JP4606236B2 - 重量測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、計量台上を走行する車両の車軸重量を測定する重量測定方法に関し、詳しくは計量台の荷重センサから出力される重量信号から重量値を決定するための重量値取得区間を設定する方法に関するものである。
一般に、計量器(計量台)に被計量物が乗り込んだ場合には、その乗り込み時の衝撃荷重と被計量物の重量とによって、計量器の荷重センサから出力される重量信号には減衰振動信号が現れる。
いま、図7に示されるように、4個の荷重センサ51,52,53,54にて支持される計量台50上に3個の車軸55,56,57を有する車両58が乗り込み、この計量台50上を走行して降りる場合について考えると、4個の荷重センサ51〜54の出力の和で表される車両58の重量は、図8のグラフで示されるようになる。図8において、区間Aは第1軸55の荷重、区間Bは第1軸55と第2軸56との合計荷重、区間Cは第1軸55と第2軸56と第3軸57との合計荷重、区間Dは第2軸56と第3軸57との合計荷重、区間Eは第3軸57の荷重による重量信号を表している。これらの重量信号には、ある一つの車軸が計量台50上に乗り込んだ際、あるいはある一つの車軸が計量台50上から降りた際に過渡応答減衰信号が現れる。
ここで、車両58が計量台50上で長い時間停止する場合には重量信号の減衰振動は安定した静止荷重に収束するが、車両58が走行状態であって計量台50上での滞在時間が短い場合には、図8に示されるように、重量信号は振動的に変化してその重量信号に含まれる振動信号は収束しない。
このような走行状態にある車両の第1軸55の車軸重量(軸重)は、図8の区間Aにおける重量信号の平坦部分を測定することにより求められる。また、第2軸56の軸重については、この第2軸56が計量台50上に乗り込んだときの区間Bにおける重量信号の平坦部分を測定することにより第1軸55と第2軸56との合計重量を測定し、先に求めた第1軸55の重量を差し引くことにより求められる。さらに、第3軸57の軸重については、区間Cにおける重量信号の平坦部分を測定することにより第1軸55と第2軸56と第3軸57との合計重量を求めておき、この合計重量から先に求めた第1軸55の重量および第2軸56の重量を差し引くことによって求められる。なお、車軸が計量台50上から降りた場合の測定法として、第1軸55が計量台50上から降りることによって現れる区間Dの重量信号の平坦部分から第2軸56と第3軸57との合計重量を求め、この合計重量から先に求めた第2軸56の重量を差し引くことによって第3軸57の軸重を求めるようにしても良い。
しかし、車両の速度が速い場合や、それぞれの車軸間距離が短い場合には、重量信号の安定な時間領域は短いため、この重量信号を連続的に表示器に出力しても、オペレータや運転者はその重量信号の安定な領域、すなわち図8に示される重量信号の平坦部分を正しく認識することができない。したがって、重量値の読み取りに人の操作・判断が介在する重量測定方法では正しい重量値を得ることができない。
このような問題点に対処したものとして、走行する車両の変動する秤量値時系列データから静止重量値を得るようにする静止重量計測方法が、特許文献1において提案されている。
この特許文献1に記載の計測方法は、荷重センサからの重量信号出力をA/D変換することによって得られるサンプリング重量信号をメモリに時系列に記憶させ、例えば第1軸の重量を検出する場合には、サンプリング重量信号の中で計量台上に第1軸が乗り込んだ後の時系列重量信号から最大値または最初の極大値を検出し、この値を安定領域の開始点として定め、これ以降のサンプリング重量信号をメモリに記憶させ、この値から所定の重量範囲内にあるサンプリング重量信号をもって安定領域内重量信号とし、この安定領域内のサンプリング重量信号の周期性を定め、周期性に基づいて安定領域内のサンプリング重量信号に含まれるノイズ振動信号の振幅を減少するように演算処理して重量値を求めるように構成されたものである。
また、この特許文献1に記載の方法では、第1軸の重量信号が完全に立ち上がった点を最大値または最初の極大値とし、また振動信号の周期性に着目し、最大値または極大値を始点にして、例えば最大値の90%以上の重量信号を安定領域に定め、この安定領域内のサンプリング重量信号の中の振動信号のn周期目の極大値を終点にして、始点から終点までを重量取得領域と定義し、この重量取得領域における平均値を求めることによって周期性の振動成分を相殺するようにしている。
