JPH0873818A - 接着方法および接着構造物 - Google Patents

接着方法および接着構造物

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JPH0873818A
JPH0873818A JP21353694A JP21353694A JPH0873818A JP H0873818 A JPH0873818 A JP H0873818A JP 21353694 A JP21353694 A JP 21353694A JP 21353694 A JP21353694 A JP 21353694A JP H0873818 A JPH0873818 A JP H0873818A
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adhesive
adhered
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thermoplastic
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JP21353694A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Suzuki
邦彦 鈴木
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HAITATSUCHI FUTABA KK
Original Assignee
HAITATSUCHI FUTABA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材、皮革あるいはプラスチックなど種々の
材料からなる被接着部材相互を迅速にかつ強固に接着し
得る接着技術を提供する。 【構成】 2つの被接着部材1,2は熱可塑性の接着剤
あるいは熱硬化性の接着剤4を用いて接着される。被接
着部材1,2がそれぞれ木材やプラスチックなどのよう
に非導電性を有する場合には、導電性の粉粒物5を含む
接着剤4が使用され、金属などのような導電性を有する
ものが被接着部材1,2に存在する場合には、導電性の
粉粒物5を含まない接着剤4が主として使用される。接
着剤4を高周波発振器10を用いて電磁誘電加熱する
と、その中に導電性の粉粒物5が含まれる場合には、そ
の粉粒物5が発熱して接着剤4が加熱される。一方、導
電性の粉粒物5が含まれていない接着剤4の場合には、
被接着部材1,2自体を電磁誘導加熱により加熱する
と、その熱が接着剤4に伝播されて接着剤4が加熱され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木製部材、プラスチック
製部材または金属製部材などの同種の部材、あるいは木
製部材と金属製部材などのように異種の部材からなる接
着構造物、特に建築材料のための接着構造物を形成する
接着技術に関する。
【0002】
【従来の技術】建築材料として用いられる化粧板は、基
板側の木製板と表面が綺麗な木目となった表面側の木製
板とを釘を用いたり接着剤を用いて接合することによっ
て形成されている。また、合板は2枚あるいはそれ以上
の枚数の比較的薄い木製板をそれぞれの木目が交叉する
方向を向くようにして積層して接着剤を用いて接合する
ことにより形成されている。さらに、家屋を建築する際
には角材や木製板などの木材どうしを釘や接着剤によっ
て接合している。そして、家屋の内装材としては、木製
板の表面に樹脂製や布製の化粧クロスを接着したものが
使用される。
【0003】このような建築材料を製造する際に、釘の
頭が外部に露出することによる外観の不具合を無くすた
めには、接着剤を用いることが好ましい場合がある。そ
のため、家屋の内装材としての木製板や石膏ボードを釘
で柱などに打ち付けた後にその内装材の表面に釘を覆う
ようにして化粧クロスを接着剤で貼り付けるようにして
いる。板材や角材などの木材どうしを接合するための接
着剤としては種々のものがあり、通常では、接着剤内に
含まれた溶剤や水分を常温で気化させることにより、接
着剤を硬化させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、接着剤を
用いて木製部材相互を接合する場合には、接着剤が乾燥
硬化するまでに、比較的長い時間ないし期間を要する場
合があり、接着剤が乾燥硬化するまでに次の作業を行う
ことができずに、作業能率が良好でないという問題点が
ある。
