JPH0857012A - 介護用ベッド - Google Patents

介護用ベッド

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Publication number
JPH0857012A
JPH0857012A JP22257694A JP22257694A JPH0857012A JP H0857012 A JPH0857012 A JP H0857012A JP 22257694 A JP22257694 A JP 22257694A JP 22257694 A JP22257694 A JP 22257694A JP H0857012 A JPH0857012 A JP H0857012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bed
members
pair
shaft
screw
Prior art date
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Pending
Application number
JP22257694A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Minaki
秀雄 皆木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MINAGI GIKEN KK
Original Assignee
MINAGI GIKEN KK
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Filing date
Publication date
Application filed by MINAGI GIKEN KK filed Critical MINAGI GIKEN KK
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被介護者をベッドの横方向に臨時に配した浴
槽等に、少ない労力で、安全、容易に移動して入浴等を
させ得るコンパクトな介護用ベッドの提供。 【構成】 シャフト支持用台車10は、ベッド枠体2に
固定された外レール及びこれに移動可能に支持された内
レールにより介護用ベッド1の横方向に引き出し可能に
支持される。シャフト支持用台車10には、右ねじ部1
9R、20Rと左ねじ部19L、20Lとを有する一対
のスクリュー部材19、20が回転可能に配設されてお
り、これらが電動モータ21で同期回転されると、これ
らにナット部材24a、24b、25a、25bを介し
て取付けられた一対のシャフト部材26、27の間隔が
拡縮し、その間のネット部材28が緩んで垂下し、又は
水平に張られる。このネット部材28上に被介護者が横
たわる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、介護用ベッドに関し、
詳細には、ベッドと浴槽やトイレ等の生活上必要な設備
の間の移動を安全、かつ、容易に行えるようにする介護
用ベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】老人等のベッドに寝たきりとなっている
被介護者を、介護者が、風呂に入れたり、トイレで排便
させたりする場合、介護者が、肩で被介護者を支えた
り、抱き上げて、浴槽やトイレに移動させるのは、相当
な労力を必要とする。そこで、従来、老人等の被介護者
をベッドから浴槽やトイレ等の設備に移動させるのに、
リフト装置を使用することが行われている。
【0003】ところが、このようなリフト装置を用いた
移動は、介護者が、被介護者をリフトに載せたり、リフ
トから降ろしたりする必要があり、なお、介護者に相当
な労力の負担を要求せざるを得ないだけでなく、被介護
者にリフトへの乗り降りやリフトでの移動の際に危険感
を抱かせるという問題があった。
【0004】そこで、従来、浴槽中に無端ベルト装置を
配設し、担架に載った被介護者をそのまま無端ベルト装
置に載せ、介護者がこの無端ベルトを移動させて、無端
ベルト上の被介護者を浴槽の中央付近まで移動させる入
浴装置が提案されている(特開平1−170456
号)。
【0005】この入浴装置は、ストレッチャー上に、無
端ベルト装置が配置されており、この無端ベルト上に被
介護者を載せた担架を載置し、無端ベルト装置を駆動し
て、担架ごと浴槽上に被介護者を移動させるものであ
る。
【0006】したがって、この入浴装置では、無端ベル
ト上の被介護者を浴槽上に移動させることは、容易に行
うことはできるが、無端ベルトは、水平方向にしか被介
護者を移動させることができないため、被介護者の担架
への移動及び担架の移動には、介護者が被介護者に肩を
かしたり、抱き上げて行う必要があり、なお相当な労力
が介護者に要求されるとともに、浴槽を昇降させるとい
うシール上若しくはメカニズム上困難な構成を必要とす
る。
【0007】そこで、本件出願人は、以上のような問題
点を解決すべく、老人等の身辺介護装置(特開平2−2
75761号(特公平4−66587号))を提案し
た。この老人等の身辺介護装置は、少なくともベッド及
び浴槽を並置させた装置本体に於いて、キャリア側が上
記ベッド及び浴槽の上方を通過し、かつリターン側がそ
れらの下方を通過する無端コンベア部材を配設し、上記
無端コンベア部材のキャリア側の少なくとも一部を被介
護者を載せ得るネット部材で構成し、上記無端コンベア
部材に、そのテンションを調節するテンション調節機構
であって、上記ネット部材が、上記ベッド又は上記浴槽
の上方その他所望の位置に位置する際に、そのテンショ
ンを必要なだけ緩めてその上に乗っている老人等をベッ
ド又は浴槽等の所望の位置に降下させ得るように構成し
たテンション調節機構を付設し、かつ上記無端コンベア
部材にそのネット部材を所望範囲で往復動させ得る駆動
手段を取り付けた老人等の身辺介護装置である。
