JP3359762B2 - 複数成分の分離方法 - Google Patents
複数成分の分離方法Info
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Description
上の成分中の特定成分に対して選択的吸着能力を有する
吸着剤を充填した多数の充填塔を、直列かつ無端に連結
したクロマト分離系を用いた方法に関するものである。
の充填された充填塔に通してこれらの成分の富化帯域を
形成させて連続的に分離するクロマト分離式の擬似移動
層方法が知られ、特に3成分以上を連続分離する方法と
して特開平4−227804号の方法が提案されてい
る。
を分離する上記特開平4−227804号提案の方法
は、流体流通管で無端直列に連結されて循環流路を形成
している多数の単位充填塔群に対して、この充填塔に充
填されている吸着剤に対する親和力の異なる3以上の成
分を含む原料液を流通させて親和力の弱い成分、強い成
分、中間の成分をその親和力の順に分かれた吸着帯域と
して形成させ、この系に対し、親和力の弱い成分が富化
された吸着帯域のある充填塔の塔頂側から原料液を系内
に供給すると共に、この原料液の供給位置よりも上流で
親和力が中間の成分が富化された吸着帯域の形成されて
いる単位充填塔の端末より親和力が中間の成分の画分を
抜出す操作と、原料液を供給することなく上記系内で流
体を循環させると共に、該系内に溶離液を供給しながら
上記第1工程で残留した成分の富化された吸着帯域の形
成されている単位充填塔の塔末より該成分の画分を抜出
す操作と、所定時間毎に溶離液を供給する位置及び該画
分を抜出す位置を富化された吸着帯域の移動にあわせて
系の下流側の単位充填塔に順次に移行させる操作と、を
1サイクルとして繰り返す方法である。
マト分離法では、常時溶離液を供給しつつ分離を行うた
めに分離された成分の濃度は原料液中におけるその成分
の濃度よりも希釈されることになり、多くの場合後段で
濃縮操作が必要となる場合が多い。
和力の強い成分である場合にその濃度を充填塔の循環系
内で高める方法につき研究を進めて本発明を完成するに
至った。
を含む原料液から親和力の強い成分を分離回収する場合
に、その濃度を高くして回収効率を向上させることがで
きる方法を提供するところにある。
を削減して後段の濃縮工程における負担を軽減させるこ
とができる新規な複数成分の分離方法を提供するところ
にある。
明よりなる複数成分の分離方法の特徴は、吸着剤を充填
した単位充填塔の多数を配管で無端直列に連結して循環
流路を形成させ、吸着剤に対する親和性の異なる3以上
の成分を含む原料液を前記系内に流通させることにより
親和力の弱い成分、中間の成分、強い成分を親和力の順
に分かれた吸着帯域として形成している系に対し、親和
力の弱い成分が富化された吸着帯域の形成されている単
位充填塔の塔頂側から原料液を系内に供給すると共に、
親和力が中間の成分の画分をこの原料液の供給位置より
も上流の位置で抜出す操作を行う第1工程と、前記原料
液を供給することなく前記系内で流体を循環させると共
に溶離液を前記系内に供給しながら、前記第1工程で残
留した成分の富化された吸着帯域の形成されている単位
充填塔の塔末より該成分の画分を抜出し、かつこの溶離
液を供給する位置及び各画分抜出しの位置を前記残留成
分の富化された吸着帯域の移動にあわせて系の下流側に
一単位充填塔づつ移行させる操作を行なう第2工程と、
をサイクルとして繰り返す方法において、系外に抜出し
た親和力の強い成分を含む液を、前記の第1工程におい
て該親和力の強い成分が富化されている帯域に混合する
ように供給するところにある。
溶離液を供給していたことに代えて、一度系外に抜出し
た成分Cの液を該系に戻すようにしたことを特徴とし、
したがって第1工程においては溶離液の供給は行なわな
い。
24個、好ましくは8〜16個として用いることができ
る。
が富化されている帯域に混合」というのは、親和力が強
い成分の富化帯域に供給する場合は勿論、該帯域と実質
的に連続するようにその近傍に供給するものであっても
よい。
例えばラフィノース,蔗糖,ベタインを含む原料液から
成分中の親和力の強いベタインを分離する場合などを例
示することができる。
い成分の富化された帯域に流入してくるのを防ぐため
に、親和力の弱い成分が富化された帯域の単位充填塔の
塔頂から溶離液を供給して、親和力が中間の成分の画分
の抜出しを行なっているが、本発明においては溶離液の
代りに既に抜出している親和力の強い成分を含む液を上
