JPH086051Y2 - 制電性ミシン糸 - Google Patents

制電性ミシン糸

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JPH086051Y2
JPH086051Y2 JP1989126048U JP12604889U JPH086051Y2 JP H086051 Y2 JPH086051 Y2 JP H086051Y2 JP 1989126048 U JP1989126048 U JP 1989126048U JP 12604889 U JP12604889 U JP 12604889U JP H086051 Y2 JPH086051 Y2 JP H086051Y2
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秀幸 三田村
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は優れた制電性を有し、染色性の改善された制
電性ミシン糸に関するものである。
(従来の技術) 衣服、とくに非親水性の繊維からなる衣服は、冬期そ
の他低湿度の環境条件で着用されると、人体と衣服、衣
服と衣服の間の摩擦作用によって、いわゆる静電気が発
生し、これが人体や衣服に蓄電すると種々の静電気障害
をひき起こすことは周知である。衣服の静電気発生を防
止する手段として衣服の布地を制電性にする試みもなさ
ている。この方法では、布やその構成糸、繊維に何らか
の加工を施すので、布の使用上に種々の制限が加えら
れ、どんな衣服にも使えるという訳にはいかない欠点が
ある。また、ミシン糸を制電化することにより衣服の静
電障害を防止する方法も提案されている。たとえば実公
昭50−41308号広報に示されている様に、金属や導電
性の微粉末を有機繊維の表面に接着させた導電性繊維を
混入したミシン糸、または、たとえば実開昭50−45454
号広報に示されている様に、ステンレス鋼短繊維を0.
25〜10%混入させたスパンミシン糸、さらには、たとえ
ば実開昭54−32323号公報に示されている様に、カー
ボンブラックからなる筋状物を含有した導電性有機繊維
を1〜20wt%含有した縫糸などが知られている。しかし
これらのものもでは、導電性繊維の表面に接着された
金属粉末などが、ミシン糸として使用中に、ミシン針な
どで擦られて脱落する欠点があり、では、ステンレス
の硬度が高いため、ミシン針を摩滅させたり、縫製ばさ
みの刃を損傷させる難点および、ミシン糸としての可と
う性を低下させる欠点がある。では、の有する難
点および欠点を改善はできるものの、カーボンブラック
は黒色なるが故に、布地中で目立ちしかも、染色後の縫
糸の色相が黒ずむという染色性面で問題がある。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は、前記従来技術の欠点を解消し、衣服に制電
性を与えるミシン糸を提供することを目的とするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、鞘部が熱可塑性重合体、芯部が低融点金属
からなり、且つ、芯部の比率が0.2〜50重量%を占め、
電気比抵抗が1×106Ω・cm以下の鞘芯型導電性繊維を
混入した制電性ミシン糸である。
本考案に用いる鞘芯型導電性繊維は、鞘部の熱可塑性
重合体として、ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートの如きポリエステル、ナイロン6や
ナイロン66の如きポリアミド、ポリエチレンやポリプロ
レンの如きポリオレフィン等、またはこれらを主成分と
する重合体等を挙げることができる。またかかる鞘部の
熱可塑性重合体には必要に応じて任意の添加剤例えば艶
消剤、着色剤、酸化安定剤等を含有させてもよい。他
方、芯部の低融点金属として具体的にはインジウム(I
n)、セレン(Se)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、鉛
(Pb)、カドミウム(Cd)等の金属およびそれらの金属
からなる二元系、三元系、四元系等の合金があり、合金
の具体例としてはBi/Sn、Bi/In、Sn/Pb、Bi/Sn/In、Bi/
Pb/Cd、Bi/Pb/Sn、Bi/Sn/In/Pb、Bi/Sn/Pb/Cd、Bi/Sn/I
n/Pb/Cd等が挙げられる。また、当該金属の融点として
は約50℃以上から熱可塑性重合体の融点迄程度のものが
好ましい。上記鞘芯型導電性繊維の20℃、30%RHでの電
気比抵抗が106Ω・cm以下、好ましくは10Ω・cmから105
Ω・cmまでである。さらに本考案に用いる鞘芯型導電性
