JP2000220288A - 接着剤の溶融装置 - Google Patents

接着剤の溶融装置

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JP2000220288A
JP2000220288A JP11022069A JP2206999A JP2000220288A JP 2000220288 A JP2000220288 A JP 2000220288A JP 11022069 A JP11022069 A JP 11022069A JP 2206999 A JP2206999 A JP 2206999A JP 2000220288 A JP2000220288 A JP 2000220288A
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heating
heating coil
power supply
conductive
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JP11022069A
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Kunihiko Suzuki
邦彦 鈴木
Satoshi Suda
智 須田
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BURAUNII KK
Konishi Co Ltd
Achilles Corp
TOWA DENKI KK
Original Assignee
BURAUNII KK
Konishi Co Ltd
Achilles Corp
TOWA DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤の溶融作業を効率的に行い得るように
する。 【解決手段】 溶融装置20は、木材製の建材10など
の部材と木材製の壁下地11などの他の部材との間に配
置され、導電性シート13の両側に塗布された接着剤層
を溶融する際に使用される。溶融装置20は電源ユニッ
ト21を有し、ここから出力される直流電流は電力制御
素子36などから構成される高周波発生手段により高周
波電流に変換され、渦巻き状の加熱コイル31に供給さ
れる。加熱コイル31に対する通電時間は、操作スイッ
チ38により起動して加熱時間設定器39により設定さ
れる。加熱コイル31を建材10の表面に接近させたと
きに、加熱コイル31が導電性シート13に対向してい
る状態となっているか否かは下地センサにより検出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベニア板などのよう
な木材製や石膏製などの部材を他の建材に接合したり、
鉄などの金属製の部材に対して木材製や樹脂製などの他
の部材を接合するための接着剤を溶融する接着剤の溶融
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建材としては、ベニア板などの木材製や
石膏製の部材を他の部材に接合することにより形成され
るものがあり、さらには、鉄などの金属製の部材に樹脂
製、木材製、発泡コンクリートあるいは石膏製の部材を
接合することによって形成されるものがある。
【0003】このような部材を接着剤により接合する場
合としては、化粧板として家屋の内装板を家屋の建築現
場において壁下地に接着したり、床板を床下地に接着す
る場合などがある。
【0004】そこで、複数の部材を工場において接着し
たり、家屋の建築現場において内装板を壁下地に接着し
たり、床板を床板下地に接着するために、高周波誘導加
熱によって接着剤を加熱するようにした技術が発明者に
よって検討された。
【0005】電磁誘導加熱によって接着剤を加熱するに
は、接着される部材が木材などの非導電性材料からなる
場合には、アルミや鉄などの金属製のシートの表面に接
着剤を塗布しておき、コイルに高周波電流を供給して金
属製のシートに渦電流を発生させ、この渦電流によるジ
ュール熱によって金属製シートを発熱させることにより
接着剤を加熱して他の部材に部材を接着することができ
る。
【0006】接着される部材の少なくとも一方が鉄など
の金属製であれば、部材自体を発熱させることによって
これに塗布された接着剤を電磁誘導加熱によって加熱す
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2つの
