JPH086115B2 - 作動用流体 - Google Patents

作動用流体

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JPH086115B2
JPH086115B2 JP62090601A JP9060187A JPH086115B2 JP H086115 B2 JPH086115 B2 JP H086115B2 JP 62090601 A JP62090601 A JP 62090601A JP 9060187 A JP9060187 A JP 9060187A JP H086115 B2 JPH086115 B2 JP H086115B2
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吉幸 佐藤
信嗣 木田
博 木村
雅章 大槻
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東芝シリコ−ン株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は粘性継手として用いられる作動用流体に関
し、さらに詳しくはポリオルガノシロキサンオイルとポ
リメチルシルセスキオキサン粉末から成る高温、高せん
断力に耐える作動用流体に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
従来、粘性継手などに用いられるトルク伝達用の作動
用流体として、適度な粘性を有し、引火点が高く、高温
において酸化や熱分解に対して安定であり、さらに粘度
の温度による変化が小さいことから、一般にポリジメチ
ルシロキサンオイルが用いられている。
しかしながら、高いせん断力を伴うトルク伝達の際
に、継手部材間に生ずる激しいせん断力によって作動用
流体自体が摩擦して発熱するとともに、部材の摩擦によ
る局所的発熱を伴う。そのため、ポリジメチルシロキサ
ンを長時間使用していると、条件により粘度が上昇また
は減少し、甚だしい場合はゲル化が起こり、トルク伝達
の機能を失うという欠点があることが認められている。
そこで、せん断安定性および耐熱性を向上させる試み
がなされている。たとえばポリオルガノシロキサンオイ
ルに、ジルコニウム原子およびセリウム原子をそれぞれ
含有するオルガノシロキサン化合物を添加する方法(特
開昭61−185597号公報)や、低粘度および高粘度のポリ
オルガノシロキサンを混合して用いる方法(特公昭55−
16197号公報)が試みられている。
しかし、これらの方法によって、せん断力の比較的低
い領域における安定性は向上するものの、高いせん断力
と高温の条件で十分な耐久性を示す作動用流体を得るこ
とは困難である。たとえば5×103s-1のせん断速度と20
0℃の温度条件下で用いた場合、従来のポリオルガノシ
ロキサン系の作動用流体は100〜200時間で粘度の著しい
変化やゲル化を生ずるに至る。そのため、劣化した作動
用流体の交換ないし粘性継手装置の交換が必要となる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、せん断抵抗性と耐熱性に優れ、粘性
継手などに使用されるポリオルガノシロキサン系の作動
用流体を得ることにある。
〔発明の構成〕
本発明者らは、この目的に適合する作動用流体を得る
べく研究を行った結果、ポリジメチルシロキサンやポリ
メチルフェニルシロキサンのような耐熱性に優れたポリ
オルガノシロキサンオイルに、ポリメチルシルセスキオ
キサン粉末を配合して得た作動用流体がこの目的に適す
ることを見出して、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、 (A) 25℃における粘度が500cSt以上で、ケイ素原子
に結合した有機基がメチル基かフェニル基であるポリオ
ルガノシロキサンオイル100重量部と (B) 平均粒子径0.05〜20μmのポリメチルシルセス
キオキサン粉末0.01〜7重量部 から成ることを特徴とする作動用流体に関する。
本発明に用いられる(A)成分のポリオルガノシロキ
サンオイルは、ケイ素原子に結合した有機基がメチル基
またはフェニル基のもので、25℃における粘度が500cSt
以上のオイル状であるポリジメチルシロキサンとポリメ
チルフェニルシロキサンが例示される。
分子骨格をなすシロキサン結合は直鎖状でも分岐状で
もよいが、優れた耐熱性が得られることから、実質的に
