JPH0869495A - 多店舗棚管理方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多店舗展開のチェーンストア本部で、店舗ごと
の商品マスタを管理することなく各店舗の棚管理を可能
とし、変更時の作業削減と容量の効率化を図る。 【構成】複数の店舗端末７ａ〜７ｎと接続され分散処理
システムを構成するホストコンピュータ１に、各商品の
商品分類を含む基本情報に加え陳列位置を示す複数の陳
列パターンを繰り返しテーブルの形で持つ商品マスタを
格納した商品マスタファイル２と、店舗ごとに取り扱う
商品分類と陳列位置を示すゴンドラ番号とを繰り返しテ
ーブルの形で持つ店舗マスタを格納した店舗マスタファ
イル３と、商品マスタと店舗マスタとから各店舗別の店
舗別商品マスタを作成し配信ファイル５に格納する編集
手段４と、店舗別商品マスタを該当する店舗端末７ａ〜
７ｎへ送信する配信手段６とを備え、店舗端末７ａ〜７
ｎには受信手段８ａ〜８ｎと店舗別商品マスタを格納す
る店舗別商品マスタファイル９ａ〜９ｎを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は多店舗棚管理方式に関
し、特に多店舗展開を行っているチェーンストア本部に
おいて、店舗ごとの取り扱い商品のみならず各商品の陳
列順も集中管理する多店舗棚管理方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】多店舗展開を行っているチェーンストア
系列においては、チェーンストア本部において、店舗ご
との取り扱い商品のみならず、各店舗における商品別の
陳列順までを集中管理することが行われている。すなわ
ち、店舗ごとにどの商品を扱うかという情報に加えて、
どの商品をどのゴンドラ（何段かの棚を有する商品陳列
架）のどの棚にどんな順番で陳列するかという情報まで
を管理している。このような管理を行うための従来の多
店舗棚管理方式としては、各店舗コンピュータとデータ
伝送回線で接続されるチェーンストア本部のホストコン
ピュータに、店舗ごとの商品マスタ（店舗別商品マス
タ）を保有し、各商品レコードにその商品の基本情報と
共にその商品の陳列位置を表す情報としてゴンドラ番
号，棚番および連番（同一棚内の配列順序）を持たせて
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の多店舗
管理方式では、ホストコンピュータは全店舗の店舗別商
品マスタを保有し管理ているため、同じ商品の基本情報
を重複して管理することになり、商品の基本情報を変更
する場合には、全店舗分の商品レコードをメンテナンス
しなければならないほか、記憶容量の点からも非効率で
あるという問題点があった。

【０００４】なお、特開平１―３０２４６６号公報に、
商品基本情報の重複保持を回避する方法として、商品マ
スタを階層化し、各商品レコードの下位層レコードとし
て店舗別の陳列位置などの店舗別の固有情報を格納する
固有情報レコードを設ける方式が提案されている。しか
しながら、この方式を採用したとしても、同一商品を同
一位置に陳列する店舗が多数ある場合には、この固有情
報レコードには同一情報が少なからず重複して記録され
ることになる。

【０００５】本発明の目的は、上述した問題点を解決
し、同一情報の重複保持をできるだけ排除し、一つの商
品マスタから各店舗の取り扱い商品および陳列順を考慮
した店舗別商品マスタを編集し配信する多店舗棚管理方
式を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の多店舗棚管理
方式は、データ伝送回線でホストコンピュータと複数の
店舗端末とが接続されている分散処理システムの多店舗
棚管理方式において、前記ホストコンピュータに、商品
ごとにその商品の属する商品分類を含む基本情報に加え
て陳列位置を示すゴンドラ番号，棚番，連番の組から成
る陳列パターンを繰り返しテーブルの形で複数組登録し
た商品マスタと、店舗ごとに取り扱う商品分類と該当商
品を陳列するゴンドラ番号とを繰り返しテーブルの形で
登録した店舗マスタと、前記商品マスタと前記店舗マス
タとから各店舗別の店舗別商品マスタを作成する編集手
段と、前記編集手段で作成した店舗別商品マスタを該当
する店舗端末へ送信する配信手段とを備えて構成されて
いる。

