JPH086066B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

塗料用組成物

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JPH086066B2
JPH086066B2 JP62258586A JP25858687A JPH086066B2 JP H086066 B2 JPH086066 B2 JP H086066B2 JP 62258586 A JP62258586 A JP 62258586A JP 25858687 A JP25858687 A JP 25858687A JP H086066 B2 JPH086066 B2 JP H086066B2
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高志 天野
謙吾 小林
淳 吉野
泰幸 井口
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,光沢,塗装作業性及び耐久性の優れた塗料
用組成物に関する。
(従来の技術) 建築外装用モルタル,スレート,コンクリート及び瓦
などに使用される塗料には、高度の耐久性,即ち,耐水
性,耐候性,耐湿性,耐アルカリ性等が要求される。酢
酸ビニルとこれと共重合化能なアクリルモノマーを主成
分とするモノマー成分とを共重合させて得られる共重合
体(以下「酢ビアクリル共重合体」と略す)を主成分と
する塗料用組成物は塗装作業性に優れ,耐久性も比較的
良好であることから、建築外装用及び瓦用に使用されて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,酢ビアクリル共重合体を主成分とする
塗料用組成物は,アクリル樹脂を主成分とする塗料用組
成物に比べると,耐久性が劣るという欠点がある。
酢ビアクリル共重合体を主成分とする塗料用組成物の
耐久性を改善せしめるには,一般に酢ビアクリル共重合
体の分子量を高くする方法があるが,反面,光沢の低下
や塗装作業性の悪化を招く。
本発明は,光沢,塗装作業性及び耐久性に優れた酢ビ
アクリル共重合体を主成分とする塗料用組成物を提供す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,酢ビアクリル共重合体の分子量分布に
注目し,耐久性との関連を調べたところ,酢ビアクリル
共重合体中の特定の低分子量成分が耐久性を悪くする主
な原因であることを解明し,分子量を大きくすることな
く,酢ビアクリル共重合体中の低分子量成分を減らせ
ば,光沢及び塗装作業性を低下させることなく耐久性を
向上させられることを見出し,本発明をなすに至つた。
即ち本発明は,酢酸ビニル及びこれと共重合可能なア
クリルモノマーを,前者/後者(重量比)が20/80〜80/
20の範囲内の割合で,主成分として含むモノマー成分を
重合させて得られ,ゲルパーミエーシヨンクロマトグラ
フイー法によるクロマトグラムの最大ピーク位置に対応
する分子量の1/4の分子量に対応する溶出溶量を境界と
して二分割して分取して,溶出順に(A)成分及び
(B)成分としたとき(B)成分の,(A)成分と
(B)成分との総量に対する割合が15重量%以下であ
り,重量平均分子量が少なくとも50000である共重合体
を主成分とする塗料用組成物に関する。
本発明において使用される酢酸ビニルと共重合可能な
アクリルモノマーとしては,アクリル酸,メタクリル酸
及びこれらのエステル化物があり,例えばアクリル酸メ
チル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリ
ル酸ブチル,アクリル酸イソブチル,アクリル酸2−エ
チルヘキシル,アクリル酸ラウリル,アクリル酸シクロ
ヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル類,同様のメ
タクリル酸アルキルエステル類,アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル,アクリル酸ヒドロキシプロピル等の水酸基
