JPH0878450A - モールド成形品の製造方法およびこれに用いられる基板 - Google Patents
モールド成形品の製造方法およびこれに用いられる基板Info
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- JPH0878450A JPH0878450A JP6208743A JP20874394A JPH0878450A JP H0878450 A JPH0878450 A JP H0878450A JP 6208743 A JP6208743 A JP 6208743A JP 20874394 A JP20874394 A JP 20874394A JP H0878450 A JPH0878450 A JP H0878450A
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- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板に実装された電子部品を基板と共にモー
ルドするに際し、基板の表層に与えられるダメージを軽
減し、異物混入のない高品質な樹脂被覆層を形成すると
共に、回路パターンのダメージを軽減することによる信
頼性の高いモールド成形品の製造方法を提供し、それに
有用な基板を提供すること。 【構成】 基板1に実装された電子部品2とその電子部
品を含む基板の所定領域とを一体にモールド成形するに
際し、モールド成形金型には、金型内にセットされる基
板面に向けてキャビティーの外部に注入ゲート7を設
け、該基板には、注入ゲートから注入される材料樹脂6
が衝突する領域に補強用のパターン9を設け、モールド
成形時に、注入ゲートから注入される材料樹脂をこの補
強用のパターンに一旦衝突させた後に、モールド用のキ
ャビティーC1、C2に流入させることを特徴とするモ
ールド成形品の製造方法であり、その基板である。
ルドするに際し、基板の表層に与えられるダメージを軽
減し、異物混入のない高品質な樹脂被覆層を形成すると
共に、回路パターンのダメージを軽減することによる信
頼性の高いモールド成形品の製造方法を提供し、それに
有用な基板を提供すること。 【構成】 基板1に実装された電子部品2とその電子部
品を含む基板の所定領域とを一体にモールド成形するに
際し、モールド成形金型には、金型内にセットされる基
板面に向けてキャビティーの外部に注入ゲート7を設
け、該基板には、注入ゲートから注入される材料樹脂6
が衝突する領域に補強用のパターン9を設け、モールド
成形時に、注入ゲートから注入される材料樹脂をこの補
強用のパターンに一旦衝突させた後に、モールド用のキ
ャビティーC1、C2に流入させることを特徴とするモ
ールド成形品の製造方法であり、その基板である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板に実装された電子
部品に対しモールド成形を施してなるモールド成形品の
製造方法およびこれに好適に用いられる基板に関する。
部品に対しモールド成形を施してなるモールド成形品の
製造方法およびこれに好適に用いられる基板に関する。
【0002】
【従来の技術】基板に実装されたLEDを基板と一体に
モールドする方法は従来より知られている。このような
モールド加工では、電子部品を包含して形成される樹脂
被覆層が基板から容易に脱落することのないよう、樹脂
被覆層を形成する部分の基板に貫通孔を設け、この貫通
孔を通して樹脂を基板裏面に流入させ、LEDとその基
板の裏面部分とを一体に包囲する方法が行われている。
図2は、従来における、プリント基板に実装されたLE
Dチップにモールドを施す際の、金型内でのモールド樹
脂の流れを模式的に示す図である。同図の例では、プリ
ント基板11には、このプリント基板11の一方の面1
1aに実装されたLEDチップ2の近傍に貫通孔5a、
5bが設けられている。また、金型は、LEDチップ
2、貫通孔5a、5bを含むプリント基板11の所定領
域を上型4Aのレンズ状のキャビティー4aで気密に包
囲し、キャビティー4aで包囲した領域に対応するプリ
ント基板の裏面11bの領域を、下型4Bの湯溜りとな
るキャビティー4bで気密に包囲する構造である。この
裏面側のキャビティー4bに、モールド用の合成樹脂6
を注入し、これを貫通孔5a、5bを通してレンズ状の
キャビティー4a内に導き、LEDチップをプリント基
板の表裏とともに一体にモールドするものである。
モールドする方法は従来より知られている。このような
モールド加工では、電子部品を包含して形成される樹脂
被覆層が基板から容易に脱落することのないよう、樹脂
被覆層を形成する部分の基板に貫通孔を設け、この貫通
孔を通して樹脂を基板裏面に流入させ、LEDとその基
板の裏面部分とを一体に包囲する方法が行われている。
図2は、従来における、プリント基板に実装されたLE
Dチップにモールドを施す際の、金型内でのモールド樹
脂の流れを模式的に示す図である。同図の例では、プリ
ント基板11には、このプリント基板11の一方の面1
1aに実装されたLEDチップ2の近傍に貫通孔5a、
5bが設けられている。また、金型は、LEDチップ
2、貫通孔5a、5bを含むプリント基板11の所定領
域を上型4Aのレンズ状のキャビティー4aで気密に包
囲し、キャビティー4aで包囲した領域に対応するプリ
ント基板の裏面11bの領域を、下型4Bの湯溜りとな
るキャビティー4bで気密に包囲する構造である。この
裏面側のキャビティー4bに、モールド用の合成樹脂6
を注入し、これを貫通孔5a、5bを通してレンズ状の
キャビティー4a内に導き、LEDチップをプリント基
板の表裏とともに一体にモールドするものである。
【0003】しかし、上記従来のモールド方法は、上記
