JPH0862032A - 計量コンベヤ用フィルタ及びそのフィルタ定数算出装置 - Google Patents

計量コンベヤ用フィルタ及びそのフィルタ定数算出装置

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JPH0862032A
JPH0862032A JP6217917A JP21791794A JPH0862032A JP H0862032 A JPH0862032 A JP H0862032A JP 6217917 A JP6217917 A JP 6217917A JP 21791794 A JP21791794 A JP 21791794A JP H0862032 A JPH0862032 A JP H0862032A
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filter constant
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孝橋  徹
Morihito Kamon
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 計量条件を設定することによって、その計量
条件の下で発生する定周期振動ノイズに対応するフィル
タ定数が自動的に選択されるようにする。 【構成】 まず、種々のフィルタ定数を記憶する(ステ
ップS302)。次に、被計量物14の重量や計量コン
ベヤ1の搬送速度V等の計量条件を設定する(ステップ
S304)。そして、この設定された計量条件に対応す
るフィルタ定数が、ステップS302において記憶した
フィルタ定数の中から選択されるように制御する制御信
号を出力し(ステップS306)、この制御信号に応じ
てフィルタ定数が選択される(ステップS308)。そ
して、ステップS308において選択されたフィルタ定
数を用いて、計量信号を濾波処理する(ステップS31
0)。従って、ステップS304において設定した計量
条件と同じ条件で計量することによって、この計量条件
の下で発生する定周期振動ノイズを除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば重量選別機等に
用いられる計量コンベヤのデジタル計量信号に含まれる
定周期振動ノイズを減衰させる計量コンベヤ用フィル
タ、及びそのフィルタ定数を算出するフィルタ定数算出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル秤(以下、秤と称す。)
の計量信号に含まれている定周期振動ノイズを減衰させ
る方法として、特公昭63−052684号公報に示さ
れるような方法がある。この方法は、定周期振動ノイズ
の減衰手段として移動平均フィルタを用い、定周期振動
ノイズの略整数周期分に相当するサンプリング数をこの
移動平均フィルタのフィルタ定数、即ちタップ数とする
ものである。即ち、この移動平均フィルタによって濾波
処理された計量信号は、定周期振動ノイズの略整数周期
分、例えば一周期分に相当するサンプリングデータの平
均値になるため、結果的に定周期振動ノイズ成分を除去
することができる。
【0003】そして、このフィルタ定数(タップ数)を
決定する方法として、特開平3−21826号公報に示
されるような方法がある。この方法では、減衰の対象と
する定周期振動ノイズを秤系の固有振動ノイズと定め、
この固有振動ノイズの周波数fを数1によって算出し、
この固有振動周波数fの逆数を固有振動ノイズ、即ち定
周期振動ノイズの周期Tとし、この周期Tの略整数周期
分、例えば1周期分に相当するサンプリング数をフィル
タ定数としている。
【0004】
【数1】 f=(1/2π)・{g・K/(WI +WT )}1/2 ここで、WI は初期荷重(計量部分の重量)、WT は被
計量物の荷重、gは重力加速度、Kはロードセルのばね
定数である。
【0005】従って、上記数1に、既知数であるWI
T 、g、Kの値を各々代入して固有振動周波数fを算
出し、この固有振動周波数fの逆数(1/f)である周
期Tの1周期分に相当するサンプリング数を求めること
によって、フィルタ定数を決定することができる。そし
て、このフィルタ定数を用いた移動平均フィルタで計量
信号を濾波処理することによって、固有振動ノイズ、即
ち定周期振動ノイズを減衰させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際の秤系に
おいては、上記数1のパラメータである初期荷重WI
ついては、計量載台の重量と、この計量載台とロードセ
ルとの接続金具の重量だけでなく、正確にはロードセル
自体の重量も一部含まれるため、この初期荷重WI の正
確な値を定めるのは非常に困難である。また、ロードセ
ルのばね定数Kについても、ロードセルだけでなく、秤
系を構成する部材、例えばロードセル支持金具、計量載
台とロードセルとの接続金具、計量載台自体等の有する
ばね定数も加わった秤系全体としてのばね定数になるた
め、その正確な値を定めるのは非常に困難である。従っ
て、これらの初期荷重WI 及びロードセルのばね定数K
については、近似的な値を代入せざるを得なくなるた
め、正確な固有振動周波数、ひいては適切なフィルタ定
数を算出することができなくなってしまう。これによっ
て、計量信号に含まれている固有振動ノイズ、即ち定周
期振動ノイズを十分に減衰させることができず、結果的
に、高い計量精度を得ることができないという問題があ
る。
【0007】また、秤、例えば計量コンベヤの計量信号
には、上記固有振動ノイズのみならず、ベルトプーリ等
のプーリや、このプーリを駆動するモータの回転によっ
て発生する振動ノイズ、また計量コンベヤ枠の捻じれ振
動によって発生する振動ノイズ等、種々の周波数成分を
有する定周期振動ノイズが重畳されている。従って、上
記従来技術のように、計量信号に含まれている秤系の固
有振動ノイズのみを減衰させても、それ以外の定周期振
動ノイズが存在しているため、これらの定周期振動ノイ
ズの影響によって高い計量精度を得ることができないと
いう問題がある。この問題を解決する手段として、従
来、時定数の非常に大きいローパスフィルタを設けた
り、移動平均フィルタリングを単に多重化していたが、
これによって、フィルタの応答遅れが大きくなると共
に、その度合いが大きいと計量信号の過渡応答部分のデ
ータ、即ち無効データも濾波処理の対称としてしまうた
め秤の計量精度を悪化させてしまうという問題がある。
【0008】本発明は、重量選別機等に用いられる計量
コンベヤの計量信号に含まれている定周期振動ノイズの
うち成分の大きいものは、秤系の固有振動ノイズの他
に、プーリやモータの回転によって発生する振動ノイ
ズ、及び計量コンベヤ枠の捻じれ振動によって発生する
振動ノイズが殆どであることに着目し、これらの定周期
振動ノイズ成分を減衰させる計量コンベヤ用フィルタ
と、そのフィルタ定数を算出するフィルタ定数算出装置
を提供することを目的とする。また、計量の際に、被計
量物の種類やコンベヤの搬送速度等の計量条件を設定す
ることによって、その計量条件に応じたフィルタ定数が
自動的に選択される計量コンベヤ用フィルタを提供する
ことも本発明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の計量コンベ
ヤ用フィルタは、定周期振動ノイズを含む計量信号を所
定のサンプリング周期でサンプリングしてデジタル化し
たデジタル計量信号に対し、上記定周期振動ノイズの略
整数周期分に相当する上記サンプリング数をフィルタ定
数として移動平均フィルタリングを行うことによって、
上記定周期振動ノイズを減衰させる計量コンベヤ用フィ
ルタにおいて、上記フィルタ定数を含む少なくとも1以
上の予め定めたフィルタ定数を記憶する記憶手段と、該
記憶手段に記憶されているフィルタ定数のうち所定のフ
ィルタ定数を制御信号に従って選択する選択手段と、該
選択手段が選択した上記所定のフィルタ定数を用いて上
記デジタル計量信号に対し移動平均フィルタリングを行
う濾波手段と、上記各定周期振動ノイズを発生させる計
量条件に対応する動作指令を設定入力する計量条件設定
手段と、上記動作指令に応じて上記各定周期振動ノイズ
の略整数周期分に相当する上記サンプリング数に対応す
るフィルタ定数を選択するように上記選択手段を制御す
る制御信号を出力する制御信号出力手段と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0010】第2の発明のフィルタ定数算出装置は、定
周期振動ノイズを含む計量信号を所定のサンプリング周
期でサンプリングしてデジタル化したデジタル計量信号
の、上記定周期振動ノイズを減衰させる計量コンベヤ用
フィルタのフィルタ定数を算出するフィルタ定数算出装
置において、上記計量コンベヤのプーリの回転周期の略
整数周期分に相当する上記サンプリング数を算出する第
1のサンプリング数算出手段と、該第1のサンプリング
数算出手段が算出した上記サンプリング数を第1のフィ
ルタ定数として出力する第1のフィルタ定数出力手段
と、上記プーリを駆動させるモータの回転周期の略整数
周期分に相当する上記サンプリング数を算出する第2の
サンプリング数算出手段と、該第2のサンプリング数算
出手段が算出した上記サンプリング数を第2のフィルタ
定数として出力する第2のフィルタ定数出力手段と、を
具備することを特徴とするものである。
【0011】第3の発明のフィルタ定数算出装置は、定
周期振動ノイズを含む計量信号を所定のサンプリング周
期でサンプリングしてデジタル化したデジタル計量信号
の、上記定周期振動ノイズを減衰させる計量コンベヤ用
フィルタのフィルタ定数を算出するフィルタ定数算出装
置において、上記定周期振動ノイズの周期を検出する周
期検出手段と、該周期検出手段が検出した上記周期の略
整数周期分に相当する上記サンプリング数を算出するサ
ンプリング数算出手段と、該サンプリング数算出手段が
算出した上記サンプリング数をフィルタ定数として出力
するフィルタ定数出力手段と、を具備することを特徴と
するものである。
【0012】第4の発明のフィルタ定数算出装置は、第
3の発明のフィルタ定数算出装置において、上記周期検
出手段が上記デジタル計量信号を入力すると共にこの入
力した信号に含まれている上記定周期振動ノイズのうち
最も振幅の大きい定周期振動ノイズの周期を検出する状