含有アクリル酸エステル類,同様の水酸基含有メタクリ
ル酸エステル類,ジメチルアミノエチルアクリレート,
ジエチルアミノエチルアクリレート等のアミノ基含有ア
クリル酸エステル類,同様のアミノ基含有メタクリル酸
エステル類,アクリル酸,メタクリル酸,アクリルアミ
ド,メタクリルアミド,アクリロニトリル,メタクリロ
ニトリルなどが挙げられる。
酢酸ビニル及びこれと共重合可能なアクリルモノマー
は,前者/後者(重量比)が20/80〜80/20の範囲内の割
合で使用され重合に供される。この範囲外の割合で使用
され重合に供された場合には,得られる酢ビアクリル共
重合体を主成分とする塗料用組成物は、塗膜の耐久性,
特に耐水性,耐湿性又は塗装作業性に劣る。
酢酸ビニル及びこれと共重合可能なアクリルモノマー
と共重合可能な他のビニルモノマーを併用してもよい。
これらの併用してもよいモノマーとしては,例えばスチ
レン,塩化ビニル,塩化ビニリデン,ジブチルフマレー
ト,モノブチルフマレート,マレイン酸,フマル酸等が
あり,その使用量は,酢酸ビニル及びこれと共重合可能
なモノマーの総量に対して50重量%以下で,かつ皮膜に
「にごり」を生じない量とすることが好ましい。
また酢ビアクリル共重合体を主成分とする塗料用組成
物の顔料分散性を改良せしめる目的で,2−ビニルピリジ
ン,モルホニルエチルアクリレート等の塩基性モノマ
ー,マレイン酸,イタコン酸等のカルボキシル基含有モ
ノマーを共重合することも可能である。
本発明において,酢ビアクリル共重合体を合成する際
の重合開始剤として,アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ化合物,又はベンゾイルパーオキサイド,ジブチル
パーオキサイド等の有機過酸化物などの一般に重合開始
剤として使用されるものが使用できる。また,重合開始
剤系をレドツク系とするために還元性化合物を,分子量
を調整するための連鎖移動剤を併用してもよい。
本発明において,酢ビアクリル共重合体を合成する際
の重合形態としては公知の重合法,例えば溶液重合,懸
濁重合,乳化重合,塊状重合等を採ることができる。塗
料用組成物として使用するに際し,塗装作業性を考慮す
ると溶液重合が好ましい。その場合の溶媒としては,ト
ルエン,キシレン等の芳香続炭化水素類,酢酸エチル,
酢酸ブチル等のエステル類,メチルイソブチルケトン,
アセトン等のケトン類などがある。また,重合を妨害し
ないならば,塗料化の特に添加すべき,可塑剤,顔料等
を重合中に添加してもよい。
本発明における共重合体は,ゲルパーミエーシヨンク
ロマトグラフイー法によつて分取された特定の成分が全
成分に対して特定の割合でなければならない。ゲルパー
ミエーシヨンクロマトグラフイー法における溶離液は共
重合体を溶解する溶媒であればよく,そのようなものと
しては,例えばテトラヒドロフラン,クロロホルム,ジ
メチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,クロロベ
ンゼン,トルエン,キノリン,ヘキサフルオロイソプロ
パノール等がある。分取は,クロマトグラムの最大ピー
ク位置に対応する分子量の1/4の分子量に対応する溶出
容量(e1)を,検量線(単分散の標準ポリスチレンの分
子量に対する溶出容量の関係を示したグラフ)から求
め,このe1の点で受器を交換して行なつたものと規定す
る。
本発明において,共重合体はゲルパーミエーシヨンク
ロマトグラフイー法によつて,クロマトグラムのピーク
位置に対応する分子量の1/4の分子量に対応する溶出溶
量を境界として二分割して分取して溶出順に,(A)成
分及び(B)成分としたとき,(B)成分の,(A)成
分と(B)成分との総量に対する割合が15重量%以下と
される。
前記割合が15重量%を越える場合は,塗膜の耐久性が
劣つたものとなる。
本発明の共重合体は,重量平均分子量が少なくとも50
000である。50000未満の場合は,塗膜の耐久性が劣つた
ものとなる。また,本発明の共重合体は,重量平均分子
量が200000以下であることが好ましい。200000を超える
場合は塗装作業性が劣る傾向にある。
本発明において,顔料分散性を向上させる目的で酢酸