部材の間に接着剤とともに配置された金属製のシートは
外部から目視することができないので、たとえば、それ
ぞれ板状の部材の背面側に金属製のシートを配置し、表
面側からコイルを押し当てるようにした場合には、どの
位置にそのシートが配置されているかを検出することが
できない。金属製の部材に対して木製などの非導電性の
部材を接着する場合にも、金属製の部材の位置を目視す
ることができない場合には同様である。
【0008】したがって、家屋の建築現場において壁下
地に化粧板を接着する場合などのように、外部からシー
トの位置が目視することができない場合には、その位置
の確認に手間がかかってしまい、接着作業を効率的に行
うことができないという問題点がある。
【0009】本発明の目的は、建材などの部材を接着す
るための接着剤を効率的に溶融し得るようにすることに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の接着剤の溶融装
置は、それぞれ非導電性材料からなる第1の部材と第2
の部材との間に、導電性発熱部材と接着剤とを介在させ
た状態で前記導電性発熱部材を電磁誘導加熱により発熱
させることによって前記接着剤を加熱溶融する接着剤の
溶融装置であって、交流電源を直流電源に整流する整流
器を有する直流電源ユニットと、前記直流電源ユニット
から出力される直流電流を高周波電流に変換する高周波
発生手段と、前記高周波発生手段に接続された加熱コイ
ルが取り付けられるコイル取付面と、取手が設けられる
操作面とを有し、前記高周波発生手段が組み込まれた接
着装置本体と、前記接着装置本体に設けられた操作スイ
ッチにより起動して前記高周波発生手段を作動させる時
間を設定する加熱時間設定手段と、前記コイル取付面を
一方の前記部材の表面に接近させたときに、前記加熱コ
イルが前記導電性発熱部材に対向している状態となって
いるか否かを検出する導電性発熱部材検出手段とを有す
ることを特徴とする。
【0011】また、本発明の接着剤の溶融装置は、導電
性材料からなる第1の部材と非導電性材料からなる第2
の部材とを接着剤を介在させて状態で前記第1の部材を
電磁誘導加熱により発熱させることによって前記接着剤
を加熱溶融する接着剤の溶融装置であって、交流電源を
直流電源に整流する整流器を有する直流電源ユニット
と、前記直流電源ユニットから出力される直流電流を高
周波電流に変換する高周波発生手段と、前記高周波発生
手段に接続された加熱コイルが取り付けられるコイル取
付面と取手が設けられる操作面とを有し、前記高周波発
生手段が組み込まれた接着装置本体と、前記接着装置本
体に設けられた操作スイッチにより起動して前記高周波
発生手段を作動させる時間を設定する加熱時間設定手段
と、前記コイル取付面を一方の前記部材の表面に接近さ
せたときに、前記加熱コイルが前記第1の部材に対向し
ている状態となっているか否かを検出する導電性発熱部
材検出手段とを有することを特徴とする。
【0012】本発明にあっては、前記導電性発熱部材検
出手段を、渦巻き状のコイルからなる近接スイッチとし
ても良く、前記コイル取付面を一方の前記部材の表面に
接近されたときに、前記加熱コイルと前記導電性発熱部
材との距離を検出し、前記加熱時間設定手段に制御信号
を送る距離検出手段を設けるようにしても良く、接着終
了後の前記部材の表面に照射された振動音の反射音を受
けて前記接着剤の接着状況を検出する接着状況検出手段
を設けるようにしても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1および図2は接着剤により接合された
建材を示す図であり、この建材10は木材製の板材によ
り形成されて第1の建材となり、支柱11a、間柱11
bおよび中差し11cなどの木材により形成される壁下
地11からなる第2の建材に対して接着される。建材1
0の表面には、化粧クロスなどが貼り付けられることに
なる。
【0015】支柱11aや間柱11bにより形成される
壁下地11と建材10との少なくとも一方には、予め両
面に接着剤層12a,12bが塗布されたアルミニウム
や鉄などの金属からなる導電性シート13つまり導電性
発熱部材が接着されている。それぞれの接着剤層12
a,12bは、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリスチレン樹脂などのような熱可塑性接着剤か
らなる。図示する建材10は、ベニア板などの木材によ
り形成されているが、石膏ボード、発泡コンクリート、
