JPH086223A - 感光材料処理装置用固形処理剤補充装置 - Google Patents

感光材料処理装置用固形処理剤補充装置

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JPH086223A
JPH086223A JP13315194A JP13315194A JPH086223A JP H086223 A JPH086223 A JP H086223A JP 13315194 A JP13315194 A JP 13315194A JP 13315194 A JP13315194 A JP 13315194A JP H086223 A JPH086223 A JP H086223A
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solid
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JP13315194A
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Yorikatsu Miyazawa
頼勝 宮沢
Hideo Ishii
英雄 石井
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固形処理剤を収納する収納容器を感光材料処
理装置の固形処理剤補給装置の装填部に装着するとき、
簡単に所定位置に固定できるばかりでなく、処理機へ誤
って異なる種類の固形処理剤を投入することを防止す
る。また固形処理剤収納容量が異なり全長の異なる収納
容器の装着を可能にする。 【構成】 感光材料用固形処理剤Jを収納可能なほぼ直
方体をなす収納容器10内に収容される固形処理剤Jを排
出開口部101Fと垂直方向に位置する収納容器の外面に
突出部101Uを設け、突出部101Uは収納容器10を固形処
理剤補充装置20の収納容器装填装置21に装着するとき、
装填装置21の所定の係合用穴部219に係合可能である感
光材料処理装置用固形処理剤補充装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハロゲン化銀写真感
光材料を処理する処理液成分の補充をするための固形処
理剤補充装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでのハロゲン化銀写真感光材料を
処理する自動現像機の処理剤は、写真処理に際して良好
な性能を発揮するように各種成分からなっており、これ
らの成分は互いに接触した状態に置かれると、長い間に
は、不慮の反応を起こす恐れのあるため、一般には1〜
2種以上のパーツ剤に分けてキット化させており、使用
時にこれらを一定量の水で溶解して、それぞれの処理槽
にそそぎ、使用している。キット化されたパーツ剤は、
ビン、袋などの容器に入れられ、これらをまとめて段ボ
ール箱などに収納し、1単位として市販されている。こ
れらパーツ剤はいずれも各成分を調合する必要があるた
め、まず間違いのない調合のための量、内容の確認、吟
味が必要である。また、容器を用いて水に溶解させる作
業も多分に、熟練を要するものであり、その作業は面倒
なことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は処
理槽に処理剤を投入する場合は何れも前記の如き各パー
ツ剤を間違わずに調合し、溶解させ、投入することは多
分に、熟練を必要とし、人手を要するものであった。こ
のため業界としては、熟練もさほど必要とせず、また人
手不足の点より、作業時間にあまり人手のかからず、し
かも間違いの起こらぬ処理剤の出現を望まれているとこ
ろであった。本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、即ち、これまで粉末また結晶状の薬品が処理剤
として分封またパーツ剤として調合を必要とした処理剤
を、単一の固形処理剤として、作成し、これを固形写真
処理用収納容器に収納することにより、達成できる。
【0004】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、
感光材料と称することもある)は、露光後、現像,脱
銀,洗浄,安定化等の工程により処理される。又黒白ハ
ロゲン化銀写真感光材料は露光後現像,定着処理され
る。黒白現像液,カラー現像液,脱銀処理には漂白液,
漂白定着液、定着処理には定着液,洗浄には水道水また
