JPH085819B2 - アセトアルデヒドを主成分とする含酸素化合物の製造方法 - Google Patents

アセトアルデヒドを主成分とする含酸素化合物の製造方法

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JPH085819B2
JPH085819B2 JP63123171A JP12317188A JPH085819B2 JP H085819 B2 JPH085819 B2 JP H085819B2 JP 63123171 A JP63123171 A JP 63123171A JP 12317188 A JP12317188 A JP 12317188A JP H085819 B2 JPH085819 B2 JP H085819B2
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裕幸 三浦
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,合成ガスよりの含酸素化合物の合成法に係
わるものである。
更に詳しくは,ロジウムと共にマンガン,アルカリ金
属,及び銀からなる助触媒を用いて,高められた比率の
アセトアルデヒドを含むC2含酸素化合物(炭素数2個の
含酸素化合物)を得る方法に関するものである。
(従来の技術) 一酸化炭素と水素とから,炭素数2個のものを主とす
る含酸素化合物を製造する方法は公知である。この反応
には実質上金属ロジウムよりなる不均一系触媒が用いら
れ(特公昭54-41568),また触媒としてロジウム及びマ
ンガンを組み合わせて含む固形微粒子を使用することに
よりなる,含酸素化合物を合成する触媒の活性を増大し
た改良方法(特公昭55-43453)がなされている。
更に、リチウム,カリウム,セシウム,及びルビジウ
ム等を組み合わせてメタンの生成を抑制する方法(特開
昭56-8334)も知られている。
また,ロジウムと共に銀を助触媒として用いた例(特
開昭57-67528)もある。
(発明が解決しようとしている課題) しかしながら,C2含酸素化合物のうちアセトアルデヒ
ドの選択性に着目してみると満足できるような触媒系に
ついての報告はそれほど多くはない。
本発明は,このような先行技術をふまえて,合成ガス
からC2含酸素化合物を製造する方法において,更に高め
られた比率のアセトアルデヒドを含む生成物を得る改良
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らの検討の結果,ロジウム触媒と共に用いる
助触媒としてマンガン,アルカリ金属,並びに銀を併用
する場合,合成ガスの反応におけるアセトアルデヒドの
選択率が高められることが見い出された。
すなわち本発明はロジウム及び助触媒を含む触媒の存
在下,一酸化炭素と水素とを反応させて酢酸,アセトア
ルデヒド,エタノールを成分とする含酸素化合物を製造
する方法において,助触媒としてマンガン,アルカリ金
属,銀を併用することを特徴とする含酸素有機化合物の
製法である。
以下本発明で用いる触媒とその調製法につき更に詳細
に説明する。
本発明で用いられる触媒は,ロジウム成分と共に助触
媒としてマンガン,アルカリ金属,並びに銀から成る触
媒であり,反応条件下における動的な状態での真の活性
種は必ずしも明らかではないが,その活性の中心となる
ものは,本質的には互いに共存する金属状または化合物
状の元素の組合せであり,触媒自体の形態や触媒中の各
成分元素の形態は原則的には何等制限はない。
実質的には通常貴金属触媒において行なわれるがごと
く,担体上に上記の触媒成分を担持した触媒として用い
られるが担体なしでも用いることができる。
触媒調製上使用されるロジウム化合物としては,例え
ば塩化ロジウム,臭化ロジウム,ヨウ化ロジウム,硝酸
ロジウム,硫酸ロジウム等の無機酸塩,酢酸ロジウム,
ギ酸ロジウム,しゅう酸ロジウム等の有機酸塩,酸化ロ
ジウム,あるいはアンミン酸塩,クラスター,ロジウム
