JPH0860063A - 水性印刷インキ組成物およびその製造方法 - Google Patents
水性印刷インキ組成物およびその製造方法Info
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- JPH0860063A JPH0860063A JP20066594A JP20066594A JPH0860063A JP H0860063 A JPH0860063 A JP H0860063A JP 20066594 A JP20066594 A JP 20066594A JP 20066594 A JP20066594 A JP 20066594A JP H0860063 A JPH0860063 A JP H0860063A
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Abstract
ネート用として好適な、優れた印刷適性を有し、接着
性、ラミネート強度、ヒートシールおよび熱殺菌処理耐
性をも有する水性印刷インキ組成物とその製造方法を提
供する。 【構成】 水性バインダー樹脂として(A)末端にイソ
シアネート基を有する水分散性ウレタンプレポリマー、
または該プレポリマーとその他のポリイソシアネート化
合物との混合物を水中に分散させた水性分散体のイソシ
アネート基をポリアミンと反応させて得られる架橋ポリ
ウレタンー・尿素樹脂と、(B)エポキシ基含有共重合
体をコアとし、カルボキシル基含有ポリウレタンをシェ
ルとするコアシェル型水分散性樹脂とを含有することを
特徴とする水性印刷インキ組成物およびその製造方法。
Description
し、とりわけ各種プラスチックフィルムに印刷されるラ
ミネート用として好適な、優れた印刷適性を有し、接着
性、ラミネート強度、ヒートシールおよび熱殺菌処理耐
性をも有する水性印刷インキ組成物とその製造方法を提
供するものである。
れる水性バインダー樹脂は三つのカテゴリーに分けるこ
とが出来る。
ばシェラック等の天然樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂、ロジン変性フマル酸樹脂、スチレンアクリル酸共重
合樹脂、スチレン無水マレイン酸共重合樹脂等高酸価の
樹脂が挙げられる。これら樹脂のアルカリ水溶液は一般
に顔料分散能に優れ、インキ製品の安定性を良くし、流
動性、再溶解性にも優れ光沢のあるインキを与えること
ができるが、低濃度でも粘度が高く、乾燥が遅く、皮膜
の強度が低く、各種の耐性は劣る。
は乳化重合によって得られる樹脂が該当する。エマルシ
ョン樹脂は一般に高固形分でも低粘度を示し、樹脂の分
子量が大きく強度の大きい皮膜を与えるので、インキ固
形分の増大とインキ皮膜の耐化学薬品性、耐熱性および
耐水性等の向上のために、しばしば上記の水可溶性樹脂
と組み合わせて使用される。しかし、これ自体は一般に
顔料分散能が低く、流動性、再溶解性といった印刷に関
わる適性は劣る。
用される樹脂タイプとしてはアクリル系またはスチレン
アクリル系共重合体エマルションが上げられる。これら
のエマルションは乳化重合を行うときに乳化剤として界
面活性剤を単独で使用することは希で、通常は上記また
はその他の水溶性樹脂を乳化剤または保護コロイドとし
て使用する場合が多い。これにより、水可溶性樹脂との
相溶性が向上し、エマルションの機械的安定性も向上す
る。
の選択、重合させるモノマー組成および水可溶性樹脂と
重合モノマーの比率を適宜変えることによって、顔料分
散能や印刷適性の要求に沿ったものからインキ皮膜の性
能に重点を置くものまで種々のエマルション樹脂が検討
されている。
ションまたはコロイダルディスパーションと呼ばれるも
のである。これは第一の水可溶性樹脂よりも通常は低酸
価であって水に溶解はしないが非常に小さい粒子径で水
に安定に分散するものが該当する。諸性質は水可溶性樹
脂とエマルションの中間に位置する。主として使用され
る樹脂タイプとしては、低酸価のアクリル共重合樹脂、
ポリウレタン、ポリエステル等が上げられる。
は特殊な乳化重合による方法もあるが、多くは樹脂の溶
剤溶液を水中に分散させ、必要に応じてその溶剤を除去
する方法によるものである。水分散樹脂の中ではポリウ
レタンがプラスチックフィルムに対する接着性に優れ、
強靱な皮膜が得られる点で主としてラミネート用インキ
のバインダーとして最も注目されているが、顔料分散能
が不十分であり、乾燥性も劣る欠点があって、それ単独
では十分なインキバインダーとなりえないのが実状であ
る。
樹脂を単独で使用することは殆どなく、複数の樹脂を使
用してそれぞれの樹脂の長所を生かし欠点を補うように
してやることにより、印刷物の目的に沿うように適宜調
整されている。例えば、包装材料用のフィルムの印刷を
目的とするインキであれば、アルカリ可溶性のスチレン
アクリル酸共重合樹脂と顔料とを練肉することにより顔
料ベースを用意し、これによって顔料の分散と印刷適性
を付与し、これらの樹脂がフィルムへの接着性や耐水性
で劣る面は、これにエマルション樹脂とその他の添加剤
等を加えて調整するという方法がとられる。
皮膜中にカルボキシル基を多量に有し、低分子量成分も
残留するため、各種のプラスチックフィルムに対する接
着性は依然として十分でなく、特に熱水に浸漬後の接着
力の低下が著しい。したがって、煮沸やレトルト等の殺
菌処理が行われる食品包装材料用のラミネート用のよう
な高度のラミネート強度を必要とするインキとしては不
適当なものであった。
含有する樹脂系をバインダーとする顔料ベースに、エポ
キシ基含有共重合体をコアとし、カルボキシル基含有ポ
リウレタンをシェルとするコアシェル型エマルション樹
脂を加えることを特徴とする組成物を特開平6−194
0号として提案している。このような組成物において
は、皮膜の形成過程において、コアシェル型水分散性樹
脂粒子が融合し、コア中に含有されていたエポキシ基が
シェル部分およびカルボキシル基含有水性樹脂のカルボ
