JP3002541U - 感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置 - Google Patents
感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 感光材料用処理剤の排出不良を防止し、これ
により感光材料処理装置内の処理液能力の低下を防ぎ、
感光材料の品質が劣化するという問題の発生を抑える。 【構成】 感光材料用処理剤を収納可能な収納容器本体
101,331に開閉蓋103,334を備え、収納容
器本体101,331は少なくとも一方向に感光材料用
処理剤を排出するための開口部を有する中空状をなし、
開口部から外方に形成する突出部位Xを有する感光材料
用処理剤収納容器10,30において、突出部位Xは、
感光材料処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用
処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧着可
能に構成している。
により感光材料処理装置内の処理液能力の低下を防ぎ、
感光材料の品質が劣化するという問題の発生を抑える。 【構成】 感光材料用処理剤を収納可能な収納容器本体
101,331に開閉蓋103,334を備え、収納容
器本体101,331は少なくとも一方向に感光材料用
処理剤を排出するための開口部を有する中空状をなし、
開口部から外方に形成する突出部位Xを有する感光材料
用処理剤収納容器10,30において、突出部位Xは、
感光材料処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用
処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧着可
能に構成している。
Description
【0001】
この発明は、ハロゲン化銀写真感光材料を処理する処理液成分の補充をするた めの感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置に関する。
【0002】
これまでのハロゲン化銀写真感光材料を処理する感光材料処理装置の処理剤は 、写真処理に際して良好な性能を発揮するように各種成分からなっており、これ らの成分は互いに接触した状態に置かれると、長い間には、不慮の反応を起こず 恐れのあるため、一般には1〜2種以上のパーツ剤に分けてキット化させており 、使用時にこれらを水で溶解して、それぞれの処理槽にそそぎ使用している。キ ット化されたパーツ剤は、ビン、袋などの容器に入れられ、これらをまとめて段 ボール箱などに収緬し、1単位とし市販されこれらはいずれも各成分を調合する 必要があるため、まず間違いのない調合のための量、内容の確認、吟味が必要で あり、また容器を用いて水に溶解される作業も多分に、熟練を要するものであり 、その作業は面倒なことである。
【0003】
このように、従来は感光材料処理装置の処理槽に処理剤を投入する場合はいず れも前記の如き各パーツ剤を間違わずに調合し、溶解させ、投入することは多分 に、熟練を必要とし、人手を要するものであった。このため業界としては、熟練 もさほど必要とせず、また人手不足の点より、作業時間にあまり人手のかからず 、しかも間違いの起こらぬ処理剤の出現を望まれているところであった。
【0004】 即ち、これまで粉末また結晶状の分封またパーツ剤として調合を必要とした感 光材料用処理剤を、単一の感光材料用処理剤として作成し、これを感光材料用収 納容器に収納し、この感光材料用収納容器の開口部から感光材料用処理剤を処理 槽内に落下させることにより、作業時間にあまり人手のかからず、しかも間違い の起こらぬに感光材料用処理剤の補充ができる。
【0005】 しかしながら、感光材料用収納容器内に感光材料用処理剤を収納して感光材料 処理装置の処理槽内に落下させるという一見非常に画期的な構成も以下のような 問題点が生じることを発見した。
【0006】 つまり、感光材料用収納容器に配列収納された感光材料用処理剤のうち、排出 開口部近傍の最前列または2列目の感光材料用処理剤は、感光材料処理装置の処 理剤収納容器装填部に装着し、開閉蓋を開放した状態では、高湿度下で吸湿し膨 潤しやすい。このように膨潤して体積を増加した感光材料用処理剤は、容器内壁 を閉塞して排出不良を発生する。この排出不良により、感光材料処理装置内の処 理液能力が低下し、感光材料の品質が劣化するという問題が発生する。
【0007】 この考案は、かかる点に鑑みてなされたものであって、感光材料用処理剤の排 出不良を防止し、これにより感光材料の処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品 質が劣化するという問題の発生を抑える感光材料用収納容器及び感光材料処理装 置を提供することを目的としている。
【0008】
前記課題を解決するために、請求項1記載の考案は、感光材料用処理剤を収納 可能な収納容器本体に開閉蓋を備え、前記収納容器本体は前記感光材料用処理剤 を排出するための開口部を有する中空状をなし、前記開口部から外方に形成する 突出部位を有し、前記突出部位は、感光材料処理装置の収納容器装填部に設けた 前記感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧着可能に構成 したことを特徴としている。
【0009】 請求項2記載の考案は、感光材料用処理剤を収納可能な収納容器本体に開閉蓋 を備え、前記収納容器本体は前記感光材料用処理剤を排出するための開口部を有 する中空状をなし、前記開口部から外方に形成する突出部位を有し、前記突出部 位に、前記開閉蓋がスライド可能に設けられ、この開閉蓋は感光材料処理装置の 収納容器装填部への装填により開閉可能に構成したことを特徴としている。
【0010】 請求項3記載の考案は、感光材料用処理剤を収納可能な収納容器本体に開閉蓋 を備え、前記収納容器本体は前記感光材料用処理剤を排出するための開口部を有 する中空状をなし、前記開口部から外方に形成する突出部位を有し、前記突出部 位に、前記開閉蓋がスライド可能に設けられ、この開閉蓋は感光材料処理装置の 収納容器装填部への装填により開閉可能に構成し、前記突出部位は前記開閉蓋が 開いた状態で前記収納容器装填部に設けた前記感光材料用処理剤を供給する供給 手段の弾性パッキン部材に圧着可能に構成したことを特徴としている。
