JPH087901B2 - テープ駆動装置 - Google Patents
テープ駆動装置Info
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- JPH087901B2 JPH087901B2 JP2068850A JP6885090A JPH087901B2 JP H087901 B2 JPH087901 B2 JP H087901B2 JP 2068850 A JP2068850 A JP 2068850A JP 6885090 A JP6885090 A JP 6885090A JP H087901 B2 JPH087901 B2 JP H087901B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、供給リールと巻取リールとにより磁気テー
プ等の長尺物の移送を制御するテープ駆動装置に係り、
特に、テンション検出センサを用いずにテープテンショ
ン制御を行うテープ駆動装置に関するものである。
プ等の長尺物の移送を制御するテープ駆動装置に係り、
特に、テンション検出センサを用いずにテープテンショ
ン制御を行うテープ駆動装置に関するものである。
従来の技術 近年、テープ駆動装置ではテープの薄手化の傾向が著
しいため、テープダメージを与えない高性能なテンショ
ン制御技術が要求されている。また、装置の小型,軽量
化,薄型化の要求も強く、テープ駆動機構も簡素化され
てきている。このため、テープのテンション検出センサ
を設置せず、機構を簡素化したテープ駆動装置が提案さ
れてきた。
しいため、テープダメージを与えない高性能なテンショ
ン制御技術が要求されている。また、装置の小型,軽量
化,薄型化の要求も強く、テープ駆動機構も簡素化され
てきている。このため、テープのテンション検出センサ
を設置せず、機構を簡素化したテープ駆動装置が提案さ
れてきた。
この従来のテープ駆動装置(以下、代表してVTRを例
にして説明する。)としては、例えば米国特許第380019
6号明細書に示されている。第5図は、従来のVTRのテー
プテンション制御方法を説明するためのブロック図であ
る。
にして説明する。)としては、例えば米国特許第380019
6号明細書に示されている。第5図は、従来のVTRのテー
プテンション制御方法を説明するためのブロック図であ
る。
以下、従来のテープテンション制御方法について説明
する。テープ移送が定常状態にあるとき、供給リール径
に比例したバックトルクを供給リールモータに印加すれ
ば、テープテンションが一定に制御されることを説明す
る。
する。テープ移送が定常状態にあるとき、供給リール径
に比例したバックトルクを供給リールモータに印加すれ
ば、テープテンションが一定に制御されることを説明す
る。
ここで、 STSN:供給リールにおけるテープテンション QS:供給リールモータトルク とすると、次式が成り立つ。
STSN×RS=QS …(1) したがって、テープが一定速度で移送されている際、供
給リールにおけるテープテンションSTSNを一定に保つに
は、供給リール径に比例したトルクを供給リールモータ
に印加すればよいことがわかる。
給リールにおけるテープテンションSTSNを一定に保つに
は、供給リール径に比例したトルクを供給リールモータ
に印加すればよいことがわかる。
第5図において、1は供給リール(以下、Sリールと
称す。)、2は巻取リール(以下、Tリールと称す。)
であり、テープ3が回転磁気ヘッド(図示せず。)を搭
載したドラム4(図示の向きに回転している。)に巻き
付けられ矢印の方向に移送されている。端子5には、T
リール駆動のためのTリールモータ(以下、TMと称
す。)を制御するためのTリールトルク情報が供給さ
れ、Tリールモータ駆動回路6では、このTリールトル
ク情報に応じたトルクがTM7に発生するように動作す
る。8はSリール径検出器であり、Sリール1の半径に
対応した情報RSを出力する。9はバックトルク演算器で
あり、(1)式に示した演算を行い、Sリール1に与え
るトルクに応じた情報QSを出力する。Sリールモータ駆
動回路10では、バックトルク演算器9の出力情報QSに応
じたトルクをSリールモータ(以下、SMと称す。)11に
発生させるように動作する。
称す。)、2は巻取リール(以下、Tリールと称す。)
であり、テープ3が回転磁気ヘッド(図示せず。)を搭
載したドラム4(図示の向きに回転している。)に巻き