【0005】接着剤を迅速に硬化させるためには、接着
剤を用いて木製部材相互の接合を行った後に加熱炉内に
搬送し、これを加熱することが考えられる。しかし、あ
まり高い温度にまで加熱すると、木材が熱変形すること
があり、その温度管理には細心の注意を払う必要があ
り、作業性が良好でないのみならず、このような乾燥方
式は、家屋の内装工事には適用することができない。
【0006】このような問題点は、プラスチック製の部
材を接着剤を用いて接合する場合、金属製の部材と木製
の部材とを接着剤で接合する場合にも同様である。
【0007】一方、短時間で硬化するようにした瞬間接
着剤が開発されているが、比較的広い面積にその瞬間接
着剤を塗布すると、2つの部材の接合作業を行う前に接
着剤が硬化してしまうことがあり、瞬間接着剤はそのコ
ストが高いだけでなく、接着作業性が良好でないことか
ら、木材どうしの接合などには不向きである。
【0008】本発明の目的は、木材、金属あるいはプラ
スチックなど種々の材料からなる被接着部材相互を迅速
にかつ強固に接着し得る接着技術を提供することにあ
る。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、本発明の接着方法は、複数の被
接着部材を相互に接着剤を用いて接着するようにし、接
着剤としては熱可塑性の接着剤あるいは熱硬化性の接着
剤が使用される。熱可塑性の接着剤が使用される場合に
は、それを溶融状態として両方の部材に接着剤を流動さ
せ、熱硬化性の接着剤が使用される場合には、それを加
熱硬化させる。接着剤は電磁誘導加熱により加熱され
る。被接着部材がそれぞれ木材やプラスチックなどのよ
うに非導電性を有する場合には、導電性の粉粒物を含む
接着剤が使用され、金属などのような導電性を有するも
のが被接着部材に存在する場合には、主として導電性の
粉粒物を含まない接着剤が使用される。接着剤を電磁誘
電加熱すると、その中に導電性の粉粒物が含まれる場合
には、その粉粒物が発熱して接着剤が加熱される。一
方、導電性の粉粒物が含まれていない接着剤の場合に
は、被接着部材自体を電磁誘導加熱により加熱すると、
その熱が接着剤に伝播されて接着剤が加熱される。接着
剤の加熱はマイクロ波によっても行われる。
【0012】本発明の接着構造物は、木材やプラスチッ
クなどのように非導電性の被接着部材を有するか、ある
いは金属などのように導電性を有する被接着部材を有し
ている。非導電性の被接着部材のみからなる接着構造物
は、導電性の粉粒物が含有された接着剤の層を介して接
合される。また、導電性を有する被接着部材を含む接着
構造物は主として導電性の粉粒物を含まない接着剤の層
を介して接合される。接着剤の加熱は電磁誘導加熱ある
いはマイクロ波によってなされる。接着構造物として
は、それぞれ木製や樹脂製の板材などの建材相互を接着
したものや、金属製の梁や柱などの構造部材と板材など
の建材とを相互に接着したものがある。
【0013】
【作用】前記構成の接着方法にあっては、接着剤自体の
中に含まれる導電性の粉粒物の電磁誘導加熱による発熱
により接着材が加熱されることになるか、接着剤に接触
している被接着部材の電磁誘導加熱あるいはマイクロ波
により接着剤が加熱されることになる。したがって、迅
速に接着作業を行うことができる。
【0014】また、本発明の接着構造物にあっては、被
接着部材の接着面に充分に接着剤が行き渡り接着強度を
高めることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0016】図1〜図3は本発明の一実施例である接着
構造物とこれを形成するための接着方法を示す図であ
り、この場合には、2つの木材1,2をそれぞれ被接着
部材としてこれらを接着することにより接着構造物3が
得られる。この接着構造物3は、例えば家屋の内装材と
して使用され、その場合には一方の木材が裏側の基板と
なり、他方の木材が化粧板となる。
【0017】これらの木材1,2はそれぞれの接着面1
a,2aの間に介在された接着剤4により接着される。
この接着剤4は酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリスチレン樹脂のように熱可塑性樹脂からな
り、鉄粉などのように導電性を有する粉粒物5が導電性
物質として含有されている。図1および図2は、2つの
木材1,2が導電性の粉粒物5を含有する熱可塑性の接
着剤4により、それぞれの接着面1a,2aで突き合わ
された状態を示す。導電性物質としては、鉄粉以外に、
