JPH0856593A - 安定な強化精米及び強化精麦の製造方法 - Google Patents

安定な強化精米及び強化精麦の製造方法

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JPH0856593A
JPH0856593A JP6202022A JP20202294A JPH0856593A JP H0856593 A JPH0856593 A JP H0856593A JP 6202022 A JP6202022 A JP 6202022A JP 20202294 A JP20202294 A JP 20202294A JP H0856593 A JPH0856593 A JP H0856593A
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Japan
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rice
barley
enriched
fortified
ethanol
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JP6202022A
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Motoji Hashiba
基二 橋場
Kunihito Narita
国士 成田
Jiro Shimura
二郎 志村
Masumi Koishi
真純 小石
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Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
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Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 非毒性且つ実質的に無臭で、エタノ−ルに可
溶性のワックス類,油脂類,脂肪酸類,天然樹脂,蛋白
質及び脂質誘導体から選ばれる疎水性物質の二種以上を
エタノ−ルに溶解し、そのエタノ−ル溶液を、栄養素を
付着させた精米又は精麦の表面にスプレ−コ−ティング
して、該強化精米又は精麦表面に前記組合せ疎水性物質
の緻密な被覆層を形成させる安定な強化精米又は強化精
麦の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、従来知られた強化米
等に比べて水洗いの際の強化栄養素の流出ロスが極めて
少なく、安定な強化米等が容易に且つ効率良く提供さ
れ、これを混和して炊いたごはんの風味も実質的に低下
しないので、米等を主食とする人々には極めて有用であ
り、その産業上の利用価値は絶大である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強化精米又は強化精麦
の製造方法に関し、特に、水による通常の米研ぎ(水洗
い)において、精米や精麦表面に付着させた栄養素の流
出を可及的に抑制し得る安定な強化精米又は強化精麦の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米麦を主食とする日本国の食生活におい
て、近年、主食として専ら精米及び精麦(以下、単に精
米等と略記する。)が食され、また、インスタント加工
食品が広く利用されるようになった。その結果、栄養の
バランスが偏り、人の健康に与える影響が社会的問題と
なってきた。このような栄養のアンバランスを補う方法
として、特に、精米等の表面にビタミンB1 及びその他
の不足しがちな水溶性ビタミンや脂溶性の各種ビタミン
類その他の栄養素を添加補強した強化精米等が市販さ
れ、広く食用されるようになった。
【0003】そのような強化は、例えば、水に溶けない
脂溶性栄養素はこれを乳化し、水溶性のビタミンやカル
シウム,鉄などのミネラル栄養素は、強化したいそれぞ
れの適量をプレミックスして水溶液として、あるいは上
記乳化液中に加えて、それらの栄養素を、例えば、流動
造粒機,遠心式流動コ−ティング造粒機等を利用して精
米等の表面にコ−ティングし、乾燥して提供されてい
る。しかし、このようにして付着強化された栄養素は、
米等を炊く前の水洗いにおいて、かなりの量が流れ出し