態に構成され、上記フィルタ定数出力手段の出力した上
記フィルタ定数を用いて上記周期検出手段に入力された
信号に対し移動平均フィルタリングを行う濾波手段と、
該濾波手段の濾波処理回数を計数する計数手段と、少な
くとも上記計数手段の計数が所定の数に達するまで上記
濾波手段によって濾波処理された信号を上記濾波処理前
のデジタル計量信号に替えて上記周期検出手段に帰還入
力させる帰還手段と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0013】第5の発明のフィルタ定数算出装置は、第
4の発明のフィルタ定数算出装置において、上記フィル
タ定数出力手段から出力される上記フィルタ定数の略総
和が予め定めた値以上であるか否かを判定する判定手段
を備え、上記帰還手段が、少なくとも上記計数手段の計
数が所定の数に達するまで又は上記判定手段が上記フィ
ルタ定数出力手段から出力される上記フィルタ定数の略
総和が上記予め定めた値以上であると判定するまで、上
記濾波手段によって濾波処理された信号を上記濾波処理
前のデジタル計量信号に替えて上記周期検出手段に帰還
入力させるように構成されたことを特徴とするものであ
る。
【0014】第6の発明のフィルタ定数算出装置は、第
3、第4又は第5の発明のフィルタ定数算出装置におい
て、上記周期検出手段が、上記定周期振動ノイズの周期
を検出する際、該定周期振動ノイズの極大値間または極
小値間の時間を測定することによって該定周期振動ノイ
ズの周期を決定することを特徴とするものである。
【0015】第7の発明のフィルタ定数算出装置は、第
3、第4又は第5の発明のフィルタ定数算出装置におい
て、上記周期検出手段が、上記定周期振動ノイズの周期
を検出する際、該定周期振動ノイズを含む信号の上記サ
ンプリングデータに対して複数の予め定めた上記サンプ
リング数分の移動平均フィルタリングを行い、該移動平
均フィルタリングされた後の各サンプリングデータ列の
うちバラツキの最も少ないサンプリングデータ列を算出
する上記移動平均フィルタリングに使用された上記サン
プリング数に対応する時間を、上記定周期振動ノイズの
周期とすることを特徴とするものである。
【0016】第8の発明のフィルタ定数算出装置は、第
3、第4又は第5の発明のフィルタ定数算出装置におい
て、上記周期検出手段が、上記定周期振動ノイズの周期
を検出する際、該定周期振動ノイズを含む信号の上記サ
ンプリングデータに対してフーリエ変換演算を行うこと
によって該定周期振動ノイズの存在する周波数を求め、
該周波数に対応する周期を、上記定周期振動ノイズの周
期とすることを特徴とするものである。
【0017】
【作用】第1の発明によれば、記憶手段に、少なくとも
1以上の予め定めたフィルタ定数が記憶されている。こ
こで、計量条件設定手段によって、被計量物の種類やコ
ンベヤの搬送速度等の計量条件に対応する動作指令を設
定すると、制御信号出力手段が、選択手段を制御する制
御信号を出力する。この選択手段は、制御信号に従っ
て、記憶手段に記憶されているフィルタ定数の中から、
上記計量条件によって発生する各定周期振動ノイズの1
周期分に相当する上記サンプリング数に対応するフィル
タ定数を選択する。そして、濾波手段が、この選択手段
によって選択されたフィルタ定数を用いてデジタル計量
信号の移動平均フィルタリングを行う。つまり、この濾
波手段は、デジタル計量信号に含まれている各定周期振
動ノイズの1周期分に相当するサンプリング数をフィル
タ定数、即ちタップ数として移動平均フィルタリングを
行っているので、上記各定周期振動ノイズの1周期分に
相当するサンプリングデータの平均値を得ることがで
き、これによって上記各定周期振動ノイズ成分を減衰さ
せることができる。
【0018】第2の発明によれば、第1のサンプリング
数算出手段が、計量コンベヤのプーリの回転周期の1周
期分に相当するサンプリング数を算出する。そして、第
1のフィルタ定数出力手段が、この第1のサンプリング
数算出手段によって算出されたサンプリング数を第1の
フィルタ定数として出力する。ここで、プーリの回転に
よって発生する定周期振動ノイズは、このプーリの重心
がその回転中心から偏心していることによって生じるた
め、このプーリの回転周期がこの定周期振動ノイズの周
期となる。従って、計量信号に対し、この第1のフィル
タ定数をタップ数とする移動平均フィルタリングを行う
ことによって、プーリの回転により発生する定周期振動
ノイズの1周期分に相当するサンプリングデータの平均
値が得られ、これによってプーリの回転により発生する
定周期振動ノイズ成分を減衰させることができる。
【0019】また、第2のサンプリング数算出手段が、
上記プーリを駆動させるモータの回転周期の1周期分に
相当するサンプリング数を算出する。そして、第1のフ
ィルタ定数算出手段が、この第2のサンプリング数算出
手段によって検出されたサンプリング数を第2のフィル
タ定数として出力する。ここで、モータの回転によって
発生する定周期振動ノイズは、このモータの重心がその
回転中心から偏心していることによって生じるため、こ
のモータの回転周期がこの定周期振動ノイズの周期とな
る。従って、計量信号に対し、この第2のフィルタ定数
をタップ数とする移動平均フィルタリングを行うことに
よって、モータの回転により発生する定周期振動ノイズ
の1周期分に相当するサンプリングデータの平均値が得
られ、これによってモータの回転により発生する定周期
振動ノイズ成分を減衰させることができる。
【0020】第3の発明によれば、周期検出手段が、デ
ジタル計量信号に含まれている定周期振動ノイズの周期
を検出し、サンプリング数算出手段が、この周期検出手
段によって検出された上記周期の1周期分に相当するサ
ンプリング数を算出する。そして、フィルタ定数出力手
段が、このサンプリング数算出手段によって算出された
サンプリング数をフィルタ定数として出力する。つま
り、このフィルタ定数は、デジタル計量信号に含まれて
いる定周期振動ノイズの1周期分のサンプリング数に相
当する。従って、デジタル計量信号に対して、このフィ
ルタ定数をタップ数とする移動平均フィルタリングを行
うことによって、減衰の対象としている定周期振動ノイ
ズの1周期分に相当するサンプリングデータの平均値を
得ることができ、これによって、定周期振動ノイズ成分
を減衰させることができる。
【0021】第4の発明によれば、上記周期検出手段
は、デジタル計量信号に含まれている定周期振動ノイズ
のうち最も振幅の大きい定周期振動ノイズの周期を検出
する。そして、この周期検出手段によって検出された上
記周期の1周期分に相当するサンプリング数がサンプリ
ング数算出手段によって算出され、このサンプリング数
算出手段によって算出されたサンプリング数がフィルタ
定数の1つとしてフィルタ定数出力手段から出力され
る。ここで、濾波手段が、フィルタ定数出力手段によっ
て出力されたフィルタ定数を用いて上記周期検出手段に
入力された信号に対して移動平均フィルタリングを行
う。そして、この濾波手段によって濾波処理された信号
は、濾波手段の濾波処理回数が計数手段によって少なく
とも所定の数、例えば減衰の対象とする定周期振動ノイ
ズの個数だけ計数されるまで、帰還手段によって、繰り
返し周期検出手段に帰還入力される。なお、これ以降、
周期検出手段は、上記デジタル計量信号に替えて、帰還
手段から帰還入力される信号、即ち濾波手段によって濾
波処理された信号に対してその処理を行う。
【0022】つまり、フィルタ定数出力手段からは、デ
ジタル計量信号に含まれている各定周期振動ノイズに対
応するフィルタ定数が、これらの定周期振動ノイズの振
幅の大きさの順に、上記計数手段の計数する所定の数だ
け、例えば減衰の対象とする定周期振動ノイズの個数だ
けのフィルタ定数が順次出力される。即ち、デジタル計
量信号に含まれている定周期振動ノイズの中でも振幅の
大きい秤系の固有振動ノイズ、プーリやモータの回転に
よって発生する振動ノイズ、及び計量コンベヤ枠の捻じ
れ振動によって発生する振動ノイズ等を減衰の対象とす
るフィルタ定数から順次出力される。これらのフィルタ
定数は、上記のように、デジタル計量信号に含まれてい
る各定周期振動ノイズの1周期分のサンプリング数に相
当する。従って、デジタル計量信号に対して、これらの
フィルタ定数をタップ数とする移動平均フィルタリング
を行うことによって、各定周期振動ノイズの1周期分に
相当するサンプリングデータの平均値を得ることがで
き、これによって、各定周期振動ノイズ成分を効率良く
減衰させることができる。
【0023】なお、濾波手段は、フィルタ定数出力手段
から出力されたフィルタ定数を用いて移動平均フィルタ
リングを行っているが、この移動平均フィルタリング
は、その原理から、減衰の対象とする周波数の近傍、及
びその周波数の整数倍、更にはその整数倍の周波数の近
傍の周波数成分に対しても比較的に大きい減衰特性を有
する。従って、もし、この濾波手段によって濾波処理さ
れる信号に、この濾波手段の減衰の対象とする定周期振
動ノイズの周波数の近傍、又はその周波数の整数倍、或
いはその整数倍の周波数の近傍に比較的大きな振幅を有
する他の定周期振動ノイズ成分が含まれているとして
も、この濾波手段の濾波処理によって、上記他の定周期
振動ノイズも、上記減衰の対象とする定周期振動ノイズ
と共に、無視できる程度の小さいレベルに減衰される。
よって、既に出力されているフィルタ定数によって十分
減衰させることのできる周波数成分に対して減衰特性を
有するフィルタ定数が、新たに出力されることはない。
つまり、同一の周波数成分に対して十分な減衰特性を有
するフィルタ定数が重複して出力されることはないの
で、不必要にフィルタ定数、即ちタップ数が増加するこ
とはない。
【0024】第5の発明によれば、判定手段が、フィル
タ定数出力手段が出力するフィルタ定数の略総和、即ち
全タップ数の略総和が予め定めた値以上であるか否かを
判定する。そして、少なくともこの判定手段によって全
タップ数の略総和が上記予め定めた値以上であると判定
されるか、又は上記計数手段が所定の数だけ計数するま
で、濾波手段によって濾波処理された信号は、帰還手段
によって周期検出手段に帰還入力され、その後の処理を
繰り返される。つまり、判定手段が、フィルタ定数出力
手段が出力するフィルタ定数との略総和が予め定めた値
以上であると判定した場合、これ以降、フィルタ定数は