付けられ矢印の方向に移送されている。端子5には、T
リール駆動のためのTリールモータ(以下、TMと称
す。)を制御するためのTリールトルク情報が供給さ
れ、Tリールモータ駆動回路6では、このTリールトル
ク情報に応じたトルクがTM7に発生するように動作す
る。8はSリール径検出器であり、Sリール1の半径に
対応した情報RSを出力する。9はバックトルク演算器で
あり、(1)式に示した演算を行い、Sリール1に与え
るトルクに応じた情報QSを出力する。Sリールモータ駆
動回路10では、バックトルク演算器9の出力情報QSに応
じたトルクをSリールモータ(以下、SMと称す。)11に
発生させるように動作する。
以上のような構成で、Sリール径に比例したトルクを
Sリールモータに発生させ、テープテンションが一定に
保たれる。
Sリールモータに発生させ、テープテンションが一定に
保たれる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、下記のような種
々の課題があった。
々の課題があった。
VTRでは、記録,ノーマル再生だけでなく、ジョグ,
シャトルと呼ばれる操作モードが存在し、テープの加
速,減速が繰り返される。このとき、前述のSリール径
に比例したトルクを印加するだけでは、テープの加速,
減速に起因するダイナミックなテンションの変動を抑え
きれない。そこで、従来のテープ駆動装置では、テープ
を加速,減速する際、加速,減速を遅くさせ、テンショ
ンの変動が少なくなるようにしていた。そのため、テー
プのアクセス性を犠牲にしていた。本発明はかかる点に
鑑み、テープの加速,減速を速め、アクセス性を向上さ
せ、かつ、テンション検出センサを除いた構成で良好な
テンション制御を行うことのできるテープ駆動装置を提
供することを目的とする。
シャトルと呼ばれる操作モードが存在し、テープの加
速,減速が繰り返される。このとき、前述のSリール径
に比例したトルクを印加するだけでは、テープの加速,
減速に起因するダイナミックなテンションの変動を抑え
きれない。そこで、従来のテープ駆動装置では、テープ
を加速,減速する際、加速,減速を遅くさせ、テンショ
ンの変動が少なくなるようにしていた。そのため、テー
プのアクセス性を犠牲にしていた。本発明はかかる点に
鑑み、テープの加速,減速を速め、アクセス性を向上さ
せ、かつ、テンション検出センサを除いた構成で良好な
テンション制御を行うことのできるテープ駆動装置を提
供することを目的とする。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明のテープ駆動装置
は、供給リールの半径情報RSを検出する供給リール径検
出手段と、巻取リールの半径情報RTを検出する巻取リー
ル径検出手段と、前記供給リールの半径情報RSをもとに
供給リールのイナーシャに対応した情報JSを演算する供
給リールイナーシャ演算手段と、前記巻取リールの半径
情報RTをもとに巻取リールのイナーシャに対応した情報
JTを演算する巻リールイナーシャ演算手段と、巻取リー
ルモータのトルク情報QTと前記巻取リールの半径情報RT
から巻取リールの加減速に費やしたトルク量に応じた情
報ACCTを演算する巻取リール加速トルク演算手段と、前
記巻取リール加速トルク演算手段の結果から巻取リール
が加速方向か減速方向かを判別し、この判別結果に対応
した比例係数Kを出力する加減速判別手段と、前記両リ
ールの半径情報RS,RTと両リールのイナーシャ情報JS,JT
と巻取リール加速トルク情報ACCTと比例係数Kとを用い
て、巻取リールの加減速に応じた加速度補償トルク情報
CMPTを演算する巻取リール加速度補償トルク演算手段
と、前記供給リールの半径情報RSに比例したバックトル
ク情報QBを演算するバックトルク演算手段と、このバッ
クトルク情報QBと前記加速度補償トルク情報CMPTとを加
算する加算手段と、を備えたものである。
は、供給リールの半径情報RSを検出する供給リール径検
出手段と、巻取リールの半径情報RTを検出する巻取リー
ル径検出手段と、前記供給リールの半径情報RSをもとに
供給リールのイナーシャに対応した情報JSを演算する供
給リールイナーシャ演算手段と、前記巻取リールの半径
情報RTをもとに巻取リールのイナーシャに対応した情報
JTを演算する巻リールイナーシャ演算手段と、巻取リー
ルモータのトルク情報QTと前記巻取リールの半径情報RT
から巻取リールの加減速に費やしたトルク量に応じた情
