JPH0859647A - トコフェロールの製造方法 - Google Patents

トコフェロールの製造方法

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JPH0859647A
JPH0859647A JP20342094A JP20342094A JPH0859647A JP H0859647 A JPH0859647 A JP H0859647A JP 20342094 A JP20342094 A JP 20342094A JP 20342094 A JP20342094 A JP 20342094A JP H0859647 A JPH0859647 A JP H0859647A
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Takeo Yotsutsuka
武雄 四塚
Kohei Sato
康平 佐藤
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菊造 金子
Naoto Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単純で作業性のよい処理により連続的にトコ
フェロールを分離精製する方法を提供する。 【構成】 シリカゲルに対する親和性が異なる同族体ト
コフェロールを含む原料を該ゲル充填の単位充填塔の無
端循環流路に通流してトコフェロールを分離する方法で
あって、親和力の異なる成分が各々富化した複数の吸着
帯域を循環流路内に形成させて、親和力の弱い成分が富
化した吸着帯域の頂上から原料流体を供給しながら親和
力の最も強い成分が富化した吸着帯域の末端からその富
化画分を抜出す第1工程、原料流体を供給することな
く、トルエン/プロパノールの脱離剤流体を供給しなが
ら循環流路内で流体を循環させると共に、第1工程で残
留した成分を2つの吸着帯域の末端から夫々抜出す第2
工程、第1工程,第2工程の順で一定時間運転した後、
原料流体,脱離剤流体の供給位置,各画分の抜出し位置
を、循環の下流側に一単位充填塔分移行させる操作、を
繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安価にしかも効率よく
トコフェロールを製造することができる方法、詳しく
は、多成分の同族体を含むトコフェロール含有原料か
ら、擬似移動層を用いて、目的とする特定のトコフェロ
ール成分を分離精製するトコフェロールの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術】近年、活性酸素や過酸化脂質等が人間の成
人病や老化現象に深く関与していることが次第に明らか
になり、そのため、生体内はもちろんのこと、生体外
(食品)の酸化防止の重要性についても認識されつつあ
る。このような背景からラジカル消却能やクエンチャー
能の強いトコフェロール(ビタミンE:以下「VE」と
略記する場合がある)をはじめとする生理活性物質が注
目され始めた。特にトコフェロールは安全性も高く、ビ
タミンEの効果として解明されつつある様々な生理活性
を有することから今後ともこの分野で重要な位置を占め
ることが予想される。
【0003】ところで、ビタミンEは8種類の同族体か
ら成ることが知られている。すなわち、α、β、γ、δ
−トコフェロール、及びα、β、γ、δ−トコトリエノ
ールである。
【0004】トコフェロール同族体の中では、α−トコ
フェロールの生理活性が強いことから生体内に効果的で
あり、医薬用や栄養強化目的で使用され、一方、β、
γ、δ−トコフェロールは生理活性は弱いものの、酸化
防止力が強いことから食品などの酸化防止剤として広く
使用されている。このようにトコフェロールは同族体の
各成分の作用が異なっていることから、その使用目的に
合わせて同族体から分離した特定のトコフェロール(あ
るいは作用の共通した特定のトコフェロール群:以下
「特定の群」と略記する)を使用することが好ましいと
考えられ、従来より、トコフェロール含有原料からトコ
フェロールを分離・精製すると共に、更に特定のトコフ
ェロール(又は特定の群)を他の同族体から分離する方
法が用いられ、代表的には、強塩基性陰イオン交換樹脂
を使用する方法が知られている。
【0005】これは、トコフェロール含有原料(一般に
油脂の脱臭工程で副生する留出物を「スカム」と称し、
トコフェロール含有原料として用いる場合が多い。以下
この原料を「スカム」と称する)に対して、エステル化
反応、ケン化抽出、溶剤抽出、分子蒸留、及び脱ステロ
ール等の前処理を行い、不純物を除去した後に、強塩基
性陰イオン交換樹脂に通液することを内容とした方法で
あり、通常は、親油性溶剤に原料を溶解して、通液によ
りトコフェロールを強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着さ
せ、次に低級アルコールあるいは酸性低級アルコールを