キシル基と反応するために、架橋が起こると共に、親水
基および低分子量成分が減少することによって、皮膜の
接着性および耐熱水性が著しく向上する。
と、エポキシ基含有共重合体をコアとし、カルボキシル
基含有ポリウレタンをシェルとするコアシェル型エマル
ション樹脂をバインダー樹脂とした水性インキは、従来
の水性インキと比較すると,PET(ポリエチレンテレ
フタレート)やナイロンのフィルムに対して優れた接着
性を示し、ラミネート強度の面でも優れた改善効果を示
すが、従来のカルボキシル基を多量に含有する水可溶性
樹脂の接着性や耐熱水性に対する悪影響を完全には除去
できないために、ポリオレフィンフィルム等も含めたよ
り広範な基材に対する接着性やより苛酷な条件でのラミ
ネート強度の維持は困難な状況にあった。
印刷インキにおいて、カルボキシル基を多量に含有する
水可溶性樹脂に基づく前記問題点を解決し、より良好な
印刷適性、広範な印刷基材に対する優れた接着性、およ
び煮沸やレトルト等の殺菌処理にも耐え得る、より高い
ラミネート強度が得られる水性印刷インキを提供するも
のである。
解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は顔料、水性バインダー樹脂及び水を
含有する水性印刷インキ組成物において、水性バインダ
ー樹脂として、(A)末端にイソシアネート基を有する
自己水分散性ウレタン系プレポリマー、または該プレポ
リマーとその他のポリイソシアネート化合物との混合物
を水中に分散させた水性分散体のイソシアネート基をポ
リアミンと反応させることによって得られる架橋ポリウ
レタンー・尿素樹脂と、(B)エポキシ基含有共重合体
をコアとし、カルボキシル基含有ポリウレタンをシェル
とするコアシェル型水分散性樹脂とを含有することを特
徴とする水性印刷インキ組成物に関するものである。
ウレタン・尿素樹脂とを練肉した後に他の成分と混合す
ることを特徴とする前記の水性印刷インキ組成物の製造
方法にも関する。
物について、より詳しく説明する。本発明の水性印刷イ
ンキ組成物で使用するバインダー樹脂の中で、架橋ポリ
ウレタン・尿素樹脂粒子の水性架橋樹脂分散体は少なく
ともその一部は顔料練肉用として使用される。本発明で
使用する水性架橋樹脂分散体は、それ自体を、または必
要に応じて造膜助剤と共に基材に塗布し、乾燥すること
によって、粒子間の融合を起こし連続皮膜を形成する性
質を有するものである。このような造膜性は樹脂のガラ
ス転移温度および架橋密度をコントロールすることによ
って付与することができる。形成された皮膜は概して柔
軟でありながら粘着性がなく、しかも架橋皮膜と同様の
強靱性を示す。
は顔料粒子の電荷にもとづく電気的な反発力によるもの
である。水性樹脂媒体中で顔料を練肉すると顔料表面に
樹脂が吸着され顔料粒子の電荷に影響する。即ち、樹脂
の吸着によって顔料表面の電荷が高くなれば顔料は安定
に分散するが、電荷が高くならなければ十分な分散性は
得られない。顔料表面の吸着箇所は顔料固有のものであ
り、樹脂の吸着は分子単位で起こるものと考えるべきで
ある。そのため、一般に水系顔料分散用ポリマーとして
は酸価が80前後といった高酸価のものが用いられる
が、塗膜性能面での悪影響が避けられない。本発明に関
わるような水性架橋樹脂分散体を顔料練肉用として用い
た時も顔料表面にはほぼ同じ数の分子が吸着するとなる
と、40以下といった低酸価であっても顔料表面の電荷
は非常に大きなものとなる。本発明に於いて使用する水
性架橋樹脂分散体の顔料分散効果が極めて優れるのはこ
のような機構にとるものと推察される。
平均粒子径が200nm以下のものが好適である。これ
より粒子径が大きいと、立体障害によって顔料表面への
吸着が起きにくくなるため顔料の分散性は不十分なもの
となる。
分散体を製造する方法としては、次の方法を挙げること
ができる。イソシアネート基を末端基とする自己水分散
性ウレタン系ポリマーに必要に応じて疎水性ポリイソシ
アネートプレポリマーをブレンドせしめ、次いで該自己
水分散性ウレタン系ポリマー若しくはブレンド物(また
は水)を、攪拌されている水(または自己水分散性ウレ
タン系ポリマー若しくはブレンド物)中に、徐々に投入
せしめ、続いて、ポリアミンを投入せしめ、最後に、先
の混合工程で混入してくる溶剤を、減圧蒸留除去せしめ
る。以上の工程で、架橋ポリウレタン樹脂粒子の安定な
水分散体を得ることができる。
タン系ポリマーとは、分子内に親水性基を有することに
より、乳化剤を使用することなく、それ自身で、安定な
る水分散体を形成する性質を有するものを指称する。
およその分子量(数平均分子量)としては、2,000
〜100,000の範囲が好ましくは、3,000〜3
0,000の範囲内のものがより好ましい。当該自己分
散性ウレタン系ポリマーは、有機溶剤で溶解され、希釈
された溶液の形で用いられる。
ン系ポリマーは、特別に新規なものではなく、デイスパ
ージョン型樹脂の呼称で、種々、生産されており、イン
キ、塗料、繊維加工剤または接着剤などの用途に使用さ
れているようなものであればよい。たとえば、有機ジイ
ソシアネートとポリオール成分とをイソシアネート基が
過剰の状態で反応せしめ、得られる末端にイソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマーを、必要に応じて2
個以上の活性水素原子を有する低分子量化合物よりなる
鎖伸長剤で鎖伸長する通常のポリウレタンの製造方法が
適用できる。ここで自己水分散性を付与するために、ポ
リオール成分および/または鎖伸長剤の少なくとも一部
として、親水性基を有し末端にイソシアネートとの反応
性のある官能基を2個有する化合物を使用する。
ては、特に代表的な例のみにとどめれば、エチレンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、リジンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、水添化4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、メチルシク