出力されない。
【0025】第6の発明によれば、上記周期検出手段
は、定周期振動ノイズの極大値間または極小値間の時間
を測定し、この測定した時間を上記定周期振動ノイズの
周期としている。
【0026】第7の発明によれば、上記周期検出手段
は、まず、定周期振動ノイズを含む信号のサンプリング
データに対し、複数の予め定めたサンプリング数分、即
ちフィルタ定数で移動平均フィルタリングを行う。そし
て、これらの移動平均フィルタリングのうち、その出力
データ列のバラツキが最も少ない移動平均フィルタリン
グのフィルタ定数、即ちサンプリング数に対応する時間
を、上記定周期振動ノイズの周期としている。
【0027】第8の発明によれば、上記周期検出手段
は、定周期振動ノイズを含む信号のサンプリングデータ
に対してフーリエ変換演算を行うことによって、上記定
周期振動ノイズの存在する周波数を求め、この周波数に
対応する周期を上記定周期振動ノイズの周期としてい
る。
【0028】
【実施例】本発明に係る計量コンベヤ用フィルタの第1
実施例を図1及び図2を参照して説明する。図2は、計
量コンベヤを用いた秤の概略構成を示すブロック図であ
り、本第1実施例の計量コンベヤ用フィルタは、同図に
おける操作部と、表示部25と、I/O26と、演算制
御部27と、メモリ28とによって構成される。なお、
同図における1が計量コンベヤ、5は送り込みコンベ
ヤ、6は送り出しコンベヤであり、被計量物13、14
の搬送方向は矢印7、7に示す通りである。
【0029】ここで、この計量コンベヤ用フィルタの構
成要素の1つである操作部24は、オペレータがこの操
作部24を操作することによって、この計量コンベヤ用
フィルタの電源をON/OFFしたり、被計量物13、
14の種類や計量コンベヤ1の搬送速度等の計量条件を
入力する等、種々の命令や情報を入力することができる
ものである。
【0030】表示部25は、操作部24によって入力さ
れた命令内容や、被計量物13、14の計量結果等を表
示するものである。
【0031】I/O26は、操作部24から入力した種
々の命令やA/D変換器23を介して入力したデジタル
計量信号を演算制御部27に出力する機能と、演算制御
部27で算出した計量結果等を表示部25に出力する機
能とを備えている。
【0032】演算制御部27は、例えばマイクロコンピ
ュータ(CPU)やデジタル信号処理装置(DSP)等
によって構成されており、図1に示すフローチャートで
表されているプログラムに従って動作することによっ
て、選択手段、濾波手段、計量条件設定手段、及び制御
信号出力手段の有する各機能を果たすことができる。そ
してI/O26から送られてきたデジタル計量信号に対
しての処理を行い、被計量物13、14の計量値を算出
するものである。
【0033】メモリ28は、例えばROMやRAM等に
よって構成されており、種々のフィルタ定数を書き込ん
だり、削除することができ、記憶手段としての機能を果
たすものである。また、図1に示すフローチャートで表
されているプログラムについても、このメモリ28に記
憶されている。
【0034】次に、図1に示すフローチャートに従っ
て、この計量コンベヤ用フィルタの動作について説明す
る。まず、後述するフィルタ定数算出装置によって算出
された種々のフィルタ定数を記憶する(ステップS30
2)。ここで、計量コンベヤ1、即ちロードセル21か
ら出力される計量信号には、秤系の固有振動ノイズ、プ
ーリ2及びモータ4の回転により発生する回転ノイズ、
計量コンベヤ1枠の捻じれにより発生する振動ノイズ
等、比較的に振幅の大きい定周期振動ノイズが含まれて
おり、これらの定周期振動ノイズの振幅及び周波数成分
は、被計量物14の種類(重量)及び計量コンベヤ1の
搬送速度V等の計量条件の差異によって変化する。従っ
て、このステップS302においては、後述するフィル
タ定数算出装置によって算出されたこれらの様々な計量
条件の下で発生する上記各定周期振動ノイズに対応する
フィルタ定数を記憶する。なお、このステップS302
が、記憶手段に対応する。
【0035】次に、オペレータが、被計量物14の重量
や計量コンベヤ1の搬送速度V等の計量条件を設定する
(ステップS304)。なお、このステップS304
が、計量条件設定手段に対応する。
【0036】そして、この設定された計量条件に対応す
るフィルタ定数が、上記ステップS302において記憶
したフィルタ定数の中から選択されるように制御する制
御信号を出力し(ステップS306)、この制御信号に
応じてフィルタ定数が選択される(ステップS30
8)。なお、このステップS306及びステップS30
8が、各々制御信号出力手段及び選択手段に対応する。
【0037】そして、上記ステップS308において選
択されたフィルタ定数を用いて、デジタル計量信号を濾
波処理する(ステップS310)。なお、この選択され
たフィルタ定数は、上記計量条件の下で発生する定周期
振動ノイズの各1周期に相当するサンプリング数そのも
のであり、このステップS310においては、このサン
プリング数をタップ数として移動平均フィルタリングを
行う。従って、上記ステップS304においてオペレー
タが設定した計量条件と同じ条件で計量を行うことによ
って、この計量条件の下で発生する定周期振動ノイズを
除去することができる。このステップS310が、請求
項1に記載の濾波手段に対応する。
【0038】上記のように構成されているので、この計
量コンベヤ用フィルタは、計量する際に、被計量物14
の重量や計量コンベヤ1の搬送速度等の計量条件を入力
することによって、常に、上記計量条件の下で発生する
定周期振動ノイズを減衰させるべくフィルタ定数が自動
的に選択されるように構成されている。そして、この選
択されたフィルタ定数は、上記定周期振動ノイズの1周
期分に相当するサンプリング数そのものであるため、上
記定周期振動ノイズを効率よく減衰させることができ
る。従って、この計量コンベヤ用フィルタは、計量条件
に応じて、常に、確実かつ高速な濾波処理を行うことが
できるので、このフィルタを秤に適用することによっ
て、高精度かつ高速で計量を実現する秤を構成すること
ができる。
【0039】なお、本第1実施例において、計量条件の
1つとして、計量コンベヤ1の搬送速度Vを設定した
が、この搬送速度Vの代わりに、被計量物14の単位時
間当たりの計量個数を設定してもよい。即ち、搬送速度
Vにおいて、長さLの計量コンベヤ1によって単位時間
当たりに計量可能な被計量物14の個数をQとしたと
き、これらの関係はQ=V/Lになるので、計量条件の
1つとして、この単位時間当たりの計量個数Qを設定し
てもよい。もちろん、この場合、この計量個数Qから搬
送速度Vを算出する手順は、メモリ28に記憶されてお
り、演算制御部27がその動作を行う。
【0040】本発明に係るフィルタ定数算出装置の第2
実施例を図2から図13を参照して説明する。図2は、
計量コンベヤを用いた秤の概略構成を示すブロック図で
あり、本第2実施例のフィルタ定数算出装置は、同図に
示す秤そのものによって構成することができる。即ち、
この秤は、物品の重量を計量するという本来の秤として
機能できるのは勿論のこと、本来の秤として機能する際
に計量信号の濾波処理に用いるフィルタ定数を算出する
フィルタ定数算出装置としても機能することができるよ
うに構成されている。
【0041】この秤がフィルタ定数算出装置として機能
するとき、このフィルタ定数算出装置は、同図における
操作部24と、表示部25と、入出力インターフェース
(以下、I/Oという。)26と、演算制御部27と、
メモリ28とによって構成される。そして、最初に被計
量物13のサンプルデータ(以下、サンプルデータとい
う。)を採取し、このサンプルデータを基に、上記第1
実施例における計量コンベヤ用フィルタに適用するフィ
ルタ定数を算出する。なお、このサンプルデータとは、
実際に被計量物13を計量コンベヤ1に流し、このとき
ロードセル21から得られた計量信号を増幅器22で増
幅し、A/D変換器23でデジタル化したデジタル計量
信号であって、まだ上記第1実施例における計量コンベ
ヤ用フィルタによって濾波処理されていないデジタル計
量信号のことである。
【0042】ここで、このフィルタ定数算出装置の構成
要素の1つである操作部24は、オペレータがこの操作
部24を操作することによって、このフィルタ定数算出
装置の電源をON/OFFしたり、このフィルタ定数算
出装置にサンプルデータを採取する命令等の種々の命令
を入力したりすることができるものである。
【0043】表示部25は、操作部24によって入力さ
れた命令内容や、算出されたフィルタ定数等を表示する
ものである。
【0044】I/O26は、操作部24から入力した種
々の命令やA/D変換器23を介して採取したサンプル
データを演算制御部27に出力する機能と、演算制御部
27で算出したフィルタ定数の算出結果等を表示部25
に出力する機能とを備えている。
【0045】演算制御部27は、例えばマイクロコンピ
ュータ(CPU)やデジタル信号処理装置(DSP)等
によって構成されており、I/O26から送られてきた
サンプルデータの処理を行い、フィルタ定数を算出する
ものである。
【0046】メモリ28は、例えばROMやRAM等に
よって構成されており、サンプルデータ等の各種データ
を書き込んだり、削除することができる。また、このメ
モリ28には、図3に示すフローチャートで表されてい
るプログラムが記憶されており、演算制御部27は、こ
れらのプログラムに従ってフィルタ定数を算出すること
ができる。
【0047】次に、上記のように構成されているフィル
タ定数算出装置の動作手順を、図3に示すフローチャー
トに従って説明する。なお、図2に示す秤において、被
計量物14を計量コンベヤ1に流しているときにロード
セル21が出力する計量信号に含まれている定周期振動
ノイズのうち成分の大きいものは、秤系の固有振動ノイ
ズの他に、計量コンベヤ1のプーリ2の回転によって発
生する振動ノイズ、プーリ2の駆動用モータ4の回転に
よって発生する振動ノイズ、及び計量コンベヤ1枠の捻
じれ振動によって発生する振動ノイズが殆どである。従
って、本実施例では、主に、上記4種類の比較的に振幅
の大きい定周期振動ノイズ成分を減衰させる計量コンベ
ヤ用フィルタのフィルタ定数を算出する場合について説
明する。
【0048】まず、オペレータが操作部24から計量コ
ンベヤ1の搬送速度Vを設定する(ステップS2)。こ