【0008】この老人等の身辺介護装置は、上述した従
来技術の問題点をことごとく解決したもので、被介護者
の浴槽等への移動に際して、介護者の労力を軽減し、か
つ、何等かの危険感その他の不安を感じさせずに被介護
者を移動させることができるようになったものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記本
件出願人が提案した老人等の身辺介護装置にあっては、
その装置本体が、少なくとも、ベッドと浴槽が並置され
た構成を備えていたため、装置全体が大型化し、広い設
置場所を必要とするという若干の問題が生じた。しかし
て老人等の家庭介護が要望されている今日、家庭等の狭
い部屋の中に容易に設置でき、かつ、簡単に使用できる
装置が要望されている。
【0010】また上記老人等の身辺介護装置にあって
は、その主たる構成要素として、無端コンベア部材を用
い、その一部に被介護者を載せるネット部材を配し、被
介護者の移動を無端コンベア部材のテンションを高めて
張った状態で行ない、移動先の浴槽等では、テンション
を緩めて降下させるという動作をさせるようになってい
たため、テンションの調節機構になかなか微妙な調節が
必要であり、更に、種々な位置や状態でのテンションの
保持には、特に安全性の確保も含めて、一般家庭で介護
を行なうのには、技術的に難しい問題があることも認め
ざるを得ない。
【0011】そこで、本発明は、上記要望や問題に鑑み
てなされたものであって、一般家庭等の狭い場所におい
ても、容易に設置できる小型で、かつ、一般家庭で介護
を行なうのにも、容易かつ安全な介護用ベッドを提供す
ることを解決の課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】しかして本発明の一の構
成の要旨とするところは少なくとも被介護者の横たわる
マットレスが載置されるベッドと、前記ベッドの長手方
向両端部に、前記ベッドの幅方向に延在して配設された
一対のレール部材と、前記一対のレール部材に前記ベッ
ドの幅方向に往復移動可能に支持され、少なくとも前記
ベッドのマットレス部分の上方対応部位に中空部の形成
されたシャフト支持用台車と、前記シャフト支持用台車
の前記往復移動方向の一方側端部に取り付けられ、前記
ベッドの設置される床上を移動しつつ、前記レール部材
とともに前記シャフト支持用台車を前記床とほぼ平行に
支持する支持部材と、前記シャフト支持用台車の前記ベ
ッドの長手方向両端部対応部位に、それぞれ前記ベッド
の幅方向に延在して回転可能に設けられ、その途中の一
点を境に右ねじ部と左ねじ部とが形成された一対のスク
リュー部材と、前記両スクリュー部材を同期して正転及
び逆転駆動する回転駆動手段と、前記両スクリュー部材
の右ねじ部と左ねじ部とにそれぞれ螺合したナット部材
と、前記両スクリュー部材の右ねじ部に螺合したナット
部材間及び左ねじ部に螺合したナット部材間に、それぞ
れその両端部が固設された一対のシャフト部材と、前記
一対のシャフト部材間に張り渡されたネット部材と、を
備えた介護用ベッドであり、これによって前記課題を解
決することができる。
【0013】また本発明の二の構成の要旨とするところ
は、少なくとも被介護者の横たわるマットレスが載置さ
れるベッドと、前記ベッドの長手方向両端部に、前記ベ
ッドの幅方向に延在して配設された一対のレール部材
と、前記一対のレール部材に前記ベッドの幅方向に往復
移動可能に支持され、少なくとも前記ベッドのマットレ
ス部分上部に中空部の形成されたシャフト支持用台車
と、前記シャフト支持用台車の前記移動方向の一方側端
部に取り付けられ、前記ベッドの設置される床上を移動
しつつ、前記レール部材とともに前記シャフト支持用台
車を前記床とほぼ平行に支持する支持部材と、前記シャ
フト支持用台車の前記ベッドの長手方向両端部対応部位
に、それぞれ前記ベッドの幅方向に延在して回転可能に
設けられた一対のスクリュー部材と、前記両スクリュー
部材を同期して正転及び逆転駆動する回転駆動手段と、
前記両スクリュー部材に、それぞれ螺合した一対のナッ
ト部材と、前記両スクリュー部材に螺合されたナット部
材間に、その両端部が固設されたシャフト部材と、前記
シャフト支持用台車の前記往復移動方向であって前記シ
ャフト部材と反対方向端部に、前記往復移動方向と直行
する向きに延在して設けられた固定シャフト部材と、前
記シャフト部材と固定シャフト部材との間に張り渡され
たネット部材と、を備えた介護用ベッドであり、これに
よっても、前記課題を解決することができる。
【0014】前記本発明の一及び二に於いて、前記一対
のレール部材を、前記ベッドの長手方向両端部に、前記
ベッドの幅方向に延在して配設された一対の第1レール
部材と、前記一対の第1レール部材にそれぞれ前記ベッ
ドの幅方向に往復移動可能に支持された一対の第2レー
ル部材とで構成し、前記シャフト支持用台車を、前記一
対の第2レール部材に、前記ベッドの幅方向に往復移動
可能に支持させることができる。
【0015】また前記本発明の一及び二に於いて、前記
介護用ベッドに、前記シャフト支持用台車を、少なくと
も、前記往復移動方向に移動させる往復移動用駆動手段
を、更に、備えることとすれば、更に好都合である。
【0016】なお、以上の請求項1に記載した本発明の
一及び請求項3に記載した本発明の二は、ネット部材を
支持する一対のシャフト部材又はシャフト部材と固定シ
ャフト部材の間隔を拡縮する構成に僅かの違いがあるだ
けでほとんど同様のメカニズムである。したがって、以
下の補則的な説明は、以上の差のある部分を除いては、
共通に行なう。
【0017】前記介護用ベッドの横には、浴槽や便器等
の老人等の被介護者が生活上必要な設備を使用の必要に
応じて配置し、これらの設備と介護用ベッドとの間をこ
の介護用ベッドを利用して、容易に移動し得るようにす
るものである。これらは、介護用ベッドのマットレスと
同じ高さ、または、これより低い位置関係で配設し、そ
れらの上方に、前記一対のシャフト部材に両端が支持さ
