JPH0859796A - 積層板用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

積層板用エポキシ樹脂組成物

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JPH0859796A
JPH0859796A JP20238994A JP20238994A JPH0859796A JP H0859796 A JPH0859796 A JP H0859796A JP 20238994 A JP20238994 A JP 20238994A JP 20238994 A JP20238994 A JP 20238994A JP H0859796 A JPH0859796 A JP H0859796A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性を低下することなく銅箔および層間接着
力、耐熱性、応力緩和性、耐トラッキング性を向上させ
た積層板用エポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含有せ
しめた100℃以下で液状のエポキシ樹脂(B)に鎖長
延長剤と触媒を添加、反応せしめて(メタ)アクリル酸
エステル系重合体の2〜25重量部を含有したエポキシ
当量が230〜1200g/eqのエポキシ樹脂(A)
を必須の成分として含有することを特徴とする積層板用
エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層間接着性、耐熱性、
応力緩和性、耐トラッキング性等が要求される積層板及
び接着剤等に用いられる積層板用エポキシ樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エポキシ樹脂はその電気的特
性の優れていることから積層板、接着剤等に広く用いら
れているが、堅くて脆く高温からの冷却による内部応力
の発生による硬化物のソリや密着性の低下を起こし易い
等の短所があること、および外部からの衝撃に対してガ
ラスクロス間の層間剥離を生じ易い欠点があり、その改
善が求められている。これらの欠点を改良するためにエ
ラストマ−としてアクリロニトリル・ブタジエンゴムが
主に用いられているが、耐熱性が低下すると言う短所が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
エポキシ樹脂が有する耐熱性を維持しながら銅箔および
層間接着性、応力緩和性、耐トラッキング性に優れた積
層板を得るための有用なエポキシ樹脂について種々検討
した結果、エポキシ樹脂にエラストマ−成分である(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体成分を2〜25重量部
含有させ所定のエポキシ当量とすることにより上記の課
題を解決しうることを見出し、本発明を完成したもの
で、本発明は、銅箔および層間接着性、応力緩和性、耐
トラッキング性に優れた積層板を得るためのエポキシ樹
脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体を含有せしめた100
℃以下で液状のエポキシ樹脂(B)に触媒の存在下、鎖
長延長剤と反応せしめた(メタ)アクリル酸エステル系
重合体の2〜25重量部を含有したエポキシ当量が23
0〜1200g/eqのエポキシ樹脂(A)を必須の成
分として含有することを特徴とする積層板用エポキシ樹
脂組成物である。即ち、本発明は、(メタ)アクリル酸
エステル系重合体成分を2〜25重量部含有させると共
にエポキシ当量が230〜1200g/eqのエポキシ
樹脂(A)とするのであって、エポキシ樹脂のエポキシ
当量が230〜1200g/eqの範囲内である場合に
は流れ性、加工性、接着性、耐熱性、応力緩和性に優れ
た性能を得ることができる。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
かかるエポキシ樹脂(A)は、100℃以下で液状を有
するエポキシ樹脂(B)に予め(メタ)アクリル酸エス
テル系重合体成分を均一に含有分散せした後、触媒の存
在下、鎖長延長剤と反応させて所定のエポキシ当量に調
整することによって得られる。しかして、本発明に用い
られる(メタ)アクリル酸エステル系重合体成分を均一
に含有分散したエポキシ樹脂は、公知の方法によって製