ウレタンなどの樹脂あるいは石材などにより形成された
建材を家屋の壁下地や外壁下地に接着するようにしても
良く、同様の建材を床板下地に接着するようにしても良
い。
【0016】図1および図2示す建材10は、両面に接
着剤層12a,12bが形成された導電性シート13を
用いて他方の建材である壁下地11に接着するようにし
ているが、導電性発熱部材として鉄粉などの導電性粉粒
体を使用し、これと接着剤との混合物を両方の建材1
0,11の間に介在させるようにしても良い。また、導
電性シート13に代えて、導電性の線材を編んで形成し
たメッシュ状の部材を導電性発熱部材としても良い。
【0017】さらには、一方の接着剤層12aのみを熱
可塑性接着剤とし、他方の接着剤層12bを化学反応に
よって硬化したり溶融するタイプの接着剤により形成
し、一方の建材10と導電性シート13とを接着剤層1
2aにより接着するようにし、他方の建材である壁下地
11には予め導電性シート13を接着剤層12bにより
接着しておくようにしても良い。その場合には、家屋建
築の現場において、溶融装置によって熱可塑性接着剤か
らなる接着剤層12aを溶融状態として導電性シート1
3を介して建材10を建材11に接着することになる。
【0018】図3は建材10を床板下地14に接着した
状態を示す図であり、この場合には、床板下地14は、
金属製の梁材15を有しており、その梁材15には導電
性シートを用いることなく、接着剤層12により両方の
部材が接着されるようになっている。
【0019】床板としての建材10は、通常、木材製の
フローリング材が使用されるが、この場合にも、発泡コ
ンクリートなど種々の材料を使用することも可能であ
り、建材10自体を金属製の板材とすることも可能であ
る。
【0020】図1に示すように壁下地11に建材10を
接着するには、溶融装置を使用して渦巻き状の加熱コイ
ルに高周波電流を供給し、加熱コイルに交流磁界を発生
させる。これにより、磁力線が導電性シート13を通過
することになり、電磁誘導の法則によって導電性シート
13に渦電流が発生し、この渦電流によるジュール熱に
より導電性シート13が発熱することになる。
【0021】建材10および壁下地を構成する柱11な
どは、非導電性材料である木材製となっているので、加
熱コイルに高周波電流を供給しても、発熱することな
く、導電性シート13のみが発熱して、この発熱によっ
て予め塗布された接着剤層12a,12b層が加熱され
る。これにより、熱可塑性の接着剤は溶融状態となって
壁下地11と建材10の背面に密着し、通電を解くと接
着剤層12a,12bは冷却硬化して建材10は接着剤
層12a,12bを介して壁下地11に接着される。
【0022】図3に示すように、建材10を金属製の梁
材15に接着する場合には、その梁材15自体が導電性
発熱部材となっているので、図1および図2に示すよう
に、導電性シート13を介在させることなく、金属製の
梁材15を直接発熱させることによって接着剤層12を
加熱して建材10を接着することができる。
【0023】図4は前述した建材10を壁下地11や床
板下地14に対して接着するための可搬式の接着剤の溶
融装置20を示す図であり、この溶融装置20は電源ユ
ニット21と装置本体22とを有しており、図6は溶融
装置20の電気回路を示すブロック図である。
【0024】電源ユニット21はほぼ直方体形状のケー
スを有し、上面には取手23が取り付けられて、持ち運
び自在となっている。この電源ユニット21は商用電源
のコネクタに接続されるプラグ24を有し、このプラグ
24はACコード25により電源スイッチ26を介して
電源ユニット21内の機器に接続されている。電源ユニ
ット21は、電圧を下げるための変圧器と、交流を直流
に変換する整流器とを有しており、変圧器および整流器
はそれぞれ図示省略され、商用電圧よりも低い電圧に変
圧されて直流に整流された電力がDCコード27により
装置本体22内の機器に接続されている。
【0025】装置本体22は全体的にほぼ直方体形状と
なったケースにより形成され、下面側は加熱面22aと
なり、上面側は操作面22bとなっている。加熱面22
aの外側には、渦巻き状の加熱コイル31がフェライト
32を介して取り付けられ、加熱コイル31の表面には
コイル保護のために樹脂製のカバー33が覆われてい
る。操作面22bには、装置本体22を作業者が手にも
って接着操作をするための取手34が取り付けられてい
る。
【0026】図6に示すように、加熱コイル31にはコ