れたネット部材が移動できるようにする。なお、上記ネ
ット部材は、上記ベッドの横幅より充分広い幅に定める
べきである。
【0018】また、本発明の一に於ける前記シャフト支
持用台車に回転可能に設けられたスクリュー部材は、そ
の右ネジ部と左ネジ部との境界を、中央部にするのが適
当であるが、一方に偏っていても差し支えない。これら
のスクリュー部材の正・逆回転にともない、これらに螺
合したナット部材を介して平行に配された一対のシャフ
ト部材が、その間隔を拡縮させ、これによってその間に
配した前記ネット部材のテンションが増して水平状態を
保持し、又はテンションが減少して垂れ下がるようにな
っている。
【0019】したがって、前記ネット部材上に被介護者
を載せている場合に、スクリュー部材を所定方向に回転
させることにより、ネット部材を緊張させてほぼ水平に
維持し得るとともに、必要に応じて、例えば、上記ネッ
ト部材がベッドの上方又は浴槽の上方に位置する場合
に、テンションを緩め、その上に載っている被介護者を
そのままベッド上に降下させ、または、浴槽中に降下さ
せることができる。また、前記回転駆動手段は、電動モ
ータ等を適当に選択することができる。
【0020】ところで、本発明の二に於いては、固定シ
ャフト部材は、動かず、シャフト部材のみが動いて両者
の間隔を拡縮する。この場合、シャフト部材の動作は、
本発明の一の場合と同様である。即ち、本発明の一の場
合と同様に、間隔が広がれば、ネット部材が張ってほぼ
水平を保持し、また間隔が狭まれば、弛んで垂れ下が
る。
【0021】前記往復移動用駆動手段としては、前記シ
ャフト支持用台車を、介護用ベッドの幅方向に、往復移
動させることのできるものであれば、種々の構成を自由
に採用することができる。
【0022】
【作用】したがって本発明の介護用ベッドは、以上のよ
うに構成したので、本発明の一及び二のいずれも、構成
上、通常のベッドと殆ど変わりないスペース中に設置し
得るサイズとなるとともに、必要に応じて、ネット部材
を支持するシャフト支持用台車等の機構を引き出し得る
ことにより、次のように、介護者の労力を軽減し、老人
等の被介護者の不安をなくして種々の設備間の移動を可
能とする等、介護用ベッドとして有用に使用することが
できる。更に、構成上の安全性を増したものでもある。
【0023】この介護用ベッドでは、被介護者を、一対
のシャフト部材間(本発明の一)又はシャフト部材と固
定シャフト部材間(本発明の二)に配したネット部材上
に載せる。
【0024】ベッド上に寝せる場合は、前記シャフト支
持用台車が介護用ベッドのマットレス上に位置する場合
は、そのまま、他の位置に移動していた場合は、手動又
は前記往復移動用駆動手段を付設してある場合はこれを
用いて、上記介護用ベッドのマットレス上に移動させる
とともに、ここで停止させ、その後、前記回転駆動手段
により、前記一対のスクリュー部材を所定の方向に回転
動作させる。
【0025】本発明の一の場合は、前記一対のスクリュ
ー部材が所定の回転方向に回転すると、これらに螺合し
た各一対のナット部材の間隔が狭められ、それらに配し
たシャフト部材の間隔が若干狭められる。したがって、
シャフト部材間に張られたネット部材のテンションが緩
められ、ネット部材が、ベッド上に降下当接状態とな
る。このことにより、ネット部材に載っている被介護者
が、載った状態のままベッドに横たわることとなる。
【0026】本発明の二の場合は、同様に、前記一対の
スクリュー部材が所定の回転方向に回転すると、これら
に螺合したナット部材が固定シャフト部材側に移動し、
ナット部材に配したシャフト部材と固定シャフト部材の
間隔が若干狭められる。したがって、シャフト部材と固
定シャフト部材との間のネット部材のテンションが緩め
られ、ネット部材がベッド上に垂下当接状態となる。
【0027】こうしてネット部材に載っている被介護者
は、載った状態のままベッドのマットレス上に横たわる
こととなる。そのため、ネット部材を感触の良いものに
構成しておけば、被介護者は、ネット部材上からどこに
移動することもなく、ベッドのマットレス上に横たわる
ことができる。枕を頭の下に入れ、毛布や掛布団等をネ
ット部材上の被介護者の上から掛ければ、そのまま寝る
ことができる。
【0028】なお、前記マットレスの中央部附近及びネ
ット部材の該当部分をそれぞれ開口可能に構成し、さら
に、その下方に便器を用意すれば、被介護者は、ベッド
から移動することなく排便その他をすることも可能であ
る。
【0029】被介護者を入浴させる場合には、例えば、
予め、介護用ベッドの側方に湯を入れた浴槽を配置し、
その後、介護者が、寝ている被介護者の上に被せてある
毛布や掛布団、それに枕を取り除き、更に、前記回転駆
動手段を前記と逆方向に回転動作させて、両スクリュー
部材にナット部材を介して配したシャフト部材間を広げ
(本発明の一)、またはスクリュー部材にナット部材を
介して配したシャフト部材を固定シャフト部材から離間
させて、その間の間隔を広げ(本発明の二)、両シャフ
ト部材間又はシャフト部材と固定シャフト部材との間に
配したネット部材のテンションを高めて、ネット部材を
水平状態に上昇させる。
【0030】この状態で、手動又は前記往復移動用駆動
手段により、前記シャフト支持用台車を介護用ベッドの
横に配された浴槽の上方に移動させ、かつここで停止さ
せる。なお、マットレスの上又は途中のいずれかの場所
で、前記シャフト支持用台車を停止させて被介護者に脱
衣させておく。
【0031】この場合、シャフト支持用台車は、第1レ
ール部材と第2レール部材等のレール部材及び支持部材
により、容易にベッドの幅方向に沿って移動され、ま
た、レール部材と支持部材とにより水平に維持される。
【0032】この後、前記回転駆動手段を所定の方向に
回転動作させ、一対のシャフト部材の間隔を狭め(本発
明の一)、または、シャフト部材と固定シャフト部材と
の間隔を狭め(本発明の二)、それらの間のネット部材
を浴槽中に垂下させる。
【0033】なお、前記したように、浴槽中には、ホー
