JPH087410A - 記録または再生装置のシリンダ - Google Patents

記録または再生装置のシリンダ

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JPH087410A
JPH087410A JP6134088A JP13408894A JPH087410A JP H087410 A JPH087410 A JP H087410A JP 6134088 A JP6134088 A JP 6134088A JP 13408894 A JP13408894 A JP 13408894A JP H087410 A JPH087410 A JP H087410A
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JP
Japan
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tape
cylinder
recording
winding
deformation
Prior art date
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Pending
Application number
JP6134088A
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English (en)
Inventor
Takashi Sasaki
孝 佐々木
Kiyuuichirou Nagai
究一郎 長井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリンダへのテープ巻装開始側におけるテープ
の座屈変形をシリンダ側に変形させ、変形と変動を抑制
してテープ走行を安定化し、記録及び再生性能を向上さ
せること。 【構成】下側シリンダ部22の当接面25にテープ巻装
開始点近傍から巻装の略中央部まで、下側シリンダ部上
縁及び螺旋上に設けられた段差部26より1mm以下、
好ましくは0.5mm以上の距離を持って深さ3から1
0μmの凹部を設ける。 【効果】下側シリンダ部での座屈変形を抑制し、変動を
小さくしてテープの走行を安定させ、且つ、テープと回
転ヘッド24との密着性を改善でき、これにより、記録
及び再生性能を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルスキャン方式
のビデオテープレコーダ(VTR),DAT,データレ
コーダ等のシリンダに関わり、特にシリンダ上でのテー
プの走行を安定させ、記録又は再生の性能を向上するの
に好適なシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、VTRにおいてはテープはシリ
ンダに所定の角度巻装され、巻装の開始点から終了点ま
で、シリンダに搭載された回転ヘッドとテープの密着性
を確保することが必要である。しかし、回転ヘッドを搭
載した上側シリンダ部が回転する場合、回転ヘッドがテ
ープに接触を始める側では、シリンダとテープとの間に
空気層が形成され、密着性が阻害される。これに対し
て、例えば、特開昭60−127559号公報にはシリ
ンダのテープ巻装開始位置のテープ案内面に切欠凹部を
形成し、テープと回転ヘッドの密着を良好に保つ例が開
示されている。
【0003】ところで、記録時間の長時間化等によりテ
ープが薄手化されると、テープは剛性の低下によりテー
プ下端が接触するシリンダ段差部(以降リード部と呼
ぶ)においてシリンダから離れる方向に座屈変形を起こ
す。テープ1の変形状態について図7,図8で説明す
る。図7,図8はそれぞれ従来のシリンダでの図3中の
点G及び点Hにおけるテープ1の変形状態を示す。図7
においてリード部26に当接したテープ1は下側シリン
ダ部22の上縁22a近傍までの範囲で座屈変形を起こ
す。この座屈変形はテープ1自体の剛性以外に抑制する
ものがなく、矢印Mに示すように変動する。これによ
り、テープ1の上部は矢印Nに示すように変動し、走行
が安定しない。また、上シリンダ部21部での空気層3
0の厚さはテープ1の座屈変形により厚くなり、テープ
1と回転ヘッド24との密着性を阻害する。図8におい
ては下側シリンダ部22の当接面25が広くなるため、
座屈変形が大きくなり、矢印M,矢印Nに示す変動も大
きくなる。
【0004】これにより、回転ヘッドとテープとの密着
性が阻害される。また、座屈変形であるためにその変形
状態は不安定であり、テープの安定した走行を確保でき
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明ではこれら、テ
ープ下端部の座屈変形に起因する回転ヘッドとテープの
密着性の阻害と、テープの不安定走行を防止するため、
テープの変形状態の不安定性を減らそうとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、シリンダのテープ巻装開始点近傍から巻装の略中央
部までテープ走行面に凹部を設け、テープの座屈変形を
シリンダ側にすると共にテープとシリンダが接触するよ
うにして、変形状態の不安定性を減らす。
【0007】
【作用】本発明ではテープ走行に付随する空気流がシリ
ンダのテープ走行面の凹部に流れ、テープをシリンダ側
に引き付ける。このため、座屈変形はシリンダ側に向け
て起こり、テープとシリンダが接触して変形の不安定性
が少なくなる。これにより、テープの走行の安定化と回
転ヘッドとテープの密着性を確保できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図10に
より説明する。図2は本発明に関わるVTRの全体の概
略を示す平面図である。本図はテープ1をシリンダ2に
巻装するローディング動作完了の状態を示している。す
なわち、テープ1はカセット3内の供給リール4から、
シャーシ20に植立された入側第1ピン6、テンション
アーム7に植立されたテンションピン8、シャーシ20
に植立されたインピーダンスローラ9、入側ガイドベー
ス10に植立された入側ガイドローラ11及び入側傾斜
ピン12を介してシリンダ2に案内される。さらに、シ
リンダ2を出たテープ1は出側ガイドベース13に植立
された出側傾斜ピン14及び出側ガイドローラ15を経
て、キャプスタン16とピンチローラ17により挟持さ
れて駆動され、引出しアーム18に植立された引出しガ
イド19を介してカセット3内の巻取りリール5に巻取
