JPH0873979A - 耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法 - Google Patents

耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法

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JPH0873979A
JPH0873979A JP24202094A JP24202094A JPH0873979A JP H0873979 A JPH0873979 A JP H0873979A JP 24202094 A JP24202094 A JP 24202094A JP 24202094 A JP24202094 A JP 24202094A JP H0873979 A JPH0873979 A JP H0873979A
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Fujio Kamioka
富士夫 上岡
Kazuhiko Shirai
和彦 白井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 母材表面の酸化を抑制して耐食性に優れた球
状黒鉛鋳鉄部材を得る。 【構成】 少なくともSi:3.5〜4.8重量%を含
有し、鋳放しで90重量%以上のフェライト地(母材
1)を有し、かつ、Fe3 4 を含む上層を構成するF
e系酸化物層2と下層を構成するSiO2 の酸化物層3
とからなる酸化皮膜層4を最表面に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性に優れた球状黒
鉛鋳鉄部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、自動車の過給機のガ
スケーシングの素材としては、高Si球状黒鉛鋳鉄部材
が用いられている。この球状黒鉛鋳鉄部材はSiを3.
5〜4.8重量%と従来の添加量よりも多く含有してい
るため、高温耐酸化性に優れているという利点を有す
る。
【0003】また、例えば、特公昭60−17819号
公報に開示されているように、上述の如きSiを多く含
有させるとともに、さらに、Ce等を添加することによ
り、耐熱疲労性をも向上させるようにした球状黒鉛鋳鉄
部材が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
球状黒鉛鋳鉄部材で自動車の過給機のガスケーシングを
作った場合、運転時と停止時の内部温度差によってガス
ケーシングの内壁に凝縮水が付着し、赤サビが発生す
る。このように赤サビが発生すると、ケーシング内壁と
ロータとの間のクリアランス(通常、100μm)がな
くなり、カーボンスラッジと相俟ってロータがケーシン
グ内壁を摺動し難くなったり、ケーシング内壁に固着し
て動かなくなるという不具合が発生する。
【0005】したがって、上記のガスケーシング等に用
いられる球状黒鉛鋳鉄部材には、高温耐酸化性や耐熱疲
労性の向上に加えて耐食性の向上が要求される。
【0006】このサビ対策として、従来より、シリコン
グリースをケーシング内壁に塗布したり、ケーシング内
壁をリン酸鉄処理する方法等があるが、いずれの表面処
理も耐熱性不足でサビ対策としては満足のいくものでは
なかった。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、最表面にサビの発生を
抑制し得る皮膜を形成することにより、母材表面が酸化
しないようにして球状黒鉛鋳鉄部材の耐食性を高めんと
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1および第2の解決手段は、耐食性に優
れた球状黒鉛鋳鉄部材を対象とし、本発明の第1の解決
手段は、少なくともSi:3.5〜4.8重量%を含有
し、鋳放しで90重量%以上のフェライト地を有し、か
つ、Fe3 4 を含む上層を構成するFe系酸化物層と
下層を構成するSiO2 の酸化物層とからなる酸化皮膜
層を最表面に形成させたことを特徴とする。
【0009】本発明の第2の解決手段は、C:2.5〜
3.8重量%、Si:3.5〜4.8重量%、Mn:≦
1.0重量%、P:≦0.1重量%、S:≦0.1重量
%、Mo:0.5〜2.0重量%、Mg:0.03〜
0.1重量%、CeおよびLaの少なくとも1種:0.