報ACCTを演算する巻取リール加速トルク演算手段と、前
記巻取リール加速トルク演算手段の結果から巻取リール
が加速方向か減速方向かを判別し、この判別結果に対応
した比例係数Kを出力する加減速判別手段と、前記両リ
ールの半径情報RS,RTと両リールのイナーシャ情報JS,JT
と巻取リール加速トルク情報ACCTと比例係数Kとを用い
て、巻取リールの加減速に応じた加速度補償トルク情報
CMPTを演算する巻取リール加速度補償トルク演算手段
と、前記供給リールの半径情報RSに比例したバックトル
ク情報QBを演算するバックトルク演算手段と、このバッ
クトルク情報QBと前記加速度補償トルク情報CMPTとを加
算する加算手段と、を備えたものである。
作用 本発明は上記した構成により、供給リールの半径情報
RSから演算されるバックトルク情報QBによって、リール
径が変化することに起因する静的なテンション変動の補
正を行い、また、巻取リールが加減速することに起因す
る動的なテンション変動は、加速度補償トルク情報CMPT
によって抑えられるため、テンション検出センサを用い
ないテンション制御が実現される。
RSから演算されるバックトルク情報QBによって、リール
径が変化することに起因する静的なテンション変動の補
正を行い、また、巻取リールが加減速することに起因す
る動的なテンション変動は、加速度補償トルク情報CMPT
によって抑えられるため、テンション検出センサを用い
ないテンション制御が実現される。
実施例 本発明では、Sリール径に比例したバックトルク情報
と、テープ移送の加減速に起因するテンション変動を抑
制するための加速度補償トルク情報とを加算したエラー
情報でSリールモータのトルクを制御する。
と、テープ移送の加減速に起因するテンション変動を抑
制するための加速度補償トルク情報とを加算したエラー
情報でSリールモータのトルクを制御する。
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
ら説明する。
第1図は、本発明の一実施例におけるテープ駆動装置
のブロック図である。第1図において、第5図と同じ動
作を行うブロックは、同一符号を付与し、説明を省略す
る。12は、Tリール2のリール半径に応じた情報RTを出
力するTリール径検出器、13はSリールの半径情報RSを
もとにSリールイナーシャを演算するSリールイナーシ
ャ演算器、14はTリールの半径情報RTをもとにTリール
イナーシャを演算するTリールイナーシャ演算器、15は
後述する関係式にもとづいて、端子5に供給されている
Tリールトルク情報QTとTリールの半径情報RTより、T
リールの加速トルクを演算するTリール加速トルク演算
器、16はTリール加速トルク演算器15で得られた結果を
もとに、Tリール2が加速方向か減速方向かを判別する
加減速判別器、17はTリールの加減速に起因するテンシ
ョン変動を補償するために加速度補償演算を行うTリー
ル加速度補償トルク演算器、18はSリール径に比例した
バックトルク情報QBとTリール加速度補償トルク情報CM
PTとを加算する加算器である。
のブロック図である。第1図において、第5図と同じ動
作を行うブロックは、同一符号を付与し、説明を省略す
る。12は、Tリール2のリール半径に応じた情報RTを出
力するTリール径検出器、13はSリールの半径情報RSを
もとにSリールイナーシャを演算するSリールイナーシ
ャ演算器、14はTリールの半径情報RTをもとにTリール
イナーシャを演算するTリールイナーシャ演算器、15は
後述する関係式にもとづいて、端子5に供給されている
Tリールトルク情報QTとTリールの半径情報RTより、T
リールの加速トルクを演算するTリール加速トルク演算
器、16はTリール加速トルク演算器15で得られた結果を
もとに、Tリール2が加速方向か減速方向かを判別する
加減速判別器、17はTリールの加減速に起因するテンシ
ョン変動を補償するために加速度補償演算を行うTリー
ル加速度補償トルク演算器、18はSリール径に比例した
バックトルク情報QBとTリール加速度補償トルク情報CM
PTとを加算する加算器である。
Sリール径に比例したバックトルク情報QBは、第5図
で説明したのと同様に、Sリール径検出器8,バックトル
ク演算器9を通して得られ、加算器18へ供給される。
で説明したのと同様に、Sリール径検出器8,バックトル
ク演算器9を通して得られ、加算器18へ供給される。