造することができる。例えば、乳化重合法、懸濁重合
法、溶液重合法等従来の各種の重合方法で製造した(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体と所定の温度で液状で
あるエポキシ樹脂とを剪断力下で強制撹拌した後、水ま
たは溶媒を除去する方法、粉末の重合体微粒子をエポキ
シ樹脂中に加熱混合する方法、エポキシ樹脂中でアクリ
ル系モノマ−を共重合させる方法等が挙げられるが、乳
化重合によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系
重合体の水分散体を100℃以下で液状であるエポキシ
樹脂中に添加して剪断力下で強制撹拌後脱水させる方法
が好ましく、工業的にも有利である。
【0006】本発明に用いられる100℃以下で液状の
エポキシ樹脂(B)は、一分子中に2個以上のエポキシ
基を有する多官能タイプが好ましく、ビスフェノ−ル
A、ビスフェノ−ルFおよびテトラブロムビスフェノ−
ルA等のビスフェノ−ル類等のジグリシジルエ−テル
類、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−
ル等のアルコ−ルのポリグリシジルエ−テル類、ヘキサ
ヒドロフタル酸、ダイマ−酸等のポリグリシジルエステ
ル類、ジアミノジフェニルメタン等のポリグリシジルア
ミン類、フェノ−ルノボラック、オルソクレゾル−ルノ
ボラック等のノボラック型ポリグリシジルエ−テル類お
よび水添ビスフェノ−ル等のジグリシジルエ−テル類、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレ−ト等の脂環式エポキシ
化合物等の1ないし数種類を混合させて用いても良い。
【0007】(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製
造に使用されるモノマ−としては、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル等のアクリル酸エ
ステル類とこれらに対応する(メタ)アクリル酸のアル
キルエステル類、官能基を有するモノマ−としては例え
ば(メタ)アクリル酸のようなカルボキシ基含有モノマ
−、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒド
ロキシプロピルなどの水酸基含有モノマ−、N−メチロ
−ルアクリルアミド、ジメチロ−ルアクリルアミドなど
のメチロ−ル基含有モノマ−、N−ブトキシメチルアク
リルアミドなどのアルコキシメチル含有モノマ−、グリ
シジル(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリルグリシ
ジルエ−テルなどのエポキシ基を含有するモノマ−、ア
クリロニトリル、メタクリルニトリル、アゾビスイソブ
チルニトリルなどのシアノ基含有モノマ−、更に架橋用
モノマ−としてジビニルベンゼン、アリルメタクリレ−
ト、エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト等を使用する
ことができる。
【0008】モノマ−の乳化重合としては従来より知ら
れた方法が適用できる。例えば、乳化剤、水、重合触媒
およびモノマ−とを一括混合して重合する方法、モノマ
−を後で添加する方法、予めモノマ−を乳化させるプレ
エマルジョン法、分解性あるいは重合性の界面活性剤を
用いるソ−プフリ−エマルジョン重合法および多層構造
を形成する多段重合法等が挙げられる。乳化重合に用い
られる触媒としては例えば、過硫酸カリ、過硫酸アンモ
ニウム、過酸化水素等の乳化重合に一般的に用いられる
ものを使用することができる。また乳化剤としてはアニ
オン系、ノニオン系のものを使用することができる。重
合は通常30〜90℃の温度で、反応時間は2〜10時
間で行われる。
【0009】乳化重合によって得られた(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体の水分散体を、100℃以下で液
状であるエポキシ樹脂(B)中に剪断力下で混合させた
後、80〜200℃の温度で200torr以下の減圧
下で脱水することにより該重合体が均一に含有分散され
た液状エポキシ樹脂を製造することができ、さらに得ら
れたエポキシ樹脂とフェノ−ル類および/またはアルコ
−ル類、カルボキシ含有化合物等の鎖長延長剤と重付加