のようにプリント基板の裏側から樹脂6を注入し、該樹
脂6が2つの貫通孔5a,5bを通ってレンズ状のキャ
ビティー4aに流入するものであるため、図2に示すよ
うに、レンズの有効部分で樹脂が合流し、線状のむら
(ウェルドライン)wが発生し、光の透過特性上の不良
および外観不良等の問題となっていた。また、上記方法
に対して、レンズ状のキャビティー4a側から直接注入
すると、樹脂6が該キャビティー4aの壁面に強く当た
り、同じくレンズの有効部分に線状に残る樹脂の流れの
跡(フローマーク)や、材料がひも状になって座屈しな
がら充填されることによる、ひも状のつぶされた表面組
織(ジェッティング)が発生し、上記と同様、外観不良
等の問題となっていた。
のようにプリント基板の裏側から樹脂6を注入し、該樹
脂6が2つの貫通孔5a,5bを通ってレンズ状のキャ
ビティー4aに流入するものであるため、図2に示すよ
うに、レンズの有効部分で樹脂が合流し、線状のむら
(ウェルドライン)wが発生し、光の透過特性上の不良
および外観不良等の問題となっていた。また、上記方法
に対して、レンズ状のキャビティー4a側から直接注入
すると、樹脂6が該キャビティー4aの壁面に強く当た
り、同じくレンズの有効部分に線状に残る樹脂の流れの
跡(フローマーク)や、材料がひも状になって座屈しな
がら充填されることによる、ひも状のつぶされた表面組
織(ジェッティング)が発生し、上記と同様、外観不良
等の問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
るための方法として、本願出願人は、特願平5−162
262号「基板に実装された電子部品のモールド方法」
において、成形金型の注入ゲートを電子部品実装側のキ
ャビティー近傍の基板面に向けて設け、該ゲートから注
入される材料樹脂を、基板面に一旦衝突させた後に、電
子部品実装側のキャビティーに流入させることを提唱し
た。これによって、上記外観不良等の問題は減少するに
至った。しかし、本発明者らは、このゲートから注入さ
れる材料樹脂の流れを基板面に一旦衝突させる方法にお
いて、さらに改善すべき下記の問題点が存在することを
新たに見いだした。即ち、成形金型の注入ゲートから射
出される樹脂は、高温・高圧・高速であるため、このよ
うな状態の樹脂を最初に基板面に衝突させる方法では、
基板の表面上に設けられたソルダレジストが剥離する可
能性がある。また、基板が金属ベース層と絶縁層との多
層構造等であれば、基板自体の表層である絶縁層が金属
ベース層から剥離する可能性もある。この剥離したソル
ダレジストや絶縁層の破片は、モールド部分に混入し異
物として品質を低下させる。特に、モールド部分がLE
Dのレンズ部分である場合には、異物が光をさえぎり、
LEDとしての品質を低下させる重要な問題となる。ま
た、ソルダレジストや基板の表層の剥離の程度によって
は、回路パターンが基板から剥離したり、断線する等の
可能性も考えられる。
るための方法として、本願出願人は、特願平5−162
262号「基板に実装された電子部品のモールド方法」
において、成形金型の注入ゲートを電子部品実装側のキ
ャビティー近傍の基板面に向けて設け、該ゲートから注
入される材料樹脂を、基板面に一旦衝突させた後に、電
子部品実装側のキャビティーに流入させることを提唱し
た。これによって、上記外観不良等の問題は減少するに
至った。しかし、本発明者らは、このゲートから注入さ
れる材料樹脂の流れを基板面に一旦衝突させる方法にお
いて、さらに改善すべき下記の問題点が存在することを
新たに見いだした。即ち、成形金型の注入ゲートから射
出される樹脂は、高温・高圧・高速であるため、このよ
うな状態の樹脂を最初に基板面に衝突させる方法では、
基板の表面上に設けられたソルダレジストが剥離する可
能性がある。また、基板が金属ベース層と絶縁層との多
層構造等であれば、基板自体の表層である絶縁層が金属
ベース層から剥離する可能性もある。この剥離したソル
ダレジストや絶縁層の破片は、モールド部分に混入し異
物として品質を低下させる。特に、モールド部分がLE
Dのレンズ部分である場合には、異物が光をさえぎり、
LEDとしての品質を低下させる重要な問題となる。ま
た、ソルダレジストや基板の表層の剥離の程度によって
は、回路パターンが基板から剥離したり、断線する等の
可能性も考えられる。
【0005】本発明の目的は、上記問題を解決し、基板
に実装された電子部品を基板と共にモールドするに際
し、基板の表層に与えられるダメージを軽減し、異物混
入のない高品質な樹脂被覆層を形成すると共に、回路パ
ターンのダメージを軽減することによる信頼性の高いモ
ールド成形品の製造方法を提供することである。また、
本発明の他の目的は、上記モールド成形品の製造方法に
好適に用いることができる基板を提供することである。
に実装された電子部品を基板と共にモールドするに際
し、基板の表層に与えられるダメージを軽減し、異物混
入のない高品質な樹脂被覆層を形成すると共に、回路パ
ターンのダメージを軽減することによる信頼性の高いモ
ールド成形品の製造方法を提供することである。また、
本発明の他の目的は、上記モールド成形品の製造方法に
好適に用いることができる基板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のモールド成形品
の製造方法は、以下の特徴を有するものである。 (1) 基板に実装された電子部品とその電子部品を含む基
板の所定領域とをモールド成形金型内で一体に材料樹脂
で被覆しモールド成形品を製造するに際し、モールド成
形金型には、金型内にセットされる基板面に向けてキャ
ビティーの外部に注入ゲートを設け、金型内にセットさ
れる基板には、注入ゲートから注入される材料樹脂が衝
突する領域に補強用のパターンを設け、モールド成形時