ロヘキシレンジイソシアネート、イソプロピリデンジシ
クロヘキシル−4,4’−ジイソシアネートの如き脂環
式ジイソシアネートまたは4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネートの如き芳香族ジイソシアネート等を挙げるこ
とができる。
ンの製造に使用されるかまたは使用が可能とされるもの
がここでも適用できる。特に代表的なもののみを例とし
て挙げれば、ポリエステルポリオール、例えばジカルボ
ン酸(アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク
酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸など)とグリコール(エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペン
チルグリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサ
ン、ビスヒドロキシエチルベンゼン、アルキルジアルカ
ノールアミンなど)とを重縮合させて得られたもの、例
えばポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリエチレン/プ
ロピレンアジペート;ラクトンの開環重合によるポリラ
クトンジオール、例えばポリカプロラクトンジオール、
ポリバレロラクトンジオールなど並びにポリエーテルポ
リオール、例えば低分子グリコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールな
ど)のアルキレンオキシド(炭素数2〜4のアルキレン
オキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ドおよびブチレンオキシドなど)付加物及び前記アルキ
レンオキシドの開環重合物、具体的にはポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコールおよびこれらの2種以上の混合
物等である。
活性水素原子含有低分子化合物として特に代表的なもの
のみを例示するに留れば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオールの如き低分子グリコール及びエチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキ
サメチエンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミンの如き脂肪族ジアミン及びイソホロンジ
アミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミ
ン、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジ
アミン、1,4−ジアミノシクロヘキサンの如き脂環式
ジアミンなどである。
トとの反応性のある官能基を2個有する化合物として
は、親水性基として、ポリエーテル基、燐酸エステル
基、スルホン酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、或
いはそれらの中和塩基等のいずれかを有するジオール
類、およびジアミン類が適する。具体例として代表的な
もののみを挙げると、ポリオキシエチレングリコール、
ポリオキシエチレンジアミノプロピルエーテル、トリメ
チロールプロパンモノリン酸エステル、トリメチロルプ
ロパンモノ硫酸エステル、二塩基酸成分の少なくとも一
部がナトリウムスルホ琥珀酸、あるいはナトリウムスル
ホイソフタル酸であるポリエステルジオール、N−メチ
ルジエタノールアミン、ジアミノカルボン酸類例えばリ
シン、シスチンおよび3,5ージアミノカルボン酸、
2,6−ジヒドロキシ安息香酸並びに特にジヒドロキシ
アルカン酸例えば2,2−ジヒドロキシプロピオン酸お
よび2,2−ジヒドロキシプロピオン酸とεーカプロラ
クトンとの反応で得られるカルボキシル基含有ポリカプ
ロラクトンジオール等がある。
リマーの分子中に必要量が導入されることにより、微少
な粒子として水に分散するのであるが、その必要量は、
親水性基の種類やその組み合わせなどで決まる。
しては、カルボキシル基および/またはスルホン酸基に
基ずく酸価5ないし40に相当する酸またはそのアルカ
リ金属塩およびポリオキシエチレン鎖を0ないし20%
含有するものが挙げられる。
ン系を併有させるとシナジスト効果が現れて、全体とし
ての親水性基の含有量が通常より少量であっても良好な
水分散性が得られる。したがって、親水性基による皮膜
の耐水性の低下を最小限に抑えることが出来るため、酸
の中和剤としては必ずしも従来のように揮発性の塩基で
ある必要はない。ナトリウム、カリウム、リチウムとい
ったアルカリ金属塩の形でも使用できる。その場合には
これを用いたインキは印刷中に粘度変化および臭気が少
なく、印刷物も臭いの少ないものが得られる利点があ
る。さらにまたポリオキシアルキレン鎖の導入はポリオ
レフィンへの接着性が向上する利点もある。
リマーとは、水に対して、単独では溶解ないしは分散さ
せることができない、分子内に2個以上のイソシアネー
ト基を有する、比較的分子量の低いものを指称する。
湿気硬化型ウレタン樹脂の名で、一般的に呼称されてい
るような、各種のポリイソシアネートプレポリマーなど
であり、これらは、トリメチロールプロパンやエチレン
グリイコールなどのポリオール類とか、ポリエーテルポ
リオールまたはポリエステルポリオールの如きポリオー
ルプレポリマー類とか、トルエンジイソシアネート、
1,6−ヘキサンジイソシアネートまたはイソホロンジ
