JPH087657Y2 - 電子機器筐体とケーブルカバーとの結合構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 電子機器と、その外部配線の接続部分を覆うケーブル
カバーとの結合構造に関し、 機器筐体の後面に簡単に追加取付け可能なケーブルカ
バーの提供を目的とし、 後面にケーブルの接続端子を具え、上面及び側面を覆
う筐体カバーを後面の縁部でネジ止め固定する電子機器
筐体において、後面の下縁左右端部分に後向きに突設さ
れる係合孔を有する固定部材と、筐体を延長する如く上
面、側面及び後面を有し、係合孔に係止する舌片を側面
端部分に具え、上面は端部を直角に折り曲げた縁部を有
し、前記筐体カバーの固定ネジに対応する前記縁部の位
置に切り欠き或いは特殊孔を具え、筐体カバーと共締め
固定されるカバーとから構成する。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、電子機器と、その外部配線の接続部分を覆
うケーブルカバーとの結合構造に関する。

近年の電子機器は、部品の小形化及び技術の進歩によ
り高密度実装となり、筐体への接続ケーブルが多くなる
と共に、通常のメタルケーブル以外に光ケーブルが接続
される機器も増えて来ている。

このケーブルの接続部分は、ケーブルからの外力及び
他の物による外力から確実に保護し、且つ、外観的にも
意匠性を損なうことがないことが要望される。

〔従来の技術〕

かような電子機器は、大形キャビネット又は装着棚等
へ集合収容したり、単体を卓或いは台上に設置する等し
て使用される。

しかし、接続ケーブルの保持、整線を行うためのクリ
ート板やケーブルホルダ等は、筐体側に設けてあった
り、或いは、要求により取付け追加することは比較的容
易であるが、接続部全体を覆うケーブルカバーを用意し
ていないのが一般的である。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、 電子機器を単独で卓或いは台上に設置して使用する
場合には、ケーブル接続部を保護するケーブルカバーが
望まれる。

特に、光ケーブルを含む場合は、光ケーブルの折損
防止のためにケーブルカバーは必要不可欠である。

又、接続部の露出は筐体の意匠性を損なう。

等の問題点がある。

本考案は、かかる問題点に鑑みて、機器筐体の後面に
簡単に追加取付け可能なケーブルカバーの提供を目的と
してなされたものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は本考案により第１図に示す如く底板と後面
（２）と、この後面（２）の縁部で、固定ねじ（21）で
ねじ止めされて筐体の上面（４）及び側面（５）を覆う
筺体カバー（３）とを含み、かつ 後面（２）にはケー
ブルの接続端子（11）が取付けられている電子機器筐体
（１）において、 筐体の後面（２）側下縁左右端部分には、後向きに突
設し、かつ係合孔（61）を有する固定部材（６）が設け
られ、 筺体（１）を延長するように上面（74），側面（75）
及び後面（72）からなるケーブルカバー（７）には、 筐体に対面する側において側面（75）側下端に、筐体
の固定部材（６）の係合孔（61）に係止される舌片（7
1）と、上面（74）端部が下方に直角に折り曲げられ、
かつ筐体カバーの固定ネジ（21）に対応する位置に切り
欠き（81）あるいは特殊孔（82）を具える縁部（73）
と、 後面（72）において、筐体カバー（３）の固定ネジ
（21）に対応する位置に設けられた貫通孔（76）とを備
え、 ケーブルカバー（７）の舌片（71）は、 筐体の固定部材（６）の係合孔（61）に挿入係止さ
れ、 ケーブルカバーの上面端部の縁部の切り欠き（81）あ
るいは特殊孔（82）は、筐体の固定ネジ（21）の軸に差
し込まれ、固定ネジ（21）によって筐体カバー（３）と
共にケーブルカバーは共締め固定されることを特徴とす
る電子機器筐体とケーブルカバーとの結合構造によって
達成される。

〔作用〕

即ち、カバー７は側面75の端部を固定部材６に係止さ
せ、上面74の縁部73の切り欠き81を、緩めたネジの軸に
差し込んで共締すれば固定することが出来、容易に取付
けられ、目的が適えられる。

固定部材６は、筐体１の底板、後面の所定位置に固定
させればよく、或いは、前以って一体に造られたもので
も差支えなく、後面下縁を後向きに突設してあるので、
係止孔61は上下方向に明けてある。

従って、カバー７の舌片71を上から下向きに係合させ
て、係止させる。

かくして、カバー７の下部が着脱自在に固定され、上
部は縁部73の切り欠き81を緩めた固定ネジ21の軸に差し
込んで、筐体カバー３と共締めすれば、後面２に固定さ
れる。

又、切り欠き81の代わりに、固定ネジ21の頭部は通す
孔とネジ部のみを通す孔とを、上下方向に所定中心距離
に連穿させた特殊孔82を同位置に設けたものでも、固定
ネジ21に共締めさせることが出来る。

勿論、固定ネジ21はカバー７の内部になるので、共締
め時のドライバーを貫通させる貫通孔76を後面72の固定
ネジ21の後方対応位置に設けることは言わずともがなで
ある。

かくして、機器筐体の後面に簡単に追加取付け可能な
ケーブルカバーの提供が可能となる。

〔実施例〕

以下図面に示す実施例によって本考案を具体的に説明
する。全図を通し同一符号は同一対象物を示す。第１図
に本考案の一実施例の斜視図、第２図に本考案の他の実
施例の部分斜視図を示す。