こで、プーリ2の半径をr、回転数をf1 とし、V=r
・ω=r・2πf1 の関係から、プーリ2の回転周期T
1 を算出する(ステップS4)。この算出式は、数2で
表される。
【0049】
【数2】T1 =1/f1 =2πr/V
【0050】次に、このプーリ2の回転周期T1 に略相
当するサンプリング数n1 を算出する(ステップS
6)。このサンプリング数n1 は、アナログ計量信号を
デジタル化する際のサンプリング周期をτとすると、T
1 /τ≒n1 −1の関係から、数3によって算出され
る。なお、このステップS6が、第1のサンプリング数
算出手段に対応する。
【0051】
【数3】n1 ≒(T1 /τ)+1
【0052】ここで、計量コンベヤ1のプーリ2の回転
によって発生する振動ノイズは、プーリ2の重心がその
回転中心から偏心していることによって生じるため、プ
ーリ2の回転周期T1 がその定周期振動ノイズの周期と
なる。従って、このプーリ2の回転周期T1 に相当する
サンプリング数n1 をタップ数として移動平均フィルタ
リングを行うことによって、このプーリ2の回転により
発生する定周期振動ノイズの一周期分に相当するサンプ
リングデータの平均値が得られ、これによって、この定
周期振動ノイズ成分を除去することができる。つまり、
数3によって算出されたサンプリング数n1 が、このプ
ーリ2の回転によって発生する定周期振動ノイズを減衰
させることができる移動平均フィルタのフィルタ定数と
なる。よって、このサンプリング数n1 を、プーリ2の
回転によって発生する定周期振動ノイズに対応するフィ
ルタ定数として出力する(ステップS8)。なお、この
ステップS8が、第1のフィルタ定数出力手段に対応す
る。
【0053】なお、このフィルタ定数n1 をタップ数と
する移動平均フィルタは、減衰の対象としている定周期
振動ノイズ、即ちプーリ2の回転によって発生する振動
ノイズだけではなく、この振動ノイズの周波数の近傍、
及びその周波数の整数倍、更にはその整数倍の周波数の
近傍の周波数成分に対しても比較的に大きい減衰特性を
有する。従って、もし、このプーリ2の回転によって発
生する振動ノイズの周波数の近傍、又はその周波数の整
数倍、或いはその整数倍の周波数の近傍に比較的大きな
振幅を有する他の定周期振動ノイズ成分が存在している
としても、このフィルタ定数n1 をタップ数として移動
平均フィルタリングを行うことによって、プーリ2の回
転によって発生する振動ノイズは勿論のこと、上記他の
定周期振動ノイズについても無視できる程度の小さいレ
ベルに減衰させることができる。
【0054】次に、プーリ2と、このプーリ2とベルト
3によって回動自在に結合されているモータ4との回転
速度比をE、モータ4の回転数をf2 とし、f2 =E・
1の関係から、モータ4の回転周期T2 を算出する
(ステップS10)。この算出式は、数4で表される。
【0055】
【数4】T2 =T1 /E=2πr/EV
【0056】そして、このモータ4の回転周期T2 に略
相当するサンプリング数n2 を算出する(ステップS1
2)。このサンプリング数n2 は、T2 /τ≒n2 −1
の関係から、数5によって算出される。なお、このステ
ップS12が、第2のサンプリング数算出手段に対応す
る。
【0057】
【数5】n2 ≒(T2 /τ)+1
【0058】ここで、このモータ4の回転によって発生
する振動ノイズは、モータ4の重心がその回転中心から
偏心していることによって生じるため、モータ4の回転
周期T2 がその定周期振動ノイズの周期となる。従っ
て、このモータ4の回転周期T2 に相当するサンプリン
グ数n2 をタップ数として移動平均フィルタリングを行
うことによって、このモータ4の回転により発生する定
周期振動ノイズの一周期分に相当するサンプリングデー
タの平均値が得られ、これによって、この定周期振動ノ
イズ成分を除去することができる。つまり、数5によっ
て算出されたサンプリング数n2 が、このモータ4の回
転によって発生する定周期振動ノイズを減衰させること
ができる移動平均フィルタのフィルタ定数となる。よっ
て、このサンプリング数n2 を、モータ4の回転によっ
て発生する定周期振動ノイズに対応するフィルタ定数と
して出力する(ステップS14)。なお、このステップ
S14が、第2のフィルタ定数出力手段に対応する。
【0059】なお、このフィルタ定数n2 をタップ数と
する移動平均フィルタについても、モータ4の回転によ
って発生する振動ノイズだけではなく、この振動ノイズ
の周波数の近傍、及びその周波数の整数倍、更にはその
整数倍の周波数の近傍の周波数成分に対しても比較的に
大きい減衰特性を有する。従って、もし、このモータ4
の回転によって発生する振動ノイズの周波数の近傍、又
はその周波数の整数倍、或いはその整数倍の周波数の近
傍に比較的大きな振幅を有する他の定周期振動ノイズ成
分が存在しているとしても、このフィルタ定数n2 をタ
ップ数として移動平均フィルタリングを行うことによっ
て、モータ4の回転によって発生する振動ノイズは勿論
のこと、上記他の定周期振動ノイズについても比較的に
無視できる程度の小さいレベルに減衰させることができ
る。
【0060】次に、実際に被計量物14を計量コンベヤ
1上に流して上記ステップS2において設定した速度V
で搬送させ、このときの被計量物14の重量を計量す
る。そして、図4(a)に示すように、この計量によっ
て得られたアナログ計量信号Wをサンプリング周期τで
デジタル化し、このデジタル化した時系列の離散計量デ
ータを読み込み、そのうちW1 、W2 、・・・、WN
N個分のデータをサンプルデータとしてメモリ28に記
憶させる(ステップS16)。なお、このサンプルデー
タの読み込み開始のタイミングについては、フォトセン
サ15によって被計量物14が計量コンベヤ1上に載上
したことを検出した時点とする。
【0061】そして、図4(b)に示すように、このメ
モリ28に記憶されているデータ列W1 、W2 、・・
・、WN に対してフィルタ定数n1 で移動平均フィルタ
リングを行いデータ列W11、W21、W31・・・を求め、
更に、このデータ列W11、W21、W31・・・に対してフ
ィルタ定数n2 で移動平均フィルタリングを行いデータ
列W12、W22、W32・・・を求める(ステップS1
8)。そして、このステップS18において、サンプル
データW1 、W2 、・・・、WN に含まれているプーリ
2及びモータ4により発生する振動ノイズ成分、及びこ
れらの振動ノイズの周波数の近傍、またその周波数の整
数倍、更にはその整数倍の周波数の近傍に比較的大きな
振幅を有する他の定周期振動ノイズ成分が減衰される。
つまり、サンプルデータW1 、W2 、・・・、WN に対
し、フィルタ定数n1 、n2 で移動平均フィルタリング
した後のデータ列W12、W22、W32・・・に残っている
定周期振動ノイズ成分の殆どは、秤系の固有振動ノイズ
と、計量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生する振
動ノイズになる。(但し、秤系の固有振動ノイズ、又は
計量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生する振動ノ
イズの周波数が、プーリ2及びモータ4により発生する
振動ノイズの周波数の近傍、またその周波数の整数倍、
或いはその整数倍の周波数の近傍に存在する場合、これ
らの秤系の固有振動ノイズ、又は計量コンベヤ1枠の捻
じれ振動によって発生する振動ノイズも、このステップ
S18において減衰される。)
【0062】ここで、この秤系の固有振動ノイズと、計
量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生する振動ノイ
ズについても、上記と同様に、各々の1周期分に相当す
るサンプリング数をフィルタ定数として移動平均フィル
タリングを行うことによって除去できることが推測でき
る。そこで、まず、データ列W12、W22、W32・・・に
残っている定周期振動ノイズ成分、即ち秤系の固有振動
ノイズと、計量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生
する振動ノイズのうち、最も振幅の大きい定周期振動ノ
イズの周期Tm を算出する(ステップS20)。ここ
で、計量コンベヤ1枠の捻じれ振動により発生する振動
ノイズについては、計量コンベヤ1枠に剛性を持たせる
ような構造にすることによって、その振幅を秤系の固有
振動ノイズの振幅よりも小さく抑えることができる。従
って、このステップS20においては、まず最初に秤系
の固有振動ノイズの周期T3 が算出される。なお、この
ステップS20が、周期検出手段に対応する。また、こ
の周期Tm の算出方法の詳細については後述する。
【0063】そして、この定周期振動ノイズの周期Tm
に相当するサンプリング数nm 、即ちここでは秤系の固
有振動ノイズの周期T3 に相当するサンプリング数n3
を算出する(ステップS22)。なお、このサンプリン
グ数nm の算出式は、数6で表され、このステップS2
2が、サンプリング数算出手段に対応する。
【0064】
【数6】nm ≒(Tm /τ)+1
【0065】そして、このサンプリング数nm 、即ちこ
こではn3 を、秤系の固有振動ノイズに対応するフィル
タ定数として出力する(ステップS24)。なお、この
ステップS24が、フィルタ定数出力手段に対応する。
【0066】次に、ステップS18において、フィルタ
定数n1 、n2 で移動平均フィルタリングした後のデー
タ列W12、W22、W32・・・に対して、更に、ステップ
S24において出力されたフィルタ定数nm 、即ち、こ
こではn3 を用いて移動平均フィルタリングを行う(ス
テップS26)。従って、このステップS26において
移動平均フィルタリングを行った後のデータ列W13、W
23、W33・・・は、プーリ2及びモータ4により発生す
る振動ノイズと、秤系の固有振動ノイズとが減衰されて
いる。更に、これらの振動ノイズの周波数の近傍、及び
その周波数の整数倍、またその整数倍の周波数の近傍に
比較的大きな振幅を有する他の定周期振動ノイズ成分に
ついても減衰されている。よって、データ列W13
23、W33・・・に含まれている定周期振動ノイズのう
ち振幅の大きい定周期振動ノイズとしては、計量コンベ
ヤ1枠の捻じれ振動によって発生する振動ノイズのみが
