JPH085797Y2 - 木質化粧板 - Google Patents

木質化粧板

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JPH085797Y2
JPH085797Y2 JP6398191U JP6398191U JPH085797Y2 JP H085797 Y2 JPH085797 Y2 JP H085797Y2 JP 6398191 U JP6398191 U JP 6398191U JP 6398191 U JP6398191 U JP 6398191U JP H085797 Y2 JPH085797 Y2 JP H085797Y2
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wood
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wood veneer
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久芳 大隅
孟 松本
信治 加藤
美津雄 石塚
彰一 金子
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Yamaha Corp
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Yamaha Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願考案は表面部に木質単板の層
を有する表面材と合成樹脂芯材からなる複合成形品の表
面材等に用いられる木質化粧板に関し、金属薄板の少な
くとも一面上に、着色顔料等にて木材色に調色した接着
剤を用いて木質単板を積層一体化して木質化粧板を形成
することによって、これを表面材として用いて美観に優
れた複合成形品を製造できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の内装部品、家具、電気器
機などに、木目柄を有する合成樹脂複合成形品が広く使
用されている。このような木目柄の複合成形品をつくる
には、突板とよばれる木材の単板、合板、不織布等で裏
打ちされた単板等の木質材薄板が表面材として用いら
れ、これを射出成形型内に配置し、芯材となる合成樹脂
を射出してインサート成形する方法などが行われてい
た。ところで、このような方法によって得られた複合成
形品は、意匠性に優れているが、成形品の形状が複雑に
なると、表面の木質材薄板に割れを生じ、製品不良が発
生し易くなるという問題があった。あるいは、複合成形
体の表面に塗装を施した後、バフ研磨によって表面仕上
げを行うと、バフ研磨時の摩擦熱によって界面の樹脂が
軟化し、表面に細かい凹凸が発生する。そのため、吹上
げによる鏡面仕上げ、あるいは艶消し仕上げ等をしなけ
ればならなかった。
【0003】そのような問題を解決するために、射出成
形金型内にインサートする表面材として、木質単板の裏
面にアウミニウム薄板を積層一体化したものを用いて成
形する方法が開発された。この方法によれば、木質単板
はアルミニウム薄板によって補強されているので、複雑
な形状の複合成形品に用いても破損することがなく、容
易に成形できる。また、これをバフ研磨しても、表面に
細かい凹凸模様があらわれることがないという利点があ
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな表面材を構成する木質単板は、曲げ加工がし易く、
複雑な形状の成形にも容易に適用できるように、厚さが
0.2mm程度の薄いものが用いられている。このため、
木質単板の導管が大きい部分では、得られた複合成形品
を表面から見ると、この導管部分で裏面のアルミニウム
薄板が反射して見えてしまい、自然な木質外観が得られ
ず成形品の美観を損なうという不都合があった。そして
このアルミニウム薄板の反射は、特に成形品の曲面部分
において目立つものであった。
【0005】この考案は前記事情に鑑みてなされたもの
で、射出成形金型内に表面材を配置し、合成樹脂をイン
サート成形して複合成形品を成形する際の表面材等とし
て用いられる木質化粧板において、表面材としての強度
を維持しつつ、木質単板の導管部分で金属薄板が反射し
て美観が損なわれるのを防止して、美しい仕上がりの複
合成形品を製造できるようにした木質化粧板の提供を目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案の木質化粧板
は、金属薄板の少なくとも一面上に接着剤層を介して木
質単板を積層一体化する際に、該接着剤として木材色に
調色した接着剤を用いたことを前記課題の解決手段とし
た。
【0007】
【作用】この考案の木質化粧板は上記の構成となってい
るので、金属薄板による補強効果が得られる。そして、
表面の木質単板とその裏面の金属薄板との間には、木材
色に調色された接着剤の層が介在するので、この接着剤
層によって木質単板の導管部分での金属反射が防止され
る。
【0008】
【実施例】以下、この考案を詳しく説明する。図1は本
願考案の木質化粧板1の一例を示すものである。この木
質化粧板1は金属薄板2の表面上に木質単板3が木材色
に調色された接着剤(以下、調色接着剤と記載)4を介
して積層一体化され、また、この金属薄板2の裏面上に