次に、テープ移送が加速,減速される際のテンション
変動の補正について説明する。
変動の補正について説明する。
ここで、 JS:Sリールイナーシャ JT:Tリールイナーシャ STSN:Sリールのテープテンション TTSN:Tリールのテープテンション QT:Tリールモータトルク ωS:Sリール回転角速度 ωT:Tリール回転角速度 aωS:Sリール回転加速度 aωT:Tリール回転加速度 とすると、S,T両リールの運動方程式は次のようにな
る。
る。
JS×aωS=QS−RS×STSN …(2) JT×aωT=QT−RT×TTSN …(3) SリールのテープテンションSTSNとTリールのテープテ
ンションTTSNの関係は、 TTSN=α×STSN …(4) (但し、αはテープ走行パスで決まる比例係数) また、テープ速度Vは、 V=RS×ωS=RT×ωT …(5) (2)式から、Sリールの回転加速度aωSが、テー
プ加速,減速時に変化してもテープテンションを一定に
保つためには、補正トルクdQS(QSの変化分)を次式のよ
うにすればよい。
ンションTTSNの関係は、 TTSN=α×STSN …(4) (但し、αはテープ走行パスで決まる比例係数) また、テープ速度Vは、 V=RS×ωS=RT×ωT …(5) (2)式から、Sリールの回転加速度aωSが、テー
プ加速,減速時に変化してもテープテンションを一定に
保つためには、補正トルクdQS(QSの変化分)を次式のよ
うにすればよい。
dQS=JS×daωS …(6) (但し、daωSはaωSの変化分) (5)式から、S,T両リール回転加速度の関係は、 daωT=(RS/RT)×daωS …(7) Sリールのテープテンションがほぼ一定に制御された
状態では、(3)式より、 daωT=dQT/JT …(8) ところで、(4)式の比例係数αは、テープが加速方
向と減速方向で大きく異なる。これはドラム4の回転方
向と同じ方向にテープが移送されるときと、逆らった方
向に移送されるときとで走行負荷が異なること、さらに
はテープ3をドラム4に巻き付けるためのポストでテー
プが走行規制される等の理由による(例えば、加速方向
でSTSN:TTSN=0.5:1,減速方向でSTSN:TTSN=2:1)。
状態では、(3)式より、 daωT=dQT/JT …(8) ところで、(4)式の比例係数αは、テープが加速方
向と減速方向で大きく異なる。これはドラム4の回転方
向と同じ方向にテープが移送されるときと、逆らった方
向に移送されるときとで走行負荷が異なること、さらに
はテープ3をドラム4に巻き付けるためのポストでテー
プが走行規制される等の理由による(例えば、加速方向
でSTSN:TTSN=0.5:1,減速方向でSTSN:TTSN=2:1)。
そのため、テープが加速方向か減速方向かによって、
比例係数Kとおいたパラメータを導入する(前述のテン
ション比率では、加速時にK=0.5,減速時にK=2とす
る。)。
比例係数Kとおいたパラメータを導入する(前述のテン
ション比率では、加速時にK=0.5,減速時にK=2とす
る。)。
よって、テンション変動を抑制するためのSリールモ
ータ補正トルクdQSは、 dQS=K(RT/RS)×(JS/JT)×dQT …(9) すなわち、S,T両リール径,イナーシャ、それにTリ
ールモータの加減速トルク変動量を検出し、(9)式に
示したトルク補正をSリールモータに行えば、テープの
加速,減速に伴うダイナミックなテンション変動を抑制
することができる。
ータ補正トルクdQSは、 dQS=K(RT/RS)×(JS/JT)×dQT …(9) すなわち、S,T両リール径,イナーシャ、それにTリ
ールモータの加減速トルク変動量を検出し、(9)式に
示したトルク補正をSリールモータに行えば、テープの
加速,減速に伴うダイナミックなテンション変動を抑制
することができる。
上述したテンション制御系を、第1図をもとにして説
明する。
明する。
第1図において、8はSリール径検出器であり、Sリ
ール半径に対応した情報RSが出力される。同様に、Tリ
ール径検出器12にはTリール半径に対応した情報RTが出
力される。Sリールイナーシャ演算器13では、Sリール
半径情報RSをもとに、SリールのイナーシャJSを演算す
る。
ール半径に対応した情報RSが出力される。同様に、Tリ
ール径検出器12にはTリール半径に対応した情報RTが出
力される。Sリールイナーシャ演算器13では、Sリール
半径情報RSをもとに、SリールのイナーシャJSを演算す
