JPH0862150A - ディスク欠陥検査装置 - Google Patents

ディスク欠陥検査装置

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JPH0862150A
JPH0862150A JP6202374A JP20237494A JPH0862150A JP H0862150 A JPH0862150 A JP H0862150A JP 6202374 A JP6202374 A JP 6202374A JP 20237494 A JP20237494 A JP 20237494A JP H0862150 A JPH0862150 A JP H0862150A
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Yoshinaga Yanagisawa
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    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスクなどのディスクの欠陥検出が正確
且つ簡単に行える検査装置を提供する。 【構成】 ディスク1を回転させる回転駆動手段2と、
レーザ光を所定の走査状態で回転駆動手段2により回転
したディスク1に照射するレーザ照射光学手段11〜1
7と、ディスク1よりの反射光を検出するセンサ23,
25,27と、このセンサ23,25,27の出力信号
がレーザ光の走査に連動して発生するアドレスデータと
共に書込まれるメモリとを備え、このメモリに書込まれ
たディスクの各アドレス位置のセンサ出力と、この位置
の近傍のセンサ出力とを読出し、近傍のセンサ出力と中
心となるアドレス位置のセンサ出力との空間的な差に基
づいて不良検出を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスクや光
磁気ディスクなどの光学的にデータの記録や再生が行わ
れるディスクの検査に適用して好適なディスク欠陥検査
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を利用して光学的にデータの記
録や再生が行われる光ディスクは、ディスクの製造時
に、信号記録面やディスク表面が所定の状態であるか
(即ち平滑であるか)検査することが行われている。従
来のこのディスク検査としては、例えば光ディスクの信
号記録面にレーザ光を照射して、このレーザ光の反射光
の光量を検出し、一定量以上の反射光量の変化があった
とき、信号記録面に何らかの欠陥があると判断するよう
にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
反射光量の検出だけでは、ディスクの欠陥発生状態を細
かく識別することは出来ない不都合があった。即ち、信
号記録面に凸凹等の何らかの欠陥があると判断すること
は出来ても、この凸状態か凹状態の識別や、この凸凹の
高さなどを検出することは困難であった。また、場合に
よっては反射光量自体には殆ど変化がないがビーム形状
が歪む欠陥(ディスク表面の凸凹等)もあり、このよう
な欠陥の検出は困難であった。
【0004】なお、反射光量の検出感度を高くすれば
(即ち微小な反射光量の変化でも欠陥と判断させる)、
このようなディスク表面の凸凹等も検出できるが、この
ように検出感度を高くすると、ディスク表面の汚れによ
っても欠陥と判断されてしまい、良品を不良品と誤判定
してしまう事態が発生してしまう。
【0005】このため、例えばディスク1枚に記録され
るデータを予め全てメモリ側に記憶させておき、検査す
るディスクより読出したデータをメモリに記憶されたデ
ータと逐次比較させることで、検査する各ディスク毎に
完全な検査が可能になるが、このような検査は、検査装
置が大容量のメモリを必要とすると共に、検査に時間が
かかり、実用的ではない。
【0006】本発明はかかる点に鑑み、光ディスクなど
のディスクの欠陥検出が簡単な装置で正確に行えるよう
にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、ディスク1を回転させる回転駆動手段2
と、レーザ光を所定の走査状態で回転駆動手段2により
回転したディスク1に照射するレーザ照射光学手段11
〜17と、ディスク1よりの反射光を検出するセンサ2
3,25,27と、このセンサ23,25,27の出力
信号がレーザ光の走査に連動して発生するアドレスデー
タと共に書込まれるメモリとを備え、このメモリに書込