ロスとなる不利が避けられなかった。これを防止するた
めには、水洗いで容易に付着栄養素が水層相に移行しな
いように固定することが望ましいが、そのような手段は
実際問題として操作が厄介であり、実用的に有効な固定
方法まだ見出されていない。また、ツエインや天然樹脂
セラックを適用する方法では、大がかりな製造設備が必
要となるため、これまで工業的に採用されていないのが
実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな実情に鑑み、特に、食品適合性のある疎水性コ−テ
ィング材料に着目し、操作性に優れ工業的に有利に実施
し得るコ−ティング手段について多くの試作実験研究を
重ねた結果、エタノ−ルに溶解する特定の疎水性物質群
の組合せ被覆膜が上記不都合を効果的に克服し、実用的
に極めて望ましいことを知った。すなわち、本発明の技
術的課題は、被覆操作が容易で工業的に有利に各種栄養
素を含有する強化精米等を製造する実用的方法を提供す
ることにある。また、他の課題は、洗米等における流出
損失の極めて少ない望ましい強化精米又は強化精麦を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、非毒性且つ実
質的に無臭で、エタノ−ルに可溶性のワックス類,油脂
類,脂肪酸類,天然樹脂,蛋白質及び脂質誘導体から選
ばれる疎水性物質の二種以上をエタノ−ルに溶解し、そ
のエタノ−ル溶液を、栄養素を付着させた精米又は精麦
の表面にスプレ−コ−ティングして、該強化精米又は精
麦表面に前記組合せ疎水性物質の緻密な被覆層を形成さ
せることを特徴とする安定な強化精米又は強化精麦の製
造方法を要旨とするものである。
【0006】本発明の方法に使用される強化米等を被覆
するための疎水性物質は、毒性を持たず且つ食欲を害す
るような臭いを持たない水不溶性物質であって、精米等
の表面に良好な付着性と成膜性を有する物質で形成させ
ることが重要である。また、その疎水性物質は、コ−テ
ィング適用手段に関連してエタノ−ルに溶解することも
重要である。そのような疎水性物質としては、ワックス
類,油脂類,脂肪酸類,天然樹脂,蛋白質及び脂質誘導
体が包含される。本発明においては、それらの疎水性物
質の二種以上を組合せて用いることが重要であり、特
に、蛋白質及び/又は天然樹脂とワックス類,油脂類,
脂肪酸類及び脂質誘導体グリセリン脂肪酸エステルとか
ら選択される少なくとも一種との組合せが好ましい。そ
の混用割合は、通常、前者の 100重量部に対し、後者が
30〜60重量部の範囲割合程度である。
【0007】本発明の方法に好適に用いられる上記各疎
水性物質群のそれぞれの具体的物質としては、例えば、
カルナバロウ,米ぬかロウ等のワックス類;綿実油,菜
種油,米油等の硬化油脂類;ラウリン酸,パルミチン
酸,ステアリン酸等の高級脂肪酸類;ダンマル,セラッ
ク等の天然樹脂類;とうもろこしツエイン,小麦グルテ
ン,大麦ホルデン等の蛋白質類;及びグリセロ燐脂質,
スフィンゴ燐脂質,グリセロホスホノリピド等の脂質誘
導体類が挙げられる。
【0008】本発明方法において精米等の被覆に用いら
れる疎水性組成物の量は、該精米等の重量に基づいて、
通常、1〜5重量%の範囲量である。1重量%未満で
は、水洗いにおける強化栄養素の流出ロスが大きく、精
米等の強化の目的が阻害され被覆効果が不充分となるの
で好ましくない。また、5重量%を超えると充分な栄養
素の保護,固定効果は得られるが、精米等の固有の味や
香りが損なわれるばかりでなく、コスト高となるので工
業的に採用できない。このように被覆層を形成させる疎
水性組成物の適用量は多過ぎても少な過ぎても不都合で
あり、実用的でない。好ましい使用量は2〜4重量%の
範囲量である。
【0009】このような本発明の方法が適用される強化
精米等は、本来、米,麦が有する栄養素が取り除かれた
ための不足栄養素を補うものであって、そのような強化
栄養素としては、各種のビタミン類、例えば、ビタミン
1 ,ビタミンB2 ,ビタミンB6 ,ビタミンC,ニコ
チン酸やパントテン酸などの水溶性ビタミン類;ビタミ
ンA,プロビタミンA(カロチン抽出物,カロチン色素
等を含む),ビタミンD,ビタミンE等の脂溶性ビタミ
ン類;やリジン,スレオニン,トリプトファンなどの必
須アミノ酸類、カルシウムや鉄などの各種水溶性ミネラ
ル類及びそのほか、例えば、α−リノレン酸,EPA,
DHA,月見草油やオクタコサノ−ルや天然物から抽出