る。
一般に、リールのイナーシャJは、(10)式で示され
る。
る。
J=Jfix+Jvar …(10) J:リールイナーシャ Jfix:リールモータや空リールイナーシャ等のイナー
シャ(リール径に不変) Jvar:テープイナーシャ(リール径に比例) Jvar=K1×(R4-Rh 4) …(11) K1:定数 R:リール半径 Rh:リールハブ半径 (10),(11)式からリール半径Rが測定できれば、リ
ールイナーシャJを演算することが可能である。
シャ(リール径に不変) Jvar:テープイナーシャ(リール径に比例) Jvar=K1×(R4-Rh 4) …(11) K1:定数 R:リール半径 Rh:リールハブ半径 (10),(11)式からリール半径Rが測定できれば、リ
ールイナーシャJを演算することが可能である。
したがって、Sリールイナーシャ演算器13でSリール
イナーシャ情報JSを、Tリールイナーシャ演算器14でT
リールイナーシャ情報JTを、(10),(11)式にもとづ
いて演算する。第2図はSリールの半径情報RSに対応し
たSリールイナーシャJSの演算結果を示した特性図、第
3図はTリールの半径情報RTとTリールイナーシャJTの
特性図(Sリール半径と対応させるため、横軸は最大半
径からハブ半径の順に図示した)である。
イナーシャ情報JSを、Tリールイナーシャ演算器14でT
リールイナーシャ情報JTを、(10),(11)式にもとづ
いて演算する。第2図はSリールの半径情報RSに対応し
たSリールイナーシャJSの演算結果を示した特性図、第
3図はTリールの半径情報RTとTリールイナーシャJTの
特性図(Sリール半径と対応させるため、横軸は最大半
径からハブ半径の順に図示した)である。
Tリール2の加速に費やされるトルク量の演算は、T
リール加速トルク演算器15で行われる。Tリール加速ト
ルク演算器15には、端子5に供給されているTリールト
ルク情報QTと、Tリール径検出器12から出力されるTリ
ールの半径情報RTが入力されており、(3)式の右辺が
演算され、加速に費やされたトルクに応じた情報ACCTが
Tリール加速度補償トルク演算器17へ出力される。ここ
で用いられ(3)式の右辺におけるTリールのテープテ
ンションTTSNについて説明する。テープを巻戻したり、
早送りしたりするモードにおけるテープテンションはテ
ープダメージの観点からは低い方が良く、逆にテープ滑
りや保存時の振動等を考えればある程度テープテンショ
ンを高くした状態で巻取った方が良い。一般にVHS方式
のような1/2インチテープでは、上述した理由により巻
取りテンションが50gr程度に設定されている。
リール加速トルク演算器15で行われる。Tリール加速ト
ルク演算器15には、端子5に供給されているTリールト
ルク情報QTと、Tリール径検出器12から出力されるTリ
ールの半径情報RTが入力されており、(3)式の右辺が
演算され、加速に費やされたトルクに応じた情報ACCTが
Tリール加速度補償トルク演算器17へ出力される。ここ
で用いられ(3)式の右辺におけるTリールのテープテ
ンションTTSNについて説明する。テープを巻戻したり、
早送りしたりするモードにおけるテープテンションはテ
ープダメージの観点からは低い方が良く、逆にテープ滑
りや保存時の振動等を考えればある程度テープテンショ
ンを高くした状態で巻取った方が良い。一般にVHS方式
のような1/2インチテープでは、上述した理由により巻
取りテンションが50gr程度に設定されている。
例えば端子5から供給されるTリールモータ発生トル
クQTが200[grcm]であり、Tリール半径RTが3[cm]
の時、(3)式を用い加速トルクが50[grcm]と求めら
れる。同条件でトルクQTが150[grcm]の時は加速トル
クが0、QTが100[grcm]の時は減速トルクが50[grc
m]と求められる。
クQTが200[grcm]であり、Tリール半径RTが3[cm]
の時、(3)式を用い加速トルクが50[grcm]と求めら
れる。同条件でトルクQTが150[grcm]の時は加速トル
クが0、QTが100[grcm]の時は減速トルクが50[grc
m]と求められる。
また前述した(4)式におけるαが2の場合、TTSN=
50[gr]に設定するためには、STNS=25[gr]でバック
トルクQSを計算すれば良い。
50[gr]に設定するためには、STNS=25[gr]でバック
トルクQSを計算すれば良い。