まれたディスクの各アドレス位置のセンサ出力と、この
位置の近傍のセンサ出力とを読出し、近傍のセンサ出力
と中心となるアドレス位置のセンサ出力との差に基づい
て不良検出を行うようにしたものである。
【0008】また、この場合にセンサ出力で、反射光
量,直接反射光量,回折率,複屈折,回折光量,ラジア
ルスキュー,タンジェンシャルスキューの少なくともい
ずれか1つを検出するようにしたものである。
【0009】また、それぞれの場合にレーザ照射光学手
段は、レーザ光源11と、このレーザ光源11より照射
されたレーザ光をスキャンするための回転ミラー12
と、スキャンされたレーザ光を平行スキャン光にしてデ
ィスクに照射するコリメートレンズ13とで構成させ、
ディスク1より反射された光を集光レンズ22,24又
は26を介してセンサ23,25又は27に供給するよ
うにしたものである。
【0010】また、それぞれの場合に近傍のセンサ出力
として、中心の基準となるセンサ出力に対し、ディスク
の円周方向に前及び後のアドレス位置のセンサ出力と、
ディスクの径方向に左及び右のアドレス位置のセンサ出
力としたものである。
【0011】さらに、この前後左右のセンサ出力を得る
場合にディスクの円周方向に前及び後のアドレス位置
を、ディスクの内周側と外周側とで変化させ、中心の基
準となるセンサ出力の検出位置から前及び後のアドレス
位置のセンサ出力の検出位置までの距離を、ディスクの
内外周でほぼ一定となるようにしたものである。
【0012】
【作用】本発明によると、ディスクに照射したレーザ光
の反射光により、ディスクの状態が正常か否か判断でき
るが、この場合に各反射位置の近傍の状態との比較で判
断でき、正確な判断が可能になる。
【0013】また、センサ出力で、反射光量,直接反射
光量,回折率,複屈折,回折光量,ラジアルスキュー,
タンジェンシャルスキューの少なくともいずれか1つを
検出するようにしたことで、それぞれの状態が適正か否
か判断できるようになる。
【0014】また、平行スキャン光にして光ディスクに
照射して、光ディスクより反射された光をセンサに供給
するようにしたことで、平行スキャン光で広い面積のス
キャンが一度に行え、ディスク全体を効率良く検査でき
るようになる。
【0015】また、近傍のセンサ出力として、中心の基
準となるセンサ出力に対し、ディスクの円周方向に前及
び後のアドレス位置のセンサ出力と、ディスクの径方向
に左及び右のアドレス位置のセンサ出力としたことで、
中心の基準となるセンサ出力が、前後左右4箇所のセン
サ出力と比較され、より正確な判断が可能になる。
【0016】また、ディスクの円周方向に前及び後のア
ドレス位置を、ディスクの内周側と外周側とで変化さ
せ、中心の基準となるセンサ出力の検出位置から前及び
後のアドレス位置のセンサ出力の検出位置までの距離
を、ディスクの内外周でほぼ一定となるようにしたこと
で、ディスクの内外周でほぼ一定の条件で検査ができる
ようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て説明する。
【0018】図1は本例の光ディスク検査装置の構成を
示す図で、図中1は被検査物としての光ディスクを示
し、この光ディスク1は透明な樹脂で形成され、内部に
金属膜などの信号記録面1aが存在する。そして、この
信号記録面1aにレーザ光を照射することで、信号記録
面1aにピットなどで記録されたデータが読出される。
本例の光ディスク検査装置は、この光ディスク1の欠陥
の検査を行うもので、スピンドルモータ2により回転駆
動される。そして、半導体レーザ等より構成されるレー
ザ源11より検査用のレーザ光を光ディスク1の信号記
録面1aに照射する。
【0019】この場合、本例においては、レーザ源11
が発するレーザ光を、回転ミラー12にて反射させる。
この回転ミラー12は、側面に複数の平面ミラー12a
が一定間隔で取付けられたポリゴンミラーと称されるも
ので、一定速度で回転駆動される。そして、この回転ミ
ラー12の回転で、各平面ミラー12aからの反射光が
所定角度θに振り分けられる。そして、最も一端側に振
り分けられたレーザ光が到達する位置及び最も他端側に
振り分けられたレーザ光が到達する位置に、それぞれ受
光センサ14及び15を配置し、このセンサ14,15
でレーザ光の掃引状態を検出する。
【0020】そして、この所定角度θに振り分けられた
反射光が到達する位置にコリメータレンズ13を配置
し、このコリメータレンズ13で平行に掃引されるレー
ザ光に変換する。そして、この平行掃引レーザ光を、ビ