カーボン粉や導電性樹脂などを用いることができる。
【0018】この熱可塑性の接着剤4は、これを常温で
流動性を有するようにした場合には、この接着剤4を一
方の木材の接着面に、予めハケなどで塗布したり、ノズ
ルから吐出させて吹き付けることにより塗布した後に、
両方の木材1,2をそれぞれの接着面1a,2aで突き
合わせることにより、木材1,2の間に熱可塑性の接着
剤4の層が形成される。ただし、両方の木材1,2のそ
れぞれの接着面1a,2aに予め熱可塑性の接着剤4を
塗布した後にこれらの木材1,2を突き合わせるように
しても良い。
【0019】さらには、一方の木材の接着面に印刷技術
により接着剤4の層を予め形成するようにしても良い。
【0020】図3は高周波発振器10を用いて接着剤4
を溶融している状態を示す図であり、この高周波発振器
10は渦巻き状に巻き付けられたコイル11を有し、こ
のコイル11は例えばセラミックなどからなる保護部材
12により覆われている。コイル11にはこれに高周波
電流を供給するための高周波電源13が接続されてお
り、この高周波電源13からは、たとえば20kHz以上
の高周波電流が供給されるようになっている。
【0021】図示するように、2つの木材1,2をそれ
ぞれの接着面1a,2aの間に介在された接着剤4の層
を介して突き合わせた状態のもとで、一方の木材、例え
ば木材1の外面に高周波発振器10を接触させて、電源
13から所定の周波数の高周波電流を供給する。これに
より、コイル11には交流磁界が発生して磁力線が接着
剤4の中に含有された鉄粉つまり導電性の粉粒物5を通
過することになる。この結果、電磁誘導の法則によって
導電性の粉粒物5に渦電流が発生して、このうず電流に
よるジュール熱によって粉粒物5自体が発熱することに
なる。
【0022】したがって、相互に接着がなされる2つの
被接着部材つまり木材1,2は直接加熱されることな
く、接着剤4の中の導電性の粉粒物5のみが発熱するこ
とから、この熱により接着剤4が加熱される。すると、
接着剤4はそれが水溶性の場合にはその内部に含まれた
水分が蒸発するとともに溶融状態となり、それぞれの接
着面1a,2aに密着状態となる。加熱を停止すると、
熱可塑性の接着剤4は冷却硬化して両方の木材1,2を
接合し、接着作業が迅速になされる。
【0023】木材1,2が大形の場合には、発振器10
を一方の木材の外面に沿って移動させることにより、全
ての接着剤4が溶融状態となる。ただし、発振器10を
固定式とし、木材1,2の方を発振器10に沿って移動
させるようにしても良い。
【0024】なお、前記接着剤4としては水溶性であっ
て常温で水分が蒸発して硬化するものを使用したが、接
着剤4としてはシンナーなどの溶剤を含むものを使用し
ても良い。このように塗布する際に流動性を有する熱可
塑性の接着剤4を使用すれば、少なくとも一方の木材の
接着面に対する接着剤4の塗布を流動状態で行うことが
でき、常温に放置すると接着剤4は硬化するが、電磁誘
導加熱によって導電性の粉粒物5を発熱することによ
り、水分などの蒸発を迅速に行うことができ、しかも、
接着剤4を溶融状態として接着面に充分に行き渡らせる
ことができる。
【0025】ただし、硬化された状態の熱可塑性の接着
剤4を両方の木材1,2の間に介在させて、電磁誘導加
熱によって熱可塑性の接着剤4を溶融状態とし、両方の
接着面1a,2aの間に流動させるようにしても良い。
その場合には、木材相互が接近する方向に押し付け力を
付加することが望ましい。
【0026】塗布する際に流動性を有するタイプ、ある
いは塗布する際に硬化した状態のタイプのいずれのタイ
プの熱可塑性の接着剤を使用しても、発振器10によっ
て導電性の粉粒物5を発熱させて熱可塑性の接着剤4を
流動状態とすることで、接着面1a,2aの全体に充分
に熱可塑性の接着剤4を行き渡らせるとともに、迅速に
接着作業を行うことができる。
【0027】図4および図5は本発明の他の実施例であ
る接着構造物を示す図であり、この接着構造物20は鉄
などの金属からなり導電性を有する柱部材21つまり構
造部材と、これに接着される木製板22つまり板材との
2つの被接着部材を有している。
【0028】図5に示されるように、金属製の柱部材2
1の接着面21aと木製板22の接着面22aとの間に
は、前記実施例と相違して導電製の粉粒物を含まない熱
可塑性の接着剤23が設けられている。
【0029】これら2つの被接着部材21,22をこの
接着剤23により接着するには、前記実施例と同様に、
高周波発振器10を用いてこれに高周波電流を供給しな
