JPH0874866A - 鉄道車両用油切り - Google Patents

鉄道車両用油切り

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JPH0874866A
JPH0874866A JP6232318A JP23231894A JPH0874866A JP H0874866 A JPH0874866 A JP H0874866A JP 6232318 A JP6232318 A JP 6232318A JP 23231894 A JP23231894 A JP 23231894A JP H0874866 A JPH0874866 A JP H0874866A
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JP
Japan
Prior art keywords
oil
base material
sprayed layer
ceramic sprayed
axle
Prior art date
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Pending
Application number
JP6232318A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kaneko
正典 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス溶射層を用いて耐摩耗性を向上
させると共に、このセラミックス溶射層の付着強度を高
め、剥離を防止する。 【構成】 車軸1のジャーナル2の外周に設けられて、
軸箱3のオイルシール7を摺接させるリング状の油切り
5を、次の構成とする。すなわち、油切り5は、リング
状の母材13の外周に窪み部13aを設け、この窪み部
13aを埋めるようにセラミックス溶射層14を設けた
ものとする。窪み部13aは軸方向中間部のみに設け
る。母材13の外周の軸方向端部には面取部13bを設
けても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄道車両の車軸等の
ジャーナルにおけるセラミックス溶射層付きの鉄道車両
用油切りに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】鉄道車両
の車軸用軸受装置においては、一般に車軸のジャーナル
にリング状の油切りを設け、軸箱に取付けられたオイル
シールを摺接させるようにしている。図3はその一例を
示し、車軸用油切り51に摺接するオイルシール52を
シールカバー53で軸箱(図示せず)に取付けている。
車軸用油切り51にはクロムめっき層(51b)を施し
ている。しかし、高速の車両では、クロムめっき層(5
1b)ではシール52との摺接面の摩耗量が大きくて車
軸用油切り51の寿命が短く、その取り替えに工数と費
用がかかっていた。
【0003】これを防止する対策として、クロムめっき
層に代えてセラミックス溶射層51bを母材51aの外
周の全面に溶射したものを考えた。しかし、セラミック
ス溶射層51bは母材51aへの付着強度が弱く、その
ためセラミックス溶射層51bが両端から母材51aの
境界部54で剥離を生じることがあった。また、車軸用
油切り51は、オイルシール52の装着を容易にするた
めに、図4のように両端に面取部55を施し、オイルシ
ール52の装着の案内とすることがあるが、その場合、
図4のように面取部55までセラミックス溶射層51a
が付着し、面取部55の形状を正確に得ることが難し
い。そのため、オイルシール52の装着時の案内が円滑
に行えないことがある。
【0004】この発明の目的は、耐摩耗性に優れたセラ
ミックス溶射層を用いながら、セラミックス溶射層の付
着強度を高めて剥離を防止することのできる鉄道車両用
油切りを提供することである。この発明の他の目的は、
面取部の形状を正確に形成できて、組立時におけるオイ
ルシールの装着を円滑に行えるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の鉄道車両用油
切りは、ジャーナルの外周に設けられて、リング状の母
材の外周にセラミックス溶射層を有し、軸箱のオイルシ
ールを前記セラミックス溶射層に摺接させる油切りにお
いて、前記母材の外周における軸方向中間部に窪み部を
設け、この窪み部を埋めるように前記セラミックス溶射
層を設けたものである。上記構成において、母材の外周
の軸方向端部に面取部を設けても良い。
【0006】
【作用】この構成によると、母材に窪み部を設け、その
中にセラミックス溶射層を設けたので、セラミックス溶
射層と母材との密着強度が増し、剥離が防止される。ま
た、面取部を設ける場合に、セラミックス溶射層は母材
の軸方向中間のみに設けられていて、面取部を設ける箇
所は母材が露出したまま残される部分となるため、面取
部の形状がセラミックス溶射層の影響を受けることが無
くなり、面取部の形状を正確に形成できる。そのため、
組立時におけるオイルシールの案内を常に良好に行うこ
とができる。
【0007】
【実施例】この発明の一実施例を図1および図2に基づ
いて説明する。図1は高速の鉄道車両の車軸の軸箱を示
す。車軸1のジャーナル2は、軸箱3内にころ軸受4を
介して組み込まれ、ころ軸受4の内輪4aの両側に並ん
で、ジャーナル2の外周にリング状の油切り5,5が各
々嵌合状態に設けられている。ころ軸受4は、複列の円
すいころ軸受からなる。各油切り5,5の外周には、軸