ス等を利用して適当な給湯設備から、予め適温の湯を入
れておく。また、排水は、最も単純には、浴槽の最下部
にドレン用の排水口を用意しておき、ここに接続したホ
ースを通じて排水する。
【0034】前述のように、ネット部材を垂下させる
と、これに載っている被介護者は、そのまま湯に入るこ
とができる。充分にネット部材のテンションを緩めれ
ば、浴槽中で必要な動作を取ることができる。また、逆
に適切なテンションを保持することで、被介護者の姿勢
を適切に保持し得るので安全でもある。
【0035】こうして充分な入浴ができたら、前記回転
駆動手段を逆方向に回転駆動して、前記一対のシャフト
部材間(本発明の一)又はシャフト部材と固定シャフト
部材との間(本発明の二)を拡張し、ネット部材のテン
ションを増加させて、該ネット部材を水平状態にまで上
昇させる。こうしてネット部材に載っている被介護者を
容易に浴槽から出すことができる。
【0036】そこで、その場所、即ち、浴槽の上方で被
介護者の身体を拭き、あるいは、手動又は往復移動用駆
動手段により、シャフト支持用台車を若干マットレス側
に移動させ、ネット部材が浴槽と介護用ベッドの中間付
近に移動したときに停止させ、ここで、被介護者の身体
を拭くこととする。身体を拭く場所が限定されないのは
云うまでもない。
【0037】以上の位置での作業が終了したならば、手
動又は往復移動用駆動手段により、前記シャフト支持用
台車をマットレス側に移動させ、ネット部材がベッドの
マットレス上に至ったときに停止させる。
【0038】この場合も、シャフト支持用台車は、レー
ル部材を、前記したように、第1及び第2レール部材で
構成した場合には、第1レール部材と第2レール部材及
び支持部材により、容易にベッドの幅方向に移動され、
また、第2レール部材を介して第1レール部材と支持部
材により水平に維持されることとなるのは云うまでもな
い。
【0039】その後、前記回転駆動手段を所定方向に回
転駆動して、ネット部材のテンションを緩め、これをベ
ッドのマットレス上に垂下させる。被介護者は、このま
まの状態でマットレス上に載り、次いで、枕を頭の下に
入れ、毛布や掛布団等を被せれば、マットレスでの就寝
状態が容易に得られる。
【0040】このように、本発明の一及び本発明の二に
よれば、被介護者のベッドの幅方向への移動は、シャフ
ト支持用台車を、一対のレール部材と、該レール部材と
ともにシャフト支持用台車をベッドの設置される床とほ
ぼ平行に支持する支持部材と、により容易に行うことが
できる。上記レール部材を、第1レール部材と第2レー
ル部材とで構成した場合には、被介護者のベッドの幅方
向への移動は、前記したように、ベッドの幅方向に延在
して配設した一対の第1レール部材と、該第1レール部
材にベッドの幅方向に往復移動可能に支持した一対の第
2レール部材と、該第2レール部材とともにシャフト支
持用台車をベッドの設置される床とほぼ平行に支持する
支持部材と、により容易に行うことができる。
【0041】被介護者の垂直方向の移動は、本発明の一
では、回転駆動手段と、これによって回転駆動される一
対のスクリュー部材と、各スクリュー部材の右ねじ部と
左ねじ部とに各々螺合したナット部と、一対のスクリュ
ー部材の右ねじ部に螺合したナット部材相互間と左ねじ
部に螺合したナット部材相互間に各々配設した一対のシ
ャフト部材と、これらのシャフト部材間に配したネット
部材と、により、容易、かつ、確実に行うことができ
る。
【0042】また、本発明の二では、回転駆動手段と、
これによって回転駆動される一対のスクリュー部材と、
各スクリュー部材に螺合した一対のナット部と、一対の
ナット部材間に配設した一対のシャフト部材と、このシ
ャフト部材と平行に配設した固定シャフト部材と、シャ
フト部材と固定シャフト部材との間に配したネット部材
と、とにより、容易、かつ、確実に行うことができる。
【0043】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は、一実施例の介護用ベッドに於いて、外
レール、内レール及びシャフト支持用台車のコ字形及び
逆コ字形の部分の上部横板以上の部分を除いた状態の一
部切欠概略平面説明図であり、図2は、一実施例の介護
用ベッドの概略側面説明図である。介護用ベッド1は、
図2に示すように、ベッド枠体2上にマットレス3が載
置されており、ベッド枠体2は、4本の脚部2aを備え
ている。この介護用ベッド1のマットレス3上に、被介
護者が、図1及び図2中左右方向(長手方向)を頭と足
の方向として横たわることとなる。
【0044】ベッド枠体2上の長手方向の両端部には、
図2に示すように、介護用ベッド1の幅方向に延在する
左右一対の外レール(第1レール部材)4a、4bが固
設されており、外レール4a、4bは、その縦断面がそ
れぞれ介護用ベッド1の内側に開いたコ字形又は逆コ字
形に形成されている。上記外レール4a、4bの内部に
は、図2に示すように、それぞれ内レール(第2レール
部材)5a、5bが外レール4a、4bの延在方向(介
護用ベッド1の幅方向)に沿って延在する状態で収納さ
れており、内レール5a、5bは、その縦断面が、全体
として、ほぼコ字形又は逆コ字形に形成されている。
【0045】上記内レール5a、5bの上面には断面ほ
ぼU字形の車輪取付部が、下面にはほぼ逆U字形の車輪
取付部が、それぞれ構成されており、各車輪取付部に
は、それぞれ所定間隔でシャフト6a、6b又はシャフ
ト7a、7bを介して車輪8a、8b又は車輪9a、9
bが取り付けられており、内レール5a、5bは、これ
らの車輪8a、8b及び車輪9a、9bにより外レール
4a、4b内を外レール4a、4bに沿って往復移動可
能となっている。
【0046】また内レール5a、5bの内側には、図1
に示すように、シャフト支持用台車10の両端部が、該
内レール5a、5bの延在方向(介護用ベッド1の幅方
向)に沿って延在する状態で収納されている。このシャ
フト支持用台車10は、図1に示すように、上面からみ