がら、接着面に沿って移動させる。これにより、発振器
10のコイル11により形成される交流磁界によって、
導電性の被接着部材である柱部材21自体が電磁誘導加
熱により発熱する。
【0030】したがって、柱部材21に接触している接
着剤23が、発熱した柱部材21により加熱されて溶融
状態となり、両方の部材21,22の間に接着剤23が
充分に行き渡ることになる。発振器10への通電を停止
すれば、熱可塑性の接着剤23は硬化し、迅速に両方の
部材21,22を接着することができる。
【0031】この場合にも、水溶性の接着剤または溶剤
を含む接着剤などの他、常温で流動状態の接着剤、ある
いは常温では硬化した状態の接着剤など種々のタイプの
熱可塑性の接着剤を使用することができる。また、図4
および図5に示すように、接着構造物20を構成する被
接着部材の中に鉄粉などの導電性のものを有する場合で
あっても、接着剤23の中に導電性の粉粒物を含有させ
るようにしても良い。その場合には、金属製の柱部材2
1の発熱と導電性の粉粒物の発熱との両方の発熱により
接着剤23が加熱される。
【0032】前記それぞれの図示実施例では、接着剤4
および23はそれぞれ熱可塑性の接着剤が使用されてい
る。しかし、接着剤としては熱硬化性の接着剤を使用す
ることもできる。
【0033】熱硬化性の接着剤としては、尿素樹脂、エ
ポキシ樹脂およびポリウレタン樹脂などからなる接着剤
が挙げられる。このような熱硬化性の接着剤が使用され
る場合にも、その中に導電性の粉粒物を含有させること
により、図1〜図3に示したように、木材などのように
それぞれ非導電性の2つの被接着部材を相互に接着する
ことができる。
【0034】このように鉄粉などの導電性の粉粒物が含
有された熱硬化性の接着剤を、図1〜図3に示すよう
に、木材1,2の接着面1a,2aに塗布し、発振器1
0を用いて導電性の粉粒物を発熱させると、その熱によ
り熱硬化性の接着剤が直ちに硬化して、迅速に2つの被
接着部材である木材1,2を接合することができる。熱
硬化性の接着剤を用いる場合には、常温では流動状態と
なるものを使用して、少なくともいずれか一方の接着面
に熱硬化性の接着剤を塗布する際には接着面に充分に接
着剤が行き渡るように塗布作業を行うようにする。
【0035】また、熱硬化性の接着剤を使用する場合に
も、図4および図5に示すように、少なくとも一方の被
接着部材が鉄などの金属つまり導電性を有するものに対
して木材や金属板などを接着することができる。その場
合には、導電性の粉粒物が含有されていない熱硬化性の
接着剤を使用して、両方の被接着部材を接着することが
でき、発振器10を用いて被接着部材である柱部材21
を発熱させると、その熱によって熱硬化性の接着剤が加
熱されて、直ちに硬化することから、迅速に接着作業が
なされる。なお、熱硬化性の接着剤を使用して、図4お
よび図5に示すように、被接着部材の中に鉄などの導電
性の柱部材21を有する接着構造物20を形成する場合
であっても、前記したように、接着剤23の中に導電性
の粉粒物を含有させるようにしても良い。その場合に
は、金属製の柱部材21の発熱と導電性の粉粒物の発熱
との両方の発熱により接着剤23が加熱される。
【0036】接着剤4,23の加熱を前記した場合に
は、電磁誘導加熱によって行うようにしているが、これ
に代えて接着剤4にマイクロ波を照射して加熱するよう
にしても良い。マイクロ波を発生させるには、マイクロ
波管やマグネトロンが使用され、建築中の家屋の内装材
を接着するためには、マイクロ波を発生させるこれらの
発振器は、ハンディータイプのものが用いられる。
【0037】図6はシート状の接着剤24を示す図であ
り、この接着剤24はシート状の基材25の両面に熱可
塑性の接着剤層26が形成されるとともに、それぞれの
接着剤層26の中には導電性の粉粒物が含有されてい
る。なお、基材25を有することなく、全て接着剤のみ
によりシート状の接着剤24を形成するようにしても良
い。
【0038】この接着剤24は接着すべき部材に対応さ
せたサイズに予め形成するようにしても良く、帯状つま
りテープ状に形成しておいて、被接着部材の接着面全体
に接着剤24を貼り付けるようにしても良い。
【0039】このようにシート状となった接着剤24を
両方の被接着部材である木材1,2の間に介在させた状
態でこれらを突き合わせても、接着剤24の接着剤層2
6は硬化した状態となっているので、被接着部材である
木材1,2をそのままでは接着することはできないが、
図3に示すように、発振器10を用いてこのコイル11