通液してこのイオン交換樹脂からトコフェロールを脱離
させる方法がとられる。これにより、強塩基性陰イオン
交換樹脂に対する吸着力が、δ>β,γ>αの順になっ
ているトコフェロール同族体の分離が行われるのであ
る。この強塩基性陰イオン交換樹脂を使用した精製方法
はまた、同族体を分離すると同時にトコフェロールを精
製、濃縮できる特徴があり、広く行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、強塩基性陰イ
オン交換樹脂を用いる前記方法は、親油性溶剤と低級ア
ルコールを通液することから両溶剤の混合が避け難く、
この混合溶剤から親油性溶剤と低級アルコールを分別す
るために多額の回収コストを必要とする欠点がある。
【0007】また、樹脂の再生には一般にアルカリ性溶
液が使用され、またトコフェロールの脱離には酸が使用
されるために作業に手間がかかるという問題があると共
に、作業環境上の問題も考えられる。
【0008】さらに、強塩基性陰イオン交換樹脂を用い
る方法では、吸着→洗浄→VE脱離(酸)→再生(アル
カリ)→洗浄→溶剤置換、というサイクルを繰り返さな
くてはならず、工程が複雑で連続的な処理はできないた
めに生産性の向上が難しいという基本的な課題がある。
【0009】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、その目的は、親油性溶剤と低級アルコールの分離と
いう回収作業を要することなく、トコフェロールを含む
原料液から特定のトコフェロール(又は特定のトコフェ
ロール群)を不純物を殆ど含まないで分離精製すること
ができる製造方法を提供するところにある。
【0010】また本発明の別の目的は、従来法の前記し
た(吸着−洗浄−・・・・・・・・・ )というような複雑な作業
を行なうことなしに、単純で作業性のよい工程処理によ
り特定のトコフェロール(又は特定のトコフェロール
群)を分離精製できる製造方法を提供することにある。
【0011】本発明の更に別の目的は、連続的に特定の
トコフェロール(又は特定のトコフェロール群)を分離
精製でき、したがって前記した単純で作業性のよい処理
等と併せて、設備費用や運転費用を節減できて、安価な
製造が実現できる方法を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、酸およびアルカリ溶
液を用いることなくトコフェロールの分離精製をおこな
うことができて、良好な作業環境の下で作業できる製造
方法を提供するところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の前記請
求項1に記載したトコフェロールの製造方法の特徴は、
シリカゲルに対する親和力が異なった複数成分を含みか
つこの成分中に複数のトコフェロール同族体を含有する
原料流体から特定のトコフェロール(又は特定のトコフ
ェロール群)を分離精製するに際し、吸着剤としてシリ
カゲルを充填した複数の単位充填塔を、これらの各単位
充填塔の間に夫々設けた開閉切り換え可能の流体供給口
及び流体抜き出し口を介して無端直列に接続した循環流
路を用い、これに前記原料流体を通流する方法であっ
て、脱離剤流体を供給するか又は供給することなしに循
環流路内で流体を通流させて前記シリカゲルに対する親
和力の弱い成分から強い成分が各々富化された複数の吸
着帯域を前記循環流路内に順次に分けて形成させなが
ら、親和力の弱い成分(又は複数の成分群)が富化され
た吸着帯域の上流端から原料流体を供給し、該原料流体
供給位置よりも上流位置において予め定めた成分(又は
複数の成分群)が富化された吸着帯域の下流端からその
富化画分を抜き出す操作を行なう第1工程と、この第1
工程に続き、原料流体を供給することなく、親油性溶剤
からなる脱離剤流体を供給して循環流路内で流体を通流
させながら、前記第1工程で残留した成分(又は複数の
成分群)が富化された1つ又は2つの吸着帯域の下流端
からその富化画分を夫々抜き出す操作を行なう第2工程
とを、前記第1工程の後に流体の供給位置及び画分の抜
き出し位置を流体通流の下流側に一単位充填塔分切換え
て第2工程に移行し、第2工程では各成分の富化された
吸着帯域が移動することに合わせて流体の供給位置及び
画分の抜き出し位置を流体通流の下流側に一単位充填塔
分づつ間欠的に複数回切換え、これら第1工程と第2工
程を1サイクルとして繰り返す多成分系の分離方法を行
なうところにある。
【0014】上記構成において、原料流体が不純物の除
去されたトコフェロール(α、β、γ、δ)同族体の混
合原料である場合には、親和力が中間のトコフェロール
β,γは第1工程の予め定めた成分として抜出され、ま
た親和力が弱い成分としてトコフェロールαが抜出さ
れ、第2工程において親和力の強い成分トコフェロール
δが抜出される。また原料流体がトコフェロールを含む
複数成分の混合原料である場合、例えばその成分が吸着
