JP4072259B2 - 動的計量装置の計量条件決定装置 - Google Patents

動的計量装置の計量条件決定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高精度に計量値を求めるための重量データの取得時間領域の限定されている秤、例えば自動重量選別機において、計量コンベアによって搬送される物品の重量を計量する場合、或いは定量充填秤、組合せ秤において計量ホッパに投入された物品の重量を計量する場合に、最も精度の高い計量値が得られるように演算用計測データの読み取り区間を決定する動的計量装置の計量条件決定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動的計量装置の計量条件決定装置(以下、単に「計量条件決定装置」と言うこともある。)の一例が特開平6−43011号公報に開示されている。この動的計量装置は、図11に示すように、物品6が送り込みコンベア1から計量コンベア2上に完全に送り込まれた時点Pから計量コンベア2上の物品6が送り出しコンベア3に接触し始める直前のTI ”時点までが物品6の重量を計測することが可能な区間である。
この動的計量装置によると、本稼働前のテスト段階において、物品6の先端が計量コンベア2の全長の約1/3の所を差しかかる時点のTI ’からTI ”までの間(TW ’の時間幅)を通過する際に、重量検出器4が時系列的に(τ時間経過するごとに)出力する計量信号を計測データ(w1,1 〜wn,1 )として取得することを図12に示すようにm回繰り返して行い、次に、各計測時間t1 ’、・・、tk ’、・・、tn ’ごとの計測データの標準偏差σ1 、・・、σk 、・・、σn を演算し、標準偏差σ(ばらつき度)が最も小さい時間を選択してその選択した時間を計量時間として決定する。
【0003】
この計量条件決定装置は、主として高次のローパスフィルタ、例えば応答遅れの大きいアナログフィルタ出力信号のA/D変換出力値、又は巡回型フィルタの出力値に対して適用することができるものであり、その出力値を計測するt1 ’〜tn ’の各時点を、フォトセンサ5によって起動するタイマで認識し、各計測時点t1 ’〜tn ’における出力値の標準偏差σのうち最もσが小さい時点を物品6の重量値を決定するタイミングとして決定するものである。
【0004】
また、従来の動的計量装置の計量条件決定装置の他の例が特開平8−62032号公報に開示されている。この動的計量装置は、図13に示すように、物品6の重量を計測可能な区間TW 内の比較的計測データが安定している区間TF の時系列計測データを計量値決定のための演算用計測データ読み取り(取得)区間としており、区間TF の時系列計測データを一重又は多重移動平均フィルタによって演算することにより、時系列計測データに含まれている1又は複数の定周期振動ノイズを除去し、これによって、物品の重量を正確に計量しようとするものである。
つまり、この一重又は多重移動平均フィルタは、計測データに含まれているノイズ周期であって、計量誤差の原因となる振幅を有するN個の代表的なノイズの各周期をT1 、T2 、・・・、TN とし、計測可能な時間幅をTW としたとき、
W ≧T1 +T2 +・・・+TN −(N−1)×τ ・・・(1)
を満足するように設定される。
従って、まだ更に除去したい周期T(N+1) のノイズが存在している場合でも、そのノイズの周期T(N+1) を加えたフィルタにすると、
W <T1 +T2 +・・・+TN +T(N+1) −N×τ ・・・(2)
が成立するときは、周期T(N+1) を加えないこととする。
なぜなら、計測可能区間TW を超える範囲における計測データは、物品6が計量コンベア2上に完全に乗っていない状態、又は乗った直後の状態でのデータであるので、ノイズの影響を考慮する以前に、極めて大きい誤差を含んでいるからである。この理由により、(1)式が成立するように多重移動平均フィルタを設定する。
【0005】
従って、
(1)計量誤差の要因となる代表的な定周期振動ノイズの数が少ないか、若しくは、これらのノイズ周期の総和に対して計測可能区間TW の時間が十分に長い場合であるが、もう1つの周期の長いノイズを加えると区間TW を超えてしまうときは、
W >>T1 +T2 +・・・+TN −(N−1)×τ ・・・(3)
のごとくN重の移動平均フィルタが決定される。
(2)区間TW の長さに対して、除去を必要とするノイズが比較的多い場合は、
W =T1 +T2 +・・・+TN −(N−1)×τ ・・・(4)
又は、
W >T1 +T2 +・・・+TN −(N−1)×τ ・・・(5)
のごとく決定される。つまり、多重移動平均フィルタが除去しようとするノイズ周期の総和は、計測可能区間TW の時間と略等しいか、若しくは、もう1つ分のノイズ周期を加えると、区間TW を超えてしまうこととなるように決定される。基本的には、移動平均フィルタの数が多いほど、除去することができる定周期振動ノイズの数が多くなり、計量誤差の低減に有利と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平6−43011号公報に開示されている前者の計量条件決定装置は、最も安定した計量値を演算できるようにすることを目的として、図12に示す区間TW ’内において計測データが最も安定するタイミングtK ’を計測データ読み取りの最終のタイミングに決定して、これにより計量精度の向上を図ることとしているが、最も安定した計量値を演算することができるようにするための、計測データの読み取りを開始するタイミングを決定するものではない。この読み取り開始時点T1 ’は、T1 ”の約1/4として設定しているだけである。
【0007】
そして、特開平8−62032号公報に開示されている後者の計量条件決定装置は、計量精度の向上を図ることを目的として、図13に示すTW 区間内の計測データに含まれている計量誤差の要因となる1又は2以上の定周期振動ノイズを除去しているが、最も安定した計量値を演算することができるように、移動平均演算する計測データの読み取り開始時点を決定するものではない。つまり、(1)式を満足するようにノイズ周期を決定した場合でも、計測可能な区間TW の始点P付近の計測データをフィルタ演算に参加させる場合があり、この場合は、物品6が計量コンベア2上に乗り込んだ直後の衝撃振幅を含む計測データを演算に参加させており、これにより、高い計量精度を得ることができない場合がある。
【0008】
本発明は、最も安定した計量値を演算することができるように、演算する計測データの取得の開始時点等を含む計量条件を決定する動的計量装置の計量条件決定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、重量検出器の出力する計量信号のうち予め設定されている計量信号の読み取り開始時点から予め設定されている計量信号の読み取り終了時点までの読み取り区間の計量信号を演算して物品の計量値を決定する動的計量装置において、上記重量検出器により物品を計量したときに異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに計量信号を読み取り、この読み取った計量信号を各区間ごとに演算してこれら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取る読み取り手段と、物品を複数回計量したときに上記読み取り手段が読み取った複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けしこれら組分けした各計量値を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている各計量値のばらつき度を各組ごとに算出するばらつき度算出手段と、このばらつき度算出手段が算出した複数のばらつき度のうち比較的小さいばらつき度を選択してそのばらつき度の組と対応する読み取り開始時点を本稼働時の読み取り開始時点と決定する読み取り開始時点決定手段と、を具備している。