に、注入ゲートから注入される材料樹脂をこの補強用の
パターンに一旦衝突させた後に、モールド用のキャビテ
ィーに流入させることを特徴とするモールド成形品の製
造方法。 (2) 基板が、電子部品の近傍に貫通孔を設けられたもの
であり、モールド成形金型が、電子部品側のモールド用
のキャビティーと、これに基板の裏面で対応するキャビ
ティーとで、電子部品を基板の表裏から一体的に包囲す
る構造を有するものであり、材料樹脂が、基板に設けら
れた前記貫通孔を介して、該電子部品と基板の裏面部分
とを一体に包囲するものである上記 (1)記載のモールド
成形品の製造方法。 (3) 注入ゲートが、金型内にセットされる基板に対し
て、電子部品が実装される面側に設けられるものであ
り、材料樹脂が、補強用のパターンに一旦衝突した後、
実装された電子部品側のキャビティーに流入するもので
ある上記 (2)記載のモールド成形品の製造方法。 (4) 補強用のパターンが、基板が本来有する回路パター
ンと、同一の材料、同一の工程によって同時に形成され
たものである上記 (1)記載のモールド成形品の製造方
法。 (5) 電子部品がLEDチップである、上記 (1)〜(3) 記
載のモールド成形品の製造方法。
の製造方法は、以下の特徴を有するものである。 (1) 基板に実装された電子部品とその電子部品を含む基
板の所定領域とをモールド成形金型内で一体に材料樹脂
で被覆しモールド成形品を製造するに際し、モールド成
形金型には、金型内にセットされる基板面に向けてキャ
ビティーの外部に注入ゲートを設け、金型内にセットさ
れる基板には、注入ゲートから注入される材料樹脂が衝
突する領域に補強用のパターンを設け、モールド成形時
に、注入ゲートから注入される材料樹脂をこの補強用の
パターンに一旦衝突させた後に、モールド用のキャビテ
ィーに流入させることを特徴とするモールド成形品の製
造方法。 (2) 基板が、電子部品の近傍に貫通孔を設けられたもの
であり、モールド成形金型が、電子部品側のモールド用
のキャビティーと、これに基板の裏面で対応するキャビ
ティーとで、電子部品を基板の表裏から一体的に包囲す
る構造を有するものであり、材料樹脂が、基板に設けら
れた前記貫通孔を介して、該電子部品と基板の裏面部分
とを一体に包囲するものである上記 (1)記載のモールド
成形品の製造方法。 (3) 注入ゲートが、金型内にセットされる基板に対し
て、電子部品が実装される面側に設けられるものであ
り、材料樹脂が、補強用のパターンに一旦衝突した後、
実装された電子部品側のキャビティーに流入するもので
ある上記 (2)記載のモールド成形品の製造方法。 (4) 補強用のパターンが、基板が本来有する回路パター
ンと、同一の材料、同一の工程によって同時に形成され
たものである上記 (1)記載のモールド成形品の製造方
法。 (5) 電子部品がLEDチップである、上記 (1)〜(3) 記
載のモールド成形品の製造方法。
【0007】また、本発明のモールド成形品の製造方法
に用いられる基板は、実装された電子部品とその電子部
品を含む所定領域とをモールド成形金型内で一体に材料
樹脂で被覆しモールド成形品を製造するために用いられ
る基板であって、該基板の表面には、該基板がモールド
成形金型内にセットされたとき、基板面に向けて設けら
れた注入ゲートから注入される材料樹脂が衝突する領域
に、補強用のパターンが設けられていることを特徴とす
るものである。
に用いられる基板は、実装された電子部品とその電子部
品を含む所定領域とをモールド成形金型内で一体に材料
樹脂で被覆しモールド成形品を製造するために用いられ
る基板であって、該基板の表面には、該基板がモールド
成形金型内にセットされたとき、基板面に向けて設けら
れた注入ゲートから注入される材料樹脂が衝突する領域
に、補強用のパターンが設けられていることを特徴とす
るものである。
【0008】
【作用】基板上に実装された電子部品に対してモールド
を施す際に、キャビティーに注入する材料樹脂の流れを
先ず基板の表面に一旦衝突させた後にキャビティー内に
注入することによって、キャビティー内への注入圧力は
そのままに、キャビティー内へ材料樹脂が流入する時の
衝撃力だけが緩和される。このとき、基板の表面の樹脂
が衝突する領域に対して、補強用のパターンを形成する
ことによって、高温・高圧・高速で射出される材料樹脂
の衝突から基板の表面を容易に保護することができる。
を施す際に、キャビティーに注入する材料樹脂の流れを
先ず基板の表面に一旦衝突させた後にキャビティー内に
注入することによって、キャビティー内への注入圧力は
そのままに、キャビティー内へ材料樹脂が流入する時の
衝撃力だけが緩和される。このとき、基板の表面の樹脂
が衝突する領域に対して、補強用のパターンを形成する
ことによって、高温・高圧・高速で射出される材料樹脂
の衝突から基板の表面を容易に保護することができる。
【0009】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明の製造方法およ
びこれに用いられる基板を詳細に説明する。図1は、本
発明の製造方法において、本発明の基板に実装された電
子部品にモールドを施す際の、金型内でのモールド樹脂
の流れを模式的に示す図である。同図では、電子部品の
実例としてLEDチップが示され、モールド成形金型は
基板の表裏を包含して一体的にモールドする構成となっ
ている。モールド成形金型の上型10aと下型10bと
の間には、LEDチップを実装した基板がセットされ、
モールド用のキャビティーとして、LEDチップを基板
と共にモールドしレンズ部分を形成するための上型のキ
ャビティー4aと、上型のキャビティー4aに対して基
板の裏面1b側に対応する下型のキャビティー4bが設
けられている。このモールド用のキャビティーが1つの