ンデンサC1,C2 とコイルLを有する平滑化回路35が
接続されており、加熱コイル31に供給された高周波電
流が電源ユニット21内の機器に影響を与えないように
なっている。
【0027】加熱コイル31の一端は平滑化回路35の
プラス極側に接続され、他端は電力制御素子36を介し
てマイナス極側に接続され、両極間にはコンデンサC3
とダイオードDとが直接となって接続されており、さら
に加熱コイル31および電力制御素子36の間とコンデ
ンサC3 およびダイオードDの間とが電気的に接続され
ている。電力制御素子36は図示する場合にはパワーM
OSFETとなっており、このゲートには発振制御回路
37が接続され、この発振制御回路37から電力制御素
子36に対してオンオフ信号が送られるようになってい
る。
【0028】加熱コイル31には電流上昇および共振完
了検出器30が接続されており、加熱コイル31を流れ
る電流に応じて発振制御回路37に制御信号が送られる
ようになっている。
【0029】前述した電力制御素子36、電流上昇およ
び共振完了検出器30および発振制御回路37によって
高周波発生器が構成されており、加熱コイル31には、
所定の周波数、たとえば、20〜30kHz 程度の高周波
電流が供給されるようになっている。
【0030】つまり、電力制御素子36のゲートに発振
制御回路37からオン信号が送られると、加熱コイル3
1には電源側から電力制御素子36に向けて電流が流
れ、この電流は素子の導通時間に比例して増加すること
になる。電力制御素子36としてパワーMOSFETが
使用されており、その素子の導通状態でのオン抵抗によ
って電流上昇とともに電圧も上昇することになる。電流
が所定値に達したことが電流上昇および共振完了検出器
30によって検出されたときに、その信号を発振制御回
路37に送られて、電力制御素子36はオフとなる。こ
れにより、加熱コイル31に並列に接続されたコンデン
サC3 が共振し、電力制御素子36をオンさせたときと
は逆向きの電流が流れることになる。
【0031】電流上昇および共振完了検出器30は並列
共振がその共振周期の半周期に達した時点を検出し、再
び電力制御素子36をオンさせる信号を出力する。この
ように、電流上昇および共振完了検出器30は、電力制
御素子36をオフつまり遮断するタイミングを検出して
電力制御素子36と加熱コイル31に流れる最大電流を
制御するとともに、電力制御装置を再び導通させるタイ
ミングを検出する機能を有している。これにより、所定
の周波数の高周波が加熱コイル31に供給されることに
なる。
【0032】加熱コイル31に高周波電流を供給するこ
とにより形成される磁路は、フェライト32を通り、装
置本体22内には磁界が入り込まないようになってお
り、装置本体22内の機器の保護がなされている。
【0033】取手34には、加熱コイル31に通電して
接着操作を開始させるための操作スイッチ38が取り付
けられており、この操作スイッチ38からの信号は、加
熱時間設定器39に送られて、1度の接着作業に要する
加熱コイル31への通電時間がこの設定器39により設
定されることになる。通電時間を作業者が入力するため
に、操作面22bには、調整つまみ40が設けられてい
る。この調整つまみ40により作動する可変抵抗器40
aによって加熱時間設定器39により設定される通電時
間を任意の値に作業者が調整することができる。
【0034】導電性シート13の材質の材質としては、
鉄やアルミニウムなどが使用されることになり、導電性
シート13の材質に応じて通電時間を変化させるように
するる。その場合には、予め材質は判明しているので、
その材質に合わせて調整つまみ40により通電時間が入
力される。
【0035】図1に示す建材10を壁下地11を構成す
る建材11bに接着するには、作業者は取手34の部分
で装置本体22を持って建材10の表面に加熱コイル3
1が対向するようにしてカバー33の部分を建材10に
押し付けて接着作業を行うことになる。
【0036】作業者が装置本体22を手に持って加熱コ
イル31を壁下地11のうち導電性シート13が配置さ
れた位置に対応させて加熱コイル31を建材10に対向
させるには、外部から導電性シート13の位置を目視す
ることができない。そこで、加熱コイル31を建材10
の表面に対向させるように接近したときに、その前方に
導電性シート13が位置しているか否かを検出するため
に、図5に示すように、下地センサ41が加熱面22a
に設けられている。
【0037】この下地センサ41としては、渦電流厚み