イソシアネートの如きジイソシアネート類を基本原料と
し、−OHeq/−NCOeq<1なる条件の下で、ウ
レタン化反応をさせることによって得られられるもので
あり、通常は、数平均分子量としては、おおよそ、2,
000〜6,000なる範囲内が適切であり、平均官能
基数としては、おおよそ、2〜4なる範囲内が適切であ
る。
化剤の名で、一般的に呼称されているような、各種のポ
リイソシアネートプレポリマーも挙げられ、これには、
トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシ
アネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如きジ
イソシアネート類の重合体;またはトリメチロールプロ
パンやエチレングリイコールなどのポリオール類とのア
ダクト;あるいは、水分子を反応に介在させたアロハネ
ート変性体などが該当し、数平均分子量としては、おお
よそ、600〜1,000なる範囲内が適切であり、平
均官能基数としては、おおよそ、4〜6なる範囲内が適
切である。
ポリイソシアネートプレポリマーの混合比率としては、
両者の合計重量に対する疎水性ポリイソシアネートプレ
ポリマーの重量%が、0≦重量%≦20、好ましくは、
0≦重量%≦10なる範囲内が適切である。
0ナノメーター(nm)を超えて大きくなって、顔料分
散性に支障が出てくるので、好ましくない。本発明で使
用する架橋ポリウレタン・尿素樹脂粒子の水性分散体の
製造にあたっては、イソシアネート基を有する自己水分
散性ウレタン系ポリマー(3,000〜5,000なる
数平均分子量で、かつ、平均官能基数が2以上のものが
好ましい。)を用いる一方で、疎水性ポリイソシアネー
トプレポリマーとしては、平均官能数が大きく、数平均
分子量の小さい樹脂を使用することにより、また両者の
混合比率の調節、ポリアミンの官能数を変えるによっ
て、生成する架橋ポリウレタン樹脂粒子内の架橋間平均
分子量を幅広く調製することが可能である。
て特に代表的なものを例示すれば、ヒドラジン、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミンまたはテトラエチレンペンタミンなどである。基
本的には、水溶性を有し、かつ、イソシアネートとの反
応において2官能性以上のポリアミンであればよい。
マーの水分散系にポリアミンを加えるにあたっては、イ
ソシアネート基と水との反応を避けるために速やかに行
う必要がある。通常はイソシアネート基と水との反応は
ゆっくりであり、これに比べてイソシアネート基とポリ
アミンとの反応は極めて速く、殆ど瞬間的に起こるので
室温で攪拌するだけで支障なく目的の架橋反応を達成す
る事ができる。
インダー樹脂としては、エポキシ基含有共重合体をコア
とし、カルボキシル基含有ポリウレタンをシェルとする
コアシェル型水分散性樹脂を、前記の架橋ポリウレタン
・尿素樹脂粒子の水性分散体と顔料からなる顔料練肉ベ
ースに加えるようにして使用する。
皮膜の形成過程において、コア中に含有されていたエポ
キシ基がシェル部分および他のバインダー樹脂のカルボ
キシル基と反応するために、架橋が起こると共に、親水
基が減少することによって、皮膜の耐熱水性を更に向上
させる。
ル基含有ポリウレタンの水分散液中で、エポキシ基を有
するα、β−エチレン性不飽和単量体を必須成分とする
共重合性不飽和単量体類を共重合させることによって得
ることができる。
アミンやアンモニア等の塩基性物質で中和され、水中で
イオン化されて自己乳化または自己分散するものである
必要がある。かかるポリウレタンを調製するには、たと
えば、ポリオール成分と、ジイソシアネート成分とを反
応せしめ、かくして得られるウレタンプレポリマーを、
2個以上の活性水素原子を有する低分子量化合物よりな
る鎖伸長剤で鎖伸長するポリウレタンの製造方法におい
て、ポリオール成分および/または鎖伸長剤の少なくと
も一部として、イソシアネートとの反応性が他の2個以
上の活性水素原子より不活性なカルボキシル基を含有す
る化合物を使用すればよいし、また、その他の公知慣用
の方法に従って、ポリウレタンの側鎖ないしは末端にカ
ルボキシル基を導入してもよい。
酸価としては、当該ポリウレタンの固形分当たり、10
〜200の範囲内が好ましく、15〜100の範囲内が
より好ましい。10未満の場合には、重合時の安定性が
確保され難く、しかも、最終的に得られる水性樹脂分散
液の貯蔵安定性も悪くなり易い。一方、200を越える
場合には、強度、耐水性及び/または耐溶剤性などの諸
物性の面の向上化が期し得なくなるので、いずれの場合
も好ましくない。
イソシアネートおよび鎖伸長剤の具体例としては、前記
した架橋ポリウレタン・尿素樹脂粒子の水性分散体のと
ころで説明したものと同様のものが挙げられる。
個以上の活性水素原子より不活性なカルボキシル基を含
有する化合物として特に代表的なもののみを例示するに
留れば、ジアミノカルボン酸類例えばリシン、シスチン
および3,5ージアミノカルボン酸、2,6−ジヒドロ
キシ安息香酸並びに特にジヒドロキシアルカン酸例えば
2,2−ジヒドロキシプロピオン酸および2,2−ジヒ
ドロキシプロピオン酸とεーカプロラクトンとの反応で
得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオー
ル等が挙げられる。
系で行ってもよいが、通常は溶剤を使用する。溶剤を使
用する場合使用される溶剤としては、たとえばエタノー
ル、イソプロパノール、n−ブチルアルコールなどのア
ルコール;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノンなどのケトン;ジオキサン、テトラハイドロフラ
ンなどのエーテル;トルエンなどの芳香族炭化水素;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド;クロルベンゼン、トリクレン、パークレンなどのハ
ロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエス
テルおよびこれらの二種以上の混合物があげられ、溶解
性および経済性から、好ましくはイソプロパノール,n
−ブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、
酢酸エチル、トルエンおよびこれらの二種以上の混合物
である。
中に存在する酸成分の一部または全部を中和せしめるた
めのアンモニアまたは揮発性のアミンとともに水中に分
散せしめるのであるが、その方法としてはアルカリを含
有する水を攪拌させつつ徐々にこの樹脂溶液を添加して
分散させるという方法によってもよいし、逆にこの樹脂
溶液にアルカリを含有する水を徐々に添加していって転
相乳化させるという方法によってもよい。
〜100℃に加熱し、よく攪拌させながらアルカリを含
有する水を徐々に滴下していって転相乳化せしめるとい
う方法によるのが、微細な粒子径を有し、安定なるポリ
ウレタン樹脂分散液を得易くするので、一層好ましい。
化させるために用いる塩基性物質としてはアンモニアお
よび揮発性のアミンが適当であり、例としては、第1
級、第2級または第3級のアルキルアミン、代表的なも
のをあげればメチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、ブチルアミン、アミルアミン、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、モルホリン;第1級、第2級または第3級のアル
カノールアミン、代表的なものを挙げればモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールア
ミン、ジエチルエタノールアミンなどである。これらの
アミンの中では分散性が良好で、かつ塗膜中に残存し難
い揮発性の高い、ジエチルアミン、トリエチルアミンお
よびジメチルエタノールアミンが好適である。また上記
アンモニアおよびアミンは単独でまたは2種以上を組み
合わせて使用してもよい。中和剤の使用量は一般に樹脂
中のカルボキシル基に対し0.1〜2.0当量、好まし
くは0.3〜1.2当量である。
シェルエマルションのシェル部分となるべきポリウレタ
ン樹脂分散液は、そのまま次の工程であるコア部分の乳
化重合に使用することも可能であるが、乳化重合をより
スムースに行うために、好ましくは分散液中に含有され
る有機溶剤の一部または全部を除去するのが適当であ
る。有機溶剤の除去は、膜による方法も考えられるが、
常圧または減圧での蒸留でも容易に行うことができ、好
ましくは分散系の安定性を損なわないために、減圧下、
60℃以下の低温で行うのが適当である。
の調整は上記のポリウレタン樹脂水分散液を乳化分散剤
として、ラジカル重合開始剤により、エポキシ基を有す
るα、β−エチレン性不飽和単量体を必須成分とする共
重合性不飽和単量体類を共重合せしめることにより行わ
れる。
ン性不飽和単量体の特に代表的なもののみを例示するに
留めれば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジルもしくはアリルグリシジルエーテルの如き不飽和グ
リシジル系化合物が挙げられる。
性単量体類としては、勿論、上掲された如き不飽和グリ
シジル系化合物と共重合可能なものであれば、いずれも
使用可能であるが、それらのうちでも特に代表的なもの
のみを例示するに留めれば、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸ブチルもしくはアクリル酸2−エチルヘキシルの如
きアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチルの如きメタクリル酸
エステル類;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジブチル、
もしくはイタコン酸ジエチルの如き不飽和ジカルボン酸
ジエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルもしく
は第三級カルボン酸ビニルの如きビニルエステル類;ス
チレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き
芳香族ビニル化合物類;ビニルピロリドンの如き複素環
式ビニル化合物;塩化ビニリデン、臭化ビニリデンもし
くは、沸化ビニリデンの如きハロゲン化ビニリデン化合
物;エチレンもしくはプロピレンの如きα−オレフィン
類;ブタジエンの如きジエン類;ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シランもしくはγ−メタクリロキシプ
ロピルメトキシシランの如きシラン系化合物;アクリロ
ニトリル、アクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニル
エチルケトン、ビニルブチルケトン、ジアセトンアクリ
レートまたはアセトニトリルアクリレートなどの各種
α、β−エチレン性不飽和単量体などがあり、また、所
望によりアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン
酸アミド等のα、β−エチレン性不飽和酸のアミド類;
N−メチロールアクリルアミドまたはメタクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和カルボン酸の
置換アミド;ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、
アリルアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレートの如き1分子中に2個以上の不飽和結合を有
する単量体なども用いることができる。