注入ゲートを挟んで一対設けられている。基板1の一方
の面1a上の回路パターン(図示せず)には、LEDチ
ップ2が実装されている。基板1には、LEDチップの
近傍に貫通孔5が設けられており、LEDチップ実装側
のキャビティー4aと裏面側のキャビティー4bとが、
この貫通孔5によって連通している。モールド成形金型
には注入ゲート7が、セットされた基板1のLEDチッ
プ実装側の面1aに向けてキャビティーの外部に設けら
れ、そこから樹脂経路8が材料樹脂を各キャビティーに
導くように設けられている。基板1には、注入ゲート7
に対面する領域とその周辺、即ち、注入ゲートから注入
される材料樹脂が衝突する領域に、補強用のパターン9
が設けられている。上記のような金型と基板によって構
成される条件のもとで、注入ゲートから材料樹脂6を注
入すると、材料樹脂は、補強用のパターン9に一旦衝突
した後にモールド用のキャビティーに流入し、モールド
成形品が得られる。このとき、基板は、補強用のパター
ン9によって、材料樹脂の衝突から保護される。
びこれに用いられる基板を詳細に説明する。図1は、本
発明の製造方法において、本発明の基板に実装された電
子部品にモールドを施す際の、金型内でのモールド樹脂
の流れを模式的に示す図である。同図では、電子部品の
実例としてLEDチップが示され、モールド成形金型は
基板の表裏を包含して一体的にモールドする構成となっ
ている。モールド成形金型の上型10aと下型10bと
の間には、LEDチップを実装した基板がセットされ、
モールド用のキャビティーとして、LEDチップを基板
と共にモールドしレンズ部分を形成するための上型のキ
ャビティー4aと、上型のキャビティー4aに対して基
板の裏面1b側に対応する下型のキャビティー4bが設
けられている。このモールド用のキャビティーが1つの
注入ゲートを挟んで一対設けられている。基板1の一方
の面1a上の回路パターン(図示せず)には、LEDチ
ップ2が実装されている。基板1には、LEDチップの
近傍に貫通孔5が設けられており、LEDチップ実装側
のキャビティー4aと裏面側のキャビティー4bとが、
この貫通孔5によって連通している。モールド成形金型
には注入ゲート7が、セットされた基板1のLEDチッ
プ実装側の面1aに向けてキャビティーの外部に設けら
れ、そこから樹脂経路8が材料樹脂を各キャビティーに
導くように設けられている。基板1には、注入ゲート7
に対面する領域とその周辺、即ち、注入ゲートから注入
される材料樹脂が衝突する領域に、補強用のパターン9
が設けられている。上記のような金型と基板によって構
成される条件のもとで、注入ゲートから材料樹脂6を注
入すると、材料樹脂は、補強用のパターン9に一旦衝突
した後にモールド用のキャビティーに流入し、モールド
成形品が得られる。このとき、基板は、補強用のパター
ン9によって、材料樹脂の衝突から保護される。
【0010】本発明の製造方法によってモールドされる
電子部品としては、上記LEDチップの他に、コイル、
抵抗、各種LSI等、部品単独でモールドされうるもの
であればどのようなものであってもよい。また、リレー
等の有接点部品に対しても、実装側にクラックの無いモ
ールドとして、防爆等に効果的なモールド成形品が得ら
れる。
電子部品としては、上記LEDチップの他に、コイル、
抵抗、各種LSI等、部品単独でモールドされうるもの
であればどのようなものであってもよい。また、リレー
等の有接点部品に対しても、実装側にクラックの無いモ
ールドとして、防爆等に効果的なモールド成形品が得ら
れる。
【0011】モールド用金型に設けられるキャビティー
は、実装された部品側だけに設けられた、片側のキャビ
ティー、あるいは、これに基板の裏面側のキャビティー
を加えた、両側のキャビティーを有する態様が例示され
る。キャビティーの形状は、製品に従って任意である。
特に、LEDチップをモールドする場合は、そのキャビ
ティーの形状は、レンズ部分となる半球面を有する場合
が多い。
は、実装された部品側だけに設けられた、片側のキャビ
ティー、あるいは、これに基板の裏面側のキャビティー
を加えた、両側のキャビティーを有する態様が例示され
る。キャビティーの形状は、製品に従って任意である。
特に、LEDチップをモールドする場合は、そのキャビ
ティーの形状は、レンズ部分となる半球面を有する場合
が多い。
【0012】注入ゲートの位置は、材料樹脂の流れが一
旦、基板に衝突することができれば、キャビティーに対
してどのような位置にあってもよいが、材料樹脂が基板
と衝突した後の流路への影響を考慮して、少なくとも該
キャビティーの端部から1〜2mm程度離れた位置に設
けることが好ましい。また、キャビティーが基板に対し
て両側に設けられる態様である場合には、注入ゲート
は、基板に対していずれの側に設けるものでもよいが、
特に、注入ゲートを、電子部品が実装される側に設け、
材料樹脂の流れを基板に衝突させた後、電子部品側のキ
ャビティーに流入させることが、モールドの品質向上の
点で好ましい。
旦、基板に衝突することができれば、キャビティーに対
してどのような位置にあってもよいが、材料樹脂が基板
と衝突した後の流路への影響を考慮して、少なくとも該
キャビティーの端部から1〜2mm程度離れた位置に設
けることが好ましい。また、キャビティーが基板に対し
て両側に設けられる態様である場合には、注入ゲート
は、基板に対していずれの側に設けるものでもよいが、
特に、注入ゲートを、電子部品が実装される側に設け、
材料樹脂の流れを基板に衝突させた後、電子部品側のキ
ャビティーに流入させることが、モールドの品質向上の
点で好ましい。
【0013】注入ゲートからキャビティーまでの樹脂流
路8は、基板面1aを該ランナーの壁の一部として、基
板表面に沿ってキャビティーに向かう態様が好ましい