カルボニル,及びロジウムカルボニルアセチルアセトナ
ート等の通常の貴金属触媒調製に用いられる化合物がい
ずれも使用できるが,取扱の容易さから塩化物が特に推
奨される。
助触媒として使用される前記の元素を含む化合物とし
ては,ハロゲン化物,ハロゲン酸素酸塩,硫酸塩,硝酸
塩,炭酸塩等の無機酸塩,ギ酸塩,しゅう酸塩等の有機
酸塩等がいずれも使用できる。取扱いの容易さからアル
カリ金属及びマンガンは塩化物,銀は硝酸塩が好ましく
用いられる。本発明で用いられる触媒の調製に関する一
般的技術としては,貴金属触媒調製における常法が適用
できる。例えば含浸法,浸漬法,イオン交換法,共沈
法,混練法等が用いられる。更に詳しくは,上記触媒成
分を,水またはn−ヘキサン,アルコール等の有機溶媒
に溶解し,この溶液に多孔質無機担体を加え担持させた
後,還元および,または加熱処理することにより触媒を
得ることができる。触媒成分を必要に応じて乾燥または
還元加熱処理等の処理を行ないながら逐次的,段階的に
担持する方法を用いるとC2含酸素化合物中のアセトアル
デヒドの選択性を向上させることができる。
含浸法を一例として更に説明すれば,熱分解性無機ロ
ジウム化合物及び助触媒成分元素の化合物を担体の吸水
率に応じた水量により水溶液としその溶液中に担体を加
え,撹拌混合後,加熱乾燥して担持させる。このような
ロジウムと助触媒成分とを担持した固体は,更に加熱処
理により微細に分散したロジウム及び助触媒を担持した
活性な触媒になる。
加熱処理は,通常は還元条件下で加熱することにより
行なわれ,この加熱処理によりロジウム化合物は活性な
ロジウム触媒になる。例えば,助触媒成分と共に担持さ
れた塩化ロジウムは,水素気流中で加熱処理されて金属
またはそれに近い原子価状態に変わり活性を呈する。
活性なロジウム化合物は,金属ないし僅かに正電荷を
有する形が主体であると考えられるので,原子価の高い
ロジウム塩を担持させた場合は,加熱処理は還元を伴う
ことになる。しかしロジウムカルボニル等低原子価のロ
ジウム化合物を担持させた場合は還元を伴わない加熱処
理でよい。
ロジウム化合物を活性状態に変える加熱処理は,反応
条件下,すなわち反応系に原料として供給される合成ガ
ス中の水素を利用して合成ガスの存在下における反応温
度への加熱であっても良いが,反応に用いる以前に水素
気流中で還元を伴う加熱処理を行なうことによって活性
化することが望ましい。
還元処理は水素または一酸化炭素と水素の混合ガスの
存在下に行なうことができる。場合によっては窒素,ヘ
リウム,アルゴン等の不活性ガスで一部希釈して行なっ
ても良い。還元処理温度としては,100〜600℃,好まし
くは150〜500℃の温度において行なう。この際触媒の各
成分の活性状態を最適なものに保つ目的で,低温より徐
々にあるいは段階的に昇温しながら還元処理を行なって
も良い。また,メタノール,ヒドラジン,ホルマリン等
の還元剤を用いて化学的に還元を行なうこともできる。
各触媒成分の使用量については必ずしも厳密な制限は
無いが,担体の表面積(1〜1000m2/g)を考慮して定め
る。通常,担持触媒中のロジウムの含有量は0.01〜15wt
%,好ましくは0.1〜10wt%である。
助触媒として用いられる金属成分の下限値については
その添加効果を見ながら容易に実験的に決めることがで
きる。通常ロジウムに対する原子比で各成分ごとに1/10
0以上である。通常用いられる上限値は各元素ごとの値
としてロジウムに対する原子比で次の通りである。
アルカリ金属については1/3以下 マンガンについては1/10以下 銀については1/3以下 本発明で用いられる担体としては,比表面積1〜1000
m2/gを有するものが好ましく,シリカ,アルミナ,シリ
カアルミナ,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化トリ
ウム,酸化マグネシウム,ゼオライト等の無機多孔質固
体が用い得るが特にシリカ系担体が好ましい。これらの
