JPH0873544A - 無水マレイン酸でグラフト化したアリルフエノール末端ポリカーボネート類、ポリアミドとのブレンド物を製造するためのそれらの使用および相当するブレンド物 - Google Patents

無水マレイン酸でグラフト化したアリルフエノール末端ポリカーボネート類、ポリアミドとのブレンド物を製造するためのそれらの使用および相当するブレンド物

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JPH0873544A
JPH0873544A JP7230680A JP23068095A JPH0873544A JP H0873544 A JPH0873544 A JP H0873544A JP 7230680 A JP7230680 A JP 7230680A JP 23068095 A JP23068095 A JP 23068095A JP H0873544 A JPH0873544 A JP H0873544A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無水マレイン酸でグラフト化したアリルフェ
ノール末端ポリカーボネート類、ポリアミドとのブレン
ド物の製造でそれらを用いること、並びに相当するブレ
ンド物。 【構成】 本発明は、ポリカーボネート類(PC)をア
リルフェノール類、好適にはオイゲノールで停止させた
後、溶融物状態で無水マレイン酸(MA)でグラフト化
したポリカーボネート類に関すると共に、ポリアミド類
(PA)用ブレンド相手としてこれらを使用すること、
並びに本ポリカーボネート/ポリアミドのブレンド物に
関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリカーボネート類(PC)を
アリルフェノール類、好適にはオイゲノールで停止させ
た後、溶融物状態で無水マレイン酸(MA)でグラフト
化したポリカーボネート類に関すると共に、ポリアミド
類(PA)用ブレンド相手としてこれらを使用するこ
と、並びに本ポリカーボネート/ポリアミドのブレンド
物に関する。
【0002】ビニルモノマー類でグラフト化した(gr
afted)オイゲノール末端(terminate
d)ポリカーボネート類はヨーロッパ特許出願公開第5
20506号から公知である。生成物を無水マレイン酸
でグラフト化することは記述されていない。
【0003】ヨーロッパ特許出願公開第270 809
号には無水物末端ポリカーボネート類が記述されてい
る。これらはポリアミド用ブレンド相手として用いられ
ている。特定の用途において、その得られるブレンド物
が示す破壊伸びは不充分である。加うるに、このPC成
分は塩化メチレンに溶解性を示す。
【0004】本発明が取り扱う課題は、ポリアミドとブ
レンド可能であって溶媒に高い抵抗力を示すと共に高い
破壊伸びを示すブレンド物を生じ得る、無水マレイン酸
でグラフト化した新規なアリルフェノール末端芳香族ポ
リカーボネート類を提供することであった。
【0005】従って、本発明は、無水マレイン酸でグラ
フト化したアリルフェノール末端芳香族ポリカーボネー
ト類に関する。好適には無水マレイン酸を0.2から5
重量%、より好適には1から3重量%の量(ポリカーボ
ネート100重量%を基準)で用いて該ポリカーボネー
ト類をグラフト化する。
【0006】好適な芳香族ポリカーボネート類は、連鎖
停止剤としてアリルフェノール類を1.5から8.5モ
ル%、好適には2から6モル%(使用するジフェノール
類のモルを基準)用いて重合させそして無水マレイン酸
を0.2から5重量%、好適には1から3重量%の量で
用いてグラフト化したポリカーボネート類である。
【0007】このアリルフェノール末端ポリカーボネー
ト成分はホモポリカーボネートおよびコポリカーボネー
トの両方である。ホモポリカーボネート類およびコポリ
カーボネート類両方のポリカーボネート混合物およびま
たそれらの混合物も適切である。
【0008】このアリルフェノール末端ポリカーボネー
ト類の重量平均分子量MW(例えば相対溶液粘度による
か或は予め較正を行った後のゲルクロマトグラフィーを
用いた公知様式で測定した時の)は一般に10,000
から200,000の範囲、好適には20,000から
80,000の範囲である。
【0009】このアリルフェノール末端ポリカーボネー
ト類は、式(I): HO−D−OH (I) [式中、Dは、二結合C6-50、より詳細にはC12-45