計と同様のものを用いることができ、交流電流を流した
コイルに導電体を近づけると、導電体に渦電流が流れる
ことから、この渦電流によって生じる磁界の変化によっ
て導電性シート13が加熱コイル31に対向する位置と
なっているか否かを検出することができる。この下地セ
ンサ41としては、静電容量の変化を検出するようにし
た静電容量式のものを用いるようにしても良い。
【0038】加熱コイル31に高周波電流を通電した場
合には、加熱コイル31が導電性シート13に対向して
いる位置となっていれば、加熱コイル31に流れる電流
の立ち上がりが迅速となり、導電性シート13が対向し
ていなければ、電流の立ち上がりが遅くなる。そこで、
電力制御素子36のゲートの電流の立ち上がりを検出す
る無負荷検出器42を接続し、加熱コイル31に流れる
電流を検出してその電流の上昇度から加熱コイル31が
導電性シート13に対向する位置となっているか否かを
検出することができる。これにより、この加熱コイル3
1の電流の上昇度を検出することによって、加熱コイル
31が導電性シート13に対向する状態となっているか
否か、つまり接着作業を行っても良いか否かを検出する
ことができる。
【0039】したがって、加熱コイル31を建材10に
接近させたときに、加熱コイル31が導電性シート13
に対向している状態となっているか否かを、下地センサ
41に代えて、無負荷検出器42により検出するように
しても良い。
【0040】加熱コイル31に対する通電時間は、建材
10の表面から導電性シート13までの距離に応じて最
適値に調整する必要がある。そのため、装置本体22の
加熱面22aには、近接センサ43が設けられている。
この近接センサ43としては、下地センサ41と同様の
原理のセンサを使用することができる。この近接センサ
43からの信号は加熱時間設定器39に送られて、加熱
コイル31と導電性シート13との距離に応じて通電時
間が設定される。
【0041】加熱コイル31に流れる電流は、加熱コイ
ル31と導電性シート13との距離に応じて立ち上がり
の速度が相違することになり、加熱コイル31と導電性
シート13との距離が近い程、電流値が大きくなる。そ
こで、図6に示すように、加熱コイルには電流上昇およ
び共振完了検出器30が設けられており、加熱コイル3
1と導電性シート13との距離が近すぎる場合には、安
全のために、加熱コイル31への通電を解くようにして
いる。
【0042】図5に示すように、装置本体22の加熱面
22aには、接着状況検出センサ44が設けられてお
り、加熱コイル31に通電することによって接着剤を溶
融状態として接着剤層によって建材10,11相互を接
着した後に、接着が適正に行われてか否かを検出するよ
うにしている。この接着状況検出センサ44は、音波や
超音波などの振動を建材10の表面に照射する振動発生
部と、その振動の建材表面からの反射音を受信する受信
部とを有しており、反射音の周波数によって接着が適正
に行われたか否かを検出することができる。
【0043】この接着状況検出センサ44のみを有する
機器を設けることにより、接着状況検出器とすることが
できる。
【0044】装置本体22の操作面22bには、加熱コ
イル31が導電性シート13などの導電性発熱部材に対
向している状態となっている場合に、その状態を点灯表
示するためにLEDなどからなる表示部51が設けら
れ、さらに、加熱コイル31に通電されているときに、
その状態を表示するためにLEDなどからなる表示部5
2が設けられている。両方の表示部51,52は相互に
相違した色彩で点灯されるようになっている。
【0045】次に、図4に示す溶融装置20を用いて図
1に示す壁下地11に建材10を接着する手順について
説明する。まず、建材10と壁下地11との一方の適所
に、両面に接着剤層12a,12bが塗布された導電性
シート13を予め接着しておく。導電性シート13の材
質は予め作業者は知っており、それに合わせて調節つま
み40により通電時間が設定される。
【0046】壁下地11に建材10を押し付けた状態の
もとで、溶融装置20の装置本体22の加熱コイル31
を建材10に対向させ、操作スイッチ38が操作される
と、加熱時間設定器39により設定された時間だけ、加
熱コイル31に高周波電流が供給されて、導電性シート
13が電磁誘導により発熱して、接着剤層12a,12
bが加熱されて溶融状態となる。これにより、接着剤層
12a,12bを介して建材10は壁下地11に接着さ
れる。通電時間は、近接センサ43からの信号により、