本実施例は卓上設置或いはキャビネットに集合実装さ
せて使用する小形の電子機器で、筐体１の後面２に、各
種の外部ケーブル９用の複数のコネクタの接続端子11を
具え、筐体１の上面と側面を覆う筐体カバー３を後面の
縁部で固定ネジ21にてネジ固定しており、卓上使用の時
のみケーブルカバーを後面に追加取付ける。

一実施例は、第１図の如く、筺体１の後面２の下縁左
右端部に後向きに突設され、後面に平行な短スリット状
の係合孔61を有する固定部材６が、底板に切り曲げによ
り一体に設けてある。

カバー７は、側面75の前端部分を直角に曲げた縁部77
の下端に舌片71が設けられ、上面74の縁部73には、筐体
カバー３の固定ネジ21との対応位置で、ネジ部の軸に差
し込まれるＵ形の切り欠き81が設けてあり、更に、後方
の後面72の対応位置にはドライバーが通れる貫通孔76が
明けてある。

かくして、筐体カバー３の固定ネジ21を弛めてから、
カバー７を筐体１の後面２に当てがい、舌片71を固定部
材６の係合孔61に挿入、係止させると共に、各切り欠き
81を固定ネジ21の軸に差し込んで、後面72の貫通孔76に
ドライバーを差込み、共締める。

他の実施例として、第２図に示す如く、筐体１の底部
に滑り止め兼出張り部の当たり防止用にネジ止めされた
ゴム足12に、共締めで固定部材62を固定してある。

この固定部材62は、鉄板を成形し後向きの突設部分は
断面Ｌ形で、後面２と直角に短スリット状の係合孔61を
設けている。

又、カバー78は、側面79の下端前部に下向きに舌片71
が設けてあり、上面の縁部73には、前記の切り欠き81に
代わって、特殊孔82が設けてある。この特殊孔82は、筐
体カバー３の固定ネジ21の頭部を通す円孔とネジ部のみ
を通す切り欠きとを上下に連穿した特殊な形状の孔とし
ている。

更に、カバー78の後面にはドライバー用の貫通孔76を
明けてあるのは、前記のものと同じである。

かくして、筐体カバー３の固定ネジ21を弛めてから、
カバー78を筐体１の後面２に当てがい、舌片71を固定部
材62の係合孔61に挿入、係止させると共に、各特殊孔82
を固定ネジ21の軸に差し込んで、後面72の貫通孔76にド
ライバーを差込み、共締める。

上記の実施例は一例を示し、固定部材6,62の係合孔61
とカバー7,78の舌片71との係合形状及び形成位置、カバ
ー７の切り欠き81及びカバー78の特殊孔82の形状は、上
記のものに限定するものではない。

又、カバー7,78の共締め箇所は、必ずしも筐体カバー
３を固定する全数の固定ネジ21で行わなくても、強度上
必要最小箇所でよく、共締めを行わない位置では、縁部
73に小判孔や切り欠きを設けて固定ネジ21の頭部を避け
ればよい。

〔考案の効果〕

以上の如く、本考案により、必要により機器筺体の後
面に簡単に追加取付け可能なケーブルカバーが得られ、
接続部を保護すると共に、コネクタやネジ等が露出せず
意匠性を高めることが出来、その実用的効果は大なるも
のがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、 第２図は本考案の他の実施例の部分斜視図 である。 図において、 １は筐体、2,72は後面、３は筐体カバー、4,74は上面、
5,75,79は側面、6,62は固定部材、7,78はカバー、９は
ケーブル、11は接続端子、12はゴム足、21は固定ネジ、
61は係合孔、71は舌片、73,77は縁部、76は貫通孔、81
は切り欠き、82は特殊孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】底板と後面（２）と、この後面（２）の縁
   部で、固定ねじ（21）でねじ止めされて筐体の上面
   （４）及び側面（５）を覆う筺体カバー（３）とを含
   み、かつ 後面（２）にはケーブルの接続端子（11）が取付けられ
   ている電子機器筐体（１）において、 筐体の後面（２）側下縁左右端部分には、後向きに突設
   し、かつ係合孔（61）を有する固定部材（６）が設けら
   れ、 筺体（１）を延長するように上面（74），側面（75）及
   び後面（72）からなるケーブルカバー（７）には、 筐体に対面する側において側面（75）側下端に、筐体の
   固定部材（６）の係合孔（61）に係止される舌片（71）
   と、上面（74）端部が下方に直角に折り曲げられ、かつ
   筐体カバーの固定ネジ（21）に対応する位置に切り欠き
   （81）あるいは特殊孔（82）を具える縁部（73）と、 後面（72）において、筐体カバー（３）の固定ネジ（2
   1）に対応する位置に設けられた貫通孔（76）とを備
   え、 ケーブルカバー（７）の舌片（71）は、 筐体の固定部材（６）の係合孔（61）に挿入係止され、 ケーブルカバーの上面端部の縁部の切り欠き（81）ある
   いは特殊孔（82）は、筐体の固定ネジ（21）の軸に差し
   込まれ、固定ネジ（21）によって筐体カバー（３）と共
   にケーブルカバーは共締め固定されることを特徴とする
   電子機器筐体とケーブルカバーとの結合構造。