JPH086262B2 - 合成皮革の製造方法 - Google Patents

合成皮革の製造方法

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JPH086262B2
JPH086262B2 JP61181642A JP18164286A JPH086262B2 JP H086262 B2 JPH086262 B2 JP H086262B2 JP 61181642 A JP61181642 A JP 61181642A JP 18164286 A JP18164286 A JP 18164286A JP H086262 B2 JPH086262 B2 JP H086262B2
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resin
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synthetic leather
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weight
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弘幸 佐藤
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Bando Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は合成皮革の製造方法に関し、詳しくは、発泡
層を形成するための樹脂としてポリ塩化ビニルペースト
レジンを用いて、軽量で柔軟な発泡層を有する合成皮革
を所謂乾式法にて製造する方法に関する。
従来の技術 従来、合成皮革の製造方法として、湿式法と乾式法と
が知られている。このうち、乾式法とは、先ず、離型紙
上に表皮層を形成する樹脂を塗布乾燥させ、その上に樹
脂と発泡剤とを含有する樹脂組成物を塗布し、加熱し
て、発泡剤の分解によつて発生したガスにて発泡セルを
形成させて、発泡層を形成し、更に、接着剤にて基布を
接着した後、離型紙を剥離することによつて製造する方
法である。従来、発泡層を形成する樹脂として、ポリ塩
化ビニルペーストレジンを用いる乾式法によれば、レジ
ン100重量部に対して、可塑剤60〜100重量部及びアゾジ
カーボンアミドのような発泡剤2〜5重量部を含む発泡
性樹脂組成物を加熱して、発泡層を形成させる。
しかし、この乾式法によつては、従来、軽量で且つ柔
軟な発泡層を有する合成皮革を得ることが困難である。
特に、ポリ塩化ビニルペーストレジンは、その比重が大
きいために、得られる合成皮革が重く、しかも、上記の
ように、可塑剤を多量に用いる必要があるために、所謂
ぼつてりした感触及び外観を有する。他方、発泡層を軽
量化するために、発泡セルによる空隙率を高めるとき
は、発泡剤の加熱発泡に際して、ガス抜けが起こつて、
発泡層が所謂へたりを起こす。
発明が解決しようとする問題点 そこで、本発明者は、発泡層を形成するための樹脂と
してポリ塩化ビニルペーストレジンを用いる従来の合成
皮革の製造における上記した問題を解決するために鋭意
研究した結果、従来の発泡剤に代えて、熱膨張性マイク
ロカプセルを含む発泡性樹脂組成物を用い、これを加熱
発泡させることによつて、乾式法にても、湿式法と同等
の軽量で且つ柔軟な発泡層を形成し得ることを見出し
て、本発明に至つたものである。
問題点を解決するための手段 本発明による合成皮革の製造方法は、基布の上に樹脂
発泡層が積層されてなる合成皮革の製造方法において、
ポリ塩化ビニルペーストレジン100重量部に対して、可
塑剤50〜100重量部と、熱軟化性樹脂を殻壁とし、内部
に低沸点有機化合物を含む平均粒径5〜50μmの熱膨張
性マイクロカプセル10〜30重量部と、適宜量の安定剤と
を含む発泡性樹脂組成物を加熱して、発泡セル径30〜10
0μm、セル密度80〜90%、密度0.1〜0.3g/cm3である発
泡層を形成することを特徴とする。
本発明においては、発泡性樹脂組成物は、ポリ塩化ビ
ニルペーストレジン100重量部に対して、可塑剤50〜100
重量部、熱膨張性マイクロカプセル10〜30重量部及び適
宜量の安定剤を含有する。
可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤
が好ましく用いられる。かかる可塑剤の具体例として、
例えば、フタル酸ジブチルやフタル酸ジオクチルを挙げ
ることができる。エポキシ系可塑剤も必要に応じて用い
られる。安定剤としては、例えば、Ba−Zn系安定剤が好
適であり、通常、ポリ塩化ビニルペーストレジン100重
量部に対して1〜3重量部用いられる。
本発明においては、発泡性樹脂組成物は、必要に応じ
て、充填剤、酸化防止剤、増粘剤、着色剤等の通常の配
合剤を適宜量含有していてもよい。
本発明において用いる熱膨張性マイクロカプセルと
は、熱軟化性樹脂を殻壁とし、内部にブタン等の炭化水
素のような低沸点有機化合物を含むマイクロカプセルを
意味し、例えば、松本油脂製薬(株)から「マツモトマ
イクロスフエアー」として、平均粒径や殻壁の熱軟化温
度の種々異なるものが市販されている。本発明において
は、特に、平均粒径5〜50μmである熱膨張性マイクロ
カプセルが好ましく用いられる。更に、本発明において
は、殻壁の熱軟化温度が100〜150℃であるものが好まし
い。
本発明の方法によれば、合成皮革の製造工程におい
て、かかる熱膨張性マイクロカプセルを含む発泡性樹脂
組成物を離型紙上に塗布し、乾燥し、加熱するとき、熱
膨張性マイクロカプセルの殻壁が熱軟化すると共に、内
部の低沸点化合物が膨張し、次いで、冷却される過程で