他の従来例として、被計量物が計量コンベアに乗り込んで搬送された後、次の搬出コンベアに乗り移ったときに、重量信号の過渡応答信号における安定領域の終端を検出するようにした方法が、特許文献2において提案されている。この方法は、過渡応答信号が一定レベル以上に到達したときに安定領域に入ったものとし、この安定領域に入ってから特定の時間を経過した後のサンプリング重量値と、このサンプリング重量値以降に逐次生じる生成サンプリング重量値とを比較し、両者に一定以上の偏差が検出されれば、被計量物が計量コンベアから搬出コンベアへの乗り移りを開始していると判断し、前記生成サンプリング重量値よりも一つ前のサンプリング重量値から前記特定の時間を経過したサンプリング重量値までの間を重量値取得区間に設定するようにしている。
特許第2710785号公報 特公平1−39536号公報
前記特許文献1に記載の方法では、車軸が計量台上に完全に乗り込んで重量信号が完全に立ち上がった時点またはその近傍の時点を重量値取得の開始点と定めている、言い換えれば重量信号の取得領域を過渡応答信号の立ち上がり側から定めている。しかし、車両は計量台上に走行状態で乗り込むために、計量台の受ける衝撃荷重の影響は過渡応答信号の前半ほど大きくなり、また、この衝撃荷重は車軸重量には直接関係のない車両速度の影響を受けるので、過渡応答時間の早い部分ほど重量信号は大きいノイズを含んでしまうという問題点がある。
車両が計量台上で停止した状態で重量信号を測定するのであれば、過渡応答信号が十分に収束する長い時間を重量信号取得領域として確保できるので、過渡応答信号前半の誤差は演算処理によって小さくすることができる。しかし、例えば図7に示されるように3つの車軸55〜57を持つ車両58の重量測定に際して、車両速度が速い場合や、第1軸55と第2軸56との間の間隔が短い場合には、サンプリング重量信号の第1軸55の重量を表す平坦部分(図8の区間A)の時間は短くなり、十分な重量信号取得領域が確保できず、ノイズ成分を多く含む最初の応答波形部分が重量値演算処理中に加わることになり、誤差の大きい重量値となってしまうという問題点がある。
一方、特許文献2に記載の方法では、偏差の大きさを判定するための設定値が小さい場合には、被計量物の乗り降りによるのではなく、過渡応答信号の平衡点付近におけるノイズ振動信号の振幅によっても偏差を越える信号が出てしまって、十分長い重量値取得領域が確保できない事態が起きるので、実用化に際しては、この事態を回避するために大きな設定値を採用せざるを得ない。しかし、この判定限界の設定値として大きな値を用いた場合には、偏差が所定値を越えた時点で被計量物は既に計量コンベアから降り始めていることになり、単に所定値を越えた時点よりも時間的に一つ古い記憶サンプリング重量値をもって重量値取得領域の終端に定めても、既に何れかの車軸が計量コンベアから降りることによる過渡応答が開始された後の可能性が高く、この値を含むそれ以前の記憶サンプリング重量値が正しい重量値を表していないことになる。このため、この特許文献2に記載の方法においても重量値を正しく求めることができないという問題点がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、過渡応答時の衝撃外乱ノイズの影響の少ない領域を重量値取得区間に設定することができ、それによって高い精度でもって車軸重量を測定することのできる重量測定方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による重量測定方法は、
車両の車軸が計量台上に乗り降りした際に生成される時系列サンプリング重量信号に対して安定領域を設定するとともに、この安定領域内にある時系列サンプリング重量信号の中に重量値取得区間を設定し、この重量値取得区間における時系列サンプリング重量信号から計量台上にある少なくとも1個の車軸の重量値を求める重量測定方法において、
前記安定領域内の時系列サンプリング重量信号より所定の大きさ以上変化した時系列サンプリング重量信号を検出したとき、この検出された時系列サンプリング重量信号を基にして時間の経過を遡る方向に極値を探索することによって、またはその極値から時間の経過を遡る方向に該極値より一つ前の極値を探索することによって、前記安定領域内の時系列サンプリング重量信号より前記所定の大きさ以上の変化を開始した変化開始点近傍の時系列サンプリング重量信号を検出し、この検出された時系列サンプリング重量信号を前記重量値取得区間の一方端とし、この一方端から時間経過を遡る方向に前記重量値取得区間を定めることを特徴とするものである。