【0011】 請求項4記載の考案は、前記突出部位の平均肉厚が、0.5〜5mmであり、 前記突出部位が前記開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出していること を特徴としている。
【0012】 請求項5記載の考案は、前記開口部から外方に形成する前記突出部位の根元に 、1〜3mmのアールを形成したことを特徴としている。
【0013】 請求項6記載の考案の感光材料用処理装置は、前記請求項1乃至請求項5のい ずれかに記載の感光材料用処理剤収納容器が装填可能な収納容器装填部を備え、 この収納容器装填部に前記感光材料用処理剤を処理槽に供給する供給手段を設け 、この供給手段の入口部に前記感光材料用処理剤収納容器の突出部位に圧着可能 な弾性パッキン部材を設けたことを特徴としている。
【0014】 請求項7記載の考案の感光材料用処理装置は、前記請求項1乃至請求項5のい ずれかに記載の感光材料用処理剤収納容器が装填可能な収納容器装填部を備え、 この収納容器装填部に前記感光材料用処理剤を処理槽に供給する供給手段を設け ると共に、前記突出部位にスライド可能に設けた開閉蓋を開閉する開閉手段を設 け、さらに前記供給手段の入口部に前記突出部位に圧着可能な弾性パッキン部材 を設けたことを特徴としている。
【0015】 請求項8記載の考案の感光材料用処理装置は、前記弾性パッキン部材に、前記 突出部位との圧着による弾性変形を促進する部分を形成したことを特徴としてい る。
【0016】
請求項1記載の考案では、感光材料用処理剤収納容器が、感光材料用処理剤を 排出する開口部から外方に形成する突出部位を有し、この突出部位を、感光材料 処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾性 パッキン部材に圧着する。これにより、感光材料処理装置の処理剤収納容器装填 部に装着し、開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器 の開口部が密閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止される。
【0017】 請求項2記載の考案では、感光材料用処理剤収納容器が、感光材料用処理剤を 排出する開口部から外方に形成する突出部位を有し、この突出部位に開閉蓋をス ライド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である。また、開閉蓋が 感光材料処理装置の収納容器装填部への装填により開き、特別の機構によらず収 納容器装填部により開閉蓋を容易に開くことができる。また、感光材料処理装置 の処理剤収納容器装填部に装着した状態で開閉蓋が開放されるため、感光材料用 処理剤が吸湿し膨潤することが防止される。
【0018】 請求項3記載の考案では、感光材料用処理剤収納容器が、感光材料用処理剤を 排出する開口部から外方に形成する突出部位を有し、この突出部位に開閉蓋をス ライド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である。また、開閉蓋が 感光材料処理装置の収納容器装填部への装填により開き、特別の機構によらず収 納容器装填部により開閉蓋を容易に開くことができる。さらに、突出部位を、感 光材料処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段 の弾性パッキン部材に圧着する。これにより、感光材料処理装置の処理剤収納容 器装填部に装着し、開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収 納容器の開口部が密閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止され る。
【0019】 請求項4記載の考案では、感光材料用処理剤収納容器の開口部から外方に形成 する突出部位を有しており、開閉蓋を開放した状態では高湿度下で吸湿し膨潤し やすいが、突出部位の平均肉厚が、0.5〜5mmであり、突出部位の平均厚さ が0.5mmより小さいと突出部位の強度が弱く撓みが発生し、弾性パッキン部 材と突出部位との圧着が不十分となり、また、突出部位の平均厚さが5mmより 大きいと、製造時にヒケが生じて平面性が悪くなるが、突出部位の平均肉厚が、 0.5〜5mmであり、例えば弾性パッキン部材と突出部位との圧着が十分とな り、良好な防湿性が得られる。
【0020】 また、突出部位が開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出しており、突 出部位の長さが少ないと、弾性パッキン部材と突出部位との圧着部分から水分が 侵入しやすくなるが、突出部位を開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出 させることで、水分の侵入を低減し、良好な防湿性を得ることができる。
【0021】 これにより、感光材料用処理剤が膨潤して体積を増加し、感光材料用処理剤が 容器内壁を閉塞することによる排出不良の発生を防止できる。このため、感光材 料用処理剤の補充を円滑に行なうことができ、これにより感光材料処理装置内の 処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が向上する。
【0022】 請求項5記載の考案では、感光材料用処理剤収納容器の開口部から外方に形成 する突出部位の根元に、1〜3mmのアールを形成しており、このアールによっ て突出部位の撓みを抑えることができる。
【0023】 請求項6記載の考案では、感光材料用処理装置の収納容器装填部に、感光材料 用処理剤を処理槽に供給する供給手段が設けられており、供給手段の入口部に設 けた弾性パッキン部材に、感光材料用処理剤収納容器の突出部位を圧着して装填 され、開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器の開口 部が密閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止される。