残された状態になっている。(但し、計量コンベヤ1枠
の捻じれ振動によって発生する振動ノイズの周波数が、
プーリ2及びモータ4により発生する振動ノイズと、秤
系の固有振動ノイズとの周波数の近傍、またその周波数
の整数倍、或いはその整数倍の周波数の近傍に存在する
場合、この計量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生
する振動ノイズについてもここで同時に減衰される。)
なお、このステップS26が、請求項4に記載の濾波手
段に対応する。
【0067】そして、ステップS26における移動平均
フィルタリングの回数をカウントする(ステップS2
8)。ここで、この回数が所定の回数、例えばプーリ2
及びモータ4により発生する振動ノイズを除く定周期振
動ノイズのうち減衰の対象とする定周期振動ノイズ(秤
系の固有振動ノイズと計量コンベヤ1枠の捻じれ振動ノ
イズ)の数と同じ数だけの回数、即ち2回に達したとき
は、フィルタ定数の算出動作を終了する。一方、この回
数に達しないときは、ステップS30に進む。なお、こ
のステップS28が、計数手段に対応する。
【0068】次に、現時点で算出されているフィルタ定
数を用いた数7に示す条件が満足しているか否かを判定
する(ステップS30)。これは、図5に示すように、
このフィルタ定数算出手装置が算出した全てのフィルタ
定数を上記第1実施例における計量コンベヤ用フィルタ
に適用して多重移動平均フィルタリングを行う際に、そ
のタップ数が増加することによって、ロードセル21か
ら得られる計量信号WのサンプリングデータW1
2 、W3 、・・・のうち、同図のWN+1 以降のデータ
のように、被計量物14が計量コンベヤ1上に存在する
時間領域T以外のサンプリングデータについても濾波処
理の対象としてしまうことを防ぐためである。なお、数
7において、Lは計量コンベヤ1の長さ、lは計量コン
ベヤ1の搬送方向(矢印7の方向)における被計量物1
4の寸法、Vは計量コンベヤ1の搬送速度、Mは算出さ
れたフィルタ定数の全数である。そして、このステップ
S30が、判定手段に対応する。
【0069】
【数7】 N>n1 +n2 +・・・+nM −(M−1) ここで、N=(T/τ)+1 ∵ T=(L−l)/V
【0070】ここで、上記数7の条件が満足されないと
きは、フィルタ定数の算出動作を終了する。一方、数7
の条件が満足されるときは、ステップS26において移
動平均フィルタリングを行った後のデータ列W13
23、W33・・・を、ステップS18において二重移動
平均フィルタリングを行った後のデータ列W12、W22
32・・・に替えて、ステップS20に帰還入力させ
る。即ち、数7の条件が満足したときは、上記秤系の固
有振動ノイズに対応するフィルタ定数n3 を算出した手
順と同様に、ステップS20、S22、S24に従って
計量コンベヤ1枠の捻じれ振動によって発生する振動ノ
イズに対応するフィルタ定数n4 を算出する。従って、
ステップS30は、帰還手段にも対応する。
【0071】そして、上記ステップS20からステップ
S26までの動作は、ステップS28においてステップ
S26の移動平均フィルタリングの回数が所定の回数ま
でカウントされるか、即ち減衰の対象とする定周期振動
ノイズに対応するフィルタ定数が全て算出されるか、ま
たは、ステップS30において数7に示す条件が満足さ
れないと判定される、即ち出力された全てのフィルタ定
数を用いて多重移動平均フィルタリングを行う際に測定
誤差を招くような大きい応答遅れを生じてしまうと判定
されるまで繰り返される。
【0072】上記のように、本第2実施例のフィルタ定
数算出装置は、計量信号に含まれている定周期振動ノイ
ズ、例えばその中でも振幅の大きい秤系の固有振動ノイ
ズ、プーリ3及びモータ4の回転によって発生する定周
期振動ノイズ、計量コンベヤ1枠の捻じれ振動ノイズ等
の各周期の1周期分に相当するサンプリング数をフィル
タ定数として算出している。従って、計量信号に対し、
これらのフィルタ定数をタップ数として移動平均フィル
タリングを行うことによって、各定周期振動ノイズ成分
を効率よく除去することができる。つまり、各定周期振
動ノイズを確実に、かつ高速で減衰させることができる
移動平均フィルタのフィルタ定数を算出することができ
る。
【0073】また、少なくとも減衰の対象とする定周期
振動ノイズに対応するフィルタ定数を、振幅の大きい定
周期振動ノイズに対応するフィルタ定数から順次出力す
るように構成されている。従って、計量信号に含まれて
いる定周期振動ノイズのうち振幅の大きい定周期振動ノ
イズ、即ちプーリ3及びモータ4の回転によって発生す
る定周期振動ノイズ、秤系の固有振動ノイズ、計量コン
ベヤ枠の捻じれ振動によって発生する振動ノイズ等に対
応するフィルタ定数から確実に算出する。
【0074】つまり、本第2実施例において算出したフ
ィルタ定数n1 、n2 、n3 、n4をタップ数とする多
重移動平均フィルタを上記第1実施例における計量コン
ベヤ用フィルタに適用することによって、従来のフィル
タでは減衰の対象としなかったプーリ2及びモータ4の
回転によって発生する振動ノイズや、計量コンベヤ枠の
捻じれ振動によって発生する振動ノイズ等についても減
衰させることができる。
【0075】なお、1つのフィルタ定数は、それが本来
減衰の対象としている周波数成分の他に、この周波数の
近傍、またその周波数の整数倍、更にはその整数倍の周
波数の近傍の周波数成分に対しても減衰特性を有するの
で、上記の比較的に振幅の大きい定周期振動ノイズのう
ち複数の定周期振動ノイズが、ある1つのフィルタ定数
によって減衰される場合がある。このような場合がある
ので、必ずしも定周期振動ノイズの振幅の大きい順に各
定周期振動ノイズに対応するフィルタ定数が順次算出さ
れるとは限らない。従って、既に算出されたフィルタ定
数によって減衰させることのできる周波数成分に対して
減衰特性を有するフィルタ定数が、上記既に算出された
フィルタ定数とは別個に、即ち重複して算出されること
はない。これによって、不必要にフィルタ定数、即ちタ
ップ数が増加することを防ぐことができ、ひいては移動
平均フィルタリングの際の応答遅れを防止することがで
きる。
【0076】更に、このフィルタ定数算出装置が算出し
た全てのフィルタ定数によって多重移動平均フィルタリ
ングを行う際に、被計量物が完全に計量コンベヤ上に存
在している時間領域にあるサンプリングデータに対して
のみ、そのフィルタリング処理が行われるように、フィ
ルタ定数の総数、即ちタップ数を制限するように構成さ
れている。従って、上記第1実施例における計量コンベ
ヤ用フィルタに、このフィルタ定数算出装置が算出した
全てのフィルタ定数を適用しても、その応答遅れによっ
て秤の計量精度を悪化させてしまうということはない。
【0077】なお、本第2実施例においては、プーリ2
の回転によって発生する振動ノイズ、モータ4の回転に
よって発生する振動ノイズ、秤系の固有振動ノイズ、及
び計量コンベヤ1枠の捻じれ振動ノイズの4つの定周期
振動ノイズに対応するフィルタ定数を算出したが、上記
数7を満足する場合は、図3のステップS20からステ
ップS30を繰り返すことによって、更に多くのフィル
タ定数を算出してもよい。
【0078】さて、ここで、上記ステップS20におい
て、最も振幅の大きい定周期振動ノイズの周期Tm を算
出する方法について、その詳細をいくつか説明する。ま
ず、最初に、上記定周期振動ノイズのピーク値、即ち極
大値又は極小値を検出し、この各極大値間又は極小値間
の時間を算出することによって上記定周期振動ノイズの
周期を求める方法について、図6を参照すると共に、図
7から図9に示すフローチャートに従って説明する。な
お、図7における及びは図8における及びに、
また、図8における及びは図9における及びに
夫々つながる。そして、この図7から図9に示すフロー
チャートについても、メモリ28に記憶されており、こ
のメモリ28に記憶されている内容に従って演算制御部
27が処理を行う。また、上記定周期振動ノイズについ
ては、予め計量信号をシンクロスコープ等で測定するこ
とによって、その周期Tm の大まかな代表値TS を認識
しておく。
【0079】まず、演算処理に用いる各レジスタを初期
化する(ステップS102)。ここで、Wmax 及びW
min は極大値及び極小値記憶レジスタ、RA 及びRB
は極大値及び極小値取得タイミングレジスタ、Rは取得
タイミング一時記憶レジスタ、A及びBはRA 及び
B ’用アドレスポインタ、nはサンプリング数カウン
タである。そして、この初期化によって、定周期振動ノ
イズの極大値又は極小値を検出する動作に入るスタート
点S(サンプリング数n=0、データW0 のポイント)
が設定される。
【0080】次に、サンプリング数nを1個増加させて
(ステップS104)、この増加させたサンプリング数
nに対応するデータWn の値と、既に記憶されているW
maxの値とを比較する(ステップS106)。そして、
n がWmax よりも大きいとき、Wmax の値をWn の値
に更新すると共に、RA (ここではR0 )の値を現在の
サンプリング数nの値に更新する(ステップS10
8)。一方、Wn がWmaxよりも小さいとき、このWn
の値と、既に記憶されているWmin の値とを比較する
(ステップS110)。そして、Wn がWmin よりも小
さいとき、Wmin の値をWn の値に更新すると共に、R
B ’(ここではR0 ’)の値を現在のサンプリング数n
の値に更新する(ステップS112)。上記ステップS
104からステップS112までの動作は、サンプリン
グ数nのカウント値が、定周期振動ノイズの大まかな周
期TS に対応するサンプリング数NS (NS =(TS
τ)+1)の1/2から1の間、例えば3/4に達する
まで繰り返される(ステップS114)。
【0081】上記ステップS114までの動作によっ
て、サンプリング数n=0の時点から3/4NS の時点
まで(図6のP0 の領域)における定周期振動ノイズの
最大値(図6におけるWa )及び最小値(図6における
a')のうち、どちらか一方又は両方が検出される。即
ち、この時点においては、少なくともWmax に記憶され
ている値が極大値であるかまたはWmin に記憶されてい
る値が極小値であり、その時のタイミング(図6におけ
るa及びa’)がR0 及びR0 ’に各々記憶されてい