が、目的に応じては樹脂が基板と衝突した後に基板から
離脱するものでもよい。樹脂流路の経路は、基板上の回
路等の障害物を迂回する以外は最短コースとなるように
形成することが好ましいが、樹脂の縮みやヒケ等による
レンズの変形のような問題を考慮して単純な直線経路を
避け、所望の回数だけ折れ曲がった経路としてもよい。
また、場合によっては、1つのキャビティーを充填した
後、そのキャビティーからさらに樹脂流路を延長し、隣
のキャビティーを充填する構造であってもよい。樹脂流
路の断面形状(流れ方向に垂直)は、通常、基板に接触
する場合は基板を底面とした半円形や台形等の他、必要
に応じて円形等の公知の形状でよい。またその断面積
は、材料樹脂の種類,樹脂温度,金型温度,注入圧力,
注入速度,注入時間等の成形条件や、製品として残った
場合の外観等の種々の条件から最適な値に決定される
が、注入ゲートからキャビティーに向かって該断面積を
連続的に変化させて流速や圧力等をコントロールするも
のであってもよい。樹脂流路がキャビティーに接続され
る位置、即ち、キャビティーにおける材料樹脂の入口の
位置は限定されないが、キャビティーが上記のように、
基板に対して両側のキャビティーを有する態様である場
合には、材料樹脂が先ず電子部品側のキャビティーに流
入し、次いで裏面側のキャビティーに、基板の貫通孔を
通って流入する構成が、モールドの品質を向上させる点
で好ましい。また、製品によっては、樹脂が先ず裏面側
のキャビティーに流入するものであってもよい。また、
上記以外の特殊な例として、特定経路の樹脂流路を設け
ず、実装側の基板表面の一部または全部を樹脂がコート
するような樹脂流路としてもよい。樹脂流路8によって
注入ゲートからキャビティーまで形成されたランナー
は、製品として該基板上に残してもよいし、除去するも
のであってもよい。
路8は、基板面1aを該ランナーの壁の一部として、基
板表面に沿ってキャビティーに向かう態様が好ましい
が、目的に応じては樹脂が基板と衝突した後に基板から
離脱するものでもよい。樹脂流路の経路は、基板上の回
路等の障害物を迂回する以外は最短コースとなるように
形成することが好ましいが、樹脂の縮みやヒケ等による
レンズの変形のような問題を考慮して単純な直線経路を
避け、所望の回数だけ折れ曲がった経路としてもよい。
また、場合によっては、1つのキャビティーを充填した
後、そのキャビティーからさらに樹脂流路を延長し、隣
のキャビティーを充填する構造であってもよい。樹脂流
路の断面形状(流れ方向に垂直)は、通常、基板に接触
する場合は基板を底面とした半円形や台形等の他、必要
に応じて円形等の公知の形状でよい。またその断面積
は、材料樹脂の種類,樹脂温度,金型温度,注入圧力,
注入速度,注入時間等の成形条件や、製品として残った
場合の外観等の種々の条件から最適な値に決定される
が、注入ゲートからキャビティーに向かって該断面積を
連続的に変化させて流速や圧力等をコントロールするも
のであってもよい。樹脂流路がキャビティーに接続され
る位置、即ち、キャビティーにおける材料樹脂の入口の
位置は限定されないが、キャビティーが上記のように、
基板に対して両側のキャビティーを有する態様である場
合には、材料樹脂が先ず電子部品側のキャビティーに流
入し、次いで裏面側のキャビティーに、基板の貫通孔を
通って流入する構成が、モールドの品質を向上させる点
で好ましい。また、製品によっては、樹脂が先ず裏面側
のキャビティーに流入するものであってもよい。また、
上記以外の特殊な例として、特定経路の樹脂流路を設け
ず、実装側の基板表面の一部または全部を樹脂がコート
するような樹脂流路としてもよい。樹脂流路8によって
注入ゲートからキャビティーまで形成されたランナー
は、製品として該基板上に残してもよいし、除去するも
のであってもよい。
【0014】上記製造方法に用いられる本発明の基板を
以下に説明する。基板は、電子部品が実装されるもので
あればよく、材料、形状を問わない。また、電子部品実
装のための配線の箇所も、基板の表面・表層下等任意の
ものが用いられる。さらに、配線の材料も、金属箔パタ
ーン・固定された導線等任意である。これらの基板のな
かでも、特に、プリント基板は、その汎用性の点だけで
なく、後述の補強用のパターン形成のコストが殆ど不要
となる点でも有用であり、また、本発明の製造方法によ
る基板表面の保護作用が、最も効果的に示される基板で
もある。図1に例示された基板は、電子部品の近傍に貫
通孔が設けられた態様を示しているが、実装された電子
部品側だけのモールドであれば、貫通孔は必要ない。
以下に説明する。基板は、電子部品が実装されるもので
あればよく、材料、形状を問わない。また、電子部品実
装のための配線の箇所も、基板の表面・表層下等任意の
ものが用いられる。さらに、配線の材料も、金属箔パタ
ーン・固定された導線等任意である。これらの基板のな
かでも、特に、プリント基板は、その汎用性の点だけで
なく、後述の補強用のパターン形成のコストが殆ど不要
となる点でも有用であり、また、本発明の製造方法によ
る基板表面の保護作用が、最も効果的に示される基板で
もある。図1に例示された基板は、電子部品の近傍に貫
通孔が設けられた態様を示しているが、実装された電子
部品側だけのモールドであれば、貫通孔は必要ない。
【0015】基板に設けられる補強用のパターンは、基
板をモールド成形用の金型にセットしたとき、注入ゲー
トに対面する基板上の領域、即ち、注入ゲートから注入
される材料樹脂が基板面に衝突する領域に設けられる。
補強用のパターンの形状・面積は、注入ゲートの形状
(注入ゲートの長手軸方向から見たときの注入ゲートの
出口の形状)に対して考慮され、最小面積で最も効果的
にダメージを抑制できるものが好ましい。具体的には、
注入ゲートの形状は、通常、円形であるから、補強用の