直鎖状のポリジオルガノシロキサンであることが好まし
い。また分子末端は、優れた耐せん断耐久性と耐熱性を
与えることから、トリメチルシロキシ基のようなトリオ
ルガノシロキシ基で閉塞されていることが好ましい。
このようなポリオルガノシロキサンオイルは、粘度が
25℃において500cSt以上であることが必要であり、好ま
しくは1,000〜500,000cStの範囲である。500cSt未満で
は必要なトルク伝達力が得られず、また配合された
(B)成分のポリメチルシルセスキオキサンが沈降す
る。粘度が高いほうがトルク伝達効率からは望ましい
が、500,000cStを越えると作業性が悪くなり、作動用流
体としての用途には制約を受ける。
(B)成分のポリメチルシルセスキオキサン粉末は、
本発明の特徴であるせん断安定性と耐熱性を著しく向上
させるもので、実質的にメチルシルセスキオキサン単位
から成り、ケイ素原子に結合したメチル基を有するの
で、粉砕石英や珪藻土のようなシリカ系の粉末に比べて
比重が小さいうえに(A)成分のポリオルガノシロキサ
ンオイルとの親和性があり、沈降や凝集を起こしにく
く、また配合による系の粘度上昇も少なくて流動性に富
む。
ポリメチルシルセスキオキサンとしては、メチルトリ
アルコキシシランおよび/またはその加水分解縮合物を
アンモニア又はアミン類の水溶液中で加水分解縮合させ
て得られたものが、塩素原子、アルカリ土類金属、アル
カリ金属などの不純物がほとんどなく、また球状で自由
流動性に優れており、粒子径の均一性も優れているので
好ましい。ポリメチルシルセスキオキサンの平均粒子径
は0.05〜20μm、好ましくは0.1〜20μm、特に0.1〜2.
5μmである。.0.05μm未満のものは製造しにくいとい
う欠点があり、20μmを越えると沈降を生ずることが多
く、作動用流体としての系の安定性が悪い。
(B)成分の配合量は(A)成分100重量部あたり0.0
1〜7重量部、好ましくは0.05〜5重量部、さらに好ま
しくは0.1重量部以上、5重量部未満である。0.01重量
部未満では(B)成分を配合する効果がなく、7重量部
を越えて配合しても、この配合量の増加に見合う効果が
得られず、又、場合により沈降を生ずるこがあるからで
ある。
本発明の作動用流体には、必要に応じて、鉄、セリウ
ム、ジルコニウムなどの金属の有機酸塩、フェノール系
酸化防止剤、アミン化合物のような耐熱性向上剤や、脂
肪酸変性ポリシロキサンのような油性向上剤などを配合
することができる。
〔発明の効果〕
本発明の作動用流体は、耐せん断性、耐熱性に優れ、
特に高いせん断力のもとで部材摩耗を伴う高温の使用条
件下においても粘度の増加や減少がほとんど見られな
い。また、粉末の沈降などの系の経時変化もない。その
為、本発明の作動用流体は、粘性継手部材の内部に充填
してトルクを伝達する装置、たとえば自動車エンジンの
冷却用のファンカップリング装置や、自動車駆動の制限
差動装置として用いられる粘性継手装置などに用いて
も、十分な耐入寿命を示す。
本発明の作動用流体において、ポリメチルシルセスキ
オキサン粉末を配合したことによる安定性向上効果の機
構については明らかでないが、高いせん断力がかかった
ときの継手部材間の局部的な摩擦による発熱を抑制し、
ひいてはポリオルガノシロキサンオイルの局部的な劣化
を防ぐために、作動用流体全体を安定化するものと考え
られる。いずれにせよ、本発明の作動用流体を用いるこ
とにより、粘性継手の寿命を従来の作動用流体に比べて
大幅に向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を比較例および実施例によって説明す
る。これらの例において、部は重量部を示す。
耐入寿命測定法 作動用流体100mlを作動回転可能な粘性継手装置に充
填し、差動回転数100rpm、せん断速度3,500s-1で粘性継
手装置の連続運転を行った。この時、装置内部の作動用
流体の温度を200±5℃になるように温度制御を行っ
た。初期伝達トルク値と上記の条件で300時間経過した
のちの伝達トルク値を測定してその比を求めた。また、
300時間経過する前に粘度変化、ゲル化などによってト
ルク伝達機能を失った場合には、それに至る運転時間を
記録した。
実施例1 25℃における粘度が10,000cStの直鎖状ポリジメチル
シロキサン(末端基:トリメチルシロキシ基)100部
と、平均粒径2.5μmのポリメチルシルセスキオキサン
粉末3部を自動乳鉢により約10分間撹拌して均一に分散