てほぼ逆U字形をしており、その中央の空いている部分
が、前記ベッド枠体2上のマットレス3上に広がる中空
部10aとなっている。このシャフト支持用台車10
は、前記両内レール5a、5bに対応する端部が、図2
に示すように、縦断面で見て、各々内側を向いたほぼコ
字形又は逆コ字形に形成されている。更にそれらの各上
面及び下面には、それぞれほぼU字形又は逆U字形の車
輪取付部が構成されており、図2に示すように、それぞ
れそれらの車輪取付部には、所定間隔でシャフト11
a、11b又はシャフト12a、12bを介して車輪1
3a、13b又は車輪14a、14bが取り付けられて
いる。こうして、シャフト支持用台車10は、これらの
車輪13a、13b及び車輪14a、14bにより内レ
ール5a、5bに沿って、介護用ベッド1の幅方向に往
復移動可能となっている。
【0047】このシャフト支持用台車10の両端部のコ
字形又は逆コ字形の内部には、図1に示すように、その
下部横板の長さ方向両端部付近に、それぞれ一対のブラ
ケット15a、15b及びブラケット16a、16bが
固設されており、これらのブラケット15a、15b及
びブラケット16a、16bは、それぞれシャフト支持
用台車10の長手方向に延在するシャフト17、18に
より連結されている。
【0048】前記ブラケット15aとブラケット16a
との間及びブラケット15bとブラケット16bとの間
には、それぞれスクリュー部材19、20が配設されて
おり、前者のスクリュー部材19は、ブラケット15a
とブラケット16aに、また、後者のスクリュー部材2
0は、ブラケット15bとブラケット16bに、それぞ
れ回転可能に支持されている。スクリュー部材19は、
ブラケット15aを貫通し、電動モータ21の出力軸
(図示略)に連結されている。したがって、スクリュー
部材19は、電動モータ21により回転駆動される。
【0049】また、スクリュー部材19、20のブラケ
ット15a、15b側の端部には、一対の歯車22a、
22bが固設されており、歯車22a、22bには、チ
ェーン23が掛け渡されている。したがって、スクリュ
ー部材19が、電動モータ21により回転駆動される
と、歯車22a、チェーン23及び歯車22bを介し
て、スクリュー部材20に伝達されて、スクリュー部材
19とスクリュー部材20が同期して回転する。
【0050】前記スクリュー部材19及びスクリュー部
材20は、それぞれその中央部を境に、右ねじ部19
R、20Rと左ねじ部19L、20Lとが形成されてお
り、スクリュー部材19の左ねじ部19Lと右ねじ部1
9R及びスクリュー部材20の左ねじ部20Lと右ねじ
部20Rには、それぞれナット部材24a、25a及び
ナット部材24b、25bが螺合されている。
【0051】スクリュー部材19とスクリュー部材20
のそれぞれの左ねじ部19L、20Lに螺合したナット
部材24a、24b間には、シャフト部材26がその両
端部が固設された状態で配設されており、スクリュー部
材19とスクリュー部材20のそれぞれの右ねじ部19
R、20Rに螺合したナット部材25a、25b間に
は、シャフト部材27がその両端部が固設された状態で
配設されている。
【0052】これらのシャフト部材26、27間には、
その両端がシャフト部材26、27に固設されたネット
部材28が配設されており、該ネット部材28は、後述
するように、介護用ベッド1の横に必要に応じて配置さ
れる浴槽40(図3参照)や便器等の上に、移動した上
で、そのテンションを緩めることにより、その上に載っ
ている被介護者を、それらの浴槽中に入れ、または便器
上に降ろすことができる充分な幅を有するものである必
要がある。このネット部材28は、湯及び水を含浸し難
く、かつ肌ざわりの良いものを採用する。
【0053】なお、前記電動モータ21には、云うまで
もなく、正・逆の回転の切換え及びオン/オフの制御を
する制御スイッチが設けられている。
【0054】また、シャフト支持用台車10に於ける介
護用ベッド1の幅方向端部(即ち、図1中上端部)に
は、図3〜図5に示すように、逆L型の一対の脚部2
9、30が固設されており、脚部29、30は、シャフ
ト支持用台車10を介護用ベッド1から引き出したとき
に、これを介護用ベッド1の設置されている床と水平に
維持させるためのものである。脚部29、30の床側の
先端には、キャスター29a、30aが取り付けられて
いる。
【0055】次に、この実施例の作用を説明する。この
実施例の介護用ベッド1は、そのマットレス3上に寝て
いる被介護者を、図3に示すように、必要に応じて該介
護用ベッド1の横に運び込んで配置する浴槽40や図示
しない便器等に、安全に、かつ、被介護者に不安感や危
険感を与えることなく、また、介護者の労力を削減しつ
つ、移動することができるものである。
【0056】即ち、この介護用ベッド1では、被介護者
を寝かせる場合には、まず、シャフト支持用台車10が
マットレス3上に位置する状態で、ネット部材28をマ
ットレス3上に垂下させるために、前記対応する制御ス
イッチを操作して、電動モータ21を所定方向に回転さ
せ、これにより、スクリュー部材19と、これにチェー
ン23を介して連結したスクリュー部材20とを所定方
向に同期して回転させる。
【0057】これらのスクリュー部材19、20の回転
にともなって、スクリュー部材19、20の左ネジ部1
9L、20Lと右ネジ部19R、20Rとにそれぞれ螺
合したナット部材24a、24b及びナット部材25
a、25bは、相互に少しづつ近接し、これらナット部
材24a、24b及びナット部25a、25b間に配設
されたシャフト部材26とシャフト部材27も当然少し
づつ近接して、ネット部材28は、そのテンションが低
下して、垂下状態となる。
【0058】このネット部材28を垂下させる場合、ネ
ット部材28の垂下状態をよく観察し、適切な時点で前
記制御スイッチをオフとする。このようにしてネット部
材28をマットレス3上に緩やかに垂下させて、マット
レス3に当接状態にさせることができる。被介護者は、
