JPH0855993A - 薄膜トランジスタ - Google Patents
薄膜トランジスタInfo
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- JPH0855993A JPH0855993A JP21072494A JP21072494A JPH0855993A JP H0855993 A JPH0855993 A JP H0855993A JP 21072494 A JP21072494 A JP 21072494A JP 21072494 A JP21072494 A JP 21072494A JP H0855993 A JPH0855993 A JP H0855993A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 マスクのアライメント精度に依存することな
く、オン/オフ比を大きくすることができる薄膜トラン
ジスタを再現性良く得る。 【構成】 絶縁性基板1の絶縁膜2上に、ゲ−ト電極
3、該ゲ−ト電極3を被覆するゲ−ト絶縁膜4、シリコ
ン半導体層5、ソ−ス領域7及びドレイン領域8を順次
積層して構成される薄膜トランジスタにおいて、前記シ
リコン半導体層5は、ゲ−ト絶縁膜側の多結晶シリコン
層23と、ソ−ス領域及びドレイン領域側の非品質シリ
コン層24との積層構造から構成し、移動度の大きい多
結晶シリコン層23を確保しつつ、非晶質シリコン層2
4の膜厚によりオフセット長を調整する。
く、オン/オフ比を大きくすることができる薄膜トラン
ジスタを再現性良く得る。 【構成】 絶縁性基板1の絶縁膜2上に、ゲ−ト電極
3、該ゲ−ト電極3を被覆するゲ−ト絶縁膜4、シリコ
ン半導体層5、ソ−ス領域7及びドレイン領域8を順次
積層して構成される薄膜トランジスタにおいて、前記シ
リコン半導体層5は、ゲ−ト絶縁膜側の多結晶シリコン
層23と、ソ−ス領域及びドレイン領域側の非品質シリ
コン層24との積層構造から構成し、移動度の大きい多
結晶シリコン層23を確保しつつ、非晶質シリコン層2
4の膜厚によりオフセット長を調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリクス
型の液晶ディスプレイ、イメ−ジセンサ及び3次元集積
回路などに応用される薄膜トランジスタに関し、特に、
多結晶シリコンを半導体活性層として用いた薄膜トラン
ジスタにおいて、リーク電流を少なくするための構造に
関する。
型の液晶ディスプレイ、イメ−ジセンサ及び3次元集積
回路などに応用される薄膜トランジスタに関し、特に、
多結晶シリコンを半導体活性層として用いた薄膜トラン
ジスタにおいて、リーク電流を少なくするための構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型のディスプレ
イ、イメ−ジセンサ及び3次元集積回路等のスイッチン
グ素子には、ディスプレイ部やイメ−ジセンサ部と一体
的に大面積デバイスを作製可能とするため、多結晶シリ
コンを半導体活性層とした薄膜トランジスタ(Thin Fil
m Transistor、以下、TFT)が用いられている。多結
晶シリコンを半導体活性層として用いたTFTは、アモ
ルファスシリコンを用いたTFTに比較してリーク電流
が大きいことから、低リーク電流化を図るため種々の構
造が提案されている。
イ、イメ−ジセンサ及び3次元集積回路等のスイッチン
グ素子には、ディスプレイ部やイメ−ジセンサ部と一体
的に大面積デバイスを作製可能とするため、多結晶シリ
コンを半導体活性層とした薄膜トランジスタ(Thin Fil
m Transistor、以下、TFT)が用いられている。多結
晶シリコンを半導体活性層として用いたTFTは、アモ
ルファスシリコンを用いたTFTに比較してリーク電流
が大きいことから、低リーク電流化を図るため種々の構
造が提案されている。
【0003】低リーク電流化を図るTFTの一例とし
て、例えば図3に示すように、絶縁性基板31上に着膜
された絶縁膜32上に、多結晶シリコン薄膜からなる半
導体層33、酸化シリコンからなるゲ−ト絶縁膜34、
タンタル(Ta)等からなるゲ−ト電極35、酸化シリ
コンからなる層間絶縁膜36を順次積層して構成し、半
導体層33の内、高濃度の不純物が注入されたソ−ス領
域37及びドレイン領域38と、ゲ−ト電極35の真下
の不純物が注入されていないチャンネル領域39との間
に、不純物を含まないオフセット領域40を設けた構造
(オフセットTFT)が存在する。また、別の一例とし
て、上述したオフセットTFTのオフセット領域40に