反応することにより所望のエポキシ当量にすることがで
きる。フェノ−ル類としては、ノニルフェノ−ル、ブチ
ルフェノ−ル等の1価のフェノ−ル類、レゾルシン、ハ
イドロキノン、カテコ−ル、ピロガロ−ル等の2価およ
び3価の単核のフェノ−ル類、ビフェノ−ル、ビスフェ
ノ−ル、ハロゲン化ビスフェノ−ル類等の2価のフェノ
−ル類、フェノ−ル性水酸基を有する化合物類とアルデ
ヒド類との縮合反応によるノボラック樹脂等が挙げら
れ、アルコ−ル類としてはポリオ−ル類、ポリエステル
ポリオ−ル類、ポリエ−テルポリオ−ル類等を挙げるこ
とができ、カルボキシ化合物としては水添ビスフェノ−
ルAとヘキサヒドロ無水フタル酸の付加物、酸性ポリエ
ステル類等を上げることができる。これらは1種類また
は数種類を混合して用いることができる。重付加反応に
用いられる触媒としては、ベンジルジメチルアミン、ト
リエチルアミン、ベンジルアミン、等の第3アミン、2
−メチルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾ−ル等のイミダゾ−ル類、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の水酸化アルカリ金属、ベンジルトリメチル
アンモニウムクロライド、テトラアンモニウムクロリド
等の第4アンモニウム化合物、トリフェニルホスフィ
ン、トリブチルホスフィン等のホスフィン類、n−ブチ
ルトリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウ
ム塩が挙げられる。触媒は重合体含有エポキシ樹脂に対
して10ppm〜0.5%の量を用い、60〜200℃
好ましくは120〜180℃で1〜10時間反応させ
る。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて製造される積
層板、接着剤の難燃性が要求される場合にはハロゲン化
物を含有させることが好ましく、テトラブロムビスフェ
ノ−ルA、テトラブロムビスフェノ−ルAのジグリシジ
ルエ−テル等が用いることができる。
【0010】本発明のエポキシ樹脂中の(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体の含有量は2重量部〜25重量部
とするのが好ましい。2重量部以下では目的とする銅箔
および層間接着性、応力緩和性、耐トラッキング性にす
ぐれた積層板が得られず、25重量部以上では樹脂の溶
融粘度が上昇する等の問題点がある。また、該重合体を
含有分散させる場合にはエポキシ樹脂中に分散相として
均一かつ安定に存在させるために、2μm以下、好まし
くは0.5μm以下の粒子径であることが好ましい。ま
た、該重合体のガラス転移温度が室温以上の場合には、
本発明の目的とする積層板としての特性が改善されない
ため、室温以下好ましくは0℃以下とするのが好まし
い。このため、該重合体の製造に当たっては前述したモ
ノマ−の種類と組み合わせを考慮する必要がある。
【0011】本発明のエポキシ樹脂組成物(A)は硬化
させる目的で硬化剤を配合して一般的には用いられる
が、特に硬化剤を限定するものではなく、一般的に使用
される硬化剤、例えば、脂肪族アミン類、芳香族アミン
類、酸無水物類、イミダゾ−ル類、ヒドラジッド類、ジ
シアンジアミド類、フェノ−ル性水酸基含有化合物等を
用いることができる。脂肪族アミン類としては、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエトレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジ
アミン,N,N−ジメチルプロピレンジアミン、N,N
−ジエチルプロピレンジアミン等が挙げられる。芳香族
アミン類としては、m−キシリレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(4−
アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)
スルホン等が挙げられる。その他にアミン系硬化剤とし
ては、前記アミン類とのモノエポキシ化合物の付加物、
ビスフェノ−ルAおよび/またはビスフェノ−ルF型エ
ポキシ樹脂の付加物、脂環式エポキシ樹脂の付加物、ダ
イマ−酸の付加縮重合物等も使用することができる。酸