体類を用いるに際し、前述した水性ポリウレタンと不飽
和単量体類との比率としては、それぞれの固形分換算比
で、不飽和単量体類の100重量部に対して、水性ポリ
ウレタンの10〜500重量部の範囲が好ましく、25
〜300重量部の範囲がより好ましい。かかる範囲を逸
脱すると、重合安定性が悪くなり、強度及び耐久性など
の低下を来すため、いずれの場合も好ましくない。
ンが不飽和単量体類の反応の場となりうるので、乳化剤
などの界面活性剤の使用は、必ずしも必要ではないが、
不飽和単量体類の100重量部に対して、0〜20重量
部なる範囲内で用いることも、一向に差し支えない。
表的なもののみを例示するに留めれば、ドデシルベンゼ
ン硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムもしくはアルキルアリールポリエーテル硫酸塩の如
き各種の陰イオン性乳化剤;ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルもしくはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
・ブロック共重合体の如き各種の非イオン性乳化剤;反
応性乳化剤と呼ばれるもの、つまり親水基としてサルフ
ェート基またはスルホン基などのイオン性基、またはポ
リオキシエチレン基などの非イオン性基を有し、かつ同
一分子内にエチレン性不飽和結合を有するもの、例えば
スチレンスルホン酸ソーダなどのアルケニルベンゼンス
ルホン酸(サルフェート)塩類;(メタ)アクリル酸エ
ステルスルホン酸(サルフェート)塩類;アリルアルキ
ルイタコネート硫酸エステルなどイタコン酸、フマル
酸、マレイン酸骨格を有する反応性乳化剤などのイオン
性反応性乳化剤やポリオキシエチレン(またはプロピレ
ン)アルケニル(フェニル)エーテル誘導体などの非イ
オン性反応性乳化剤が挙げられる。これらは慣用量の範
囲内で、適量、選択して用いれば良い。
は、乳化剤との併用の形で、分散剤として、水溶性オリ
ゴマーを用いることもできるのは、勿論である。さら
に、ポリビニルアルコールもしくはヒドロキシエチルセ
ルロースの如き水溶性高分子物質を上述の乳化剤と併用
した形で、共重合反応を行ったり、あるいは、共重合反
応後において、水性樹脂分散液に添加したりすることも
有効である。かかる乳化剤、水溶性オリゴマー及び/ま
たは水溶性高分子物質の合計使用量としては、不飽和単
量体類の100重量部に対して、0〜20重量部の範囲
が好ましい。かかる乳化剤等が20重量部を越えると水
を飛散させて皮膜とした際の耐水性等を著しく低下させ
ることにもなるので、好ましくない。
ジカル重合開始剤として特に代表的なもののみを例示す
るに留めれば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、
またはアゾビスブチロニトリルもしくはその塩酸塩,
4,4’ーアゾビスシアノ吉草酸などであり、さらに
は、クメンハイドロパーオキサイドまたはtert−ブ
チルハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物も必要
に応じて、使用することができる。
と、鉄イオンの如き金属イオン、あるいは、ナトリウム
スルホキシレートホルムアルデヒド、ピロ亜硫酸ナトリ
ウムまたはL−アスコルビン酸などの還元剤を組み合わ
せて用いられる、いわゆるレドックス系開始剤をも用い
ることができる。
度は、実用的な観点から、最終的には、25〜65重量
%なる固形分含有率となるようにするのがよく、また、
反応系への不飽和単量体類及びラジカル重合開始剤は、
一括仕込方式、連続滴下方式または分割添加方式などの
公知慣用のいずれの方式に従ってもよいことは、勿論で
ある。
合反応で行われているような範囲内、例えば、50〜8
0℃なる範囲内でよく、また、かかる共重合反応は、常
圧下に、あるいは、ガス状の不飽和単量体類は加圧下に
おいて行われる。
顔料としては、例えば溶性または不溶性アゾ系、フタロ
シアニン系、ナフトール系等の有機顔料、酸化チタン、
弁柄、カーボンブラック、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム等の無機顔料および金属粉等の単独または混合物が挙
げられる。これらの顔料は乾燥粉末のものを使用しても
よいが水分を含有するプレスケーキまたは顆粒状のもの
を使用することもできる。
橋ポリウレタン・尿素樹脂粒子の水性分散体に顔料、
水、必要に応じて水混和性の有機溶剤及び消泡剤を加
え、分散攪拌機で良く混合した後、ボールミル、サンド
ミルその他のメディアミル等通常の練肉機で顔料分散を
行い、さらに、水性印刷インキとして必要な粘度、色濃
度、樹脂濃度の調整のためおよび印刷適性、インキ皮膜
物性を付与するため、上記架橋ポリウレタン・尿素樹脂
粒子の水性分散体および上記のエポキシ基含有共重合体
をコアとしカルボキシル基含有ポリウレタンをシェルと
するコアシェル型水分散性樹脂さらには必要に応じて他
の水性樹脂、ワックス類、消泡剤、増粘剤などを混合す
ることにより製造できる。
より、一層、具体的に説明する。以下において、部及び
%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものと
する。
樹脂(A−1)の調製例 攪拌機、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた
四ツ口フラスコに、イソプロピルアルコール600部を
仕込んで攪拌を開始し、窒素気流中で80℃に昇温し、
予め、アクリル酸36部、メタクリル酸メチル300
部、メタクリル酸ブチル132部、ブチルアクリレート
132部及びアゾビスイソブチロニトリル12部を用い
て調製しておいたモノマー混合液を、3時間に亘って滴
下した。この際の反応温度は80℃±3℃に保持した。
した後、アゾビスイソブチロニトリル1.2部を加え、
