JP2010537176A - 動的に計量検査を行うための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに本発明は、荷重感知域を持つ秤量装置、対象物を秤量装置の荷重感知域を横断するように導く搬送機構を含み、荷重感知域(14)は、個々の計測重量値(E1,…,En)を一定の間隔で供給し、ディジタル評価ユニット(16)がその平均値を形成することで結果重量値(resultant weight values)が導き出される、対象物を動的に計量検査するための装置に関する。
このようなシステムの基本的な問題は、一方では計量の正確性、また一方では計量の速度、これら2つの間で十分な妥協を見出すことにある。さらに、この種類のシステムは一般的に、労働環境において大きな障害と共に操業される。一般的な機構は、例えば、秤量装置の荷重感知域に支持される区切られたコンベアベルトに対象物を搬送し、計量後に別のコンベアベルト領域に対象物を搬送する、高速稼動コンベアベルトを用いて対象物を供給するものである。この種類のシステムでは、対象物が秤量装置に支えられるコンベアベルト領域に入ってから離れる際に、前記領域の各部に過重を掛けること、また労働環境におけるその他の振動のため、コンベアベルトの動きによる著しい干渉が起こり、計量信号が重畳される。したがって、単一の計量値を決定するのではなく、1つの対象物のために複数の計測重量値を記憶し、最適な平均値を形成することにより、結果重量値を導き出すことが重要であることが分かる。前記刊行物では、平均値は、連続した計測重量値の特定の区域に対して形成される。平均化区域の最適な位置および平均化時間は、複数の対象物が計量される事前設定手順の一部として、様々な選択が行われながら“自動”試験により見出される。この区域の選択結果は保持され、システムの稼動チェックに継承される。
この目的は、請求項1の序文にあるように、異なるフィルタ長を持つ複数の平均値化フィルタカスケードを含む評価ユニットであって、フィルタ長は、対象物の範囲の変更、特に搬送方向における長手方向の範囲に基づいた共通のスケーリング値により変更されるという特徴により達成される。
さらに本目的は、請求項9の序文にあるように、異なるフィルタ長を持つ複数の平均値化フィルタカスケード、および対象物の範囲の変更、特に搬送方向における長手方向の範囲に基づいた共通のスケーリング値に従ってフィルタ長を変更する、フィルタ長変更手段を含む評価ユニットという特徴と併せて達成される。
本発明の特に有利な態様は、従属項の主題にある。
本発明による方法の特徴、効果および利点ならびに本発明による装置は以下に述べられる。
このようなフィルタカスケードの基本的な特徴のように、パルス応答の基本的な形、すなわちフィルタカスケードの透過関数は、個々のフィルタのフィルタ長の相対比率によってのみ原則的に決まると認識される。相対比率の変化を伴わないフィルタ長の変化は、周波数軸上の透過関数の位置および幅を変化させるが、その基本的な形は変化させない。本発明はこのような特別な特徴を有する。
この方法の本質的な利点は、たとえば荷物仕分けシステムにおけるいくつかの荷物のように、対象物の長さ変化が一時的に現れる場合でも、それに素早く柔軟に適応できることにある。
この柔軟な適応性は、対象物のサイズへの適応の自動化を可能にする。この目的を達成するために、それぞれの対象物の長手方向の範囲は、長手方向範囲センサーにより計測され、計測された長手方向の範囲の値は、対応するスケーリング値の設定のために評価ユニットへ送られる。この目的のために、評価ユニットの導入に要求される技術として当業者により知られている、例えばデータ処理システムにおけるディジタルフィルタの自動プログラミングを介して達成される、光バリア配置として構築される長手方向範囲センサーをウェイトチェッカーに含むことができる。
本発明による方法のさらなる発展では、フィルタ設定を異なる搬送速度に同様に適応させるために同じ基本的原理が利用される。これは、搬送速度に対応した共通のスケーリング値に従ってフィルタ長を変更することで達成される。これに関連した自動化のために、搬送速度が速度センサーにより一定間隔で検知され、それがスケーリング値の設定に対応するために評価ユニットに送られることが望ましい。初期の干渉周波数の位置も基本的に搬送速度次第なので、この本発明のさらなる発展は、搬送速度が人為的な変化および/または製品に左右される技術的な理由のために頻繁に変化する、工業生産環境におけるウェイトチェッカーの無条件の利用を可能にする。