芳香族基であり、これは、ヘテロ原子またはC含有ヘテ
ロセグメントを含んでいてもよく、このCは、その6か
ら50個の炭素原子の範囲内に入らない]に相当するジ
フェノール類を基とするポリカーボネート類である。
【0010】従って、このアリルフェノール末端ポリカ
ーボネート類は、式(II):
【0011】
【化1】
【0012】[式中、Dは、上で定義したのと同じであ
る]に相当する二官能構造単位を有する。
【0013】式(I)で表される適切なジフェノール類
は、例えば式(Ia):
【0014】
【化2】
【0015】[式中、Zは、単結合、C1-8アルキレン
基、C2-12アルキリデン基、シクロヘキシリデン基、ベ
ンジリデン基、メチルベンジリデン基、ビス−(フェニ
ル)−メチレン基、−S−、−SO2−、−CO−また
は−O−である]に相当するジフェノール類である。
【0016】式(I)で表される他の適切なジフェノー
ル類は、例えば式(Ib):
【0017】
【化3】
【0018】[式中、R1およびR2は、互いに独立し
て、水素、ハロゲン、好適には塩素または臭素、C1-8
アルキル、C5-6シクロアルキル、C6-10アリール、好
適にはフェニル、およびC7-12アラルキル、好適にはフ
ェニル−C1-4−アルキル、より詳細にはベンジルを表
し、mは、4から7の整数、好適には4または5であ
り、R3およびR4は、各Xに関して個別に選択可能であ
りそして互いに独立して、水素またはC1-6アルキルを
表し、そしてXは、炭素であるが、但し少なくとも1つ
の原子Xの所でR3とR4の両方がアルキルであることを
条件とする]に相当するジフェノール類である。
【0019】これらのジフェノール類およびそれらから
作られるポリカーボネート類はドイツ特許出願公開第O
S 3 832 396号の中に記述されている。
【0020】式(I)に相当するジフェノール類の例
は、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフ
ェニル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン
類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン
類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフィド類、ビ
ス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル類、ビス−(ヒ
ドロキシフェニル)−ケトン類、ビス−(ヒドロキシフ
ェニル)−スルホン類、ビス−(ヒドロキシフェニル)
−スルホキサイド類およびα,α’−ビス−(ヒドロキ
シフェニル)−ジイソプロピルベンゼン類などである。
【0021】式(I)に相当する上記および他の適切な
ジフェノール類は、例えば米国特許第3,028,36
5、2,999,835、3,148,172、3,275,
601、2,991,273、3,271,367、3,0
62,781、2,970,131および2,999,84
6号およびドイツ特許出願公開第OSS 1 570
703、2 063 050、2 063 052、2
211 0956、3832 396号、フランス特
許第1 561 518号、並びにH.Schnell
著の表題が「Chemistry and Physi
cs of Polycarbonates」の本、I
nterscience Publishers、Ne
w York、1964などの中に記述されている。
【0022】式(I)で表される好適なジフェノール類
は、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−p−ジイソプロピルベンゼンおよび1,1−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサンなどである。
【0023】式(I)で表される特に好適なジフェノー
ル類は、例えば2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−シクロヘキサンおよび1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンなどである。
【0024】2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが
最も特に好適である。
【0025】式(I)に相当するジフェノール類は個別
および混和物の両方で使用可能である。
【0026】加うるに、公知様式(例えばドイツ特許第
2 500 092号および米国特許第4,185,0
09号参照)で、好適には三官能以上の官能性を示す化
合物、例えばOH基を3個以上含んでいる化合物をその
使用するジフェノール類を基準にして0.05から2モ
ル%の少量で組み込むことによって、このポリカーボネ
ート類を分枝させてもよい。
【0027】フェノール系ヒドロキシ基を3個以上含ん
でいる、使用する化合物のいくつかは、例えばフロログ
ルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−
(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,
1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6
−ビス−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)
−4−メチルフェニル、2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン
および1,4−ビス−(4,4’−ジヒドロキシトリフ
ェニルメチル)−ベンゼンなどである。他の三官能化合
物のいくつかは2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメ
シン酸、シアヌール酸クロライドおよび3,3−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−オキソ
−2,3−ジヒドロインドールである。
【0028】例えば式(Ia)に相当するジフェノール
類からポリカーボネート類を製造することは文献から公
知であるか、或は文献で知られている方法を用いてこの
製造を実施することができる(例えばH.Schnel
l著「Chemistryand Physics o
f Polycarbonates」、Intersc
ience Publishers、New Yor
k、1964または米国特許第3,028,365号お
よび3,275,601号参照)。
【0029】分子量を調節しそしてアリル基を導入する
に適切な連鎖停止剤は、式(II):
【0030】
【化4】
【0031】[式中、Rは、水素、C1-22アルキル、C
6-12シクロアルキル、C6-14アリールまたはC1-18アル
コキシ、好適にはメトキシまたは水素である] に相当するアリルフェノール類、並びにイソオイゲノー
ルおよびアリルナフトールである。特に好適なアリルフ
ェノール類は2−アリルフェノール、4−アリルフェノ
ール、オイゲノールおよびイソオイゲノールであり、オ
イゲノールが最も特に好適である。
【0032】ヨーロッパ特許出願公開第420 506
号に記述されている方法を用いて、この無水マレイン酸
でグラフト化したアリルフェノール末端ポリカーボネー
ト類を製造することができる。
【0033】加うるに、ニーダーまたは押出し機内でア
リルフェノール末端ポリカーボネート類と0.2から5
重量%の量(ポリカーボネート100重量%を基準)の
無水マレイン酸とを220から360℃の温度の溶融物
状態で混合することによってもまたこれらを製造するこ
とができる。この方法もまた本発明の主題である。
【0034】本発明はまたポリアミドブレンド物の製造
で本発明に従うポリカーボネート類を用いることにも関
係している。
【0035】本発明はまた、 A)無水マレイン酸でグラフト化したアリルフェノール
末端ポリカーボネート類を40から95重量%、好適に
は60から90重量%、 B)ポリアミド類を5から60重量%、好適には10か
ら40重量%および C)エポキシ官能または無水物官能および/または酸官
能ゴムを0から20重量%、 含んでおりここでA)+B)+C)の総計が100であ
る熱可塑性成形用コンパンドにも関係している。
【0036】このポリアミド成分B)はホモポリアミド
またはコポリアミドのどちらかである。このポリアミド
類の混合物もまた使用可能である。
【0037】本発明に従って用いるに適切なポリアミド
類は本質的に公知であり、これらには例えば米国特許第
2,071,250、2,071,251、2,130,52
3、2,130,948、2,241,322、2,312,