加減速判別器16では、Tリール加速トルク演算器15の
結果をもとに、Tリール2が加速か減速かの(前述の演
算結果の正負の)判別を行い、この判別結果にもとづい
た比例係数KをTリール加速度補償トルク演算器17へ出
力する。
結果をもとに、Tリール2が加速か減速かの(前述の演
算結果の正負の)判別を行い、この判別結果にもとづい
た比例係数KをTリール加速度補償トルク演算器17へ出
力する。
Tリール加速度補償トルク演算器17には、S,T両リー
ル半径情報RS,Rと両リールイナーシャ情報JS,JとTリー
ル加速トルク情報ACCT、それに比例係数Kが入力され、
(9)式に示された演算を行い、Tリールが加速,減速
された際に変動するテンション抑制のためのSリールモ
ータ11のトルク補正情報CMPTを演算する。第4図はSリ
ールの半径情報RSに対応した加速度補償係数(RT・JS)/(R
S・JT)の演算結果を示した特性図であり、トルク補正情
報CMPTは、この加速度補償係数(RT・JS)/(RS・JT)にTリ
ール加速トルク情報ACCT,比例係数Kを乗算して求め
る。
ル半径情報RS,Rと両リールイナーシャ情報JS,JとTリー
ル加速トルク情報ACCT、それに比例係数Kが入力され、
(9)式に示された演算を行い、Tリールが加速,減速
された際に変動するテンション抑制のためのSリールモ
ータ11のトルク補正情報CMPTを演算する。第4図はSリ
ールの半径情報RSに対応した加速度補償係数(RT・JS)/(R
S・JT)の演算結果を示した特性図であり、トルク補正情
報CMPTは、この加速度補償係数(RT・JS)/(RS・JT)にTリ
ール加速トルク情報ACCT,比例係数Kを乗算して求め
る。
一方、Sリール径に比例したバックトルク情報QBは加
算器18に供給されており、これとTリール加速度補償ト
ルク演算器17から出力されるトルク補正情報CMPTとを加
算器18で加算し、この加算結果QSをテンション制御エラ
ー情報としてSリールモータ駆動回路10へ出力する。
算器18に供給されており、これとTリール加速度補償ト
ルク演算器17から出力されるトルク補正情報CMPTとを加
算器18で加算し、この加算結果QSをテンション制御エラ
ー情報としてSリールモータ駆動回路10へ出力する。
以上のようなテンション制御系で、テンション検出セ
ンサを用いない構成でありながら、静的な巻径差による
テンション変化と、テープ加速,減速に起因する動的な
テンション変動を抑制することができる。
ンサを用いない構成でありながら、静的な巻径差による
テンション変化と、テープ加速,減速に起因する動的な
テンション変動を抑制することができる。
ここでテープ走行パスの比例係数αが、ばらついた場
合について説明する。実施例ではα=2として説明して
いる。このαが実際は2より小さい場合、Sリールのテ
ープテンションが25[gr]に保たれていると、Tリール
テンションは50[gr]よりも小くなり、Tリールモータ
が定常走行するのに必要なトルクは演算上の値よりも低
くなり、演算された加速トルクは大きめに検出されるこ
とになるが、実際のテープ駆動装置はTリールモータ側
でテープ速度制御を行っており、加速トルクが余分に供
給されるとテープ速度が目標を超え、Tリールモータに
供給されるトルクは減少することになる。
合について説明する。実施例ではα=2として説明して
いる。このαが実際は2より小さい場合、Sリールのテ
ープテンションが25[gr]に保たれていると、Tリール
テンションは50[gr]よりも小くなり、Tリールモータ
が定常走行するのに必要なトルクは演算上の値よりも低
くなり、演算された加速トルクは大きめに検出されるこ
とになるが、実際のテープ駆動装置はTリールモータ側
でテープ速度制御を行っており、加速トルクが余分に供
給されるとテープ速度が目標を超え、Tリールモータに
供給されるトルクは減少することになる。
逆に、走行パスの比例係数αが大きい場合は、演算さ
れる加速トルク量は小さめに検出されることになるが、
Tリールモータに供給されるトルクは増加することにな
る。
れる加速トルク量は小さめに検出されることになるが、
Tリールモータに供給されるトルクは増加することにな
る。
結局、加速トルクを大きめに検出する場合は、速度制
御をかけているTリールモータに供給するトルクが減少
し、加速トルクを小さめに検出する場合は、速度制御を
かけているTリールモータの供給トルクが増加するた
め、本発明のTリール加速トルク演算器の演算結果をテ