はイオン交換水、無水洗浄には安定化液、また色素安定
化処理には安定液がそれぞれ使用される。
【0005】これら各処理工程を行うための処理機能を
有する液体のことを処理液という。各処理液は通常30〜
40℃に温度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸
漬され処理される。
【0006】このような処理は通常自動現像機(以下、
現像機とも称する)等で上記の処理液を収納した処理槽
内を順次搬送させることによって行われる。
【0007】ここで自動現像機と言う場合、現像部,定
着部,脱銀部,洗浄又は安定化部及び乾燥部を有し、各
処理槽部を順次自動的に写真感光材料を搬送させる手段
を有する現像機のことを一般的にさす。
【0008】さて、このような自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
剤を補充する方式が一般に広く採られている。
【0009】前記固形処理剤はカラーネガフィルム処理
用に4種類、カラーペーパー処理用に3種類を要し、そ
れぞれ収納容器に収納されている。これら収納容器を感
光材料処理装置の固形処理剤補給装置の装填部に装填す
るときには、所定の固形処理剤を収納する収納容器をこ
れに対応する補給装置の装填部に正しく装填して所定の
処理槽内に補充しなければならない。即ち、処理槽へ誤
って異なる種類の固形処理剤を投入することを完全に防
止しなければならない。また、その装填操作にあたって
は、装填装置の所定位置に収納容器の誤操作や中途半端
な装填を不可能にし、正常な固形処理剤補充を可能にす
る。
【0010】一方、前記収納容器内に収容される固形処
理剤は、自動現像機で処理する感光材料の処理量、例え
ばネガフィルムの処理本数やカラーペーパーの処理面積
等に対応して制御補給される。前記収納容器内の固形処
理剤収容数は、自動現像機による平均処理量に見合う数
量に設定されているが、比較的少量処理のラボでは1本
の収納容器の自動現像機内装填期間が長く続き、自動現
像機内の湿度による劣化が問題となり、小型の収納容器
の装填が望まれる。また、現行の自動現像機よりさらに
小型で、少量処理対応機種が出現すると、上記収納容器
より小型の収納容器が望まれるようになる。
【0011】本発明の上述の問題点に鑑み、従来の収納
容器と、それより小容量の固形処理剤を収納可能な小型
の収納容器の何れも装填可能な固形処理剤補充装置を提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の感光材料処理装置用固形処理剤補充装置は、感光材
料用固形処理剤を収納可能なほぼ直方体をなす収納容器
内に収容される固形処理剤を排出開口部と垂直方向に位
置する収納容器の外面に突出部を設け、該突出部は前記
収納容器を感光材料処理装置用補充装置の収納容器装填
手段に装着するとき、該装填手段の所定の係合穴に係合
可能であることを特徴とするものである。
【0013】また、前記突出部が設けられている収納容
器外面はほぼ長方形であり、前記突出部が形成されてい
る前記収納容器外面の長手方向及び/又は短手後方とほ
ぼ並行に前記突出部が複数個配列されていることを特徴
とする。
【0014】さらに、前記収納容器が装填完了位置(第
二の位置)にないときは常に前記収納容器が抜き差しで
きる位置(第一の位置)に姿勢を保持するような構成を
有することを特徴とする。
【0015】さらにまた、前記収納容器が装填完了位置
(第二の位置)にあるとき前記収納容器の突出部が一対
一に係合可能な穴または溝を有することを特徴とする。
【0016】
【実施例】次にこの発明の固形処理剤を収納する収納容
器および補充装置の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。固形処理剤には、顆粒,粉体,錠剤,丸薬状のもの
があるが、ここでは錠剤型の固形処理剤を例に説明す
る。
【0017】図7は錠剤型固形処理剤Jの各種形状を示
したものである。図7(A)は円形断面を有し平行平面
a,bを有し、コーナーに面とり(c)を施した円柱状
をなす偏平な固形処理剤Jの断面図、図7(B)は該固
形処理剤Jの平面図、図7(C)は該固形処理剤Jの斜
視図である。図7(D)は円形断面で上下面がそれぞれ
フラットで円周面が凸面アール(R)を有した太鼓型を
なす固形処理剤Jの断面図であり、図7(E)は円形断
面で上下面が球形をなす碁石状の固形処理剤Jの断面図
である。