【0024】 請求項7記載の考案では、感光材料用処理装置の収納容器装填部に設けた開閉 手段により、感光材料用処理剤収納容器の突出部位にスライド可能に設けた開閉 蓋を感光材料用処理剤収納容器の装填により開くことができ、特別の機構によら ず容易に開くことができる。さらに、突出部位を、感光材料処理装置の収納容器 装填部に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧着 し、感光材料処理装置の処理剤収納容器装填部に装着し、開閉蓋を開放した状態 の高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器の開口部が密閉され、感光材料用処 理剤が吸湿し膨潤することが防止される。
【0025】 請求項8記載の考案では、弾性パッキン部材に、感光材料用処理剤収納容器の 突出部位との圧着による弾性変形を促進する部分が形成されており、弾性パッキ ン部材と突出部位との圧着が十分となり、良好な防湿性が得られる。
【0026】
次に、この考案の感光材料用処理剤を収納する感光材料用処理剤収納容器の実 施例を添付図面に基づいて説明する。
【0027】 この感光材料用処理剤収納容器は、感光材料用処理剤を収納可能な収納容器本 体に開閉蓋を備え、この感光材料用処理剤収納容器に収容される感光材料用処理 剤は、例えば固体処理剤が用いられ、この固体処理剤としては、顆粒、粉体、丸 薬状のものがあるが、ここでは錠剤型の感光材料用処理剤を例に説明する。
【0028】 図1は固体処理剤Jの各種形状を示したものである。図1(A)は円形断面を 有しコーナーにアール状の面取りrを施した円筒状をなす扁平な固体処理剤Jの 断面図、図1(B)は図1の固体処理剤Jの斜視図である。図1(C)は円形断 面で上下面がそれぞれフラットで円周面が凸面アールRを有した太鼓型をなす固 体処理剤Jの断面図であり、図1(D)は円形断面で上下面が球形をなす碁石状 の固体処理剤Jの断面図であり、図1(E)は中空穴を有するドーナツ型の固体 処理剤Jの断面図である。図1(F)は球形の固体処理剤、図1(G)は直方体 の固体処理剤を示す。
【0029】 図2乃至図6はこの発明に係る錠剤型の固体処理剤Jを収容する感光材料用処 理剤収納容器(カートリッジ)10を示し、図2は一部を破断した断面図を含む 平面図、図3はこの感光材料用処理剤収納容器10の側面図、図4は全体斜視図 、図5はその一部を破断して省略した斜視図、図6は感光材料用処理剤収納容器 10の分解断面図である。
【0030】 感光材料用処理剤収納容器10は、複数個の錠剤型の固体処理剤Jを収納し、 かつ固体処理剤Jを排出可能にする前方の開口部101Fと、この開口部101 Fに対向する後方の開口部101Gとを有するほぼ直方体の収納容器本体101 と、この収納容器本体101の後方の開口部101Gを閉止する固定蓋102と 、この収納容器本体101の開口部101Fから外方に形成する突出部位を構成 するフランジの両側のレール部101Rにスライドして移動し開口部101Fを 開閉可能にする開閉蓋103とから構成されている。ここで、ほぼ直方体は精密 な直方体でなくてもよく、開口部101Fを開閉する開閉蓋103と係合するフ ランジが外方に形成されている容器も含む。また、収納容器本体101と固定蓋 102は一体的に製作してもよい。
【0031】 収納容器本体101の内側には、3組の突出した仕切り壁(突起部)101S が一体に固定されていて、収納容器本体101の内部は4つの実質的空間に仕切 られ分室101A,101B,101C,101Dを構成している。「実質的空 間」とは収納容器本体101内を突起部が端から端まで連続的に形成されること によって作られる空間でもよいし、不連続又は一部きれている突起部により作ら れている空間でもよい。そして、各分室101A,101B,101C,101 Dには、固体処理剤Jの各外表面が外接しそれぞれ約10個を縦列状態に収容す ることができる。すなわち第lの分室101Aには10個の固体処理剤J1A〜 J10Aが第2の分室101Bには同数の固体処理剤J1Bが、以下同様にして 固体処理剤J1C、固体処理剤J1Dがそれぞれ収納されている。この仕切り壁 101Sは収納容器本体101内部の上面から底面まで連続してなくてもよく、 固体処理剤Jが各外円周を外接し縦列で収容することが可能な程度の長さで仕切 りがあればよい。しかし、容器強度の点と製造過程の組立ての際、歪を防止し、 製造効率がよい点で、少なくとも一部分が仕切り壁101Sは上面から底面まで 連続していた方がよい。
【0032】 図7は収納容器本体101の開口部101F側から見た正面図である。複数の 仕切り壁101Sのうち、第1の仕切り壁101S1と第3の仕切り壁101S 3は、収納容器本体101の内面の頂部および底部からそれぞれ突出した直立壁 面を形成し、上下方向の中央部分がなく、上下一対の独立した突出形状をなして いる。中央の仕切り壁101S2は、収納容器本体101の内面の頂部から底部 に至るまで連続した直立壁面をなし、収納容器本体101の強度を保持するが、 開口部101Fから収納容器本体101の長手方向の中央部付近までは、図6に 示すように切り欠かれ、切り欠き部101S2Aを形成している。上記各仕切り 壁101S1,101S2,101S3は薄肉状に形成され、弾性を有し、かつ その両壁面の一部に突起溜部101Kを形成している。この突起溜部101Kは 固体処理剤Jの側面に線接続して、固体処理剤Jの排出時の側面摩擦による落下 の妨げ、粉の発生を低減する。
【0033】 収納容器本体101の各分室の底部には、突起条101Eが突出していて、固 体処理剤Jの外周面と点当たりで当接し固体処理剤Jの移動を容易にするととも に、固体処理剤Jから脱落した粉を突起条101Eの頂部から容器本体101の 内壁底部の空間に落下させる。固体処理剤Jから脱落した粉は、突起条101E から下方の溝部に溜まるから、たとえこの溝部で粉が固着しても、固体処理剤J は突起条101E上を移動するから支障はない。この突起条101Eは2本以上 あってもよい。
【0034】 収納容器本体101の内壁面には底部の突起条101Eの他に、内面頂部の突 起条101M、内面両側の突起条101Nが形成されていて、固体処理剤Jが収 納容器本体101の内面と当接する面積を著しく低減することにより、固体処理 剤Jの排出時の接触抵抗を小さくでき、収納容器本体101からの固体処理剤の 取り出し性を安定させている。
【0035】 突起条101E,101M,101Nおよび突起瘤部101Kは、収納容器本 体101の長手方向ほぼ平行に形成されている。これら突起条の断面は接触抵抗 を小さくできるようにほぼR形状が望ましい。また、突起条の設置位置は、固体 処理剤Jが突起条と突起条との間に入り込まない部位に形成すべきであり、更に 突起条の本数もできるだけ少ない方が望ましい。