ここで、前記重量値取得区間の一方端に設定される極値が極小値の場合にはその極小値に対応する前記重量値取得区間の他方端も極小値とされ、前記重量値取得区間の一方端に設定される極値が極大値の場合にはその極大値に対応する前記重量値取得区間の他方端も極大値とされるのが良い。
また、前記重量値取得区間の一方端を基準にして、この一方端から時間の経過を遡る方向に記憶されている時系列サンプリング重量信号を辿り、前記安定領域内にあり、かつ予め設定した個数分に相当するか、または予め設定した時間長さの時点の時系列サンプリング重量信号を前記重量値取得区間の他方端とするのが好ましい。
本発明によれば、過渡応答信号の立ち上がり完了時点から時間が経過した領域であって、次に新たに車軸が計量台上へ乗り込む直前の測定対象車軸の重量信号が最も安定しているサンプリング重量信号を捉えて、この重量値を重量値取得区間の一方端とし、この一方端から時間の経過を遡る方向に重量値取得区間を定めるように構成されているので、過渡応答開始付近の衝撃外乱ノイズの影響が大きい時間領域のサンプリング重量信号を排除することができる。この結果、1個の車軸重量または複数個分の車軸の合計重量を高精度に求めることができる。
次に、本発明による重量測定方法の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る重量測定装置のブロック図が示されている。本実施形態は、図7に示される従来装置と同様、4個の荷重センサにて支持される計量台上に3個の車軸を有する車両が乗り込み、この計量台上を走行して降りる場合について、第1軸が計量台上に乗り込んだときの重量信号波形を例に挙げ、安定領域と重量値取得領域の設定方法を説明するものである。なお、装置構成図については図7に示される従来例と同様であるため省略する。
本実施形態の重量測定装置1は、図1に示されるように、4個の荷重センサ(ロードセル)51,52,53,54にて検出された歪み量に応じたアナログ荷重信号をそれぞれ増幅する増幅器2,3,4,5と、そのアナログ荷重信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器(A/D変換器)6,7,8,9と、それらデジタル信号がI/O回路10を介して入力される計測ユニットとしての演算処理装置(CPU)11とを備えている。ここで、演算処理装置11は、所定プログラムを実行することにより所要の演算処理を行うように構成されている。
前記演算処理装置11は、前記プログラムおよび各種データを記憶するROM,RAM,EEPROM等からなるメモリ12に接続されるとともに、I/O回路10を介して、各種データの入力等を行うキースイッチ(入力手段)13および各種のデータを表示する表示器14に接続されている。
このように構成される重量測定装置1において、荷重センサ51〜54より出力される重量信号は、被計量物の質量を含む計量台50(図7参照)の固有振動数および車両58のばねによる振動ノイズ信号の周期に比べて、十分短い時間間隔でA/D変換器6〜9から生ずるサンプリング重量信号(サンプリング重量値)Wsとして連続的に生成されているものとする。また、このサンプリング重量値Wsは、予め計量台50の自重等の風袋分が差し引かれ、計量台50上の被計量物そのものの重量値を示すものとする。
本実施形態において、4個の荷重センサ51〜54の出力の和で表されるサンプリング重量値Wsは、従来例と同様、図8のグラフで示されるようになる。図2には、本実施形態の重量測定装置において、被計量物(車両58)の重量値の零付近の状態と、第1軸が計量台上に乗り込んだときの重量信号の変化状態が示されている。
前記メモリ12内に最大値レジスタwmaxと最小値レジスタwminとを設けるとともに、計量台50上の被計量物(車両58)のサンプリング重量値Wsの零値近傍に±Wzuの範囲を設定する。そして、サンプリング重量値Wsが次式
|Ws|<Wzu ・・・(1)
を満たせば、計量台上には被計量物がない状態であると判定する。そして、この(1)式が成立すると、サンプリング重量値Wsは零付近にあるとし、その場合に、最大値レジスタwmaxにWsを入れ、最小値レジスタwminに−Wzuを入れる。こうして、新たなサンプリング重量値Wsが測定されるたびに、最大値レジスタwmaxに記憶されているwmaxの値とサンプリング重量値Wsの値とを比較し、Ws>wmaxなら、そのサンプリング重量値Wsを最大値レジスタwmaxに入れて最大値レジスタwmaxを更新する。なお、最小値レジスタwminについては、更新せずに−Wzuのまま固定しておく。
