JPH05274750A - リール間テープ異常張力防止方法 - Google Patents

リール間テープ異常張力防止方法

Info

Publication number
JPH05274750A
JPH05274750A JP4066884A JP6688492A JPH05274750A JP H05274750 A JPH05274750 A JP H05274750A JP 4066884 A JP4066884 A JP 4066884A JP 6688492 A JP6688492 A JP 6688492A JP H05274750 A JPH05274750 A JP H05274750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
reel
motor
capstan
acceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4066884A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihisa Yanagihara
徳久 柳原
Kazuo Sakai
和夫 酒井
Ryoichi Ichikawa
良一 市川
Taichiro Yamashita
太一郎 山下
Nobuyoshi Owada
信義 大和田
Masanori Arahori
雅典 荒堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP4066884A priority Critical patent/JPH05274750A/ja
Publication of JPH05274750A publication Critical patent/JPH05274750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気テープに信号を記録再生するための磁気記
録再生に際し、テープ速度を変化させる過程でのテープ
張力の異常な変動を防止する。 【構成】磁気記録再生装置のキャプスタンモータ14,
供給リールモータ8,巻取リールモータ9の発生トルク
を制限するトルク制限手段31,32,33を設け、各
モータにかかる負荷に応じて各モータの発生トルクの上
限および下限値を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープに信号を記
録し再生するための磁気記録再生装置に係り、特に、テ
ープ速度を変化させる過程でのテープ張力の異常な変動
を防止する制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置では、図6に示すよう
に、供給リール1に巻かれた磁気テープ3が、供給リー
ル1と巻取リール2の間に設けたキャプスタン6を用い
て駆動され、巻取リール2に巻取られる。磁気テープ3
は、キャプスタン6とピンチローラ5の間に挾持され
て、キャプスタンモータ14の回転速度を制御すること
により、テープ速度を制御している。一方、供給リール
モータ7は、供給リール1とキャプスタン6の間に設け
られている張力センサ4の信号をフィードバックして、
張力が所定の値となるように供給リールモータ8の駆動
トルクを制御している。また、巻取リールモータ9は、
供給リールモータ8と同様、巻取リール2とキャプスタ
ン6の間に設けた張力センサ5の信号をフィードバック
して、張力が所定の値となるように巻取リールモータ9
の駆動トルクを制御している。このようにしてテープの
速度及び張力が制御される。
【0003】ここで、停止しているモードから、記録ま
たは再生モードの指令が与えられると、キャプスタンモ
ータを回転させてテープを駆動し、テープ速度を所定の
値にまで加速させる。この時、供給リール1によるテー
プ送り速度、巻取リールによるテープ巻取速度が、キャ
プスタンによるテープ送り速度に追いつかず、供給側で
は張力が上昇し、巻取リール側では張力が低下しテープ
たるみが生じる。また、記録再生モードから停止モード
への移行時には、逆の現象が生じ、供給側リールの張力
が低下しテープたるみが生じる。
【0004】これらの問題を解決する従来の方法とし
て、特開昭63−237252号公報に示されているように、キ
ャプスタンの立上りを遅らせて巻取側リールの立上りと
一致させてテープたるみを防止するという方法がある。