【0036】 さらに、収納容器本体101の開口部101Fの近傍には、開口部101Fの 長手方向及び/又は短手方向に隆起した突起条101Pを設けており、輸送時等 に固体処理剤から発生した固体処理剤の粉は突起条101Pに受けられて溜まり 、次工程にいくのを防ぎ、安定したシステムを供給する。突起条101Pは別部 材を収納容器本体101に設置してもよいが、生産性を考えると、収納容器本体 101と一体化成形した方が望ましい。射出成形で収納容器本体101を製作す る場合、突起条101Pはアンダーカットとなるが、材料としてポリエチレン樹 脂等を使用すれば、収納容器本体101と一体的に製作可能である。
【0037】 次に、感光材料用処理剤収納容器10の収納容器本体101と開閉蓋103の 構造について説明する。図8は感光材料用処理剤収納容器10の開閉蓋103を 閉じた状態の斜視図、図9は感光材料用処理剤収納容器10の開閉蓋103のロ ックを解除した状態の斜視図、図10は感光材料用処理剤収納容器10の開閉蓋 103を開く状態の斜視図である。
【0038】 収納容器本体101の開口部101Fから外方に形成する突出部位を構成する フランジ1001Sの外側両側面には、レール部101Rが形成されている。開 閉蓋103のガイド部103Aには、収納容器本体101のフランジ1001S が嵌合するロック部103Tと、フランジ1001Sをスライド可能にするガイ ド溝101Uとが設けられている。ロック部103Tは、ガイド部103Aのス ライド方向の両側の4箇所に形成された突起103B1によって形成され、この 突起103B1にフランジ1001Sに嵌合して圧接して係合保持される。この ロック部103Tが開閉蓋103のスライドを規制するロック手段Rを構成して おり、ロック部103Tにフランジ1001Sを嵌合させて開閉蓋103を閉じ ており、開閉蓋103をロックする構造が簡単である。
【0039】 開閉蓋103のガイド部103Aには、スライド方向にテーパ部103Cが形 成されており、感光材料用処理剤収納容器10を感光材料処理装置500の収納 容器装填部501に装着するときに、収納容器装填部501に設けた押動部材5 02の受け部502Aにテーパ部103Cが当接することで、開閉蓋103をス ライド方向と直交方向に押動して移動し、これにより収納容器本体101のフラ ンジ1001Sが開閉蓋103のロック部103Tからガイド溝101Uに移動 してロックを解除し、開閉蓋103がスライド可能になる。この収納容器装填部 501に設けた押動部材502がロック解除手段Kを構成している。
【0040】 さらに感光材料用処理剤収納容器10を収納容器装填部501に装着すると、 押動部材502のストッパ部502Bに開閉蓋103のガイド部103Aの端部 が当接して、これにより開閉蓋103がスライド方向に押動されて移動し、収納 容器本体101の開口部101Fが開放され、この収納容器本体101の開口部 101Fから外方に形成する突出部位を構成するフランジ1001Sに後記する 弾性パッキン部材を圧接する。
【0041】 また、開閉蓋103の下部両端に突出した突起部103Bは、感光材料処理装 置500の収納容器装填部501の開閉規制部材に係合して開閉蓋103の自動 閉止するのに使用される。また、収納容器本体101の両側面には、ガイドピン 101Qが突出していて、収納容器装填部501のガイド溝に挿脱する。
【0042】 さらに、固定蓋102の背面102Aは、収納容器装填手段のバネ性を有する 押圧部材によって加圧されて、収納容器本体101は収納容器装填部501の基 準面に圧着される。または板バネが収納容器本体101のガイドピン101Qを 押圧することにより、収納容器本体101を基準面に圧着する。また、固定蓋1 02の背面102Aには、複数の識別突起部102Bが一体に形成されていて、 異なる固体処理剤を収容した他の感光材料用処理剤収納容器10の誤装填を防止 している。
【0043】 また、固定蓋102の背面102Aの内側には、緩衝効果のある衝撃緩和部材 (クッション片)102Cが一体に形成されていて、感光材料用処理剤収納容器 10の輸送または保管時における揺動や衝撃に対し、内包された固体処理剤Jが 破壊されるのを防いでいる。衝撃緩和部材102Cは固体処理剤と接触する部分 はR状にして、固体処理剤との接触を緩和することが望ましい。
【0044】 このように、感光材料用処理剤収納容器10が、感光材料用処理剤としての固 体処理剤を排出する開口部から外方に形成する突出部位を有し、この突出部位に 開閉蓋103をスライド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である 。また、開閉蓋103が感光材料処理装置500の収納容器装填部501への装 填により開き、特別の機構によらず収納容器装填部501により開閉蓋103を 容易に開くことができる。また、感光材料処理装置500の処理剤収納容器装填 部501に装着した状態で開閉蓋103が開放されるため、感光材料用処理剤が 吸湿し膨潤することが防止される。従って、膨潤して体積を増加した感光材料用 処理剤が、感光材料用処理剤収納容器10の容器内壁を閉塞して排出不良になる ことがなくなり、感光材料の処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化す るという問題の発生を抑えることができる。
【0045】 図11乃至図16は感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置の収納容 器装填部の他の実施例を示し、図11は感光材料用処理剤収納容器を感光材料処 理装置の収納容器装填部に装着する状態を示す側断面図、図12は感光材料用処 理剤収納容器の開閉蓋の開閉動作を説明する側面図、図13は供給手段の拡大断 面図である。
【0046】 まず、感光材料用処理剤収納容器33は、収納容器本体331と開閉蓋334 から構成されている。収納容器本体331の開口部から外方に形成する突出部位 がフランジ335により構成され、このフランジ335に開閉蓋334がスフラ イド可能に設けられている。
