JPH0868112A - 角形鋼管柱とh形鋼梁との心ずれ無溶接ピン接合構造 - Google Patents

角形鋼管柱とh形鋼梁との心ずれ無溶接ピン接合構造

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JPH0868112A
JPH0868112A JP23047794A JP23047794A JPH0868112A JP H0868112 A JPH0868112 A JP H0868112A JP 23047794 A JP23047794 A JP 23047794A JP 23047794 A JP23047794 A JP 23047794A JP H0868112 A JPH0868112 A JP H0868112A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柱心と梁心とをずらせて角形鋼管柱とH形
鋼梁とを接合するにつき、無溶接で接合できて、製作加
工時間の短縮、省力化、接合品質の向上が図れるように
する。 【構成】 角形鋼管柱21の外面にスプリットティー2
3の底片23aを、このスプリットティー23の立ち片
23bが柱中心O1から偏る位置でワンサイドボルト1
により接合する。立ち片23bの偏り方向外側の側面
に、H形鋼梁22のウェブ22aを高力ボルト26によ
り接合する。スプリットティー23は、底片23aの片
側部分を幅狭に切断して使用しても良い。また、スプリ
ットティー23に代えてアングル材を使用しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、柱心と梁心とをずら
せて角形鋼管柱とH形鋼梁とをボルト接合する無溶接ピ
ン接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、角形鋼管柱に対してH形鋼梁をピ
ン接合する場合、図10(A)に示すように、工場で予
め、角形鋼管柱41にガセットプレート43を溶接して
おき、現場でガセットプレート43とH形鋼梁42とを
ボルト44で接合するのが一般的である。また、意匠
上、納まりの善し悪しや、外壁との取合いなどを考慮し
て、図10(B)のように柱心O1と梁心O2をずらし
て、柱面と梁面とを合わせる場合も同様であり、工場で
予めガセットプレート43を、角形鋼管柱41の外面
の、柱心O1から偏る位置に溶接しておく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記接合構造
では、溶接作業に高度な技術を要し、品質管理が容易で
ない。また、年々、技能労働者は減少高齢化の傾向にあ
り、溶接作業者の確保が難しい。さらに、溶接作業のた
め、工場での製作加工にかかる時間が長くなる等の不利
な点がある。
【0004】この発明の目的は、柱心と梁心とをずらせ
て角形鋼管柱とH形鋼梁とを接合するにつき、無溶接で
接合できて、製作加工時間の短縮、省力化、接合品質の
向上が図れるピン接合構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の角形鋼
管柱とH形鋼管梁との心ずれ無溶接ピン接合構造は、角
形鋼管柱の外面にスプリットティーの底片を、このスプ
リットティーの立ち片が柱心から偏る位置でボルト接合
し、前記立ち片の偏り方向外側の側面に、H形鋼梁のウ
ェブをボルト接合したものである。
【0006】請求項2の発明の角形鋼管柱とH形鋼管梁
との心ずれ無溶接ピン接合構造は、角形鋼管柱の外面に
アングル材の一片を、他片が柱心から偏る位置でボルト
接合し、前記アングル材の前記他片の偏り方向外側の側
面に、H形鋼梁のウェブをボルト接合したものである。
【0007】請求項3の発明の角形鋼管柱とH形鋼管梁
との心ずれ無溶接ピン接合構造は、スプリットティーの
底片の立ち片に対する片側部分を幅狭とした形状の接合
金物を、その幅狭側の底片部分を柱前面側に偏らせて角
形鋼管柱の外面に前記底片でボルト接合し、この接合金
物の前記立ち片の偏り方向外側の側面に、H形鋼梁のウ
ェブをボルト接合したものである。