不純物を低濃度に添加してLDD(Lightly Doped Drai
n)領域とした構造(LDD TFT)が存在する。
て、例えば図3に示すように、絶縁性基板31上に着膜
された絶縁膜32上に、多結晶シリコン薄膜からなる半
導体層33、酸化シリコンからなるゲ−ト絶縁膜34、
タンタル(Ta)等からなるゲ−ト電極35、酸化シリ
コンからなる層間絶縁膜36を順次積層して構成し、半
導体層33の内、高濃度の不純物が注入されたソ−ス領
域37及びドレイン領域38と、ゲ−ト電極35の真下
の不純物が注入されていないチャンネル領域39との間
に、不純物を含まないオフセット領域40を設けた構造
(オフセットTFT)が存在する。また、別の一例とし
て、上述したオフセットTFTのオフセット領域40に
不純物を低濃度に添加してLDD(Lightly Doped Drai
n)領域とした構造(LDD TFT)が存在する。
【0004】上記したTFTのオフセット領域及びLD
D領域の存在により、TFTがオフ状態のときに半導体
層33のドレイン端にかかる電界を緩和し、オフ電流を
低減することができる。この構造によると、オフセット
長(オフセット領域の長さt)が長いほどオフ電流をよ
り低減することができるが、逆に、オフセット長が長す
ぎると、TFTがオン状態のときのオン電流も減少する
結果となる。したがって、オフセット長を最適化するこ
とによりオン/オフ比の大きなTFTを得ることができ
る。よって、上記した構造のTFTにおいては、オフセ
ット長を制御性良く、且つ、再現性よく形成することが
重要である。
D領域の存在により、TFTがオフ状態のときに半導体
層33のドレイン端にかかる電界を緩和し、オフ電流を
低減することができる。この構造によると、オフセット
長(オフセット領域の長さt)が長いほどオフ電流をよ
り低減することができるが、逆に、オフセット長が長す
ぎると、TFTがオン状態のときのオン電流も減少する
結果となる。したがって、オフセット長を最適化するこ
とによりオン/オフ比の大きなTFTを得ることができ
る。よって、上記した構造のTFTにおいては、オフセ
ット長を制御性良く、且つ、再現性よく形成することが
重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなオフセットTFT又はLDD TFTによれば、
オフセット長の制御性は製造工程によるマスクのアライ
メント精度に依存する。すなわち、オフセット(LD
D)領域40のチャネル領域39側の端部は、ゲ−ト電
極35のパタ−ン形成のためのマスクにより決定され、
また、オフセット(LDD)領域40のソース(ドレイ
ン)領域側の端部は、ソ−ス領域37及びドレインス領
域38を形成するための高濃度イオン注入時のレジスト
マスクにより決定される。したがって、オフセット長
は、TFTの製造工程における2度のフォトリソグラフ
ィ−によって決定されるので、その制御性は各マスクの
アライメント精度に依存する。現在、マスクのアライメ
ント精度は約±0.5μmであり、このばらつきにより
オフセット長のばらつきも約±0.5μmとなり、オフ
セット長の均一化が難しく、再現性良くオン/オフ比の
大きなTFTを得ることが困難であるという問題点があ
った。
ようなオフセットTFT又はLDD TFTによれば、
オフセット長の制御性は製造工程によるマスクのアライ
メント精度に依存する。すなわち、オフセット(LD
D)領域40のチャネル領域39側の端部は、ゲ−ト電
極35のパタ−ン形成のためのマスクにより決定され、
また、オフセット(LDD)領域40のソース(ドレイ
ン)領域側の端部は、ソ−ス領域37及びドレインス領
域38を形成するための高濃度イオン注入時のレジスト
マスクにより決定される。したがって、オフセット長
は、TFTの製造工程における2度のフォトリソグラフ
ィ−によって決定されるので、その制御性は各マスクの
アライメント精度に依存する。現在、マスクのアライメ
ント精度は約±0.5μmであり、このばらつきにより
オフセット長のばらつきも約±0.5μmとなり、オフ
セット長の均一化が難しく、再現性良くオン/オフ比の
大きなTFTを得ることが困難であるという問題点があ
った。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、マスクのアライメント精度に依存することなく、オ
ン/オフ比を大きくすることができる薄膜トランジスタ
を再現性良く得ることができる構造を提供することを目
的とする。
で、マスクのアライメント精度に依存することなく、オ
ン/オフ比を大きくすることができる薄膜トランジスタ