させ、25℃における粘度が10,500cStの作動用流体を調
製した。この流体を、上記の耐久寿命測定法によって30
0時間経過後の伝達トルク値の初期値に対する比を求め
たところ、1.02であった。また、耐久寿命測定後、作動
用流体を継手装置より取出して25℃における粘度を測定
したところ、11,500cStであり、粘度の上昇はきわめて
僅かであった。
比較例1 実施例1で用いたものと同じポリジメチルシロキサン
を単独で粘性継手に充填し、実施例1と同様に耐久寿命
試験を行ったところ、130時間後にゲル化した。
実施例2 25℃における粘度が300,000cStの直鎖状ポリジメチル
シロキサン(末端基:トリメチルシロキシ基)を用いる
ほかは実施例1と同様にして、粘度315,000cStの作動用
流体を調製した。これを用いて耐久寿命試験を行ったと
ころ、伝達トルク値の初期値に対する比は1.05であっ
た。また、取出した作動用流体の粘度は370,000cStであ
った。
比較例2 実施例2で用いたのと同じポリジメチルシロキサンを
単独で粘性継手に充填し、実施例2と同様に耐久寿命試
験を行ったところ、50時間後にゲル化した。
実施例3 25℃における粘度が100,000cStの直鎖状ポリメチルフ
ェニルシロキサン(フェニル基含有量:20モル%、末端
基:トリメチルシロキシ基)を用いるほかは実施例1と
同様にして、粘度103,000cStの作動用流体を調製した。
これを用いて耐久寿命試験を行ったところ、伝達トルク
値の初期値に対する比は1.00であった。また、取出し作
動用流体の粘度は106,000cStであり、粘度上昇はきわめ
て僅かであった。
比較例3 実施例3で用いたのと同じポリメチルフェニルシロキ
サンを単独で粘性継手に充填し、実施例3と同様に耐久
寿命試験を行ったところ、300時間後の伝達トルク値は
初期値の1.6倍に上昇した。また、作動用流体の粘度は5
50,000cStで、著しく上昇していた。
実施例4〜7 実施例1よりポリメチルシルセスキオキサン粉末の配
合量を第1表のように変えたほかは実施例1と同様にし
て実施例4〜6を、またその平均粒子径が1.5μmのも
のを用いたほかは実施例1と同様にして実施例7を行っ
た。その結果は第1表のとおりであり、いずれも作動用
流体として良好な特性を示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 20:06 Z 30:08 40:08 (72)発明者 大槻 雅章 群馬県太田市西新町133 東芝シリコーン 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−20997(JP,A) 特公 昭33−6491(JP,B1)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)25℃における粘度が500cSt以上で、
    ケイ素原子に結合した有機基がメチル基かフェニル基で
    あるポリオルガノシロキサンオイル100重量部と (B)平均粒子径0.05〜20μmのポリメチルシルセスキ
    オキサン粉末0.01〜7重量部 から成ることを特徴とする作動用流体。
  2. 【請求項2】(A)成分のポリオルガノシロキサンオイ
    ルが直鎖状ポリジオルガノシロキサンである特許請求の
    範囲第1項記載の作動用流体。
  3. 【請求項3】(A)成分のポリオルガノシロキサンオイ
    ルの25℃における粘度が1,000〜500,000cStである特許
    請求の範囲第1項記載の作動用流体。
  4. 【請求項4】(B)成分の平均粒子径が0.1〜20μmで
    ある特許請求の範囲第1項記載の作動用流体。
  5. 【請求項5】(B)成分の配合量が0.1重量部以上、5
    重量部未満である特許請求の範囲第1項記載の作動用流
    体。
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EP88303070A EP0290137B1 (en) 1987-04-13 1988-04-06 Lubricating composition and hydraulic fluid
KR1019880004131A KR900005105B1 (ko) 1987-04-13 1988-04-12 윤활용 조성물과 작동용 유체(流體)
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