【0008】前記スプリットティーまたは前記アングル
材または前記接合金物を前記角形鋼管柱に各々接合する
ボルトはワンサイドボルトとしてもよい。この明細書で
言う「ワンサイドボルト」とは、一端側からの操作で他
端に頭部が拡径状態に塑性変形で形成されて締め付けが
行える軸状締め付け金具の総称であり、ブラインドボル
ト等とも呼ばれている。
【0009】
【作用】請求項1の構成の場合、スプリットティーを介
して角形鋼管柱とH形鋼梁とをボルト接合するので、柱
心と梁心とをずらせながら、安定良く柱・梁の接合が無
溶接で行える。
【0010】請求項2の構成の場合、アングル材を用い
るので、梁心を柱心から大きくずらせることができる。
また、心ずれ間隔が小さい場合でも、柱幅サイズが大き
ければアングル材を使用してH形鋼梁を角形鋼管柱に接
合することができる。
【0011】請求項3の構成の場合、スプリットティー
の底片の片側部分を幅狭とした形状の接合金物を用いる
ので、柱心と梁心とのずれ間隔が大きくても、H形鋼梁
を角形鋼管柱に堅固に接合することができる。前記接合
金物は、例えばH形鋼やT形鋼を切断加工して得るが、
これらH形鋼やT形鋼には種々のサイズのものが一般に
準備されているため、接合に適したサイズの接合金物が
容易に製造できる。
【0012】請求項1〜請求項3における前記スプリッ
トティーまたは前記アングル材または前記接合金物を角
形鋼管柱に各々接合するボルトとしてワンサイドボルト
を使用した場合には、工場で角形鋼管柱の内面にナット
溶接をしたり、雌ねじ加工を施す作業が不要になり、角
形鋼管柱に加える加工の手間を大幅に省略できる。
【0013】
【実施例】この発明の第1の実施例を図1および図2に
基づいて説明する。この実施例の角形鋼管柱とH形鋼梁
との心ずれ無溶接ピン接合構造は、角形鋼管柱21に対
してその柱心O1から所定の心ずれ間隔e1 だけ梁心O
2が偏る位置でH形鋼梁22をボルト接合するものであ
り、そのボルト接合にはスプリットティー23を接合金
物として介在させる。スプリットティー23は、その底
片23aを、立ち片23bが角形鋼管柱21の柱心O1
から所定間隔だけ偏る位置となるように角形鋼管柱21
の外面に配置する。角形鋼管柱21の外面とスプリット
ティー23の底片23aとには、互いに整合する複数の
ボルト挿通孔24,25を各々設けておき、ワンサイド
ボルト1を用いて接合する。H形鋼梁22は、そのウェ
ブ22aが立ち片23bの偏り方向外側の側面に重なる
ように配置する。スプリットティー23の立ち片23b
とH形鋼梁22のウェブ22aにも、互いに整合するボ
ルト挿通孔(図示せず)を各々設けておいて通常の高力
ボルト等のボルト26で接合する。前記ワンサイドボル
ト1としては、図2または図3の構成のものなどが使用
される。
【0014】この接合構造によると、スプリットティー
23を用いるので、無溶接で接合でき、また柱心O1と
梁心O2とをずらせながら、安定良く角形鋼管柱21と
H形鋼梁22との接合が行える。すなわち、スプリット
ティー23は底片23aの立ち片23bに対する両側部
分を各々ボルト1で接合できるので、安定した堅固な接
合が行える。また、角形鋼管柱21とスプリットティー
23との接合にはワンサイドボルト1を使用するので、
閉鎖断面の角形鋼管柱21を使用しながら、柱21には
ワンサイドボルト1の挿通孔25の孔明け加工をしてお
くだけで良い。このように、溶接作業が不要で、角形鋼
管柱21は切断と孔明け加工のみとなり、工場製作時間
の短縮、省力化、および接合品質の向上につながる。建
物の各部の柱・接合部を標準化しておけば、部品の見込
み生産が可能となり、製作加工期間のより一層の短縮が
図れる。
【0015】図2は前記実施例に使用するワンサイドボ
ルト1の一例を示す。このワンサイドボルト1は、ピン
2と、このピン2の外周にピン頭部2a側から順に並ん
で被さったバルブスリーブ3、グリップスリーブ4、シ
ェア座金5、受け座金15、およびナット6を有するも
のとする。ピン2は、先端にピン径よりも若干大径のピ
ン頭部2aを有し、丸軸部2eに続くねじ部2bの中間