【0018】図1は本発明に係る上記錠剤型固形処理剤
Jを収容する収納容器(カートリッジ)10を示し、図1
(A)は一部破断断面図を含む平面図、図1(B)は該
収納容器10の側面図、図2は全体斜視図、図3はその一
部破断斜視図を示す。図4は収納容器10の分解断面図で
ある。
【0019】前記収納容器10は、複数個の錠剤型固形処
理剤Jを収納し、かつ該固形処理剤Jを排出可能にする
前方の排出開口部101Fと該排出開口部101Fに対向する
後方の開口部101Gとを有する略直方体の容器本体101
と、前記容器本体101の後方の開口部101Gを閉止する固
定蓋102と、前記容器本体101のフランジ部の両側のレー
ル部101Rに摺動して上下に移動し排出開口部101Fを開
閉可能にする開閉蓋103とから構成されている。ここで
略直方体は精密な直方体でなくてもよく、図2のように
開口部にシャッターと係合するフランジ部が外方に形成
されている容器も含む。
【0020】前記容器本体101の内側には、3組の突出
した仕切り壁(突起部)101Sが一体に固定されてい
て、容器本体101の内部は4つの実質的空間に仕切られ
分室101A,101B,101C,101Dを構成している。実質
的空間は容器内を突起部が端から端まで連続的に形成さ
れることによって作られてもよいし、不連続又は一部き
れている突起部により作られてもよい。そして、各分室
には、前記固形処理剤Jの各外表面が外接しそれぞれ約
10個を縦列状態に収容することができる。すなわち第1
の分室101Aには10個の固形処理剤J1A〜J10Aが第
2の分室101Bには同数の固形処理剤J1Bが、以下同
様にしてJ1C,J1Dがそれぞれ収納されている。こ
の仕切り壁101Sは容器内部の上面から底面まで連続し
てなくてもよく、固形処理剤Jが各外円周を外接し縦列
で収容することが可能な程度の長さで仕切りがあればよ
い。
【0021】しかし、容器強度の点と製造過程の組立て
の際、歪を防止し、製造効率がよい点で、少なくとも一
部分が仕切り壁101Sは上面から底面まで連続していた
方がよい。
【0022】図5は容器本体101の排出開口部101F側か
ら見た正面図および部分底面図である。図6は収納容器
10を底面側から見た斜視図である。
【0023】前記複数の仕切り壁101Sのうち、第1の
仕切り壁101S1と第3の仕切り壁101S3は、容器本体
101の内面の頂部および底部からそれぞれ突出した直立
壁面を形成し、上下方向の中央部分がなく、上下一対の
独立した突出形状をなしている。中央の仕切り壁101S
2は、容器本体101の内面の頂部から底部に至るまで連
続した直立壁面をなし、容器本体101の強度を保持する
が、排出開口部101Fから容器本体101の長手方向の中央
部付近までは、図4に示すように切り欠かれている(切
り欠き部101S2A)。上記各仕切り壁101S1,101S
2,101S3は薄肉状に形成され、弾性を有し、かつそ
の両壁面の一部に突起瘤部101Kを形成している。この
突起瘤部101Kは固形処理剤Jの側面に線接続して、固
形処理剤Jの排出時の側面摩擦を低減する。
【0024】上記容器本体101の各分室の底部には、突
起条101Eが突出していて、固形処理剤Jの外周面と点
当たりで当接し固形処理剤Jの移動を容易にするととも
に、固形処理剤Jから脱落した粉を突起条101Eの頂部
から容器本体101の内壁底部の空間に落下させる。固形
処理剤Jから脱落した粉は、突起条101Eから下方の溝
部に溜まるから、たとえこの溝部で粉が固着しても、固
形処理剤Jは突起条101E上を移動するから支障はな
い。この突起条101Eは2本以上あってもよい。
【0025】容器本体101の内壁面には前記底部の突起
条101Eの他に、内面頂部の突起条101M、内面両側の突
起条101Nが形成されていて、固形処理剤Jが容器本体1
01の内面と当接する面積を著しく低減することにより、
固形処理剤J排出時の接触抵抗を小さくでき、収納容器
10からの固形処理剤の取り出し性を安定させている。
【0026】前記突起条101E,101M,101Nおよび突
起瘤部101Kは、容器本体101の長手方向ほぼ平行に形成
されている。これら突起条の断面は接触抵抗を小さくで
きるようにほぼR形状が望ましい。また、突起条の設置
位置は、固形処理剤Jが突起条と突起条との間に入り込
まない部位に形成すべきであり、更に突起条の本数もで
きるだけ少ない方が望ましい。前記突起条の幅は固形処
理剤Jの直径の1/100〜1/10、高さは1/100〜1/10が上記