【0010】
上記読み取り手段は、上記重量検出器により物品を計量したときに異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに計量信号を読み取り、各読み取り区間ごとに、予め定めたサンプリング数をフィルタ定数として計量信号に対して一重又は多重移動平均演算を行い、これら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取る構成であって、上記サンプリング数又は上記多重移動平均演算の重数を、上記各読み取り区間に応じて変更する変更手段を備えている
【0011】
第2の発明は、第1又は第2の発明に係る動的計量装置の計量条件決定装置において、上記記憶手段は、本稼働時に物品を複数回計量したときに上記読み取り手段が読み取った複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けしこれら組分けした各計量値を記憶する。
【0012】
第1の発明に係る動的計量装置の計量条件決定装置(以下、計量条件決定装置という。)によると、計量信号の読み取り開始時点を決定することができる。動的計量装置は、この決定された読み取り開始時点から読み取り終了時点までの計量信号を読み取り、この読み取った計量信号を演算して物品の計量値を決定することができる。
この計量条件決定装置によると、本稼働前の段階、又は本稼働の段階で物品を計量したときに、異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに読み取った計量信号を各区間ごとに演算して、これら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取り手段により読み取る。記憶手段は、物品を複数回計量したときに読み取り手段が読み取った複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けし、これら組分けした計量値を記憶する。次に、ばらつき度算出手段が、記憶手段に記憶されている計量値のばらつき度を各組ごとに算出する。そして、読み取り開始時点決定手段が、ばらつき度算出手段が算出した複数のばらつき度のうち比較的小さいばらつき度を選択して、そのばらつき度の組と対応する読み取り開始時点を本稼働時の読み取り開始時点と決定することができる。
【0013】
計量信号に対して予め定めたサンプリング数をフィルタ定数として一重又は多重移動平均演算を行うことによって計量値を求めているので、そのサンプリング数と対応する定周期振動ノイズを計量信号から除去することができる。そして、計量信号を異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに読み取り、各読み取り区間に応じてサンプリング数又は多重移動平均演算の重数を変更しているので、計量値のばらつき度が比較的小さい読み取り区間を選択することにより、計量値のばらつき度が比較的小さくなるサンプリング数又は多重移動平均演算の重数を選択することができる。
【0014】
第2の発明によると、本稼働時に物品を順次計量した際に読み取り手段が読み取った複数の計量値を使用して新たな読み取り開始時点を決定して読み取り開始時点を新たなものに変更し、この変更後の読み取り開始時点と対応する読み取り区間の計量信号を演算して物品の計量値を決定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る動的計量装置の計量条件決定装置(以下、単に「計量条件決定装置」ともいう。)の一実施形態は、重量選別機に計量条件決定装置を実施したものである。この重量選別機は、図11に示すように、送り込みコンベア1、計量コンベア2、送り出しコンベア3を備えており、計量コンベア2は、ロードセル等の重量検出器4により支持されている。また、送り込みコンベア1と計量コンベア2との間には、物品6の有無を検出する為の例えばフォトセンサ5等の物品検出器を設けてある。物品6は、送り込みコンベア1、計量コンベア2、送り出しコンベア3によって図11の左側から右側方向に搬送される。
【0016】
図10は、この重量選別機及び計量条件決定装置の電気回路を示すブロック図である。4は重量検出器、7は増幅器、8はフィルタ、9はA/D変換器、10はマイクロコンピュータの入出力回路であり、11はマイクロプロセッサ(以下、CPUという。)、12はROM、RAM、E2 ROM等のメモリー素子を備える記憶部、5はフォトセンサ、13は入力部である。
【0017】
この重量選別機により物品の重量を選別するときは、物品を図11に示す送り込みコンベア1に供給する。送り込みコンベア1で搬送される物品6は、計量コンベア2の直前のa位置でフォトセンサ5を遮光して、この時図11に示すフォトセンサ5の出力パルスがCPU11に入力する。そして、物品6が計量コンベア2上に乗ると、重量検出器4が計量信号を出力し、この計量信号は増幅器7で増幅されて、フィルタ8で高周波分が除去され、そして図11に示す重量波形(重量検出器4の出力信号)で表す計量信号に処理される。そして、この計量信号は、A/D変換器9によりデジタル計量信号に変換される。A/D変換器9は、極めて短い時間間隔τmsec、例えば0.1msec〜10msecに1回づつA/D変換するタイプのものである。そして、図7に示すように、フォトセンサ5の出力パルスがCPU11に入力するaの時点から所定時間TaIが経過した時点のI(Iは、計量信号の読み取り開始時点)から読み取り終了時点Rまでの計量信号を読み取り、これら読み取った計量信号を演算して物品6の計量値を求め、その計量値を予め設定されている許容重量値と比較し、その比較結果を選別信号として送り出しコンベア3に送出する。これにより、許容重量外の物品は許容重量内の物品と異なる搬送経路に送られる。
【0018】
また、この重量選別機は、上述したように順次搬入される物品6の選別を行う運転モードと、計量信号の読み取り開始時点等の計量条件を決定して設定するためのテストモードと、各種計量条件を設定するための設定モード(1)及び(2)と、を有している。この計量条件決定装置は、簡単に言うと、テストモード(本稼働前の段階)及び運転モード(本稼働中の段階)において、計量信号の読み取り開始時点が互いに相違する複数の各読み取り区間に対して、互いに相違するサンプリング数又は互いに相違する重数の一重若しくは多重移動平均演算を複数回行うことにより各読み取り区間ごとに物品の計量値を求め、計量値のばらつき度が比較的小さい読み取り区間を選択することにより、計量値のばらつき度が比較的小さくなるサンプリング数又は移動平均演算の重数を選択し、この選択した読み取り区間、サンプリング数等の計量条件を本稼働時に使用して移動平均演算を行うことにより高精度の計量を行うことができる。このようにして、高い計量精度が得られる計量信号の読み取り開始時点I、計量信号の読み取り区間I〜R、各移動平均演算のサンプリング数、及び移動平均演算の重数からなる計量条件を自動的に決定することができる。