【0047】 次に、図11において、感光材料用処理剤収納容器33と収納容器装填部34 と、供給手段35および駆動手段36の動作を説明する。収納容器装填部34の 固定枠体341およびこれと一体をなすハウジング部材351および駆動手段3 6は感光材料処理装置の本体101の上部に固定されている。固定枠体341の 両側板部341Aの図示右端付近には、支軸342が突出していて、感光材料用 処理剤収納容器33を保持する容器保持部材343の両側に固定されたアーム部 343Aの下端付近の穴に嵌合し、容器保持部材343は支軸342を中心にし て揺動可能にしている。また、両側板部341Aとアーム部343Aとには、そ れぞれ固定ピン370,371が植設されていて、引張りばね344が張設され ているから、容器保持部材343は図示一点鎖線に示すように、ばね付勢されて 時計方向に揺動して、容器保持部材343の底部が、固定枠体341の図示右上 部に突出したストッパ部341Bに当接した左上りの位置で、容器保持部材34 3は停止し、感光材料用処理剤収納容器33を装填する前の状態を維持する。
【0048】 固定枠体341の両側板部341Aの左端付近は、立上がり341Cを有し、 ここに支軸342を中心にする円弧状のガイド溝341Dが穿設されている。感 光材料用処理剤収納容器33を収納容器装填部34の容器保持部材343に装填 して、容器保持部材343を支軸342を中心にして揺動させ、容器保持部材3 43の左端部を図示C方向に押し下げると、感光材料用処理剤収納容器33のガ イドピン332が、後述の収納容器装填部34の押圧部材343Cにより押圧さ れながらガイド溝341D内を進行する。このガイド溝341Dの最下部はL型 に曲げられたL字溝部341Eに形成し、ガイドピン332が押圧部材343C に付勢されてここのL字溝部341Eに進入したとき、感光材料用処理剤収納容 器33のフランジ335の前面は、供給手段35の入口部351Aに密接する。
【0049】 供給手段35は、ハウジング部材351と、このハウジング部材351の内周 面に回転可能に配置され、感光材料用処理剤収納容器33内の固体処理剤Jを入 口部351Aから一定量受容して出口部351Bに移動させるポケット部352 Aを有する回転可能な固体処理剤搬送部材(ロータ)352と、出口部351B を開閉可能にするシャッタ部材353とから構成されている。
【0050】 ハウジング部材351の入口部351Aの端面で開口の周縁には、枠状の弾性 パッキン部材358が埋設されていて、感光材料用処理剤収納容器33の排出す る開口部のフランジ335が入口部351Aに密接されたとき、外気を遮断して 防湿効果を高めている。
【0051】 次に、図12において、感光材料用処理剤収納容器33の開閉蓋334の開閉 動作を説明する。供給手段35のハウジング部材351の入口部の上方には、開 閉蓋334の開閉を規制する開閉規制部材355が固設されている。すなわち、 収納容器装填部34に装着した感光材料用処理剤収納容器33を初期位置(図示 一点鎖線)から図示C方向に押し下げ、中間位置(図示二点鎖線)に達すると、 開閉蓋334の突起部334Bは、開開規制部材355(355B)により下降 が阻止される。感光材料用処理剤収納容器33をさらに下方に揺動させると、開 閉蓋334は下方にいかない状態であるから、感光材料用処理剤収納容器33の 開口部は次第に開放されていく。感光材料用処理剤収納容器収33の下降が所定 位置に達して停止されると、開口部は全開されて、感光材料用処理剤収納容器3 3内の最前列の固体処理剤Jは供給手段35内に送り込まれる。図示実線はこの 全開状態を示す。
【0052】 次に、感光材料用処理剤収納容器33内の固体処理剤Jが順次消費されて皆無 になると、残量検知信号発生により、感光材料用処理剤収納容器33の交換操作 を行う。すなわち、感光材料用処理剤収納容器33を後方に引込めると、感光材 料用処理剤収納容器33および容器保持部材343は時計方向に回動して左端部 が上昇する。この上昇過程の前半で、開閉規制部材355Aは、開閉蓋334を 停留させ、感光材料用処理剤収納容器33の収納容器本体331のみが上昇され るから、開口部は開閉蓋334よって閉止状態になる。さらに、感光材料用処理 剤収納容器33が上昇する後半の過程では、この開口部の閉止状態のまま、上死 点である初期状態に戻される。従って、感光材料用処理剤収納容器内の固体処理 剤Jの粉が飛散することを防ぐ。さらに、メンテナンス等のため、固体処理剤J が残っている間に、容器を取り外す際にも開口部が閉じた状態で取出すことにな り、固体処理剤Jを落とすことがない。
【0053】 このように、感光材料用処理剤収納容器33が、感光材料用処理剤を排出する 開口部から外方に形成する突出部位を有し、この突出部位に開閉蓋334をスラ イド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である。また、開閉蓋33 4が感光材料処理装置の収納容器装填部34への装填により開き、特別の機構に よらず収納容器装填部34により開閉蓋334を容易に開くことができる。さら に、感光材料用処理剤収納容器33の突出部位を、感光材料処理装置の収納容器 装填部34に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段35の弾性パッキン部 材358に圧着する。これにより、感光材料処理装置の処理剤収納容器装填部3 4に装着し、開閉蓋334を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収 納容器33の開口部が密閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止 される。従って、膨潤して体積を増加した感光材料用処理剤が、感光材料用処理 剤収納容器33の容器内壁を閉塞して排出不良になることがなくなり、感光材料 の処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化するという問題の発生を抑え ることができる。
【0054】 図14は弾性パッキン部材の平面図、図15(a)は弾性パッキジ部材の図1 4のA−A線に沿う断面図、図15(B)は弾性パッキジ部材が圧着された状態 の断面図、図16(a)〜(e)は弾性パッキン部材の他の実施例の断面図であ る。図14及び図15に示すように、弾性パッキン部材358は矩形状で外周に 溝が設けられている。また、図16(a)〜(e)に示すように、他の実施例の 弾性パッキン部材358Aは矩形断面にV字状溝があり、弾性パッキン部材35 8Bは波形の断面形状をしている。また、弾性パッキン部材358Cは断面が、 楕円状形状をしている。弾性パッキン部材358DはV字状断面をしている。さ らに、弾性パッキン部材358Eは櫛状の断面形状をしている。