の内容を満足するためには望ましい。
【0027】突起条の断面形状はほぼ半円形、台形等で
あり、固形処理剤Jの周面にくい込まないようR形状に
するとよい。
【0028】さらに、前記容器本体101の排出開口部101
F近傍には、前記排出開口部101Fの長手方向及び/又
は短手方向に隆起した突起条101Pを設けており、輸送
時等に固形処理剤から発生した固形処理剤の粉は前記突
起条101Pに受けられて溜まり、次工程にいくのを防
ぎ、安定したシステムを供給する。
【0029】前記突起条101Pは別部材を容器本体101に
設置してもよいが、生産性を考えると、容器本体101と
一体化成形した方が望ましい。また排出開口部近傍、具
体的には排出開口部端から容器の長手方向に対し10mm以
内に設置するのが望ましい。
【0030】射出成形で容器を製作する場合、前記突起
条101Pはアンダーカットとなるが、材料としてポリエ
チレン樹脂等を使用すれば、容器本体101と一体的に製
作可能である。その場合、該突起条101Pの高さは錠剤
の径の1/100〜1/50の範囲に設定することが望ましい。
【0031】今回の処理剤用収納容器10は、容器本体10
1内面に仕切り壁101Sを設け複数の実質的空間を形成さ
せるため、上記の場合は、いずれも金型コアは細長の形
状となる。そのため、射出成形時にコアの倒れを発生し
にくくしている。また、良好な成形を得るために、連続
的に形成されている突出部に少なくとも1つの切り欠き
を設けることにより、この切り欠き部分では金型では金
型コアが連結化されるため、強度を増加できる。よっ
て、容器に連続的に形成されている突出部に少なくとも
1つの切り欠きを設けることにより複数の実質的空間を
形成し、かつコアの倒れが発生しにくい良好な成形を得
るための容器を提供することができる。
【0032】前記排出開口部101Fのフランジ部の外側
両側面には、レール部101Rが形成されていて、開閉蓋
(シャッタ)103の両側面に形成された溝部103Aに嵌合
し、摺動可能になっている。また、開閉蓋103の下部両
端に突出した突起部103Bは、自動現像機の固形処理剤
補充装置20の開閉規制部材に係合して開閉蓋103の自動
閉止するのに使用される。
【0033】また、前記容器本体101の両側面には、ガ
イドピン(突出部)101Qが突出していて、収納容器装
填装置21のガイド溝211Dに挿脱する。
【0034】後述の板バネ215が容器本体101のガイドピ
ン101Qを押圧することにより、容器本体101を基準面に
圧着する。
【0035】容器本体101の底面側には複数の識別突起
部(誤装填防止ピン)101Uが一体に形成されており、
この識別突起部101Uの配列の組み合わせで異なる固形
処理剤を収容した他の収納容器が誤装填されることを防
止している。即ち、容器本体101の下面側の識別突起部1
01Uの数と配置位置は、固形処理剤の種類によって異な
るようにし、例えば6本の識別突起部101Uのうち切除
して少なくとも2本の所定の識別突起部101Uにより種
別を識別する容器本体101の識別突起部101Uと収納容器
装填装置21の係合用穴部219は一対一に対応しており、
異なる収納容器10を装填しようとした場合は装填完了位
置で収納容器が所定位置に固定されず、装填装置21のス
プリング214の付勢により収納容器10を装填装置21に最
初に載置した位置まで戻ってしまう。この収納容器10の
戻り機構は、センサによる収納容器10の設置位置検出
と、電気的駆動の組み合わせでもよい。以上のように、
収納容器10の誤操作や中途半端な装填では、収納容器10
のセット作業は不可能であり、正常な固形処理剤Jの補
充が可能になった。
【0036】カラーペーパー現像処理用の自動現像機の
各処理液槽内に補充する固形処理剤Jの種類としては、
発色現像用、漂白定着用、安定用の3種類がある。ま
た、ネガフィルム現像処理用の自動現像機の各処理液槽
内に補充する固形処理剤Jの種類としては、発色現像
用、漂白用、定着用、安定用の4種類がある。さらに国
内用と海外用とで処方の異なる固形処理剤がある。これ
ら多数種の固形処理剤を正しく所定の処理液槽に補充す
るため、前記収納容器10の識別突起部101Uを、収納容
器装填装置21に係合用穴部219を設けて誤装填を防止し
ている。
【0037】この識別突起部101Uの形状は問わない
が、製造上、単純な形状、例えば円柱形,角柱状等が好
ましい。上記複数の識別突起部101Uは、図示4個に限
定されるものではなく、固形処理剤の種類数によって適