また、最大値レジスタwmaxの値が更新されるたびに、その値wmaxと最小値レジスタwminの値との偏差が設定値Whを越えるか否かの判定、言い換えれば(2)式が成立するか否かの判定を行う。
wmax−wmin>Wh ・・・(2)
ここで、設定値Whは、車軸が計量台50上へ乗り込んだこと、あるいは計量台50から降りたことを判定するのに十分な大きさの重量値(例えば、最も軽い車軸重量の1/2の値)が設定される。
図2において、t=tで(2)式が成立したとすると、第1軸55が計量台50上に乗り込んだと判定し、この時点から時間経過とともに計量台50上に第1軸55が完全に乗り込んだときに現れるサンプリング重量信号(サンプリング重量値)の極大値Wmax1(図3参照;以下、「第1極大値Wmax1」という。)を検出する作業に入る。すなわち、時間経過に応じて生成されて時系列に記憶されるサンプリング重量値Wsの大小比較を行うことにより第1極大値Wmax1を検出する。なお、図3(a)(b)(c)には、計量台上に車両が走行しながら乗り込んだときの車両の速度(もしくは第1軸55と第2軸56との距離)によってサンプリング重量値Wsの波形が変化する様子が示されている。(a)は車軸の乗り込みが遅い場合で、(b)は(a)より速い場合、(c)は(b)より速い場合をそれぞれ示している。
本実施形態においては、車軸の乗り込み時に生じるピーク信号である第1極大値Wmax1を回避し、この第1極大値Wmax1の次に生成される極小値(第1極小値)Wmin1を安定領域の始端(t=0)に定めている。その理由は、第1極小値Wmin1以前に生成される重量信号は、車軸の乗り込みによる大きな衝撃外乱ノイズを含んでいるからである。ただし、第1極小値Wmin1は、重量値取得区間の開始点ではなく終了限界点とする。
次いで、第1極小値Wmin1を検出した後は、時間経過に応じて生成されるサンプリング重量値Wsをメモリ12に時系列に記憶させる。そして、最小値レジスタwminと最大値レジスタwmaxにその第1極小値Wmin1の値を入れ、順次生成されるサンプリング重量値Wsと最小値レジスタwmin、最大値レジスタwmaxの値とをそれぞれ比較し、Ws>wmaxであればWsの値を最大値レジスタwmaxに入れ、Ws<wminであればWsの値を最小値レジスタwminに入れる。なお、最小値レジスタwminについては、第1極小値Wmin1の値を入れるとそれ以降は更新させずに固定させても良い。また、第1極小値Wmin1が検出されると、この第1極小値Wmin1に適当な係数k(例えばk=1.05)を掛けた値k・Wmin1を最小値レジスタwminに入れてそれ以降は更新させずに固定させても良い。
前述の操作を繰り返しながら、第1極小値Wmin1以降のサンプリング重量値Wsにその第1極小値Wmin1より一定値Whを越える大きな値w〈p〉を検出すれば((2)式が成立すれば)、第2軸56が計量台50上に乗り込んだと判断して、サンプリング重量値Wsの記憶操作を終了させる。
続いて、メモリ12に記憶されている時系列サンプリング重量値Wsを時間経過と反対方向に遡って、直前の極小値wmin0を検出する。そして、この極小値wmin0が生成された時点(あるいはその極小値の周辺の値、またはそれより時間的に古い記憶サンプリング重量値)を安定領域の終端と定義するとともに、重量値取得区間の開始点(一方端)と定義する。なお、この重量値取得区間の開始点は、車軸が計量台50上から降りることによって生ずる立下り信号の場合には極大値となる。
ここで、重量値w〈p〉を検出した後に極小値wmin0を検出するには、重量値w〈p〉が検出された時点から時系列に記憶されたサンプリング重量値のデータを時間的に古い方向へと逐次比較しながら遡り、単調減少していた古い時点の値が初めて増加に転じたとき、この増加に転じる直前のデータが極小値wmin0であるとする。以下、同様にしてwmin1,wmax1,・・・を検出するようにする。Wmin1をt=0のタイミングに置いておけば、wminx(x=1,2,3,・・・)を検出したタイミングがt=0であれば、wminx=Wminxであることを判定することができる。
安定領域の終端を上述のように定めるのは、次の車軸が新たに計量台上に乗り込むことによって重量信号が増加すると、この増加した重量信号はもはや重量測定に使用することができないからである。すなわち、新たな車軸が計量台上に乗り込むとサンプリング重量値は大きく単調増加するので、この単調増加する直前の極小値を検出すれば、少なくともその極小値の現れた時点においては、まだ次の車軸によってサンプリング重量値が確実に影響を受けていない最終の領域にあると判定することができるからである。