記のように該親和力の強い成分の富化帯域に混合するよ
うに供給するので、系内の親和力の強い成分が移動した
域は該成分で富化された帯域となり、また、供給した親
和力の強い成分は親和力が中間の成分の富化された帯域
へ混入することなく、第2工程で該成分を抜出すとき、
第1工程で供給した該成分を抜出すこととなって親和力
の強い成分の高濃度の分離が可能となる。
する。
装置の構成概要一例を示したものであり、この図におい
て、1〜8は各々同一の吸着剤を充填した単位充填塔
で、各単位充填塔1〜8の間は配管により液流通可能に
連結されていると共に、最後段の単位充填塔8の後端は
最前段の単位充填塔1に流体通路11を介して連結され
て全体として無端直列の系を構成している。なお、10
は流体通路11の途中に介設されている循環用のポンプ
で、図示しない制御装置により流量を設定値に制御でき
るようになっている。このポンプは各単位充填塔間のど
こに設置しても良いしまた必要により何台設けても良
い。19は単位充填塔4と5の間に設けられた遮断弁で
あり、図示しない制御装置によって開閉が制御される。
断弁19の下流側には液供給管20が連結されていて、
この液供給管20には原料液Fの供給弁fを介して原料
液の供給配管18が連結されていると共に、溶離液供給
弁5Dを介して溶離液供給配管17が連結されている。
また、前記遮断弁19の上流側には液を系外に抜出すた
めの液抜出し用の配管21が連結されていて、これは以
下に説明するように3成分それぞれの富化された画分を
分画できるように3つに分岐されて、それぞれ吸着剤に
対する親和力の弱い成分(以下「成分A」という)、親
和力の強い成分(以下「成分C」という)の画分の抜出
し弁4A、4Cを介して各々の成分について共通の抜出
し配管12、14に連結され、また親和力が中間の成分
(以下「成分B」という)の抜出し弁4Bを介して抜出
し配管13が連結されている。
し配管14の末端に常開型の開閉弁23を設けると共
に、一時貯槽22に溜めた成分Cの液を、戻し供給ポン
プ25、常閉型の開閉弁24で該抜出し配管14から充
填塔3に戻し供給できるように設けている。
び8〜1の間には上記共通の溶離液の配管17が各溶離
液供給弁2D、3D、4D、6D、7D、8D、1Dを
介して連結されており、これらの各溶離液供給弁は、上
記溶離液供給弁5D及び原料液供給弁fと共に、不図示
の制御装置により開閉が制御されるようになっている。
填塔1〜4、5〜8及び8〜1の間には、液の抜出し用
の配管が接続されており、これらの液の抜出し用の配管
は単位充填塔1〜4の間のものにおいては成分A、成分
Cの抜出し弁1A〜3Aおよび1C〜3Cを介して共通
の抜出し配管12、14に接続され、また、単位充填塔
5〜8の間のものにおいては成分A、成分Cの抜出し弁
5A〜8Aおよび5C〜8Cを介して共通の抜出し配管
12、14に接続され、また単位充填塔8〜1の間のも
のにおいては成分A、成分Cの抜出し弁8Aおよび8C
を介して共通の抜出し配管12、14に接続され、これ
ら抜出し弁は不図示の制御装置により開閉が制御される
ようになっている。
するために設けられた装置の構成概要の一例であって、
分離対象によって成分Bの抜出し弁や、原料液供給弁、
遮断弁をさらに追加してもよい。
分分離を行なう際の供給液、抜き出し液の種類、及びこ
のために開閉切換される弁の状態の関係を、本発明例
(表1)と従来例(表2)について対比して示した。こ
れらの表1,2から分かるように、本発明による分離法
では、第1工程において、溶離液を供給せずに成分Cの
液を抜出し配管14から充填塔3に供給する点で従来法
と異なっている。なお表1ではB成分の抜出しと共にA
成分の抜出しも行なっているが、A成分の抜出しは省略
することもできる。
動速度はB成分の系内移動速度より遅いので、供給位置
は2Cに限定されずにB成分の富化された帯域と従来法
の溶離液供給位置との間とすればよい。
としてNa型の強酸性カチオン交換樹脂(アンバーライ
トCG6000:商品名)、溶離液として水を使用して
行った。
000mmの充填塔に吸着剤を合計73.7リットルを
充填した充填層を80℃に保ち、表4に示すタイムスケ
ジュールに従って分離操作を繰り返しおこなった。
との親和力の強さの順番は、ベタイン>蔗糖>ラフィノ
ースの順であり、抜出し弁(1A〜8A)からはラフィ
ノース成分に冨む液体、抜出し弁(4B)からは蔗糖成
分に富む液体が抜出され、抜出し弁(1C及び3C〜8
C)からはベタイン成分に富む液体が取り出される。ま