られる。
【0009】図1は本発明のシリンダ2の概略を示す分
解斜視図である。シリンダ2は大きく分けて、回転する
上側シリンダ部21とシャーシ20に保持される固定の
下側シリンダ部22より成り、上側シリンダ部21には
その台形切欠き部23から回転ヘッド24が突出する様
に装着されている。この台形切欠き部23と回転ヘッド
24は180度対抗する位置に少なくとも2個設けられ
ており、テープ1に信号の記録再生を行なう。下側シリ
ンダ部22にはその外周面であり、テープ1が摺動する
当接面25がある。また、下側シリンダ部22の外周面
には螺旋状に当接面25から段差を成すリード部26が
構成されており、テープ1の下端が当接して幅方向の走
行位置を規制している。さらに、当接面25には本発明
の摺動面凹部27が設けられている。
【0010】図3はシリンダ2へのテープ1の巻装を示
す平面概念図である。通常の記録又は再生において、テ
ープ1は入側ガイドローラ11及び入側傾斜ピン12を
介してシリンダ2に区間C−Dにわたって巻装され、出
側傾斜ピン14及び出側ガイドローラ15へと矢印A方
向に走行する。この時、上側シリンダ部21は矢印B方
向に回転し、記録又は再生が行なわれる。本発明の摺動
面凹部27は図中、点線で示すようにテープ1の巻装開
始点Eから、巻装の略1/2の点Fまでの区間E−F内
に設けられている。
【0011】図4は下側シリンダ部22の側面図であ
る。摺動面凹部27は、リード部26から距離L1だけ
離した位置に設けられており、この距離L1は1mm以
下、好ましくは0.5mm以上である。また、摺動面凹
部27は、下側シリンダ部22の上縁22aから距離L
2だけ離した位置に設けられており、この距離L2は1
mm以下、好ましくは0.5mm以上である。
【0012】図5,図6はそれぞれ図3中、点G及び点
H部での下側シリンダ部22の縦断面を示す。図5にお
いて摺動面凹部27は、リード部26から距離L1だけ
離した位置に、且つ、下側シリンダ部22の上縁22a
から距離L2だけ離した位置に設けられている。この
時、リード部26と当接面25との角部には点線で示す
ようなリード部26加工時の加工残り25aができない
ように、切り込み22bを設けている。このため、距離
L1のうち、当接面25が残るのは長さL3のみである
が長さL3は最低でも0.3mm以上、距離L1に応じ
て0.5mm以上が望ましい。一方、摺動面凹部27の
区間Iにおいては深さはdであり、当接面25とは区間
K及び区間Jにおいて滑らかな曲面で結ばれている。
尚、摺動面凹部27の深さはdは3乃至10μmであ
り、当接面25の表面粗さとは明確に分離できる量であ
る。
【0013】図6においても図5に示す形状と同じであ
るが、リード部26が下側シリンダ部22に対して螺旋
上に設けられているため、摺動面凹部27の深さdの区
間Iは図5に示す状態よりも長い。
【0014】次に、本発明のシリンダにおける点G及び
点Hでのテープ1の変形状態について図9及び図10に
より説明する。図9においてはテープ1の走行に付随し
て流れる空気が摺動面凹部27に入り、テープ1はその
流れにつられてシリンダ側へ変形する。この時、摺動面
凹部27の上下に元の当接面25を残しているため、テ
ープ1の座屈変形はシリンダ側になり、変形が大きくな
ると摺動面凹部27に当接し、それ以上の変形はできな
くなる。これにより、テープ1の変形及び変動は抑制さ
れ、且つ、空気層30の厚さが厚くなるのを防止してテ
ープ1と回転ヘッド24との密着性を改善できる。図1
0においても座屈変形したテープ1は摺動面凹部27に
当接し、その変形及び変動は抑制される。尚、座屈変形
は無限に大きくなる訳ではなく、テープ1の下部に限定
されるため摺動面凹部27はテープ1の略下半分、すな
わち、シリンダへの巻装角度の略1/2に設ければ十分
である。
【0015】
【発明の効果】以上のようにして、下側シリンダ部での
座屈変形を抑制し、変動を小さくしてテープ1の走行を
安定させ、且つ、テープ1と回転ヘッド24との密着性
を改善でき、これにより、記録及び再生性能を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダの概略斜視図である。
【図2】VTRの平面図である。
【図3】シリンダへのテープ巻装を示す平面概念図であ
る。
【図4】下側シリンダ部の側面図である。
【図5】下側シリンダ部の断面図である。
【図6】下側シリンダ部の断面図である。
【図7】従来のシリンダでのテープ変形を示す断面図で
ある。
【図8】従来のシリンダでのテープ変形を示す断面図で
ある。
【図9】本発明のシリンダでのテープ変形を示す断面図
である。
【図10】本発明のシリンダでのテープ変形を示す断面
図である。
【符号の説明】
1…テープ、2…シリンダ、22…下側シリンダ部、2
5…当接面、26…リード部、27…摺動面凹部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録または再生を行なう回転ヘッドと、巻
    装したテープの下エッジに当接して走行高さを規制する
    段差部を有する固定シリンダ部を備えたシリンダにおい
    て、 前記固定シリンダ部の外周面のテープ巻装開始点近傍か
    ら巻装の略中央部まで、前記固定シリンダの上端及び前
    記段差部より所定の距離以上離れた位置に凹部を設けた
    ことを特徴とする記録または再生装置のシリンダ。
  2. 【請求項2】前記固定シリンダ部の外周面の凹部は深さ
    が3ないし10μmであり、その周縁部は滑らかな曲面
    で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の記録ま
    たは再生装置のシリンダ。
  3. 【請求項3】前記固定シリンダ部の外周面の凹部は前記
    固定シリンダの上端より1mm以下、好ましくは0.5
    mm以上の距離を持って構成されており、且つ、前記段
    差部より1mm以下、好ましくは0.5mm以上の距離
    を持って構成されたことを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の記録または再生装置のシリンダ。
JP6134088A 1994-06-16 1994-06-16 記録または再生装置のシリンダ Pending JPH087410A (ja)

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