ビニル及びこれと共重合可能なアクリルモノマーを主成
分とするモノマー成分に対して0.1〜5重量%の不飽和
アルキド樹脂の存在下に重合を行うことが好ましい。不
飽和アルキド樹脂の量は0.1重量%未満では顔料分散性
向上の効果が低く,5重量%を超えると重合中にゲル化物
を生じ易くなり,塗膜の性能,特に耐アルカリ性が劣る
傾向にある。ここで使用する不飽和アルキド樹脂は,無
水フタル酸,イソフタル酸,トリメリツト酸,テトラヒ
ドロ無水フタル酸,アジピン酸,セバシン酸等の多塩基
酸,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリ
エチレングリコール,ジプロピレングリコール,ネオペ
ンチルグリコール,1,6−ヘキサンジオール,グリセリ
ン,トリメチロールプロパン,トリメチロールエタン,
ペンタエリスリトール等の多価アルコール及びマレイン
酸,無水マレイン酸,フマール酸,イタコン酸,シトラ
コン酸等の不飽和ジカルボン酸並びに必要に応じて油成
分として,ヤシ油,,ヒマシ油,サフラワー油,脱水ヒマ
シ油等の天然不乾性油,バーサチツク酸(ジエルケミカ
ル社商品名)等の合成脂肪酸,カージユラE(シエルケ
ミカル社商品名)糖の脂肪酸のグリシジルエステル等を
用いて常法により製造される。重合時に不飽和アルキド
樹脂を存在させた場合,アルキド樹脂に含まれる反応性
不飽和基がモノマー成分と共重合反応し,グラフト共重
合体となり,これが顔料分散性を向上させる働きをす
る。
本発明の共重合体を得るためには種々の重合法がある
が,共重合反応において,酢酸ビニルとアクリルモノマ
ーの反応性は大きく異なり(酢酸ビニルの反応性が低
い),バツチ式重合を行うと,アクリルモノマーが先に
重合し,酢酸ビニルが未反応のまま残りやすい。この未
反応の酢酸ビニルを重合させるために重合開始剤を追加
添加すると,低分子量物が生成し,本発明の共重合体が
得られなくなる。これを防ぐために重合反応を完結する
前に,蒸留法等を用い残存する酢酸ビニルを回収するこ
とができる。また,残存の酢酸ビニルを重合させる工程
において,重合開始剤の添加量,重合温度を制御しても
よい。また,多段連続撹拌槽型反応器で連続的に重合さ
せ,未反応モノマーを連続的に蒸留塔で除去する方法も
有効である。
例えば,本発明の共重合体を得るための一つの態様
は,例えば特願昭62−165869号公報等に示されるが,連
続撹拌槽型反応器(以下CSTRと略す)を2〜3個直列に
連結した最終段のCSTRに続いて連続的に蒸留が行える連
続蒸留塔を連結させた構成とした反応装置を用い,酢酸
ビニル及び(これと共重合可能なアクリルモノマーとし
て)メタクリル酸メチルを,前者/後者(重量比)が20
/80〜80/20とした原料モノマー,重合開始剤並びに溶剤
からなる原料液を1段目のCSTRに供給し,1段目のCSTRの
重合率を5〜55%となるように重合反応を行いメタクリ
ル酸のメチルの含有率(重量)が,0.60〜0.93の共重合
体を生成させ,最終段のCSTRでの重合率を80%以下とな
るようにし,また,未反応メタクリル酸メチルがほとん
どないように重合を行い,さらに,最終段のCSTRから流
出した反応混合液を連続蒸留塔で蒸留し分離した未反応
モノマー(大部分が酢酸ビニル)を最終段のCSTRに循環
供給し,再使用する方法により本発明の共重合体と得る
ことができる。この態様においてさらに好ましくは,各
段のCSTRから流出する共重合体の分子量をほぼ同一とす
るように,各段の反応温度及び滞留時間が調整される。
この調整のために,最終段のCSTRに重合開始剤と溶剤か
らなる溶液を供給することも有効な手段である。
本発明の共重合体は,チタン白,カーボンブラツク等
の顔料,炭酸カルシウム,硫酸バリウム等の体質顔料及
びトルエン,キシレン,酢酸エチル,酢酸ブチル,メチ
ルエチルケトン,メチルイソブチルケトン等の溶剤を加
え塗料用組成物(エナメル塗料)とすることができる。
また前記顔料を加えずに塗料用組成物(クリヤ塗料)と
することもできる。エナメル塗料化する方法としては,
公知の方法,例べばロール,サンドミル,デイスパーザ
ーを使用することができる。