【0019】
この計量条件決定装置は、CPU11、記憶部12、及び記憶部12に予め書き込まれているプログラムによって構成されている。即ち、CPU11は、重量検出器4より供給される計量信号を計測データとして、記憶部12に書き込まれているプログラムに従って演算処理し、その処理結果に基づいて本稼働時の計量信号の読み取り開始時点等から成る計量条件を決定する機能を備えている。つまり、この機能を達成するための読み取り手段、記憶手段、ばらつき度算出手段、及び読み取り開始時点決定手段を備えている。
【0020】
読み取り手段は、本稼働前のテスト段階(テストモード)、及び本稼働中の段階(運転モード)で物品を計量コンベア2に送り込んで物品6を計量する際に、重量検出器4により物品6を計量したときに異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに計量信号を読み取り、各読み取り区間ごとに決定されるサンプリング数と、予め設定されているサンプリング数をフィルタ定数として計量信号に対して、予め設定されている一重又は多重移動平均演算を行い、これら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取る構成であって、サンプリング数又は多重移動平均演算の重数を、各読み取り区間に応じて変更する変更手段を備えているものである。
【0021】
記憶手段は、記憶部12を構成するRAMであり、テストモード、及び運転モードで略同一重量又は互いに相違する重量の物品6を予め設定されている回数のL回計量したときに、読み取り手段が読み取った複数の計量値データを、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けし、これら組分けした各計量値データを記憶する手段である。
【0022】
ばらつき度算出手段は、記憶部12に記憶されている各計量値データの標準偏差σ(ばらつき度)を各組ごとに算出する手段である。
読み取り開始時点決定手段は、このばらつき度算出手段が算出した複数の標準偏差σのうち比較的小さい標準偏差σを選択してその標準偏差σの組と対応する読み取り開始時点を本稼働時の読み取り開始時点と決定する手段である。なお、読み取り開始時点決定手段が決定した読み取り開始時点Iは、記憶部12に記憶されて(設定されて)、本稼働時における計量信号の読み取り開始時点Iとして使用される。そして、この読み取り開始時点Iと対応する計量信号の読み取り区間I〜R、各移動平均演算のサンプリング数、及び移動平均演算の重数からなる計量条件が自動的に決定されて設定することができる。
【0023】
次に、この計量条件決定装置により、図7及び図9に示す計量信号の読み取り開始時点Iを決定する手順を図1乃至図5に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに対応するプログラムは、記憶部12のPROMに記憶されている。
まず、図1(a)に示すように、作業者がキーボード(入力部13)を操作して、プログラムを設定モード(1)に設定する(S100)。次に、計量コンベア2の長さL1 、物品搬送速度V、被計量物品6の長さL2 を設定する(S102)。すると、CPU11がL1 、V及びL2 から決まる計量信号の計測可能区間TW (=(L1 −L2 )/V)、及び計量精度の評価区間TX (=j×TW )を算出する(S104、S106)。ただし、jは1以下の値であり、例えば0.3である。そして、この計量精度の評価区間TX は、長いほど計量信号の読み取り区間の選択の幅を広げることができ、これによって計量精度が高くなる読み取り区間を比較的正確に選択することができるが、あまり長いと演算時間が長く掛かるので適切な時間となるようにj(=0.3)を設定してある。次に、フォトセンサ5が物品6を検出した時aから計測可能区間TW の開始点Pまでの時間TaP(=L2 /V)をCPU11内のタイマにセットする(S108)。
【0024】
次に、図1(b)に示すように、従来の計量条件決定装置の後者のもの(特開平8−62032号公報に開示されている装置)と同様にして、N重移動平均フィルタの各タップ数D1 、D2 、・・・、DN を設定する。即ち、まず、作業者が入力部13を操作して、プログラムを設定モード(2)に設定し(S200)、N重移動平均フィルタの各タップ数D1 、D2 、・・・、DN を設定する(S202)。Nは、1、2、・・の自然数である。このN重移動平均フィルタの各タップ数D1 、D2 、・・・、DN を設定する機能及び方法は、従来の後者の計量条件決定装置と同等であるので詳細な説明を省略する。
【0025】
なお、N重移動平均フィルタは、CPU11の読み取り手段に含まれており、図6に示すデジタル計量信号w1 、w2 、・・・に含まれている代表的なN種類の定周期振動ノイズを減衰させるためのものである。このN種類の各定周期振動ノイズのそれぞれの略1周期分に相当するN種類のサンプリング数をこのN重移動平均フィルタの各フィルタ定数、即ちタップ数としている。このN重移動平均フィルタによってフィルタ処理された計量信号WK+1,N は、N種類の各定周期振動ノイズのそれぞれの略1周期分に相当するサンプリングデータの平均値になるために、結果的にN種類の定周期振動ノイズ成分が除去されたことになる。
ただし、N重移動平均フィルタの各タップ数D1 、D2 、・・・、DN を設定するときには、(1)式が成立するように設定する。
図6に示すように、第1番目、第2番目、・・・、第N番目の定周期振動ノイズの略1周期分に相当するサンプリング数がD1 、D2 、・・・、D(N-1) (=4個)、DN (=5個)である。そして、N重移動平均フィルタに含まれている第N次移動平均フィルタは、計測データwK+1 、wK+2 、・・・をサンプリング間隔τが経過するごとに、サンプリング数(タップ数)を5個として移動平均演算を行い、移動平均値wK+1,1 、wK+2,1 、・・・を算出する。第(N−1)次移動平均フィルタは、移動平均値wK+1,1 、wK+2,1 、・・・をサンプリング間隔τが経過するごとに、サンプリング数を4個として移動平均演算を行い移動平均値wK+1,2 、wK+2,2 、・・・を算出する。このようにして順次、第1次移動平均フィルタまでN回移動平均演算を行うことにより物品6の計量値WK+1,N を算出することができる。
これにより、図6に示す計量信号の仮の読み取り開始点Qが決定されるので、時点P、Q、時間間隔TW 、TM 、TF が決まり、それぞれが記憶部12に記憶される。
【0026】
次に、フローチャートには示さないが、本稼働前のテスト段階において、従来の計量条件決定装置の前者のもの(特開平6−43011号公報に開示されている装置)と同様にして、計量信号の読み取り終了時点tK ’(図12参照)を求める演算をCPU11に行わせる。
つまり、図6に示すように、物品6が送り込みコンベア1から計量コンベア2上に完全に送り込まれた時点Pから計量コンベア2上の物品6が送り出しコンベア3に接触し始める直前のR(=TI ”)時点までが物品6の重量を計測することが可能な区間である。従って、本稼働前のテスト段階において、物品6の先端が計量コンベア2の全長の約1/3の所を差しかかる時点のQ(=TI ’)からRまでの間(TF (=TW ’)の時間幅)を通過する際に、重量検出器4が時系列的に(τ時間経過するごとに)出力する計量信号を計測データ(wK+1 、wK+2 、・・・、wM )として読み取ることを図12に示すようにm回繰り返して行い、次に、各計測データを読み込んだ計測時間tK+1 、・・・、tM (図示せず)ごとの計測データの標準偏差σ1 、・・・、σM を演算し、標準偏差σ(ばらつき度)が最も小さい時間を選択してその選択した時間を計量時間として決定する。ここでは、説明を簡単にするために、その選択された時間がRとし、このRを計量信号の読み取り終了時点と決定する。