このように、ネット部材28が緩んで載っているマット
レス3上に寝せることとする。なお、枕は、ネット部材
28の上方で被介護者の頭の下に入れれば良いし、毛布
や掛布団等もネット部材28上の被介護者の上から被覆
すれば良いことは、言うまでもない。
【0059】ところで、ネット部材28上に載って横た
わったまま被介護者を移動させる場合、高テンションの
ネット部材28に載って被介護者は浮いた状態にある訳
であるが、後述するようにその状態は確実に保持され安
全性は極めて高い。即ち、ネット部材28の移動方向前
後端は、シャフト部材26、27で支持され、シャフト
部材26、27の各両端は、スクリュー部材19、20
及びこれらに螺合したナット部材24a、24b、25
a、25bを介してシャフト支持用台車10に支持され
ているので、電動モータ21の停止中、特にブレーキを
かけておかなくても、ネット部材28は、その高テンシ
ョン状態が確実に保持されることになり、載っている被
介護者に危険を生じるようなことはない。特に、ナット
部材24a、24b及びナット部25a、25bが、ス
クリュー部材19、20に螺合状態であるため、これが
外力によって容易に動くことがないので安全である。
【0060】次に、被介護者を入浴させる場合について
説明する。被介護者を入浴させる場合には、まず介護者
が、寝ている被介護者の上の毛布や掛布団及び枕等を取
り除き、マットレス3上で衣類を脱がせ、その後、前記
対応する制御スイッチを操作して、電動モータ21を、
前記の場合と逆方向に、即ち、スクリュー部材19、2
0に螺合しているナット部材24a、24bとナット部
25a、25bとをその間隔が拡大する方向に動かし、
ネット部材28のテンションを高める方向に回転駆動さ
せる。こうしてネット部材28を上昇させ、これをほぼ
水平状態としたところで、前記制御スイッチをオフと
し、前記電動モータ21の動作を停止させる。電動モー
タ21には、ブレーキを採用してこのような場合に掛け
ておくのが良いが、前述のように、なくてもナット部材
24a、24b及びナット部25a、25bが、ネット
部材28に係る負荷によって動くことは、殆どあり得な
いので、安全である。
【0061】次に、シャフト支持用台車10を、介護者
が手動により、図1中で見ると上方に、図3中で見ると
右方向に引き出し、ベッド側方上部にネット部材28を
移動させる。このシャフト支持用台車10のこの方向へ
の引き出しは、介護者がシャフト支持用台車10自体、
または、シャフト支持用台車10の脚部29、30部分
を手で持って引っ張ることにより行う。
【0062】この場合、シャフト支持用台車10は、そ
の脚部29、30の下端にキャスター29a、30aが
取り付けられており、また、前述のように、シャフト支
持用台車10が、内レール5a、5bにその長さ方向に
沿って車輪13a、14a、13b、14bを介して移
動可能に収納され、更に、内レール5a、5bが、外レ
ール4a、4bにその長さ方向に沿って車輪8a、9
a、8b、9bを介して移動可能に収納されているた
め、図4に示すように、外レール4a、4b、内レール
5a、5b及びシャフト支持用台車10が重なり合った
状態にあるシャフト支持用台車10を、図4中右方向に
引き出すと、図5に示すように、シャフト支持用台車1
0が内レール5a、5bに対して容易に移動するととも
に、内レール5a、5bが外レール4a、4bに対し
て、たいした労力を要することなく、容易に移動する。
【0063】そして、シャフト支持用台車10を引き出
すと、これに配設されているネット部材28が、その引
き出しとともにマットレス3上方からベッド枠体2の側
方上に移動することとなる。また、シャフト支持用台車
10は、その引き出した側の先端部が脚部29により支
えられ、ベッド枠体2側が、内レール5a、5bを介し
てベッド枠体2に固設された外レール4a、4bにより
支持されているため、シャフト支持用台車10は、床面
と水平に移動し、ネット部材28上に横たわっている被
介護者を安定して、かつ、安全に側方上に移動させるこ
とができる。この場合、シャフト支持用台車10の位置
を固定するストッパー機構を介護用ベッド1の適当な位
置、例えば、キャスター29a、30a部分に設ける
と、シャフト支持用台車10を適切な位置で固定するこ
とができる。
【0064】その後、引き出された介護用ベッド1のシ
ャフト支持用台車10の下方に浴槽40を移動させて配
置し、その浴槽40中にホース等により適当な給湯設備
から適当な温度の湯を供給する。
【0065】更にその後、前記対応する制御スイッチを
操作して、電動モータ21を所定方向に回転動作させ
て、スクリュー部材19、20を所定方向に回転させ、
スクリュー部材19、20に螺合されているナット部材
24a、24bとナット部25a、25b間の間隔を縮
小させて、ネット部材28のテンションを低下させるこ
とにより、これを垂下させる。この場合、ネット部材2
8が浴槽40中に垂下して、浴槽40の下面に接触する
程度までテンションを低下させる。こうすると、浴槽4
0内の湯は、ネット部材28を通過して相対的にネット
部材28上に上昇し、被介護者が、ネット部材28上に
載ったまま入浴することができる。
【0066】以上のように、特に、被介護者が、浴槽4
0に移動するのにリフト等に載り換える必要もないの
で、被介護者も安全であり、載り換え又は移動の際の恐
怖感も生じず、介護者の労力も軽減される。そして、浴
槽40内でゆっくりと湯につかり、身体を洗浄した後
は、前記対応する制御スイッチを操作して、電動モータ
21を逆方向に回転駆動させ、スクリュー部材19、2
0に螺合したナット部材24a、24bとナット部25
a、25bをその間隔が拡大する方向に移動させ、ネッ
ト部材28の取り付けられているシャフト部材26、2
7の間隔を拡大させて、ネット部材28を浴槽40上に
上昇させる。
【0067】その後、上がり湯としてシャワーを被介護
者に掛けて、身体の洗浄を行ない、身体の拭き取り等が