計量検査が実施される異なるサイズの対象物18a−cは、複数の区域20a−20cを含むコンベアベルト20によって秤量装置12に供給され遠ざけられる。図1の中央コンベアベルト区域20bは、秤量装置12の荷重感知域14上に支えられる。これにより、秤量装置12がコンベアベルト領域20bに位置する対象物(図1の18b)を計量することができる。
コンベアベルトの区域20aに提供される光バリア配置21は、計量前の対象物18a−cのサイズの決定を助ける。示される態様では、光バリア配置21は、対象物の高さおよび搬送方向における長手方向の範囲が検出できるように設計される。また、それより少ないまたは多いサイズパラメータが検出される他の変異形も考えられる。また、実際のサイズの計測ではなく、場合によっては適切な読み取り手段を利用したデータベースを介して、例えば対象物に添付されたサイズ情報を含むバーコードまたはトランスポンダーのようなマーキングを読み取り、評価することも可能である。
これら干渉信号の信号を浄化するために、図2の上部に概略的に示されるような平均値化フィルタカスケードを介して搬送する。図に示される実施例では、フィルタカスケードは、直列につながれたフィルタ長の異なる5つの平均値生成器の配列を含む。各平均値生成器は、フィルタ長に対応した数の複数の入力値のひとつを格納することができるシフトレジスタを含む。レジスタが埋まるとすぐに、格納された個々の値から平均値が生成され、最初の出力値として出力される。シフトレジスタへの新たな入力値は、格納されている一番古い値を置き換え、メモリに含まれる現在の値の新たな平均値の計算を始動し、この値を次の出力値として出力する。第一の平均値生成器から出力された平均値の配列は、同じ原理に従って動作するが異なるフィルタ長を持つことができる、二つめの平均値生成器に読み込まれる。このように値がすべてのカスケードを経由するので、Gで示されるフィルタされた結果重量値の配列が、最後に生成される。この代替手段として、単一の結果重量値が生じるように、フィルタカスケードを配置することも可能である。これは、前述の“移動する窓”の原理ではなく、例えば最後のフィルタが出力する配列から単一の値を選ぶこと、またはフィルタカスケードをバッチ毎で動かすことにより、最後のフィルタをそのままにして値配列を平均化し、適切に結合することにより達成され、それによって各フィルタ段階で転送される値の数が減らされる。
結果重量値または値Gのさらなる具体的な利用は、個々の状況における要求に適応されなければならない。例えば、対象物18bの望ましい重量は、結果重量値Gの配列が、特定の回数だけ所定の重量しきい値を越えて下回った場合、獲得されたものとしてみなされる。単一の結果重量値Gが計算された場合、この値は1つまたは複数の所定の重量しきい値と比較することができ、それに応じて図示されていない後続の区分けシステムを切り替える。結果重量値または値Gの特別な利用法は本発明の主題ではない。
図3は、カスケードにおけるフィルタ長の初期設定を決めるための好ましい方法を概略的に示したものである。この説明のために、対象物18bの個々の計測重量値E1, E2, … Enが前述の方法で生成され、n個の記憶場所を備えるリングバッファに格納される。そして、格納された値の配列は、異なる結果重量値または値の配列G, G’, G’’, G’’’…を導きながら、各繰り返し段階において変更される個々のフィルタ段階24a−eのフィルタ長と共にフィルタカスケードに繰り返し供給される。言い換えれば、複数の対象物18a, 18b, 18c, …の実際の計量では、一度計量された対象物18bの値の配列は繰り返しフィルタリングされ置き換えられる。結果重量値または値が、(既知の)対象物18bの期待される所望の特徴を示し次第、設定過程が完了し、獲得されたフィルタ設定は後続の工程のために説明された方法で引き継がれる。
Claims (16)
- 搬送機構(20a−c)によって秤量装置(12)の荷重感知域(14)を横断するように導かれる対象物(18a−c)を動的に計量検査するための方法であって、
荷重感知域(14)は、一定の間隔で個々の計測重量値(E1,…,En)を提供し、ディジタル評価ユニット(16)がその平均値を形成することで結果重量値が導き出され、