た、第1工程で抜出し弁2Cから既に分離したベタイン
成分に富む液体を供給した。
46.1L/hr 以上の分離操作により得られた各回収画分の結果を表5
に示した。
の供給に代えて溶離液を供給した以外は同様にして表6
に示すタイムスケジュールによる従来法の分離操作を行
なった。
46.1L/hr 以上の分離操作により得られた各回収画分の結果を表7
に示した。
に、同じ分離結果を得るのに要する溶離液供給量が本発
明例では全体として比較例の76%となっており、本発
明法によって良好な多成分分離が得られることが確認さ
れた。
比べて分離に要する溶離液の量が低減できると共に、親
和力の強い成分を濃く分離できるという効果が得られ
る。
ギーの減少や、製品によって濃縮工程そのものもを省略
できるという効果も得られる。
し運転方法を変更するだけで本発明方法を実施できるの
で、既存設備をそのまま利用できるという効果もある。
要を示した図。
抜出し弁、4B…親和力が中間の成分の抜出し弁、1C
〜8C…親和力が強い成分の抜出し弁、1D〜8D…溶
離液の供給弁、f…原料液の供給弁、19…遮断弁、1
0…循環ポンプ、11…循環配管、12…親和力の弱い
成分の抜出し配管、13…親和力が中間の成分の抜出し
配管、14…親和力の強い成分の抜出し配管、15…原
料液供給ポンプ、16…溶離液供給ポンプ、17…溶離
液の供給配管、18…原料液の供給配管。
Claims (2)
- 【請求項1】 吸着剤を充填した単位充填塔の多数を配
管で無端直列に連結して循環流路を形成させ、吸着剤に
対する親和性の異なる3以上の成分を含む原料液を前記
系内に流通させることにより親和力の弱い成分、中間の
成分、強い成分を親和力の順に分かれた吸着帯域として
形成している系に対し、親和力の弱い成分が富化された
吸着帯域の形成されている単位充填塔の塔頂側から原料
液を系内に供給すると共に、親和力が中間の成分の画分
をこの原料液の供給位置よりも上流の位置で抜出す操作
を行う第1工程と、前記原料液を供給することなく前記
系内で流体を循環させると共に溶離液を前記系内に供給
しながら、前記第1工程で残留した成分の富化された吸
着帯域の形成されている単位充填塔の塔末より該成分の
画分を抜出し、かつこの溶離液を供給する位置及び各画
分抜出しの位置を前記残留成分の富化された吸着帯域の
移動にあわせて系の下流側に一単位充填塔づつ移行させ
る操作を行なう第2工程と、をサイクルとして繰り返す
方法において、 系外に抜出した親和力の強い成分を含む液を、前記の第
1工程において該親和力の強い成分が富化されている帯
域に混合するように供給することを特徴とする複数成分
の分離方法。 - 【請求項2】 請求項1において、親和力の弱い成分の
抜出し操作を前記原料液の供給と同時または順次に行う
ことを特徴とする複数成分の分離方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP27899494A JP3359762B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 複数成分の分離方法 |
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JP27899494A Expired - Fee Related JP3359762B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 複数成分の分離方法 |
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Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
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CA2748348A1 (en) * | 2009-01-06 | 2010-07-15 | Chromacon Ag | Multifraction purification processes and devices for such processes |
-
1994
- 1994-11-14 JP JP27899494A patent/JP3359762B2/ja not_active Expired - Fee Related
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