【0055】 このように、弾性パッキン部材の断面形状を、図15及び図16に示すように して、感光材料用処理剤収納容器の突出部位との圧着による弾性変形を促進する 部分を形成したから、弾性パッキン部材と突出部位との圧着が十分となり、良好 な防湿性が得られる。
【0056】 このように、図2乃至図10に示す感光材料用処理剤収納容器10を感光材料 処理装置に装填する実施例、また図11乃至図13に示す感光材料用処理剤収納 容器33を感光材料処理装置に装填する実施例において、感光材料処理装置に装 填した状態で、弾性パッキン部材を収納容器本体の開口部から外方に突出した突 出部位に圧接することにより、十分な防湿性を提供することが必要となる。
【0057】 そのために、図17の感光材料用処理剤収納容器の開口部の拡大断面図及び図 18の感光材料用処理剤収納容器の開口部の拡大正面図に示すように、感光材料 用処理剤収納容器10,33の収納容器本休の開口部から外方に突出した突出部 位Xの寸法及び弾性パッキン部材の形状が重要である。弾性パッキン部材の断面 を例えば、前記したようにV字状にすることにより、圧接したときに収納容器本 体の開口部から外方に突出した突出部位Xとの密着性が良好となる。
【0058】 また、十分な防湿性を得るには、収納容器本体の開口部から外方に突出した突 出部位Xの平面性と、弾性パッキン部材と突出部位Xとの圧着面積が重要である 。
【0059】 収納容器本体は、合成樹脂で、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカ ーボネート、ABS、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、アクリ ル、ナイロン、ポリエステル等で製作するのが望ましく、生産性、精度の点では 射出成形法で製作するのが好ましい。
【0060】 収納容器本体の開口部から外方に突出した突出部位Xの平均厚さDが0.5m mより小さいと突出部位Xの強度が弱く撓みが発生し、弾性パッキン部材と突出 部位Xとの圧着が不十分となる。
【0061】 また、肉厚が厚いと、金型内で樹脂が冷却固化したとき突出部位Xの表面が先 に冷却固化し突出部位Xの内部の冷却固化が遅れるため、表面が引っ張られ凹状 になり、ヒケが発生する。突出部位Xの平均厚さDが5mmより大きいと、この ヒケが問題となり、平面性が悪くなる。よって、弾性パッキン部材と突出部位X との圧着が不十分となり、良好な防湿性が得られなくなる。
【0062】 以上より、収納容器本体の開口部から外方に突出した突出部位Xの平均厚さD は0.5mm〜5mm、好ましくは1.2〜4mmが望ましい。
【0063】 また、突出部位Xの根元X1には撓み防止のため、1〜3mmのRを付加する と、防湿性に対し、より効果的である。
【0064】 弾性パッキン部材と突出部位Xとの圧着面積については、図15(b)におけ る弾性パッキン部材の圧着幅Aが重要で2mm以上、必要である。
【0065】 このため、図18に示すように、突出部位Xの長さL1,L2,L3,L4を 、開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出させて、弾性パッキン部材の圧 着幅が確保されるようにしており、突出部位Xの長さが短いと、弾性パッキン部 材と突出部位Xとの圧着部分から水分が侵入しやすくなる。
【0066】 固体処理剤Jを収容した感光材料用処理剤収納容器10,33は、感光材料処 理装置に装填時は、高温、高湿の環境で放置されるため、弾性パッキン部材と突 出部位Xとの圧着部分から水分が侵入するが、弾性パッキン部材の幅Aの寸法を 2mm以上にすることにより水分の侵入を低減し、良好な防湿性を提供すること ができる。
【0067】 図19は、突出部位Xと弾性パッキン部材との接触幅を0.5〜3.0mmま で変化させたときに、固体処理剤Jの直径が水分吸収により10%変化するのに 要した日数を示したものである。直径φ30.0の固体処理剤Jを感光材料用処 理剤収納容器に収容し、感光材料処理装置にセットし、40℃,80%の条件下 に放置してテストを行なった。
【0068】 収納本体容器は、 密度:0.960g/cm3、メルトフロー:40g/10 分の高密度ポリエチレンを使用して製作しており、突出部位Xの厚さDは2.2 mmである。
【0069】 図19より分かるように、突出部位Xの長さが少ないと、弾性パッキン部材と 突出部位Xとの圧着部分から水分が侵入しやすくなり、固体処理剤Jが水分を吸 収して寸法が大きくなり、感光材料処理装置への正確な供給ができなくなる。ユ ーザーでの使用内容を考えると、固体処理剤Jの直径が10%大きくなるのに必 要な日数は1週間以上が要望され、好ましくは10日以上である。
【0070】 よって、突出部位Xの長さL1〜L4は、弾性パッキン部材との接触幅が防湿 性が良好になる範囲になるようにすることが必要であり、少なくとも2mm以上 、望ましくは2.5mm以上、さらに望ましくは3mm以上にするのが良い。
【0071】
以上説明したように、請求項1記載の考案は、感光材料用処理剤収納容器の突 出部位を、感光材料処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用処理剤を供給 する供給手段の弾性パッキン部材に圧着するから、感光材料処理装置の処理剤収 納容器装填部に装着し、開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理 剤収納容器の開口部が密閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止 される。従って、膨潤して体積を増加した感光材料用処理剤が、容器内壁を閉塞 して排出不良になることがなくなり、感光材料の処理液能力の低下を防ぎ、感光 材料の品質が劣化するという問題の発生を抑えることができる。