に破断溝2dを有し、先端から離れたねじ部2bに続い
て短いピンテール2cが設けられる。バルブスリーブ3
は、グリップスリーブ4よりも軟質の材料で形成されて
軸方向力の負荷で外側へ鍔状に塑性変形可能なものとす
る。例えば、グリップスリーブ4は硬質の鋼合金とし、
バルブスリーブ3は軟質の鋼合金とする。受け座金15
は、グリップスリーブ4の進入可能な内径に形成し、か
つピン頭部側の側面にシェア座金5の外周部が嵌合する
環状凹部15aを設ける。前記シェア座金5は内周部が
グリップスリーブ4の端面に係合して所定軸力で剪断す
るものとする。また、この例ではピン2の丸軸部2eの
先端側部分2e1 を基端側部分2e2よりも段差部2f
を介して僅かに大径とし、グリップスリーブ4の内径を
前記先端側部分2e1 よりも小径としてある。なお、丸
軸部2eは全長に渡って同径としても良い。
【0016】このワンサイドボルト1の締結作業は、回
転式の電動締付工具(図示せず)を用いて行うことがで
きる。すなわち、締付工具でピンテール2cを把持した
状態で、同工具のボックス状のナット係合部でナット6
を締め付ける。これにより、ピン頭部2aとシェア座金
5の間に圧縮力が作用してシェア座金5,グリップスリ
ーブ4,およびバルブスリーブ3が挟み付けられ、まず
先端のバルブスリーブ3が外側へ鍔状に塑性変形し始め
る。すなわちバルビングを生じる。ピン2の丸軸部2e
が段付きである場合は、その段差部2fにグリップスリ
ーブ4が係合するまで前記のバルビングが生じる。さら
にナット6の締め付けを行うと、シェア座金5が剪断
し、シェア座金5の剪断した内径部分5aと共にグリッ
プスリーブ4が受け座金15内に進入する。これにより
バルブスリーブ3の鍔状変形部分3aが角形鋼管柱21
の管壁内面に係合すると、ナット6と鍔状塑性変形部分
3aとの間で、角形鋼管柱21の管壁とスプリットティ
ー23等に締付軸力が導入される。ナット6をさらに締
め付け回転させると、所定の軸力が導入された状態で、
ピンテール2cが破断溝2dで破断する(図2
(B))。
【0017】このワンサイドボルト1を使用した場合、
強固な接合が行える。すなわち、シェア座金5の剪断の
ため、ナット6とバルブスリーブ3の鍔状変形部分3a
との間の締め付け力が、そのまま角形鋼管柱21とスプ
リットティー23とを挟む締め付け力となり、強固な締
め付け力が得られる。また、このワンサイドボルト1の
場合は、ボルト頭部となるバルブスリーブ3の鍔状変形
部分3aが大きく広がるので、角形鋼管柱21との接触
圧が小さくなり、またボルト孔径にも比較的許容幅が得
られる。しかも、ナット6を回して締め付ける形式であ
るため、一次締めの後の、本締や、取りはずしが行え
る。
【0018】図3は図1の柱・梁接合構造に用いるワン
サイドボルトの他の例を示す。このワンサイドボルト1
Aは、ピン7と、このピン7の外周にピン頭部7a側か
ら順次並んで被さった第1スリーブ8、第2スリーブ
9、グリップアジャスター10、座金11、およびカラ
ー12を有するものとする。ピン7は、中間にねじ溝状
の凹凸周面部7cおよび破断溝7bを有しかつ凹凸周面
部7c側の先端にピン径よりも若干大径のピン頭部7a
を有する。また、ピン7の他端は、後述する締結工具1
3のチャック13bで把持される凹凸周面のピンテール
7dとしてある。第2スリーブ9は、一端部の外径面
が、第1スリーブ8内に進入して第1スリーブ8を押し
広げる先細りのテーパ面に形成される。グリップアジャ
スター10は、互いに内外に嵌合可能な径の大径筒部1
0aと小径筒部10bとを段部10cで連続させたもの
であり、所定軸方向荷重で段部10cが剪断するものと
する。カラー12は、短筒状に形成されて、ピンテール
7d側に先開きのテーパ筒部12bを有し、外径の絞り
により内径面がピン7の凹凸周面部7cに食い込み状態
に塑性変形するものとする。
【0019】上記ワンサイドボルト1Aの締結作業は、
図3(A)のように締結工具13を用いて行う。締結工
具13は、ワンサイドボルト1Aのカラー12の端面に
係合する筒状の絞りガイド部13aと、ピンテール7d