【0027】
次に、このテスト段階で、本発明の特徴とする計量信号の読み取り開始時点Iを決定する方法を説明する。つまり、今の状態は、代表的なN種類の定周期振動ノイズを減衰させるためのN重移動平均フィルタを設定した状態であるが、このN重移動平均フィルタ、このフィルタと異なる重数の移動平均フィルタ、及び別のタップ数の多重移動平均フィルタのうち、どのような移動平均フィルタを使用すれば物品6の重量を最も精度良く計量することができるかを判定することができるのが本発明の特徴とするところである。
【0028】
まず、図2に示すように、作業者が入力部13を操作して、プログラムをテストモードに設定する(S300)。次に、基準物品を送り込みコンベア1により計量コンベア2に搬入させる。すると、物品の搬入開始がフォトセンサ5によって検知され、物品を検知した時点aからTaP時間が経過した時PよりTW 時間が経過する時点Rまでの間(図6参照)、CPU11がA/D変換器9の出力するデジタル計量信号w11〜w12〜w1Mを読み取り、その読み取った順番に計測データとして記憶部12に記憶する。なお、A/D変換器9は、τ時間ごとにアナログ計量信号をデジタル計量信号に変換しているので、物品を計量コンベア2に1回通過させる度に(TW /τ)+1=M個の計測データが記憶部12に記憶される。そして、物品がフォトセンサ5によって検知されてRの時点となった時に、基準物品が計量コンベア2を通過した回数のカウント値TC1 を1だけ加算して基準物品の計量回数をカウントする。このようにして、基準物品の計量をL回繰り返して行って、ステップS302に示す夫々の計測データ(w11、w12〜w1M)、(w21、w22〜w2M)〜(wL1、wL2〜wLM)を記憶部12のメモリー領域に記憶する(S302)。この計測データは、読み取り手段が読み取る。
【0029】
次に、計量精度の評価区間TX が区間TM よりも長い場合と短い場合とでは処理の方法が相違するので、図には示さないが、まず、TX ≦TM であるか否かを判定する。
なお、評価区間TX とは、例えばTX ≦TM の場合では、図6に示すようにTX の区間内の各計測データw1 〜wK が得られる各計測時点t1 〜tK を、それぞれ計測データの読み取り開始時点とする(N+1)重移動平均フィルタに含まれている第(N+1)次移動平均フィルタのK種類のタップ数を設定するための区間である。そして、第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数とサンプリングデータは、読み取り開始時点がt1 である場合は(K+1)個でありw1 〜wK+1 であり、読み取り開始時点がt2 である場合はK個でありw2 〜wK+1 である。同様にして、読み取り開始時点がtK である場合は2個でありwK 、wK+1 である。
【0030】
そして、TX >TM の場合では、図8に示すようにTM の区間内についてはTX ≦TM の場合と同様にK種類のタップ数の第(N+1)次移動平均フィルタを設定するための区間であり、Q〜Sの区間内については、各計測データwK+1 〜wK+3 が得られる各計測時点tK+1 〜tK+3 を、それぞれ計測データの読み取り開始時点とするN重移動平均フィルタに含まれている第N次移動平均フィルタの3種類のタップ数を設定するための区間である。
ただし、評価区間TX の終点Sが計測時点tK+3 よりも後ろの時点となっている場合は、各計測データwK+1 〜wK+5 が得られる各計測時点tK+1 〜tK+5 を、それぞれ計測データの読み取り開始時点とするN重移動平均フィルタに含まれている第N次移動平均フィルタの4種類のタップ数を設定するための区間とし、各計測データwK+5 〜wK+8 が得られる各計測時点tK+5 〜tK+8 を、それぞれ計測データの読み取り開始時点とする(N−1)重移動平均フィルタに含まれる第(N−1)次移動平均フィルタの3種類のタップ数を設定するための区間とする。以下、同様とする。
第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数とサンプリングデータは、TX ≦TM の場合と同一である。そして、N重移動平均フィルタとした場合の第N次移動平均フィルタのタップ数とサンプリングデータは、読み取り開始時点がtK+1 である場合は5個でありwK+1 〜wK+5 であり、順次同様にして、読み取り開始時点がtK+4 である場合は2個でありwK+4 、wK+5 である。同様にして、(N−1)重移動平均フィルタとした場合の第(N−1)次移動平均フィルタのタップ数とサンプリングデータは、読み取り開始時点がtK+5 である場合は4個でありwK+5 〜wK+8 であり、・・・、読み取り開始時点がtK+7 である場合は2個でありwK+7 、wK+8 である。
そして、評価区間TX の終点Sが計測時点tK+8 よりも後ろの時点となっている場合は、上記と同様にして(N−2)重以下の重数の多重移動平均フィルタを設定して上記と同様にして計測データの移動平均演算を行って計量値を算出する。このように、計測データの読み取り開始時点を変更したり、第(N+1)次、第N次、第(N−1)次、・・・移動平均フィルタのタップ数を変更し、及び多重移動平均フィルタの次数を変更するのが変更手段である。
【0031】
従って、図6に示すようにTX ≦TM であると判定した場合は、図7に示すように、N重移動平均フィルタに更に第(N+1)次移動平均フィルタを加えて(N+1)重移動平均フィルタを設定することとする。そして、図8に示すようにTX >TM であると判定したときは、(N+1)重移動平均フィルタを設定することができるし、図9に示すように、第N次移動平均フィルタのサンプリング数を元の数よりも少なくしたN重移動平均フィルタを設定することができる。そして、N重移動平均フィルタの重数を減じて(N−u)重移動平均フィルタを設定することもできる。ただし、uはNよりも小さい自然数である。
【0032】
まず、TX ≦TM であり、TX =TM であると判定した場合で、N重移動平均フィルタに第(N+1)次移動平均フィルタを増加するときの処理手順を説明する。
即ち、図2のステップS302に示すように、L回の計量が終了すると、第1回目の計量で得られた計測データ(w11、w12〜w1M)に対して、図6に示すTX 区間内の各計測データw11〜w1Kが得られる各計測時点t1 〜tK を、それぞれ計測データの読み取り開始時点とするK組の計測データに組分けし(K組の読み取り区間に組分けし)、各組(区間)の計測データに対して(N+1)重移動平均フィルタにより演算を行い、K個の計量値データ列W11〜W1Kを算出して読み取る(S304)。
ただし、第1次〜第N次移動平均フィルタの各タップ数D1 〜DN は、ステップS202で設定した通りである。第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数DN+1 は、読み取り開始時点から計測データw1(K+1)を読み取る時点t1(K+1)までの計測データの個数に設定する。即ち、読み取り開始点の計測データがw11の場合は(K+1)に設定し、読み取り開始点の計測データがw12の場合はKに設定する。そして、順次同様にしてタップ数が設定されて、読み取り開始点の計測データがw1Kの場合は2に設定する。