【0072】 請求項2記載の考案は、感光材料用処理剤収納容器の突出部位に開閉蓋をスラ イド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である。また、開閉蓋が感 光材料処理装置の収納容器装填部への装填により開き、特別の機構によらず収納 容器装填部により開閉蓋を容易に開くことができ、また感光材料処理装置の処理 剤収納容器装填部に装着した状態で開閉蓋が開放されるため、感光材料用処理剤 が吸湿し膨潤することが防止される。従って、膨潤して体積を増加した感光材料 用処理剤が、容器内壁を閉塞して排出不良になることがなくなり、感光材料の処 理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化するという問題の発生を抑えるこ とができる。
【0073】 請求項3記載の考案は、感光材料用処理剤収納容器の突出部位に開閉蓋をスラ イド可能に設けており、開口部を開放する構造が簡単である。また、開閉蓋が感 光材料処理装置の収納容器装填部への装填により開き、特別の機構によらず収納 容器装填部により開閉蓋を容易に開くことができ、さらに、突出部位を、感光材 料処理装置の収納容器装填部に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾 性パッキン部材に圧着し、感光材料処理装置の処理剤収納容器装填部に装着し、 開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器の開口部が密 閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止される。従って、膨潤し て体積を増加した感光材料用処理剤が、容器内壁を閉塞して排出不良になること がなくなり、感光材料の処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化すると いう問題の発生を抑えることができる。
【0074】 請求項4記載の考案は、感光材料用処理剤収納容器の開口部から外方に形成す る突出部位を有し、開閉蓋を開放した状態では高湿度下で吸湿し膨潤しやすいが 、突出部位の平均肉厚が、0.5〜5mmであり、突出部位の平均厚さが0.5 mmより小さいと突出部位の強度が弱く撓みが発生し、弾性パッキン部材と突出 部位との圧着が不十分となり、また、突出部位の平均厚さが5mmより大きいと 、製造時にヒケが生じて平面性が悪くなるが、突出部位の平均肉厚が、0.5〜 5mmであり、例えば弾性パッキン部材と突出部位との圧着が十分となり、良好 な防湿性が得られる。
【0075】 また、突出部位が開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出しており、突 出部位の長さが少ないと、弾性パッキン部材と突出部位との圧着部分から水分が 侵入しやすくなるが、突出部位を開口部から、外方へ少なくとも2mm以上突出 させることで、水分の侵入を低減し、良好な防湿性を得ることができる。
【0076】 これにより、感光材料用処理剤が膨潤して体積を増加し、感光材料用処理剤が 容器内壁を閉塞することによる排出不良の発生を防止できる。このため、感光材 料用処理剤の補充を円滑に行なうことができ、これにより感光材料処理装置内の 処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が向上する。
【0077】 請求項5記載の考案は、感光材料用処理剤収納容器の開口部から外方に形成す る突出部位の根元に、1〜3mmのアールを形成したから、このアールによって 突出部位の撓みを抑えることができる。
【0078】 請求項6記載の考案は、感光材料用処理装置の収納容器装填部に、感光材料用 処理剤を処理槽に供給する供給手段を設けたから、供給手段の入口部に設けた弾 性パッキン部材に、感光材料用処理剤収納容器の突出部位を圧着して装填され、 開閉蓋を開放した状態の高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器の開口部が密 閉され、感光材料用処理剤が吸湿し膨潤することが防止される。従って、膨潤し て体積を増加した感光材料用処理剤が、容器内壁を閉塞して排出不良になること がなくなり、感光材料の処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化すると いう問題の発生を抑えることができる。
【0079】 請求項7記載の考案は、感光材料用処理装置の収納容器装填部に設けた開閉手 段により、感光材料用処理剤収納容器の突出部位にスライド可能に設けた開閉蓋 を感光材料用処理剤収納容器の装填により開くことができ、特別の機構によらず 容易に開くことができる。さらに、突出部位を、感光材料処理装置の収納容器装 填部に設けた感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧着し 、感光材料処理装置の処理剤収納容器装填部に装着し、開閉蓋を開放した状態の 高湿度下でも、感光材料用処理剤収納容器の開口部が密閉され、感光材料用処理 剤が吸湿し膨潤することが防止される。従って、膨潤して体積を増加した感光材 料用処理剤が、容器内壁を閉塞して排出不良になることがなくなり、感光材料の 処理液能力の低下を防ぎ、感光材料の品質が劣化するという問題の発生を抑える ことができる。
【0080】 請求項8記載の考案は、弾性パッキン部材に、感光材料用処理剤収納容器の突 出部位との圧着による弾性変形を促進する部分を形成したから、弾性パッキン部 材と突出部位との圧着が十分となり、良好な防湿性が得られる。
【図1】固体処理剤の各種形状を示した図である。
【図2】感光材料用処理剤収納容器を示す一部を破断し
た断面図を含む平面図でる。
た断面図を含む平面図でる。
【図3】感光材料用処理剤収納容器の側面図である。
【図4】感光材料用処理剤収納容器の全体斜視図であ
る。
る。
【図5】感光材料用処理剤収納容器の一部を破断して省
略した斜視図である。
略した斜視図である。
【図6】感光材料用処理剤収納容器の分解断面図であ
る。
る。
【図7】収納容器本体の排出開口部側から見た正面図で
ある。
ある。
【図8】感光材料用処理剤収納容器の開閉蓋を閉じた状
態の斜視図である。
態の斜視図である。
【図9】感光材料用処理剤収納容器の開閉蓋のロックを
解除した状態の斜視図である。
解除した状態の斜視図である。
【図10】感光材料用処理剤収納容器の開閉蓋を開く状
態の斜視図である。
態の斜視図である。
【図11】感光材料用処理剤収納容器を感光材料処理装
置の収納容器装填部に装着する状態を示す側断面図であ
る。
置の収納容器装填部に装着する状態を示す側断面図であ
る。
【図12】感光材料用処理剤収納容器の開閉蓋の開閉動