宜設定することができる。この複数の識別突起部101U
の数と位置を適宜設定することにより複数種の固形処理
剤の種類を識別表示することができる。一方、感光材料
処理装置の後述の固形処理剤補給装置20の収納容器装填
装置21には、前記識別突起部101Uに対応する位置に係
合用穴部219が穿設されていて、識別突起部101Uが該係
合用穴部219に挿入されて収納容器10の識別と位置規制
を行っている。なお、上記係合用穴部219は溝形状でも
よい。
【0038】前記識別突起部101Uの先端部にテーパや
Rを付けることにより、前記装填装置21の係合用穴部21
9に識別突起部101Uを容易に挿入ことができ、嵌着後の
嵌合をガタなく高精度の位置規制をすることができる。
【0039】また、収納容器10の上面に逆差し防止用突
起部101Tを形成することや、収納容器10の上面に収納
容器挿入方向を示す矢印等を示したラベル104を貼着す
ることにより、収納容器10の装填誤操作を防止すること
ができる。
【0040】また、前記固定蓋102の背面102Aの内側に
は、緩衝効果のある衝撃緩和部材(クッション片)102
Cが一体に形成されていて、収納容器10の輸送または保
管時における揺動・衝撃に対し、内包された固形処理剤
Jが破壊されるのを防いでいる。
【0041】再び図2において、収納容器10の上面に
は、内包される固形処理剤の種別,取扱方法,装填手段
への装着方向等を示すラベル104が接着され、誤操作を
防止し、操作の利便に供している。
【0042】前記収納容器10を構成する容器本体101、
開閉蓋103、固定蓋102の材質は、容器として水分透過量
が30ml/m2・atm・24hrs(25℃)以下、好ましくは10ml
/m2・atm・24hrs(25℃)以下となるように材質を選定
すべきであり、防湿性を持たせることにより、収納する
固形処理剤の保存性が向上する。また、これらの構成部
材は、耐衝撃性に優れたほぼ同一の合成樹脂材の成型加
工品で作られていることが好ましい。
【0043】上記合成樹脂材質としては、ポリエチレン
(高圧法,低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン
(無延伸,延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ナイロン(延伸,無延伸)、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロ
ン、エバール、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、その他のポリエステル、酢酸ゴム、アクリロニト
リルブタジエン共重合体、エポキシ-リン酸系樹脂を使
用できるが固形処理剤の取り出し性、耐衝撃性、成型性
等の点よりポリエチレンが望ましい。
【0044】固形処理剤は約−20〜50℃の温度範囲で保
管、輸送、取り扱いが行われるため、密度は0.940g/c
m3以上、メルトフローは20g/10分以上のポリエチレン
が特に望ましく、寸法精度、強度、低温時・高温時での
衝撃性等に優れた容器が提供される。上記のポリエチレ
ンとしては、例えば、表1に示すものがあげられるが、
特に以下のポリエチレンだけに限定するものではない。
【0045】
【表1】
【0046】上記の容器本体101の壁体厚さは、収納さ
れた固形処理剤の防湿性及び破壊され難いといった点か
ら、50〜3000μmの範囲、好ましくは200〜2000μmの範
囲の薄肉である。
【0047】次に、上記収納容器10を適用する自動現像
機(感光材料処理装置)について図8を用いて説明す
る。
【0048】収納容器10を装填して自動現像機の処理槽
に補給する固形処理剤補給装置20は、処理槽31の上方の
設置され、収納容器装填装置21、供給装置22、駆動手段
23、制御手段24から構成されている。
【0049】自動現像機本体上部の開閉扉25をA方向に
開放して、収納容器10の装着・交換を行う。所定の収納
容器10を把持して図示B方向から挿入して装填装置21の
所定位置に装着し、引き続き揺動させることにより開閉
蓋103を自動開放し、供給装置22の開口部に収納容器10
の排出開口部101Fを接続させる。駆動手段23の駆動に
より供給手段22内のロータ221が回転して、収納容器10
内の固形処理剤Jは順次ロータ221のポケット部に受け
渡されて、下方の循環槽32に投入される。固形処理剤J
の投入は制御手段24によって適時適量が補給される。