殻壁が再凝固して、微細な独立セルからなる均質な発泡
層が形成される。
従来のポリ塩化ビニルペーストレジンを樹脂として用
いる乾式法によれば、発泡剤を分解して生じるガスを樹
脂のマトリツクス内に内包させることによつて、発泡層
を形成する。従つて、マトリツクスとしての樹脂は、こ
れを比較的多量に用いることが必要とされるので、前述
したように、発泡層の密度は、通常、0.3〜0.5g/cm3
あつて、湿式法で得られる発泡層の密度0.1〜0.3g/cm3
に比べて著しく大きい。
しかしながら、本発明の方法によれば、発泡性樹脂組
成物を加熱することによつて、熱膨張性マイクロカプセ
ルの殻壁が軟化膨張し、相互に融着し、冷却の過程で殻
壁が凝固して、発泡層を形成するので、樹脂は、膨張し
たマイクロカプセルを相互に接合するバインダーとして
の量があれば足りることとなり、従つて、本発明の方法
によれば、従来の乾式法に比べて、用いる樹脂量を大幅
に低減することができる。更に、発泡セルは、膨張した
マイクロカプセルによつて形成されるから、かかる発泡
セルは、独立した微細な球状であり、且つ、均質であ
り、その結果、従来、乾式法によつては得ることが困難
であつた軽量な発泡層を得ることができる。
本発明によれば、通常、発泡セル径が実質的に30〜10
0μmであり、セル密度が80〜90%である軽量の柔軟な
発泡層を有する合成皮革を得ることができる。尚、ここ
に、セル密度とは、発泡構造の断面において、発泡セル
が占める面積の割合をいう。特に、本発明によれば、発
泡層を形成するための樹脂として、ポリ塩化ビニルペー
ストレジンを用いながら、密度0.1〜0.3g/cm3の発泡層
を得ることができ、更に、樹脂量の減少に伴つて、必要
な可塑剤量も少量でよいので発泡層には前記した所謂ぼ
つてり感もない。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、従来の乾式法
による合成皮革の製造に比べて、用いる樹脂量を大幅に
低減できるのは、従来、乾式法によつては得ることが困
難であつた軽量な発泡層を有する合成皮革を製造するこ
とができる。しかも、本発明の方法によつて得られる発
泡セルは、独立した微細な球状であり、且つ、均質であ
るので、風合にもすぐれる。
特に、本発明によれば、樹脂として、ポリ塩化ビニル
ペーストレジンを用いながら、湿式法による場合と同等
の密度0.1〜0.3g/cm3の軽量な発泡層を得ることがで
き、しかも、用いる樹脂量の減少に伴つて必要な可塑剤
量も減少するので、発泡層は、所謂ぼつてり感もない。
実施例 下記の配合物を用いて、合成皮革を製造した。尚、部
数は重量部を示す。
ポリ塩化ビニルペーストレジン(重合度 1650) 100部 ジオクチルフタレート 80部 Ba−Zn系安定剤FL54(アデカ・アーガス化学(株)製)
2部 熱膨張性マイクロカプセルF800(松本油脂製薬(株)
製、殻壁軟化温度140〜145℃) 20部 増粘剤(白石工業(株)製) 4部 からなる組成物を用いて、合成皮革を製造した。
離型紙上にポリウレタン溶液(大日精化(株)、レザ
ミン2825LP)を塗布、乾燥して、厚さ30μmのポリウレ
タン被膜を形成させた。この上に上記ポリ塩化ビニルゾ
ル配合物を400g/m2の割合にて塗布し、熱風炉にて170℃
で1分間加熱発泡させた。冷却した後、この発泡体層の
上にポリウレタン系接着剤(大日精化(株)、レザミン
UD603)を40g/m2の割合にて塗布し、直ちに起毛布の起
毛面をその上に貼り合わせ、加圧した後、120℃で2分
間加熱乾燥させた。冷却後、40℃で2日間熟成した後、
離型紙を剥離し、厚さ1.2mmの合成皮革を得た。
得られた合成皮革は、発泡セル径70μm、セル密度80
%、発泡層の密度0.13g/cm3であつて、極めて軽量柔軟
であり、天然皮革にみられる小じわを有し、風合にもす
ぐれるものであつた。
比較例1 ポリ塩化ビニルペーストレジン(重合度 1650) 100部 ジオクチルフタレート 80部 Ba−Zn系安定剤FL54 2部 発泡剤(アゾジカーボンアミド) 3部 セル調整剤 1部 増粘剤 4部 からなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、厚さ1.2mmの合成皮革を製造した。
得られた合成皮革は、発泡セル径160μm、セル密度8
5%、発泡層の密度0.37g/cm3であつて、重く、硬く、大
じわを有していた。
比較例 ポリウレタン溶液 100部 発泡剤(アゾジカルボンアミド) 5部 架橋剤 2部 整泡剤 1部 からなる配合物を前記ポリ塩化ビニルゾルに代えて用
い、加熱発泡温度を140℃とした以外は、実施例と同様
にして、厚さ1.2mmの合成皮革を製造した。
得られた合成皮革は、発泡セル径210μm、セル密度8
0%、発泡層の密度0.14g/cm3であつて、重く、硬く、大
じわを有していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基布の上に樹脂発泡層及び表皮層が積層さ
    れてなる合成皮革の製造方法において、ポリ塩化ビニル
    ペーストレジン100重量部に対して、可塑剤50〜100重量
    部と、熱軟化性樹脂を殻壁とし、内部に低沸点有機化合
    物を含む平均粒径5〜50μmの熱膨張性マイクロカプセ
    ル10〜30重量部と、適宜量の安定剤とを含む発泡性樹脂
    組成物を加熱して、発泡セル径30〜100μm、セル密度8
    0〜90%、密度0.1〜0.3g/cm3である発泡層を形成するこ
    とを特徴とする合成皮革の製造方法。
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