無水物としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、無水コハク酸等が挙げられ
る。イミダゾ−ル類としては、2−メチルイミダゾ−
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル等が挙げられ
る。さらには、フェノ−ル性水酸基含有化合物(東都化
成(株)製TH−4000、TH−4100等の両末端フ
ェノ−ル性水酸基含有のエポキシ樹脂硬化剤、フェノ−
ルノボラック樹脂、クレゾ−ルノボラック樹脂)を用い
ることができる。
【0012】本発明の組成物には、上述した各成分の他
に必要に応じて各種の添加剤、充填剤を適宜に配合する
ことができる。以下に実施例によって本発明を具体的に
説明するが、勿論この例のみに限定さるものではない。
尚、「部」は特に断らない限り重量部をあらわすもので
ある。
【0013】
【実施例及び比較例】
参考例1 モノマ−成分として、メタクリル酸6部、ブタジエン6
7部、アクリルニトリル25部およびジビニルベンゼン
2部を用い、これらに、水250部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム1部、第3級ドデシルメルカプタ
ン0.45部、過硫酸カリウム0.27部、シアノエチ
ル化ジエタノ−ルアミン0.15部、水酸化カリウム
0.1部を加え、常法によりオ−トクレ−ブ中で20℃
にて共重合を行った。重合転化率が70%以上になった
時点で0.2部のヒドロキシアミン硫酸塩を添加して重
合を停止させた後、水蒸気蒸留により残存する未反応モ
ノマ−を除去して重合体の水分散体を得た。撹拌機、温
度計、コンデンサ−および窒素ガス供給装置を備えた反
応容器内にエポキシ樹脂(B)としてYD−128(東
都化成(株)製、エポキシ当量187g/eq、25℃粘
度12800mps))300gを仕込み、前記で得た
重合体の水分散体300gを加えて徐々に加熱を行い脱
水しながら150℃に加温させた。次に100torr
の減圧下で十分に脱水してから100メッシュの金網で
濾過して重合体が均一に含有分散された白色の液状エポ
キシ樹脂を得た。このもののエポキシ当量は226g/
eq、25℃における粘度は50ps、重合体含有量は
16.6%、重合体の粒径は0.3±0.1μであり、ガ
ラス転移温度は−30℃であった。
【0014】実施例1 撹拌装置、窒素ガス供給装置、コンデンサ−、温度計、
加熱・冷却装置を備えた重合試験機に設置された4ツ口
セパラブルフラスコに参考例1で得られた重合体含有分
散液状エポキシ樹脂635.0gと、テトラブロムビス
フェノ−ルAの365.0gを仕込み120℃まで徐々
に加熱して均一となるように撹拌を続け、触媒としてト
リフェニルホスフィンの0.18gを加えて更に撹拌を
続け温度を120℃に保持して全体を均一にした。この
後に徐々に加熱を行い170℃まで昇温し、170℃±
1℃で4時間反応し、エポキシ当量が681g/eq、
臭素分21.5wt%、重合体成分含有量12.4%を
含む乳白色の常温で固体状のエポキシ樹脂aを得た。
【0015】実施例2 実施例1と同様に参考例1で得られた重合体含有分散エ
ポキシ樹脂480.0gとテトラブロムビスフェノ−ル
Aの365.0gおよびYD−128(東都化成(株)製
ビスフェ−ルA型エポキシ樹脂 エポキシ当量187g
/eq)の155.0gを仕込み実施例1で用いた触媒
を0.18gを加えて170℃±1℃で4時間反応し、
エポキシ当量620.g/eq、臭素分21.5%、重合
体成分含有量8%を含む乳白色の常温で固体状のエポキ
シ樹脂bを得た。 実施例3 実施例1と同様に参考例1で得られた重合体含有分散エ
ポキシ樹脂480.0gとテトラブロムビスフェノ−ル
Aの365.0g、YDF−170(東都化成(株)製
ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂 エポキシ当量170
g/eq)の155.0gを仕込み実施例1で用いた触
媒を0.18gを加えて170℃±1℃で4時間反応
し、エポキシ当量590g/eq、臭素分21.5%、
重合体成分含有量8%を含む乳白色の常温で固体状のエ
ポキシ樹脂cを得た。
【0016】実施例4 実施例1と同様に参考例1で得られた重合体含有分散エ
ポキシ樹脂495.0gとYDB−400(東都化成
(株)製 臭素化エポキシ樹脂 エポキシ当量400g
/eq、軟化点69℃、臭素分49.0%)の430.