02〜0.5重量%、残りFeからなり、鋳放しで90
重量%以上のフェライト地を有し、かつ、Fe3 4
含む上層を構成するFe系酸化物層と下層を構成するS
iO2 の酸化物層とからなる酸化皮膜層を最表面に形成
させたことを特徴とする。
【0010】本発明の第3〜6の解決手段は、耐食性に
優れた球状黒鉛鋳鉄部材の製造方法を対象とし、本発明
の第3の解決手段は、少なくともSi:3.5〜4.8
重量%を含有し、鋳放しで90重量%以上のフェライト
地を有する球状黒鉛鋳鉄部材を酸素雰囲気中で加熱し、
その加熱温度で所定時間保持することにより、Fe3
4 を含む上層を構成するFe系酸化物層と下層を構成す
るSiO2 の酸化物層とからなる酸化皮膜層を最表面に
形成することを特徴とする。
【0011】本発明の第4の解決手段は、第3の解決手
段において、酸素雰囲気中における加熱温度を700〜
800℃、その加熱温度での保持時間を2〜20時間に
設定したことを特徴とする。
【0012】本発明の第5の解決手段は、C:2.5〜
3.8重量%、Si:3.5〜4.8重量%、Mn:≦
1.0重量%、P:≦0.1重量%、S:≦0.1重量
%、Mo:0.5〜2.0重量%、Mg:0.03〜
0.1重量%、CeおよびLaの少なくとも1種:0.
02〜0.5重量%、残りFeからなり、鋳放しで90
重量%以上のフェライト地を有する球状黒鉛鋳鉄部材を
酸化雰囲気中で加熱し、その加熱温度で所定時間保持す
ることにより、Fe3 4 を含む上層を構成するFe系
酸化物層と下層を構成するSiO2 の酸化物層とからな
る酸化皮膜層を最表面に形成することを特徴とする。
【0013】本発明の第6の解決手段は、第5の解決手
段において、酸素雰囲気中における加熱温度を700〜
800℃、その加熱温度での保持時間を2〜20時間に
設定したことを特徴とする。
【0014】
【作用】上記の構成により、本発明の第1,第3および
第4の解決手段では、含有量の多いSiにより、高温耐
酸化性が得られる。また、最表面に形成されたFe3
4 を含むFe系酸化物層とSiO2 の酸化物層は、共に
化学的に安定であり、この安定層である酸化皮膜層によ
って母材が覆われて外部に露出せず、酸化が防止されて
耐食性が高まる。
【0015】本発明の第2,第5および第6の解決手段
では、Siの含有量が多いことに加え、さらに添加され
たMoと、CeおよびLaの少なくとも1種とにより、
耐熱疲労性をも優れたものとなる。また、第1,第3お
よび第4の解決手段と同様に、共に化学的に安定なFe
3 4 を含むFe系酸化物層とSiO2 の酸化物層とか
らなる酸化皮膜層で母材の表面を覆い、酸化が防止され
て耐食性が高まる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る耐食性に優れた
球状黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法について説明す
る。
【0017】本発明の球状黒鉛鋳鉄部材は、C:2.5
〜3.8重量%、Si:3.5〜4.8重量%、Mn:
≦1.0重量%、P:≦0.1重量%、S:≦0.1重
量%、Mo:0.5〜2.0重量%、Mg:0.03〜
0.1重量%、CeおよびLaの少なくとも1種:0.
02〜0.5重量%、残りFeからなり、鋳放しで90
重量%以上のフェライト地を有している。さらに、本発
明の特徴として、図1の金属組織の模式図および図2の
X線解析による金属組織の写真に示すように、このフェ
ライト地つまり母材1の最表面には、Fe3 4 を含む
上層を構成するFe系酸化物層2と下層を構成するSi
2 の酸化物層3とからなる酸化皮膜層4が形成されて
いる。
【0018】本発明において、Cを2.5〜3.8重量
%に限定した理由は、Cの含有量が2.5重量%未満に
なると、Siとの飽和度の関係で溶湯の流動性が阻害さ
れ、また引ヶ巣が発生する一方、Cの含有量が3.8重
量%を超えると、やはりSiとの関係でドロス状欠陥が
発生し、強度が低下するからである。
【0019】Siを3.5〜4.8重量%に限定した理
由は、Siの含有量が3.5重量%未満になると、必要
とする高温耐酸化性が得られず、またCとの飽和度の関
係で引ヶ巣等の鋳造欠陥が発生する一方、Siの含有量
が4.8重量%を超えると、ザク巣等の鋳造欠陥が発生
すると同時に、熱疲労性が悪化し、この熱疲労性を回復