ープ走行パスαの影響をあまり受けない。
御をかけているTリールモータに供給するトルクが減少
し、加速トルクを小さめに検出する場合は、速度制御を
かけているTリールモータの供給トルクが増加するた
め、本発明のTリール加速トルク演算器の演算結果をテ
ープ走行パスαの影響をあまり受けない。
尚、マイクロコンピュータやディジタル・シグナル・
プロセッサは、各種演算,情報の記憶,タイマ等の機能
があり、広く電子機器に利用されており、本実施例にお
いても第1図の点線にて囲んだブロック19を、マイクロ
コンピュータやディジタル・シグナル・プロセッサにて
構成することも可能であり、この場合、回路の小型,軽
量化,省スペース化に寄与することができる。
プロセッサは、各種演算,情報の記憶,タイマ等の機能
があり、広く電子機器に利用されており、本実施例にお
いても第1図の点線にて囲んだブロック19を、マイクロ
コンピュータやディジタル・シグナル・プロセッサにて
構成することも可能であり、この場合、回路の小型,軽
量化,省スペース化に寄与することができる。
また、テンション制御に用いるリールのイナーシャ演
算では、演算時間の短縮化を図るために、予め演算して
おいた結果をテーブル検索する構成にすることも可能で
ある。
算では、演算時間の短縮化を図るために、予め演算して
おいた結果をテーブル検索する構成にすることも可能で
ある。
以上のように本実施例によれば、供給リール径に比例
したトルクと、巻取リールが加減速した際にテンション
変動を抑えるための補償トルクとを加算する手段を設け
ることにより、定常移送時だけでなく、テープが加速,
加減する過渡時にもテープダメージを予防することがで
きる。
したトルクと、巻取リールが加減速した際にテンション
変動を抑えるための補償トルクとを加算する手段を設け
ることにより、定常移送時だけでなく、テープが加速,
加減する過渡時にもテープダメージを予防することがで
きる。
発明の効果 以上のように本発明は、供給リール径検出手段と、巻
取リール径検出手段と、供給リールイナーシャ演算手段
と、巻取リールイナーシャ演算手段と、巻取リール加速
トルク演算手段と、加減速判別手段と、巻取リール加速
度補償トルク演算手段と、バックトルク演算手段と、加
算手段とを設けることにより、テンション検出センサを
用いないテンション制御系でテンションを安定に制御す
ることが可能となり、テープ駆動装置の簡略化,小型
化,軽量化,テープダメージの予防,可変速でのアクセ
ス性に優れ、その実用的効果は大きい。
取リール径検出手段と、供給リールイナーシャ演算手段
と、巻取リールイナーシャ演算手段と、巻取リール加速
トルク演算手段と、加減速判別手段と、巻取リール加速
度補償トルク演算手段と、バックトルク演算手段と、加
算手段とを設けることにより、テンション検出センサを
用いないテンション制御系でテンションを安定に制御す
ることが可能となり、テープ駆動装置の簡略化,小型
化,軽量化,テープダメージの予防,可変速でのアクセ
ス性に優れ、その実用的効果は大きい。
第1図は本発明の実施例におけるテープ駆動装置のブロ
ック図、第2図はSリール半径情報RSに対するSリール
イナーシャJSの特性の一例を示した特性図、第3図はT
リール半径情報RTに対するTリールイナーシャJTの特性
の一例を示した特性図、第4図はSリール半径情報RSに
対する加速度補償係数(RT・JS/RS・JT)の一例を示した特
性図、第5図は従来のテープ駆動装置のブロック図であ
る。 8……Sリール径検出器、12……Tリール径検出器、13
……Sリールイナーシャ演算器、14……Tリールイナー
シャ演算器、15……Tリール加速トルク演算器、16……
加減速判別器、17……Tリール加速度補償トルク演算
器、18……加算器。
ック図、第2図はSリール半径情報RSに対するSリール
イナーシャJSの特性の一例を示した特性図、第3図はT
リール半径情報RTに対するTリールイナーシャJTの特性
の一例を示した特性図、第4図はSリール半径情報RSに
対する加速度補償係数(RT・JS/RS・JT)の一例を示した特
性図、第5図は従来のテープ駆動装置のブロック図であ
る。 8……Sリール径検出器、12……Tリール径検出器、13
……Sリールイナーシャ演算器、14……Tリールイナー
シャ演算器、15……Tリール加速トルク演算器、16……
加減速判別器、17……Tリール加速度補償トルク演算
器、18……加算器。