ームスプリッタ16と1/4波長板17を通過させて円
偏光とし、この円偏光の平行掃引レーザ光をディスク1
に所定角度で照射させる。このときには、図1に示すよ
うに、平行に振り分けられたレーザ光の入射位置が、デ
ィスク1の半径方向(ディスク1に破線の矢印L 0 で示
す方向)に沿って変化するようにしてある。
【0021】そして、ディスク1の表面1bから入射し
て信号記録面1aで反射する光が生じるが、この反射光
としては、直接反射光と回折反射光とに分かれる。ま
ず、直接反射光について説明すると、ディスク1の信号
記録面1aで直接反射した平行掃引レーザ光を、偏光解
析用ビームスプリッタ21に入射させる。そして、この
偏光解析用ビームスプリッタ21の通過光を、集光レン
ズ22で一点に集光させ、この集光される位置(即ちレ
ンズ22の焦点位置)に、第1の受光センサ23を配置
する。この第1の受光センサ23には、受光量及び光位
置が検出できるものが使用される。
【0022】また、偏光解析用ビームスプリッタ21で
反射した光を、集光レンズ24で一点に集光させ、この
集光される位置に、第2の受光センサ25を配置する。
【0023】そして、ディスク1の信号記録面1aで反
射した回折反射光を、集光レンズ26で一点に集光さ
せ、この集光される位置に、第3の受光センサ27を配
置する。なお、それぞれの受光センサ23,25,27
は、レーザ光の受光光量に応じた検出出力が得られるセ
ンサである。
【0024】次に、各受光センサの検出出力の処理につ
いて図2を参照して説明する。
【0025】まず、第3の受光センサ27の検出信号
を、端子27aから増幅器31に供給し、この増幅器3
1の後段に増幅器32を接続し、増幅器32の出力を、
回折光量の検出データとする。
【0026】また、第2の受光センサ25の検出信号
を、端子25aから増幅器34に供給し、この増幅器3
4の出力を加算器35に供給する。加算器35では、後
述する増幅器56の出力(この増幅器56の出力には第
1の受光センサ23の出力が得られる)との加算処理を
行い、加算出力を増幅器36,37を介して出力させ
て、直接反射光量の検出データとする。
【0027】また、増幅器32の出力と増幅器37の出
力とを加算器33で加算処理し、加算出力を増幅器38
を介して出力させ、反射光量の検出データとする。
【0028】また、増幅器31の出力と増幅器36の出
力とを除算器39に供給し、両出力の除算処理を行い、
除算出力を回折率の検出データとする。
【0029】また、増幅器34の出力と後述する増幅器
56の出力とを減算器40に供給し、この減算器40で
両出力の差を求める減算処理を行う。そして、この減算
出力を増幅器41を介して除算器42に供給すると共
に、増幅器36の出力を除算器42に供給し、両出力の
除算処理を行い、除算出力を複屈折の検出データとす
る。
【0030】また、第1の受光センサ23の4つのセン
サ出力を、端子23a,23b,23c,23dに供給
する。この場合、端子23aと端子23bに得られる出
力が、ディスクの円周方向の位置が得られる出力で、端
子23cと端子23dに得られる出力が、ディスクの径
方向の位置が得られる出力である。そして、各端子23
a,23b,23c,23dの出力を、増幅器51,5
2,61,62を介して加算器55に供給して加算処理
させ、加算出力を増幅器56を介して加算器35及び減
算器40に供給し、上述した反射光量などの各検出デー
タの作成に使用する。
【0031】また、端子23a,23bの出力を、増幅
器51,52を介して加算器53に供給して加算処理
し、加算出力を増幅器57を介して除算器59に供給す
る。そして、増幅器51,52の出力を減算器54に供
給し、減算出力を増幅器58を介して除算器59に供給
する。そして、除算器59で増幅器57,58の出力を
除算処理し、除算出力を増幅器60を介して出力させ、
タンジェンシャルスキューの検出データとする。
【0032】また、端子23c,23dの出力を、増幅
器61,62を介して加算器63に供給して加算処理
し、加算出力を増幅器65を介して除算器67に供給す
る。そして、増幅器61,62の出力を減算器64に供
給し、減算出力を増幅器66を介して除算器67に供給
する。そして、除算器67で増幅器65,66の出力を
除算処理し、除算出力を増幅器68を介して出力させ、
ラジアルスキューの検出データとする。
【0033】また、回転ミラー12で振り分けられたレ
ーザ光の掃引状態を検出するセンサ14及び15の出力
を、端子14a及び15aからアンプ71及び72を介