パターンの形状も、多角形・異形等、任意の形状のなか
で、円形が好ましいものとして挙げられる。また、補強
用のパターンの面積は、材料樹脂が基板に衝突せぬよ
う、注入ゲートの面積以上であることが好ましい。例え
ば、注入ゲートの口径がφ1mmの円形であれば、補強
用のパターンはφ4mm程度の円形とすることが好まし
い例である。
板をモールド成形用の金型にセットしたとき、注入ゲー
トに対面する基板上の領域、即ち、注入ゲートから注入
される材料樹脂が基板面に衝突する領域に設けられる。
補強用のパターンの形状・面積は、注入ゲートの形状
(注入ゲートの長手軸方向から見たときの注入ゲートの
出口の形状)に対して考慮され、最小面積で最も効果的
にダメージを抑制できるものが好ましい。具体的には、
注入ゲートの形状は、通常、円形であるから、補強用の
パターンの形状も、多角形・異形等、任意の形状のなか
で、円形が好ましいものとして挙げられる。また、補強
用のパターンの面積は、材料樹脂が基板に衝突せぬよ
う、注入ゲートの面積以上であることが好ましい。例え
ば、注入ゲートの口径がφ1mmの円形であれば、補強
用のパターンはφ4mm程度の円形とすることが好まし
い例である。
【0016】また、補強用のパターンの形状・面積は、
上記樹脂流路の形状にも関係するものであって、補強用
のパターンが樹脂流路の内部に収まることが好ましい。
従って、補強用のパターンの形状として、樹脂流路に沿
った細長い態様が挙げられる。注入ゲート近傍の樹脂流
路の形状と、補強用のパターンの形状とを、どちらを主
体として決定するかは自由である。補強用のパターンの
材料、製造方法は、特に限定されず、基板の回路パター
ンと関係のない金属箔を補強用のためにその部分に付与
するものであってもよいが、最も好ましい態様は、補強
用のパターンを、基板の回路パターンと同一の材料、同
一の形成工程において、同時に形成することである。例
えば、基板が、プリント基板である場合、補強用のパタ
ーンの材料は、銅、銅合金等、その回路パターンを形成
する金属箔となる。これらパターンは公知の方法によっ
て形成されるものであってよい。このような態様によっ
て、補強用のパターンは容易に形成でき、補強用のパタ
ーン形成に係るコストが殆ど不要となる。基板がプリン
ト基板である場合には、補強用のパターンの表面には、
ソルダレジスト層等の他の樹脂層を設けないようにし、
樹脂層の剥離片がモールド内部へ混入するのを避けるの
が好ましい。
上記樹脂流路の形状にも関係するものであって、補強用
のパターンが樹脂流路の内部に収まることが好ましい。
従って、補強用のパターンの形状として、樹脂流路に沿
った細長い態様が挙げられる。注入ゲート近傍の樹脂流
路の形状と、補強用のパターンの形状とを、どちらを主
体として決定するかは自由である。補強用のパターンの
材料、製造方法は、特に限定されず、基板の回路パター
ンと関係のない金属箔を補強用のためにその部分に付与
するものであってもよいが、最も好ましい態様は、補強
用のパターンを、基板の回路パターンと同一の材料、同
一の形成工程において、同時に形成することである。例
えば、基板が、プリント基板である場合、補強用のパタ
ーンの材料は、銅、銅合金等、その回路パターンを形成
する金属箔となる。これらパターンは公知の方法によっ
て形成されるものであってよい。このような態様によっ
て、補強用のパターンは容易に形成でき、補強用のパタ
ーン形成に係るコストが殆ど不要となる。基板がプリン
ト基板である場合には、補強用のパターンの表面には、
ソルダレジスト層等の他の樹脂層を設けないようにし、
樹脂層の剥離片がモールド内部へ混入するのを避けるの
が好ましい。
【0017】〔品質確認実験〕本発明の製造方法および
基板によってモールド成形品を製造した場合と、補強用
のパターンを設けない基板を用いてモールド成形品を製
造した場合とを、注入ゲート付近の基板表面の状態、お
よびモールド部分の品質について各々比較した。 〔本発明の基板を用いた実験〕基板には、本発明による
基板の一例として、アルミニウム上にポリイミドからな
る絶縁層を積層し、さらにその上に銅箔の回路パターン
を形成してなるプリント基板を用いた。回路パターンを
エッチングによって形成する工程において、補強用のパ
ターンを同時に形成した。補強用のパターンの形状は、
口径φ1mmの注入ゲートから注入される材料樹脂を全
て受けることができるようにφ4mmの円形の形状とし
た。このプリント基板上の回路パターンにLEDチップ
を実装し、モールド用の金型内にセットした。モールド
用の材料樹脂としてポリカーボネートを用い、図1に示
すように、2つのキャビティーC1、C2の中間に設け
たゲート7から、押出機の出口圧力1500 kgf/c
m2 、温度310℃にて上記材料樹脂を注入し、LED
チップ2とその基板の裏面部分とを貫通項5を通して一
体にモールド成形し、無色透明のレンズ部分を有するL
ED表示具を、モールド部品として得た。金型内から製
品を取出し、注入ゲート付近の基板表面の状態、および
モールド部分の品質を観察したところ、注入ゲート付近
の基板表面は補強用のパターンによって保護され、表層
の剥離等は見られなかった。従って、モールド部品のレ
ンズ部分には、その剥離片の混入も見られなかった。ま
た、モールド部品のレンズ部分には、ウェルドライン、
フローマーク、ジェッティング等の発生が見られず、か
つ、表裏ともに100%充填されており、良好な品質で
あることが確認できた。
基板によってモールド成形品を製造した場合と、補強用
のパターンを設けない基板を用いてモールド成形品を製
造した場合とを、注入ゲート付近の基板表面の状態、お
よびモールド部分の品質について各々比較した。 〔本発明の基板を用いた実験〕基板には、本発明による