同様にして、第1〜第L回目の計量で得られた計測データ(w21、w22〜w2M)〜(wL1、wL2〜wLM)に対してもそれぞれK個ずつの計量値データ列(W21〜W2K)〜(WL1〜WLK)を算出して読み取る(S304)。これら計量値データ列(W11〜W1K)〜(WL1〜WLK)を読み取るのが読み取り手段である。
【0033】
次に、これら計量値データ(W11〜W1K)〜(WL1〜WLK)を、計測データの読み取り開始時点t1 〜tK が共通するものどうしで組分けし(W11〜WL1)、(W12〜WL2)〜(W1i〜WLi)〜(W1K〜WLK)、これら組分けした計量値データを記憶部12に記憶する(S306)。
そして、読み取り開始時点t1 の計量値データ(W11〜WL1)の組のばらつき度、例えば標準偏差σ1 をCPU11が算出する。同様にしてCPU11が読み取り開始時点t2 、t3 、・・・、tk の夫々の組(W12〜WL2)〜(W1K〜WLK)の標準偏差σ2 、σ3 、・・・、σk を算出する(S306)。そして、これらσ1 〜σk を計量回数の番号順に配置して記憶部12に記憶する。この標準偏差を算出するのがばらつき度算出手段である。
【0034】
次に、CPU11がこれらσ1 〜σk のうちで最も小さいもの、例えばσi を選び出して(S308)、計量精度の最も良い計測データの読み取り開始時点ti を決定する。iは、1〜Kまでの整数である。この計測データの読み取り開始時点ti を仮の読み取り開始時点Qに代えて、本稼働時の読み取り開始時点に決定するのが読み取り開始時点決定手段である。
【0035】
次に、物品6がフォトセンサ5を遮光してから所定時間経過後に物品の計量信号を読み取る読み取り開始時点ti 、即ち、図7に示す読み取り開始時点I(=ti =t4 )のタイマー時間の設定について説明する。計測可能区間TW の始まりの時点Pから(w1i〜wLi)を取得する時点Iまでの区間PIの時間TPIをTPI=(i−1)×τの演算により算出する(S310)。次に、フォトセンサ5が物品を検出した時から計測データ(w1i〜wLi)の取得を開始するまでの時間TaIをTaI=TaP+TPIの演算により算出し、その算出した時間TaIをCPU11のタイマにセットする(S312)。これで読み取り開始時点ti のタイマー時間の設定が終了する。
【0036】
更に、第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数D(N+1) をD(N+1) =K−i+2の演算によって算出して記憶部12に記憶する(S314)。これで、TX ≦TM の場合の計量信号の読み取り開始時点I、読み取り終了時点R、多重移動平均フィルタの重数(N+1)、第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数D(N+1) を決定することができ、テストモードを終了する。
なお、図7では、第(N+1)次移動平均フィルタのタップ数D(N+1) を6、第N次移動平均フィルタのタップ数DN が元の5、第(N−1)次移動平均フィルタのタップ数D(N-1) が元の4、・・・としている例を示している。w4,1 、w5,1 、・・・は、第(N+1)次移動平均フィルタの演算によって得られたデータ、w4,2 、w5,2 、・・・は、第N次移動平均フィルタの演算によって得られたデータ、w4,3 、w5,3 、・・・は、第(N−1)次移動平均フィルタの演算によって得られたデータ、W4,N+1 は、第1次移動平均フィルタの演算によって得られたデータであり、このW4,N+1 が物品の計量値として出力される。
【0037】
次に、CPU11がTX >TM であると判定した場合の処理手順を説明する。即ち、図2のステップS302に示すように、L回の計量が終了すると、図8に示すTX 区間内のTM 区間においては、TX ≦TM の場合と同様にして、ステップS304のN重移動平均フィルタの演算を行い、計量値データ(W11〜W1K)〜(WL1〜WLK)を求める。
次に、TX 区間内のQの時点を超えてS(=t(K+3) )の時点までは、第(N+1)次移動平均フィルタの演算を行わずに、第N次移動平均フィルタにおける計測データの読み取り開始時点をQの時点からτ時間ずつ時間経過の方向に順次ずらして元の第N次移動平均フィルタのタップ数DN =5以下であるタップ数が5、4、3の3種類の第N次移動平均フィルタの演算を行い、この3種類の各第N次移動平均フィルタごとにN重移動平均フィルタの演算を行う。これによって、ステップS304に記載の計量値データと対応する(W1(K+1)、W1(K+2)、W1(K+3))、(W2(K+1)、W2(K+2)、W2(K+3))〜(WL(K+1)、WL(K+2)、WL(K+ 3))を求める。
【0038】
ここで、TX 区間の終点のSの時点が計測データwK+5 を取得する時点にある場合は、タップ数が5、4、3、2の4種類の第N次移動平均フィルタの演算を行い、この4種類の各第N次移動平均フィルタごとにN重移動平均フィルタの演算を行う。これによって、ステップS304に記載の計量値データと対応する(W1(K+1)、W1(K+2)、W1(K+3)、W1(K+4))、(W2(K+1)、W2(K+2)、W2(K+3)、W2(K+4))〜(WL(K+1)、WL(K+2)、WL(K+3)、WL(K+4))を求める。
【0039】
また、TX 区間の終点のSの時点が計測データwK+5 を取得する時点tK+5 (この時点を含む)と計測データwK+7 を取得する時点tK+7 (この時点を含む)との間にある場合、即ち、第(N−1)次移動平均フィルタの計測データの読み取り開始時点tK+5 よりも後ろにある場合は、第(N+1)次、及び第N次移動平均フィルタの演算を行わずに、第(N−1)次移動平均フィルタにおける計測データの読み取り開始時点を計測データwK+5 を読み取る時点tK+5 からτ時間ずつ時間経過の方向に順次ずらして元の第(N−1)次移動平均フィルタのタップ数D(N-1) =4以下であるタップ数が4、3、2の3種類の第(N−1)次移動平均フィルタの演算を行い、この3種類の各第(N−1)次移動平均フィルタごとに(N−1)重移動平均フィルタの演算を行う。これによって、ステップS304に記載の計量値データと対応する(W1(K+5)、W1(K+6)、W1(K+7))、(W2(K+5)、W2(K+6)、W2(K+7))〜(WL(K+5)、WL(K+6)、WL(K+7)を求める。
【0040】
ただし、TX 区間の終点のSの時点が計測データwK+8 を取得する時点tK+8 よりも後側にある場合は、これ以降の処理を行わないこととしている。しかし、動的計量装置の用途に応じて、第(N−2)次移動平均フィルタの次数及びこの次数よりも小さい第(N−u)次移動平均フィルタのタップ数を変更して、(N−u)重移動平均フィルタの演算を行って計量値データを求めてもよい。
【0041】
このようにして、計量信号の読み取り開始時点が属する各区間(w1 〜wK )、(wK+1 〜wK+4 )、(wK+5 〜wK+7 )ごとに計量値データ〔(W11〜W1K)〜(WL1〜WLK)〕、〔(W1(K+1)〜W1(K+4))〜(WL(K+1)〜WL(K+4))〕、〔(W1(K+5)〜W1(K+7))〜(WL(K+5)〜WL(K+7)〕が求まると、ステップS306と同様にして、計測データの読み取り開始時点t1 〜tK+7 が共通するものどうしで組分けし(W11〜WL1)〜(W1i〜WLi)〜(W1K〜WLK)〜(W1(K+7)〜WL(K+7))、これら組分けした計量値データを記憶部12に記憶する(S306参照)。