担体は,粉末状,ペレット状等あらゆる形状のものにつ
いて適用可能である。
上記のような触媒を用いて合成ガスすなわち一酸化炭
素と水素の混合ガスをアセトアルデヒドに富んだC2含酸
素化合物に転化させる。
反応は通常気相で行なわれ,例えば触媒を充填した固
定床式反応器に一酸化炭素と水素を含む原料ガスを導通
させる。この場合には一酸化炭素と水素以外に例えば二
酸化炭素,窒素,ヘリウム,メタン等の他の成分を含ん
でいても良い。また触媒反応器は固定式に限らず,移動
床式や流動床式等地の形式であっても良い。また場合に
よっては,触媒を適当な溶媒中に懸濁して原料ガスを導
通して反応させる液相反応でも実施することができる。
反応条件は広い範囲で変えることが出来るが,好適な
範囲として一酸化炭素と水素のモル比は10:1から1:20好
ましくは3:1から1:5,反応温度は200〜400℃好ましくは2
50〜350℃,反応圧力は1〜300気圧好ましくは10〜100
気圧,空間速度は標準状態(0℃,1気圧)換算で102〜1
06/h好ましくは103〜5×104/hである。
(発明の効果) 本発明によりアセトアルデヒドが高選択率で得られ
る。例えば選択率60%以上の成績が達成できる。
具体例における反応の結果は第2表〜第3表,比較例
を第4表に示した。触媒活性は触媒1Lあたり1hに生成す
るアセトアルデヒドのg数で表わしており,選択率
(%)は特定の生成物へ変換されたCOのモル数の消費さ
れたCOのモル数に対する百分率である。
エステル類は酸とアルコールにそれぞれ振り分けて計
算した。
実施例1〜5 三塩化ロジウム三水和物38.38gを蒸留水に完全に溶か
し50ml,塩化リチウム12.36g,塩化マンガン四水和物7.20
g,硝酸銀20.00gは,蒸留水に完全に溶かし,それぞれ10
0mlとする水溶液を調製し,それらの所定量に担体の吸
水率にみあった量の蒸留水を加え混合してからシリカゲ
ル(ノートン Lot No.17179)15gに含浸し一夜風乾し
た。送風乾燥器で40℃,16時間乾燥させた後,石英ガラ
ス製還元管に充填し,窒素気流中(20N1/h)80℃,2時間
乾燥後,水素気流中(20N1/h)450℃,2時間保持し,加
熱処理した。その後直ちに窒素気流に切り替え放冷し次
の触媒を得た。
7%Rh-(1/28)Mn-(1/20)Li-(1/16)Ag 但し各元素記号の前の括弧内に記した助触媒金属成分の
量はすべてロジウムに対する該金属成分の原子比であり
以下の例についても同様である。この触媒10mlをSUS-31
6製U字型反応管に充填し種々の条件の下で反応を行な
った。常圧水吸収により捕集した液体生成物及び反応ガ
スはガスクロマトグラフで分析した。
第2表で見られるように,Agを含んでいない比較例1
(第4表)に比べてアセトアルデヒドの選択率は大幅に
増大している。
実施例6 Agの量を1/8にし,実施例1と同じ反応条件で触媒評
価を行なった。
比較例1 7%Rh-(1/28)Mn-(1/14)Liなる触媒を調製し,実
施例1及び実施例6と同じ反応条件で行なった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 31/08 47/06 D 9049−4H 53/08 // B01J 27/128 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロジウム,マンガン,アルカリ金属,及び
    銀を担体に担持してなる触媒の存在下,一酸化炭素と水
    素とを反応させることからなるアセトアルデヒドを主成
    分とする含酸素化合物を製造する方法。
JP63123171A 1988-05-20 1988-05-20 アセトアルデヒドを主成分とする含酸素化合物の製造方法 Expired - Lifetime JPH085819B2 (ja)

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