剤に対する親和力の異なる(ステロール<トコフェロー
ル<その他)である場合には、親和力が中間のトコフェ
ロール(α、β、γ、δ)は第1工程における予め定め
た成分として抜出される。この抜出し成分に含まれるト
コフェロール(α、β、γ、δ)の同族体は、これらの
親和力が上述の通りδ>β,γ>αであるから、これを
上述の方法を用いて更に分離することもできるし、ある
いは親和力の相違によって、抜出される画分は最初にト
コフェロールα、次いでβ,γ、最後にδが含まれて抜
出されることになるから、これを時系列的に分取するこ
とでトコフェロールの同族体を分離回収することもでき
る。
【0015】本発明においては吸着材として親水性のシ
リカゲルが用いられ、脱離剤流体としては、親油性溶剤
すなわちヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン及び炭素数C1 〜C6 のアルコールから選
ばれる一種、あるいは例えば炭素数C1 〜C6 のアルコ
ール+トルエン等の二種、またはそれ以上の複数の混合
溶剤、アルコール以外の二種以上の混合溶剤により構成
することができる。
【0016】また前記請求項2に記載した発明の特徴
は、前記の単位充填層に充填する吸着剤にODS−シリ
カゲルを用い、脱離剤流体として水及び炭素数C1 〜C
3 のアルコールから選ばれる一種または二種以上の親水
性溶剤を用いるところにある。ここで「ODS−シリカ
ゲル」とは、シリカゲルの極性を下げるようにその表面
に分布するシラノール基にオクタデシルシランを導入し
たものをいう。
【0017】これらの吸着剤と脱離剤の組み合わせ以外
の脱離剤、例えば強い溶媒(シリカゲルの場合は親油性
が強い脱離剤、ODS−シリカゲルの場合には親水性の
強い脱離剤)を用いると、原料流体に含有されているす
べての成分が吸着剤に吸着されにくくなり、各成分の移
動速度に差がなくなるため分離が悪くなる。また、弱い
溶媒を用いると原液含有成分が吸着剤に強く吸着され分
離が悪くなり、脱離されなくなってしまい、脱離しよう
とすると大量の脱離液が必要になる。
【0018】上記方法は種々の方式によって実施でき、
例えば特開平4−227804号公報記載のように、上
記無端直列の循環流路を循環、遮断可能に設け、吸着剤
に対する親和性の異なる3以上の成分を含む原料流体を
前記多数個の単位充填塔に通流することにより、吸着剤
に対する親和力の弱い成分から強い成分に順次に分れた
吸着帯域を形成させ、親和力の弱い成分のうちで予め選
んだ成分が形成している吸着帯域よりも上流の位置にお
いて前記系の循環を遮断しながら、この遮断の下流位置
で該系に原料流体を供給すると共に、遮断位置の上流で
吸着帯域を形成している成分のうちで予め定めた成分の
ものを該系から抜き出す第1工程と、原料流体を供給す
ることなく前記系を循環させながら、前記第1工程で残
留した吸着帯域に分けられている各成分を、二成分系の
擬似移動層の方法に従って脱離剤流体を供給しながら各
成分を各別に抜き出す第2工程とを、原料流体の供給位
置、脱離剤流体の供給位置及び各画分の抜き出し位置を
各成分の富化された吸着帯域が移動することに合わせて
順次循環の下流側に一単位充填塔分切り換え移行させる
操作を行ないながら、1サイクルとして繰返すようにし
て実施できる。前記第2工程で行なう「二成分系の擬似
移動床の方法」は、吸着剤が充填された多数個の単位充
填塔の無端直列の循環流路において、ポンプ等により系
内で流体を循環させながら、所定の成分が富化された吸
着帯域の上流から脱離剤流体を供給すると共にその吸着
帯域の下流から富化された画分を抜出し、これを吸着帯
域の移動に合わせて順次に循環流の下流に移行させる操
作をいう。
【0019】上記の第2工程は、原料流体を供給するこ
となく、脱離剤流体を前記循環流路に供給して循環流路
内で流体を通流させながら、前記第1工程で残留した成
分(又は複数の成分群)が富化された1つ又は2つの吸
着帯域の下流端からその富化画分を夫々抜き出す前期工
程と、脱離剤流体を供給して循環流路内で流体を通流さ
せながら、親和力の弱いものから強いものに分けかれて
いる各成分の吸着帯域の下流端から各富化画分を抜き出
し、かつ脱離剤流体の供給位置及び各富化画分の抜き出
し位置を、吸着帯域の移動に合せて順次に循環流の下流
側に一単位充填塔分づつ間欠的に複数回切換える後期工
程と、に分けてを行なうようにしてもよい。
【0020】また一つの抜き出し口から抜出す成分が複
数の成分を含む場合には、これらを区別することなく一
つの群として抜き出すことができる他、上述トコフェロ
ール同族体の時系列的分取のように、複数の成分の抜き
出しを経時的に分けて取出することもできる。例えば、
親和力が異なる成分について、その抜き出しを初期、中
間、後期の三つに分けて抜き出せば、3成分を分離でき
る。
【0021】本発明の方法は、上記操作に更に他の操作
加えて種々変更した態様で実施することもできる。例え