また、特開昭63−232745号公報に示されているように、
テープ速度加速時に供給側リールモータを所定時間駆動
して張力を安定させるという方法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の従来
方法では、テープを減速し停止させる場合については考
慮されておらず、減速時に張力が不安定となるという問
題がある。また、特開昭62−232745号公報の方法では、
供給リール慣性モーメントが大きい場合などには、供給
リールモータを十分に駆動させることができないので、
張力の低下を防止できないという問題もある。特開昭63
−237252号公報の方法では、キャプスタンの立上りを遅
らせることによって、張力は安定となるが、立上りに要
する時間が長くなるという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、供給リール,
巻取リール,キャプスタンの各モータにかかる負荷か
ら、テープを加速及び減速することが可能な最大加速度
を求め、各モータが必要なトルク以上のトルクを発生す
ることのないようにトルク制限手段を設けることによっ
て、張力を安定とした上でテープを加速,減速するのに
時間を最短とすることができる。
【0007】
【作用】この構成では、トルク制限手段により、供給リ
ール,巻取リール,キャプスタン各モータの発生するト
ルクが最適に制限されるので、各モータによるテープ送
り速度をほぼ一致させることができ、テープ加減速時の
過渡的な張力変動を低減し、加速減速に要する時間を最
短とすることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。図1において、磁気テープ3は供給リールに巻か
れており、磁気テープを送るためのキャプスタン6およ
び巻取リール2によって移送される。
【0009】テンションアーム4は、供給リール1とキ
ャプスタン6間にある磁気テープ3に加わる張力を検出
するためのものである。テンションアーム5は、巻取リ
ール2とキャプスタン6間にある磁気テープ3に加わる
張力を検出するためのものである。ローラ7は、テープ
速度検出用であり、磁気テープ3に接して回転するよう
に取付けられている。リールモータ8,9は、各リール
1,2を駆動する。エンコーダ10,11はリールの回
転量に応じてパルスを出力する。ポテンショメータ1
2,13は、テンションアーム4,5の張力に応じて変
化する回転移動角に応じた電圧を出力する。テンション
アームとポテンショメータによって、張力検出器が構成
される。キャプスタンモータ14はキャプスタン6を駆
動するためのモータである。エンコーダ15はキャプス
タンの回転量に応じてパルスを出力する。モータドライ
バ16は、コントローラ22から出力されるキャプスタ
ンモータトルク指令に応じてモータ14に駆動電流を供
給する。エンコーダ18は、ローラ7の回転に応じたパ
ルスを出力する。モータドライバ20,21は、コント
ローラ22から出力される各リールモータトルク指令に
応じて各モータ8,9に駆動電流を供給する。
【0010】磁気テープ3は供給リール1からテンショ
ンアーム4,ヘッド装置(図示せず)を通り、キャプスタ
ン6,速度検出用ローラ7,テンションアーム5を経て
巻取リール2に巻取られる。
【0011】システムコントローラ23は、操作パネ
ル、他の機器から動作モード指令が入力されると、実際
の装置の動作モードを決定し、モードに応じたテープ速
度指令をコントローラ22に出力する。
【0012】コントローラ22ではシステムコントロー
ラ23からテープ速度指令を入力し、テープ速度をその
指令値に一致させるようなトルク指令を夫々のモータド
ライバ16,20,21に出力する。コントローラ22
はCPU221,メモリ222,カウンタ223,D/Aおよ
びD/A変換器等を含むI/O(インタフェース)22
4を持ち、各部はデータを入力するためのバス225で
接続されている通常のマイクロプロセッサシステムであ
る。すなわち、コントローラ22は後述する動作を実行
する制御プログラムをメモリ222に記憶している。C
PUは入力信号(エンコーダ10,11,15,18,
ポテンショメータ12,13)およびこの制御プログラ
ムを読みだし処理して、必要なトルクを演算し、夫々の
モータのトルク制限回路31,32,33にトルク指令
を出力する。トルク制限回路31,32,33は夫々の
モータへのトルク指令を電流指令に変換すると同時に、