を再現性良く得ることができる構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
消するため本発明は、絶縁性基板若しくは絶縁膜上に、
ゲ−ト電極、該ゲ−ト電極を被覆するゲ−ト絶縁膜、シ
リコン半導体層、ソ−ス領域及びドレイン領域を順次積
層して構成される薄膜トランジスタにおいて、前記シリ
コン半導体層は、ゲ−ト絶縁膜側の多結晶シリコン層
と、ソ−ス領域及びドレイン領域側の非品質シリコン層
との積層構造から成ることを特徴としている。
消するため本発明は、絶縁性基板若しくは絶縁膜上に、
ゲ−ト電極、該ゲ−ト電極を被覆するゲ−ト絶縁膜、シ
リコン半導体層、ソ−ス領域及びドレイン領域を順次積
層して構成される薄膜トランジスタにおいて、前記シリ
コン半導体層は、ゲ−ト絶縁膜側の多結晶シリコン層
と、ソ−ス領域及びドレイン領域側の非品質シリコン層
との積層構造から成ることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、ゲ−ト電極とソ−ス領域及び
ドレイン領域とは、チャンネル層であるシリコン半導体
層を介して互いに反対の位置に形成されていることか
ら、オフセット領域の該当する領域は、シリコン半導体
層の膜厚に相当するので、膜厚を制御することによりオ
フセット長を再現性良く形成することができる。
ドレイン領域とは、チャンネル層であるシリコン半導体
層を介して互いに反対の位置に形成されていることか
ら、オフセット領域の該当する領域は、シリコン半導体
層の膜厚に相当するので、膜厚を制御することによりオ
フセット長を再現性良く形成することができる。
【0009】また、前記シリコン半導体層は、ゲ−ト絶
縁膜側の多結晶シリコン層と、ソ−ス領域及びドレイン
領域側の非品質シリコン層との積層構造から構成されて
いるので、非晶質シリコン層の膜厚を制御することによ
り前記オフセット長を最適化することができる。すなわ
ち、多結晶シリコン層を得るために着膜される非晶質シ
リコン層の膜厚が200nm以上では、エキシマレ−ザ
を照射しても十分に再結晶化できず、形成された多結晶
シリコンの移動度は小さい。そのため、移動度の大きい
多結晶シリコンを得るために膜厚200nm以下である
ことが必要であるが、この膜厚によるオフセット長では
十分にオフ電流を低減することができない。
縁膜側の多結晶シリコン層と、ソ−ス領域及びドレイン
領域側の非品質シリコン層との積層構造から構成されて
いるので、非晶質シリコン層の膜厚を制御することによ
り前記オフセット長を最適化することができる。すなわ
ち、多結晶シリコン層を得るために着膜される非晶質シ
リコン層の膜厚が200nm以上では、エキシマレ−ザ
を照射しても十分に再結晶化できず、形成された多結晶
シリコンの移動度は小さい。そのため、移動度の大きい
多結晶シリコンを得るために膜厚200nm以下である
ことが必要であるが、この膜厚によるオフセット長では
十分にオフ電流を低減することができない。
【0010】本発明では、多結晶シリコン層上に更に非
晶質シリコン層を積層することにより、多結晶シリコン
層を得るための非晶質シリコン層の膜厚を200nm以
下とすることを可能とし、大粒径の多結晶シリコンを形
成して移動度の大きい多結晶シリコンを得るとともに、
多結晶シリコン層上に形成する非晶質シリコン層の膜厚
によりシリコン半導体層の膜厚であるオフセット長を最
適化する。
晶質シリコン層を積層することにより、多結晶シリコン
層を得るための非晶質シリコン層の膜厚を200nm以
下とすることを可能とし、大粒径の多結晶シリコンを形
成して移動度の大きい多結晶シリコンを得るとともに、
多結晶シリコン層上に形成する非晶質シリコン層の膜厚
によりシリコン半導体層の膜厚であるオフセット長を最
適化する。
【0011】
【実施例】本発明に係る薄膜トランジスタの一実施例に
ついて、図1を参照しながら説明する。絶縁性基板若1
上に絶縁膜2を着膜し、この絶縁膜2上にゲ−ト電極3
が形成されている。ゲ−ト電極3にはこれを被覆するゲ
−ト絶縁膜4が着膜され、更に、シリコン半導体層5が
着膜されている。シリコン半導体層5上のゲート電極3
に対応する位置には上部絶縁層6が形成され、上部絶縁
層6の端部をそれぞれ覆うように、ソ−ス領域7及びド
レイン領域8が形成されている。ソ−ス領域7及びドレ
イン領域8の上部は層間絶縁膜9に被覆され、ソ−ス領
域7及びドレイン領域8上の層間絶縁膜9にコンタクト
孔10,10を穿孔し、ソ−ス領域7又はドレイン領域
8に接続されるソ−ス電極11又はドレイン電極12を
形成している。
ついて、図1を参照しながら説明する。絶縁性基板若1