ば第1工程において循環流路の系に脱離剤流体を供給す
るようにしてもよい。この場合、脱離剤流体を供給する
位置は、吸着剤に対する親和力の最も強い成分が分布す
る吸着帯域の上流から行なうことことがよい。又、第1
工程において吸着帯域に分かれている他の成分(例えば
親和力の弱い成分)を同時に系から抜き出すようにする
こともできる。
【0022】以上の方法を実施するのに用いられる装置
は、特に限定されるものではないが、例えば吸着剤を充
填した単位充填塔を、一般的には4〜20個、好ましく
は、8〜14個の複数から選択される複数個を用いて無
端直列の循環流路を形成し、この循環流路の各単位充填
塔の夫々の間に、夫々開閉切り換え可能の液供給口及び
液抜き出し口を設け、また循環流路の途中適宜の位置に
液循環のためのポンプ等の液循環手段を設けることで構
成することができる。
【0023】また第1工程の操作をより簡便に行なわせ
るためには、循環流の途中に開閉可能の遮断弁を設ける
ことも出来る。すなわち、循環流路の複数の単位充填塔
を順次に接続する径路の少なくとも1ケ所に遮断弁を設
け、この遮断弁を閉じた状態でその直下流の位置から原
料流体を供給し、かつ親和力が中間の成分(トコフェロ
ール)を抜出すために所定の位置の単位充填塔に脱離剤
流体を供給しながら遮断弁の直上流からトコフェロール
を抜出す第1工程を行なうことができる。
【0024】本発明の方法を実施する際に用いられるト
コフェロール原料流体は、トコフェロールの同族体が含
有されるものであれば特に限定されるものではないが、
代表的には、上述したスカム(通常、約10%以上のト
コフェロールを含む)を用いることができる。このスカ
ムは、そのままトコフェロール原料として上記の方法に
使用することもできるが、工業的には、吸着剤の汚染等
の問題を考慮して、エステル化反応、ケン化抽出、溶剤
抽出、分子蒸留、及び脱ステロール等の前処理を行って
不純物を除去した後の流体を原料として用いることが好
ましい。
【0025】本発明の請求項3に記載した発明は、上記
第2工程において、脱離剤流体を供給しながら2つの吸
着帯域から各富化画分を抜出すことで流体流通状態が異
なるように形成される3つの区画部分を、前記脱離剤流
体の供給位置を基点としてその下流側に向かって順次に
第1区画、第2区画及び第3区画とし、これらの各区画
における流体速度Un を第1区画〜第3区画の順にU
1 、U2 、U3 として、吸着剤の擬似的移動速度US を (単位充填塔の長さ)/(脱離剤流体の供給及び各画分
の抜き出しの各位置を移行させる一定時間) としたときに、Un /US を下記〜の条件で運転す
ることを特徴とする。
【0026】 :第1区画では、1.0<U1 /US <10.0 :第2区画では、0.3<U2 /US <3.0 :第3区画では、0.0<U3 /US <2.0 これらの区画の条件は、より好ましくは下記′〜′ ′:第1区画では、2.0<U1 /US <5.0 ′:第2区画では、0.5<U2 /US <1.0 ′:第3区画では、0.0<U3 /US <1.0 の条件とすることがよい。
【0027】上記の各区画は、その作用面から言えば、
第1区画は脱離操作帯域と称することができ、第2区画
は分離精製操作帯域と称することができ、更に第3区画
は脱離剤回収操作帯域と称することができる。すなわち
前記において、循環系内に形成される各区画の役割は、
第1区画の脱離操作帯域は、上流からの系内の液流れと
共に系外から脱離剤が供給され、強吸着成分が吸着剤か
ら引き離され、かつ、下流で強吸着成分が回収される区
画であり、また第2区画の分離精製操作帯域は、トコフ
ェロールを帯域の中央にとどまらせながら、他の夾雑物
質との分離精製を行う区画であり、第3区画である脱離
剤回収帯域は弱吸着成分を吸着剤に吸着させ高濃度に回
収を図ると共に、脱離剤を回収する区画である。
【0028】U1 /US は、1.0より小さいと強吸着
成分の脱離が充分に行われず循環系内に強吸着成分が蓄
積されてしまいトコフェロールの純度を下げてしまうと
いう問題があり、逆にU1 /US が10.0を越える
と、強吸着成分を吸着剤から脱離するのに必要充分以上
の脱離剤を使用することになり工業的には好ましくない
ため上記範囲とされる。U2 /US は、上記範囲から逸
脱するとトコフェロールは分離精製帯域に富化されずに
強吸着成分抜き出し口、或いは弱吸着成分抜き出し口か
ら漏れだして回収率が落ち、また、他の夾雑物質との分
離がうまく行われず純度も低下する。U3 /US は、
2.0よりも大きいと弱吸着成分が循環系内の全般に渡
って分布してしまいトコフェロールの純度を下げてしま
う。
【0029】また、本発明方法は脱離剤の使用量を特に
考慮しなければ、第2工程における前記脱離剤回収帯域
を省略した例えば特開昭62−91205号等に記載さ
れている3ゾーン方式によっても実施できる。
【0030】
【実施例】以下、図面に示した多成分分離擬似移動層装