コントローラ22の演算結果に基づきトルクを所定範囲
内に制限する。
【0013】まず、図1の実施例の動作を説明する前
に、図6に示すようなキャプスタンを用いてテープを移
送する際の一般的な張力制御方法を説明する。
【0014】磁気テープ3がキャプスタンにより供給リ
ール1から巻取リール2に一定速度で送られているとき
の動作について説明する。コントローラ22はキャプス
タンによるテープ送り速度Vcがテープ指令速度Vfと
なるように、キャプスタンモータ電流指令をモータドラ
イバ16に出力し、キャプスタン回転角速度ωcを制御
する。Vcとωcとの間には、キャプスタン軸の半径を
rcとして数1
【0015】
【数1】
【0016】の関係がある。
【0017】キャプスタン6の角速度ωcはキャプスタ
ン軸に取り付けられたエンコーダ15によって検出され
る。コントローラ22では、エンコーダのパルスの周期
を内部のカウンタ222を用いて検出し、その周期から
キャプスタンの角速度ωcを演算する。キャプスタンの
角速度ωcから数1を用いてテープ速度Vcを求め、シ
ステムコントローラ23からのテープ速度指令値との比
較を行い、速度誤差を求める。求めた速度誤差からキャ
プスタンモータ電流指令値を演算し、電流指令をモータ
ドライバ16に出力して、キャプスタンモータ14の角
速度ωcを制御する。ここで、テープ速度が指令値より
も小さいときには、電流指令値が大きくなり、キャプス
タンモータが加速し、テープ速度が増加する。特に、テ
ープ速度が指令値よりも大きいときには、電流指令値が
小さくなり、キャプスタンモータが減速し、テープ速度
が減少する。
【0018】このとき、供給リール1,巻取リール2
は、各テンションアーム4,5の位置が夫々の目標値と
なるよう、夫々のリールの回転角速度ωs,ωtが制御
される。この動作を巻取リール2について説明する。
【0019】巻取リール2が角速度ωtで回転している
とき、このリール上のテープ半径をrtとすると、磁気
テープ3は、
【0020】
【数2】
【0021】の速度で巻取られる。このVtがキャプス
タンテープ送り速度Vcよりも大きいと磁気テープ3が
引っ張られて巻取側のテープ張力Ttが増大し、テンシ
ョンアーム5の角度θtが増加する。この角度変位はポ
テンショメータ13により電圧に変換され、コントロー
ラ22に入力される。コントローラ22に入力されたテ
ンションアーム5の角度は目標角度と比較され、その誤
差から電流指令が演算されモータドライバ21に出力さ
れる。テンションアーム5の角度θtが目標角度よりも
大きい場合には、電流指令値が小さくなり、リールモー
タ9の電流が減少し、巻取リール角速度ωtが減少しテ
ープ張力Ttが減少する。
【0022】巻取テープ速度Vtがキャプスタンテープ
送り速度Vcよりも小さい場合には、逆にωtが増加す
るように制御が働く。つまり、リール制御系では、Vt
=Vcとなるように巻取リール角速度ωtが制御され、
テンションアーム5の角度θtひいてはテープ張力Tt
が所定の値に保たれる。
【0023】供給リール1についても同様な制御が行わ
れ、供給側の張力Tsが所定の値となるように供給リー
ル角速度ωsが制御される。すなわち、キャプスタンに
よるテープ送り速度Vcと供給リールおよび巻取リール
によるテープ送り速度Vs,Vtとを常に一致させるこ
とによって、テープ張力を一定に制御することができ
る。よって、テープ送り速度Vc,Vs,Vtはテープ
速度を加減速する過渡的な状態でも一致させるには、各
テープ送りの加速度αc,αs,αtをも一致させるこ
とが必要である。
【0024】
【数3】
【0025】ところで、各モータにかかる負荷および各
モータの発生することのできる最大トルクが異なるた
め、各モータによるテープ送り最大加速度が異なる。そ
こで、モータの最大トルクをαc,αs,αtと一致さ
せることのできる範囲に制限する。
【0026】まず、本発明の一実施例の動作を説明する
前にモータのトルクの制限値の演算方法について説明す
る。各モータの発生することのできる最大トルクτcma
x,τsmax,τtmaxは、各モータドライバおよびモータ
の容量の制限から決まるモータ最大電流Icmax,Isma
x,Itmaxと各モータのトルク定数Kct,Kst,K
ttによって数4で表わされる。
【0027】
【数4】
【0028】各モータによるテープ送り加速度αcmax,
αsmax,αtmaxは、数5の関係が成り立つ。
【0029】
【数5】