建材10の厚みに応じた加熱コイル31と導電性シート
13との距離により自動的に補正されることになる。
【0047】装置本体22を建材10の表面に押し付け
た状態のもとで、操作スイッチ38が操作されても、加
熱コイル31が導電性シート13に対向していないと
き、つまり加熱コイル31の前方には導電性シート13
が存在することなく、支柱11aと間柱11bとの間に
加熱コイル31が対向した状態となっている場合には、
下地センサ41により検出され、ランプに点灯表示され
ることになる。これにより、作業者は加熱コイル31が
導電性シート13に対向する位置となっていないことを
知ることができる。
【0048】図3に示すように、金属製の梁材15に対
して接着剤層12によって建材10を床板下地14に接
着する場合にも同様の手順によって接着作業が行われる
ことになる。
【0049】図4に示す溶融装置は、手動操作式となっ
ているが、これをロボットのアームなどの移動装置に取
り付けることによって、複数の部材の接着を自動的に行
うようにすることができる。また、大型化することによ
って、工場において自動的に部材の接着を行うことがで
きる。
【0050】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0051】たとえば、図示する場合には、壁下地や床
板下地を構成する建材に板状の建材を接着するようにし
ているが、2枚の板状の建材を相互に接着して複合材を
製造する場合にも、本発明の溶融装置を使用することが
できる。また、図示する場合には、2つの部材を接合す
るために溶融装置が使用されているが、3つの部材を同
時に接合する場合にも本発明の溶融装置を使用すること
ができる。
【0052】さらに、前記実施の形態にあっては、建材
を接着するために本発明を適用しているが、建材以外
に、自動車などの車両を構成する部材、建築物などの建
造物を構成する部材、船舶や航空機を構成する部材、日
用品や調度品や事務機器などの種々の部材の接着にも適
用することができる。
【0053】また、図示する場合には接着剤を溶融して
部材相互の接着を行うために本発明を適用しているが、
接着された部材の接着剤を溶融することによって、部材
を相互に分離するために本発明を適用するようにしても
良い。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、装置本体の加熱コイル
を建材の表面に対向させるようにして、加熱コイルに通
電することによって導電性シートや金属製建材などの導
電性発熱部材を加熱し、この加熱によって接着剤を溶融
して、2つの部材相互を接着したり分離するようにして
ので、接着作業を迅速に行うことができる。また、導電
性シートなどの導電性発熱部材の位置を確認することが
できなくとも、導電性発熱部材検出手段によって加熱コ
イルが導電性発熱部材に対向している状態となっている
か否かを検出することができるので、接着剤の溶融作業
を容易に行うことができる。部材の厚みに応じて加熱コ
イルへの通電時間が自動的に設定されるので、部材の厚
みに応じた最適な状態で接着剤を加熱することができ
る。また、溶融作業が終了した後には、接着状況検出手
段によって接着剤により部材相互が接着されいるか否か
を検出することができ、接着不良が発生していた場合に
は、再度接着剤を溶融して接着作業を行って、確実に接
着を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建材の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】建材の他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の接着剤の溶融装置を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示された装置本体の加熱面を示す正面図
である。