さらに2時間保持し、攪拌下に反応を継続させた。反応
終了後、40℃まで冷却してから、ジメチルエタノール
アミンの46部をを加えた後、イオン交換水600部を
加え、水溶化せしめた。次いで、かくして得られた透明
な反応生成物より、減圧下において、60℃で蒸留を行
い、イソプロピルアルコールを除去せしめてから、イオ
ン交換水を加えて濃度を調整せしめた処、半透明な水溶
性アクリル樹脂が得られた。
で、25℃における粘度(60rpmにおけるブルック
・フィールド粘度 以下同じ)が340cps、pH
が7.3で、且つ、固形分酸価が47であった。
素ガス導入口を備えた四ツ口フラスコに、イオン交換水
8.3部及び上記水溶性アクリル樹脂溶液208.7部
を仕込んで攪拌を開始し、窒素気流中で70℃に昇温
し、0.75%硫酸銅(II)水溶液0.07部を加
え、さらに、予め、スチレン11部、ブチルアクリレー
ト22部及びtert−ドデシルメルカプタン0.03
部を用いて調製しておいた混合液と、5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液2.64部及び5%過硫酸カリウム溶液
0.66部を3時間に亘って滴下した。この際の反応温
度は70℃±3℃に保持した。
持しつつ、攪拌下に反応を継続させ、次いで、冷却して
5%アンモニア水にてpHを7.5〜8.5に調整し
た。不揮発分39.7%で、粘度が540cpsで、粒
子径が66.1nmで、且つ、pHが8.3なる水性樹
脂分散液を得た。これを(A−1)と略す。但し上記粒
子径は樹脂溶液を超純水で希釈し、大塚電子(株)のレ
ーザー粒径解析システムPAR-IIIの装置を用いて測定
した。
・尿素樹脂(A−2)の調製例 反応容器に、PLACCEL 212(ダイセル化学工
業(株)製、ポリカプロラクトンジオール、水酸基価9
0mgKOH/g)の186.9部およびIPDIの1
00.0部を仕込んだ。これを攪拌しながら、110℃
に加熱した。1時間後、80℃まで冷却し、DMPAの
20.1部、ジブチル錫ジラウレートの0.3部および
酢酸エチルの76.8部を加え、80℃で2時間反応さ
せた。ここに、バーノック DN−980S(大日本イ
ンキ化学工業(株)製、HDIをビュレット化したポリ
イソシアネート、NCO含量20%)の16、2部とM
EKの408部を加えた。この時のNCO基含有量は固
形分換算で4、9%であった。
アミンの15、2部を加え、次いでイオン交換水の12
93部を加えてO/W型のエマルジョンを得た。続いて
ジエチレントリアミン5%水溶液の234部を徐々に加
え、加え終わった後60℃に昇温して30分攪拌を続け
た。次いで、減圧下において、蒸留を行い、溶剤と水の
一部を除去せしめた。
であり、少量を試験管に取ってテトラヒドロフラン(以
下THFと略記)を加えると濁りを呈し、架橋して不溶
解になっていることを示した。不揮発分35.6%で、
粘度が340cpsで、pHが7.7で、粒子径が60
nmであった。以下、これを水分散性架橋ポリウレタン
・尿素樹脂(A−2)と略す。
・尿素樹脂(A−3)の調製例 反応容器に、PLACCEL 212(ダイセル化学工
業(株)製、ポリカプロラクトンジオール、水酸基価9
0mgKOH/g)の329.4部およびIPDIの1
84.8部を仕込んだ。これを攪拌しながら、110℃
に加熱した。1時間後、80℃まで冷却し、DMPAの
14.4部、ジブチル錫ジラウレートの0.5部および
酢酸エチルの136.8部を加え、80℃で2時間反応
させた。ここに、PEG1000ジアミン(日本油脂
(株)製、ポリエチレングリコール、末端アミン、分子
量1000)の22.8部とMEKの200部を加え1
時間反応させ、バーノック DN−980S(大日本イ
ンキ化学工業(株)製、HDIをビュレット化したポリ
イソシアネート、NCO含量20%)の30.0部とM
EKの263部を加えた。
ナトリウム水溶液の213.2部を加え、次いでイオン
交換水の2187部を加えてO/W型のエマルジョンを
得た。続いてジエチレントリアミン10%水溶液の21
5.8部を徐々に加え、加え終わった後60℃に昇温し
て30分攪拌を続けた。次いで、減圧下において、蒸留
を行い、溶剤と水の一部を除去せしめた。
であり、少量を試験管に取ってテトラヒドロフラン(以
下THFと略記)を加えると濁りを呈し、架橋して不溶
解になっていることを示した。不揮発分34.9%で、
粘度が300cpsで、pHが7.7で、粒子径が7
7.2nmであった。以下、これを水分散性架橋ポリウ
レタン・尿素樹脂(A−3)と略す。
(B−1)の調製例 攪拌機、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた
四ツ口フラスコにレベノールWZ(花王(株)製、陰イ
オン性乳化剤、固形分25%)の8部、イオン交換水の
17.5部及びハイドランAP−40(大日本インキ化
学工業(株)製、水性ポリウレタン、固形分22.5
%)の222.2部を仕込んで、攪拌を開始し、窒素気
流中で80℃に昇温し、予め、アクリル酸エチルの75
部、アクリル酸n−ブチルの10部、アクリロニトリル
の5部、及びメタクリル酸グリシジルの10部よりなる
不飽和単量体類の100部とレベノールWZの6部及び
イオン交換水の30部とを用いて調製しておいた混合乳
化液の5重量%及び2,2’−[2−メチル−N−(2
−ヒドロキシエチルエチル)プロピオンアミド]0.1
部を加え、20分後、前記混合乳化液の残量及び5%t
−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液10.0部を3
時間に亘って滴下した。この際の反応温度は80℃±3
℃に保持した。滴下終了後も同温度範囲に1時間の間保
持しつつ、攪拌下に反応を継続させ、不揮発分35.0
%で、25℃における粘度が370cpsで、且つ、p
Hが7.0なるコアシェル型水分散性樹脂を得た。これ
を(B−1)と略す。