【0030】ここで、Jc,Js,Jtは各モータにか
かる負荷の慣性モーメント、rs,rtは各リールに巻
かれたテープの半径、rsts,rtTtは張力による
各リールモータへの負荷を表わしている。このときの符
号は図1の矢印の方向、すなわち、テープを供給リール
から巻取リールに送る方向を正としている。数5より、
各モータのテープ送り最大加速度αcmax,αsmax,αtm
axを求める。この三つの最大加速度の最小値をα0が、
達成可能なテープ最大加速度である。
【0031】このテープ最大加速度α0から、数5を用
いて各モータの発生トルクの制限値τco,τso,τt
oを求めると数6となる。
【0032】
【数6】
【0033】減速する場合、すなわち、トルクの符号が
負の場合には、数4でIcmax,Ismax,Itmaxを負と考
えれば良い。この場合には、数4よりτおよびαが負と
なる。そこで、αcmax,αsmax,αtmax(<0)の絶対
値が最小のものを、−α1(α1>0)とする。数6は数
7のように表わされる。
【0034】
【数7】
【0035】すなわち、この値以上のトルクを発生しな
いように制限を行う。
【0036】この演算に必要なパラメータで変化しない
のは、rc,Jcである。rcはキャプスタン軸の半径
で一定である。また、Jcは、キャプスタン軸及びピン
チローラの慣性を合わせたものであり一定値である。ま
た、張力Ts,Ttは、走行系に設けられたテンション
アームにより検出された値である。巻取側テンションア
ームが省略されているような走行系の場合には、巻取側
張力の目標値を用いれば良い。
【0037】他のパラメータの中で、変化する未知のパ
ラメータは、rs,rt,Js,Jtである。これらの
パラメータを求める方法は、特開平1−332751 号公報等
に示されている。
【0038】テープの半径rs,rtは、良く知られて
いるように、テープ速度とリール回転速度の比から求め
ることができる。
【0039】テープ速度Vcの情報は、テープ速度検出
用ローラ7に取付けられたエンコーダ18により、また
各リールの回転速度ωs,ωtの情報は、各リール軸に
取付けられたエンコーダ10,11により検出される。
これは各エンコーダのパルスをコントローラ22内にカ
ウンタ222にゲートパルスとして入力し、各パルスの
間隔を高周波のクロック(周期:tφ)でカウントす
る。ここで高周波クロックとして、コントローラ22内
のCPU221を動作させるシステムクロックを用いても良
い。
【0040】各カウンタのカウント数をnr,ns,n
tとし、各エンコーダ1回転のパルス数をnrp,ns
p,ntp、タイマローラの半径をrrとすると、数8
の関係がある。
【0041】
【数8】
【0042】数8のωs,ωtから数9により、rs,
rtを求める。
【0043】
【数9】
【0044】また、数9を積分した形でrs,rtを求
めてもい。つまり、テープ送り量Xcと、各リールの回
転角βs,βtから求める。
【0045】
【数10】
【0046】テープ送り量Xcは、テープ速度検出用ロ
ーラ7に取付けられたエンコーダ18により、また、各
リールの回転角度βs,βtは、各リール軸に取付けら
れたエンコーダ10,11により検出される。各エンコ
ーダのパルスをコントローラ22内のカウンタ222に
入力し、ある時間内のパルス数をカウントする。各カウ
ンタのカウント数をnr,ns,ntとすると、数11
となる。
【0047】
【数11】
【0048】数11から求めたβs,βt,Xcを数1
1に代入して、rs,rtを求める。以上二つの方法
は、タイマローラ7に取付けられたエンコーダ18を用
いたが、キャプスタン6に取付けられたエンコーダ15
を用いても、テープ速度,テープ送り量を検出すること
ができrs,rtを求めることができる。
【0049】リール慣性モーメントJs,Jtは、リー
ル単体慣性モーメントJsm,Jtmとリール上のテー
プ慣性モーメントJst,Jttとの和で表わされる。
【0050】
【数12】
【0051】テープのみの慣性モーメントJst,Jt
tは
【0052】
【数13】
【0053】ただし、g:重力加速度 γ:テープ密度 h:テープ幅 R0:リールハブの径 である。テープ径rs,rtがわかれば数13からテー
プ慣性モーメントJst,Jttを演算で求めることが
できる。
【0054】また、数13のテープ径とテープ慣性モー
メントとの関係は供給側,巻取側とも共通であり、テー