繊維中の芯部の比率としては0.2〜50重量%が好まし
い。
本考案に用いる鞘芯型導電性繊維は、導電物質である
低融点金属が芯部となる鞘芯型複合繊維であるが故に、
外部摩擦や洗濯などに対しても、導電物質の脱落は全く
なく、制電効果の耐久制がすぐれている。本考案による
と前記、の難点および欠点を解消できるばかりか、
さらには、導電性物質としての低融点金属が複合繊維の
中心に位置し、しかもカーボンブラックに比べ色相が白
色側にあることからの染色性面の問題を大幅に改善で
き、染色後のミシン糸が黒ずむことはない。
第1図は本考案に用いる鞘芯型導電性複合繊維の一例
を示したもので、鞘部を形成する熱可塑性重合体1中に
制電性物質としての低融点金属2を含有した複合状態を
例示する拡大斜視図である。この図に示し様に芯部を構
成する低融点金属2は、複合繊維の中心部に殆ど連続し
て位置することから、優れた制電性を有するばかりか、
繊維自体の色相も、カーボンブラック使いの従来繊維に
比べ大幅に改善される。
本考案の鞘芯型導電性繊維は、それ自体100%を用い
てミシン系とすれば、もちろん十分高い導電性を有する
ミシン系がえられるが、実際的には通常ミシン糸として
用いられる繊維、たとえば、木綿、ピリエチレン、ナイ
ロン、ポリビニルアルコール、レーヨンなど、または、
これらの混紡、混繊糸の中に、本考案の鞘芯型導電性繊
維を好ましくは長繊維の形態で混入することによって、
ミシン系としての全ての特性(たとえば、強力、ヤング
率、可とう性、柔軟性、収縮性、染色性、色相等)を満
足なレベルに保持し、かつ制電性の高いミシン糸とする
ことができる。
第2図はミシン糸の実施例の拡大斜視図で、非導電性
の通常の繊維a(マルチフィラメント糸)と本考案の鞘
芯型導電性繊維b(モノフィラメント)とをより合わせ
たミシン糸を例示したが、繊維aとbとは、より合わせ
に限らずbをフィラメントとして用いたコアヤーンや混
繊やカバリング糸でも良い。ミシン糸全量に対する鞘芯
型導電性繊維の混入率は0.1〜20重量%で、制電性と糸
特性面を考慮すると0.5〜15重量%の範囲が好ましい。
本考案のミシン糸を用いて縫製した衣服は、衣服全体
として、優れた帯電防止性を示す。もちろん、衣服全体
の中で本考案のミシン糸がある程度以上使用されている
ことが必要であるが、この必要量の大体の目安は、衣服
全体に対して、本考案のミシン糸中の鞘芯型導電性繊維
の重量割合が0.1%以上である。この様にして縫製した
衣服は、衣服生地が特別に帯電防止の処理がされていな
くても、衣服全体としての帯電防止性能が得られる。
第3図はポリエステル/綿混織物(ポリエステル/綿
=88/12)について、本考案のミシン糸(ポリエステル
テープル90%と本考案の鞘芯型導電性繊維10%からなる
交撚ミシン糸)を縫込んだものの(間隔と縫込み本数を
変えて)布全体に対する鞘芯型導電性繊維とその布の摩
擦帯電電荷量の関係を示すグラフである。第3図から、
布全量に対して、0.1%以上の導電性繊維が混入されて
おれば、布の摩擦帯電電荷量(20℃、30%RH、アクリル
対布)は7μc/m2(JISの基準値)以下となり、衣服と
しての制電性効果が発揮できることがわかる。また、第
3図より布全量に対し導電性繊維が0.1〜5%程度あれ
ば布の帯電防止効果は十分であることがわかる。しかも
この領域では、染色後の本考案ミシン糸と布地間に全く
染め差がなく色相的にも問題がなかった。
(考案の効果) このように、本考案の制電性ミシン糸は、安定した制
電効果を有し、ミシン針に悪影響を与えることもなく、
染色性面でも黒ずみを発生させることもないといった顕
著な効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に用いる鞘芯型導電性繊維の説明図、第
2図は本考案のミシン糸の一例を示す拡大図、第3図は
ポリエステル/綿混織物に縫込んだ鞘芯型導電性繊維の
混入割合と、縫い込まれた布地の摩擦帯電電荷量との関
係を示すグラフである。 1:熱可塑性重合体 2:低融点金属 a:通常の繊維 b:鞘芯型導電性繊維

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鞘部が熱可塑性重合体、芯部が低融点金属
    からなり、且つ、芯部の比率が0.2〜50重量%を占め、2
    0℃、30%RHでの電気比抵抗が1×106Ω・cm以下の鞘芯
    型導電性繊維を混入した制電性ミシン糸。
JP1989126048U 1989-10-28 1989-10-28 制電性ミシン糸 Expired - Fee Related JPH086051Y2 (ja)

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