を把持するチャック13bとを有し、チャック13bを
絞りガイド13aに対して軸方向に引く油圧アクチュエ
ータ(図示せず)を内蔵している。絞りガイド13aを
カラー12に当てた状態で、チャック13bでピンテー
ル7dを引くことにより、カラー12とピン頭部7aの
間に、座金11,グリップアジャスター10,第2スリ
ーブ9,およ第1スリーブ8を挟み付ける圧縮力が作用
する。この圧縮力で、まず第2スリーブ9のテーパ面部
が第1スリーブ8内に進入して第1スリーブ8を押し広
げる。第1スリーブ8の変形が完了すると、グリップア
ジャスター10が段部10cで剪断してその小径筒部1
0bが大径筒部10a内に進入する。これにより、第1
スリーブ8が角形鋼管柱21に係合すると、工具13の
絞りガイド部13aによるカラー12の絞りが始まり、
被締付け体である角形鋼管柱21の管壁やスプリットテ
ィー23への軸力の導入が開始される。さらにチャック
13bを引くことにより、カラー12の絞りが完了して
カラー12の内径面がピン7の凹凸周面部7cに食い込
み状態に固定され、軸力が所定力だけ導入されてピンテ
ール7dが破断溝7bで破断溝7cから破断する(図3
(B))。このようにして、拡径状態の第1スリーブ8
とカラー12との間で、角形鋼管柱21およびスプリッ
トティー23が挟持される。このようにワンサイドボル
ト1Aを使用して上記のように締結しても、強固に接合
することができる。すなわち、このワンサイドボルト1
Aは、グリップアジャスター10が剪断することによ
り、第1スリーブ8とカラー12の間の締め付け力が、
そのまま角形鋼管柱21とスプリットティー23とを挟
む締め付け力となるため、強固な締め付け力が得られ
る。なお、後述の各実施例におけるワンサイドボルトに
も、図2、図3のワンサイドボルト1,1Aが用いら
れ、上記と同様な効果が得られる。
【0020】図4はこの発明の第2の実施例を示す。こ
の無溶接ピン接合構造は、第1の実施例におけるワンサ
イドボルト1の使用に代えて、前記角形鋼管柱21の内
面のボルト挿通孔25に対応する位置にナット27を溶
接しておき、このナット27に螺合するボルト26で前
記スプリットティー23の底片23aを角形鋼管柱21
の外面に接合するようにしたものである。その他の構成
は先の実施例と同様である。
【0021】図5はこの発明の第3の実施例を示す。こ
の無溶接ピン接合構造は、角形鋼管柱21とH形鋼梁2
2とのボルト接合に介在させる接合金物として第1の実
施例で使用したスプリットティー23に代えてアングル
材29を使用したものである。すなわち、この実施例で
は、アングル材29の一片29aを、他片29bが柱心
O1から所定間隔e2 だけ偏る位置となるように、角形
鋼管柱21の外面に配置し、ワンサイドボルト1で接合
するものである。角形鋼管柱21の外面と、アングル材
29の一片29aに、互いに整合するワンサイドボルト
1用のボルト挿通孔31,30を各々設けることや、そ
の他の構成は第1の実施例と同様である。
【0022】この実施例では、角形鋼管柱21の外面に
ボルト接合されるアングル材29の一片29aは、H形
鋼梁22のウェブ22aがボルト接合される他片29b
の片側に偏って位置するので、角形鋼管柱21の柱心O
1から大きく偏った位置にH形鋼梁22を接合すること
ができる。このため、H形鋼梁22が角形鋼管柱21に
対して小さな断面の部材であっても、意匠上や、納ま
り、外壁との取り合いなどのために、H形鋼梁22と角
形鋼管柱21とを外面合わせ状態に接合することができ
る。また、角形鋼管柱21の断面寸法が大きければ、ず
れ間隔e2 が小さい場合にも適用することができる。
【0023】図6は第4の実施例を示す。この接合構造
は、第3の実施例(図5)におけるワンサイドボルト1
の使用に代えて、前記角形鋼管柱21の内面のボルト挿
通孔31に対応する位置にナット27を溶接しておき、
このナット27に螺合する高力ボルト26で前記アング
ル材29の一片29aを角形鋼管柱21の外面に接合す
るようにしたものである。その他の構成は第3の実施例
と同様である。