プ径とテープ慣性モーメントとの関係をテーブルとして
メモリ上に記憶しておき、テープ径から参照してテープ
慣性モーメントを各リール毎に求めることもできる。
【0055】リール単体の慣性モーメントは、装着され
ているリールのサイズによってわかる。従って、数12
により、リール慣性モーメントJs,Jtを求めること
ができる。
【0056】以上、変化する未知のパラメータrs,r
t,Js,Jtが求まれば数5〜数7を用いてトルク制
限値τco,τso,τtoを求めることができる。こ
のパラメータrs,rt,Js,Jtは、テープ走行に
つれて刻々変化していくので、テープ半径rs,rtが
変化する毎にJs,Jtを計算し、トルク制限値τc
o,τso,τtoを再計算する。従って、rs,rt
に誤差があると、正しい値が得られないことになる。特
に、rs,rtを両リールモータに設けられたエンコー
ダのパルスをカウントして求めると、ノズルによる影響
を受けやすいという問題がある。そこで、本実施例では
テープ半径rs,rtの変化△rs,△rtを監視し
て、変化分△rs,△rtが所定値以上の場合には、テ
ープ半径rs,rtのデータを書き換えないようにして
いる。これによって、テープ半径rs,rtの検出誤り
による異常動作を防止している。
【0057】次に、図1を用いて本発明の一実施例の動
作について説明する。テープが停止している状態でシス
テムコントローラ23に記録または再生モードの指令が
与えられたとする。システムコントローラ23からサー
ボコントローラ22にテープ速度指令Vfが与えられ
る。コントローラ22内では、速度指令値Vfと実際の
テープ速度Vcとの誤差に基づき、キャプスタンモータ
にトルク指令が出される。このトルク指令は、トルク制
限回路31に入力され、制限値を越えていれば制限値に
制限されて電流指令値に変換されてモータドライバに入
力される。トルク制限回路の構成例を図7、特性を図2
に示す。図7の回路において、トルク指令とプラス及び
マイナス側の制限トルク値が入力される。この三つの入
力の中に0を加えた四つの入力の中で、一つの入力が選
択されて、ゲイン(1/Ktc)を乗じて、電流指令値
として出力される。選択回路には4チャンネルのアナロ
グマルチプレクサを用いている。トルク指令値がプラス
側制限トルク値を超えるとコンパレータ1の出力が1に
なりプラス側トルク制限値が選択される。また、マイナ
ス側制限トルク値を超えるとコンパレータ2の出力が1
となりマイナス側制限トルク値が選択される。トルクが
制限値内の場合には、コンパレータ1,2の出力が0で
あり、トルク指令が選択される。両コンパレータの出力
が1の場合は回路の異常であり、0の電流指令が出力さ
れることになる。図7の回路の特性を示したのが図2で
ある。モータドライバは、モータに流れる電流が指令値
となるように電流をコントロールする。この結果、キャ
プスタンモータが回転しテープ速度が増加する。テープ
速度の増加に従い供給側では張力が高くなり、巻取側で
は張力が低くなる。この張力誤差に応じて、供給側およ
び巻取側リールモータに対しトルク指令が出力される。
トルク指令はトルク制限回路32,33に入力され、あ
らかじめ演算されている範囲内のトルクを発生するよう
な電流指令を出力する。この回路の特性を図3,図4に
示す。この結果供給側リールおよび巻取側リールが回転
し、テープ速度が目標速度となるまで加速される。
【0058】図6に本発明を実施した磁気記録再生装置
の走行系を示す。図1に加え、テープを案内するための
ガイドローラ25,ガイドポスト26,ガイドアーム2
9,映像および音声信号を記録再生するためのヘッドを
搭載した回転ドラム24,音声信号を記録再生するオー
ディオヘッド27,コントロール信号を記録・再生する
コントロールヘッド30,テープ上の記録信号を消去す
る消去ヘッド28が追加されている。
【0059】以上、本実施例によれば、停止モードから
記録再生モードへの移行時のようにキャプスタンによっ
てテープ速度を変化させる場合に、テープ速度の変化を
制御可能な範囲に制限することができ、テープ張力の異
常な変動を抑え安定にテープを走行させることができ
る。
【0060】尚、本実施例は、キャプスタンを用いてテ
ープ速度を変化させる場合について述べたが、早送り,
巻戻しなどのリール間でテープを直接送る場合にも適用
できる。すなわち、テープ速度指令Vfと巻取リールモ
ータによるテープ送り速度Vtが一致するように巻取リ