完了した後、浴槽40を引き出し、これが邪魔にならな
い位置にまで移動させ、この後、シャフト支持用台車1
0を手動で押して、ベッド枠体2上に移動させる。
【0068】身体の拭き取りや乾燥等を行い、ネット部
材28をマットレス3上に移動させた後、前記対応する
制御スイッチを操作して電動モータ21を回転駆動し
て、スクリュー部材19、20を回転駆動させ、こうし
てシャフト部材26、27の間隔を狭め、その間のネッ
ト部材28のテンションを低下させ、該ネット部材28
をマットレス3上に垂下させる。こうして被介護者を、
最初のマットレス3上に横たわった状態とし、対応する
制御スイッチをオフとする。次いで、枕を被介護者の頭
の下に入れ、毛布や掛布団等を被介護者に掛ければ就寝
状態となる。
【0069】なお、介護用ベッド1のマットレス3は、
交換可能であるが、このような作業は、被介護者が他所
に移動している際に行なうのが適当である。即ち、被介
護者を入浴させる際等にマットレス3の交換を行うだけ
でなく、マットレス3の交換やマットレスカバー等の交
換を行う際に、ネット部材28上の被介護者を、シャフ
ト支持用台車10をマットレス3上から横方向に移動さ
せて行うこともできる。
【0070】ところで、浴槽40中の湯は、入浴後、浴
槽40の底部に設けられた排水口からホース等を通じて
排水する。
【0071】なお、以上の実施例に於いては、シャフト
支持用台車10上に配設されるスクリュー部材19、2
0は、その中央部を境に右ネジ部19R、20Rと左ネ
ジ部19L、20Lとが形成されているものを採用した
が、これに限るものではなく、右ネジまたは左ネジだけ
が形成されているものを採用することもできる。この場
合は、両側のスクリュー部材に各々一個のナット部材を
螺合し、それらのナット部材に両端を固設したシャフト
部材をスクリュー部材に直交方向を向けて配設する。更
に、このシャフト部材に平行な固定シャフト部材をシャ
フト支持用台車10上に固設する。そして、シャフト部
材と固定シャフト部材間にネット部材を配設する構成と
する。したがって、この場合は、スクリュー部材を回転
動作させることでナット部材を動かして、これによって
シャフト部材を動かし、該シャフト部材と固定シャフト
部材との間隔を拡縮して、ネット部材を昇降させること
ができる訳である。
【0072】
【発明の効果】本発明の一の介護用ベッドによれば、一
対のシャフト部材間に張り渡されたネット部材上に被介
護者が横たわり、この一対のシャフト部材は、その両端
部がその途中の一点を境に右ねじ部と左ねじ部とが形成
された一対のスクリュー部材の右ねじ部と左ねじ部とに
それぞれ螺合したナット部材に固定されており、該一対
のスクリュー部材は、シャフト支持用台車に於けるベッ
ドの長手方向両端部に、それぞれベッドの幅方向に沿っ
て延在して回転可能に設けられ、回転駆動手段により、
同期して正転及び逆転駆動されるようになっている。
【0073】したがって、ネット部材に横たわっている
被介護者を、回転駆動手段と、これによって回転駆動さ
れる一対のスクリュー部材と、各スクリュー部材の右ね
じ部と左ねじ部とに各々螺合したナット部と、一対のス
クリュー部材の右ねじ部に螺合したナット部材相互間と
左ねじ部に螺合したナット部材相互間に各々配設した一
対のシャフト部材と、これらのシャフト部材間に配した
ネット部材と、により、垂直方向に、安全かつ容易に、
移動させることができる。
【0074】また、前記シャフト支持用台車は、レール
部材、即ち、具体的には、一対の第2レール部材にその
長さ方向に沿って往復移動可能に支持され、更に一対の
第2レール部材は、一対の第1レール部材にそれぞれそ
の長さ方向に沿って往復移動可能に支持されている。そ
れらの各一対の第1及び第2レール部材からなるレール
部材は、ベッドの長手方向両端部に、ベッドの幅方向に
延在して配設されているものである。
【0075】したがって、ネット部材上に横たわった被
介護者を、シャフト支持用台車と、一対の第1レール部
材と、一対の第2レール部材と、該第2レール部材とと
もに前記シャフト支持用台車をベッドの設置される床と
ほぼ平行に支持する支持部材と、により床と水平状態
で、労力を削減しつつ、安全かつ容易にベッドの横方向
に移動することができる。したがって、入浴の必要な場
合にのみ、ネット部材を支持したシャフト支持用台車を
引き出して、その下部に浴槽を押し込み、その後ネット
部材を緩めて垂下させ、その上に乗っている被介護者が
入浴できるようにし、通常は、シャフト支持用台車をベ
ッド中に押し込んでおくようにしたものであるので、予
めベッドの側部に浴槽等を配備しておき、入浴の際等、
その浴槽とベッドとの間を移動するようにしたものと比
べて遥かにベッドを小さく構成できるものである。した
がって比較的狭い部屋にも配することが可能となったも
のである。
【0076】本発明の二の介護用ベッドによれば、シャ
フト部材と固定シャフト部材間に張り渡されたネット部
材上に被介護者が横たわり、シャフト部材は、その両端
部がスクリュー部材に螺合したナット部材に固定され、
固定シャフト部材は、シャフト部材と平行に、シャフト
支持用台車に固定されている。スクリュー部材は、シャ
フト支持用台車上に於けるベッドの長手方向両端部に、
それぞれベッドの幅方向に沿って延在して回転可能に設
けられ、回転駆動手段により、同期して正転及び逆転駆
動されるようになっている。
【0077】したがって、ネット部材上に横たわった被
介護者を、回転駆動手段と、これによって回転駆動され
る一対のスクリュー部材と、各スクリュー部材に螺合し
た一対のナット部と、一対のナット部材間に配設した一
対のシャフト部材と、このシャフト部材と平行に配設し
た固定シャフト部材と、シャフト部材と固定シャフト部
材との間に配したネット部材と、とにより、垂直方向
に、安全かつ容易に移動させることができる。
【0078】また、ネット部材上に横たわった被介護者
を、本発明の一と同様に、ベッドの設置される床と水平