0gおよびオルソクレゾ−ルノボラック樹脂D−5(東
都化成(株)製)の75.0gを仕込み、実施例1で用
いた触媒を0.18gを加えて170℃±1℃で4時間
反応し、エポキシ当量377g/eq、臭素分21.1
%、重合体成分含有量8%を含む乳白色の常温で固体状
のエポキシ樹脂dを得た。
【0017】比較例1 撹拌装置、窒素ガス供給装置、コンデンサ−、温度計、
加熱・冷却装置を備えた重合試験機に設置された4ツ口
セパラブルフラスコにYD−128の555gとテトラ
ブロムビスフェノ−ルAの365gおよびCTBN−1
300X13(米国グッドリッチ社製液状ポリブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合液状ゴム)の80gを仕込
み実施例1で用いた触媒を0.18gを加えて170℃
±1℃で4時間反応し、エポキシ当量633g/eq、
臭素分21.5%、ゴム成分8%を含む淡黄色の固体状
のエポキシ樹脂eを得た。 比較例2 比較例1と同様に YD−128の603gとテトラブ
ロムビスフェノ−ルAの365gおよびビスフェノ−ル
Aの32gを仕込み実施例1で用いた触媒を0.18g
を加えて170℃±1℃で4時間反応し、エポキシ当量
623g/eq、臭素分21.5%の無色透明の固体状
のエポキシ樹脂fを得た。 比較例3 YDB−500(東都化成(株)製 臭素化エポキシ樹
脂 エポキシ当量515g/eq、軟化点75℃、臭素
分21.4%)。エポキシ樹脂gとする。以下に実施例
で得たエポキシ樹脂の銅張積層板としての特性を比較例
と共に示す。積層板の作成条件は次の通りである。
【0018】積層板作成条件 各樹脂をメチルエチルケトンに溶解し、硬化剤ジシアン
ジアミド(日本カ−バイド工業(株)製DICY)および
2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル(四国化成工業
(株)製2E4MZ)のメチルセロソルブ溶液を下記配合
比で混合し、ガラスクロス(日東紡(株)製WE−18K
105B22)に含浸して150℃×6minの乾燥を
行いB−ステ−ジ化した。B−ステ−ジ化したプリプレ
グ8プライに三井金属鉱業(株)製銅箔3EC(35μ)
を重ね、170℃×2hr、20kg/cm2の硬化条
件で、樹脂含有率約42%の両面銅張積層板を作成し
た。各エポキシ樹脂の特性及び得られた両面銅張積層板
の性質を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】*1 Tgは、デュポン社粘弾性スペクト
ロメ−タ−DMA982にて2℃/minの昇温速度で
測定しE′とtanδの値で示した。 *2 ハンダ耐熱性は*3の強制吸湿処理した試験片を
260℃のハンダ浴に90秒間浸漬してフクレの有無を
目視により調べた。 *3 吸水率は銅箔をエッチングによって除去した後、
50℃×24hrの乾燥を行い、120℃×100%湿
度×2hrの強制吸湿処理して測定した。 *4 IEC−112に従い、銅張積層板の銅箔をエッ
チング除去したサンプルの表面に4mmの間隔で電極を
あて、所定の電圧をかけながら0.1%NH4Cl水溶
液を滴下した時に1A以上の電流が流れない最大の電圧
を測定した。
【0021】
【発明の効果】銅箔および層間接着性、耐熱性、応力緩
和特性および耐トラッキング性に優れる積層板を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJP (72)発明者 細野 高良 東京都江戸川区東葛西3−17−14東都化成 株式会社研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステル系重合体を
    含有せしめた100℃以下で液状のエポキシ樹脂(B)
    に鎖長延長剤と触媒を添加、反応せしめて(メタ)アク
    リル酸エステル系重合体の2〜25重量部を含有したエ
    ポキシ当量が230〜1200g/eqのエポキシ樹脂
    (A)を必須の成分として含有することを特徴とする積
    層板用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(B)がビスフェノ−ル型
    エポキシ樹脂および/またはハロゲン化ビスフェノ−ル
    型エポキシ樹脂である請求項1記載の積層板用エポキシ
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(B)が水添ビスフェノ−
    ル型ジグリシジルエ−テルおよび/または脂環式ジグリ
    シジルエ−テルである請求項1記載の積層板用エポキシ
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 鎖長延長剤がビスフェノ−ル類および/
    またはハロゲン化ビスフェノ−ル類である請求項1記載
    の積層板用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 鎖長延長剤がフェノ−ル性水酸基を有す
    る化合物類とアルデヒド類との縮合反応物である請求項
    1記載の積層板用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (メタ)アクリル酸エステル系重合体が
    粒径2μm以下の微粒子架橋重合体であり、ガラス転移
    温度が室温以下である請求項1記載の積層板用エポキシ
    樹脂組成物。
JP20238994A 1994-08-26 1994-08-26 積層板用エポキシ樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3465153B2 (ja)

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