そして、ステップS306と同様にして、CPU11が読み取り開始時点t1 、t2 、t3 、・・・、t(K+7) の夫々の組(W11〜WL1)〜(W1(K+7)〜WL(K+7))の標準偏差σ1 、σ2 、・・・、σ(K+7) を算出して記憶部12に記憶する。
【0042】
次に、ステップS308と同様にして、CPU11がこれらσ1 〜σ(K+7) のうちで最も小さいもの、例えばσi を選び出して、計量精度の最も良い計測データの読み取り開始時点ti を決定する。iは、1〜(K+7)までの整数である。これ以降の処理は、ステップS310〜S314と同等であるのでその説明を省略する。
これで、TX >TM の場合の計量信号の読み取り開始時点I、読み取り終了時点R、多重移動平均フィルタの重数(N+1)、N、若しくは(N−u)、及び第(N+1)、第N、若しくは第(N−u)次移動平均フィルタのタップ数Dを決定することができ、テストモードを終了する。
なお、図9では、第N次移動平均フィルタのタップ数DN を3、第(N−1)次移動平均フィルタのタップ数DN-1 が元の4、・・・としている例を示している。wK+3,1 、wK+4,1 、・・・は、第N次移動平均フィルタの演算によって得られたデータ、wK+3,2 、wK+4,2 、・・・は、第(N−1)次移動平均フィルタの演算によって得られたデータ、WK+3,N は、第1次移動平均フィルタの演算によって得られたデータであり、このWK+3,N が物品の計量値として出力される。
【0043】
次に、本稼働において、物品を重量選別する手順を図5のフローチャートを参照して説明する。上記のようにして、計量信号の読み取り開始時点I等の計量条件が自動的に設定された後に運転モードにセットする(S400)。しかる後に、物品6を計量コンベア2に送り込むと、この物品6によりフォトセンサ5が遮光され(S402)、この遮光された時点からTaImsec経過して計量信号の読み取り開始時点Iとなった時に、CPU11がIR区間の計量信号を順次読み取って記憶部12に記憶する(S406)。そして、これら記憶部12に記憶された計量信号の計測データを使用して、上記テストモードで自動的に決定された(N+1)、N、又は(N−u)重移動平均フィルタにより演算を行い、物品6の計量値データW4,(N+1) 、又はW(K+3),N 等を読み取る(S408)。次に、この読み取った計量値データを予め設定されている許容重量値と比較し、その比較結果を選別信号として送り出しコンベア3に送出する。これにより、許容重量外の物品は許容重量内の物品と異なる搬送経路に送られる。このようにして、順次計量コンベア2に送り込まれる物品の重量選別を行うことができる。
【0044】
また、この計量条件決定装置は、本稼働中に、重量選別機が物品6を予め設定されている回数のE(≧L)回計量する度に、テストモードで計量条件(計量信号の読み取り開始時点I、タップ数、及び一重又は多重移動平均フィルタの重数)を決定した処理方法と同様の処理方法を使用して、本稼働中に計量した物品6の計測データの演算処理を行い、自動的に新たな計量条件を決定して、テストモードで設定された計量条件に代えて、本稼働中にこの新たに決定した計量条件に変更することができる。更に、本稼働中に設定した計量条件に代えて、本稼働中に新たに決定した計量条件に変更することができる構成となっている。
つまり、本稼働モードにおいて、重量選別機による第1回目の計量から第E回目の計量は、テストモードで設定された計量信号の読み取り開始時点I等の計量条件に基づいて物品6の重量を計量する。そして、第(E+1)回目の計量から第2E回目の計量までは、本稼働モードの第1回目の計量から第L回目の計量によって決定された計量条件に基づいて物品の重量を計量する。以下同様にして、第(2E+1)回目の計量から第3E回目の計量は、本稼働モードの第(E+1)回目の計量から第(E+L)回目の計量によって決定された計量条件に基づいて物品の重量を計量する。
【0045】
次に、更に具体的にCPU11の処理内容を説明する。この処理を行うプログラムは記憶部12に記憶されている。
(1)本稼働時に1回計量するごとにCPU11が計量回数カウンタのカウント値に1を加算する。
(2)計量回数カウンタは、カウント値がEに到達すると、CPU11がそのカウント値をリセットし、次回以降の計量回数を1からカウントする。
(3)計量回数カウンタのカウント値がEに到達した時に、CPU11が第1のフラグをセットして、それ以降に計量されたL回分の計量信号のTW 間の時系列計測データを全て記憶部12に記憶する。このL回をカウントするのはデータ取得カウンタであり、このデータ取得カウンタのカウント値がLとなった時にはそのカウント値をリセットすると共に、第1のフラグをリセットする。
(4)データ取得カウンタのカウント値がLに到達した時は、CPU11が第2のフラグをセットする。
(5)CPU11は、第2のフラグをセットすると、物品の重量計量の処理と並行して、計量信号の読み取り開始時点I、タップ数、及び一重又は多重移動平均フィルタの重数からなる計量条件を決定するための上記演算を行い、最適な計量条件が決定し、計量回数カウンタのカウント値がEに到達した時点でこの新しい計量条件を設定して、次回以降の計量をこの新しい計量条件に基づいて行う。なお、この新しい計量条件が設定された時点で第2のフラグをリセットする。
【0046】
このように、本稼働時に物品6を順次計量した際に読み取り手段が読み取った複数の計量値を使用して新たな読み取り開始時点Iを決定し、この新たに決定した読み取り開始時点Iと対応する読み取り区間IRの計量信号を演算して物品6の計量値を求めることができるので、本稼働中のいずれの時点においても物品6の重量を精度良く計量することができる。つまり、例えば本稼働中において、計量コンベア2の搬送面の物品6に対する摩擦抵抗が稼働時間の経過に伴って変化して、物品6が計量コンベア上に乗り込んだ際に発生する衝撃(過渡応答振動波形)が変化したために、比較的高い計量精度が得られる計量信号の読み取り開始時点が変化した場合でも、物品6の重量を精度良く計量することができる。
【0047】
次に、本稼働時に得られた重量の異なる物品の計測データを使用して最適な計量条件を求めることができる理由を説明する。
今、本稼働時に重量の異なるL個の物品6を計量したとして図3のステップS306に示す計量値データ(W11〜WL1)、(W12〜WL2)〜(W1i〜WLi)〜(W1K〜WLK)が得られたとする。ここで、各組の計量値データのばらつきの要因となる要素は、個々の物品の重量の違いによるばらつきと、計量コンベア2の秤の特性変化(例えば零点、スパン等のドリフト)によるばらつきと、過渡応答の違いによるばらつきと、が重複したものである。このばらつき度合を標準偏差σで表すとして、第1列目の数列(W11〜WL1)の標準偏差をσ1 、標準偏差σ1 に含まれている物品の重量のばらつきに基づく標準偏差をσ1a、標準偏差σ1 に含まれている計量コンベア2の特性変化に基づく標準偏差をσ1b、標準偏差σ1 に含まれている過渡応答の違いによるばらつきに基づく標準偏差をσ1cとする。同様に、第2列目の数列(W12〜WL2)の対応する夫々の標準偏差をσ2 、σ2a、σ2b、σ2cとする。これらの関係は、