したカゼイン,ホスホペプチッド,オリゴ糖等の人の健
康に寄与する物質類、その他食品添加物として認可され
ている有用物質が包含される。
【0010】このような強化精米等に付着させる栄養素
は、所望の強化に応じて、適宜、栄養素の種類及びそれ
ぞれの添加量が選択的に付着強化されるが、例えば、ビ
タミンB1 は、精米 100g当たり 100〜150 mgを含むよ
うに定めた厚生省の特殊栄養食品の基準量を参考にする
ことができる。また、国民栄養調査の結果の資料を参考
にすることもできる。あるいは精米等を元の栄養価レベ
ルに一致するように高めてもよい。
【0011】それら栄養素を付着させる手段は、従来知
られたどのような方法でもよいが、前述のように、水溶
性のものは水溶液として、また水不溶性のビタミン類、
例えば、ビタミンA,ビタミンDやビタミンE等の栄養
素類は水中に乳化して適用される。その乳化液には、更
に必要に応じてカルシウムや鉄などのミネラルを適度に
プレミックスした乳化液や水溶性の栄養素類をその乳化
液中に加えることができる。これらの栄養素液は、精米
等と混和してその表面に接触させ、乾燥付着される。ま
た栄養素の付着においては、通常、コ−ンスタ−チが用
いられるが、例えば、ロ−カストビ−ンガム,グア−ガ
ムやアラビアガム等の天然糊料を用いると付着性を高め
ることができる。
【0012】それら栄養素の精米等表面への付着法とし
ては、流動造粒機を用いて噴霧乾燥によりコ−ティング
する方法が有利に採用される。油性栄養素の乳化には、
食品用あるいは医薬用界面活性剤として認められ、且つ
食欲を減退させない香りのもの、例えば、グリセリン脂
肪酸エステル,庶糖脂肪酸エステルのような非イオン系
界面活性剤を用いて有利に行なうことができる。また、
米粒等の表面への付着を良くするために栄養素の液にゼ
ラチン,アラビアガム,アルファ−スタ−チ,キサンタ
ンガム類等を加えることができる。
【0013】このように所望の栄養素を付着させた強化
精米等は、次いで、前記の疎水性組成物のエタノ−ル水
溶液でスプレ−コ−ティングされ乾燥されて、付着栄養
素の上側に均一な保護被覆層が形成される。この被覆層
は、強化米等の栄養素を外気から実質的に遮断して栄養
価の経時的低下を抑制し、長期にわたって安定に保護す
ると共に、米等の水洗いの際の栄養素の流出を極めて効
果的に防止するので、強化米等の機能ないし目的が高度
に達成される。
【0014】上記疎水性組成物のスプレ−コ−ティング
に用いられる疎水性物質のエタノ−ル溶液濃度は、スプ
レ−コ−ティングに好適な溶液粘度であれば良く、通
常、例えば、5〜30重量%程度の範囲内が実用的に採用
される。この範囲は、用いられる疎水性物質の種類によ
り適宜選択されるが、スプレ−操作に好適な粘度、例え
ば、5〜300 cpsの範囲に調整される。そのスプレ−
被覆操作は、好ましくは、例えば、流動造粒機を利用
し、その中に強化精米等を流動保持させながら疎水性組
成物エタノ−ル溶液をスプレ−コ−ティングすることが
良く、かかる簡単な被覆操作により、強化精米等の表面
に緻密な被覆層が形成される。
【0015】上記コ−ティング操作においては、流動造
粒乾燥機内に所定量の強化精米等を入れ、これに常温な
いし80℃の空気を下側から送り込んで精米等を流動さ
せ、これに疎水性組成物のエタノ−ル溶液を噴霧して強
化精米等の表面に付着させると同時に脱エタノ−ルを行
なわせて、所定量のエタノ−ル溶液を付着乾燥させるこ
とにより、疎水性組成物の所望量をコ−ティングさせる
ことができる。通常、エタノ−ル溶液のスプレ−添加が
終了した後も、エタノ−ルを完全に除去するために、し
ばらく空気流動が行なわれる。
【0016】
【作用】本発明の方法により、強化された精米等の表面
に、外気を完全に遮断し得る緻密な薄膜が容易に形成さ
れ、強化栄養素の栄養価の経時的低下が大幅に抑制され
ると共に、水洗いにおいても強化精米等の栄養素が実質
的に流出しないので、本発明の方法は、実用的に高い作
用効果を有する。
【0017】
【実施例】次に、本発明の方法を具体例により、更に詳
細に説明する。 実験例 1 精麦粒 2.0kgに対し、ビタミンB1 チアミンナフタリ
ン1,5-ジスルホン酸塩(N・D・S)0.2g,カゼインホ
スホペプチッド(CCP)30g,ビタミンB20.1 g,
β−カロチン1%乳剤0.01g,ビタミンE10%乳剤6