は、裏部材5が接着剤6を介して積層一体化されてい
る。
【0009】本願考案で用いられる金属薄板2として
は、アルミニウム、鋼、銅などの金属を0.01〜0.
5mm程度の厚さの薄板に形成したものを用いることがで
きる。この金属薄板2の厚さは、特に0.05〜0.3
mmの範囲とするのが好ましい。ここで、この金属薄板2
の厚さが0.01mm未満では、これによって、木質単板
3を補強する効果が得られず、0.5mmを越えると剛性
が高過ぎる。しかしながら、必要に応じてこの厚さ以上
の厚さの金属薄板2を使用することも可能である。ま
た、この金属薄板2は、耐食性、接着性等を向上せしめ
るために化成被膜処理を施したものが望ましい。
【0010】また、本願考案で用いられる木質単板3と
しては、任意の材質のものを用いることができるが、木
目柄の美しいものを用いることが望ましい。また、その
厚さは0.15〜0.5mmで、特に0.2mm程度のもの
が好ましい。ここで、この木質単板3の厚さが0.15
mm未満では強度上の難点を生じ、0.5mmを越えると形
状追従性が低下し、複雑な形状の成形品を成形するのが
困難となる。
【0011】木質単板3と金属薄板2との接着に用いら
れる調色接着剤4は、任意の接着剤に着色顔料を添加す
ることによって調色して得ることができ、その色は木質
単板3の色に類似して調色されるのが望ましい。ここ
で、接着剤4の調色に用いられる着色顔料としては、有
機顔料、無機顔料等がある。さらには、得られる木質化
粧板1を合成樹脂インサート成形に供することができる
ように、上記調色接着剤4として耐熱性の熱硬化型接着
剤を用い、木質単板3と金属薄板2とを加圧加熱接着す
るのが好ましい。
【0012】また、この例で用いられる裏部材5は、木
質化粧板1の取り扱い性をよくするために、あるいは表
面材としての木質化粧材1と芯材としての合成樹脂との
接着性を向上させるために任意に設けることができるも
のであって、これを設けない構成とすることもできる。
この裏部材5としては、木質単板に限らず、発泡性樹脂
板等の多孔質材や、不織布、織布、紙、ガラス繊維マッ
ト等の繊維質材を用いることができ、その厚さは、木質
化粧板1の形状追従性を低下させない範囲で任意に設定
することができる。そして、例えば木質単板を用いる場
合は上記木質単板と同様のものを用いることができる。
また繊維質材を用いる場合は、その目付が30〜70g
/m2のものを好ましく用いることができる。
【0013】また、金属薄板2と裏部材5は接着剤6に
よって一体化することができ、ここで用いられる接着剤
は特に限定されない。しかし、得られる木質化粧板1を
合成樹脂インサート成形に供することができるように、
上記調色接着剤4に用いられるものと同様の耐熱性の熱
硬化型接着剤を用いて、金属薄板2と裏部材5とを加圧
加熱接着するのが好ましい。また、この接着剤6として
は、上記調色接着剤4と同様のものを用いることもでき
るが、必ずしも調色する必要はないので、コスト面を考
慮して着色顔料を添加しないものを用いることができ
る。
【0014】このような木質化粧板1を表面材として用
いて複合成形品をつくるには、例えば図2に示すよう
に、まず射出成形金型7内に木質化粧板1を配置し、合
成樹脂を射出する。これによって木質化粧板1が金型7
の形状に沿って変形して所望の形状に成形されるととも
に、この木質化粧板1と合成樹脂芯材8とが一体化され
た成形品が得られる。これを離型すると図3に示すよう
な複合成形品9が得られる。ここで、図3中、符号10
は塗装を示す。
【0015】このようにして得られた複合成形品9にお
いて、表面の木質単板3とその裏面の金属薄板2との間
には、調色接着剤4の層が介在するので、この接着剤層
によって木質単板3の導管部分での金属反射が防止され
る。よって、成形品の曲面においても、金属反射は起こ
らず、見た目に自然な木質外観が得られ、美観に優れた
製品が得られる。また、木質化粧板1の表面に塗装10
を施し、バフ研磨して鏡面仕上げする場合に、研磨熱に
よって境界の合成樹脂芯材8が軟化しても、金属薄板2
が設けられているので、その動きが表面に現われて細か
い凹凸模様が発生することがない。また、金属薄板2に
よって水分の透過が遮断されるので、耐湿性に富む製品
が得られる。さらに、裏部材5として、多孔質材や繊維
質材を用いると、多孔質材の小孔内や繊維質材の繊維間
に溶融した樹脂が侵入した状態となってアンカー効果が
得られる。よって木質化粧板1と合成樹脂芯材8との接
着強度が大きく、耐久性に優れた複合成形品9が得られ
る。
【0016】(実施例1) まず、厚さ0.3mmで、リン酸クロム酸化成被膜処理し
たアルミニウム薄板2と厚さ0.2mmのウォールナット
単板3,5を用意した。一方、調色接着剤4を調製し
た。架橋型ウレタンディスパージョン接着剤(旭電化工
業株式会社製)に、水分散顔料(御国色素株式会社製;
ハイミクロンK)各色を添加し、ウォールナット単板3
の色と類似して調色した。アルミニウム薄板2の表面
に、調色接着剤4を介してウォールナット単板3を積層
し、裏面には調色しない架橋型ウレタンディスパージョ
ン接着剤6を用いてウォールナット単板5を積層して、
これらを接着一体化して三層構造の木質化粧板1を形成
した。これらの接着は、それぞれの接着剤の塗布量を1
00g/m2として、温度150℃、圧力10kg/cm2