【0048】
σ1 2 =σ1a 2 +σ1b 2 +σ1c 2 ・・・(6)
σ2 2 =σ2a 2 +σ2b 2 +σ2c 2 ・・・(7)
となる。
【0049】
σ1aとσ2aを比較すると、第1列目の数列(W11〜WL1)と第2列目の数列(W12〜WL2)の重量の標準偏差σ1aとσ2aは、いずれも同一のL個の物品の重量の標準偏差を表しているので、σ1a=σ2aと言うことができ、従って、σ1a=σ2a=・・・=σKaが成立する。よって、物品の重量の違いは、計量値データの標準偏差σ1 、σ2 、・・・の違いの要因となっていないと言える。従って、本稼働中において、重量の異なる物品の計測データに基づいて新たに求めた計量条件によっても物品の重量を高精度に計量することができる。
【0050】
なお、σ1bとσ2bを比較すると、第1列目と第2列目の数列の計量値データ(W11〜WL1)と(W12〜WL2)が得られる時間間隔は、極めて短いτ時間であるので、第1列目と第2列目の数列の計量値データが得られる時間間隔、ひいては第1列目から第K列目の数列の計量値データが得られる時間間隔(K−1)×τ≒100msにおける秤の特性変化は非常に小さく無視することができる。また、計量回数ごとの秤の特性変化のばらつきはあるが、秤の特性変化(ドリフト)の標準偏差σ1bとσ2bは、いずれも同一のL回の計量における特性変化の標準偏差を表しているので、σ1b=σ2bと言うことができる。従って、σ1b=σ2b=・・・=σKbが成立する。よって、秤の特性変化の違いは、計量値データの標準偏差σ1 、σ2 、・・・の違いの要因となっていないと言える。
また、σ1cとσ2cを比較すると、1列目と2列目の計量値データでは、時間差が極めて短いので、過渡応答波形における衝撃外乱の度合や収束度合の違いは殆ど無視することができるが、1列目からK列目までのσ1c〜σKcを比較すると、この時間差によって過渡応答波形における衝撃外乱の度合等の違いが存在する。従って、σ1c〜σKc間の差は、過渡応答波形による差を意味しており、本発明は、過渡応答波形における衝撃外乱の度合等の変化を検出して、過渡応答波形に基づく誤差を除去することができる計量条件を選択して設定することを目的としている。
【0051】
ただし、上記実施形態では、図7及び図9に示すI〜R区間(TIR時間帯)に読み取った計測データを一重又は多重移動平均フィルタにより演算を行って計量値を求める動的計量装置に適用される計量条件決定装置を例に挙げたが、これに代えて、物品の重量を計量する所定の時間帯の計測データを読み取って、上記移動平均フィルタ以外の方式の演算を行って計量値を求める動的計量装置に適用される計量条件決定装置としてもよい。
【0052】
上記実施形態では、テストモードにおいて、略同一重量の基準物品を計量してその計量により得た計測データを使用して本稼働時の計量条件を決定したが、、略同一重量の基準物品の代わりに、互いに異なる重量の物品を計量してその計量により得た計測データを使用して本稼働時の計量条件を決定してもよい。
【0053】
上記実施形態において、計量条件決定装置を重量選別機に適用したが、例えば重量式の充填秤やトラックスケール等の他の動的計量装置に適用することができる。重量式の充填秤に適用する場合は、図6乃至図9に示すP時点は、充填機が所定重量の物品を送り出した時にその送り出しをカットしたタイミングから時間Td だけ遅れた時点である。このTd 時間は、秤の上に載っている物品と充填機との間に存在する落差分の物品が秤の上に完全に落下するまでの予想時間である。なお、この時間Td は正確に見込む必要はなく、上記実施形態で説明したように、高精度の計量を行うことができる計測データの読み取り開始時点Iを選択することができる。
【0054】
上記実施形態の図1(b)のステップS202において、動的計量装置の計量信号に含まれる代表的な定周期振動ノイズを除去するために、N重移動平均フィルタの各タップ数を設定するが、各タップ数は従来公知の方法で決定することができる。例えば、時間間隔TW の長さを考慮して(1)式が成立するように、計測データをフーリエ変換演算(FFT演算)することによって代表的なシステムノイズを抽出して各タップ数を決定してもよい。更に、動的計量装置の設計条件や運転条件から代表的なシステムノイズを算出して各タップ数を決定してもよい。
【0055】
上記実施形態において、各組ごとに算出した標準偏差σのうち、最も小さいものを選択したが、第2番目又は第3番目に小さい標準偏差を選択して、その選択した標準偏差の組の計量信号の読み取り開始時点、デジタルフィルタを本稼働時に使用することができる。要するに、動的計量装置に要求されている計量精度に応じて所望の標準偏差を選択することができる。
【0056】
上記実施形態において、図6に示すようにTX の区間の最初の時点をPとしたが、P時点よりも時間経過の方向の後ろの時点としてもよい。つまり、P時点近辺の計測データは、過渡応答波形における大きな衝撃外乱等を含んでいるので計量値データを演算するための計測データとして読み取るのは不適切な場合があり、これを省略することができる。これによって、このような計測データを演算するための時間を省略することができる。
【0057】
上記実施形態において、物品がフォトセンサ5を遮光したときからTaI時間経過したときよりA/D変換器9をスタートさせて各計測時点における計量信号を読み込んで記憶したが、フォトセンサ5の代わりにコンパレータを使用することができる。つまり、閾値を設定して、アナログ計量信号がこの閾値を最初に越えた時点をA/D変換器9のスタート時点とすることができる。そして、アナログ計量信号が閾値を越えている間を各計測時点として設定してもよい。また、A/D変換器9を常時動作させておき、A/D変換器9が出力するデジタル信号と予め設定した所定の比較値とを比較して、この比較値を越えるデジタル信号を各計測時点の計量信号として記憶部12に記憶してもよい。従って、この記憶部12に記憶した計量信号を計測データとして使用することができる。
【0058】
上記実施形態において、計量値データのばらつき度の評価基準として標準偏差σを使用したが、σ2 を使用して各組の計量値データのばらつき度を比較してもよいし、各組の計量値データの最大値と最小値の偏差Rを使用して、各組の計量値データのばらつき度を比較してもよい。
【0059】
上記実施形態において、高精度の計量を行うことができるように、第N次、又は第(N−1)次移動平均フィルタ等のフィルタのタップ数を変更したり、第N次移動平均フィルタから順にフィルタを減少させて、多重移動平均フィルタの次数を減少させているが、タップ数を変更する移動平均フィルタとしては、例えば比較的タップ数の大きいものがよい。その理由は、タップ数が多少減少してもこのフィルタの対象とするノイズの除去特性にあまり影響がないからである。そして、除去する移動平均フィルタとして、比較的計量精度に対する影響の小さいノイズを除去するためのフィルタが選択されるように設定するのがよい。ただし、タップ数を変更するフィルタ、及び除去するフィルタとして、N重移動平均フィルタの全てのフィルタを順次当てはめてそれぞれについて計量値データを求め、計量値データが最も安定するフィルタをそのフィルタとして決めてもよい。
【0060】
【発明の効果】