させるためには、多量のMoが必要となるからである。
【0020】Mnを1.0重量%以下に限定した理由
は、Mnは耐酸化性阻害元素であるが、溶解原材料から
必然的に混入するもので、1.0重量%以下が操業性可
能な範囲であるからである。
【0021】Pを0.1重量%以下に限定した理由は、
Pは溶解原材料から必然的に混入するもので、0.10
重量%以下が操業上可能な範囲であるからである。
【0022】Sを0.1重量%以下に限定した理由は次
の如くである。すなわち、Sは黒鉛の球状化を阻害する
元素であるため、脱硫をMg処理にて行うが、他方、多
量のMg添加は介在物の発生原因となって、2次的な害
を及ぼす。したがって、Mgによる脱硫と、Mgによる
2次的害とを考慮して、Sを0.1重量%以下に設定す
れば製品として許容できるからである。
【0023】Moを0.5〜2.0重量%に限定した理
由は、Moの含有量が0.5重量%未満になると、Si
による熱疲労特性の低下を回復できなくなる一方、Mo
の含有量が2.0重量%を超えると、熱重量に対する効
果が飽和してコストアップとなるからである。
【0024】Mgを0.03〜0.1重量%に限定した
理由は、Mgの含有量が0.03重量%未満になると、
十分な球状化が得られなくなる一方、Mgの含有量が
0.1重量%を超えると、Mg系酸化物、硫化物が溶湯
中に多量に含有され、ドロス状欠陥が招来されるからで
ある。
【0025】CeおよびLaの少なくとも一種を0.0
2〜0.5重量%に限定した理由は、これらの含有量が
0.02重量%以下にすると、Siの外方向拡散を誘発
するため、酸化被覆を十分に形成することができず、ま
た酸化被覆の十分な密着性を得ることができず、さらに
はMoの耐酸化性阻害性質を中和する効果を十分に発揮
できなくなる一方、これらの含有量が0.5重量%を超
えると、低融点化合物を形成し、使用中クラックを発生
するからである。
【0026】また、母材1の表面に形成された酸化皮膜
層4のうち最表面側に位置するFe系酸化物層2は、F
3 4 とFeOとの明灰色(又は暗灰色)の混合層で
あり、その下の酸化物層3はO2 との親和力が強いSi
2 の単一層である。このFe系酸化物層2および酸化
物層3は共に化学的に安定であり、特にFe系酸化物層
2は摺動特性に優れている。また、このFe3 4 とF
eOとからなるFe系酸化物層2は、SiO2 の酸化物
層3よりも軟らかく初期なじみが良いという特性を有す
る。一方、SiO2 の酸化物層3は母材1との密着性が
良く、硬度も非常に高い。しかも、このSiO2 の酸化
物層3はクラックが発生し難く、たとえクラックが発生
してもSiには修復作用がある。さらに、SiO2 の酸
化物層3は、高温でのFeの拡散を防止するため、耐酸
化性(耐食性)が良くなるという特性を有する。
【0027】次に、上述の如き酸化皮膜層4を有する球
状黒鉛鋳鉄部材の製造方法を説明する。
【0028】まず、上記した金属組成からなる金属素材
を周知の方法により焼鈍し、鋳放しで90重量%以上の
フェライト地を有する球状黒鉛鋳鉄部材を作る。
【0029】次いで、この球状黒鉛鋳鉄部材を所定の形
状に機械加工した後、酸素雰囲気中で700〜800℃
で加熱し、その加熱温度で2〜20時間保持することに
より、Fe3 4 とFeOとが混在した上層を構成する
Fe系酸化物層2と下層を構成するSiO2 の酸化物層
3とからなる酸化皮膜層4を最表面に形成する。この酸
化条件は、加熱温度と保持時間とを変えて実験した結果
より得たものである。その結果を表1に示す。実験結果
の判定方法は、酸化処理後の球状黒鉛鋳鉄部材表面の着
色状態を観察して行った。表1中、□で囲む範囲におい
て、Fe3 4とFeOとが混在したFe系酸化物層2
とSiO2 の酸化物層3とからなる酸化皮膜層4が良好
に形成されたものとみなした。
【0030】次に、上述の如くしてFe3 4 とFeO
とが混在したFe系酸化物層2とSiO2 の酸化物層3
とからなる酸化皮膜層4を有する球状黒鉛鋳鉄部材を自
動車の過給機のガスケーシングに適用した本発明の酸化
処理品を、他の方法による処理品および未処理品と共に
同一条件(アイドル運転3分後、停止冷却を3回繰り返
し、10日間放置後の初期起動トルクを測定)で実験し
て得た結果を図3に示す。
【0031】図3のデータから明らかなように、本発明
の酸化処理品では、初期起動トルクが0.78Nmと実