安定領域に入った重量信号が通常のノイズによる振動でなく大きく変化するのは車軸の乗り降りの場合のみであり、この車軸の乗り降りによって一旦重量信号が大きく変化を開始してしまえば、重量信号は単調減少または単調増加となって極値が現れることはない。したがって、重量信号が大きく変化する直前の極値は、少なくとも未だ計量台に対する車軸の乗り降りがない状態であることが確実に判定でき、しかも過渡応答振動が最小限に収束している最終のタイミングであると判定できる。
一方、重量値取得区間の終了点(他方端)は、重量値取得区間の開始点(極小値wmin0生成時点)から順次時間経過と反対方向に遡り、n(本実施形態においてはn=2)個目の極小値wmin2の生成時点とする。なお、nの値は任意の整数を設定できるものとする。こうして、過渡応答の開始点からできるだけ時間的に離れ、外乱信号ができるだけ収束する領域のサンプリング重量値を得ることができる。
なお、図3(b)に示されるように、極小値wmin0から遡って2個目の極小値wmin2が、終了限界点である第1極小値Wmin1と一致すればその終了限界点を重量値取得区間の終了点とし、また、図3(c)に示されるように、2個目の極小値を検出できない場合には、強制的に第1極小値Wmin1の生成時点を終了点に定めることとする。
また、次の車軸が乗り込むことによって重量信号が単調増加するタイミングは、振動信号の周期とは非同期であるため、図4の記号aにて示されるように振動信号が次の極小値に向う途中に生ずる場合がある。この場合、重量値取得区間の開始点wmin0と、その直前の極小値wmin1との間隔bは振動信号の1周期分cよりも短くなる。これを考慮し、重量値取得区間の開始点をwmin0ではなく、wmin1に指定する方が好ましい。しかし、終了限界点Wmin1から十分な時間が経過しておらず、しかも図3(c)に示されるように安定領域が短く、Wmin1=wmin1の場合にはwmin0を開始点とせざるを得ない。
従来技術(特許文献1)では、計量台上への車軸の乗り込みによって生じる過渡応答信号の立ち上がりが完了する付近を安定領域の開始点とし、この開始点から時間の経過する方向に重量値取得区間を定めているのに対し、本実施形態によれば、過渡応答信号の立ち上がり完了時点から時間が経過した領域であって、次に新たに車軸が計量台上へ乗り込む直前の測定対象車軸の重量信号が最も安定しているサンプリング重量値を捉えて、この重量値を重量値取得区間の開始点とし、この開始点から時間経過を遡る方向に重量値取得区間を定めるように構成されているので、過渡応答開始付近の衝撃外乱ノイズの影響が大きい時間領域のサンプリング重量信号を排除することができ、従来方法に比べて測定精度を高めることができるという効果がある。
本実施形態においては、重量値取得区間の開始点wmin0から遡って2番目の極小値wmin2を終了点としたものを説明したが、開始点から時間を遡って、時系列サンプリング重量値の記憶値のN個目(Nは予め定めた定数)を終了点としても良い。
本実施形態においては、振動波の整数周期分を重量値取得区間に取り、この重量値取得区間におけるサンプリング重量値の平均値を求めることで、振動成分を効率良く除去することができるので、この重量値取得区間として、開始点が極小値の場合には終了点も極小値にし、開始点が極大値の場合には終了点も極大値にするように区間を設定するのが好ましい。こうすることで、高い精度で重量値を求めることができる。
また、車両58の速度が極めて遅い場合には、次の車軸が乗り込むまでに時間がかかるので、重量値w〈p〉の検出が遅くなり、その検出の時点までサンプリング重量値Wsを記憶させるために膨大なメモリが必要になる。そこで、サンプリング重量値Wsの記憶数に制限を設け、第1極小値Wmin1の検出から一定値Mの記憶数に到達すると自動的にそのときのサンプリング重量値を重量値w〈p〉として扱い、記憶作業を終了させるようにする。そして、この重量値w〈p〉を検出した後は、前述と同様にしてwmin0,wmin1,・・・を検出する操作に入る。このようにすれば、記憶数が丁度Mに到達したときに次の車軸の乗り込みがあって重量信号が大きく立ち上がり始めていても、その影響を避けて開始点wmin0を得ることができる。
記憶数Mのカウント開始点は第1極小値Wmin1以前の第1極大値Wmax1であっても良いし、図2に示されるt=tの時点であっても良い。ただ、サンプリング重量値が安定領域に入ってからカウントを開始する方が安定領域のサンプリング重量値を一定個数分だけ確保できるので望ましい。ここで、サンプリング時間間隔は一定であるので、サンプリング重量値の一定個数分は一定時間分のサンプリング重量値とみなすことができる。したがって、最大記憶数M個の設定は、タイマー設定と同等とみなすことができる。