る。
【0082】そして、このR0 及びR0 ’に各々記憶さ
れている値が0であるか、即ちサンプリング数n=0に
おけるデータW0 が極大値又は極小値のいずれかである
かを判定する(ステップS116、118)。また、R
0 及びR0 ’に各々記憶されている値がどちらも0でな
いとき、即ちデータW0 が極大値又は極小値のどちらで
もないとき、R0 とR0 ’とを比較する(ステップS1
20)。そして、R0’=0であるか、またはR0 がR
0 ’よりも小さいとき、R0 に記憶されている値(図6
におけるa)が、スタート点Sから最初の極大値(図6
におけるWa )に対応するサンプリング数(タイミン
グ)であるため、これ以降、スタート点Sから2番目以
降の極大値(Wb 、Wc 、・・・)に対応するサンプリ
ング数を検出する動作に入る。一方、R0 =0である
か、またはR0 ’がR0 よりも小さいとき、R0 ’に記
憶されている値(図6におけるa’)が、スタート点S
から最初の極小値(図6におけるWa')に対応するサン
プリング数(タイミング)であるため、これ以降、スタ
ート点Sから2番目以降の極大値(Wb'、Wc'、・・
・)に対応するサンプリング数を検出する動作に入
る。
【0083】ここで、スタート点Sから2番目以降の極
大値Wb 、Wc 、・・・に対応するサンプリング数b、
c、・・・を検出する動作に入る場合について説明す
る。まず、R0 (図6におけるa)に対して更に3/4
S を加算した値(図6におけるa’’)を新たにサン
プリング数nに入力し、この値(a’’)をスタート点
Sから2番目の極大値を検出する動作に入るためスター
ト点とする(ステップS122)。そして、このサンプ
リング数n(a’’)に対応するデータWn (図6にお
けるWa'' )を新たにWmax に入力する(ステップS1
24)。
【0084】次に、サンプリング数nを1個増加させて
(ステップS126)、この増加させたサンプリング数
nに対応するデータWn の値と、既に記憶されているW
maxの値とを比較する(ステップS128)。そして、
n がWmax よりも大きいとき、Wmax の値をWn の値
に更新すると共に、このときのサンプリング数nの値を
Rに入力する(ステップS130)。一方、Wn がW
max よりも小さいときは、Wmax 及びRの値はそのまま
にしておく。上記ステップS126からステップS13
0までの動作は、サンプリング数nのカウント値が、現
在のRA 、即ちR0 に記憶されている値aに、3/2N
S を加算した値bに達するまで繰り返される(ステップ
S132)。
【0085】上記ステップS132までの動作によっ
て、サンプリング数n=a’’の時点から3/4NS
時点まで(図6のP1 の領域)における定周期振動ノイ
ズの極大値が検出される。即ち、この時点でWmax に記
憶されている値Wb がスタート点Sから2番目の極大値
であり、その時のタイミングbがRに記憶されている。
【0086】そして、この一時記憶レジスタであるRに
記憶されている値を極大値取得タイミングレジスタRA
に保存するために、そのアドレスポインタであるAの値
を1つ更新した後(ステップS134)、Rの値bをR
A 、即ちR1 に記憶する(ステップS136)。上記ス
テップS122からステップS136までの動作は、次
の極大値を検出するための領域(RA +3/2NS
が、例えばメモリ28に記憶されているサンプルデータ
数Nを越えない限り繰り返される(ステップS13
8)。従って、上記ステップS138までの動作によっ
て、定周期振動ノイズの極大値Wa 、Wb 、Wc 、・・
・が検出され、これらに対応するタイミングa、b、
c、・・・が各々R0 、R1 、R2 、・・・、Rm に記
憶される。そして、これらのタイミングR0 、R1 、R
2 、・・・、Rm のうち、隣り合うタイミングの差分の
平均Nm を算出する(ステップS140)。なお、この
算出式は、数8で表される。
【0087】
【数8】 {(Rm −Rm-1 )+(Rm-1 −Rm-2 )+・・・ ・・・+(R1 −R0 )}/m=Nm
【0088】上記数8によって算出されたNm は、定周
期振動ノイズの極大値間の時間、即ち周期Tm に対応す
るサンプリング数nm そのものである。つまり、このN
m を数9に示す式に代入することによって、定周期振動
ノイズTの周期Tm を求めることができる。
【0089】
【数9】Tm ≒(nm −1)τ=(Nm −1)τ
【0090】一方、ステップS116又はステップS1
20において、スタート点Sから2番目以降の極小値を
検出する動作に入った場合は、ステップS122aから
ステップS140aに従って処理する。なお、この処理
については、上記ステップS122からステップS14
0において、RA をRB ’に、Wmax をWmin に、Aを
Bに夫々置き換え、ステップS128においてWn >W
max としたのを、ステップS128aにおいてWn <W
min と置き換えたものであり、これ以外については同等
であるため、詳細な説明を省略する。なお、ステップS
140aにおいて、定周期振動ノイズの極小値Wa'、W
b'、Wc'、・・・に対応するタイミングR0 ’、
1 ’、R2 ’、・・・、Rm ’のうち、隣り合うタイ
ミングの差分の平均Nm を求める算出式は、数10で表
される。
【0091】
【数10】 {(Rm ’−Rm-1 ’)+(Rm-1 ’−Rm-2 ’)+・・・ ・・・+(R1 ’−R0 ’)}/m=Nm
【0092】従って、上記数10によっても、定周期振
動ノイズの極大値間の時間、即ち周期Tm に対応するサ
ンプリング数nm に等価なNm を算出することができ
る。
【0093】次に、定周期振動ノイズの極大値又は極小
値を検出する方法として、この定周期振動ノイズを含む
計量信号Wが単調に増加する領域と単調に減少する領域
との間に極大値が存在し、計量信号Wが単調に減少する
領域と単調に増加する領域との間に極小値が存在すると
いうことを基に、その極大値及び極小値を検出する方法
について、図10を参照しながら図11に示すフローチ
ャートに従って説明する。
【0094】まず、演算処理に用いる各レジスタを初期
化する(ステップS202)。ここで、Rは極大値取得
タイミング一時記憶レジスタ、R’は極大値取得タイミ
ング一時記憶レジスタ、Rc は極大値及び極小値取得タ
イミング記憶レジスタ、CはRc 用アドレスポインタ、
nはサンプリング数カウンタである。そして、この初期
化によって、定周期振動ノイズの極大値及び極小値を検
出する動作に入るスタート点S0 (サンプリング数n=
0、データW0 のポイント)が設定される。
【0095】次に、サンプリング数nにおけるサンプリ
ングデータWn の値、即ちここではステップS202の
初期化において設定されたサンプリング数n=0におけ
るサンプリングデータW0 の値を極大値記憶レジスタW
max 及び極小値記憶レジスタWmin に各々記憶する(ス
テップS204)。
【0096】そして、サンプリング数nを1個増加させ
て(ステップS206)、この増加させたサンプリング
数nに対応するデータWn の値と、既に記憶されている
max の値とを比較する(ステップS208)。そし
て、Wn がWmax よりも大きいとき、Wmax の値をWn
の値に更新すると共に、Rの値を現在のサンプリング数
nの値に更新する(ステップS210)。一方、Wn
max よりも小さいとき、このWn の値と、既に記憶さ
れているWmin の値とを比較する(ステップS21
2)。そして、Wn がWmin よりも小さいとき、Wmin
の値をWn の値に更新すると共に、R’の値を現在のサ
ンプリング数nの値に更新する(ステップS214)。
【0097】上記ステップS206からステップS21
4までの動作は、最初にWn がある回数(K回)以上連
続して増加した上で引き続きある回数(K回)以上連続
して減少するか、即ちステップS208における条件
(Wn >Wmax )がK回以上成立した上で引き続きステ
ップS212における条件(Wn <Wmax )がK回以上
成立するか、或いは、最初にWn がある回数(K回)以
上連続して減少した上で引き続きある回数(K回)以上
連続して増加するまで、即ちステップS212における
条件(Wn <Wmax )がK回以上成立した上で引き続き
ステップS208における条件(Wn >Wmax )がK回
以上成立するまで繰り返される。
【0098】そして、ステップS208における条件
(Wn >Wmax )がK回以上成立し(ステップS21
6)、これに引き続いてステップS212における条件
(Wn <Wmax )がK回以上成立したとき(ステップS
218)、極大値取得タイミング一時記憶レジスタRに
記憶されている値がスタート点S0 から最初の極大値W
max1に対応するサンプリング数(タイミング)になる。
従って、このRに記憶されている値をスタート点S0
ら最初の極大値Wmax1に対応するタイミングとしてRc
(ここでは、R0 )に記憶する(ステップS220)。
一方、ステップS212における条件(Wn <Wmax
がK回以上成立し(ステップS222)、これに引き続
いてステップS208における条件(Wn >Wmax )が
K回以上成立したとき(ステップS224)、極小値取
得タイミング一時記憶レジスタR’に記憶されている値
がスタート点S0 から最初の極小値Wmin1に対応するサ
ンプリング数(タイミング)になる。従って、このR’
に記憶されている値をスタート点S0 から最初の極小値
min1に対応するタイミングとしてRc (ここでは、R
0 )に記憶する(ステップS226)。
【0099】そして、Rc 用アドレスポインタCを1つ
更新し(ステップS228)、このCの値が予め定めた
値Dに達するまで、即ち予め定めた数だけの極大値及び
極小値が算出されるまで、上記ステップS204からス
テップS228までの動作を繰り返す(ステップS23
0)。従って、レジスタR0 、R1 、R2 、・・・、R
m には、極大値Wmax1、Wmax2、・・・と、極小値W
min1、Wmin2、・・・とが交互に記憶される。よって、
各極大値間又は各極小値間、即ち計量信号Wに含まれて
いる定周期振動ノイズの周期Tm に対応するサンプリン
グ数Nm は、数11によって算出される(ステップS2
32)。
【0100】