してタイミング生成回路73に供給し、レーザ光の掃引
状態の周期に連動したタイミング信号を生成させる。
【0034】次に、このようにしてセンサの出力から生
成された各検出データを使用して、欠陥検出を行う不良
箇所検出部の構成について、図3を参照して説明する。
【0035】図3において、81はアドレス発生回路を
示し、このアドレス発生回路81はカウンタを備えると
共に、センサ14及び15の出力に基づいて生成された
タイミング信号が供給され、このタイミング信号に同期
してカウンタのリセットが行われるようにしてあり、カ
ウンタの出力をアドレス信号として出力する。
【0036】そして、このアドレス信号を各不良検出回
路82,83‥‥88に供給する。このそれぞれの不良
検出回路82〜88は、同一の回路とされるが、供給さ
れる検出データがそれぞれ異なるデータとされ、供給さ
れる検出データの不良検出を行う。即ち、反射光量の検
出データが供給される反射光量不良検出回路82と、直
接反射光量の検出データが供給される直接反射光量不良
検出回路83と、回折率の検出データが供給される回折
率不良検出回路84と、複屈折の検出データが供給され
る複屈折不良検出回路85と、回折光量の検出データが
供給される回折光量不良検出回路86と、ラジアルスキ
ューの検出データが供給されるラジアルスキュー不良検
出回路87と、タンジェンシャルスキューの検出データ
が供給されるタンジェンシャルスキュー不良検出回路8
8とを備える。
【0037】そして、それぞれの不良検出回路82〜8
8は、検出データをデジタルデータに変換するアナログ
/デジタル変換器101と、この変換された検出データ
をアドレスデータと共に記憶するメモリ102と、メモ
リ102に記憶されたデータの演算処理で不良判定を行
う演算・比較回路103とを備える。この場合、メモリ
102は比較的小容量のメモリとされ、レーザ光がディ
スク上を半径方向に数回の掃引ラインの検出データを記
憶する。
【0038】ここで、各不良検出回路82〜88内の演
算・比較回路103の詳細を図4に示す。メモリ102
に記憶された検出データは、アドレス順に読出され、遅
延回路111,112,113に供給する。本例のメモ
リ102の書込みと読出しは図5に示すタイミングで行
われる。即ち、図5のAに示すように、1サイクル期間
が4分割されて、この1サイクル期間に3回の読出しと
1回の書込みが行われる。この1回の書込みは、検出デ
ータとアドレスデータの書込みである。そして、1サイ
クルの3回の読出しで読出されるデータについて説明す
ると、最初の1回目の読出しで、所定の掃引ラインの所
定アドレス(この読出しアドレスは1サイクル毎に1ア
ドレスずつ変化する)の検出データ(図5のBのデータ
1)を読出し、2回目の読出しで、この1回目に読出し
た掃引ラインの1ライン前(又は2ライン前)の掃引ラ
インの同じアドレスの検出データ(図5のBのデータ
2)を読出す。さらに、3回目の読出しで、1回目に読
出した掃引ラインの1ライン後(又は2ライン後)の掃
引ラインの同じアドレスの検出データ(図5のBのデー
タ3)を読出す。なお、3回の読出しの後の書込み期間
で書込まれるデータを、図5のBではデータ4としてあ
る。
【0039】そして、各サイクルの1回目に読出した検
出データを、遅延回路111を介してデータラッチ回路
121,122,123に供給する。ここで、この3個
のデータラッチ回路121,122,123のラッチタ
イミングを多少ずらしてあるり、ラッチ回路121を基
準にしてラッチ回路122のラッチタイミングを多少早
くしてあり、ラッチ回路123のラッチタイミングを多
少遅くしてある。また、各サイクルの2回目に読出した
検出データを、遅延回路112を介してデータラッチ回
路124に供給する。さらに、各サイクルの3回目に読
出した検出データを、遅延回路113を介してデータラ
ッチ回路125に供給する。
【0040】なお、ラッチ回路121でラッチされたデ
ータをDs,ラッチ回路122でラッチされたデータを
Da,ラッチ回路123でラッチされたデータをDb,
ラッチ回路124でラッチされたデータをDc,ラッチ
回路125でラッチされたデータをDdとする。これら
のデータDs,Da,Db,Dc,Ddは、図5のCに
示すように、データDs,Da,Dbが各サイクルの1
回目に読出した検出データより得られるデータで、デー
タDcが各サイクルの2回目に読出した検出データより
得られるデータで、データDdが各サイクルの3回目に
読出した検出データより得られるデータである。