置に基づいて本発明方法の実施例を詳細に説明する。
【0031】<実施例1>図1は、本発明方法を実施す
るために用いられる装置、すなわち12本の単位充填塔
を無端連結して循環流路を形成するように構成した装置
の概要一例を示したものである。
【0032】この図において、101〜112は、吸着
剤として上述のODS−シリカゲル(平均細孔70Å、
粒度分布100〜200メッシュ)を充填した単位充填
塔(以下「カラム」という)の群(合計12本)であ
り、それぞれの末端は次のカラムの頂上に配管で連結さ
れて、全体として無端連結の循環通路(循環系)に構成
されている。ただしカラム112とカラム101を連結
する配管の途中には、遮断弁z12が設けられて、必要
に応じて循環系を遮断できるようになっている。301
は原料流体(以下「原液f」という)の供給ラインであ
り、供給弁f1を介してカラム101の塔頂部(上流
端)に原液fを供給できるように接続されている。30
2は脱離剤供給ラインであり、それぞれ供給弁d1〜d
12を介して各カラム101〜112の塔頂部(上流
端)に脱離剤Dを供給できるように接続されている。
【0033】また303は、親和力の弱い成分(以下
「弱吸着成分」という)の抜出しラインであり、それぞ
れ抜き出し弁a1〜a12を介してカラム101〜11
2の塔下部(下流端)から弱吸着成分を抜き出せるよう
に接続されている。304は、親和力の強い成分(以下
「強吸着成分」という)の抜出しラインであり、それぞ
れ抜き出し弁c1〜c12を介してカラム101〜11
2から強吸着成分を抜き出せるように接続されている。
305は親和力の中間の成分(以下「中間成分」とい
う。本例において使用する複数成分含有の原料流体では
トコフェロールがこの中間成分)の抜出しラインであ
り、抜き出し弁b12を介してカラム12の塔下部から
中間成分を抜き出せるように接続されている。
【0034】なお、上記循環通路内には流体を流通させ
るためのポンプが設けられ、また図示していないがポン
プの駆動、各弁の開閉切換えを以下に示す所定の手順に
したがって行なう制御装置が設けられている。
【0035】次ぎに以上の構成の装置を用いた本例の操
作を説明する。
【0036】第1工程を次ぎのようにして行なった。す
なわち、遮断弁z12を閉じて、循環系を遮断すると同
時にカラム101の塔頂上からf1弁を介して原液fを
供給すると共に、カラム106の塔頂部からはd6弁を
介して脱離剤Dを供給し、また、カラム103の塔下部
からa3弁を介して弱吸着成分を抜き出すと共に、カラ
ム112の塔下部からb12弁を介して富化された中間
成分(トコフェロール)を抜き出すように操作した。
【0037】この第1工程に続いて第2工程を次ぎのよ
うにして行なった。すなわち遮断弁z12弁を開けて循
環系の全体循環流通ができるように無端状の連結状態を
確保し、カラム107の塔頂部からd7弁を介して脱離
剤Dを供給しながら、カラム104の塔下部からa4弁
を介して弱吸着成分を抜き出すと共に、カラム108の
塔下部からc8弁を介して強吸着成分を抜き出すことに
より、循環系内に流体の流通流速が異なった以下の3つ
の区画を形成させた。すなわちこの図1の状態におい
て、脱離剤供給位置(カラム107)を起点として、下
流側に向かって107〜108のカラム群が第1区画
(脱離操作帯域)、109〜104のカラム群が第2区
画(分離精製操作帯域)、105〜106のカラム群が
第3区画(脱離剤回収帯域)として形成される(これを
2−1工程とする)。
【0038】そしてこの第2工程においては、弁の開閉
切換を一定時間毎に行なって、脱離剤供給位置、各製品
抜き出し位置を、液流れ方向に充填塔1本分だけ移動さ
せることにより擬似的な吸着剤の流れを作り出し、中間
成分のトコフェロールを分離精製した。従って2−1工
程の次の工程(2−2工程)では、108〜109のカ
ラム群が第1区画(脱離操作帯域)、110〜105の
カラム群が第2区画(分離精製操作帯域)、106〜1
07のカラム群が第3区画(脱離剤回収帯域)を形成す
ることになり、この切換操作を10回繰り返し、次ぎの
弁の開閉切換と遮断弁z12の遮断で第1工程の状態に
復帰させた。
【0039】なお、図1により示した本例では、全カラ
ム数を12本とし、各ゾーンのカラム数も各々上記のよ
うに設定されるが、本発明がこの例の構成に限定されな
いのは当然である。
【0040】以上の装置、及び操作に従って、以下の運
転条件で下記表1の組成を持つ原液の分離精製を行っ
た。
【0041】 カラム・・・12本(内径10cm、長さ120cm) 吸着剤・・・ODSシリカゲル 脱離剤・・・CH3 OH/H2 O=98/2 カラム内温度・・・40℃に維持 U1 /US =3.6 U2 /US =1.8 U3 /US =1.1 原液供給量0.04(L/L−R/h)
【0042】
【表1】
【0043】本実施例では吸着剤との親和力の差がステ
ロール<VE(δ、γ、β、α−トコフェロール)<そ