ールモータを制御し、供給側テープ張力Tsが所定値と
なるように供給リールモータを制御すれば良い。
【0061】本実施例では、トルク制限回路とモータド
ライバを分けて説明したが、これらは一体として構成す
ることもできる。
【0062】また、本実施例でのトルク制限回路をコン
トローラ22のプログラムとして実現することもでき
る。
【0063】次に別の実施例を図6を用いて説明する。
図6は、図1のトルク制限回路を省略したもので、シス
テムコントローラ23により、テープ速度指令Vfが与
えられた時に、図8に示す通りテープ目標速度Vrを発
生し、Vrとテープ速度が一致するように制御する。実
施例と同様に、テープが停止している状態でシステムコ
ントローラ23に記録,再生モードの指令が与えられた
とする。システムコントローラ23からサーボコントロ
ーラ22にテープ速度指令Vfが与えられる。コントロ
ーラ内22では、図8に示すテープ速度目標値Vrを発
生する。Vrの加速度α0,α1は実施例と同じもの
で、達成可能なテープの加速度であり、数4,数5によ
り求めることができる。この速度目標値Vrと実際のテ
ープ速度Vcとの誤差に基づき、電流指令がドライバに
出力される。モータドライバは、モータに流れる電流が
指令値となるように電流をコントロールする。この結
果、キャプスタンモータが回転しテープ速度が増加す
る。このテープ速度の増加に伴い張力変動が生じ、この
張力変動を抑えるように両リールモータが制御され、テ
ープ速度が目標速度となるまで加速される。システムコ
ントローラ23に停止モードの指令が与えられると、シ
ステムコントローラからサーボコントローラ22にテー
プ速度Vf=0の指令が与えられる。この場合にも図8
に示すテープ速度目標値Vrが与えられ、加速と同様に
キャプスタン,供給,巻取リールが制御されてテープが
停止する。以上、本実施例によれば目標速度Vrにより
テープ加速度がキャプスタン,供給リール,巻取リール
モータにより達成可能な範囲内に制限されるのでテープ
張力の異常な変動を抑え安定にテープを走行させること
ができる。
【0064】次に別の実施例を図8を用いて説明する。
図8は、図6のキャプスタン,供給リール,巻取リール
モータに制動装置を付加した構成になっている。テープ
速度変化時に張力変動が大きくなった場合、モータに制
動力をかけテープ速度の変化をゆるやかにするように働
く。
【0065】前述の実施例と同様、テープが停止してい
る状態でシステムコントローラ23に記録、再生モード
の指令が与えられたとする。システムコントローラ23
からサーボコントローラ22にテープ速度指令Vfが与
えられる。コントローラ22内では、速度指令値Vfと
実際のテープ速度Vcとの誤差に基づき電流指令がドラ
イバに与えられ、キャプスタンモータに電流が供給され
る。この結果、キャプスタンモータが回転しテープ速度
が増加する。この速度増加に従い、供給側では張力が高
くなり、巻取側では張力が低くなる。この張力誤差に応
じて供給および巻取リールに対し、電流指令が与えられ
る。この結果、供給リールおよび巻取リールが回転し、
張力誤差を小さくして、テープ速度が目標速度となるま
で加速される。ところが、キャプスタンによるテープの
加速が大きくて、供給リールまたは、巻取リールが応答
できない場合には張力変動が大きくなる。そこで、供給
側または巻取側の張力誤差が所定値以上となった場合に
は、その誤差に応じて制動装置の制動力を制御する。本
実施例によれば、複雑な演算を実施することなくテープ
速度変動をある所定値以下として安定にテープを走行さ
せることができる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、キャプスタン,供給リ
ール,巻取リールの各モータの発生トルクを状態に応じ
て制限し、テープ速度変化を制御可能な範囲に制限でき
るようにしたので、テープ速度を変化させる過渡的な状
態でも、テープ張力の異常な変動を防止することがで
き、テープダメージを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】キャプスタンモータの発生トルクを制限する回
路の特性図。
【図3】供給リールモータの発生トルクを制限する回路
の特性図。
【図4】巻取リールモータの発生トルクを制限する回路
の特性図。
【図5】本発明の一実施例を示す説明図。
【図6】磁気記録再生装置の走行系を表わすブロック
図。
【図7】トルク制限回路の構成を示す回路図。