【0024】図7は第5の実施例を示す。この無溶接ピ
ン接合構造は、角形鋼管柱21とH形鋼梁22とのボル
ト接合に介在させる接合金物として、第1の実施例で使
用したスプリットティー23に代えて、スプリットティ
ーの底片34aの立ち片34bに対する片側部分34a
1 を幅狭とした接合金物34を用いたものである。すな
わち、この実施例では、底片34aの片側部分の一部を
切断して幅狭とした接合金物34の幅狭側の底片部分3
4a1 を、角形鋼管柱21の外面の柱前面側に偏らせ
て、前記底片34aでワンサイドボルト1により接合す
るものである。その他の構成は第1の実施例と同様であ
る。
【0025】この実施例では、接合金物34の底片34
aの片側を幅狭部分34a1 とし、この幅狭部分34a
1 を柱前面に偏らせて角形鋼管柱21の外面に前記底片
34aをボルト接合するので、接合金物34の立ち片3
4bを柱心O1から大きく偏った位置としても、幅狭部
分34a1 が角形鋼管柱21の前面から突出することな
く、角形鋼管柱21の外面に接合金物34をボルト接合
できる。そのため、この場合も、H形鋼梁22が角形鋼
管柱21に対して小さな断面の部材であっても、意匠上
や、納まり、外壁との取り合いなどのために、H形鋼梁
22と角形鋼管柱21とを外面合わせ状態に接合するこ
とができる。また、スプリットティーは、その切断加工
する素材となるH形鋼やT形鋼の寸法品種がアングル材
に比べて多いので、角形鋼管柱21とH形鋼梁22の断
面寸法や心ずれ間隔の違いに対応し易く、自由な寸法の
設計が行える。
【0026】図8は第6の実施例を示す。この接合構造
は、第5の実施例(図7)におけるワンサイドボルト1
の使用に代えて、前記角形鋼管柱21の内面のボルト挿
通孔36に対応する位置にナット27を溶接しておき、
このナット27に螺合するボルト26で前記接合金物3
4の底片34aを角形鋼管柱21の外面に接合するよう
にしたものである。その他の構成は第5の実施例と同様
である。
【0027】なお前記各実施例では、角形鋼管柱21に
対してH形鋼梁22を心ずれ位置にボルト接合する場合
について示したが、これに限らず図9に示すように円形
鋼管柱39に対しても、第1の実施例のようにスプリッ
トティー40を接合金物として介在させることによっ
て、無溶接により柱心O1から偏った位置にH形鋼梁2
2をボルト接合できる。この場合、スプリットティー4
0の底片40aは、円形鋼管柱39の外周面に沿う円弧
状とする。その他の構成は第1の実施例と同様である。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明の角形鋼管柱とH形鋼梁
との心ずれ無溶接ピン接合構造は、角形鋼管柱の外面に
スプリットティーの底片を、このスプリットティーの立
ち片が柱心から偏る位置でボルト接合し、前記立ち片の
偏り方向外側の側面に、H形鋼梁のウェブをボルト接合
したため、柱心と梁心とをずらせながら、無溶接で接合
品質良く柱・梁の接合が行え、工場製作加工時間の短
縮、および省力化にもつながる。
【0029】請求項2の発明の接合構造は、角形鋼管柱
の外面にアングル材の一片を、他片が柱心から偏る位置
でボルト接合し、前記アングル材の前記他片の偏り方向
外側の側面に、H形鋼梁のウェブをボルト接合したもの
であるため、この場合も、柱心と梁心とをずらせなが
ら、無溶接で接合品質良く柱・梁の接合が行え、工場製
作加工時間の短縮、および省力化にもつながる。また、
柱心と梁心とのずれ間隔が大きい場合にも接合が行え
る。
【0030】請求項3の発明の接合構造は、スプリット
ティーの底片の立ち片に対する片側部分を幅狭とした形
状の接合金物を、その幅狭側の底片部分を柱前面側に偏
らせて角形鋼管柱の外面に前記底片でボルト接合し、こ
の接合金物の前記立ち片の偏り方向外側の側面に、H形
鋼梁のウェブをボルト接合したため、この場合も、柱心
と梁心とをずらせながら、無溶接で接合品質良く柱・梁
の接合が行え、工場製作加工時間の短縮、および省力化
にもつながる。また、柱心と梁心とのずれ間隔が大きい
場合にも接合が行える。さらに、接合金物を加工する素