評価ユニット(16)は、異なるフィルタ長を持つ複数の平均値化フィルタ(24a−e)カスケードを含み、フィルタ長は、対象物(18a−c)の範囲に応じた共通のスケーリング値により変更されることを特徴とする、前記方法。 - フィルタ長の変更が、搬送方向における対象物(18a−c)の長手方向の範囲に応じて起こることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- スケーリング値が、対象物(18a−c)の範囲によって比例的に決まることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 各対象物の範囲が、範囲センサーにより計測され、計測された範囲の値が、スケーリング値の設定に対応するために評価ユニット(16)に送られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- フィルタ長の初期設定を決定するために、代表となる対象物(18b)の個々の計測重量値(E1,…,En)がリングバッファに格納され、格納された値に対して評価ユニット(16)が平均値の形成を繰り返し、結果重量値(G, G’, G’’, G’’’)が実際の対象物(18b)の重量値に一致するまで繰り返してフィルタ長を変化させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- フィルタ長が繰り返し変更される間、これらの相対比率は一定に保たれることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- フィルタ長が、搬送機構の搬送速度に対応する共通のスケーリング値に従って変更されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 搬送速度が速度センサーにより一定間隔で検出され、スケーリング値の設定に対応するために評価ユニット(16)に送られることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 対象物(18a−c)の計量検査を動的に行うための装置であって、
荷重感知域(14)を備えた秤量装置(12)、および、
秤量装置(12)の荷重感知域(14)を横断するように対象物(18a−c)を導く搬送機構(20a−c)を含み、
荷重感知域(14)は、個々の計測重量値(E1,…,En)を一定間隔で提供し、ディジタル評価ユニット(16)がその平均値を形成することで結果重量値(G)が導き出され、
評価ユニット(16)が、異なるフィルタ長を持つ複数の平均値化フィルタ(24a−e)カスケードおよび、対象物(18a−c)の範囲に対応した共通のスケーリング値によりフィルタ長を変更する変更手段を含むことを特徴とする、前記装置。 - フィルタ長変更手段が、対象物(18a−c)の搬送方向における長手方向の範囲に応じてフィルタ長を変更するように配置されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
- スケーリング値が、対象物(18a−c)の長手方向の範囲により比例的に決まることを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
- 各対象物(18a−c)の範囲の値を検出し、それを評価ユニットに送る、範囲センサー(16)を含み、評価ユニット(16)が、最新の範囲の値を送った後に対応してスケーリング値を変更するように配置されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
- 評価ユニット(16)が、代表としての対象物(18b)の個々の計測重量値(E1,…,En)を格納することができるリングバッファを含み、フィルタ長の初期設定を決定するために、格納された値に対して評価ユニット(16)が平均値の形成を繰り返し、結果重量値(G, G’, G’’, G’’’)が実際の対象物(18b)の重量値に一致するまで繰り返してフィルタ長を変化させることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
- フィルタ長が繰り返し変更される間、これらの相対比率は一定に保たれることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
- フィルタ長変更手段により、搬送機構の搬送速度に応じた共通のスケーリング値に従ってフィルタ長が変更されることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の装置。
- 評価ユニット(16)に送られる搬送速度の値を一定間隔で検出する速度センサーを含み、該評価ユニット(16)が、最新の搬送速度の値が送られた後に対応してスケーリング値を変更するように配置されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
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