【数11】 Nm =〔{(Rm −Rm-1 )+(Rm-1 −Rm-2 )+・・・ ・・・+(R1 −R0 )}/m〕×2
【0101】この数11によって算出されたNm は、上
記数8及び数10によって算出されたNm と等価であ
る。従って、この方法によっても、定周期振動ノイズの
周期Tm に対応するサンプリングNm を算出することが
できる。
【0102】また、定周期振動ノイズの周期Tm を検出
する方法として、ステップS18で処理された後のデー
タ列W12、W22、W32、・・・に対して複数のタップ数
で移動平均フィルタリングを行い、そのフィルタリング
結果のバラツキが最も小さいタップ数に対応する時間を
求めることによって、上記定周期振動ノイズの周期Tm
を算出する方法について説明する。
【0103】即ち、定周期振動ノイズの周期Tm が、少
なくともある時間範囲内(TA <Tm <TB の範囲内)
にあるとし、この各時間TA 及びTB に相当するサンプ
リング数を夫々nA 及びnB とする。そして、まずタッ
プ数nA によってデータ列W12、W22、W32、・・・に
対し移動平均フィルタリングを行い、この移動平均フィ
ルタリング後のデータ列について、そのバラツキの度合
いを示す標準偏差σAを算出する。次に、上記と同様
に、タップ数nA に1タップを加えたタップ数nA +1
によってデータ列W12、W22、W32、・・・に対し移動
平均フィルタリングを行い、この移動平均フィルタリン
グ後のデータ列について、その標準偏差σA+1 を算出す
る。以下、同様に、タップ数nA +2、nA +3、・・
・nB によってデータ列W12、W22、W32、・・・に対
し移動平均フィルタリングを行い、この移動平均フィル
タリング後のデータ列について、その標準偏差σA+2
σA+3 、・・・、σB を算出する。
【0104】そして、算出された標準偏差σA
σA+1 、σA+2 、σA+3 、・・・、σB のうち、最も値
の小さい標準偏差σm を導き出すタップ数Nm に対応す
る時間が、定周期振動ノイズの周期Tm となる。なぜな
ら、定周期振動ノイズの周期Tm と、この周期Tm に対
応するタップ数Nm とが近似するほど、移動平均フィル
タリング結果の標準偏差値が小さくなるからであり、両
者が完全に一致する場合は、移動平均フィルタリング結
果の標準偏差値は常に0(一定)になるからである。な
お、バラツキの度合いを求める方法としては、各移動平
均フィルタリング結果の標準偏差値を比較する方法に限
らず、各移動平均フィルタリング結果の最大値と最小値
との差を比較してもよい。
【0105】更に、上記の他に、定周期振動ノイズの周
期Tm を検出する方法として、ステップS18で処理さ
れた後のデータ列W12、W22、W32、・・・に対してフ
ーリエ変換演算を行い、このフーリエ変換の演算結果の
うち、最大振幅を有する周波数成分の周期を上記定周期
振動ノイズの周期Tm として算出する方法がある。即
ち、データ列W12、W22、W32、・・・をx(u)(但
し、u=0、1、2、・・・、U−1)とし、このx
(u)に対してフーリエ変換を行う。この算出式は、数
12で表される。
【0106】
【数12】
【0107】但し、数12において、kは周波数を示す
インデックスで、k=0、1、2、・・・、U−1であ
る。この数12によって、データ列W12、W22、W32
・・・は周波数の関数に変換され、図12に示すよう
に、定周期振動ノイズの存在する周波数成分に大きな振
幅が得られる。ここで、周波数をfk とすると、この周
波数fk と振幅|X(fk )|との関係は、数13で表
される。
【0108】
【数13】 X(fk )=|X(fk )|exp〔jθ(fk )〕
【0109】従って、このフーリエ変換の演算結果X
(fk )のうち、その振幅|X(fk)|の最大となる
|X(fmax )|に対応する周波数fmax が、データ列
12、W22、W32、・・・に含まれる定周期振動ノイズ
のうち最も振幅の大きい定周期振動ノイズの周波数成分
になる。よって、この定周期振動ノイズの周期Tm が、
このfmax の逆数(1/fmax )になる。
【0110】なお、本第2実施例においては、プーリ2
及びモータ4の回転によって発生する振動ノイズに対応
するフィルタ定数n1 、n2 については、プーリ2及び
モータ4の回転周期を基に算出したが、このプーリ2及
びモータ4の回転によって発生する振動ノイズに対応す
るフィルタ定数についても、上述した秤系の固有振動ノ
イズや計量コンベヤ1枠の捻じれ振動ノイズに対応する
フィルタ定数を算出する方法と同様な方法で算出しても
よい。つまり、全ての定周期振動ノイズに対応するフィ
ルタ定数について、振幅の大きい定周期振動ノイズに対
応するものから順に、上述した秤系の固有振動ノイズや
計量コンベヤ1枠の捻じれ振動ノイズに対応するフィル
タ定数を算出する方法と同様な方法で算出してもよい。
【0111】また、フィルタ定数を算出する際、定周期
振動ノイズの振幅の大きさの順に各定周期振動ノイズに
対応するフィルタ定数を順次算出するのではなく、所望
とするフィルタ定数を一括して算出してもよい。即ち、
デジタル計量信号のサンプルデータW1 、W2 、W3
・・・に対してフーリエ変換演算を行い、例えば図13
に示すような結果が得られたとする。そして、同図に示
すように、周波数f1、f2 、f3 に所定の振幅レベル
|XL |以上の振幅を有する定周期振動ノイズの存在が
確認されたとする。ここで、この各周波数f1 、f2
3 の逆数が、上記所定の振幅レベル|XL |以上の振
幅を有する定周期振動ノイズの周期を示すので、この各
周波数f1 、f2 、f3 の逆数に相当するサンプリング
数を上記各定周期振動ノイズに対応するフィルタ定数と
してもよい。
【0112】
【発明の効果】第1の発明の計量コンベヤ用フィルタ
は、被計量物の種類やコンベヤの搬送速度等の計量条件
に対応する動作指令を設定することによって、その計量
条件下で発生する定周期振動ノイズの1周期分に相当す
るサンプリング数がフィルタ定数として自動的に選択さ
れるように構成されている。このように構成されている
ので、計量条件が変化しても、その計量条件に対応する
動作指令を設定することによって、計量信号に対して常
に定周期振動ノイズの1周期分に相当するフィルタ定
数、即ちタップ数で移動平均フィルタリングを行うこと
ができ、これによって定周期振動ノイズを効率よく減衰
させることができる。従って、計量条件に応じて、常
に、従来よりも確実かつ高速な濾波処理を行うことがで
き、これによって、高精度かつ高速な計量を実現する秤
を構成することができるという効果がある。
【0113】第2の発明のフィルタ定数算出装置は、計
量コンベヤのプーリ及びこのプーリを駆動するモータの
回転周期の1周期分に相当するサンプリング数を、各々
第1及び第2のフィルタ定数として出力するように構成
されている。従って、計量信号に対し、この第1及び第
2のフィルタ定数をタップ数とする移動平均フィルタリ
ングを行うことによって、プーリ及びモータの回転によ
り発生する定周期振動ノイズの1周期分に相当するサン
プリングデータの平均値が得られ、これによってプーリ
及びモータの回転により発生する定周期振動ノイズ成分
を効率よく減衰させることができる。つまり、プーリ及
びモータの回転によって発生する定周期振動ノイズを確
実に、かつ高速で減衰させることができる移動平均フィ
ルタのフィルタ定数を算出することができるという効果
がある。
【0114】第3の発明のフィルタ定数算出装置は、定
周期振動ノイズの1周期分に相当するサンプリング数を
フィルタ定数として算出している。従って、計量信号に
対し、このフィルタ定数をタップ数とする移動平均フィ
ルタリングを行うことによって、定周期振動ノイズの1
周期分に相当するサンプリングデータの平均値が得ら
れ、これによって定周期振動ノイズ成分を効率よく減衰
させることができる。つまり、定周期振動ノイズを確実
に、かつ高速で減衰させることができる移動平均フィル
タのフィルタ定数を算出することができるという効果が
ある。
【0115】第4の発明のフィルタ定数算出装置は、各
定周期振動ノイズの1周期分に相当するサンプリング数
を各々の定周期振動ノイズに対応するフィルタ定数とし
て算出している。従って、計量信号に対し、これらのフ
ィルタ定数をタップ数とする移動平均フィルタリングを
行うことによって、各フィルタ定数に対応する各定周期
振動ノイズの1周期分に相当するサンプリングデータの
平均値が得られ、これによって各定周期振動ノイズ成分
を効率良く減衰させることができる。また、同一の周波
数成分に対して十分な減衰特性を有するフィルタ定数が
複数、重複して算出されないように構成されているの
で、不必要にフィルタ定数、即ちタップ数が増加するこ
とを防ぐことができ、ひいては移動平均フィルタリング
の際の応答遅れを防止することができる。つまり、この
フィルタ定数算出装置は、各定周期振動ノイズを確実
に、かつ高速で減衰させることができる移動平均フィル
タのフィルタ定数を算出することができるという効果が
ある。
【0116】また、少なくとも計数手段が所定の数だ
け、例えば減衰の対象とする定周期振動ノイズの個数だ
け計数するまで、振幅の大きい定周期振動ノイズに対応
するフィルタ定数から順次出力するように構成されてい
る。従って、計量信号に含まれている定周期振動ノイズ
のうち、振幅の大きい秤系の固有振動ノイズは勿論のこ
と、プーリやモータの回転によって発生する振動ノイ
ズ、及び計量コンベヤ枠の捻じれ振動によって発生する
振動ノイズ等、振幅の大きい他の定周期振動ノイズにつ
いても、確実に、かつ高速で減衰させることができる移
動平均フィルタのフィルタ定数を算出することができる
という効果がある。
【0117】つまり、これらのフィルタ定数をタップ数
とする多重移動平均フィルタを計量コンベヤ用フィルタ
に適用することによって、従来のフィルタでは減衰の対
象としなかった秤系の固有振動ノイズ以外の振幅の大き
い定周期振動ノイズ、例えばプーリ及びモータの回転に
よって発生する振動ノイズや、計量コンベヤ枠の捻じれ
振動によって発生する振動ノイズ等についても減衰させ
ることができ、これによって、従来よりも高精度な計量
を実現することができるという効果がある。
【0118】第5の発明のフィルタ定数算出装置は、少
なくとも判定手段が、フィルタ定数出力手段が出力する
フィルタ定数の略総和、即ちタップ数の略総和が予め定