966、2,512,906および3,393,210号の
中に記述されている如き、例えば分子量が5,000以
上のポリアミド類が含まれる。
【0038】このポリアミド類は、例えば飽和もしくは
芳香族のC4-12ジカルボン酸とC4- 14ジアミンとを等モ
ル量で縮合させるか、−アミノカルボン酸を縮合させる
か、或はラクタムを重付加させることなどで製造可能で
ある。ポリアミド類の例は、ポリヘキサメチレンアジピ
ン酸アミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンアゼ
ライン酸アミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレン
セバシン酸アミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチ
レンドデカン二酸アミド(ナイロン612)、ラクタム
の開環で得られるポリアミド類、例えばポリカプロラク
タム、ポリラウリン酸ラクタム、そしてまたポリ−11
−アミノウンデカン酸とジ−(p−アミノシクロヘキシ
ル)−メタンドデカン二酸のアミドなどである。また、
本発明に従い、2種以上の上記ポリマー類またはそれら
の成分を共重縮合させることによって製造されるポリア
ミド類、例えばアジピン酸とイソフタル酸とヘキサメチ
レンジアミンとのコポリマーなどを用いることも可能で
ある。このポリアミド類は好適には線状であり、ガラス
転移温度が60℃未満の場合200℃以上の融点を示す
か、或は非晶質ポリアミド類の場合、80から200℃
のガラス転移温度を示す。
【0039】好適なポリアミド類はポリヘキサメチレン
アジピン酸アミド、ポリヘキサメチレンセバシン酸アミ
ドおよびポリカプロラクタムである。このポリアミド類
は、25℃のm−クレゾール中1%の溶液で測定した時
一般に2.5から5の相対粘度を示し、これは、約1
5,000から45,000の分子量MWに相当してい
る。
【0040】本発明に従い成分C)で用いるゴムは、 1. エチレン、プロピレン、ブタジエンまたはイソプ
レンを55重量%から85重量%、 2. アルケンカルボン酸またはそれらのエステルを5
重量%から40重量%、および 3. 無水マレイン酸を1重量%から17重量%、用い
て製造したターポリマー類、或は 1. エチレン、プロピレン、ブタジエンまたはイソプ
レンを55重量%から85重量%、 2. アルケンカルボン酸またはそれらのエステルを5
重量%から40重量%、および 3. エポキシ官能モノマー類、好適にはメタアクリル
酸グリシジルおよび/またはアクリル酸グリシジルおよ
び/またはアリルグリシジルエーテルを1重量%から1
7重量%、 用いて製造したターポリマー類である。
【0041】適切なアルケンカルボン酸は、上述したオ
レフィン類と一緒に重合し得る化合物のいずれか、好適
にはC3-6アルケンカルボン酸である。その例には、ア
クリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、アコニット酸
および/またはフマル酸が含まれる。アクリル酸および
/またはメタアクリル酸が特に好適である。
【0042】適切なアルケンカルボン酸エステルは、上
述したアルケンカルボン酸とC1-8アルコール類とのエ
ステルである。アクリル酸とC1-8アルコール類とのエ
ステルが特に適切である。アクリル酸とメタノール、エ
タノールまたは1−ブタノールとのエステルが最も特に
好適である。しかしながら、C3-6アルケンカルボン酸
の種々のC1-8アルキルエステルの混合物もまた使用可
能である。
【0043】無水マレイン酸は、ポリマーを生じる成分
としてゴム合成中に添加可能であるか、或は予め生じさ
せたゴムグラフトベースの上で標準的なグラフト反応を
起こさせることによって無水マレイン酸を重合させても
よい。
【0044】成分C)のゴムは、公知重合方法(乳化重
合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、沈澱重合)のいず
れかおよびこれらの方法の組み合わせを用いて製造可能
である。
【0045】グラフト化で無水物官能ゴムを製造する場
合、予め生じさせたグラフトベースの存在下でその上に
グラフト化すべきモノマーを重合させる。実際のグラフ
トポリマー以外にまた遊離のホモポリマーも生じる。従
って、このグラフト生成物は実際のグラフトコポリマー
類と遊離ポリマー類の総計であると理解する。とりわ