【０００７】請求項２の多店舗棚管理方式は、請求項１
記載の多店舗棚管理方式において、前記編集手段が、前
記商品マスタ及び前記店舗マスタの繰り返しテーブルを
分解してそれぞれ有効な繰り返し要素数の分解商品レコ
ード及び分解店舗レコードに変換し、それぞれ商品分類
とゴンドラ番号とをキーとし順番に昇順（又は降順）ソ
ートした後、商品分類とゴンドラ番号との両者が一致す
る分解商品レコードと分解店舗レコードとを結合して店
舗別商品レコードを作成することを特徴としている。

【０００８】請求項３の多店舗棚管理方式は、請求項１
又は２記載の多店舗棚管理方式において、前記編集手段
が作成する店舗別商品マスタは、必要な商品レコードが
当該店舗における陳列順にソートされて出力されること
を特徴としている。

【０００９】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【００１０】図１は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。

【００１１】本実施例の多店舗棚管理方式は、図１に示
すように、データ伝送回線によりホストコンピュータ１
と複数の店舗端末７ａ〜７ｎとが接続されている分散処
理システムにおいて、ホストコンピュータ１には、商品
ごとに商品分類を含む基本情報に加えその商品の陳列位
置を示す複数の陳列パターンを繰り返しテーブルの形で
登録したチェーンストア系列全体の商品を管理する商品
マスタを格納した商品マスタファイル２と、店舗ごとに
取り扱う商品分類と該当商品の陳列位置を示すゴンドラ
番号とを繰り返しテーブルの形で登録した店舗マスタを
格納した店舗マスタファイル３と、商品マスタファイル
２と店舗マスタファイル３とから各店舗別の店舗別商品
マスタを作成して配信ファイル５に格納する編集手段４
と、作成した店舗別商品マスタを該当する店舗端末７ａ
〜７ｎへ送信する配信手段６とを備えており、店舗端末
７ａ〜７ｎには、ホストコンピュータ１からの送信デー
タを受信する受信手段８ａ〜８ｎと、受信した店舗別商
品マスタを格納する店舗別商品マスタファイル９ａ〜９
ｎとを備えている。

【００１２】商品マスタファイル２に格納されている商
品マスタは、分散処理システムが対象とするチェーンス
トア系列の各店舗で取り扱う全商品の必要情報を登録し
た唯一の商品マスタであり、図２（ａ）に示すように、
商品コードを主キーとする各商品レコードには、その商
品の属する商品分類を含む商品名，製造元，原価，定価
などの基本情報に加え、その商品の陳列位置を示すゴン
ドラ番号，棚番および連番の組（陳列パターンと称す）
が繰り返しテーブル（陳列パターンテーブル）の形で複
数登録されている。なお、商品マスタの商品レコード
は、一般に主キーである商品コードの昇順に配列されて
いる。図２（ａ）に示す商品マスタの例では、商品コー
ド「０００１」の商品は商品分類「０１」に属し、その
陳列位置としては、店舗によりゴンドラ＃１０の１段目
の棚の左から１番目の場合、ゴンドラ＃２の１段目の棚
の左から１０番目の場合などがあることを示している。
又、商品コード「０００２」の商品は商品分類「０１」
に属し、その陳列位置としては、陳列パターンテーブル
の２番目の陳列パターンのデータがすべて０であるの
で、ゴンドラ＃１０の１段目の棚の左から２番目の場合
しかないことを示している。一般に、チェーンストア系
列で各店舗の棚管理を行う場合、店舗の規模や客層など
を考慮して何種類かの標準パターンを設定し、そのいず
れかを指定するという方式を採用するため、陳列パター
ンテーブルに記録する陳列パターンの数は店舗数に比較
して格段に少なくてよい。

【００１３】一方、店舗マスタファイル３に格納されて
いる店舗マスタには、図２（ｂ）に示すように、店コー
ドを主キーとする店舗レコードに、その店舗で取り扱う
商品分類と該当商品の陳列位置を示すゴンドラ番号とが
繰り返しテーブル（商品ゴンドラテーブル）の形で登録
されている。図２（ｂ）に示す店舗マスタの例では、店
コード「ＡＡＡＡ」の店舗は、商品分類「０１」の商品
をゴンドラ＃１０に、商品分類「０３」の商品をゴンド
ラ＃３１にというように、商品ゴンドラテーブルに登録
されている商品分類の商品を指定のゴンドラに陳列する
ことを表している。すなわち、商品ゴンドラテーブルに
は、その店舗で取り扱うすべての商品分類と、それに対
応するゴンドラ番号とが登録されており、その店舗にＮ
個のゴンドラが配置されているとすると、一般には１か
らＮまでのゴンドラ番号がすべて登録されている。な
お、商品分類とゴンドラ番号とは１対１に対応するとは
限らず、同一商品分類の商品が複数のゴンドラに陳列さ
れる場合も、逆に同じゴンドラに異なる商品分類の商品
が一緒に陳列される場合もある。

【００１４】編集手段４は、商品マスタや店舗マスタが
更新された場合など必要なときに随時起動され、商品マ
スタファイル２と店舗マスタファイル３とから各店舗別
の店舗別商品マスタを作成し配信ファイル５に格納す
る。このため、まず、商品マスタの陳列パターンテーブ
ルを分解し、各商品レコードから基本情報と一つの陳列
パターンとから成る複数のレコードを生成し、商品分
類，ゴンドラ番号，棚番，連番をキーとして順番に昇順
ソートし、図３に示すような分解商品マスタ３１をワー
クファイルに格納する。続いて、店舗マスタの商品ゴン
ドラテーブルを分解し、商品分類，ゴンドラ番号をキー
として順番に昇順ソートし、分解店舗マスタ３２をワー
クファイルに格納する。次に、ワークファイルに格納さ
れた分解商品マスタ３１と分解店舗マスタ３２との両者
から、商品分類，ゴンドラ番号の両者が一致するレコー
ドを選択して結合する。最後に、このように結合して得
られたレコード群を店コード，ゴンドラ番号，棚番，連
番，商品コードをキーとして順番に昇順ソートし、その
結果を配信ファイル５に格納する。

【００１５】上述した編集手段４の処理を、図２に示し
た商品マスタ及び店舗マスタの例について、図３及び図
４を参照して詳しく説明する。編集手段４は、図２
（ａ）の商品マスタから商品コード「０００１」の商品
レコードを入力し、陳列パターンテーブルを分解してゴ
ンドラ番号，棚番，連番がすべて０でない陳列パターン
要素を持つ複数の商品レコードを作成する。続いて、商
品コード「０００２」の商品レコードを入力して同様の
処理を行うが、すべて０でない有効な陳列パターンが一
つしか登録されていないので、ゴンドラ番号「１０」の
１レコードしか作成されない。以下、他の商品レコード
に対して同様な処理を行った後、商品分類，ゴンドラ番
号をキーとして順番に昇順ソートすると、ワークファイ
ルに図３に示すような分解商品マスタ３１が作成され
る。次に、図２（ｂ）の店舗マスタの店舗レコードを順
次入力し、商品ゴンドラテーブルを分解して商品分類，
ゴンドラ番号をキーとして順番に昇順ソートし、図３に
示すような分解店舗マスタ３２を作成する。続いて、こ
のようにして作成した分解商品マスタ３１及び分解店舗
マスタ３２のレコードをそれぞれ先頭から順次入力し、
商品分類およびゴンドラ番号の両者が一致するレコード
同士を選択し、商品レコードの先頭に店コードを付加し
て結合商品マスタ３３を作成する。最後に、この結合商
品マスタ３３に対して、店コード，ゴンドラ番号，棚
番，連番をキーとして順番に昇順ソートし、図４に示す
店舗別商品マスタ群３４を配信ファイル５に格納する。

【００１６】配信手段６は、図４に示すように、配信フ
ァイル５に格納された店舗別商品マスタ群３４を店舗別
に集約し、先頭の店コードデータを除いて店舗別のＡＡ
ＡＡ店商品マスタ３５，ＢＢＢＢ店商品マスタ３６等を
作成し、それぞれの店舗端末７ａ〜７ｎに送信する。以
上により、各店舗端末７ａ〜７ｎは、それぞれゴンドラ
番号，棚番，連番，商品コードの順に昇順ソートされた
店舗別商品マスタを受信し、店舗別商品マスタファイル
９ａ〜９ｎに格納して端末処理に使用することができ
る。

【００１７】上述の実施例では、商品マスタの陳列パタ
ーンテーブルに登録されるゴンドラ番号は、店舗内の配
置順に付与されるゴンドラ番号であり、店舗マスタには
一般に各店舗のすべてのゴンドラ番号が登録されている
ものとした。この場合、商品分類とゴンドラ番号とを指
定すれば、そのゴンドラに陳列される当該商品分類に属
する個別商品は一義的に決まることになる。これに対
し、店舗により同じ位置のゴンドラに同じ商品分類の異
なる商品を配置する必要があるときは、商品マスタに登
録するゴンドラ番号を配置順の番号でなくゴンドラ内の
陳列タイプを表す識別番号とし、店舗マスタに登録する
ゴンドラ番号は識別番号と配置順を示す番号とを並記す
るようにすればよい。

【００１８】又、編集手段は、商品マスタ及び店舗マス
タの繰り返しテーブルを分解して複数のレコードを作成
し、それぞれ昇順ソートした後に、商品分類，ゴンドラ
番号の両者が一致するレコードを選択して結合するよう
説明した。これにより、結合処理はそれぞれ先頭レコー
ドから順に検索して容易に処理できる利点があるが、編
集手段の処理手順はこれに限定されるものではなく、同
様の店舗別商品マスタを編集できればよい。

【００１９】更に、編集手段が作成する店舗別商品マス
タは、ゴンドラ番号をキーとして昇順ソートして出力す
るものとしたが、これは、店舗別商品マスタを表示して
発注処理等を行う場合に、商品の陳列順と一致している
方が作業効率がよくなるためである。従って、店舗別商
品マスタのレコード配列はこれに限定されるものではな
く、各店舗端末において表示または印字の際にソートし
てもよい。

【００２０】なお、上述の実施例の説明では、各店舗の
店舗別商品マスタを同時に作成編集する例を示したが、
店舗別の発注処理などのために必要なときには、随時必
要な店舗の店舗別商品マスタのみを編集することもでき
る。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の多店舗棚
管理方式は、多店舗展開のチェーンストア本部で各店舗
を集中管理する場合、ホストコンピュータに店舗ごとの
商品マスタを保有することなく、共通の一つの商品マス
タから各店舗の取り扱い商品および棚管理が可能となる
ため、商品マスタ更新時の入力作業時間の削減に大きな
効果を有すると共に、記憶容量を効率的に使用できる効
果も併せ備えている。なお、店舗別商品マスタの商品レ
コードを陳列順に作成することにより、各店舗における
発注，棚卸等の業務を効率的に実施することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。

【図２】図１の商品マスタ及び店舗マスタのレコードレ
イアウトの説明図である。

【図３】図１の編集手段における結合処理の具体例を示
した説明図である。

【図４】図１の配信手段で送信される店舗別商品マスタ
の具体例の説明図である。

【符号の説明】

１ ホストコンピュータ ２ 商品マスタファイル ３ 店舗マスタファイル ４ 編集手段 ５ 配信ファイル ６ 配信手段 ７ａ〜７ｎ 店舗端末 ８ａ〜８ｎ 受信手段 ９ａ〜９ｎ 店舗別商品マスタファイル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 データ伝送回線でホストコンピュータと
   複数の店舗端末とが接続されている分散処理システムの
   多店舗棚管理方式において、前記ホストコンピュータ
   に、商品ごとにその商品の属する商品分類を含む基本情
   報に加えて陳列位置を示すゴンドラ番号，棚番，連番の
   組から成る陳列パターンを繰り返しテーブルの形で複数
   組登録した商品マスタと、店舗ごとに取り扱う商品分類
   と該当商品を陳列するゴンドラ番号とを繰り返しテーブ
   ルの形で登録した店舗マスタと、前記商品マスタと前記
   店舗マスタとから各店舗別の店舗別商品マスタを作成す
   る編集手段と、前記編集手段で作成した店舗別商品マス
   タを該当する店舗端末へ送信する配信手段とを備えたこ
   とを特徴とする多店舗棚管理方式。
2. 【請求項２】 前記編集手段が、前記商品マスタ及び前
   記店舗マスタの繰り返しテーブルを分解してそれぞれ有
   効な繰り返し要素数の分解商品レコード及び分解店舗レ
   コードに変換し、それぞれ商品分類とゴンドラ番号とを
   キーとし順番に昇順（又は降順）ソートした後、商品分
   類とゴンドラ番号との両者が一致する分解商品レコード
   と分解店舗レコードとを結合して店舗別商品レコードを
   作成することを特徴とする請求項１記載の多店舗棚管理
   方式。
3. 【請求項３】 前記編集手段が作成する店舗別商品マス
   タは、必要な商品レコードが当該店舗における陳列順に
   ソートされて出力されることを特徴とする請求項１又は
   ２記載の多店舗棚管理方式。