JPH087158Y2 - エンジンの回転軸の軸受部構造 - Google Patents

エンジンの回転軸の軸受部構造

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JPH087158Y2
JPH087158Y2 JP1993070752U JP7075293U JPH087158Y2 JP H087158 Y2 JPH087158 Y2 JP H087158Y2 JP 1993070752 U JP1993070752 U JP 1993070752U JP 7075293 U JP7075293 U JP 7075293U JP H087158 Y2 JPH087158 Y2 JP H087158Y2
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JP
Japan
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oil
rotating shaft
bearing
thrust plate
shaft
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JP1993070752U
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JPH0680942U (ja
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正美 宮本
伸浩 藤井
幸人 平山
元 末次
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はエンジンの回転軸の軸
受部構造に関し、特に、クランク軸の回転が増速されて
伝達される回転軸の軸受部に供給された潤滑オイルを他
の所定の潤滑部に有効に供給し得るようにした軸受部構
造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転軸として例えばバランサ
軸がある。周知のように、エンジンはピストンの往復運
動をクランク軸を介して回転運動に変換しているため、
上下方向の慣性力などの不釣合力が生じ、振動発生の原
因となる。上記バランサ軸は、これを防止するためのも
ので、クランク軸の回転数と等速ないしは倍速で回転駆
動される。
【0003】この種のバランサ軸は、例えば4気筒のエ
ンジンでは、通常クランク軸を中心としてその両側に配
置され、相互に異なった方向に回転駆動させられ、その
軸受部の構造としては、例えば特公昭58−28456
号公報に開示されている。
【0004】同号報に示されている軸受部構造は、シリ
ンダブロックに穿設された孔部に軸受メタルを固設し、
軸受メタルにバランサ軸を挿通して支持するとともに、
バランサ軸の軸方向に沿って設けられたオイル供給路を
介して、軸受メタルとバランサ軸との間に潤滑オイルを
供給するようになっている。
【0005】バランサ軸への回転力の伝達は、その端部
に嵌着された歯車を介して行なわれ、通常一方のバラン
サ軸は他方と逆回転させるために反転歯車を介装した歯
車同士の噛合で、他方のバランサ軸はクランク軸とチェ
ーンで連結して行なわれる。
【0006】また、バランサ軸への動力の伝達部分であ
る歯車同士の噛合部ないしはスプロケットとチェーンと
の噛合部にオイルを供給する潤滑手段として、実開昭5
6−57910号公報等に開示されているように、バラ
ンサ軸の軸端の軸受部から上記歯車同士の噛合部に向け
てオイル孔をその軸受部のボス部に穿設形成することが
公知になっている。
【0007】また、特開昭50−124027号公報に
は、カム軸と軸受メタルとの間の隙間に供給した潤滑オ
イルのうち、スラストプレート側に流出するサイドフロ
ーオイルをこのスラストプレートの両面に導くべく、上
記隙間に対応させて当該スラストプレートにオイル孔を
形成することが開示されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
シリンダブロックに形成される軸受部のボス部に上記オ
イル孔を穿設形成することは、当該シリンダブロックは
大きくかつ重量があることから、その加工は非常に面倒
であり、製造コストが高くつくばかりか、十分な油量を
確保するのが難しいと言う課題があった。
【0009】一方、後者のスラストプレートにオイル孔
を形成するものにあっては、当該オイル孔に対応する隙
間部分から流出するサイドフローオイルのみしか捕集で
きないから、このオイル孔を通じて導こうとする他所の
潤滑部位に十分なオイル量を確保して供給するのが難し
いと言う課題があった。また、上記隙間からのサイドフ
ローオイルはその周方向の広い範囲に亘って均等には流
出せず、軸受部から支持部への加重の加わり方や上記隙
間へのオイル供給位置によって、流出量の多い個所及び
少ない個所が存在するから、更にバランサ軸のように回
転軸芯に対して重心が偏心して回転するような場合に
は、高加重が加わって上記隙間が小さくなっている部分
と低加重が加わって上記隙間が大きくなっている部分と
が回転移動するから、また回転軸はクランク軸の倍速に
増速されて高速で回転されるのでオイルには大きな遠心
力が作用して飛散しようとするから、十分なオイル量を
安定的に上記オイル孔を通じて他所の潤滑部位に供給す
るのが困難であるという課題があった。
【0010】本考案はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、その目的とするところは、クラ
ンク軸の回転が増速されて伝えられる回転軸の軸受部に
供給された潤滑オイルを他の所定の潤滑部に十分に供給
し得、しかも製造コストを可及的に低減できる潤滑手段