【図8】テープ目標速度Vrを示す特性図。
【図9】本発明の一実施例を示すブロック図。
【符号の説明】
8…供給リールモータ、9…巻取リールモータ、14…
キャプスタンモータ、31…キャプスタンモータトルク
制限回路、32…供給リールモータトルク制限回路、3
3…巻取リールモータトルク制限回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 太一郎 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内 (72)発明者 大和田 信義 東京都港区西新橋二丁目15番12号株式会社 日立製作所家電事業本部内 (72)発明者 荒堀 雅典 東京都港区西新橋二丁目15番12号株式会社 日立製作所家電事業本部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給リールと巻取リール間にキャプスタン
    を配し、これら二つのリールモータとキャプスタンモー
    タを制御して、テープ張力を所定値に維持しつつ前記供
    給リールに巻かれた前記テープを前記巻取リールに移送
    するリール間テープ張力制御方法において、 前記各モータの駆動回路の容量制限値などにより決まる
    発生可能な最大トルクと各モータにかかる負荷とから各
    モータによるテープ送り加速度を求め、前記各モータに
    よるテープ送り加速度を比較して達成可能なテープ最大
    加速度を求め、前記テープ最大加速度から前記各モータ
    が発生することの許されるトルクの制限値を求め、前記
    各モータの発生トルクを前記制限値内に制限することを
    特徴とするリール間テープ張力異常防止方法。
  2. 【請求項2】供給リールと巻取リール間にキャプスタン
    を配し、これら二つのリールモータとキャプスタンモー
    タを制御して、テープ張力を所定値に維持しつつ前記供
    給リールに巻かれた前記テープを前記巻取リールに移送
    するリール間テープ張力制御方法において、 前記各モータによるテープ送り加速度、及び速度を常に
    一致させるように前記各モータのトルク制御を行うこと
    を特徴とするリール間テープ張力異常防止方法。
  3. 【請求項3】供給リールと巻取リール間にキャプスタン
    を配し、これら二つのリールモータとキャプスタンモー
    タを制御して、テープ張力を所定値に維持しつつ前記供
    給リールに巻かれたテープを前記巻取リールに移送する
    リール間テープ張力制御方法において、 前記各モータの駆動回路の容量制限値などにより決まる
    発生可能な最大トルクと前記各モータにかかる負荷とか
    ら前記各モータによるテープ送り加速度を求め前記各モ
    ータによるテープ送り加速度を比較して達成可能なテー
    プ最大加速度を求め、前記テープ最大加速度から前記各
    モータの回転速度指令を求め、前記各モータの回転速度
    が指令値となるように速度制御を行うことを特徴とする
    リール間テープ張力異常防止方法。
  4. 【請求項4】供給リールと巻取リール間にキャプスタン
    を配し、これら二つのリールモータとキャプスタンモー
    タを制御して、テープ張力を所定値に維持しつつ前記供
    給リールに巻かれた前記テープを前記巻取リールに移送
    するリール間テープ張力制御方法において、 前記各モータの駆動回路の容量制限値などにより決まる
    発生可能な最大トルクと前記各モータにかかる負荷とか
    ら前記各モータによるテープ送り加速度を求め、前記各
    モータによる前記テープ送り加速度を比較して達成可能
    なテープ最大加速度を求め、前記テープ最大加速度から
    各モータの回転速度指令を求め、前記各モータの回転速
    度が前記回転速度指令を超えないように前記各モータに
    取り付けられた制動手段の制動力を制御することを特徴
    とするリール間テープ張力異常防止方法。
  5. 【請求項5】モータ駆動回路において、 モータの回転方向と前記モータの正回転及び逆回転時の
    最大トルクを入力する端子を設け、前記モータの回転方
    向に応じて、前記モータに供給する電流の制限値を変え
    て設定できるようにしたことを特徴とするモータトルク
    制限装置。
  6. 【請求項6】供給リールと巻取リール間にキャプスタン