第1の発明によると、物品を計量したときに、異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに読み取った計量信号を各区間ごとに演算してこれら各読み取り区間ごとに計量値を決定する。そして、複数の物品を順次計量して各読み取り区間ごとに計量値を決定することを繰り返す。次に、これら複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けして記憶する。そして、ばらつき度算出手段が、計量値のばらつき度を各組ごとに算出し、これら複数のばらつき度のうち比較的小さいばらつき度を選択してそのばらつき度の組と対応する読み取り開始時点を本稼働時の読み取り開始時点と決定することができる。これにより、物品の重量を比較的(例えば最も)精度良く計量することができる計量信号の読み取り開始時点を自動的に短時間に決定することができるという効果がある。従って、経験の浅い作業者であっても熟練者と同様に最適な計量信号の読み取り開始時点を決定することができるという効果がある。
【0061】
また、計量信号の読み取り開始時点が互いに相違する複数の各読み取り区間に対して、互いに相違するサンプリング数又は重数の多重移動平均演算を複数回行うことにより各読み取り区間ごとに物品の計量値を求め、計量値のばらつき度が比較的小さい読み取り区間を選択することにより、計量値のばらつき度が比較的小さくなるサンプリング数又は多重移動平均演算の重数を選択することができる。これにより、この選択した読み取り区間の計量信号に対して、対応するサンプリング数又は重数の多重移動平均演算を行うことにより高精度の計量を行うことができる。
つまり、例えば1つでも多くの種類の定周期振動ノイズを計量信号から除去するためには、図13に示す計量信号の読み取り開始時点Qを早くして(Pに近づける方向に移動させて)、計量信号の読み取り区間TF を長くする必要がある。
しかし、計量信号の読み取り開始時点Qを早くし過ぎると、物品6が計量コンベア2上に乗り込んだ際に発生する衝撃(過渡応答振動波形)を含む計量信号を読み取ることとなり、却って計量精度を低下させることとなる場合がある。
そこで、本発明は、計量信号の読み取り開始時点が互いに相違する複数の各読み取り区間ごとに演算して計量値を求めて、計量値のばらつき度が比較的小さい読み取り区間を選択し、これにより、比較的高い計量精度が得られる計量信号の読み取り開始時点(読み取り区間)を決定することができるようにしている。
【0062】
第2の発明によると、本稼働時に物品を順次計量した際に読み取り手段が読み取った複数の計量値を使用して新たな読み取り開始時点を決定し、この新たに決定した読み取り開始時点と対応する読み取り区間の計量信号を演算して物品の計量値を求めることができるので、本稼働中のいずれの時点においても順次変更された新たな読み取り開始時点からの計量信号に基づいて物品の重量を精度良く計量することができる。つまり、例えば本稼働中において、計量コンベアの搬送面の物品に対する摩擦抵抗が稼働時間の経過に伴って変化して、物品が計量コンベア上に乗り込んだ際に発生する衝撃(過渡応答振動波形)が変化したために、比較的高い計量精度が得られる計量信号の読み取り開始時点が変化した場合でも、変更後の新たな読み取り開始時点から読み取った計量信号に基づいて物品の重量を精度良く計量することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)はこの発明の一実施形態に係る動的計量装置の計量条件決定装置により本稼働前に各種データを設定する手順を示すフローチャートである。
【図2】同実施形態に係る同計量条件決定装置により本稼働前のテストモードで計量信号の読み取り開始時点等の計量条件を決定するための手順を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態に係る同計量条件決定装置により本稼働前のテストモードで計量信号の読み取り開始時点等の計量条件を決定するための手順を示すフローチャートである。
【図4】同実施形態に係る同計量条件決定装置により本稼働前のテストモードで計量信号の読み取り開始時点等の計量条件を決定するための手順を示すフローチャートである。
【図5】同実施形態に係る同計量条件決定装置により設定された計量条件に従って重量選別機が本稼働時に物品の重量を計量する手順を示すフローチャートである。
【図6】同実施形態に係る同計量条件決定装置による計量条件の決定前の計量信号の処理状態及び計量信号を示す波形図である。
【図7】同実施形態に係る同計量条件決定装置による計量条件の決定後の計量信号の処理状態及び計量信号を示す波形図である。
【図8】同実施形態に係る同計量条件決定装置による計量条件の決定前の計量信号の処理状態及び計量信号を示す波形図である。
【図9】同実施形態に係る同計量条件決定装置による計量条件の決定後の計量信号の処理状態及び計量信号を示す波形図である。
【図10】同実施形態の重量選別機及び同計量条件決定装置の電気回路を示すブロック図である。
【図11】従来の重量選別機の概略と計測タイミング等を示す図である。
【図12】従来の計量条件決定装置により得られた計測データのマトリクスを示す図である。
【図13】従来の他の計量条件決定装置による計量条件の決定後の計量信号の処理状態及び計量信号を示す波形図である。
【符号の説明】
4 重量検出器
9 A/D変換器
11 CPU
12 記憶部

Claims (2)

  1. 重量検出器の出力する計量信号のうち予め設定されている計量信号の読み取り開始時点から予め設定されている計量信号の読み取り終了時点までの読み取り区間の計量信号を演算して物品の計量値を決定する動的計量装置において、
    上記重量検出器により物品を計量したときに異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに計量信号を読み取り、この読み取った計量信号を各区間ごとに演算してこれら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取る読み取り手段と、物品を複数回計量したときに上記読み取り手段が読み取った複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けしこれら組分けした各計量値を記憶する記憶手段と、
    この記憶手段に記憶されている各計量値のばらつき度を各組ごとに算出するばらつき度算出手段と、このばらつき度算出手段が算出した複数のばらつき度のうち比較的小さいばらつき度を選択してそのばらつき度の組と対応する読み取り開始時点を本稼働時の読み取り開始時点と決定する読み取り開始時点決定手段とを
    具備し、上記読み取り手段は、
    上記重量検出器により物品を計量したときに異なる複数の読み取り開始時点とする複数の各読み取り区間ごとに計量信号を読み取り、各読み取り区間ごとに、予め定めたサンプリング数をフィルタ定数として計量信号に対して一重又は多重移動平均演算を行い、これら各読み取り区間ごとに演算された計量値を読み取る構成であって、上記サンプリング数又は上記多重移動平均演算の重数を、上記各読み取り区間に応じて変更する変更手段を備えている
    動的計量装置の計量条件決定装置。
  2. 請求項1記載の動的計量装置の計量条件決定装置において、上記記憶手段は、本稼働時に物品を複数回計量したときに上記読み取り手段が読み取った複数の計量値を、読み取り開始時点が共通するものどうしで組分けしこれら組分けした各計量値を記憶する動的計量装置の計量条件決定装置。
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