に通電すると、接着剤層26内に含有された導電性の粉
粒物5が発熱して接着層26が溶融状態となる。これに
より、熱可塑性の接着剤が木材1,2の接着面1a,2
aに充分に行き渡りこれらに密着する。コイル11への
通電を解くと、熱可塑性の接着剤は硬化することになり
2つの木材1,2が相互に接着される。
【0040】このようにシート状に接着剤を形成するよ
うにする場合としては、熱可塑性の接着剤のみならず、
熱硬化性の接着剤を用いるようにしても良く、あるいは
内部に導電性の粉粒物5を含有させないようにしても良
い。
【0041】前記実施例にあっては、家屋内の内装仕上
げのための木材どうしの接着のため、木製板ないし石膏
ボードとこれ表面に化粧クロスを接着するため、あるい
は金属製の柱部材に木材を接着するために本発明を具体
化しており、家屋の建築に際して接着剤が自然に乾燥硬
化するまで待機することなく、接着剤を溶融させた後に
硬化させたり、直ちに硬化させることができるので、内
装の仕上げを迅速に行うことができる。内装仕上げのた
めには商用電源で作動して、電磁誘導の現象によりうず
電流を発生させたり、マイクロ波を発生させて接着剤を
加熱するためのポータブル式つまりハンディー式の発振
器10が加熱装置として使用される。
【0042】一方、工場内で建築材料を相互に接着する
場合にも、本発明を適用することができ、その場合に
も、接着作業を迅速に行うことができるので、建築材料
の製造を能率良く行うことができる。工場内での接着作
業には、大形の発振器を使用することができる。
【0043】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0044】たとえば、本発明の接着方法により得られ
る接着構造物は、図示したように木材どうしの接着、あ
るいは金属と木材との接着のように、建築材料どうしの
接着に限られず、プラスチックどうし、金属どうしまた
は皮革どうしあるいは木材とプラスチックなどのように
種々の材料からなる部材相互を接着するために本発明を
適用することができる。例えば、工芸品や日用品そして
工業製品、あるいは本のカバーの接着など種々の部材の
接着にも、本発明を適用することができる。
【0045】そして、相互に接着される少なくとも一方
の部材が金属などのように導電性を有する場合には、導
電性の粉粒物を含まない接着剤が主として使用され、両
方の部材がいずれも木材やプラスチックのように導電性
を有しない場合には、導電性の粉粒物を含む接着剤が使
用される。
【0046】さらに、合板のように多数枚の木製板を相
互に接着する場合にも、本発明を適用することができ、
さらに木製板の表面に、紙、布あるいは樹脂などからな
るシート状の化粧クロスや壁紙を接着する場合にも本発
明を適用することができる。また、被接着物としては、
セラミック、石、ガラス、あるいはコンクリートなどが
あり、これらを接着するため本発明を適用することがで
きる。
【0047】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0048】(1).接着剤自体の中に含まれる導電性の粉
粒物の電磁誘導加熱による発熱により接着材が加熱され
ることになり、迅速に接着作業を行うことができる。
【0049】(2).接着剤に接触している被接着部材を電
磁誘導加熱することにより接着剤が加熱されることにな
り、迅速に接着作業を行うことができる。
【0050】(3).被接着部材の種類や接着作業能率の観
点より、熱可塑性の接着剤と熱硬化性の接着剤の中から
任意のものを選択して接着剤として使用することができ
る。
【0051】(4).被接着部材の接着面に充分に接着剤が
行き渡り接着強度を高めることができる。
【0052】(5).特に、家屋を建築するための内装用の
建築材料を複数の部材を接着して形成する場合には、迅
速に接着させることができるので、低コストで家屋を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着方法により接着された接着構造物
を示す斜視図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】発振器を用いて接着剤を加熱している状態を示
す断面図である。
【図4】本発明の接着方法により接着された他の接着構
造物を示す斜視図である。
【図5】図4の一部を拡大して示す断面図である。