の他、となっているので、中間成分であるトコフェロー
ルは第1工程において配管305から抜き出された。
【0044】以上のようにして分離した結果(成分組
成)を下記表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】<比較例1>U1 /US =10.5、U2
/US =3.2,U3 /US =2.4とし、他の条件は
実施例1と同様にしてトコフェロールの分離を行った。
結果を下記表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】<実施例2>図2は、実施例2に用いられ
る装置、すなわち12本のカラムを無端連結して循環流
路を形成した装置の概要を示したものである。
【0049】この図において、101〜112は、吸着
として上述のシリカゲル(平均細孔70Å、粒度分布3
0〜60メッシュ)を充填したカラム群であり、それぞ
れの末端は次の充填塔の頂部に配管で連結されて、全体
として無端連結の循環系に構成されている。ただし11
1と112を連結する配管の途中には、遮断弁z11が
設けられて、必要に応じて循環系を遮断できるようにな
っている。
【0050】301は原液供給ラインであり、供給弁f
1を介してカラム101に原液fを供給できるように接
続されている。302は脱離剤供給ラインであり、それ
ぞれ供給弁d1〜d12を介して各カラム101〜11
2の塔頂部に脱離剤Dを供給できるように接続されてい
る。
【0051】また303は、弱吸着成分の抜出しライン
であり、それぞれ抜き出し弁a1〜a12を介してカラ
ム101〜112の塔下部から弱吸着成分を抜き出せる
ように接続されている。304は、強吸着成分抜出しラ
インであり、それぞれ抜き出し弁c1〜c12を介して
カラム101〜112の塔下部から強吸着成分を抜き出
せるように接続されている。305は中間成分(トコフ
ェロール)抜き出しラインであり、抜き出し弁b11を
介してカラム11の塔下部から中間成分を抜き出せるよ
うに接続されている。
【0052】なお、実施例1の装置と同様に本例の装置
においても循環通路内には流体を流通させるためのポン
プが設けられ、また図示していないが、ポンプの駆動、
各弁の開閉切換えを以下に示す所定の手順にしたがって
行なう制御装置が設けられている。
【0053】次ぎに以上の構成の装置を用いた本例の操
作を説明する。
【0054】この装置を用い第1工程を次ぎのようにし
て行なった。すなわち、遮断弁z11を閉じて循環系を
遮断し、カラム101の塔頂部からf1弁を介して原液
fを供給すると共に、カラム106の塔頂部からはd6
弁を介して脱離剤Dを供給し、また、カラム103の塔
下部からa3弁を介して弱吸着成分を抜き出すと共に、
カラム111の塔下部からb11弁を介して、富化され
た中間の吸着され易さの成分(トコフェロール)を抜き
出すように操作した。
【0055】この第1工程に続いて第2工程を次ぎのよ
うにして行なった。すなわち、遮断弁z11弁を開けて
循環系の全体循環流通ができるように無端状のカラム連
結状態を確保し、カラム107の塔頂部からd7弁を介
して脱離剤Dを供給しながら、カラム104の塔下部か
らa4弁を介して弱吸着成分を抜き出すと共に、カラム
108の塔下部からc8弁を介して強吸着成分を抜き出
すことにより、循環系内に流通流速が異なる3つの区画
を形成させた。すなわちこの図2で言えば、脱離剤供給
位置(カラム107)を起点として、下流側に向かっ
て、107〜108のカラム群は第1区画(脱離操作帯
域)、109〜104のカラム群は第2区画(分離精製
操作帯域)、105〜106のカラム群は第3区画(脱
離剤回収帯域)を形成する(これを2−1工程とす
る)。
【0056】そしてこの第2工程においては、弁の切換
を一定時間毎に行なって、脱離剤供給位置、各製品抜き
出し位置を、液流れ方向に充填塔1本分だけ間欠的に移
動させることにより、擬似的な吸着剤の流れを作り出
し、以下で説明するように中間成分であるトコフェロー
ルを分離精製した。従って2−1工程の次の工程(2−
2工程)では、108〜109のカラム群が第1区画
(脱離操作帯域)、110〜105のカラム群が第2区
画(分離精製操作帯域)、106〜107のカラム群が
第3区画(脱離剤回収帯域)を形成することになり、こ
の切換操作を順次間欠的に10回繰り返して1サイクル
の操作を終了し、次ぎの弁開閉と遮断弁z11の遮断で
第1工程の状態に戻した。
【0057】以上の装置、及び操作に従って、以下の運
転条件で下記表4の組成を持つ原液の分離精製を行なっ
た。
【0058】 カラム・・・12本(内径10cm、長さ120cm) 吸着剤・・・シリカゲル 脱離剤・・・トルエン/i−プロパノール=99.5/
0.5 カラム内温度・・・40℃に維持 U1 /US =4.5 U2 /US =0.9 U3 /US =0.7 原液供給量0.03(L/L−R/h)
【0059】