【0041】このように構成することで、各ラッチ回路
121〜125にラッチされたデータDs,Da,D
b,Dc,Ddは、空間的に図6に示す状態に配置され
たデータとなる。即ち、ディスクの半径方向にレーザ光
を掃引して生じる掃引ラインL1,L2,L3‥‥が図
6に示すように形成され、ラインL4での検出データの
アナログ/デジタル変換器101でのサンプリングタイ
ミングが×で示すタイミングであるとする。このとき、
ラインL4上のあるデータDsがデータラッチ回路12
1でラッチされるとき、同じラインの1サンプル前のデ
ータDaがラッチ回路122にラッチされ、同じライン
の1サンプル後のデータDbがラッチ回路123にラッ
チされる。また、1ライン前のラインL3のデータDs
と同じアドレスのデータDcがラッチ回路124にラッ
チされる。さらに、1ライン後のラインL5のデータD
sと同じアドレスのデータDdがラッチ回路125にラ
ッチされる。
【0042】従って、データDsに対して左右前後のデ
ータDa,Db,Dc,Ddが同時にラッチされる。
【0043】なお、本例の場合には、内周寄りのデータ
をラッチするときには、メモリ102から前後のライン
のデータを読出すとき(図5のBのデータ2,3)、2
ライン前及び2ライン後のデータを読出し、ラッチ回路
124,125にラッチされるデータを2ライン前及び
後のデータとする。このようにすることで、図6の内周
寄りに示すように、内周寄りのデータDs′をメモリ1
02から読出しラッチ回路121にラッチさせるとき、
ラッチ回路124にラッチされるデータDc′は2ライ
ン前の同じアドレスのデータとなり、ラッチ回路125
にラッチされるデータDd′は2ライン後の同じアドレ
スのデータとなる。なお、ラッチ回路122,123に
ラッチされるデータDa′,Db′については、外周側
と同じように、1サンプル前及び後のデータとなる。
【0044】このように外周側と内周側とで前後のライ
ン数を変えることで、基準となるデータDs,Ds′に
対する前後左右のデータとの距離をほぼ同じにすること
ができる。即ち、外周側と内周側とで同じ前後のライン
のデータをラッチさせた場合には、内周側で各掃引ライ
ンの間隔が狭くなるので、前後のデータとの距離が狭く
なるが、本例のように外周側と内周側とでラッチさせる
ラインを変えることで、基準となるデータからほぼ同じ
距離だけ離れた前後左右の位置のデータを得ることがで
きる。
【0045】なお、外周側と内周側とでラッチさせる前
後のライン(即ちメモリから読出す前後のライン)の切
換えは、例えばメモリより読出す基準となるデータDs
のアドレスが、所定アドレスよりも内周側のアドレスの
とき、2ライン前又は後のデータを読出すように制御す
れば良い。
【0046】そして本例においては、このように各デー
タとその前後左右のデータとを使用して、不良検出を行
う。この不良検出を行う構成を再び図4を参照して説明
すると、データラッチ回路121にラッチされた中心の
データDsを比較器131に供給し、この検査装置のホ
ストコンピュータ(図示せず)側から供給される比較規
準データと比較し、規準データから外れたデータである
とき、該当するアドレス位置が不良であると判断して、
不良検出信号を出力する。
【0047】そして、中心のデータDsと、他のデータ
ラッチ回路122〜125にラッチされた周辺のデータ
Da,Db,Dc,Ddを演算回路132に供給し、周
辺のデータDa,Db,Dc,Ddと中心のデータDs
との空間的な差を算出する。このときには、次式〔数
1〕の演算が行われる。
【0048】
【数1】|Ds−Da|+|Ds−Db|+|Ds−D
c|+|Ds−Dd|
【0049】このようにして中心の検出データと周辺の
検出データとの空間的な差を算出することで、空間的微
分回路が形成されることになる。そして、この演算回路
132で算出された空間的な微分値を、比較器132に
供給し、この検査装置のホストコンピュータ側から供給
される比較規準データと比較し、規準データから外れた
データであるとき、該当するアドレス位置が不良である
と判断して、不良検出信号を出力する。
【0050】ここまでが図3に示す各不良検出回路82
〜88の構成であり、各不良検出回路82〜88で供給
される検出データの項目毎に、不良検出信号の出力が行
われる。そして、各不良検出回路82〜88が出力する
不良検出信号を、ゲート回路89に供給する。このゲー
ト回路89には、アドレス発生回路81からのアドレス
信号も供給され、不良検出信号とアドレス信号とをゲー