めた値以上であると判定した場合は、それ以上、フィル
タ定数出力手段からフィルタ定数を出力させないように
構成されている。このように構成されているので、各フ
ィルタ定数をタップ数とする多重の移動平均フィルタに
よって計量信号を濾波処理したとき、その処理時間を所
定の時間内に抑えることができるため、大きい応答遅れ
を生じることがない。従って、計量信号の過渡応答部分
のデータ、即ち無効データを濾波処理の対象とすること
がないため、秤の計量精度を悪化させてしまうことがな
いという効果がある。
【0119】第6の発明のフィルタ定数算出装置は、周
期検出手段が、定周期振動ノイズの極大値間または極小
値間の時間を測定することによって、その定周期振動ノ
イズの周期を検出するように構成されており、上記第
3、第4又は第5の発明と同様な効果を奏する。
【0120】第7の発明のフィルタ定数算出装置は、周
期検出手段が、定周期振動ノイズを含む信号のサンプリ
ングデータに対し複数のフィルタ定数で移動平均フィル
タリングを行い、その出力データ列のバラツキが最も少
ない移動平均フィルタリングのフィルタ定数に対応する
時間を上記信号の周期とするように構成されており、上
記第3、第4又は第5の発明と同様な効果を奏する。
【0121】第8の発明のフィルタ定数算出装置は、周
期検出手段が、定周期振動ノイズを含む信号のサンプリ
ングデータに対してフーリエ変換演算を行うことによっ
て、その信号の周波数、ひいては周期を検出するように
構成されており、上記第3、第4又は第5の発明と同様
な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る計量コンベヤ用フィ
ルタの動作手順を示すフローチャートである。
【図2】同実施例に係る計量コンベヤ用フィルタを備え
たデジタル秤の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るフィルタ定数算出装
置の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】同実施例の計量信号及びその処理状態を示す波
形図である。
【図5】同実施例の計量信号及びその処理状態を示す波
形図である。
【図6】同実施例の計量信号及びその処理手順を示す波
形図である。
【図7】同実施例の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】図7のフローチャートに続く処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図9】図8のフローチャートに続く処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図10】同実施例の計量信号及びその処理手順を示す
波形図である。
【図11】同実施例の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図12】同実施例の計量信号をフーリエ変換演算した
周波数特性図である。
【図13】同実施例の計量信号をフーリエ変換演算した
周波数特性図である。
【符号の説明】
1 計量コンベヤ 2 プーリ 4 モータ 13、14 被計量物 21 ロードセル 23 A/D変換器 24 操作部 25 表示部 26 入出力インターフェース 27 演算制御部 28 メモリ ステップS302 種々のフィルタ定数を記憶 ステップS304 計量条件を設定 ステップS306 制御信号を出力 ステップS308 制御信号に従ってフィルタ定数を選
択 ステップS310 選択されたフィルタ定数を用いて濾
波処理

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定周期振動ノイズを含む計量信号を所定
    のサンプリング周期でサンプリングしてデジタル化した
    デジタル計量信号に対し、上記定周期振動ノイズの略整
    数周期分に相当する上記サンプリング数をフィルタ定数
    として移動平均フィルタリングを行うことによって、上
    記定周期振動ノイズを減衰させる計量コンベヤ用フィル
    タにおいて、 上記フィルタ定数を含む少なくとも1以上の予め定めた
    フィルタ定数を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶
    されているフィルタ定数のうち所定のフィルタ定数を制
    御信号に従って選択する選択手段と、該選択手段が選択
    した上記所定のフィルタ定数を用いて上記デジタル計量
    信号に対し移動平均フィルタリングを行う濾波手段と、
    上記各定周期振動ノイズを発生させる計量条件に対応す
    る動作指令を設定入力する計量条件設定手段と、上記動
    作指令に応じて上記各定周期振動ノイズの略整数周期分
    に相当する上記サンプリング数に対応するフィルタ定数
    を選択するように上記選択手段を制御する制御信号を出
    力する制御信号出力手段と、を具備することを特徴とす
    る計量コンベヤ用フィルタ。
  2. 【請求項2】 定周期振動ノイズを含む計量信号を所定
    のサンプリング周期でサンプリングしてデジタル化した
    デジタル計量信号の、上記定周期振動ノイズを減衰させ
    る計量コンベヤ用フィルタのフィルタ定数を算出するフ
    ィルタ定数算出装置において、 上記計量コンベヤのプーリの回転周期の略整数周期分に
    相当する上記サンプリング数を算出する第1のサンプリ
    ング数算出手段と、該第1のサンプリング数算出手段が
    算出した上記サンプリング数を第1のフィルタ定数とし
    て出力する第1のフィルタ定数出力手段と、上記プーリ
    を駆動させるモータの回転周期の略整数周期分に相当す
    る上記サンプリング数を算出する第2のサンプリング数
    算出手段と、該第2のサンプリング数算出手段が算出し
    た上記サンプリング数を第2のフィルタ定数として出力
    する第2のフィルタ定数出力手段と、を具備することを
    特徴とするフィルタ定数算出装置。
  3. 【請求項3】 定周期振動ノイズを含む計量信号を所定
    のサンプリング周期でサンプリングしてデジタル化した
    デジタル計量信号の、上記定周期振動ノイズを減衰させ
    る計量コンベヤ用フィルタのフィルタ定数を算出するフ
    ィルタ定数算出装置において、 上記定周期振動ノイズの周期を検出する周期検出手段
    と、該周期検出手段が検出した上記周期の略整数周期分
    に相当する上記サンプリング数を算出するサンプリング
    数算出手段と、該サンプリング数算出手段が算出した上
    記サンプリング数をフィルタ定数として出力するフィル
    タ定数出力手段と、を具備することを特徴とするフィル
    タ定数算出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のフィルタ定数算出装置
    において、上記周期検出手段が上記デジタル計量信号を
    入力すると共にこの入力した信号に含まれている上記定
    周期振動ノイズのうち最も振幅の大きい定周期振動ノイ
    ズの周期を検出する状態に構成され、上記フィルタ定数
    出力手段の出力した上記フィルタ定数を用いて上記周期
    検出手段に入力された信号に対し移動平均フィルタリン
    グを行う濾波手段と、該濾波手段の濾波処理回数を計数
    する計数手段と、少なくとも上記計数手段の計数が所定
    の数に達するまで上記濾波手段によって濾波処理された
    信号を上記濾波処理前のデジタル計量信号に替えて上記
    周期検出手段に帰還入力させる帰還手段と、を具備する
    ことを特徴とするフィルタ定数算出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のフィルタ定数算出装置
    において、上記フィルタ定数出力手段から出力される上
    記フィルタ定数の略総和が予め定めた値以上であるか否
    かを判定する判定手段を備え、上記帰還手段が、少なく
    とも上記計数手段の計数が所定の数に達するまで又は上
    記判定手段が上記フィルタ定数出力手段から出力される
    上記フィルタ定数の略総和が上記予め定めた値以上であ
    ると判定するまで、上記濾波手段によって濾波処理され
    た信号を上記濾波処理前のデジタル計量信号に替えて上
    記周期検出手段に帰還入力させるように構成されたこと
    を特徴とするフィルタ定数算出装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4又は5に記載のフィルタ定
    数算出装置において、上記周期検出手段が、上記定周期
    振動ノイズの周期を検出する際、該定周期振動ノイズの
    極大値間または極小値間の時間を測定することによって
    該定周期振動ノイズの周期を決定することを特徴とする
    フィルタ定数算出装置。
  7. 【請求項7】 請求項3、4又は5に記載のフィルタ定
    数算出装置において、上記周期検出手段が、上記定周期
    振動ノイズの周期を検出する際、該定周期振動ノイズを
    含む信号の上記サンプリングデータに対して複数の予め
    定めた上記サンプリング数分の移動平均フィルタリング
    を行い、該移動平均フィルタリングされた後の各サンプ
    リングデータ列のうちバラツキの最も少ないサンプリン
    グデータ列を算出する上記移動平均フィルタリングに使
    用された上記サンプリング数に対応する時間を、上記定
    周期振動ノイズの周期とすることを特徴とするフィルタ
    定数算出装置。
  8. 【請求項8】 請求項3、4又は5に記載のフィルタ定
    数算出装置において、上記周期検出手段が、上記定周期
    振動ノイズの周期を検出する際、該定周期振動ノイズを
    含む信号の上記サンプリングデータに対してフーリエ変
    換演算を行うことによって該定周期振動ノイズの存在す
    る周波数を求め、該周波数に対応する周期を、上記定周
    期振動ノイズの周期とすることを特徴とするフィルタ定
    数算出装置。
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