【表4】
【0060】本実施例では吸着剤との親和力の差がステ
ロール>VE(δ、γ、β、α−トコフェロール)>そ
の他、となっているので、中間成分であるトコフェロー
ルは第1工程において配管305から抜き出された。
【0061】以上のようにして分離した結果(成分組
成)を下記表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】<比較例2>U1 /US =10.2、U2
/US =3.2,U3 /US =2.9とし、他の条件は
実施例2と同様にしてトコフェロールの分離を行った。
結果を下記表6に示す。
【0064】
【表6】
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1又は2に記
載した発明によれば以下の〜の効果が得られる。
【0066】:従来の原料通液のための親油性溶剤
と、トコフェロール脱離のための低級アルコールとを分
離するという回収作業を要することなしに、トコフェロ
ールを含む原料液から特定のトコフェロール(又は群)
を不純物を殆ど含まない状態で分離精製することができ
る。
【0067】:従来法の前記した(吸着−洗浄−・・・・
・・・・・ )というな複雑な作業を行なうことなしに、単純
で作業性のよい工程処理により特定のトコフェロール
(又は群)を分離精製できる。
【0068】:バッチ式でなく、連続的に特定のトコ
フェロール(又は群)を分離精製できる。
【0069】:前記〜の効果により、設備費用や
運転費用を節減できて、高純度に特定のトコフェロール
(又は群)を、しかも安価に製造することができる。
【0070】さらに前記〜の効果に加えて、酸およ
びアルカリ溶液を用いることなくトコフェロールの分離
精製をおこなうことができるので、作業環境の向上を図
ることができる。
【0071】さらに請求項3,4に記載した発明によれ
ば、上述の効果に加えて、更にの効果が得られる。
【0072】:高純度、高濃度、高回収率で連続的に
トコフェロールを生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施例1に用いる装置の構成概要
を示した図、
【図2】本発明方法の実施例1に用いる装置の構成概要
を示した図。
【符号の説明】
101〜112・・・カラム、301・・・原液供給ラ
イン、302・・・脱離剤供給ライン、303・・・弱
吸着成分抜出しライン、304・・・強吸着成分抜出し
ライン、305・・・中間成分抜出しライン、a1〜a
12・・・抜き出し弁、b12・・・抜き出し弁、c1
〜c12・・・抜き出し弁、d1〜d12・・・供給
弁、z11,z12・・・遮断弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四塚 武雄 千葉県千葉市美浜区新港56番地 理研ビタ ミン株式会社千葉工場内 (72)発明者 佐藤 康平 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オルガ ノ株式会社総合研究所内 (72)発明者 金子 菊造 東京都文京区本郷5丁目5番16号 オルガ ノ株式会社内 (72)発明者 山下 直人 東京都文京区本郷5丁目5番16号 オルガ ノ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤としてシリカゲルを充填した複数
    の単位充填塔を、これらの各単位充填塔の間に夫々設け
    た開閉切り換え可能の流体供給口及び流体抜き出し口を
    介して無端直列に接続した循環流路に対し、前記シリカ
    ゲルに対する親和性が異なった複数の成分を含みかつこ
    の成分中に複数のトコフェロール同族体を含有する原料
    流体を通流することによって、特定のトコフェロール
    (又は複数のトコフェロール群)を他成分から分離し回
    収する方法であって、 脱離剤流体を供給するか又は供給することなしに循環流
    路内で流体を通流させて前記シリカゲルに対する親和力
    の弱い成分から強い成分が各々富化された複数の吸着帯
    域を前記循環流路内に順次に分けて形成させながら、親
    和力の弱い成分(又は複数の成分群)が富化された吸着
    帯域の上流端から原料流体を供給し、該原料流体供給位
    置よりも上流位置において予め定めた成分(又は複数の
    成分群)が富化された吸着帯域の下流端からその富化画
    分を抜き出す操作を行なう第1工程と、 この第1工程に続き、原料流体を供給することなく、ヘ
    キサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
    ン及び炭素数C1 〜C6 のアルコールから選ばれる一種
    または二種以上の親油性溶剤からなる脱離剤流体を供給
    して循環流路内で流体を通流させながら、前記第1工程
    で残留した成分(又は複数の成分群)が富化された1つ