また,塗料用組成物としての性能,作業性を向上させ
るために,顔料分散剤,顔料混和剤,レベリング剤,消
泡剤等のいわゆる塗料添加剤を適宜加えてもよい。
この塗料用組成物は,浸漬法,ハケ塗り,スプレー塗
り,ロール塗り,フローコータ等の方法により,建築外
装用のモルタル,スレート,コンクリート及び瓦などに
塗布することができる。
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。以下,「部」及び「%」
は,それぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
合成例1 〔不飽和アルキド樹脂の製造〕 サフラワー油500部,脱水ヒマシ油510部,グリセリン
130部,トリメチロールプロパン200部,ナフテン酸リチ
ウム6部,キシロール6部を3000の4口フラスコに仕
込み230℃に昇温し,約3時間でメタノールトレランス
3.0以上まで保温した。その後,100℃まで冷却し,次い
でグリセリン110部,キシレン25部,消泡剤0.2部,トリ
メチロールプロパン150部,無水マレイン酸20部,フタ
ル酸710部を仕込んだ。次いで210℃に昇温し,酸価3.0
以下になるまで保温した。その後120℃に降温しマレイ
ン酸40部を添加し1.5時間保温した。次いでトルエンに
て希釈し,不揮発分65%,粘度X〜Yの不飽和アルキド
樹脂を得た。
実施例1 第1図に示した多段連続撹拌槽型反応器を用いて連続
的に重合をおこなつた。パイプ2から合成例1で合成し
た不飽和アルキド樹脂2.5部,酢酸ビニル60部,メタク
リル酸メチル37.5部,アゾビスイソブチロニトリル1
部,トルエン20部から成る液を5kg/Hrの速度で連続的に
撹拌機付20反応器3に送液した。重合熱を還流により
冷却することにより,反応温度86℃,平均滞留時間2時
間で反応させた。反応液はパイプ4からオーバーフロー
により2段目の撹拌機付30反応器5に供給した。2段
目の反応器5も還流により重合熱を除去することにより
反応温度83℃,平均滞留時間2時間で反応させた。2段
目の反応液はパイプ6からオーバーフローし,パイプ10
を通つて供給される希釈用トルエン2kg/Hrと合流し200
φ,40段の蒸留塔7に供給した。蒸留塔7で未反応の酢
酸ビニルとメタクリル酸メチルを分離し,塔底からパイ
プ9を通してNV50%,ガードナー粘度Z2の酢ビアクリル
共重合体溶液を得た。蒸留塔7で連続的に分離された未
反応モノマーはパイプ8を通つて2段目の反応器5にリ
サイクルした。また,一段目と二段目の反応器3,5で生
成する共重合体の分子量を等しくするため,トルエン98
部,アゾビスイソブチロニトリル2部から成る液を1kg/
Hでパイプ1を通して二段目の反応器5に供給した。
上記で得た酢ビアクリル共重合体溶液をテトラヒドロ
フランに溶解し試料とし,これをゲルパーミエーシヨン
クロマトグラフイーに注入する。試料排出口には予め,
受器−1を備えつけておく。クロマトグラムを見て,ク
ロマトグラムの最大のピーク位置を確認し,検量線(後
述)を用いてこれに対応する分子量を求め,ついで該分
子量の1/4の分子量とこれに対応する溶出容量e1を求め
る。前記溶出容量e1のところで,受器−1を受器−2に
とり換える。あとは測定が終了するまでそのままにす
る。測定が終了したら,受器−1及び受器−2を真空乾
燥機にいれてテトラヒドロフランを除去する。
測定条件は,次のとおりとした。
〔測定条件〕
装置:日立635型((株)日立製作所製) カラム:直径10.7mm×30cmを三本直列に連結,各カラム
にゲルパツクR440,R450及びR400M(商品名,日立化成工
業(株)製)を使用。
:テトラヒドロフラン カラム圧:34kgf/cm2 流量:2.05ml/分 検出量:屈折率検出計 このようにして得られた受器−1には成分(A),受
器−2には成分(B)が分取された。
なお,上記に先だつて上記とは別途に,上記と同じ測
定条件で単分散の標準ポリスチレン(東洋曹達(株)製
F−1(分子量1.0×104),F−4(分子量4.39×1
04),F−10(分子量10.2×104),F−20(分子量18.6×1