Claims (1)
- 【請求項1】供給リールの半径情報RSを検出する供給リ
ール径検出手段と、 巻取リールの半径情報RTを検出する巻取リール径検出手
段と、 前記供給リールの半径情報RSをもとに供給リールのイナ
ーシャに対応した情報JSを演算する供給リールイナーシ
ャ演算手段と、 前記巻取リールの半径情報RTをもとに巻取リールのイナ
ーシャに対応した情報JTを演算する巻取リールイナーシ
ャ演算手段と、 巻取リールモータのトルク情報QTと前記巻取リールの半
径情報RTと予め設定した巻取リールテンション値から巻
取リールの加減速に費やしたトルク量に応じた情報ACCT
を演算する巻取リール加速トルク演算手段と、 前記巻取リール加速トルク演算手段の結果から巻取リー
ルが加速方向か減速方向かを判別し、この判別結果に対
応した比例係数Kを出力する加減速判別手段と、 前記両リールの半径情報RS,RTと両リールのイナーシャ
情報JS,JTと巻取リール加速トルク情報ACCTと比例係数
Kとを用いて、巻取リールの加減速に応じた加速度補償
トルク情報CMPTを演算する巻取リール加速度補償トルク
演算手段と、 前記供給リールの半径情報RSに比例したバックトルク情
報QBを演算するバックトルク演算手段と、 このバックトルク情報QBと前記加速度補償トルク情報CM
PTとを加算する加算手段と、を備え、 前記加速度補償トルク情報CMPTと前記バックトルク情報
QBをもとに供給リールモータトルクを制御することを特
徴とするテープ駆動装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2068850A JPH087901B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | テープ駆動装置 |
EP19910104150 EP0448014B1 (en) | 1990-03-19 | 1991-03-18 | Tape driving apparatus for tape medium record reproducing apparatus |
DE1991614739 DE69114739T2 (de) | 1990-03-19 | 1991-03-18 | Bandantriebsgerät für Bandaufnahme-Wiedergabegerät. |
US07/895,465 US5222684A (en) | 1990-03-19 | 1992-06-08 | Tape driving apparatus for tape medium record reproducing apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2068850A JPH087901B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | テープ駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03269856A JPH03269856A (ja) | 1991-12-02 |
JPH087901B2 true JPH087901B2 (ja) | 1996-01-29 |
Family
ID=13385565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2068850A Expired - Fee Related JPH087901B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | テープ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH087901B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-19 JP JP2068850A patent/JPH087901B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03269856A (ja) | 1991-12-02 |
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Legal Events
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