【0050】図9は、収納容器10と収納容器装填装置21
と、供給装置22および駆動手段23の動作を説明する側断
面図である。
【0051】収納容器装填装置21の固定枠体211および
供給装置22のハウジング部材351および駆動手段23は前
記本体の上部に固定されている。
【0052】上記固定枠体211の両側板部211Aの図示右
端付近には、支軸212が突出していて、前記収納容器10
を保持する容器保持部材213の両側に固定されたアーム
部213Aの下端付近の穴に嵌合し、容器保持部材213は支
軸212を中心にして揺動可能にしている。また前記両側
板部211Aとアーム部213Aとには、それぞれ固定ピンが
植設されていて、引張りばね214が張設されているか
ら、上記容器保持部材213は図示一点鎖線に示すよう
に、ばね付勢されて時計方向に揺動して、容器保持部材
213の底部が、固定枠体211の図示右上部に突出したスト
ッパ部211 Bに当接した左上りの位置で、容器保持部材
213は停止し、収納容器10を装填する前の状態(第1の
位置)を維持する。
【0053】前記固定枠体211の両側板部211Aの左端付
近は、立上がり部211Cを有し、ここに前記支軸212を中
心にする円弧状のガイド溝211Dが穿設されている。前
記収納容器10を収納容器装填装置21の容器保持部材213
に装填して、該容器保持部材213を支軸212を中心にして
揺動させ、容器保持部材213の左端部を図示C方向に押
し下げると、収納容器10のガイドピン101Qが、押圧ば
ね215により押圧されながら上記ガイド溝211D内を進行
する。該ガイド溝211Dの最下部はL型に曲げられたL
字溝部211Eに形成し、前記ガイドピン101Qが前記押圧
ばね215に付勢されてここのL字溝部211Eに進入したと
き、収納容器10の前面は、供給手段22の入口部211Aに
密接する(第2の位置)。
【0054】供給手段22は、ハウジング部材221と、該
ハウジング部材221の内周面に回転可能に配置され、収
納容器10内の固形処理剤Jを入口部221Aから一定量受
容して出口部221Bに移動させるポケット部222Aを有す
る回転可能な固形処理剤搬送部材(ロータ)222と、上
記出口部221Bを開閉可能にするシャッタ部材223とから
構成されている。
【0055】ハウジング部材221の入口部221Aの端面で
開口の周縁には、枠状弾性パッキン228が埋設されてい
て、ガイドピン101Qがばね215により圧接されて、収納
容器10の排出開口部101Fが入口部211Aに密接されたと
き、外気を遮断して防湿効果を高めている。
【0056】収納容器10を装填装置21から取り外すとき
には、操作レバー216を引き起こせば、図示しないリン
ク機構によりガイドピン101Qが押圧ばね215の付勢力に
抗して溝部211Eから引き出され、ガイド溝211Dに戻
り、引張りばね214の付勢力によって、収納容器10は容
器保持部材213とともに上方に揺動し、ガイドピン101Q
はガイド溝211Dから脱出して、収納容器10は容器保持
部材213から取り出し可能になる。
【0057】図10(A)は所定の処理槽上に設置された
固形処理剤補充装置20の収納容器装填装置21に正規の収
納容器10が装填された状態を示す断面図である。装填装
置21が前記第1の位置から第2の位置に移動されれば、
正規の収納容器10の識別突起部(突出部)101Uが装填
装置21の係合用穴部219に嵌入し、押圧ばね215はガイド
ピン101Qを押圧してL字溝部211Eに導き、ロック状態
になり、収納容器10のフランジ部は供給装置22の入口部
に密接して、収納容器10内の固形処理剤Jは供給装置22
の搬送動作により制御されて処理槽内に投入される。図
10(B)は上記識別突起部101Uと係合穴部219の嵌入状
態を示すA矢示断面図である。
【0058】図11(A)は装填装置21に所定外の収納容
器10を誤装填した状態を示す断面図である。図11(B)
に示すように、所定外の収納容器10には異なる識別突起
部101Uが設けてあるから、所定の装填装置21に穿設さ
れた係合用穴部219に嵌合することはできず、収納容器1
0は所定の停止位置に設置できない。従って収納容器10
のガイドピン101Qはガイド溝211Dの途中で停止し、正
規の装填が不可能になる。
【0059】以上のように、誤操作や中途半端な装填で
は、収納容器10のセット作業は不可能であり、正常な固
形処理剤補充が可能になった。
【0060】本発明の収納容器誤装填防止機構は、収納
容器10の排出開口部近傍下方の識別突起部101Uと、供