作を説明する側面図である。
作を説明する側面図である。
【図13】供給手段の拡大断面図である。
【図14】弾性パッキン部材の平面図である。
【図15】弾性パッキジ部材の図14のA−A線に沿う
断面図である。
断面図である。
【図16】弾性パッキン部材の他の実施例の断面図であ
る。
る。
【図17】感光材料用処理剤収納容器の開口部の周辺の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図18】感光材料用処理剤収納容器の開口部の周辺の
拡大正面図である。
拡大正面図である。
【図19】突出部位と弾性パッキン部材との接触幅を変
化させたときに、固体処理剤の直径が水分吸収により1
0%変化するのに要した日数を示したものである。
化させたときに、固体処理剤の直径が水分吸収により1
0%変化するのに要した日数を示したものである。
10,30 感光材料用処理剤収納容器 101,331 収納容器本体 103,334 開閉蓋 X 突出部位
Claims (8)
- 【請求項1】 感光材料用処理剤を収納可能な収納容器
本体に開閉蓋を備え、前記収納容器本体は前記感光材料
用処理剤を排出するための開口部を有する中空状をな
し、前記開口部から外方に形成する突出部位を有し、前
記突出部位は、感光材料処理装置の収納容器装填部に設
けた前記感光材料用処理剤を供給する供給手段の弾性パ
ッキン部材に圧着可能に構成したことを特徴とする感光
材料用処理剤収納容器。 - 【請求項2】 感光材料用処理剤を収納可能な収納容器
本体に開閉蓋を備え、前記収納容器本体は前記感光材料
用処理剤を排出するための開口部を有する中空状をな
し、前記開口部から外方に形成する突出部位を有し、前
記突出部位に、前記開閉蓋がスライド可能に設けられ、
この開閉蓋は感光材料処理装置の収納容器装填部への装
填により開閉可能に構成したことを特徴とする感光材料
用処理剤収納容器。 - 【請求項3】 感光材料用処理剤を収納可能な収納容器
本体に開閉蓋を備え、前記収納容器本体は前記感光材料
用処理剤を排出するための開口部を有する中空状をな
し、前記開口部から外方に形成する突出部位を有し、前
記突出部位に、前記開閉蓋がスライド可能に設けられ、
この開閉蓋は感光材料処理装置の収納容器装填部への装
填により開閉可能に構成し、前記突出部位は前記開閉蓋
が開いた状態で前記収納容器装填部に設けた前記感光材
料用処理剤を供給する供給手段の弾性パッキン部材に圧
着可能に構成したことを特徴とする感光材料用処理剤収
納容器。 - 【請求項4】 前記突出部位の平均肉厚が、0.5〜5
mmであり、前記突出部位が前記開口部から、外方へ少
なくとも2mm以上突出していることを特徴とする請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の感光材料用処理剤
収納容器。 - 【請求項5】 前記開口部から外方に形成する前記突出
部位の根元に、1〜3mmのアールを形成したことを特
徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の感光
材料用処理剤収納容器。 - 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれかに
記載の感光材料用処理剤収納容器が装填可能な収納容器
装填部を備え、この収納容器装填部に前記感光材料用処
理剤を処理槽に供給する供給手段を設け、この供給手段
の入口部に前記感光材料用処理剤収納容器の突出部位に
圧着可能な弾性パッキン部材を設けたことを特徴とする
感光材料用処理装置。 - 【請求項7】 前記請求項1乃至請求項5のいずれかに
記載の感光材料用処理剤収納容器が装填可能な収納容器
装填部を備え、この収納容器装填部に前記感光材料用処
理剤を処理槽に供給する供給手段を設けると共に、前記
突出部位にスライド可能に設けた開閉蓋を開閉する開閉
手段を設け、さらに前記供給手段の入口部に前記突出部
位に圧着可能な弾性パッキン部材を設けたことを特徴と
する感光材料用処理装置。 - 【請求項8】 前記弾性パッキン部材に、前記突出部位
との圧着による弾性変形を促進する部分を形成したこと
を特徴とする請求項6または請求項7に記載の感光材料
用処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994004202U JP3002541U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994004202U JP3002541U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3002541U true JP3002541U (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=43138505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994004202U Expired - Lifetime JP3002541U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 感光材料用処理剤収納容器及び感光材料処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002541U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3470780B2 (ja) | 1995-06-28 | 2003-11-25 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 処理剤補充装置 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP1994004202U patent/JP3002541U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3470780B2 (ja) | 1995-06-28 | 2003-11-25 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 処理剤補充装置 |
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