け、個々の重合方法、温度、活性剤系、分子量調節剤、
撹拌条件およびモノマー添加方法を含む重合条件を変化
させると、その上にグラフト化すべきモノマー類の量お
よびそのホモポリマーの分子量が幅広い範囲で影響を受
け得る。
【0046】本発明に従って用いるべきゴムは主に未架
橋のゴムでなくてはならない、即ちこのゴムの少なくと
も90%が熱溶媒、例えばトルエン、エチルベンゼンま
たはテトラクロロエチレンなどに溶解性を示すべきであ
る。このゴムの融点は20から160℃、好適には40
から100℃である。DSC(示差走査熱量計)方法を
用いて融点測定を行った。
【0047】乾燥させたポリアミドを成分C)のゴムと
一緒に溶融コンパンド化することを通して本発明に従う
成分A)とB)とC)のブレンド物を製造する。乾燥
後、このブレンド物をポリカーボネートと一緒に溶融コ
ンパンド化する。
【0048】本発明に従うブレンド物の上記製造方法で
は、標準的な2軸押出し機、好適には脱気型2軸押出し
機を使用することができる。
【0049】第一段階で両者を溶融コンパンド化した
後、第二段階を250から320℃、好適には270℃
から300℃で実施する。
【0050】従って、本発明はまた本発明に従う成分
A)とB)とC)のブレンド物を製造する方法にも関係
しており、この方法は、第一段階で、本発明に従う量の
範囲内で乾燥ポリアミドを本発明に従う量の範囲内で成
分C)のゴムと一緒に250℃から320℃の温度、好
適には270℃から300℃の温度で溶融コンパンド化
し、その得られる混合物を乾燥させ、そして第二段階
で、この混合物を本発明に従うポリカーボネートと一緒
に再び250℃から320℃の温度、好適には270℃
から300℃の温度で溶融コンパンド化した後、その得
られる混合物を公知様式で冷却して顆粒状にすることを
特徴としている。
【0051】成分A)、B)またはC)に通常の量で、
本発明に従うブレンド物を製造する前か、製造中か或は
製造後、成分A)、B)およびC)で知られている添加
剤を既知量で本発明に従うブレンド物に組み込んでもよ
い。
【0052】適切な添加剤は、可塑剤、流動剤(flo
w agents)、UV光、熱、水分および酸素に対
する安定剤、顔料および難燃剤である。
【0053】従って、本発明はまた、本発明に従う成分
A)、B)およびC)を含んでいると共に可塑剤、流動
剤、安定剤、顔料および難燃剤から選択される少なくと
も1種の添加剤を含んでいるブレンド物にも関係してい
る。
【0054】本発明はまた、本発明に従う成分A)、
B)およびC)を含んでいると共に可塑剤、流動剤、安
定剤、顔料および難燃剤から選択される少なくとも1種
の添加剤を含んでいる本発明に従うブレンド物の製造方
法にも関係しており、この方法は、成分A)、B)また
はC)に通常の量で、本発明に従う成分A)とB)と
C)のブレンド物を製造する前か、製造中か或は製造
後、上述した添加剤の少なくとも1種を通常様式で組み
込むことを特徴としている。
【0055】例えば押し出しまたは射出成形などによる
公知様式で本発明に従うブレンド物を加工して成形品ま
たは半仕上げ品を生じさせることができる。
【0056】この成形品は、電気もしくは電子装置用の
ハウジングとしてか或は自動車分野で用いられる。
【0057】
【実施例】
実施例1 オイゲノール末端ポリカーボネートの製造 最初に45%のNaOHを8kg、水を40リットル、
ビスフェノールAを4,560g、オイゲノールを10
5g(3.5モル%)、クロロベンゼンを13.2kg
および塩化メチレンを37.2kg入れた後、ホスゲン
を3kg入れることでホスゲン化を受けさせ、N−エチ
ルピペリジンを縮合反応触媒として28mL用い、続い
てこの混合物を1時間撹拌する。蒸発押出し機(ZSK
32)を用い、330℃で蒸発させることによって有
機相の濃縮を行う。
【0058】相対溶液粘度(25℃の塩化メチレン中
0.5%の溶液)が1.31のオイゲノール末端ポリカ
ーボネートが得られる。
【0059】実施例2 MAでグラフト化したポリカーボネートの製造(本発明
に従う) 押出し機(ZSK 32)を用い、実施例1のポリカー
ボネートが98重量%で無水マレイン酸が2重量%の混
合物を280℃でコンパンド化する。その得られるポリ
マーの相対溶液粘度は1.35である。
【0060】実施例3 MAでグラフト化したオイゲノール末端PC/ポリアミ
ドのブレンド物 押出し機(ZSK 32)を用い、実施例2のポリカー