基板の一例として、アルミニウム上にポリイミドからな
る絶縁層を積層し、さらにその上に銅箔の回路パターン
を形成してなるプリント基板を用いた。回路パターンを
エッチングによって形成する工程において、補強用のパ
ターンを同時に形成した。補強用のパターンの形状は、
口径φ1mmの注入ゲートから注入される材料樹脂を全
て受けることができるようにφ4mmの円形の形状とし
た。このプリント基板上の回路パターンにLEDチップ
を実装し、モールド用の金型内にセットした。モールド
用の材料樹脂としてポリカーボネートを用い、図1に示
すように、2つのキャビティーC1、C2の中間に設け
たゲート7から、押出機の出口圧力1500 kgf/c
m2 、温度310℃にて上記材料樹脂を注入し、LED
チップ2とその基板の裏面部分とを貫通項5を通して一
体にモールド成形し、無色透明のレンズ部分を有するL
ED表示具を、モールド部品として得た。金型内から製
品を取出し、注入ゲート付近の基板表面の状態、および
モールド部分の品質を観察したところ、注入ゲート付近
の基板表面は補強用のパターンによって保護され、表層
の剥離等は見られなかった。従って、モールド部品のレ
ンズ部分には、その剥離片の混入も見られなかった。ま
た、モールド部品のレンズ部分には、ウェルドライン、
フローマーク、ジェッティング等の発生が見られず、か
つ、表裏ともに100%充填されており、良好な品質で
あることが確認できた。
【0018】〔従来の基板を用いた実験〕補強用のパタ
ーンが設けられていないプリント基板を用いた以外は、
上記実験例と全く同様にモールド加工を行い、LED表
示具を得た。金型内から製品を取出し、注入ゲート付近
の基板表面の状態、およびモールド部分の品質を観察し
たところ、注入ゲート付近の基板表面は、表面のソルダ
レジスト層が熱によって変質し、微量が剥離していた。
これがモールド部分内に混入して分散し、レンズ部分の
透明度を低下させていた。ただし、モールド部分のウェ
ルドライン、フローマーク、ジェッティング等の発生、
および樹脂の充填具合については、上記実験例と同様の
良好な品質であった。
ーンが設けられていないプリント基板を用いた以外は、
上記実験例と全く同様にモールド加工を行い、LED表
示具を得た。金型内から製品を取出し、注入ゲート付近
の基板表面の状態、およびモールド部分の品質を観察し
たところ、注入ゲート付近の基板表面は、表面のソルダ
レジスト層が熱によって変質し、微量が剥離していた。
これがモールド部分内に混入して分散し、レンズ部分の
透明度を低下させていた。ただし、モールド部分のウェ
ルドライン、フローマーク、ジェッティング等の発生、
および樹脂の充填具合については、上記実験例と同様の
良好な品質であった。
【0019】以上の実験によって、本発明のモールド部
品の製造方法および基板が、基板上に実装された電子部
品のモールド、特に、LEDチップのレンズ形成に対し
て、より有効なものであることが確認できた。
品の製造方法および基板が、基板上に実装された電子部
品のモールド、特に、LEDチップのレンズ形成に対し
て、より有効なものであることが確認できた。
【0020】
【発明の効果】本発明の製造方法は、実装側の樹脂被覆
層にウェルドライン,フローマーク,ジェッティング等
の成形不良が発生せず、高品質な樹脂被覆層が得られる
有用なものであり、かつ、モールド成形を施すに際し、
プリント基板の表層に与えられるダメージを軽減し、異
物混入のない高品質な樹脂被覆層を形成することができ
る。また、基板に与えるダメージが回路パターンに及ぶ
ことが防止されるため、信頼性の高いモールド成形品を
提供することができる。また、本発明による基板は、上
記本発明の製造方法に好適に用いることができる基板で
ある。
層にウェルドライン,フローマーク,ジェッティング等
の成形不良が発生せず、高品質な樹脂被覆層が得られる
有用なものであり、かつ、モールド成形を施すに際し、
プリント基板の表層に与えられるダメージを軽減し、異
物混入のない高品質な樹脂被覆層を形成することができ
る。また、基板に与えるダメージが回路パターンに及ぶ
ことが防止されるため、信頼性の高いモールド成形品を
提供することができる。また、本発明による基板は、上
記本発明の製造方法に好適に用いることができる基板で
ある。
【図1】本発明の製造方法において、本発明の基板に実
装された電子部品にモールドを施す際の、金型内でのモ
ールド樹脂の流れを模式的に示す図である。
装された電子部品にモールドを施す際の、金型内でのモ
ールド樹脂の流れを模式的に示す図である。
【図2】従来における、プリント基板に実装されたLE
Dチップにモールドを施す際の、金型内でのモールド樹
脂の流れを模式的に示す図である。
Dチップにモールドを施す際の、金型内でのモールド樹
脂の流れを模式的に示す図である。
1 基板 2 電子部品(LEDチップ) 3 樹脂被覆層 4a 電子部品側のモールド用のキャビティー 4b 基板の裏面のキャビティー 5 貫通孔 6 材料樹脂 7 注入ゲート 9 補強用のパターン C1、C2 モールド用のキャビティー
Claims (6)
- 【請求項1】 基板に実装された電子部品とその電子部
品を含む基板の所定領域とをモールド成形金型内で一体
に材料樹脂で被覆しモールド成形品を製造するに際し、
モールド成形金型には、金型内にセットされる基板面に
向けてキャビティーの外部に注入ゲートを設け、金型内
にセットされる基板には、注入ゲートから注入される材
料樹脂が衝突する領域に補強用のパターンを設け、モー
ルド成形時に、注入ゲートから注入される材料樹脂をこ
の補強用のパターンに一旦衝突させた後に、モールド用
のキャビティーに流入させることを特徴とするモールド
成形品の製造方法。 - 【請求項2】 基板が、電子部品の近傍に貫通孔が設け