04),F−80(分子量7.1×105),F−128(分子量12.6×1
05),F450(分子量(4.48×106))を注入した場合の,
分子量と溶出容量の関係(検量線)を求めた。これを第
2図に示す。
上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラム(第
3図)において,最大のピーク位置(第3図の11)に対
応する分子量は,64,000であり,64,000の1/4に相当する
分子量は16,000で,16,000に対応する溶出溶量(e1
(図3の12)は45.2mlであつた。
(B)成分の,(A)成分と(B)成分の総量に対す
る割合は13.5重量%であつた。
また,上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラ
ム検量線から,酢ビアクリル共重合体の重量平均分子量
は120,000と求められた。
実施例2 温度計,撹拌装置を備えた反応器に,N2ガスを導入し
ながら,15部のトルエン,70部の酢酸ビニルモノマー,30
部のメタクリル酸メチル,2.2部のアゾビスイソブチロニ
トリルをいれ,80℃で8時間加温した。重合の進行と共
に,反応器内の粘度が上昇したので,トルエンを4,6時
間目にそれぞれ10部を加えた。8時間加温後の重合率は
75%であつた。この樹脂を減圧下において残存モノマー
を回収し,さらに加熱残分が50%になるようにトルエン
を加え,ガードナー粘度▲Z- 1▼の酢ビアクリル共重合
体溶液を得た。
実施例1と同じ測定機器を使い,同じ条件でゲルパー
ミエーシヨンクロマトグラフイーを行つた。
上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラム(第
4図)において,最大のピーク位置(第4図の13)に対
応する分子量は80,000であり,80,000の1/4に相当する分
子量は16,000で,16,000に相当する溶出溶量(e1)(第
4図の14)は44.2mlであつた。
(B)成分の,(A)成分と(B)成分との総量に対
する割合は10.5重量%であつた。
また,上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラ
ムと検量線から,酢ビアクリル共重合体の重量平均分子
量は132,000と求められた。
比較例1 実施例2と同様の反応器に,N2ガスを導入しながら,
トルエン15部,酢酸ビニルモノマー60部,メタクリル酸
メチル40部,アゾビスイソブチロニトリル2.2部をいれ,
80℃で8時間加温した。重合の進行と共に反応器内の粘
度が上昇したので,4,6時間目にそれぞれトルエン10部を
加えた。8時間加温後の重合率は70%であつた。残存モ
ノマーを重合させ,重合を完結させるために,反応器内
温度を100℃に昇温し,追加のアゾビスイソブチロニト
リル0.2部,トルエン5部を2時間毎に3回加え,計14
時間で重合を完結させた。さらにトルエン50部を加え,
加熱残分49.6%でガードナー粘度X〜Yの酢ビアクリル
共重合体溶液を得た。
上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラム(第
5図)において,最大のピーク位置(第5図の15)に対
応する分子量は64,000であり,64,000の1/4に相当する分
子量は16,000で,16,000に相当する溶出溶量(e1)(第
5図の16)は45.3mlであつた。
(B)成分の,(A)成分と(B)成分との総量に対
する割合は16.0重量%であつた。
また,上記した酢ビアクリル共重合体のクロマトグラ
ムと検量線から,酢ビアクリル共重合体の重量平均分子
量は86,000と求められらた。
つぎに実施例1,2,比較例1で合成した酢ビアクリル共
重合体溶液を各々200mlのガラス容器に下記の組成で仕
込み,ペイントシエーカーに30分かけ種ペン塗料を作成
した。
酢ビアクリル共重合体溶液 60部 チタン白 40部 トルエン 20部 ガラスビーズ 100部 さらに,酢ビアクリル共重合体溶液を60部加え,ガラ
スビーズを別し,固形分56重量%の塗料を得た。
次に,トルエン/キシレン=50/50(重量比)のシン