験例の中で最も低かったが、未処理品は初期起動トルク
が20Nmと最も高く、これに次いでシリコングリース
塗布品が14.7Nm、リン酸鉄処理品が8Nmと高か
った。
【0032】このことは、本発明の酸化処理品では、他
のものと同様にケーシング内壁に運転時と停止時の内部
温度差によって凝縮水が付着しているが、この凝縮水は
酸化皮膜層4によって遮られて母材1に達せず、つま
り、母材1を構成するFeが露出せず、赤サビの発生原
因であるFeの酸化物(Fe2 3 )が生成しないから
である。したがって、ロータの摺動が円滑に行われ、初
期起動トルクが低かったものである。なお、本発明の酸
化処理品では、上記実験終了後、さらに1カ月放置して
もサビは発生しなかった。
【0033】一方、未処理品は、母材1を構成するFe
が露出し、凝縮水と接触することによってFe2 3
生成し、ケーシング内壁がサビついてロータの摺動抵抗
が高く、初期起動トルクが高くなったものである。
【0034】また、シリコングリース塗布品では、シリ
コングリースをケーシング内壁にローラで塗布している
ため、暴露試験では効果を発揮するものの、max.8
50℃で燃焼ガスに晒されると、シリコングリースは耐
熱性が約200℃であることから焼滅してしまい、防錆
効果がなくなってしまい、初期起動トルクが未処理品に
次いで高かったものである。
【0035】リン酸鉄処理品では、塗装等の下地処理で
ケーシング内壁の表面はポーラスである。耐熱性は30
0℃とシリコングリースよりも多少高くなるものの、m
ax.850℃で燃焼ガスに晒されると、リン酸鉄は焼
滅して防錆効果がなくなってしまい、初期起動トルクが
高かった。
【0036】なお、上記のシリコングリース塗布および
リン酸鉄処理は、母材そのものにおいて運転時の熱によ
り酸化皮膜SiO2 が加速生成されるまでの,いわゆる
つなぎ処理であり、条件によってはSiO2 生成前に上
記シリコングリース塗布およびリン酸鉄処理の効果がな
くなることがあった。
【0037】このように、本実施例では、Fe3 4
FeOとが混在したFe系酸化物層2とSiO2 の酸化
物層3とからなる酸化皮膜層4で母材1表面を覆ってい
ることから、母材1を構成するFeが酸素と接触するこ
とによる酸化を防止でき、優れた耐食性を得ることがで
きる。また、母材1中のSiの含有量のが多いことか
ら、その特性によって高温耐酸化性を得ることができ
る。さらに、Siの含有量が多いことに加え、Moと、
CeおよびLaの少なくとも1種とを添加していること
から、優れた耐熱疲労性をも得ることができる。
【0038】なお、上記実施例では、Si以外にMo
と、CeおよびLaの少なくとも1種を添加して耐熱疲
労性をも優れたものとしたが、対象物によっては、Ce
等を添加しないで、Siの含有量を多くしただけの球状
黒鉛鋳鉄部材にも適用できるものであり、この場合に
も、高Siによる高温耐酸化性と、酸化皮膜層4による
耐食性とを得ることができるものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,3およ
び4に係る本発明によれば、母材の金属組成であるSi
の含有量を3.5〜4.8重量%にしたので、その特性
によって優れた高温耐酸化性を得ることができる。ま
た、母材の表面にFe3 4 を含むFe系酸化物層とS
iO2 の酸化物層とからなる化学的に安定な酸化皮膜層
を形成したのでは、母材を構成するFeの空気との接触
による酸化を防止して優れた耐食性を得ることができ
る。
【0040】請求項2,5および6に係る本発明によれ
ば、母材の金属組成として含有量の多いSi以外に、M
oと、CeおよびLaの少なくとも1種を添加したの
で、上述の如き高温耐酸化性および耐食性に加えて優れ
た耐熱疲労性をも得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】球状黒鉛鋳鉄部材の表面部分の金属組織を模式
的に示す断面図である。
【図2】球状黒鉛鋳鉄部材の表面部分の金属組織をX線
解析によって1000倍に拡大して示す写真である。
【図3】球状黒鉛鋳鉄部材を自動車の過給機のガスケー
シングに適用した場合において初期起動トルクをもって
耐食性を評価した耐食性試験結果のグラフである。
【符号の説明】
1 フェライト地(母材) 2 Fe3 4 を含むFe系酸化物層 3 SiO2 の酸化物層 4 酸化皮膜層