    を配し、二つのリールモータとキャプスタンモータを制
    御して、テープ張力を所定値に維持しつつ前記供給リー
    ルに巻かれたテープを前記巻取リールに移送する磁気記
    録再生装置を複数台同時に動作させる編集システムにお
    いて、 各装置の達成可能なテープ加速度及び速度を求める手段
    と、前記各装置のテープ加速度及び速度を比較してシス
    テム全体として達成可能なテープ加速度及び速度の目標
    値を求める手段と、前記各装置のテープ加速度及び速度
    が前記目標値と一致させるように各装置の各モータを制
    御する手段とを含むことを特徴とする編集制御装置。
JP4066884A 1992-03-25 1992-03-25 リール間テープ異常張力防止方法 Pending JPH05274750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4066884A JPH05274750A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 リール間テープ異常張力防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4066884A JPH05274750A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 リール間テープ異常張力防止方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05274750A true JPH05274750A (ja) 1993-10-22

Family

ID=13328773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4066884A Pending JPH05274750A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 リール間テープ異常張力防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05274750A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5039027A (en) Method for control of tape tension between the reels and apparatus therefor
US3737751A (en) Servomechanism stop control
US4664336A (en) Motor control apparatus for reel-to-reel tape drive system
US5259563A (en) Magnetic recording/reproducing apparatus without capstan
EP0488634B1 (en) Tape driving apparatus
JPH0660491A (ja) テープ走行系制御装置
JP3092325B2 (ja) リールサーボ装置
JPH05274750A (ja) リール間テープ異常張力防止方法
US5209422A (en) Tape tension and braking control device and method
JP2633967B2 (ja) リール間テープ張力制御方法
JP2663709B2 (ja) テープ駆動装置
US5220477A (en) Cassette tape-loading apparatus
JPH04229443A (ja) テープ駆動装置
JPS6321260B2 (ja)
JP2524015B2 (ja) テ―プ駆動装置
JPS58179954A (ja) テ−プ巻取り装置
JPH05290450A (ja) 張力制御装置
KR100203258B1 (ko) 캡스턴 모터의 감속 제어시스템
JP2707279B2 (ja) 磁気テープ巻取装置
JPS59113785A (ja) モ−タ駆動制御装置
JP2532744B2 (ja) テ―プ駆動装置
JPH05314591A (ja) テープ走行速度制御装置
JPS61168167A (ja) テ−プ駆動制御装置
JP2001344853A (ja) 磁気記録再生装置
JPH06162613A (ja) テープ送り装置