g,ニコチン酸アミド 1.5g,パントテン酸カルシウム
0.6g,乳酸カルシウム 100gを、でん粉2gを含む水
に加温溶解させた水溶液 500gを、流動造粒乾燥機中に
流動させている精麦粒 2.0kgにスプレ−コ−ティング
して約70℃の熱風で乾燥し、8メッシュのふるいで微細
部分をふるい分けて水分約9%の乾燥麦を得た。
【0018】次に、コ−ティング用疎水性物質として、
ツエイン40g,酢酸モノグリセライド10g及びエタノ−
ル可溶性のCTワックス抽出物10gをエタノ−ル 200g
に溶解してスプレ−用溶液を調製した。他方、上記乾燥
麦を流動造粒乾燥機中で流動させながら、上記スプレ−
用溶液を約20分かけて均一にスプレ−コ−ティングし
た。その間、約70℃の熱風を連続的に流した。このよう
にして8種類の栄養素を含んだ強化麦2.1kgを得た。精
白米 100重量部に上記で得られた強化麦5重量部を混合
し、通常程度の洗米をしたときの各栄養素の損失を測定
したところ、いずれも10%以下であった。
【0019】実施例 2 精米粒 2.0kgに対し、ビタミンB1 塩酸塩 0.2g,カ
ゼインホスホペプチド(CCP)30g,ビタミンB20.1
g,クロロフィル1%乳剤0.01g,ビタミンE10%乳剤
6g,乳酸カルシウム 150g及びコ−ンスタ−チ2gを
含む水に加温溶解させた水溶液 500gを、流動造粒乾燥
機で流動させている精白米粒 2.0kgにスプレ−コ−テ
ィングして、約70℃の熱風で30分間乾燥した。得られた
乾燥米をふるいにかけて結着米及び砕米を除去して、水
分約10%の乾燥米約 1.9kgを得た。この乾燥米約 1.9
kgを流動造粒乾燥機中で流動させながら、ツエイン40
g,酢酸モノグリセライド10g及びエタノ−ル可溶性の
CTワックス抽出物10gをエタノ−ル 200gに溶解した
溶液をスプレ−コ−ティングして強化米を製造した。精
白米 100重量部に上記で得られた強化米5重量部を混合
し、通常程度の洗米をしたときの栄養素の損失は、約15
%であった。
【0020】実施例 3〜8,比較例1〜4 ビタミンB1 N・D・S 0.2g,CCP30g,ビタミン
20.1g,β−カロチン1%乳剤0.01g,ビタミンE10
%乳剤6g,乳酸カルシウム 100g及びコ−ンスタ−チ
2gを含む水に加温溶解させた水溶液 500gを、流動造
粒乾燥機中に流動させている精麦粒2kgに約70℃の熱
風を連続的に通しながらスプレ−コ−ティングし乾燥さ
せた。これを8メッシュのふるいで微細部分をふるい分
け、5種類の栄養素を付着した水分約10%の乾燥麦1.92
kgを得た。
【0021】このようにして調製した乾燥麦1kgに、
疎水性物質組成物のエタノ−ル溶液を調製し、これをそ
れぞれ実施例1と同様にスプレ−コ−ティングして、疎
水性物質組成物被膜強化精麦を製造した。種々の疎水性
物質組成物のエタノ−ル溶液でそれぞれの強化精麦を製
造し、得られた強化麦を精白米100重量部に対し5重量
部の割合に混合して、一定条件で洗米したときの栄養
素、特にその内のビタミンB1(VB1),ビタミンE(V
E)及びカルシウム(Ca)の流失損失を測定した。各
例における疎水性物質の構成及び各強化麦の洗米損失結
果を表1に示す。なお、表中の各種疎水性物質の数値
は、栄養素付着精麦に対する重量%であって、参考のた
めに前記実施例1及び2についても表1中に併記した。
また、比較例1は、疎水性物質による被覆をしなかった
ものである。
【0022】
【表1】 疎 水 性 物 質 (重量%) 洗 米 損 失 率 (%) Ze シェラ GFE 木ろう CTW VB1 VE Ca 実施例1 2 0.5 0.5 〃 2 2 0.5 0.5 比較例1 0 0 0 0 0 94 85 96 〃 2 1 0.5 87 85 84 〃 3 1 0.5 0.5 70 71 74 〃 4 1.5 0.5 0.5 57 69 67 実施例3 2.0 0.5 0.5 20 23 16 〃 4 2.0 0.5 0.5 15 16 14 〃 5 1.0 1.0 0.5 0.5 18 20 15 〃 6 2.0 0.5 0.5 19 17 18 〃 7 3.0 0.5 0.5 3 7 6 〃 8 3.0 0.5 0.5 5 10 9 実施例 9〜14及び比較例5〜8 ビタミンB1 塩酸塩 0.2g,CCP30g,ビタミンB
20.1g,ビタミンE10%乳剤6g及び乳酸カルシウム 1
50gをコ−ンスタ−チ2gを含む水に加温溶解させた水