ナーを用い,粘度を岩田カツプ(25℃)で14秒に希釈し
た。希釈塗料をエヤースプレー(エヤー圧4kgf/cm2)を
用い,スレート板(JIS−A−5403(F))に塗布し,
テストピース板とした。つぎにそれぞれのテストピース
板を室温(20℃)で7日間乾燥し,光沢を測定した後,
耐水性,耐湿性,耐アルカリ性及び耐侯性の試験をおこ
なつた。試験方法及び試験結果を表1に示す。
表1から,実施例1及び2で合成した共重合体溶液を
使用した塗料は,耐水性,耐湿性,耐アルカリ性,耐侯
性及び光沢のいずれの特性も優れていたが,比較例1で
合成した共重合体を使用した塗料は,前記したいずれの
特性も劣つたものであつた。
(発明の効果) 本発明になる酢ビアクリル共重合体を主成分とする塗
料用組成物は,光沢,塗装作業性及び耐久性に優れたも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で使用した多段連続撹拌槽型反応器を
有する装置の模式図,第2図は単分散の標準ポリスチレ
ンの分子量と溶出溶量の関係を示した検量線,第3図は
実施例1で得られたクロマトグラム,第4図は実施例2
で得られたクロマトグラム,第5図は比較例1で得られ
たクロマトグラムである。 符号の説明 1……パイプ、2……パイプ 3……重合槽、4……パイプ 5……重合槽、6……パイプ 7……蒸留塔、6……パイプ 9……パイプ、10……パイプ 11……ピーク位置、12……実施例1におけるe1 13……ピーク位置、14……実施例2におけるe1 15……ピーク位置、16……実施例3におけるe1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 283/01 MSP (72)発明者 井口 泰幸 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 本田 一政 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (56)参考文献 特開 昭60−96636(JP,A) 特開 昭58−79064(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢酸ビニル及びこれと共重合可能なアクリ
    ルモノマーを,前者/後者(重量比)が20/80〜80/20の
    範囲内の割合で,主成分として含むモノマー成分を重合
    させて得られ,ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
    ー法によるクロマトグラムの最大ピーク位置に対応する
    分子量の1/4の分子量に対応する溶出溶量を境界として
    二分割して分取して,溶出順に(A)成分及び(B)成
    分としたとき(B)成分の,(A)成分と(B)成分と
    の総量に対する割合が15重量%以下であり,重量平均分
    子量が少なくとも50000である共重合体を主成分とする
    塗料用組成物。
  2. 【請求項2】酢酸ビニル及びこれと共重合可能なアクリ
    ルモノマーを、前者/後者(重量比)が20/80〜80/20の
    範囲内の割合で、主成分として含むモノマー成分を、モ
    ノマー成分に対して0.1〜5重量%の不飽和アルキド樹
    脂の存在下に、重合させて得られ、ゲルパーミエーショ
    ンクロマトグラフィー法によるクロマトグラムの最大ピ
    ーク位置に対応する分子量の1/4の分子量に対応する溶
    出溶量を境界として二分割して分取して、溶出順に
    (A)成分及び(B)成分としたとき(B)成分の、
    (A)成分と(B)成分との総量に対する割合が15重量
    %以下であり、重量平均分子量が少なくとも50000であ
    る共重合体を主成分とする塗料用組成物。
JP62258586A 1987-10-14 1987-10-14 塗料用組成物 Expired - Lifetime JPH086066B2 (ja)

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