受4の外輪4bに両側へ突出して各々取付けられたシー
ルカバー6,6が設けられ、これらシールカバー6,6
の内周に、オイルシール7,7が嵌合状態に取付けられ
ている。シールカバー6,6は軸箱3に直接に取付けて
も良い。ジャーナル2の先端面には前蓋8がボルト9で
固定してある。
【0008】オイルシール7は、図1(B)に拡大して
示すように、心金10にゴムまたは合成樹脂の弾性体1
1を被覆し、弾性体11のシールリップ11aの外周に
弾性リング12を設けたものであり、シールリップ11
aが油切り5の外周面に摺接する。
【0009】油切り5は、金属材料からなるリング状の
母材13の外周に窪み部13aを設け、この窪み部13
a内を埋めてセラミックス溶射層14を設けたものであ
る。窪み部13aは、セラミックス溶射層14がシール
リップ11aと摺接する位置となるように、母材13の
外周面の軸方向中間に環状に形成したものである。母材
13の外周面における両側縁には面取部13bが設けら
れる。セラミックス溶射層14のセラミックス材料とし
ては、例えば酸化クロム(Cr2 3 )を主成分とする
もの等が使用できる。
【0010】セラミックス溶射層14は、例えば図2の
方法で形成する。すなわち、母材13の外周に前記窪み
部13aを形成しておき、この窪み部13aに図2
(A)のようにセラミックス溶射層14を盛り上がり状
態に溶射する。このとき、セラミックス溶射層14は窪
み部13aの両側における母材13の外径面部分まで広
がるように溶射する。この後、セラミックス溶射層14
の外径面を研削仕上げし、母材14の外径面と同一面と
する。
【0011】この構成によると、油切り5は硬質のセラ
ミックス溶射層14でオイルシール7に接するため、高
速回転しても油切り5の摺接面の摩耗が生じ難く、耐久
性に優れる。そのため、油切り5の取り替え頻度が少な
くて済む。セラミックス溶射層14は油切り5の母材1
3に溶射したものであるが、窪み部13a内に設けてい
るため、母材13への付着強度が強くなり、剥離するこ
とが防止される。油切り5の外径面の側縁には面取部1
3bを設けているが、そのためオイルシール7を嵌め込
む作業が円滑に行える。この場合に、セラミックス溶射
層14は油切り5の中央部のみとしてあるため、面取部
13bは溶射セラミックスの影響を受けることがなく、
面取部13bの形状を正確に形成できる。したがって、
オイルシール7の嵌め込み作業が面取部13bの形状不
良で行い難くなることが防止される。さらに、セラミッ
クス溶射層14は、図2で製造方法を示したように、窪
み部13aに盛り上げ状態に溶射しておいて、その後に
外径面の研削仕上げを行うため、セラミックス溶射層1
4と母材13の部分とで外径面に段差が生じないように
高精度に揃えることができる。このことからも、オイル
シール7の装着が良好に行える。
【0012】なお、前記実施例は車軸に設けた油切り5
に適用した場合につき説明したが、この発明は鉄道車両
におけるモータや駆動伝達系における軸の油切りに適用
することもできる。また、この発明における油切りと同
様な構成の油切りを、各種産業機器の駆動装置やその他
の軸の油切りに応用することもできる。
【0013】
【発明の効果】この発明の鉄道車両用油切りは、ジャー
ナルの外周に設けられて、リング状の母材の外周にセラ
ミックス溶射層を有し、軸箱のオイルシールを前記セラ
ミックス溶射層に摺接させる鉄道車両用油切りにおい
て、前記母材の外周における軸方向中間部に窪み部を設
け、この窪み部を埋めて前記セラミックス溶射層を設け
たものであるため、耐摩耗性に優れたセラミックス溶射
層を用いながら、セラミックス溶射層の付着強度が強く
なり、剥離が防止される。請求項2の発明の場合は、母
材の外周の軸方向端部に面取部を設けたので、面取部の
形状がセラミックス溶射層で影響されず、正確に形成で
き、そのため組立時におけるオイルシールの装着を円滑
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施例にかかる車両用油
切りを備えた軸受箱の破断側面図、(B)は図1(A)
のB部分の拡大断面図である。
【図2】油切りのセラミックス溶射層の形成過程の説明
図である。
【図3】従来例の油切りとオイルシールとの関係を示す
断面図である。
【図4】従来の他の油切りの例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…車軸、2…ジャーナル、3…軸箱、4…軸受、5…
油切り、6…シールカバー、7…オイルシール、11a
…シールリップ、13…母材、13a…窪み部、13b
…面取部、14…セラミックス溶射層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジャーナルの外周に設けられて、リング
    状の母材の外周にセラミックス溶射層を有し、軸箱のオ
    イルシールを前記セラミックス溶射層に摺接させる鉄道
    車両用油切りにおいて、前記母材の外周における軸方向
    中間部に窪み部を設け、この窪み部を埋めて前記セラミ
    ックス溶射層を設けたことを特徴とする鉄道車両用油切
    り。
  2. 【請求項2】 前記母材の外周の軸方向端部に面取部を
    設けた請求項1記載の鉄道車両用油切り。
JP6232318A 1994-08-31 1994-08-31 鉄道車両用油切り Pending JPH0874866A (ja)

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