【図6】溶融装置の電気回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 建材 11 壁下地 11a 支柱 11b 間柱 11c 中差し 12a,12b 接着剤層 13 導電性シート 20 溶融装置 21 電源ユニット 22 装置本体 30 電流上昇および共振完了検出器 31 加熱コイル 32 フェライト 33 カバー 34 取手 35 平滑化回路 36 電力制御素子 37 発振制御回路 38 操作スイッチ 39 加熱時間設定器 40 調整つまみ 41 下地センサ 42 無負荷検出器 43 近接センサ 44 接着状況検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000000077 アキレス株式会社 東京都新宿区大京町22番地の5 (72)発明者 鈴木 邦彦 埼玉県北本市深井3−46 (72)発明者 須田 智 埼玉県川越市南台1丁目4番地2 東和電 気株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AA14 AB00 AB04 AB08 AC35 AC37 AC43 AC76 AD03 AD28 AD40 BD13 BD19 BD23 CD02 CD73 CD77

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ非導電性材料からなる第1の部
    材と第2の部材との間に、導電性発熱部材と接着剤とを
    介在させた状態で前記導電性発熱部材を電磁誘導加熱に
    より発熱させることによって前記接着剤を加熱溶融する
    接着剤の溶融装置であって、 交流電源を直流電源に整流する整流器を有する直流電源
    ユニットと、 前記直流電源ユニットから出力される直流電流を高周波
    電流に変換する高周波発生手段と、 前記高周波発生手段に接続された加熱コイルが取り付け
    られるコイル取付面と、取手が設けられる操作面とを有
    し、前記高周波発生手段が組み込まれた接着装置本体
    と、 前記接着装置本体に設けられた操作スイッチにより起動
    して前記高周波発生手段を作動させる時間を設定する加
    熱時間設定手段と、 前記コイル取付面を一方の前記部材の表面に接近させた
    ときに、前記加熱コイルが前記導電性発熱部材に対向し
    ている状態となっているか否かを検出する導電性発熱部
    材検出手段とを有することを特徴とする接着剤の溶融装
    置。
  2. 【請求項2】 導電性材料からなる第1の部材と非導電
    性材料からなる第2の部材とを接着剤を介在させた状態
    で前記第1の部材を電磁誘導加熱により発熱させること
    によって前記接着剤を加熱溶融する接着剤の溶融装置で
    あって、 交流電源を直流電源に整流する整流器を有する直流電源
    ユニットと、 前記直流電源ユニットから出力される直流電流を高周波
    電流に変換する高周波発生手段と、 前記高周波発生手段に接続された加熱コイルが取り付け
    られるコイル取付面と取手が設けられる操作面とを有
    し、前記高周波発生手段が組み込まれた接着装置本体
    と、 前記接着装置本体に設けられた操作スイッチにより起動
    して前記高周波発生手段を作動させる時間を設定する加
    熱時間設定手段と、 前記コイル取付面を一方の前記部材の表面に接近させた
    ときに、前記加熱コイルが前記第1の部材に対向してい
    る状態となっているか否かを検出する導電性発熱部材検
    出手段とを有することを特徴とする接着剤の溶融装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の接着剤の溶融装
    置において、前記導電性発熱部材検出手段は、渦巻き状
    のコイルからなる近接スイッチであることを特徴とする
    接着剤の溶融装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3のいずれか1項に
    記載の接着剤の溶融装置において、前記コイル取付面を
    一方の前記部材の表面に接近されたときに、前記加熱コ
    イルと前記導電性発熱部材との距離を検出し、前記加熱
    時間設定手段に制御信号を送る距離検出手段を有するこ
    とを特徴とする接着剤の溶融装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2、3または4のいずれか1
    項に記載の接着剤の溶融装置において、接着終了後の前
    記部材の表面に照射された振動音の反射音を受けて前記
    接着剤の接着状況を検出する接着状況検出手段を有する
    ことを特徴とする接着剤の溶融装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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