【図6】シート状の接着剤を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 木材(被接着部材) 1a 接着面 2 木材(被接着部材) 2a 接着面 3 接着構造物 4 接着剤 5 導電性の粉粒物(導電性物質) 10 高周波発振器 11 コイル 12 保護部材 13 高周波電源 20 接着構造物 21 柱部材(被接着部材) 21a 接着面 22 木製板(被接着部材) 22a 接着面 23 接着剤 24 シート状接着剤 25 基材 26 接着剤層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被接着部材を相互に接着する接着方法で
    あって、導電性物質が含有された熱可塑性または熱硬化
    性の接着剤を前記被接着部材のそれぞれの接着面の間に
    介在させて前記被接着部材を相互に突き合わせ、コイル
    に高周波電流を供給して前記導電性物質を電磁誘導加熱
    による発熱により前記熱可塑性または熱硬化性の接着剤
    を加熱し、前記接着剤により前記被接着部材を接着する
    ようにしたことを特徴とする接着方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの被接着部材が導電性を
    有する被接着部材を相互に接着する接着方法であって、
    熱可塑性または熱硬化性の接着剤を前記被接着部材のそ
    れぞれの接着面の間に介在させて前記被接着部材を相互
    に突き合わせ、コイルに高周波電流を供給して少なくと
    も1つの導電性の前記被接着部材を電磁誘導加熱による
    発熱により前記熱可塑性または熱硬化性の接着剤を加熱
    し、前記接着剤により前記被接着部材を接着するように
    したことを特徴とする接着方法。
  3. 【請求項3】 被接着部材を相互に接着する接着方法で
    あって、熱可塑性または熱硬化性の接着剤を前記被接着
    部材のそれぞれの接着面の間に介在させて前記被接着部
    材を相互に突き合わせ、前記熱可塑性または熱硬化性の
    接着剤をこれにマイクロ波を照射して加熱し、前記接着
    剤により前記被接着部材を接着するようにしたことを特
    徴とする接着方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の接着方法で
    あって、ポータブル式の加熱装置により前記接着剤を加
    熱するようにしたことを特徴とする接着方法。
  5. 【請求項5】 相互に接着されて構成される被接着部材
    を有する接着構造物であって、それぞれ接着面を有する
    複数の被接着部材と、前記それぞれの被接着部材の接着
    面の間に介在され、電磁誘導加熱により加熱される導電
    性物質を有しこの導電性物質の発熱により加熱される熱
    可塑性または熱硬化性の接着剤層とを有することを特徴
    とする接着構造物。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つの被接着部材が導電性を
    有し相互に接着されて構成される複数の被接着物を有す
    る接着構造物であって、それぞれ接着面を有する複数の
    被接着部材と、前記それぞれの被接着部材の接着面の間
    に介在され、導電性を有して電磁誘導加熱により発熱す
    る少なくとも1つの前記被接着部材によって加熱される
    熱可塑性または熱硬化性の接着剤層とを有することを特
    徴とする接着構造物。
  7. 【請求項7】 相互に接着されて構成される被接着部材
    を有する接着構造物であって、それぞれ接着面を有する
    複数の被接着部材と、前記それぞれの被接着部材の接着
    面の間に介在され、マイクロ波により加熱され前記複数
    の被接着剤を接着する熱可塑性または熱硬化性の接着剤
    層とを有することを特徴とする接着構造物。
  8. 【請求項8】 請求項5または7記載の接着構造物であ
    って、1つの被接着部材は板材などからなる建材であ
    り、他の被接着部材は前記建材に接着される板材や化粧
    クロスなどの他の建材であることを特徴とする接着構造
    物。
  9. 【請求項9】 請求項5または6記載の接着構造物であ
    って、1つの被接着部材は金属製の構造部材であり、他
    の被接着部材は柱部材に接着される板材などからなる建
    材であることを特徴とする接着構造物。
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