材としてH形鋼やT形鋼が使用でき、これらには種々の
断面寸法のものがあるため、角形鋼管柱とH形鋼梁との
断面寸法や心ずれ寸法の種々の違いに対応する接合金物
が容易に製造でき、寸法の違いに対処し易い。
【0031】請求項1〜3の発明の構成において、角形
鋼管柱にスプリットティー、アングル材、接合金物を接
合するボルトとしてワンサイドボルトを使用する場合に
は、角形鋼管柱の管壁内にナットを溶接するといった作
業が要らないので、柱加工の作業を大幅に簡略化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は各々この発明の第1の実施例
にかかる接合構造を示す側面図、正面図および破断平面
図である。
【図2】(A),(B)は各々同接合構造におけるワン
サイドボルトによる接合部の締め付け前および締め付け
後の状態を示す断面図である。
【図3】(A),(B)は各々同接合構造における他の
ワンサイドボルトによる接合部の締め付け前および締め
付け後の状態を示す断面図である。
【図4】この発明の第2の実施例にかかる接合構造を示
す破断平面図である。
【図5】(A)〜(C)は各々この発明の第3の実施例
にかかる接合構造を示す側面図、正面図および破断平面
図である。
【図6】この発明の第4の実施例にかかる接合構造を示
す破断平面図である。
【図7】(A)〜(C)は各々この発明の第5の実施例
にかかる接合構造を示す側面図、正面図および破断平面
図である。
【図8】この発明の第6の実施例にかかる接合構造を示
す破断平面図である。
【図9】この発明の接合構造を円形鋼管柱へのH形鋼梁
の接合に応用した例を示す破断平面図である。
【図10】(A),(B)は各々従来例の側面図および
破断平面図である。
【符号の説明】
1,1A…ワンサイドボルト、21…角形鋼管柱、22
…H形鋼梁、22a…ウェブ、23…スプリットティ
ー、23a…底片、23b…立ち片、26…高力ボル
ト、27…ナット、29…アングル材、29a…一片、
29b…他片、34…接合金物、34a…底片、34b
…立ち片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形鋼管柱の外面にスプリットティーの
    底片を、このスプリットティーの立ち片が柱心から偏る
    位置でボルト接合し、前記立ち片の偏り方向外側の側面
    に、H形鋼梁のウェブをボルト接合した角形鋼管柱とH
    形鋼梁との心ずれ無溶接ピン接合構造。
  2. 【請求項2】 角形鋼管柱の外面にアングル材の一片
    を、他片が柱心から偏る位置でボルト接合し、前記アン
    グル材の前記他片の偏り方向外側の側面に、H形鋼梁の
    ウェブをボルト接合した角形鋼管柱とH形鋼梁との心ず
    れ無溶接ピン接合構造。
  3. 【請求項3】 スプリットティーの底片の立ち片に対す
    る片側部分を幅狭とした形状の接合金物を、その幅狭側
    の底片部分を柱前面側に偏らせて角形鋼管柱の外面に前
    記底片でボルト接合し、この接合金物の前記立ち片の偏
    り方向外側の側面に、H形鋼梁のウェブをボルト接合し
    た角形鋼管柱とH形鋼梁との心ずれ無溶接ピン接合構
    造。
  4. 【請求項4】 前記スプリットティーまたは前記アング
    ル材または前記接合金物を前記角形鋼管柱に各々接合す
    るボルトをワンサイドボルトとした請求項1または請求
    項2または請求項3記載の角形鋼管柱とH形鋼梁との心
    ずれ無溶接ピン接合構造。
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CN103510625A (zh) * 2013-01-23 2014-01-15 同济大学 顶底t型钢式h型钢梁与矩形管柱单边螺栓连接节点
CN104213645A (zh) * 2014-09-13 2014-12-17 内蒙古科技大学 H型钢梁-柱弱轴连接顶底角钢节点及制备方法

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