    又は2つの吸着帯域の下流端からその富化画分を夫々抜
    き出す操作を行なう第2工程とを、 前記第1工程の後に流体の供給位置及び画分の抜き出し
    位置を流体通流の下流側に一単位充填塔分切換えて第2
    工程に移行し、第2工程では各成分の富化された吸着帯
    域が移動することに合わせて流体の供給位置及び画分の
    抜き出し位置を流体通流の下流側に一単位充填塔分づつ
    間欠的に複数回切換え、これら第1工程と第2工程を1
    サイクルとして繰り返すことを特徴とするトコフェロー
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】 吸着剤としてODS−シリカゲルを充填
    した複数の単位充填塔を、これらの各単位充填塔の間に
    夫々設けた開閉切り換え可能の流体供給口及び流体抜き
    出し口を介して無端直列に接続した循環流路に対し、前
    記ODS−シリカゲルに対する親和性が異なった複数の
    成分を含みかつこの成分中に複数のトコフェロール同族
    体を含有する原料流体を通流することによって、特定の
    トコフェロール(又は複数のトコフェロール群)を他成
    分から分離し回収する方法であって、 脱離剤流体を供給するか又は供給することなしに循環流
    路内で流体を通流させて前記ODS−シリカゲルに対す
    る親和力の弱い成分から強い成分が各々富化された複数
    の吸着帯域を前記循環流路内に順次に分けて形成させな
    がら、親和力の弱い成分(又は複数の成分群)が富化さ
    れた吸着帯域の上流端から原料流体を供給し、該原料流
    体供給位置よりも上流位置において予め定めた成分(又
    は複数の成分群)が富化された吸着帯域の下流端からそ
    の富化画分を抜き出す操作を行なう第1工程と、 この第1工程に続き、原料流体を供給することなく、水
    及び炭素数C1 〜C3のアルコールから選ばれる一種ま
    たは二種以上の親水性溶液からなる脱離剤流体を供給し
    て循環流路内で流体を通流させながら、前記第1工程で
    残留した成分(又は複数の成分群)が富化された1つ又
    は2つの吸着帯域の下流端からその富化画分を夫々抜き
    出す操作を行なう第2工程とを、 前記第1工程の後に流体の供給位置及び画分の抜き出し
    位置を流体通流の下流側に一単位充填塔分切換えて第2
    工程に移行し、第2工程では各成分の富化された吸着帯
    域が移動することに合わせて流体の供給位置及び画分の
    抜き出し位置を流体通流の下流側に一単位充填塔分づつ
    間欠的に複数回切換え、これら第1工程と第2工程を1
    サイクルとして繰り返すことを特徴とするトコフェロー
    ルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の第2工程において、脱
    離剤流体を供給しながら2つの吸着帯域から各富化画分
    を抜出すことで流体流通状態が異なるように形成される
    3つの区画部分を、前記脱離剤流体の供給位置を基点と
    してその下流側に順次に第1区画、第2区画及び第3区
    画とし、これらの各区画における流体速度Un を第1区
    画〜第3区画の順にU1 、U2 、U3 として、吸着剤の
    擬似的移動速度US を (単位充填塔の長さ)/(脱離剤流体の供給及び各画分
    の抜き出しの各位置を移行させる一定時間) としたときに、Un /US を下記〜の条件で運転す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載したトコフェ
    ロールの製造方法 :第1区画では、1.0<U1 /US <10.0 :第2区画では、0.3<U2 /US <3.0 :第3区画では、0.0<U3 /US <2.0。
  4. 【請求項4】 請求項3において、Un /US を下記
    ′〜′の条件で運転することを特徴とするトコフェ
    ロールの製造方法 ′:第1区画では、2.0<U1 /US <5.0 ′:第2区画では、0.5<U2 /US <1.0 ′:第3区画では、0.0<U3 /US <1.0。
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JP2014224063A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 オルガノ株式会社 高純度セレブロシドの製造方法
WO2018151261A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 国立大学法人東北大学 ビタミンe類の製造方法およびビタミンe類製造装置

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