、前記ディジタルインターフェイス手段
    へ出力することを特徴とする多重化通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、 通信開始を示すファクシミリデータを検出する通信開始
    データ検出手段と、前記電話接続手段または前記ディジ
    タルインターフェイス手段に通信開始指示信号を送出す
    る通信開始指示信号送出手段とを設け、 受信した信号を復調し分離して得たファクシミリデータ
    から、前記通信開始データ検出手段によって、通信開始
    を示す所定のファクシミリデータを検出したときに、前
    記通信開始指示信号送出手段から、前記電話接続手段ま
    たは前記ディジタルインターフェイス手段に通信開始指
    示信号を送出することを特徴とする多重化通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、 前記通信開始を示すファクシミリデータは、CNG信号
    (ファクシミリ送信側から送られるファクシミリ通信で
    あることを示す信号)、あるいはCED信号(ファクシ
    ミリ受信側から送られる着呼端末がファクシミリ装置で
    あることを知らせる信号)、あるいはこれらの信号に相
    当する信号であることを特徴とする多重化通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載において、 前記通信開始指示信号は、CNG信号(ファクシミリ送
    信側から送られるファクシミリ通信であることを示す信
    号)、あるいはCED信号(ファクシミリ受信側から送
    られる着呼端末がファクシミリ装置であることを知らせ
    る信号)、あるいはこれらの信号に相当する信号、ある
    いは音声信号であることを特徴とする多重化通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載において、 送信開始を示すファクシミリデータを検出する送信開始
    データ検出手段と、前記ファクシミリ接続手段に自動受
    信開始信号を送出する自動受信信号送出手段とを設け、 受信した信号を復調し分離して得たファクシミリデータ
    から、前記送信開始データ検出手段によって、送信開始
    を示す所定のファクシミリデータを検出したときに、前
    記自動受信信号送出手段から、前記ファクシミリ接続手
    段に自動受信開始信号を送出することを特徴とする多重
    化通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、 前記送信開始を示すファクシミリデータは、CNG信
    号、あるいはそれに相当する信号であることを特徴とす
    る多重化通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載において、 前記自動受信開始信号は、電話回線の呼出し信号、ある
    いは1300Hzのトーン信号であることを特徴とする
    多重化通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1つに記載にお
    いて、 ファクシミリデータ中のフィルデータの検出及び除去を
    行なうフィル除去手段と、フィルデータの挿入を行なう
    フィル挿入手段とを設け、 前記ファクシミリ接続手段からのファクシミリ信号を前
    記第1の変復調手段によって復調したファクシミリデー
    タから、前記フィル除去手段によってフィルデータを除
    去したファクシミリデータと、前記音声符号化/復号化
    手段によって符号化した音声データまたは前記ディジタ
    ルインターフェイス手段からのディジタルデータとを、
    前記多重化/分離手段によって多重化した後、前記第2
    の変復調手段で変調して前記回線接続手段を介して前記
    通信回線に出力すると共に、 前記通信回線から前記回線接続手段を介して受信した信
    号を、前記第2の変復調手段によって多重化データに復
    調し、この多重化データを前記多重化/分離手段によっ
    て、ファクシミリデータと、音声データまたはディジタ
    ルデータとに分離し、ファクシミリデータには、前記フ
    ィル挿入手段によってフィルデータを挿入した後、前記
    第1の変復調手段によって変調を施して、前記ファクシ
    ミリ接続手段に出力し、一方、分離したファクシミリデ
    ータ以外のデータが音声データである場合には、音声デ
    ータを、前記音声符号化/復号化手段によって復号化
    後、アナログ信号にして前記電話接続手段へ出力し、ま
    た、分離したファクシミリデータ以外のデータがディジ
    タルデータである場合には、ディジタルデータを、前記
    ディジタルインターフェイス手段へ出力することを特徴
    とする多重化通信装置。
  10. 【請求項10】 請求項1、または3乃至9の何れか1
    つに記載において、 前記電話接続手段へ、前記第2の変復調手段のトレーニ
    ング状態を示すトレーニング指示信号を出力するトレー
    ニング指示信号出力手段を設け、 前記第2の変復調手段が、通信相手の変復調手段と通信
    の確立を行なうためのトレーニング手順実行期間中に、
    前記トレーニング指示信号出力手段によって、前記電話
    接続手段または前記ディジタルインターフェイス手段へ
    トレーニング指示信号を出力することを特徴とする多重
    化通信装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載において、 前記トレーニング指示信号出力手段から出力するトレー
    ニング指示信号は、音声信号、あるいは電話回線のリン
    グバックトーン信号に相当する信号であることを特徴と
    する多重化通信装置。
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