られたものであり、モールド成形金型が、電子部品側の
モールド用のキャビティーと、これに基板の裏面で対応
するキャビティーとで、電子部品を基板の表裏から一体
的に包囲する構造を有するものであり、材料樹脂が、基
板に設けられた前記貫通孔を介して、該電子部品と基板
の裏面部分とを一体に包囲するものである請求項1記載
のモールド成形品の製造方法。 - 【請求項3】 注入ゲートが、金型内にセットされる基
板に対して、電子部品が実装される面側に設けられるも
のであり、材料樹脂が、補強用のパターンに一旦衝突し
た後、実装された電子部品側のキャビティーに流入する
ものである請求項2記載のモールド成形品の製造方法。 - 【請求項4】 補強用のパターンが、基板が本来有する
回路パターンと、同一の材料、同一の工程によって同時
に形成されたものである請求項1記載のモールド成形品
の製造方法。 - 【請求項5】 電子部品がLEDチップである請求項1
〜3記載のモールド成形品の製造方法。 - 【請求項6】 実装された電子部品とその電子部品を含
む所定領域とをモールド成形金型内で一体に材料樹脂で
被覆しモールド成形品を製造するために用いられる基板
であって、該基板の表面には、該基板がモールド成形金
型内にセットされたとき、基板面に向けて設けられた注
入ゲートから注入される材料樹脂が衝突する領域に、補
強用のパターンが設けられていることを特徴とするモー
ルド成形品用の基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208743A JP2966289B2 (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | モールド成形品の製造方法およびこれに用いられる基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208743A JP2966289B2 (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | モールド成形品の製造方法およびこれに用いられる基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0878450A true JPH0878450A (ja) | 1996-03-22 |
JP2966289B2 JP2966289B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=16561352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6208743A Expired - Fee Related JP2966289B2 (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | モールド成形品の製造方法およびこれに用いられる基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2966289B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008159659A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-07-10 | Showa Denko Kk | 発光装置および表示装置 |
JP2010044872A (ja) * | 2008-08-08 | 2010-02-25 | Seiwa Electric Mfg Co Ltd | 安全増防爆構造の照明装置 |
WO2011134777A1 (de) * | 2010-04-30 | 2011-11-03 | Osram Opto Semiconductors Gmbh | Optoelektronisches bauelement und verfahren zum herstellen eines optoelektronischen bauelements |
-
1994
- 1994-09-01 JP JP6208743A patent/JP2966289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008159659A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-07-10 | Showa Denko Kk | 発光装置および表示装置 |
JP2010044872A (ja) * | 2008-08-08 | 2010-02-25 | Seiwa Electric Mfg Co Ltd | 安全増防爆構造の照明装置 |
WO2011134777A1 (de) * | 2010-04-30 | 2011-11-03 | Osram Opto Semiconductors Gmbh | Optoelektronisches bauelement und verfahren zum herstellen eines optoelektronischen bauelements |
US9293671B2 (en) | 2010-04-30 | 2016-03-22 | Osram Opto Semiconductors Gmbh | Optoelectronic component and method for producing an optoelectronic component |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2966289B2 (ja) | 1999-10-25 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |