JPH0869289A - 能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置 - Google Patents

能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置

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JPH0869289A
JPH0869289A JP20371694A JP20371694A JPH0869289A JP H0869289 A JPH0869289 A JP H0869289A JP 20371694 A JP20371694 A JP 20371694A JP 20371694 A JP20371694 A JP 20371694A JP H0869289 A JPH0869289 A JP H0869289A
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JP
Japan
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vibration
drive signal
digital filter
noise
adaptive digital
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Application number
JP20371694A
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English (en)
Inventor
Shigeki Sato
佐藤  茂樹
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大幅なコストアップ等を招くことなく、制御が
本格的な高次発散に至ることを回避できるようにする。 【構成】適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi
を同期式Filtered−X LMSアルゴリズムに
基づいて逐次更新する一方で、図4の処理を実行する。
図4では、特にステップ205において適応ディジタル
フィルタWのフィルタ係数Wi をフーリエ変換して基準
信号と同じ周波数の成分を係数A,Bとして抽出し、ス
テップ206においてそれら係数A,Bに基づいて駆動
信号フィルタのフィルタ係数Yp+1 を演算し、そして、
ステップ204でそのフィルタ係数Yp+1 を駆動信号y
v として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジン等の振動源
から発せられ車体を伝搬する周期的な振動に制御振動を
干渉させることにより振動の低減を図る能動型振動制御
装置及びエンジン等の騒音源から車室等に伝達される周
期的な騒音に制御音を干渉させることにより騒音の低減
を図る能動型騒音制御装置に関し、特に、振動又は騒音
の発生状態を表す基準信号をフィルタ処理して制御振動
源又は制御音源を駆動する駆動信号を生成する適応ディ
ジタルフィルタと、この適応ディジタルフィルタの各フ
ィルタ係数を適応アルゴリズムに従って逐次更新する手
段とを基礎的な構成とした能動型振動制御装置及び能動
型騒音制御装置において、大幅な演算負荷の増大等を招
くことなく従って安価な構成で、制御の発散を抑制し安
定した振動低減制御又は騒音低減制御が実行できるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】振動低減を図る従来の技術として、例え
ば実公平1−41952号公報に記載される装置があ
り、かかる従来の振動低減装置は、特に車体の振動を低
減するための装置であって、簡単に説明すれば、車体に
固定された加振機に対する制御信号の位相を適宜制御す
ることにより、振動と逆位相の加振力がその加振機から
車体に入力されるようにして、振動を加振力で打ち消し
て車体振動の低減を図るようにしていた。
【0003】しかし、この従来の振動低減装置は、単に
振動と逆位相の加振力が発生するように加振機に対して
正弦波状の制御信号を付与する構成であったため、振動
伝達系の特性等が例えば各構成部品の劣化等によって変
動してしまうと、充分な振動低減効果が得られなくなる
可能性が高く、場合によっては振動を悪化させてしまう
恐れさえあった。
【0004】このような不具合に対処し得る従来の技術
として、例えば“日本音響学会 平成4年度春季研究発
表会講演論文集”の515〜516頁に記載された能動
型騒音制御装置があり、この従来の技術は、同期式Fi
ltered−X LMSアルゴリズムを適用した能動
型騒音制御装置である。即ち、LMSアルゴリズムと
は、適応アルゴリズムの一つであって、例えば騒音低減
装置にLMSアルゴリズムを適用する場合には、騒音の
発生状態を表す基準信号を取り込み、その基準信号を適
応ディジタルフィルタでフィルタ処理して制御音源を駆
動する信号を生成する一方で、騒音の低減状態を表す残
留騒音信号を取り込み、その残留騒音信号と基準信号と
に基づきLMSアルゴリズムに従って適応ディジタルフ
ィルタの各フィルタ係数を逐次更新するように構成する
ことになる。そして、このような適応アルゴリズムを用
いることにより、制御系の特性が未知であっても或いは
制御系の特性が当初の状態から変動してしまった場合で
あっても、騒音を低減し得る制御音を制御音源から発生
させることができるのである。
【0005】なお、上記論文集に開示されたLMSアル
ゴリズムは、特に同期式Filtered−X LMS
アルゴリズムと呼ばれていて、周期的な振動や騒音を低
減する場合に有利なアルゴリズムであって、騒音の基本
周波数に同期したインパルス列を適用した点に特徴があ
る。即ち、基準信号がインパルス列であるため、乗算が
不要となり加算のみで畳み込み演算が行える、場合によ
っては加算も不要となるから、演算量の大幅な低減が図
られ処理が高速で行えるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなLMSアルゴリズムを用いた従来の装置であっ
ても、安定した制御状態から何らかの外乱入力が生じた
とき、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数が不安定
になる状態を回避するための対策を有していなければ、
制御が発散して却って振動や騒音が増大してしまうとい
う問題点が生じてしまう。
【0007】ここで、LMSアルゴリズム等の適応アル
ゴリズムを用いて周期的な振動を低減する場合を具体的
に考えてみる。例えば車両のエンジンで発生する周期的
な振動を車体側に伝達する前に打ち消してしまう所謂ア
クティブ・エンジンマウントにLMSアルゴリズムを適
用する場合を考えると、エンジンのクランク軸の回転に
同期した信号を基準信号,エンジンマウントの車体側取
付け点近傍の振動を残留振動信号とし、その基準信号を
適応ディジタルフィルタでフィルタ処理して制御振動源
としてのエンジンマウントに対する駆動信号を生成する
一方で、それら基準信号及び残留振動信号に基づいてL
MSアルゴリズムを実行して適応ディジタルフィルタの
各フィルタ係数を更新することになる。
【0008】そして、制御が特に発散傾向にない状況で
は、打ち消すべき振動が周期的であることから、図12
(a)に示すように、その適応ディジタルフィルタの各
フィルタ係数は、振動と同じ周期の正弦波状の軌跡を描
くようになる。ただし、適応ディジタルフィルタは、有
限インパルス応答(FIR)型のディジタルフィルタで
ある。
【0009】しかし、特にエンジン回転数が低回転であ
る時やアイドリング時等には、残留振動信号が、制御対
象の機械的な共振の影響によりエンジンで発生する周期
的な振動の周波数(20〜30Hz)の高次周波数にお
いて発散し易い傾向があり、その発散傾向にある残留振
動信号に基づいて適応ディジタルフィルタの各フィルタ
係数が更新されると、図12(b)に示すように、適応
ディジタルフィルタに基準信号の周波数以外にその高次
周波数の成分が表れ、制御が発散傾向になり、このまま
放っておくと図12(c)に示すように高次周波数の成
分が過大となって制御が発散してしまうのである。例え
ば、エンジンマウントが取り付けられる一般的なメンバ
の機械的な弾性共振が100〜200Hzに存在するた
め、そのような周波数が高次周波数となるような振動が
発生している状況で、特に制御が発散する可能性が高く
なるのである。
【0010】なお、このような高次発散を抑制する従来
の技術として、本出願人が先に提案した例えば特開平3
−204354号公報に開示されるようにサンプリング
時間を可変としたものがある。しかし、これでは演算負
荷が大きいため、演算能力の高い従って高価な演算処理
装置を用いなければならず、コスト的には得策ではなか
った。
【0011】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであって、特に周
期的な振動や騒音の低減を図るにあたって、安価な構成
で、制御が発散することを未然に防止することができる
能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明である能動型振動制御装置は、
振動源から発せられた周期的な振動と干渉する制御振動
を発生可能な制御振動源と、前記振動源の振動発生状態
を検出し基準信号として出力する基準信号生成手段と、
前記制御振動源による干渉後の振動を検出し残留振動信
号として出力する残留振動検出手段と、前記基準信号を
フィルタ処理する適応ディジタルフィルタと、この適応
ディジタルフィルタの出力をフーリエ変換して前記基準
信号と同じ周波数の成分を抽出しその抽出された成分に
基づいて前記制御振動源を駆動する駆動信号を生成し出
力する駆動信号生成手段と、前記基準信号及び前記残留
振動信号に基づいて前記干渉後の振動が低減するように
適応アルゴリズムに従って前記適応ディジタルフィルタ
のフィルタ係数を更新する適応処理手段と、を備えた。
【0013】また、請求項2に係る発明は、この請求項
1に係る発明である能動型振動制御装置を車両に適用
し、前記振動源をエンジンとした。そして、請求項3に
係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明であ
る能動型振動制御装置において、前記駆動信号生成手段
は、前記適応ディジタルフィルタの出力を間引いた結果
をフーリエ変換して前記基準信号と同じ周波数の成分を
抽出するようにした。
【0014】さらに、請求項4に係る発明は、上記請求
項1〜請求項3に係る発明である能動型振動制御装置に
おいて、前記駆動信号生成手段は、他の演算の負荷が大
きい場合には、フーリエ変換等を行うことなく、前記適
応ディジタルフィルタの出力を前記駆動信号とするよう
にした。またさらに、請求項5に係る発明は、上記請求
項1〜請求項3に係る発明である能動型振動制御装置に
おいて、前記駆動信号生成手段は、生成した前記駆動信
号と前記適応ディジタルフィルタの出力とを交互に前記
制御振動源に出力するようにした。
【0015】一方、上記目的を達成するために、請求項
6に係る発明である能動型騒音制御装置は、騒音源から
発せられた周期的な騒音と干渉する制御音を発生可能な
制御音源と、前記騒音源の騒音発生状態を検出し基準信
号として出力する基準信号生成手段と、前記制御音源に
よる干渉後の騒音を検出し残留騒音信号として出力する
残留騒音検出手段と、前記基準信号をフィルタ処理する
適応ディジタルフィルタと、この適応ディジタルフィル
タの出力をフーリエ変換して前記基準信号と同じ周波数
の成分を抽出しその抽出された成分に基づいて前記制御
音源を駆動する駆動信号を生成し出力する駆動信号生成
手段と、前記基準信号及び前記残留騒音信号に基づいて
前記干渉後の騒音が低減するように適応アルゴリズムに
従って前記適応ディジタルフィルタのフィルタ係数を更
新する適応処理手段と、を備えた。
【0016】また、請求項7に係る発明は、上記請求項
6に係る発明である能動型騒音制御装置を、車両に適用
し、前記騒音源をエンジンとした。そして、請求項8に
係る発明は、上記請求項6又は請求項7に係る発明であ
る能動型騒音制御装置において、前記駆動信号生成手段
は、前記適応ディジタルフィルタの出力を間引いた結果
をフーリエ変換して前記基準信号と同じ周波数の成分を
抽出するようにした。
【0017】さらに、請求項9に係る発明は、上記請求
項6〜請求項8に係る発明である能動型騒音制御装置に
おいて、前記駆動信号生成手段は、他の演算の負荷が大
きい場合には、フーリエ変換等を行うことなく、前記適
応ディジタルフィルタの出力を前記駆動信号とするよう
にした。またさらに、請求項10に係る発明は、上記請
求項6〜請求項8に係る発明である能動型騒音制御装置
において、前記駆動信号生成手段は、生成した前記駆動
信号と前記適応ディジタルフィルタの出力とを交互に前
記制御音源に出力するようにした。
【0018】
【作用】請求項1に係る発明にあっては、適応ディジタ
ルフィルタの出力が直接駆動信号となるのではなく、駆
動信号生成手段において、その適応ディジタルフィルタ
の出力が一旦フーリエ変換されて基準信号と同じ周波数
の成分が抽出され、その抽出された成分に基づいて駆動
信号が生成され出力される。従って、適応ディジタルフ
ィルタの出力に発散を招く外乱成分である高調波成分が
含まれていたとしても、駆動信号が生成される時点でそ
れが除去されるから、発散を招いていた悪循環が断ち切
られる。
【0019】また、請求項2に係る発明にあっては、騒
音源としてのエンジンで発生し車体に伝達される周期的
な振動が、制御振動源から発せられた制御振動と干渉し
て低減する一方、上記請求項1に係る発明と同様に、駆
動信号が生成される時点で不要な高調波成分が除去され
るから、発散を招いていた悪循環が断ち切られる。ここ
で、一周期内における適応ディジタルフィルタの出力の
個数が多い場合等には、フーリエ変換において適応ディ
ジタルフィルタの出力を全て使用しなくても基準信号と
同じ周波数の成分の抽出が可能である。そこで、請求項
3に係る発明のように、駆動信号生成手段が、適応ディ
ジタルフィルタの出力を間引いてフーリエ変換すると、
請求項1又は請求項2に係る発明と同様の作用が、少な
い演算負荷で実現される。
【0020】そして、請求項4に係る発明であれば、他
の演算負荷(例えば、適応ディジタルフィルタのフィル
タ係数の更新演算の負荷)が大きい場合には、従来と同
様に適応ディジタルフィルタの出力がそのまま駆動信号
として出力される。つまり、実際に演算処理を行うマイ
クロプロセッサ等に余裕がある場合に、駆動信号生成手
段による演算が行われて適応ディジタルフィルタに含ま
れていた不要な高調波成分が除去される。
【0021】さらに、請求項5に係る発明であれば、演
算負荷の増大を招くことなく、駆動信号の出力周期を倍
にして制御振動の波形がより滑らかになる。ここで、上
記請求項1乃至請求項5に係る発明はいずれも振動を対
象としているのに対し、請求項6乃至請求項10に係る
発明は騒音を対象としている。従って、それら請求項6
乃至請求項10に係る発明の作用は、振動と音との違い
はあるが、実質的に上記請求項1乃至請求項5に係る発
明と同様である。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は本発明の第1実施例の構成を示
す図であり、本実施例は、本発明に係る能動型振動制御
装置を、エンジンから車体に伝達される振動を能動的に
低減する所謂アクティブ・エンジンマウントに適用した
ものである。なお、図1は制御振動源としてのエンジン
マウント1を中心としたアクティブ・エンジンマウント
のシステム全体を表す図、図2は図1のシステムを車両
40に搭載した状態の概念図である。
【0023】先ず、構成を説明すると、このエンジンマ
ウント1は、振動源としてのエンジン30への取付け用
の取付けボルト2aを上部に一体に備え且つ内側が空洞
で下部が開口した取付部材2を有し、この取付部材2の
下部外面には内筒3の上端部がかしめ止めされている。
この内筒3の内側には、取付部材2及び内筒3の内側の
空間を上下に二分するように、それら取付部材2及び内
筒3のかしめ止め部分に挟み込まれてダイアフラム4が
配設されていて、このダイアフラム4によって二分され
た空間のうち、ダイアフラム4の上側の空間は大気圧に
通じ、ダイアフラム4の下側の空間にはオリフィス構成
体5が配設されている。
【0024】一方、内筒3の外周面には、内周面及び外
周面の軸方向位置が内周側が高くなるように成形されて
いる円筒状の支持弾性体6の内周面が加硫接着されてい
て、その支持弾性体6の外周面は外筒7の内周面に加硫
接着されている。そして、外筒7の下端部は円筒形のア
クチュエータ保持部材8の上部にかしめ止めされてい
て、そのアクチュエータ保持部材8の下端面には、メン
バ35側への取付け用の取付けボルト9aを下部に一体
に備えた円板状の取付部材9が固定されている。
【0025】また、アクチュエータ保持部材8の上端面
には、これと一体に外筒7の下端部にかしめ止めされた
円筒部材10が固定されていて、さらに、この円筒部材
10の内周面には、アクチュエータ保持部材8の上端面
との間に所定のクリアランスをもち且つ円筒形の弾性体
11により上下方向に変位可能に可動部材12が保持さ
れている。かかる可動部材12は、磁化可能な材料から
なり且つ上面が凹陥した円板状に成形されている。
【0026】そして、アクチュエータ保持部材8の内側
には、永久磁石や電磁コイル等を含んで構成され、外部
から供給される制御信号に応じて可動部材12を上下方
向に変位させる電磁アクチュエータ13が配設されてい
る。さらに、本実施例では、支持弾性体6の下面及び可
動部材12の上面によって画成された部分に主流体室1
5が形成され、ダイアフラム4及びオリフィス構成体5
によって画成された部分に副流体室16が形成されてい
て、これら主流体室15及び副流体室16間が、オリフ
ィス構成体5に形成されたオリフィス5aを介して連通
している。なお、これら主流体室15,副流体室16及
びオリフィス5a内には油等の流体が封入されている。
【0027】かかるオリフィス5aの流路形状等で決ま
る流体マウントとしての特性は、走行中のエンジンシェ
イク発生時、つまり5〜15Hzでエンジンマウント1
が加振された際に高動バネ定数,高減衰力を示すように
調整されている。そして、電磁アクチュエータ13はコ
ントローラ20に接続されていて、かかるコントローラ
20から供給される駆動信号yv に応じて所定の電磁力
を発生するようになっている。
【0028】コントローラ20は、マイクロコンピュー
タ,必要なインタフェース回路,A/D変換器,D/A
変換器,アンプ等を含んで構成されていて、オリフィス
5aを通じて主流体室15及び副流体室16間で流体が
移動不可能な周波数帯域の振動、つまり上述したエンジ
ンシェイクよりも高周波の振動であるアイドル振動やこ
もり音振動・加速時振動が入力されている場合には、そ
の振動に同期し、取付部材9への伝達力が“0”となる
ように(具体的には支持弾性体6の弾性変形による入力
と主流体室15の容積変動による入力を相殺できるよう
に)、駆動信号yv を生成し電磁アクチュエータ13に
供給するようになっている。
【0029】ここで、アイドル振動やこもり音振動は、
例えばレシプロ4気筒エンジンの場合、エンジン回転2
次成分の周期的な振動としてのエンジン振動がエンジン
マウント1を介してメンバ35に伝達されることが主な
原因であるから、そのエンジン回転2次成分に同期して
駆動信号yv を生成し出力すれば、振動伝達率の低減が
可能となる。そこで、本実施例では、エンジン30のク
ランク角の回転に同期した(例えば、レシプロ4気筒エ
ンジンの場合には、クランクが180度回転する度に一
つの)インパルス信号を生成し基準信号xとして出力す
る基準信号生成手段としてのパルス信号生成器21を設
けていて、その基準信号xが、エンジン30における振
動の発生状態を表す信号としてコントローラ20に供給
されるようになっている。
【0030】一方、メンバ35には、エンジンマウント
1の取り付け位置に近接して、メンバ35の振動状況を
加速度の形で検出し残留振動信号ev として出力する残
留振動検出手段としての加速度センサ22が固定されて
いて、その残留振動信号evが干渉後における振動を表
す信号としてコントローラ20に供給されている。そし
て、コントローラ20は、それら基準信号x及び残留振
動信号ev に基づき、逐次更新形の適応アルゴリズムの
一つであるFiltered−X LMSアルゴリズ
ム、より具体的には、同期式Filtered−X L
MSアルゴリズムに従って駆動信号yv を生成し出力す
るようになっている。ただし、同期式Filtered
−X LMSアルゴリズムに完全に従えば、適応ディジ
タルフィルタWの各フィルタ係数Wi が駆動信号yv
して出力されることになるが、本実施例では、その適応
ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi を一旦フーリ
エ変換して、基準信号xと同じ周波数の成分を抽出し、
その抽出された成分に基づいて駆動信号yv を生成して
出力するようになっている。
【0031】即ち、コントローラ20は、フィルタ係数
i (i=0,1,2,…,)可変の適応ディジタルフ
ィルタWを有していて、最新の基準信号xが入力された
時点から所定サンプリング・クロックの間隔で、その適
応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi を、適応デ
ィジタルフィルタWのフィルタ出力とするとともに、そ
のフィルタ出力をフーリエ変換して基準信号xと同じ周
波数の成分を抽出しその抽出された成分に基づいて駆動
信号yv を生成して出力する一方、エンジン30からエ
ンジンマウント1を介してメンバ35に伝達される振動
が低減するように、基準信号x及び残留振動信号ev
基づいて適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi
を適宜更新する処理を実行する。
【0032】適応ディジタルフィルタWの更新式は、F
iltered−X LMSアルゴリズムに従った下記
の(1)式のようになる。 Wi (n+1)=Wi (n)−αRT v (n) ……(1) ここで、(n)が付く項はサンプリング時刻nにおける
値であることを表し、また、αは収束係数と呼ばれる係
数であってフィルタ係数Wi の収束の速度やその安定性
に関与する係数である。RT は、理論的には、基準信号
xを、エンジンマウント1及び加速度センサ22間の伝
達関数Cを表す伝達関数フィルタC^でフィルタ処理し
た値(リファレンス信号若しくはFiltered-X信号)であ
るが、この実施例では同期式Filtered−X L
MSアルゴリズムを適用した結果基準信号xがインパル
ス列であるため、伝達関数フィルタC^のインパルス応
答を基準信号xに同期して次々に生成した場合のそれら
インパルス応答波形のサンプリング時刻nにおける和に
一致する。
【0033】また、理論的には、駆動信号yv を生成す
る前段階で、適応ディジタルフィルタWで基準信号xを
フィルタ処理する演算が必要となるが、フィルタ処理は
ディジタル演算では畳み込み演算に該当し、基準信号x
がインパルス列であるので、上述したように最新の基準
信号xが入力された時点から、所定サンプリング・クロ
ックの間隔で適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係
数Wi を順番に出力しても、基準信号xと適応ディジタ
ルフィルタWのフィルタ係数Wi とを畳み込んだ結果と
同一になる。
【0034】そして、適応ディジタルフィルタWのフィ
ルタ係数Wi をフーリエ変換して基準信号xと同じ周波
数の成分を抽出し、その抽出された周波数の成分に基づ
いて駆動信号yv を演算する処理は、以下の手順によ
る。即ち、適応ディジタルフィルタWの最新のフィルタ
係数Wi を下記の(2)式及び(3)式に代入すること
により、フーリエ変換の結果を表す係数A,Bが演算さ
れるようになっている。
【0035】 ただし、Ty は後述するように適応ディジタルフィルタ
Wのタップ数であり、kはフーリエ変換の対象となって
る次数を表し、基準信号xと同じ周波数であれば基本次
数となるから、k=1である。
【0036】そして、係数A,Bが演算されたら、下記
の(4)式に従って駆動信号フィルタYのフィルタ係数
j を演算し、その駆動信号フィルタYのフィルタ係数
jを、サンプリング・クロックの間隔で順番に駆動信
号yv として出力するようになっている。 Yj =A cos{(2π/N)j}+B sin{(2π/N)j} ……(4) ただし、Nは、駆動信号フィルタYのタップ数である。
【0037】次に、本実施例の作用を説明する。即ち、
エンジンシェイク発生時には、オリフィス5aの流路形
状等を適宜選定している結果、このエンジンマウント1
は高動バネ定数,高減衰力の支持装置として機能するた
め、エンジン30で発生したエンジンシェイクがエンジ
ンマウント1によって減衰され、メンバ35側の振動レ
ベルが低減される。なお、かかる場合には、特に可動部
材12を変位させる必要はない。
【0038】一方、オリフィス5a内の流体がスティッ
ク状態となり主流体室15及び副流体16間での流体の
移動が不可能になるアイドル振動周波数以上の周波数の
振動が入力された場合には、コントローラ20は、所定
の演算処理を実行し、電磁アクチュエータ13に駆動信
号yv を出力し、エンジンマウント1に振動を低減し得
る能動的な制御力を発生させる。
【0039】これを、アイドル振動,こもり音振動入力
時にコントローラ20内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである図3及び図4に従って具体的に説
明する。即ち、図3は適応ディジタルフィルタWのフィ
ルタ係数Wj を逐次更新するための処理を表し、図4は
適応ディジタルフィルタWに基づいて駆動信号フィルタ
Yを生成して駆動信号yv を出力するための処理を表し
ており、これら両方の処理は、少なくとも基準信号xの
入力タイミングにおいて同調しておればよく、それぞれ
のサンプリング周期(適応ディジタルフィルタWのフィ
ルタWj を更新する周期、駆動信号フィルタYのフィル
タ係数Yp を演算し駆動信号yv を出力する周期)は、
等しくても或いは異なっていても構わない。ただし、サ
ンプリング周期を異ならせると、サンプリング・クロッ
クを別々にするためにタイマを個別に設ける必要がある
のに対し、サンプリング周期を等しくすれば、図3及び
図4の処理は共用部分が多くなり同じプログラム内で実
現されるから実用化し易くなるという利点がある。
【0040】先ず、図3に示す処理について説明する
と、そのステップ101において所定の初期設定が行わ
れた後に、ステップ102に移行し、伝達関数フィルタ
C^に基づいてリファレンス信号RT が演算される。な
お、このステップ102では、一周期分のリファレンス
信号RT がまとめて演算される。そして、ステップ10
3に移行し、カウンタiが零クリアされた後に、ステッ
プ104に移行して、残留振動信号ev が読み込まれ、
ステップ105でカウンタjが零クリアされ、次いでス
テップ106に移行し、適応ディジタルフィルタWのj
番目のフィルタ係数Wj が上記(1)式に従って更新さ
れる。
【0041】ステップ106における更新処理が完了し
たら、ステップ107に移行し、次の基準信号xが入力
されているか否かを判定し、ここで基準信号xが入力さ
れていないと判定された場合は、適応ディジタルフィル
タWの次のフィルタ係数の更新又は駆動信号yv の出力
処理を実行すべく、ステップ108に移行する。ステッ
プ108では、カウンタjが、タップ数Ty (正確に
は、カウンタjは0からスタートするため、タップ数T
y から1を減じた値)に達しているか否かを判定する。
この判定は、上記ステップ104の処理を実行した後
に、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数を必要な
数だけ更新したか否かを判断するためのものである。そ
こで、このステップ108の判定が「NO」の場合に
は、ステップ109でカウンタjをインクリメントした
後に、ステップ106に戻って上述した処理を繰り返し
実行する。
【0042】しかし、ステップ108の判定が「YE
S」の場合には、適応ディジタルフィルタWのフィルタ
係数のうち、必要な数のフィルタ係数の更新処理が完了
したと判断できるから、ステップ110に移行してカウ
ンタiをインクリメントした後に、上記ステップ104
の処理を実行してから所定のサンプリング・クロックの
間隔に対応する時間が経過するまで待機し、サンプリン
グ・クロックに対応する時間が経過したら、上記ステッ
プ104に戻って上述した処理を繰り返し実行する。
【0043】しかし、ステップ107で基準信号xが入
力されたと判断された場合には、ステップ111に移行
し、カウンタi(正確には、カウンタiが0からスター
トするため、カウンタiに1を加えた値)を最新のタッ
プ数Ty として保存した後に、ステップ102に戻っ
て、上述した処理を繰り返し実行する。一方、図4に示
す処理では、そのステップ201において所定の初期設
定が行われた後に、ステップ202に移行し、カウンタ
pが零クリアされる。そして、ステップ203に移行
し、駆動信号フィルタYの第1番目のフィルタ係数Y0
を演算する。なお、フィルタ係数Y0 は、上記(4)式
においてj=0の場合であるから、 Y0 =A として求められる。この場合の係数Aは、最新の適応デ
ィジタルフィルタWのフィルタ係数Wi に基づいて上記
(2)式に従って演算してもよいし、或いは前回この図
4の処理を実行した際に演算された係数Aをそのまま用
いてもよい。
【0044】次いで、ステップ204に移行し、駆動信
号フィルタYのフィルタ係数Yp を駆動信号yv として
出力する。この場合には、直前にステップ203で求め
られたフィルタ係数Y0 が、駆動信号yv として出力さ
れることになる。駆動信号yv を出力したら、ステップ
205に移行し、適応ディジタルフィルタWの最新のフ
ィルタ係数Wi を読み込み、上記(2)式及び(3)式
に従って係数A,Bを演算する。
【0045】そして、ステップ206に移行し、それら
演算された係数A,Bを上記(4)式に代入して、駆動
信号フィルタYの次のフィルタ係数Yp+1 を演算する。
次いで、ステップ207に移行し、次の基準信号xが入
力されているか否かを判定し、ここで基準信号xが入力
されていないと判定された場合は、ステップ208に移
行してカウンタpをインクリメントした後に、上記ステ
ップ204の処理を実行してから所定のサンプリング・
クロックの間隔に対応する時間が経過するまで待機し、
サンプリング・クロックに対応する時間が経過したら、
上記ステップ204に戻って上述した処理を繰り返し実
行する。
【0046】しかし、ステップ207で基準信号xが入
力されたと判断された場合には、ステップ202に戻っ
て、上述した処理を繰り返し実行する。これら図3及び
図4に示す処理を繰り返し実行する結果、基準信号x,
駆動信号yv 及び伝達関数フィルタC^の関係を表す図
5に示すように、コントローラ20からエンジンマウン
ト1に対しては、基準信号xが入力された時点から、サ
ンプリング・クロックの間隔で、駆動信号フィルタYの
フィルタ係数Yp が順番に駆動信号yv として供給され
るが、駆動信号フィルタYの基礎となる適応ディジタル
フィルタWの各フィルタ係数Wi は、同期式Filte
red−X LMSアルゴリズムに従った上記(1)式
によって逐次更新されるため、ある程度の時間が経過し
て適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi が最
適値に収束した後は、駆動信号yv がエンジンマウント
1に供給されることによって、エンジン30からエンジ
ンマウント1を介してメンバ35側に伝達されるアイド
ル振動やこもり音振動が低減されるようになる。なお、
エンジンマウント1における制御力は、電磁アクチュエ
ータ13から発せられる電磁力によって可動部材12が
振動し、その振動が主流体室15内の流体及び支持弾性
体6の拡張バネを介して内筒3及び外筒7間の力として
作用することにより得られるものである。
【0047】そして、本実施例にあっては、適応ディジ
タルフィルタWのフィルタ係数Wiをそのまま駆動信号
v として出力するのではなく、フィルタ係数Wi を一
旦フーリエ変換して基準信号xと同じ周波数の成分を抽
出し、その成分に基づいて駆動信号フィルタYを生成
し、そのフィルタ係数Yp を順番に駆動信号yv として
出力するようになっているから、仮に適応ディジタルフ
ィルタWに2次や4次等の高調波成分が含まれていて
も、駆動信号yv にはそれが取り込まれないから、発散
傾向を増長する悪循環が断ち切られ、図12(c)に示
すような本格的な発散状態に至ることが回避されるので
ある。
【0048】つまり、仮に図12(b)に示すような発
散傾向となったとしても、図4の処理が実行されれば、
駆動信号フィルタYには、こもり音振動を低減するのに
必要な基準信号xと同じ周波数の成分のみが残ることに
なるから、制御が本格的な発散に至ることが回避される
のである。なお、このような作用効果は、適応ディジタ
ルフィルタWのフィルタ係数Wiを、アナログのトラッ
キング・バンドパス・フィルタでフィルタ処理すること
によっても得ることは可能であるが、これではバンドパ
ス・フィルタの通過周波数帯域を基準信号xの周期に応
じて適宜可変としなければならないので、構成が複雑と
なって大幅なコストアップを招くことになる。これに対
し、本実施例の構成であれば、適応ディジタルフィルタ
Wのフィルタ係数Wi をそのまま出力する場合に比較し
て、上記(2)〜(4)式の演算が追加されただけであ
るから、大幅な演算負荷の増大を招くこともなく、従っ
て高価な演算処理装置を導入する必要もなく、コスト的
にも得策である。
【0049】ここで、本実施例にあっては、図4に示す
処理によって駆動信号生成手段が構成され、ステップ1
07の処理によって適応処理手段が構成される。図6
は、本発明の第2実施例を示す図であって、上記第1実
施例の図4と同様に駆動信号フィルタYを生成し駆動信
号yv を出力する処理の概要を示すフローチャートであ
る。なお、その他の構成は上記第1実施例と同様である
ため、その図示及び説明は省略するとともに、同様の処
理を実行するステップには同じ番号を付し、その重複す
る説明も省略する。
【0050】即ち、本実施例の駆動信号フィルタYを生
成する処理では、ステップ204で駆動信号yv を生成
した後に、ステップ210に移行し、ここで適応ディジ
タルフィルタWのタップ数Ty が、所定数β(例えば、
β=8)以下であるか否かを判定する。これは、適応デ
ィジタルフィルタWのタップ数Ty が多いか否かを判定
するための処理であって、ステップ210の判定が「Y
ES」の場合には、ステップ205に移行して上記第1
実施例と同様の処理を実行するが、その判定が「NO」
の場合、つまりタップ数Ty が多いと判定された場合に
は、ステップ211に移行する。
【0051】ステップ211では、適応ディジタルフィ
ルタWのフィルタ係数Wi を一つ置きに使用して(間引
いて)、上記(2),(3)式に従って係数A,Bを演
算する。つまり、このステップ211では、適応ディジ
タルフィルタWのフィルタ係数Wi の全てを使用するの
ではなく、Ty /2個のフィルタ係数Wi を用いて係数
A,Bが演算される。
【0052】そして、ステップ205又はステップ21
1で係数A,Bが演算されたら、ステップ206に移行
する。即ち、フィルタ係数Wi の個数が多い場合には、
それを間引いてもフーリエ変換は可能であるから、全て
のフィルタ係数Wi を用いた場合と同様の駆動信号フィ
ルタYを作成することができるし、少ないフィルタ係数
i で係数A,Bを演算する分、上記(2),(3)式
における掛け算,足し算の回数が少なくなり演算負荷が
軽減されるという利点が得られる。つまり、本実施例の
構成であれば、制御特性を劣化させることなく演算負荷
を軽減することができる。特に基準信号xの周期が長く
て適応ディジタルフィルタWのタップ数Ty が多い場合
は、更新演算の対象となるフィルタ係数Wi の個数が多
い場合であるから、係数A,Bの演算負荷が軽減される
ということは、コントローラ全体の演算負荷を抑えるこ
とができるため、本発明を実際に適用する上で、本実施
例のような構成は特に有効である。その他の作用効果は
上記第1実施例と同様である。
【0053】ここで、本実施例では、図6に示す処理に
よって駆動信号生成手段が構成される。図7は、本発明
の第3実施例を示す図であって、上記第1実施例の図3
と同様に適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi
を更新する処理の概要を示すフローチャートである。な
お、その他の構成は上記第1実施例と同様であるため、
その図示及び説明は省略するとともに、同様の処理を実
行するステップには同じ番号を付し、その重複する説明
も省略する。
【0054】即ち、本実施例では、ステップ101又は
ステップ111の処理を実行した後に、ステップ301
に移行して適応ディジタルフィルタWのタップ数Ty
所定数γ(例えば、γ=8)以上であるか否かを判定
し、その判定が「YES」の場合にはステップ302に
移行し、図4に示す処理の実行を禁止する。また、ステ
ップ301の処理と同じ処理がステップ103の直後に
ステップ304として実行されるようになっていて、ス
テップ304の判定が「YES」の場合には、ステップ
305に移行して、適応ディジタルフィルタWのフィル
タ係数Wj が、駆動信号v として出力される。
【0055】なお、ステップ301の判定が「NO」の
場合には、ステップ303に移行して、図4に示す処理
の実行を禁止した状態を解除する一方、ステップ304
の判定が「NO」の場合には、ステップ305の処理は
実行されずにステップ104以降の処理が実行される。
このような構成であると、適応ディジタルフィルタWの
タップ数Ty が多い場合には、図4に示す処理は実行さ
れることなく、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係
数Wj が、順番にサンプリング・クロックの間隔で駆動
信号yv として出力されることになるが、適応ディジタ
ルフィルタWのタップ数Ty が少ない場合には、上記第
1実施例と同様の処理が実行されることになる。
【0056】つまり、本実施例では、適応ディジタルフ
ィルタWのタップ数Ty が多い場合には、更新されるフ
ィルタ係数Wi の個数が多くてコントローラにおける演
算負荷が大きいと判断して、従来の同様に適応ディジタ
ルフィルタWのフィルタ係数Wi がそのまま駆動信号y
v として出力されるから、演算負荷の小さい場合にの
み、本発明が実行されることになる。従って、上記第1
実施例で説明したような発散を抑制するための処理を、
他の処理を実行する上で大きな負担となることを避ける
ことができるという利点がある。その他の作用効果は、
上記第1実施例と同様である。
【0057】ここで、本実施例では、図4に示す処理及
びステップ301〜305の処理によって駆動信号生成
手段が構成される。図8及び図7は本発明の第4実施例
を示す図であって、図8はコントローラ内で実行される
処理の概要を示すフローチャートである。なお、その他
の構成は上記第1実施例と同様であるため、その図示及
び説明は省略するとともに、同様の処理を実行するステ
ップには同じ番号を付し、その重複する説明も省略す
る。
【0058】即ち、本実施例では、簡単に言えば、適応
ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi と、駆動信号
フィルタYのフィルタ係数Yi とを、通常のサンプリン
グ・クロックの1/2の間隔で交互に駆動信号yv とし
て出力することにより、見掛け上のサンプリング周波数
を二倍にしたのと同じ作用効果を得るようにしたもので
ある。
【0059】具体的には、図8に示すように、ステップ
103の処理を終えた後にステップ401に移行して適
応ディジタルフィルタWのi番目のフィルタ係数Wi
駆動信号yv として出力するとともに、ステップ108
の処理を実行した後にステップ402に移行して、上記
ステップ401の処理を実行してからサンプリング・ク
ロックSCの間隔の1/2の時間が経過するまで待機す
る。そして、その所定の時間だけ待機したら、ステップ
403に移行して上記(2)〜(4)式に従って駆動信
号フィルタYのフィルタ係数Yi を演算し、そのフィル
タ係数Yi をステップ404において駆動信号yv とし
て出力する。
【0060】次いで、ステップ405に移行して、上記
ステップ401の処理を実行してからサンプリング・ク
ロックSCの間隔に対応する時間が経過するまで待機
し、経過したらステップ110を経てステップ401に
戻り、上述した処理を繰り返し実行する。すると、コン
トローラからは、図9に示すように、適応ディジタルフ
ィルタWのフィルタ係数Wi と駆動信号フィルタYのフ
ィルタ係数Yi とが、サンプリング・クロックの1/2
の間隔で交互に駆動信号yv として出力されるから、サ
ンプリング周波数を二倍にしたのと同様に駆動信号yv
の波形をより滑らかにすることができ、より滑らかな制
御振動が発生して振動低減効果が向上するようになる。
しかも、演算量は上記第1実施例と同等であるから、特
にコントローラの演算負荷を増大させることもない。
【0061】また、適応ディジタルフィルタWのフィル
タ係数Wi のみをそのまま駆動信号yv として出力する
のではなく、高調波成分が取り除かれた駆動信号フィル
タYのフィルタ係数Yi をフィルタ係数Wi の出力の合
間に駆動信号yv として出力しているから、やはり高次
発散を招いていた悪循環が断ち切られ、本格的な発散に
至ることが回避されるのである。
【0062】ここで、本実施例では、ステップ401〜
405の処理によって駆動信号生成手段が構成される。
図10は本発明の第5実施例を示す図であって、この実
施例は、本発明に係る能動型騒音制御装置を、エンジン
30から車両40の車室41内に伝達される周期的な騒
音としてのこもり音の低減を図る車両用能動型騒音制御
装置50に適用したものである。なお、上記第1実施例
と同様の構成には、同じ符号を付しその重複する説明は
省略する。
【0063】即ち、この車両用能動型騒音制御装置50
は、車室41内に制御音を発生可能に配設された制御音
源としての複数M個のラウドスピーカ51a,51b…
と、車室41内の乗員耳位置になるべく近い位置に配設
された残留騒音検出手段としての複数L個のマイクロフ
ォン52a,52b,52c,52d…と、を有してい
て、ラウドスピーカ51a,51b…には、コントロー
ラ20からそれぞれ駆動信号ynm(m=1,2,…,
M)が供給され、マイクロフォン52a〜52dが測定
した残留騒音信号enl(l=1,2,…,L)がコント
ローラ20に供給されるようになっている。
【0064】そして、コントローラ20では、パルス生
成器21から供給される基準信号xと、残留騒音信号e
nlとに基づいて、上記第1実施例と同様に図3及び図4
に示すものと同等の処理が実行されるようになってい
る。この結果、音と振動との違いはあるが、この第5実
施例においても上記第1実施例と同様の作用が得られる
から、残留騒音信号enlに含まれていた基本周波数の高
調波成分が適応ディジタルフィルタWに影響を与えて
も、その高調波成分は駆動信号yv から取り除かれるか
ら、制御が本格的な発散に至ることが回避されるのであ
る。また、上記第2実施例,第3実施例又は第4実施例
と同様の処理を実行するようにすれば、この騒音を低減
する装置にあっても、上記第2実施例〜第4実施例と同
様の作用効果を付加できる。
【0065】図11は本発明の第6実施例を示す図であ
り、この実施例は、上記第1実施例と第5実施例の両方
の構成を備えるようにしたものである。即ち、本実施例
では、エンジン30から車体側に伝達される振動を上記
第1実施例と同様にエンジンマウント1によって低減
し、エンジン30から車室41内に伝達される騒音を上
記第5実施例と同様にラウドスピーカ52a,52b…
から発せられる制御音によって打ち消すことにより、振
動及び騒音の両方を低減させて快適な車室内空間を実現
するものである。
【0066】コントローラ20内における処理は上記第
1実施例における図3及び図4と同様であり、具体的に
は、ステップ102,104,106,203〜206
における処理を振動及び騒音のそれぞれについて行えば
よく、本実施例によれば、上記第1実施例及び第5実施
例の作用効果を合わせた作用効果が得られる。なお、本
実施例では、残留振動信号ev 及びラウドスピーカ52
a,52b…間のクロス成分や、残留騒音信号enl及び
エンジンマウント1間のクロス成分を考慮して、制御性
能を向上させるようにしてもよい。
【0067】また、本実施例では、上記第1実施例及び
第5実施例の構成を両方備えるといっても、演算処理の
大まかな流れを共通とすることにより、比較的高価か構
成要素であるコントローラ20を共用しているため、コ
ストパフォーマンスを向上できるという利点がある。そ
して、本実施例にあっても、上記第2実施例,第3実施
例又は第4実施例と同様の処理を実行するようにすれ
ば、この騒音を低減する装置にあっても、上記第2実施
例〜第4実施例と同様の作用効果を付加できる。
【0068】なお、上記各実施例では、適応アルゴリズ
ムとして同期式Filtered−X LMSアルゴリ
ズムを用いた場合について説明したが、適用可能な適応
アルゴリズムはこれに限定されるものではなく、例え
ば、通常のFiltered−X LMSアルゴリズム
等であってもよい。また、上記各実施例では、本発明に
係る能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置を、車
両のエンジン30からメンバ35に伝達される振動の低
減を図る所謂アクティブ・エンジンマウントに適用した
場合及びエンジン30から車室41内に伝達される騒音
の低減を図る車両用能動型騒音制御装置50に適用した
場合について説明したが、本発明の適用対象はこれに限
定されるものではなく、周期的な振動,騒音であればエ
ンジン30以外から発せられる振動,騒音の低減を図る
装置であってもよいし、車両以外に適用して例えば工作
機械からフロアや室内に伝達される振動,騒音を低減す
る装置等に適用してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,請求項
2,請求項6又は請求項7に係る発明にあっては、適応
ディジタルフィルタのフィルタ係数をそのまま駆動信号
として出力するのではなく、一旦フーリエ変換して基準
信号と同じ周波数の成分を抽出し、その抽出された成分
に基づいて駆動信号を生成して出力するようにしたた
め、コストアップ等の不具合を招くことなく、適応ディ
ジタルフィルタのフィルタ係数に含まれていた外乱成分
である高調波成分が駆動信号に含まれることがないか
ら、高次の発散を招く悪循環を断ち切ることができ、本
格的な発散に至ることが回避されるという効果がある。
【0070】また、請求項3又は請求項8に係る発明に
あっては、制御特性を劣化させることなく演算負荷を軽
減することができるという効果がある。そして、請求項
4又は請求項9に係る発明にあっては、実際に演算処理
を行うマイクロプロセッサ等に余裕がある場合に駆動信
号生成手段による演算が行われるから、高次発散を防止
するための演算処理が他の演算処理を実行する上で大き
な負担になることが避けられるという効果がある。
【0071】さらに、請求項5又は請求項10に係る発
明にあっては、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数
と、駆動信号生成手段が生成した駆動信号とが、交互に
駆動信号として出力されるから、サンプリング周波数を
二倍にしたのと同様に駆動信号の波形をより滑らかにす
ることができ、より滑らかな制御振動が発生して振動低
減効果,騒音低減効果が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図2】第1実施例の全体構成を示す概念図である。
【図3】コントローラ内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである。
【図4】コントローラ内で実行される他の処理の概要を
示すフローチャートである。
【図5】基準信号,駆動信号及び伝達関数フィルタの関
係を表す波形図である。
【図6】第2実施例の処理の概要を示すフローチャート
である。
【図7】第3実施例の処理の概要を示すフローチャート
である。
【図8】第4実施例の処理の概要を示すフローチャート
である。
【図9】第4実施例の作用を説明する波形図である。
【図10】第5実施例の全体構成を示す概念図である。
【図11】第6実施例の全体構成を示す概念図である。
【図12】適応ディジタルフィルタが発散する過程を説
明するための波形図である。
【符号の説明】
1 エンジンマウント(制御振動源) 13 電磁アクチュエータ 20 コントローラ 21 パルス生成器(基準信号生成手段) 22 加速度センサ(残留振動検出手段) 30 エンジン(振動源,騒音源) 35 メンバ 40 車両 41 車室 50 車両用能動型騒音制御装置 51a,51b ラウドスピーカ(制御音源) 52a〜52d マイクロフォン(残留騒音検出手段) x 基準信号 yv ,ynm 駆動信号 ev ,evl 残留振動信号
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B60K 5/12 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源から発せられた周期的な振動と干
    渉する制御振動を発生可能な制御振動源と、前記振動源
    の振動発生状態を検出し基準信号として出力する基準信
    号生成手段と、前記制御振動源による干渉後の振動を検
    出し残留振動信号として出力する残留振動検出手段と、
    前記基準信号をフィルタ処理する適応ディジタルフィル
    タと、この適応ディジタルフィルタの出力をフーリエ変
    換して前記基準信号と同じ周波数の成分を抽出しその抽
    出された成分に基づいて前記制御振動源を駆動する駆動
    信号を生成し出力する駆動信号生成手段と、前記基準信
    号及び前記残留振動信号に基づいて前記干渉後の振動が
    低減するように適応アルゴリズムに従って前記適応ディ
    ジタルフィルタのフィルタ係数を更新する適応処理手段
    と、を備えたことを特徴とする能動型振動制御装置。
  2. 【請求項2】 車両に適用され、前記振動源はエンジン
    である請求項1記載の能動型振動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動信号生成手段は、前記適応ディ
    ジタルフィルタの出力を間引いた結果をフーリエ変換し
    て前記基準信号と同じ周波数の成分を抽出する請求項1
    又は請求項2記載の能動型振動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動信号生成手段は、他の演算の負
    荷が大きい場合には前記適応ディジタルフィルタの出力
    を前記駆動信号とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の能動型振動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動信号生成手段は、生成した前記
    駆動信号と前記適応ディジタルフィルタの出力とを交互
    に前記制御振動源に出力する請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載の能動型振動制御装置。
  6. 【請求項6】 騒音源から発せられた周期的な騒音と干
    渉する制御音を発生可能な制御音源と、前記騒音源の騒
    音発生状態を検出し基準信号として出力する基準信号生
    成手段と、前記制御音源による干渉後の騒音を検出し残
    留騒音信号として出力する残留騒音検出手段と、前記基
    準信号をフィルタ処理する適応ディジタルフィルタと、
    この適応ディジタルフィルタの出力をフーリエ変換して
    前記基準信号と同じ周波数の成分を抽出しその抽出され
    た成分に基づいて前記制御音源を駆動する駆動信号を生
    成し出力する駆動信号生成手段と、前記基準信号及び前
    記残留騒音信号に基づいて前記干渉後の騒音が低減する
    ように適応アルゴリズムに従って前記適応ディジタルフ
    ィルタのフィルタ係数を更新する適応処理手段と、を備
    えたことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 車両に適用され、前記騒音源はエンジン
    である請求項6記載の能動型騒音制御装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動信号生成手段は、前記適応ディ
    ジタルフィルタの出力を間引いた結果をフーリエ変換し
    て前記基準信号と同じ周波数の成分を抽出する請求項6
    又は請求項7記載の能動型騒音制御装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動信号生成手段は、他の演算の負
    荷が大きい場合には前記適応ディジタルフィルタの出力
    を前記駆動信号とする請求項6乃至請求項8のいずれか
    に記載の能動型騒音制御装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動信号生成手段は、生成した前
    記駆動信号と前記適応ディジタルフィルタの出力とを交
    互に前記制御音源に出力する請求項6乃至請求項8のい
    ずれかに記載の能動型騒音制御装置。
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