を備えたエンジンの回転軸の軸受部構造を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、クランク軸の回転が増速されて伝えら
れるエンジンの回転軸の軸受部構造において、回転軸の
軸受部に潤滑オイルを供給する第1のオイル供給路と、
該回転軸の支持部の端部に設置され、該回転軸のスラス
ト方向の移動を規制するスラストプレートとを備え、該
スラストプレートには、回転軸支持部側の端面に形成さ
れ、軸受部と回転軸支持部との間隙に対応して延びる帯
状の溝と、該溝からスラストプレートを貫通し、所定の
潤滑部に潤滑オイルを噴射する油孔とにより形成された
第2のオイル供給路を設けた、ことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成の軸受部構造によれば、第1のオイル
供給路を介して回転軸の軸受部に供給された潤滑オイル
には、クランク軸回転よりも増速されて高速で回転され
る回転軸によって大きな遠心力が作用して軸受部の間隙
から飛散しようとするが、当該潤滑オイルは軸受部の間
隙に対応してスラストプレートに設けられた第2のオイ
ル供給路の溝に捕集されて溜められ、当該溝部空間で遠
心力が圧力に変換されて軽減された状態で、この溝に対
して絞られて形成されている油孔を通じて噴射供給され
るので、歯車同士やスプロケットとチェーンとの噛合部
(動力伝達部)等の所定の潤滑部への潤滑オイルの供給
が十分に行なわれ、しかもスラストプレートは小さくか
つ軽量なので、そのオイル供給路の成形加工は容易で、
製造コストの可及的な低減化が図れる。また、上記溝は
軸受部と回転支持部との間隙に対応して延びる帯状のも
のであるため、その間隙からの潤滑オイルを広域にわた
って確保し得、確実に潤滑油を供給できる。
【0013】
【実施例】以下、この考案の好適な実施例について添附
図面を参照にして詳細に説明する。第1図から第3図
は、この考案に係るエンジンの回転軸の軸受部構造の一
実施例を示している。
【0014】第1図はエンジン10の一部破断正面図で
あって、回転軸としてのバランサ軸12,12′の配置
状態を示しており、エンジン10のほぼ中心にはクラン
ク軸13が設けられ、その左右両側に一対のバランサ軸
12,12′が設けてある。
【0015】クランクシャフト10の端部には、バラン
サドライブ歯車14が固設され、第1図中左方のバラン
サ軸12の端部には、これを駆動するための歯車16が
固設されるとともに、右方のバランサ軸12′の端部に
はスプロケット18が固設されている。
【0016】この実施例では、左方のバランサ軸12を
クランク軸13と逆転させるために、バランサ軸12の
斜め上方に反転歯車20を設け、この歯車20とバラン
サ軸12の歯車16とを噛合させている。
【0017】クランク軸13からのバランサ軸12,1
2′への回転力の伝達は、バランサドライブ歯車14,
スプロケット18,反転歯車20の間に捲回されたバラ
ンサーチェーン22を介して行なわれる。
【0018】バランサ軸12は、エンジン10のシリン
ダブロック10aに設けられた孔部に中空筒状の軸受メ
タル24を固着してなる軸受部に、その軸受メタル24
に挿通されて回転可能に支持されており、回転軸支持部
たるバランサ軸12の外周面と軸受部たる軸受メタル2
4の内周面との間には、軸受メタル24に内設された環
状の油溝26と、油溝26に連通してシリンダブロック
10aに設けられた第1のオイル供給路28とを介して
潤滑オイルが供給される。
【0019】また、バランサ軸12の駆動用歯車16と
シリンダブロック10aの側面との間には、バランサ軸
12のスラスト方向への移動を規制するスラストプレー
ト30がボルト32によって取付けられている。
【0020】さらに、スラストプレート30のシリンダ
ブロック10a側の取付面には、上記軸受メタル24の
内外径の肉厚よりも若干太い帯状の環状溝34が軸受メ
タル24とバランサ軸12との間隙に対応して延びて凹
設されるとともに、上記バランサ軸12の歯車16と反
転歯車20との噛合部分に対応した個所には環状溝34
と連通する油孔36が穿設されており、環状溝34と油
孔36とで第2のオイル供給路を形成している。
【0021】なお、第2図中符号38で示す部材は、反
転歯車20の取付軸であり、また同40は反転歯車20
に一体的に設けられ、バランサーチェーン22と噛合
し、反転歯車20を駆動するためのスプロケット部であ
る。
【0022】さて、以上の如く構成されたのバランサ軸
の軸受部構造においては、第1のオイル供給路28を介
して、バランサ軸12と軸受メタル24との間に供給さ
れ、バランサ軸12の潤滑に供せられたオイルは、クラ
ンク軸回転よりも増速されて高速で回転される回転軸に
よって大きな遠心力が作用されてバランサ軸12と軸受
メタル24部との間を通ってこの軸受部の間隙から飛散
しようとするが、当該オイルはその軸受部の間隙に対応
してスラストプレート30に設けられた第2のオイル供
給路の溝34に捕集されて溜められ、当該溝34部空間
で遠心力が圧力に変換されて軽減された状態で、この溝
34に対して絞られて形成されている油孔36を介して
歯車16と反転歯車20との噛合部に噴射される。
【0023】これにより、バランサ軸12の動力伝達部
である歯車同士の噛合部には、十分な潤滑オイルが導入
され、噛合に伴う騒音や摩耗が大幅に低減される。
【0024】また、スラストプレート30は小さくかつ
軽量なので、これに上記環状溝24と油孔36とからな
る第2のオイル供給路を成形するにあたっても、その加
工は容易で、従来の軸受ボス部にオイル孔を穿設形成す
る場合に比して、そのコストを可及的に低減できる。
【0025】なお、上記実施例では、反転歯車20を介