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともSi:3.5〜4.8重量%
    を含有し、鋳放しで90重量%以上のフェライト地を有
    し、かつ、Fe3 4 を含む上層を構成するFe系酸化
    物層と下層を構成するSiO2 の酸化物層とからなる酸
    化皮膜層が最表面に形成されていることを特徴とする耐
    食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材。
  2. 【請求項2】 C:2.5〜3.8重量%、Si:3.
    5〜4.8重量%、Mn:≦1.0重量%、P:≦0.
    1重量%、S:≦0.1重量%、Mo:0.5〜2.0
    重量%、Mg:0.03〜0.1重量%、CeおよびL
    aの少なくとも1種:0.02〜0.5重量%、残りF
    eからなり、鋳放しで90重量%以上のフェライト地を
    有し、かつ、Fe3 4 を含む上層を構成するFe系酸
    化物層と下層を構成するSiO2 の酸化物層とからなる
    酸化皮膜層が最表面に形成されていることを特徴とする
    耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材。
  3. 【請求項3】 少なくともSi:3.5〜4.8重量%
    を含有し、鋳放しで90重量%以上のフェライト地を有
    する球状黒鉛鋳鉄部材を酸素雰囲気中で加熱し、その加
    熱温度で所定時間保持することにより、Fe3 4 を含
    む上層を構成するFe系酸化物層と下層を構成するSi
    2 の酸化物層とからなる酸化皮膜層を最表面に形成す
    ることを特徴とする耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 酸素雰囲気中における加熱温度が700
    〜800℃、その加熱温度での保持時間が2〜20時間
    に設定されていることを特徴とする請求項3記載の耐食
    性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 C:2.5〜3.8重量%、Si:3.
    5〜4.8重量%、Mn:≦1.0重量%、P:≦0.
    1重量%、S:≦0.1重量%、Mo:0.5〜2.0
    重量%、Mg:0.03〜0.1重量%、CeおよびL
    aの少なくとも1種:0.02〜0.5重量%、残りF
    eからなり、鋳放しで90重量%以上のフェライト地を
    有する球状黒鉛鋳鉄部材を酸素雰囲気中で加熱し、その
    加熱温度で所定時間保持することにより、Fe3 4
    含む上層を構成するFe系酸化物層と下層を構成するS
    iO2 の酸化物層とからなる酸化皮膜層を最表面に形成
    することを特徴とする耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸素雰囲気中における加熱温度が700
    〜800℃、その加熱温度での保持時間が2〜20時間
    に設定されていることを特徴とする請求項5記載の耐食
    性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材の製造方法。
JP24202094A 1994-09-08 1994-09-08 耐食性に優れた球状黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法 Withdrawn JPH0873979A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103276283A (zh) * 2013-06-28 2013-09-04 刘美福 一种输送矿物的防腐耐磨管道
CN110453142A (zh) * 2019-09-17 2019-11-15 马鞍山市三川机械制造有限公司 一种汽车模具用合金铸铁性能改善的方法
CN112267059A (zh) * 2020-10-17 2021-01-26 安徽军明机械制造有限公司 一种增强球墨铸铁力学性能的处理工艺

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