給装置22の固形処理剤入口部近傍の係合用穴部とにより
構成されているから、収納容器10の長さには関係せず、
収納容器10は任意の長さに設定することができる。図10
において10Aは全長の長い収納容器を示し、10Bはそれ
より全長の短い収納容器を示す。例えば、収納容器10A
には図1に示すように1列10錠の固形処理剤Jが収納可
能であるが、収納容器10Bには1列6錠の固形処理剤J
が収納可能である。そして何れの収納容器10A,10Bも
装填装置21に装填可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の感光材
料処理装置用固形処理剤補充装置は、所定の固体処理剤
を収容した収納容器の種別を識別する識別突起部を収納
容器の底面に配置することにより収納容器の長さに制約
を受けることなく、長短何れの収納容器も、装填装置の
所定位置へ正しく位置決め設置することができる。さら
に、感光材料処理機の所定の処理槽へ誤って異なる固形
処理剤を投入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固形処理剤収納容器の平面図及び
側面図。
【図2】上記収納容器の全体斜視図。
【図3】上記収納容器の一部破断斜視図。
【図4】上記収納容器の分解断面図。
【図5】容器本体の排出開口部から見た正面図及び部分
底面図。
【図6】収納容器を底面側から見た斜視図。
【図7】固形処理剤の各種形状を記す断面図平面図及び
斜視図。
【図8】自動現像機の断面図。
【図9】収納容器の装填装置への装着動作を説明する断
面図。
【図10】収納容器と装填装置の正規の装填状態を示す
断面図。
【図11】収納容器と装填装置の誤装填状態を示す断面
図。
【符号の説明】
10,10A,10B 固形処理剤収納容器(収納容器) 101 容器本体 101A,101B,101C,101D 分室 101F 排出開口部(前方の開口部) 101S 仕切り壁(突起部) 101Q ガイドピン 101R レール部 101T 逆差し防止用突起部 101U 識別突起部(突出部,誤装填防止ピン) 102 固定蓋(後蓋) 103 開閉蓋(シャッタ) 20 固形処理剤補充装置 21 収納容器装填装置 211 固定枠体 213 容器保持部材 214 引張りばね 215 押圧ばね 219 係合用穴部 22 供給装置 31 処理槽 J 錠剤型固形処理剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料用固形処理剤を収納可能なほぼ
    直方体をなす収納容器内に収容される固形処理剤を排出
    開口部と垂直方向に位置する収納容器の外面に突出部を
    設け、該突出部は前記収納容器を感光材料処理装置用補
    充装置の収納容器装填手段に装着するとき、該装填手段
    の所定の係合穴に係合可能であることを特徴とする感光
    材料処理装置用固形処理剤補充装置。
  2. 【請求項2】 前記突出部が設けられている収納容器外
    面はほぼ長方形であり、前記突出部が形成されている前
    記収納容器外面の長手方向及び/又は短手後方とほぼ並
    行に前記突出部が複数個配列されていることを特徴とす
    る請求項1記載の感光材料処理装置用固形処理剤補充装
    置。
  3. 【請求項3】 前記収納容器が装填完了位置(第二の位
    置)にないときは常に前記収納容器が抜き差しできる位
    置(第一の位置)に姿勢を保持するような構成を有する
    ことを特徴とする感光材料処理装置用固形処理剤補充装
    置。
  4. 【請求項4】 前記収納容器が装填完了位置(第二の位
    置)にあるとき前記収納容器の突出部が一対一に係合可
    能な穴または溝を有することを特徴とする感光材料処理
    装置用固形処理剤補充装置。
JP13315194A 1994-06-15 1994-06-15 感光材料処理装置用固形処理剤補充装置 Pending JPH086223A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014032022A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Shimadzu Corp 分析装置制御システム、及び分析装置制御システム用プログラム

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