3分間押圧して接着した。この木質化粧板1を所定の形
状に裁断し、これを射出成形金型7内にセットし、AB
S樹脂を射出して複合成形品9を成形した。この複合成
形品9において木質化粧板1と合成樹脂芯材8は強固に
一体化されていた。この木質化粧板1に着色、下塗り、
中塗り、上塗りよりなる塗装10を施した後、バフ研磨
して鏡面仕上げしたが、研磨面は、平滑で細かい凹凸の
発生は認められなかった。また、耐湿試験機中におい
て、温度:50℃、湿度:95%に保持したところ、優
れた耐久性を示した。また、表面のウォールナット単板
3の導管部においての金属反射は認められなかった。
【0017】(実施例2) 実施例1において、アルミニウム薄板2の表面に厚さ
0.2mmのウォールナット単板3を用い、裏面に50g
/m2目付のアクリル不織布5を用いた以外は同様にし
て複合成形品9を成形した。この複合成形品9において
木質化粧板1と合成樹脂芯材8は強固に一体化されてい
た。この木質化粧板1に着色、下塗り、中塗り、上塗り
よりなる塗装10を施した後、バフ研磨して鏡面仕上げ
したが、研磨面は、平滑で細かい凹凸の発生は認められ
なかった。また、耐湿試験機中において、温度:50
℃、湿度:95%に保持したところ、優れた耐久性を示
した。また、表面のウォールナット単板3の導管部にお
いての金属反射は認められなかった。
【0018】(実施例3) 実施例1において、アルミニウム薄板2の表面に厚さ
0.2mmのウォールナット単板3を用い、裏面に70g
/m2目付のサーフェシングランドマット(ガラス繊維
マット)5を用いた以外は同様にして複合成形品9を成
形した。この複合成形品9において木質化粧板1と合成
樹脂芯材8は強固に一体化されていた。この木質化粧板
1に着色、下塗り、中塗り、上塗りよりなる塗装10を
施した後、バフ研磨して鏡面仕上げしたが、研磨面は、
平滑で細かい凹凸の発生は認められなかった。また、耐
湿試験機中において、温度:50℃、湿度:95%に保
持したところ優れた耐久性を示した。また、表面のウォ
ールナット単板3の導管部においての金属反射は認めら
れなかった。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように本願考案の木質化粧
板は、金属薄板の少なくとも一面上に接着剤層を介して
木質単板を積層一体化してなる木質化粧板であって、該
接着剤として木材色に調色した接着剤を用いたものであ
る。したがって、これを複合成形品の製造に好適に用い
ることができ、木質単板は金属薄板によって補強されて
いるので、複雑な形状の複合成形品に用いても破損する
ことがなく容易に成形することができる。そして、表面
部の木質単板とその裏面の金属薄板の間には、木材色に
調色された接着剤の層が介在しているので、これによっ
て木質単板の導管部での金属反射が防止され、自然な外
観で美しい木目柄の複合成形品が得られる。また、この
成形品に塗装を施してバフ研磨しても、研磨熱に起因し
て表面に細かい凹凸模様があらわれることがない。ま
た、耐湿性に優れた製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願考案の木質化粧板の一例を示す断面図で
ある。
【図2】 射出成形金型に樹脂を射出して、複合成形品
を成形した状態を示す断面図である。
【図3】 表面に塗装を施した複合成形品の断面図であ
る。
【符号の説明】
1…木質化粧板、2…金属薄板、3…木質単板、4…調
色接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 石塚 美津雄 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)考案者 金子 彰一 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板の少なくとも一面上に接着剤層
    を介して木質単板を積層一体化してなる木質化粧板であ
    って、該接着剤として木材色に調色した接着剤を用いた
    ことを特徴とする木質化粧板。
JP6398191U 1991-08-13 1991-08-13 木質化粧板 Expired - Lifetime JPH085797Y2 (ja)

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JPH0524351U JPH0524351U (ja) 1993-03-30
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001347606A (ja) * 2000-06-08 2001-12-18 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 木質化粧成形品
JP5294677B2 (ja) * 2008-04-04 2013-09-18 永大産業株式会社 接着剤の配合方法と該配合方法で配合された接着剤を用いた木質化粧板の製造方法

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JPH0524351U (ja) 1993-03-30

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