トタイミング信号によりゲートさせる。このゲートタイ
ミング信号は、図7に示すように、ホストコンピュータ
からメモリ92に供給されるゲート回路タイミング値
と、アドレス発生回路81からメモリ92に供給される
アドレス信号との比較により生成されるタイミング信号
で、検査するディスクに信号が記録される範囲(半径位
置)の検出信号だけを出力させるためのゲート処理がゲ
ート回路89で行われる。
【0051】そして、ゲート回路89が出力する不良検
出信号と、アドレス発生回路81が出力するアドレス信
号とを、FIFOメモリ(ファーストイン・ファースト
アウト・メモリ)90に供給する。このFIFOメモリ
90は、供給される不良検出信号とそのアドレス位置を
示すアドレス信号とを記憶して、記憶した順に出力する
メモリである。
【0052】そして、このメモリ90が出力する不良検
出信号及びアドレス信号を、この検査装置のホストコン
ピュータに供給する。このホストコンピュータ側では、
取り込んだ不良の種別毎に、径方向及び円周方向の不良
のサイズや面積の演算を行う。この場合、ディスクの径
の違いによる補正を行う。そして、この演算結果に基づ
いて、規定のサイズの不良の有無判定を行い、検査した
ディスクの合否判定を行う。
【0053】なお、ホストコンピュータ側からは、図3
に示すように、インターフェース回路91を介して、検
査装置内のメカ制御信号が供給され、この制御信号に基
づいてスピンドルモータ2,回転ミラー12の駆動など
の検査に必要な機構の駆動を行う。
【0054】このようにして行われるディスクの検査に
よると、各検査点での欠陥の有無の判断が、その検査点
の近傍の状態との空間的な差に基づいて行われるので、
正確な欠陥箇所の判断が可能になる。特に、光学的にコ
ントラストの低い不良の判定能力が大きく向上する。そ
して、このような正確な検査ができるにもかかわらず、
検出信号を記憶するメモリとしては、数本の掃引ライン
のデータを記憶する比較的小さな容量で良く、検査装置
の構成を簡単にすることができる。
【0055】そして本例の場合には、回転ミラーでディ
スクの半径方向に検査用のレーザ光を振り分けるて平行
スキャン光としたので、正確な欠陥箇所の判断が効率良
くできる。即ち、ディスクに形成されたトラック等に沿
って螺旋状にレーザ光を照射させる場合に比べ、ディス
クを1回乃至数回だけ回転させれば、ディスク全面の検
査ができ、短時間に正確且つ効率の良い検査ができる。
【0056】なお本例の場合には、検査点の近傍の状態
との空間的な差に基づいた欠陥検出(図4の比較器13
3での不良検出)と共に、各検査点の絶対的な状態に基
づいた欠陥検出(比較器131での不良検出)を行うよ
うにしたので、双方の欠陥検出に基づいたより正確な検
査ができる。
【0057】さらに本例の場合には、反射光量,直接反
射光量,回折率,複屈折,回折光量,ラジアルスキュ
ー,タンジェンシャルスキューを個別に検査するように
したので、より正確にディスクの状態を検査できる。
【0058】なお、上述実施例では外周側で中心となる
位置の検出データに対して1走査ライン前又は後の検出
データを得、内周側で中心となる位置の検出データに対
して2走査ライン前又は後の検出データを得るようにし
たが、より前後の走査ラインを変化させるようにしても
良い。
【0059】また、上述実施例では光ディスクの信号記
録面の状態を検出するようにしたが、ディスクの表面の
状態などの他の要因を検査するようにしても良い。
【0060】また、上述実施例では、内部に信号記録面
を有する光ディスクの検査装置に適用したが、磁性膜に
レーザ光でデータの記録を行う光磁気ディスクなどの他
の光学的に記録又は再生が行われるディスクの検査装置
にも適用できる。さらに、光学的に記録又は再生が行わ
れるディスク以外の記録方式のディスクの検査装置にも
適用できることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】本発明によると、ディスクに照射したレ
ーザ光の反射光により、ディスクの状態が正常か否か判
断できるが、この場合に各反射位置の近傍の状態との比
較で判断でき、正確な判断が可能になる。従って、セン
サ出力を記憶するメモリは、各反射位置とその近傍のセ
ンサ出力だけを記憶すれば良く、少ない容量のメモリを
使用した簡単な構成の検査装置で、正確な検査が可能に
なる。
【0062】また、センサ出力で、反射光量,直接反射
光量,回析率,複屈折,回析光量,ラジアルスキュー,
タンジェンシャルスキューの少なくともいずれか1つを