した歯車同士の噛合部によりバランサ軸12に回転力を
伝達する一方のバランサ軸12に潤滑油を供給する場合
を例示したが、他方のバランサ軸12′のスプロケット
18とバランサーチェーン22との噛合部にスラストプ
レートを介して潤滑油を供給することも勿論可能であ
る。
【0026】
【考案の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
この考案に係るエンジンの回転軸の軸受部構造によれ
ば、第1のオイル供給路を介して回転軸支持部とその軸
受部との間隙に供給された潤滑オイルには、クランク軸
回転よりも増速されて高速で回転される回転軸によって
大きな遠心力が作用されて軸受部の間隙から飛散しよう
とするが、当該潤滑オイルはその軸受部の間隙に対応し
てスラストプレートに設けられた第2のオイル供給路の
溝に捕集されて溜められ、当該溝部空間で遠心力が圧力
に変換されて軽減された状態で、この溝に対して絞られ
て形成されている油孔を通じて噴射供給されるので、歯
車同士やスプロケットとチェーンとの噛合部(動力伝達
部)等の所定の潤滑部への潤滑オイルの供給が十分に行
なわれ、しかもスラストプレートは小さくかつ軽量なの
で、そのオイル供給路の成形加工は容易で、製造コスト
の可及的な低減化が図れる。
【0027】また、上記溝は軸受部と回転支持部との間
隙に対応して延びる帯状のものであるため、その間隙か
らの潤滑オイルを広域にわたって確保でき、確実に潤滑
油を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の軸受部構造が適用されるエンジンの一
部破断正面図である。
【図2】本考案のバランサ軸の軸受部構造の要部断面図
である。
【図3】図2の拡大図である。
【符号の説明】
10a シリンダブロック 12,12´ バランサ軸 13 クランク軸 16 歯 車 18 スプロケット 20 反転歯車 22 バランサチェーン 24 軸受メタル 28 第1のオイル供給路 30 スラストプレート 34 環状溝(第2のオイル供給路) 36 油 孔(第2のオイル供給路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 末次 元 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−124027(JP,A) 実開 昭49−138210(JP,U) 実公 昭39−1309(JP,Y1)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転が増速されて伝えられ
    るエンジンの回転軸の軸受部に潤滑オイルを供給する第
    1のオイル供給路と、該回転軸の支持部の端部に設置さ
    れ、該回転軸のスラスト方向の移動を規制するスラスト
    プレートとを備え、 該スラストプレートには、回転軸支持部側の端面に形成
    され、軸受部と回転軸支持部との間隙に対応して延びる
    帯状の溝と、該溝からスラストプレートを貫通し、所定
    の潤滑部に潤滑オイルを噴射する油孔とにより形成され
    た第2のオイル供給路を設けた、 ことを特徴とするエンジンの回転軸の軸受部構造。
JP1993070752U 1993-12-28 1993-12-28 エンジンの回転軸の軸受部構造 Expired - Lifetime JPH087158Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993070752U JPH087158Y2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 エンジンの回転軸の軸受部構造

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JP1993070752U JPH087158Y2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 エンジンの回転軸の軸受部構造

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Publication Number Publication Date
JPH0680942U JPH0680942U (ja) 1994-11-15
JPH087158Y2 true JPH087158Y2 (ja) 1996-03-04

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ID=13440566

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JP1993070752U Expired - Lifetime JPH087158Y2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 エンジンの回転軸の軸受部構造

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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49138210U (ja) * 1973-03-29 1974-11-28
JPS5222414B2 (ja) * 1974-03-15 1977-06-17

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0680942U (ja) 1994-11-15

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