溶液 500gを、流動造粒乾燥機で流動させている精白米
粒 2.0kgにスプレ−コ−ティングし乾燥させた。得ら
れた乾燥米を8メッシュのふるいで付着粒や砕米を除去
して、水分約10%の乾燥精米約 2.0kgを得た。この乾
燥米約1kgを流動造粒乾燥機中で流動させながら、表
2に示す各種疎水性物質組成物のエタノ−ル溶液を実施
例2と全く同様にスプレ−コ−ティングして、それぞれ
の被覆強化米を製造した。この強化米5重量部を精白米
100重量部に混合し、一定条件で洗米し、栄養素、特に
その内のビタミンB1(VB1),ビタミンE(VE)及び
カルシウム(Ca)の流失損失を測定した。それらの結
果を表2に示す。
【0023】
【表2】 疎 水 性 物 質 (重量%) 洗 米 損 失 率 (%) Ze シェラ GFE 木ろう CTW VB1 VE Ca 比較例5 0 0 0 0 0 95 88 94 〃 6 1 0.5 0.5 75 85 86 〃 7 1 0.5 0.5 69 73 65 〃 8 1.5 0.5 0.5 55 58 60 実施例9 2.0 0.5 0.5 15 13 14 〃 10 2.0 0.5 0.5 14 15 17 〃 11 1.0 1.0 0.5 0.5 15 20 19 〃 12 2.0 0.5 0.5 18 21 20 〃 13 3.0 0.5 0.5 6 3 5 〃 14 3.0 0.5 0.5 7 5 6
【0024】両表から、本発明の方法においては、被覆
用疎水性物質組成物は、栄養素含有精米等に対して 2.5
重量%以下では密な連続被膜が形成されず、それ以上、
好ましくは3重量%以上で安定な強化精米、精麦が得ら
れる。好ましい疎水性物質組成物は、精米、精麦粒の重
量に基づいて、2〜3重量%のたん白質脂質誘導体及び
/又はシェラック疎水性物質と、1〜2重量%のグリセ
リン脂肪酸エステル,木ろう抽出物並びにCTワックス
より成る群から選択される物質とを含有して成る組成物
であって、各種栄養素の損失は極めて少ないことが理解
されよう。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来知られた強
化米や強化麦に比べて水洗いの際の強化栄養素の流出ロ
スが極めて少なく、安定な強化米等が容易に且つ効率良
く提供され、これを混和して炊いたごはんの風味も実質
的に低下しないので、米等を主食とする人々には極めて
有用であり、その産業上の利用価値は絶大である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非毒性且つ実質的に無臭で、エタノ−ル
    に可溶性のワックス類,油脂類,脂肪酸類,天然樹脂,
    蛋白質及び脂質誘導体から選ばれる疎水性物質の二種以
    上をエタノ−ルに溶解し、そのエタノ−ル溶液を、栄養
    素を付着させた精米又は精麦の表面にスプレ−コ−ティ
    ングして、該強化精米又は精麦表面に前記組合せ疎水性
    物質の緻密な被覆層を形成させることを特徴とする安定
    な強化精米又は強化精麦の製造方法。
  2. 【請求項2】 強化精米又は強化精麦の表面に形成され
    る前記疎水性組成物の被覆層が、強化精米又は強化精麦
    の1〜5重量%である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記二種以上の疎水性物質が、蛋白質及
    び/又は天然樹脂と、その 100重量部に対し、ワックス
    類,油脂類,脂肪酸類及び脂質誘導体グリセリン脂肪酸
    エステルより成る群から選択される物質を30〜60重量部
    との組合せ疎水性組成物である請求項1又は2に記載の
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100687292B1 (ko) * 2000-05-24 2007-02-27 가부시끼가이샤 사따께 알파화 정백맥 및 알파화 정백맥의 제조방법

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KR100687292B1 (ko) * 2000-05-24 2007-02-27 가부시끼가이샤 사따께 알파화 정백맥 및 알파화 정백맥의 제조방법

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