検出するようにしたことで、それぞれの状態が適正か否
か判断できるようになる。
【0063】また、平行スキャン光にして光ディスクに
照射して、光ディスクより反射された光をセンサに供給
するようにしたことで、平行スキャン光で広い面積のス
キャンが一度に行え、ディスク全体を効率良く検査でき
るようになり、1枚のディスクの検査に要する時間を短
縮することができる。
【0064】また、近傍のセンサ出力として、中心の基
準となるセンサ出力に対し、ディスクの円周方向に前及
び後のアドレス位置のセンサ出力と、ディスクの径方向
に左及び右のアドレス位置のセンサ出力としたことで、
中心の基準となるセンサ出力が、前後左右4箇所のセン
サ出力と比較され、より正確な判断が可能になる。
【0065】また、ディスクの円周方向に前及び後のア
ドレス位置を、ディスクの内周側と外周側とで変化さ
せ、中心の基準となるセンサ出力の検出位置から前及び
後のアドレス位置のセンサ出力の検出位置までの距離
を、ディスクの内外周でほぼ一定となるようにしたこと
で、ディスクの内外周でほぼ一定の条件で検査ができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光学系の構成を示す構成図
である。
【図2】一実施例による各センサの出力処理状態を示す
回路図である。
【図3】一実施例による不良箇所検出部の構成図であ
る。
【図4】一実施例による不良箇所検出回路の構成図であ
る。
【図5】一実施例によるメモリの書込み,読出し状態を
示すタイミング図である。
【図6】一実施例によるディスク上のサンプリング状態
を示す説明図である。
【図7】一実施例によるゲート制御及び不良検出信号の
出力部を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 11 レーザ源 12 回転ミラー 13 コリメータレンズ 14,15,23,25,27 受光センサ 16 ビームスプリッタ 17 1/4波長板 21 偏光解析用ビームスプリッタ 22,24,26 集光レンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクを回転させる回転駆動手段と、 レーザ光を所定の走査状態で上記回転駆動手段により回
    転したディスクに照射するレーザ照射光学手段と、 上記ディスクよりの反射光を検出するセンサと、 該センサの出力信号が上記レーザ光の走査に連動して発
    生するアドレスデータと共に書込まれるメモリとを備
    え、 該メモリに書込まれたディスクの各アドレス位置のセン
    サ出力と、この位置の近傍のセンサ出力とを読出し、近
    傍のセンサ出力と中心となるアドレス位置のセンサ出力
    との差に基づいて不良検出を行うようにしたディスク欠
    陥検査装置。
  2. 【請求項2】 上記センサ出力で、反射光量,直接反射
    光量,回折率,複屈折,回折光量,ラジアルスキュー,
    タンジェンシャルスキューの少なくともいずれか1つを
    検出するようにした請求項1記載のディスク欠陥検査装
    置。
  3. 【請求項3】 上記レーザ照射光学手段は、レーザ光源
    と、該レーザ光源より照射されたレーザ光をスキャンす
    るための回転ミラーと、スキャンされたレーザ光を平行
    スキャン光にしてディスクに照射するコリメータとで構
    成させ、 上記ディスクより反射された光を集光レンズを介して上
    記センサに供給するようにした請求項1又は請求項2記
    載のディスク欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 上記近傍のセンサ出力として、中心の基
    準となるセンサ出力に対し、ディスクの円周方向に前及
    び後のアドレス位置のセンサ出力と、ディスクの径方向
    に左及び右のアドレス位置のセンサ出力とした請求項1
    〜3のいずれか1項記載のディスク欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 上記ディスクの円周方向に前及び後のア
    ドレス位置を、ディスクの内周側と外周側とで変化さ
    せ、中心の基準となるセンサ出力の検出位置から前及び
    後のアドレス位置のセンサ出力の検出位置までの距離
    を、ディスクの内外周でほぼ一定となるようにした請求
    項4記載のディスク欠陥検査装置。
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