ボネートが80重量%でポリアミド6が20重量%の混
合物を280℃でコンパンド化する。
【0061】その得られるブレンド物の破壊伸びは10
1%であり、引張りモジュラス(DIN 53455)
は2,600MPaであり、そしてノッチド衝撃強度
(ISO 180/1A)は12kJ/m2である。こ
れは塩化メチレンに不溶である(暴露時間15分間)。
【0062】実施例4 PC/PA/ゴムのブレンド物 押出し機(ZSK 32)を用い、実施例2のポリカー
ボネートが70重量%でポリアミド6が20重量%でエ
ポキシ官能ターポリマー(Lotader AX 86
60(商標)、CdFの製品)が10重量%のブレンド
物を280℃でコンパンド化する。
【0063】その得られるブレンド物の破壊伸びは12
4%であり、引張りモジュラスは2,000MPaであ
り、そしてノッチド衝撃強度は23kJ/m2である。
これは塩化メチレンに不溶である(暴露時間15分
間)。
【0064】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0065】1. 無水マレイン酸でグラフト化したア
リルフェノール末端芳香族ポリカーボネート類。
【0066】2. 0.2から5重量%の量(ポリカー
ボネート100重量%を基準)の無水マレイン酸でグラ
フト化した第1項記載のポリカーボネート類。
【0067】3. 式(II):
【0068】
【化5】
【0069】[式中、Rは、水素、C1-22アルキル、C
6-12シクロアルキル、C6-14アリールまたはC1-18アル
コキシである]に相当するアリルフェノール類で停止さ
せた第1項記載のポリカーボネート類。
【0070】4. ニーダーまたは押出し機内で該アリ
ルフェノール末端ポリカーボネート類と無水マレイン酸
とを220から360℃の温度の溶融物状態で混合する
ことによってそのグラフト化したアリルフェノール末端
芳香族ポリカーボネート類を製造することを特徴とする
第1項記載ポリカーボネート類の製造方法。
【0071】5. ポリアミドブレンド物を製造するた
めの第1項記載ポリカーボネート類の使用。
【0072】6. A)第1項記載の無水マレイン酸で
グラフト化したアリルフェノール末端ポリカーボネート
類を40から95重量%、 B)ポリアミド類を5から60重量%、および C)エポキシ官能または無水物官能および/または酸官
能ゴムを0から20重量%、 含んでおり、ここでA)+B)+C)の総計が100で
あり、そして可塑剤、流動剤、安定剤、顔料および難燃
剤から選択される添加剤を任意に含んでいる熱可塑性成
形用コンパンド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水マレイン酸でグラフト化したアリル
    フェノール末端芳香族ポリカーボネート類。
  2. 【請求項2】 ニーダーまたは押出し機内で該アリルフ
    ェノール末端ポリカーボネート類と無水マレイン酸とを
    220から360℃の温度の溶融物状態で混合すること
    によってそのグラフト化したアリルフェノール末端芳香
    族ポリカーボネート類を製造することを特徴とする第1
    項記載ポリカーボネート類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミドブレンド物を製造するための
    請求項1記載ポリカーボネート類の使用。
  4. 【請求項4】 A)請求項1記載の無水マレイン酸でグ
    ラフト化したアリルフェノール末端ポリカーボネート類
    を40から95重量%、 B)ポリアミド類を5から60重量%、および C)エポキシ官能または無水物官能および/または酸官
    能ゴムを0から20重量%、 含んでおり、ここでA)+B)+C)の総計が100で
    あり、そして可塑剤、流動剤、安定剤、顔料および難燃
    剤から選択される添加剤を任意に含んでいる熱可塑性成
    形用コンパンド。
JP23068095A 1994-08-24 1995-08-17 無水マレイン酸でグラフト化したアリルフエノール末端ポリカーボネート類、ポリアミドとのブレンド物を製造するためのそれらの使用および相当するブレンド物 Expired - Fee Related JP3498152B2 (ja)

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