リル系水性樹脂(A−1)の22部、酸化チタンの30
部、工業用エタノールの6部、イオン交換水の8部及び
セラミックビーズの132部を加え、ペイントコンディ
ショナーにて30分間練肉し、インキベースとした(C
−1)。また同様にして、参考例2〜3で得た架橋ポリ
ウレタン樹脂粒子水分散体(A−2、A−3)も第1表
に示す配合にて練肉し、インキベースとした(C−2、
C−3)。
(C−1、C−2、C−3)、水分散性架橋ポリウレタ
ン・尿素樹脂(A−2、A−3)、コアシェル型水分散
性樹脂(B−1)、イオン交換水を第2表(2)に示す
ように配合して水性印刷インキとした。得られた各イン
キについて、下記の方法によりラミネートの試験を行っ
た。
ステルフィルム(以下PETと略記)に、実施例1〜2
および比較例1の各印刷インキを、ドローダウンロッド
#4を用いて塗布し、ドライヤーで30秒間乾燥させ
た。さらに、ディックドライLx−901(大日本イン
キ化学工業(株)製の主剤)9部、ディックドライKW
75(同硬化剤)1部及び酢酸エチル7.5部の溶液の
接着剤をインキ塗布面にドローダウンロッド#12を用
いて塗布し、溶剤を揮散させた後、線状低密度ポリエチ
レンフィルム(厚さ60μ、以下LLDPEと略記)と
重ね、80kg/cm2 圧の加圧ロールを用いてラミネ
ートを行った。
(以下ONと略記)に、同じく実施例1〜2および比較
例1の各印刷インキを、ドローダウンロッド#4を用い
て塗布し、ドライヤーで30秒間乾燥させた。ここに上
記の接着剤を同様にドローダウンロッド#12を用いて
塗布し、溶剤を揮散させた後、LLDPEを重ねて加圧
ロールにてラミネートを行った。
恒温槽で72時間エージングを行った後、それぞれ15
mm巾のテープ状に切断し、(株)オリエンテック製テ
ンシロン RTM−25を用いて、300mm/分の速
度におけるインキ層のT型剥離の剥離強度(単位:g/
15mm巾)を測定した(常態の剥離強度)。また、ラ
ミネート物から12cm×12cmの袋を作成し、水を
充填したものを、沸騰水中に30分間浸漬させるボイル
処理を行い、その後、すぐにラミネートフィルムの状態
変化(白化、ブリスターおよびデラミネーション)を観
察すると共に、上記と同様にしてラミネート物の剥離強
度を測定した(ボイル後の剥離強度)。これらのインキ
についてのラミネート試験及び剥離強度試験の結果を第
2表(2)に示す。なお、ボイル後の状態変化の評価基
準は次のようにした。
では得られない印刷基材に対する優れた接着性を示し、
煮沸やレトルト等の殺菌処理を行っても白化、ブリスタ
ーの発生およびデラミネーション等の問題を起こすこと
が無く、剥離強度の向上したラミネート用として好適な
水性印刷インキが得られる。
Claims (10)
- 【請求項1】 顔料、水性バインダー樹脂及び水を含有
する水性印刷インキ組成物において、水性バインダー樹
脂として、(A)末端にイソシアネート基を有する自己
水分散性ウレタン系プレポリマー、または該プレポリマ
ーとその他のポリイソシアネート化合物との混合物を水
中に分散させた水性分散体のイソシアネート基をポリア
ミンと反応させることによって得られる架橋ポリウレタ
ン・尿素樹脂と、(B)エポキシ基含有共重合体をコア
とし、カルボキシル基含有ポリウレタンをシェルとする
コアシェル型水分散性樹脂とを含有することを特徴とす
る水性印刷インキ組成物。 - 【請求項2】 水性バインダー中に水分散性架橋ポリウ
レタン・尿素樹脂を90〜20重量%含有し、コアシェ
ル型水分散性樹脂を10〜80重量%含有する請求項1
記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項3】 自己水分散性ウレタン系プレポリマーの
ジオール成分が分子量500〜2000のポリエーテル
ジオール若しくはポリエステルジオールである請求項1
または2に記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項4】 自己水分散性ウレタン系プレポリマーの
ジオール成分がジメチロールプロピオン酸である請求項
1または2に記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項5】 自己水分散性ウレタン系プレポリマーの
ジイソシアネート成分がイソホロンジイソシアネートで
ある請求項1〜4のいずれかに記載の水性印刷インキ組
成物。 - 【請求項6】 水分散性ウレタンプレポリマーの鎖伸長
剤がポリオキシエチレンジアミノエーテルである請求項
1〜5のいずれかに記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項7】 イソシアネート基と反応させるポリアミ
ンがジエチレントリアミンである請求項1〜6のいずれ
かに記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項8】 エポキシ基含有共重合体が必須の不飽和
単量体としてアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル及びアリルグリシジルエーテルからなる群から選
ばれた少なくとも一種の化合物を含むものである請求項
1〜7のいずれかに記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項9】 水性印刷インキ組成物が、ボイル及び/
又はレトルト用途のプラスチックフィルムラミネート用
水性印刷インキ組成物である請求項1〜8のいずれかに
記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項10】 顔料と、水分散性架橋ポリウレタン・
尿素樹脂とを練肉した後に他の成分と混合する請求項1
〜9のいずれかに記載の水性印刷インキ組成物の製造方
法。
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