状態で、労力を削減しつつ、安全、かつ、容易にベッド
の横方向に移動することができる。したがって前記本発
明の一の介護用ベッドと同様に、必要な場合にのみ、シ
ャフト支持用台車を引き出すようにしたものであるか
ら、ベッドの全体の構成が小型にできて、小さな部屋に
も配置し易くなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の介護用ベッドに於いて、外レール、
内レール及びシャフト支持用台車のコ字形及び逆コ字形
の部分の上部横板以上の部分を除いた状態の一部切欠概
略平面説明図。
【図2】一実施例の介護用ベッドの概略側面説明図。
【図3】一実施例の介護用ベッドのシャフト支持用台車
部を引き出した状態の概略側面説明図。
【図4】一実施例の介護用ベッドのシャフト支持用台車
を内レールに、内レールを外レールに、それぞれ収納し
た状態の作用説明図。
【図5】一実施例の介護用ベッドのシャフト支持用台車
を引き出した状態の作用説明図。
【符号の説明】
1 介護用ベッド 2 ベッド枠体 3 マットレス 4a、4b 外レール 5a、5b 内レール 6a、6b、7a、7b シャフト 8a、8b、9a、9b、13a、13b 車輪 14a、14b、22a、22b 車輪 10 シャフト支持用台車 11a、11b、12a、12b シャフト 15a、15b、16a、16b ブラケット 17、18 シャフト 19、20 スクリュー部材 19R、20R 右ねじ部 19L、20L 左ねじ部 21 電動モータ 23 チェーン 24a、24b、25a、25b ナット部材 26、27 シャフト部材 28 ネット部材 29、30 脚部 29a、30a キャスター 40 浴槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも被介護者の横たわるマットレ
    スが載置されるベッドと、 前記ベッドの長手方向両端部に、前記ベッドの幅方向に
    延在して配設された一対のレール部材と、 前記一対のレール部材に前記ベッドの幅方向に往復移動
    可能に支持され、少なくとも前記ベッドのマットレス部
    分の上方対応部位に中空部の形成されたシャフト支持用
    台車と、 前記シャフト支持用台車の前記往復移動方向の一方側端
    部に取り付けられ、前記ベッドの設置される床上を移動
    しつつ、前記レール部材とともに前記シャフト支持用台
    車を前記床とほぼ平行に支持する支持部材と、 前記シャフト支持用台車の前記ベッドの長手方向両端部
    対応部位に、それぞれ前記ベッドの幅方向に延在して回
    転可能に設けられ、その途中の一点を境に右ねじ部と左
    ねじ部とが形成された一対のスクリュー部材と、 前記両スクリュー部材を同期して正転及び逆転駆動する
    回転駆動手段と、 前記両スクリュー部材の右ねじ部と左ねじ部とにそれぞ
    れ螺合したナット部材と、 前記両スクリュー部材の右ねじ部に螺合したナット部材
    間及び左ねじ部に螺合したナット部材間に、それぞれそ
    の両端部が固設された一対のシャフト部材と、 前記一対のシャフト部材間に張り渡されたネット部材
    と、 を備えた介護用ベッド。
  2. 【請求項2】 前記一対のレール部材を、 前記ベッドの長手方向両端部に、前記ベッドの幅方向に
    延在して配設された一対の第1レール部材と、前記一対
    の第1レール部材にそれぞれ前記ベッドの幅方向に往復
    移動可能に支持された一対の第2レール部材とで構成
    し、 前記シャフト支持用台車を、前記一対の第2レール部材
    に、前記ベッドの幅方向に往復移動可能に支持させた請
    求項1の介護用ベッド。
  3. 【請求項3】 少なくとも被介護者の横たわるマットレ
    スが載置されるベッドと、 前記ベッドの長手方向両端部に、前記ベッドの幅方向に
    延在して配設された一対のレール部材と、 前記一対のレール部材に前記ベッドの幅方向に往復移動
    可能に支持され、少なくとも前記ベッドのマットレス部
    分上部に中空部の形成されたシャフト支持用台車と、 前記シャフト支持用台車の前記移動方向の一方側端部に
    取り付けられ、前記ベッドの設置される床上を移動しつ
    つ、前記レール部材とともに前記シャフト支持用台車を
    前記床とほぼ平行に支持する支持部材と、 前記シャフト支持用台車の前記ベッドの長手方向両端部
    対応部位に、それぞれ前記ベッドの幅方向に延在して回
    転可能に設けられた一対のスクリュー部材と、 前記両スクリュー部材を同期して正転及び逆転駆動する
    回転駆動手段と、 前記両スクリュー部材に、それぞれ螺合した一対のナッ
    ト部材と、 前記両スクリュー部材に螺合されたナット部材間に、そ
    の両端部が固設されたシャフト部材と、 前記シャフト支持用台車の前記往復移動方向であって前
    記シャフト部材と反対方向端部に、前記往復移動方向と
    直行する向きに延在して設けられた固定シャフト部材
    と、 前記シャフト部材と固定シャフト部材との間に張り渡さ
    れたネット部材と、 を備えた介護用ベッド。
  4. 【請求項4】 前記一対のレール部材を、 前記ベッドの長手方向両端部に、前記ベッドの幅方向に
    延在して配設された一対の第1レール部材と、前記一対
    の第1レール部材にそれぞれ前記ベッドの幅方向に往復
    移動可能に支持された一対の第2レール部材とで構成
    し、 前記シャフト支持用台車を、前記一対の第2レール部材
    に、前記ベッドの幅方向に往復移動可能に支持させた請
    求項3の介護用ベッド。
  5. 【請求項5】 前記介護用ベッドに、 前記シャフト支持用台車を、少なくとも、前記往復移動
    方向に移動させる往復移動用駆動手段を、更に、備えた
    請求項1又は3の介護用ベッド。
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