ただし、個数Mによって重量値w〈p〉を定めた場合には、図5に示されるように、(2)式の判定式によって重量値w〈p〉を定めた場合のようにサンプリング重量信号が単調増加の過程であるとは限らない。そこで、重量値w〈p〉に対して時間の古い方向に隣接する重量値w〈p−1〉が重量値w〈p〉より大きい場合には、順次古い記憶値に遡り、極大値wmax0を検出してから重量値取得区間の開始点wmin0を検出するようにする。
上述の説明では、計量台上へ車軸が乗り込む場合についての車軸重量の求め方を述べているが、計量台50から車軸が降りる場合に計量台上に残っている車軸の重量を求める場合にも同様の考え方を適用することができる。
図6に示されるように、計量台50上から前の車軸が降りると、重量信号は大きく下降し、マイナス方向のピーク値(第1極小値)Wmin1が現れ、続いてプラス方向に第1極大値Wmax1が現れる。この場合には、第1極大値Wmax1以降を安定領域と定め、この安定領域以降のサンプリング重量値を時系列にメモリ12へ記憶させる。この後、計量対象になっている車軸が計量台50上から降りると、第1極大値Wmax1に対して設定値Wh以上小さいサンプリング重量値w〈p〉が現れるので、ここでサンプリング重量値の記憶を終了させ、メモリ12に記憶されているデータでもって時系列に時間経過を遡って極大値wmax0を検出し、この極大値wmax0を重量値取得区間の開始点とし、この極大値wmax0から遡って2番目の極大値wmax2までの間のサンプリング重量値から重量値を算出する。なお、安定領域の開始点は、もう1周期遅らせて第2極大値wmax2としても良い。
本発明の一実施形態に係る重量測定装置のブロック図 車両の第1軸が計量台に乗り込む前後の重量信号の変化を示す波形図 計量台上に車両が走行しながら乗り込んだときの車両の速度もしくは第1軸と第2軸との距離によって重量信号が変化する様子を示す波形図 重量信号が極小値を迎える前に急激に立ち上がる場合を説明する波形図 記憶数から安定領域の終了点を定める場合の重量値取得区間の決め方を説明する図 車軸が計量台から降りる場合の重量信号の変化を示す波形図 従来の重量測定装置の概略構成図 車両が走行して計量台上を移動する際の重量信号の変化を示す波形図
符号の説明
1 重量測定装置
11 演算処理装置
12 メモリ
50 計量台
51〜54 荷重センサ
55 第1軸
56 第2軸
57 第3軸
58 車両

Claims (3)

  1. 車両の車軸が計量台上に乗り降りした際に生成される時系列サンプリング重量信号に対して安定領域を設定するとともに、この安定領域内にある時系列サンプリング重量信号の中に重量値取得区間を設定し、この重量値取得区間における時系列サンプリング重量信号から計量台上にある少なくとも1個の車軸の重量値を求める重量測定方法において、
    前記安定領域内の時系列サンプリング重量信号より所定の大きさ以上変化した時系列サンプリング重量信号を検出したとき、この検出された時系列サンプリング重量信号を基にして時間の経過を遡る方向に極値を探索することによって、またはその極値から時間の経過を遡る方向に該極値より一つ前の極値を探索することによって、前記安定領域内の時系列サンプリング重量信号より前記所定の大きさ以上の変化を開始した変化開始点近傍の時系列サンプリング重量信号を検出し、この検出された時系列サンプリング重量信号を前記重量値取得区間の一方端とし、この一方端から時間経過を遡る方向に前記重量値取得区間を定めることを特徴とする重量測定方法。
  2. 前記重量値取得区間の一方端に設定される極値が極小値の場合にはその極小値に対応する前記重量値取得区間の他方端も極小値とされ、前記重量値取得区間の一方端に設定される極値が極大値の場合にはその極大値に対応する前記重量値取得区間の他方端も極大値とされる請求項に記載の重量測定方法。
  3. 前記重量値取得区間の一方端を基準にして、この一方端から時間の経過を遡る方向に記憶されている時系列サンプリング重量信号を辿り、前記安定領域内にあり、かつ予め設定した個数分に相当するか、または予め設定した時間長さの時点の時系列サンプリング重量信号を前記重量値取得区間の他方端とする請求項1に記載の重量測定方法。
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