上に絶縁膜2を着膜し、この絶縁膜2上にゲ−ト電極3
が形成されている。ゲ−ト電極3にはこれを被覆するゲ
−ト絶縁膜4が着膜され、更に、シリコン半導体層5が
着膜されている。シリコン半導体層5上のゲート電極3
に対応する位置には上部絶縁層6が形成され、上部絶縁
層6の端部をそれぞれ覆うように、ソ−ス領域7及びド
レイン領域8が形成されている。ソ−ス領域7及びドレ
イン領域8の上部は層間絶縁膜9に被覆され、ソ−ス領
域7及びドレイン領域8上の層間絶縁膜9にコンタクト
孔10,10を穿孔し、ソ−ス領域7又はドレイン領域
8に接続されるソ−ス電極11又はドレイン電極12を
形成している。
【0012】本発明の特徴的な構成は、前記シリコン半
導体層5を、ゲ−ト絶縁膜4側に配置される多結晶シリ
コン層23と、ソ−ス領域7及びドレイン領域8側に配
置される非晶質シリコン層24との2層の積層構造とす
る構成である。したがって、ゲ−ト電極3とソ−ス領域
7及びドレイン領域8とは、チャンネル層であるシリコ
ン半導体層5を介して互いに反対の位置に形成されてい
ることから、オフセット領域の該当する領域は、シリコ
ン半導体層5の膜厚に相当することとなる。
導体層5を、ゲ−ト絶縁膜4側に配置される多結晶シリ
コン層23と、ソ−ス領域7及びドレイン領域8側に配
置される非晶質シリコン層24との2層の積層構造とす
る構成である。したがって、ゲ−ト電極3とソ−ス領域
7及びドレイン領域8とは、チャンネル層であるシリコ
ン半導体層5を介して互いに反対の位置に形成されてい
ることから、オフセット領域の該当する領域は、シリコ
ン半導体層5の膜厚に相当することとなる。
【0013】前記多結晶シリコン層23は、非晶質シリ
コン膜を堆積後、該非晶質シリコン膜にエキシマレ−ザ
を照射する方法により形成される。このような多結晶シ
リコンの製造方法によると、非晶質シリコン層の膜厚が
200nm以下では、他の製造方法と比較して大粒径の
多結晶シリコンが形成できるため移動度の大きい多結晶
シリコンを得ることができる。ところが、非晶質シリコ
ン層の膜厚が200nmを越えると、エキシマレ−ザを
照射しても十分に再結晶化できず、形成された多結晶シ
リコンの移動度は小さい。そのため、移動度の大きい多
結晶シリコンを得るために膜厚200nm以下であるこ
とが必要であるが、この膜厚(すなわちオフセット長)
では十分にオフ電流を低減するほどの長さではない。し
たがって、上記実施例では、非晶質シリコンを着膜して
エキシマレ−ザを照射して多結晶シリコン層を得た後、
更に非晶質シリコン層を積層し、この非晶質シリコン層
の膜厚を例えば50〜500nmで制御することにより
シリコン半導体層5全体の膜厚さに相当するオフセット
長を最適化する。
コン膜を堆積後、該非晶質シリコン膜にエキシマレ−ザ
を照射する方法により形成される。このような多結晶シ
リコンの製造方法によると、非晶質シリコン層の膜厚が
200nm以下では、他の製造方法と比較して大粒径の
多結晶シリコンが形成できるため移動度の大きい多結晶
シリコンを得ることができる。ところが、非晶質シリコ
ン層の膜厚が200nmを越えると、エキシマレ−ザを
照射しても十分に再結晶化できず、形成された多結晶シ
リコンの移動度は小さい。そのため、移動度の大きい多
結晶シリコンを得るために膜厚200nm以下であるこ
とが必要であるが、この膜厚(すなわちオフセット長)
では十分にオフ電流を低減するほどの長さではない。し
たがって、上記実施例では、非晶質シリコンを着膜して
エキシマレ−ザを照射して多結晶シリコン層を得た後、
更に非晶質シリコン層を積層し、この非晶質シリコン層
の膜厚を例えば50〜500nmで制御することにより
シリコン半導体層5全体の膜厚さに相当するオフセット
長を最適化する。
【0014】上記実施例の薄膜トランジスタによれば、
オフセット長をシリコン半導体層5の膜厚とすることか
ら、前記オフセット長をマスクのアライメント精度に依
存することなく再現性良く形成することができ、オン/
オフ比の大きな薄膜トランジスタを再現性良く得ること
ができる。
オフセット長をシリコン半導体層5の膜厚とすることか
ら、前記オフセット長をマスクのアライメント精度に依
存することなく再現性良く形成することができ、オン/
オフ比の大きな薄膜トランジスタを再現性良く得ること
ができる。
【0015】次に、上記薄膜トランジスタの製造方法に
ついて、図3(a)〜(d)の製造プロセスを参照しな
がら説明する。先ず、ガラスなどの絶縁基板1上にプラ
ズマCVD法などにより500nmの酸化シリコンから
なる絶縁膜2を形成する。次にスパッタ法により、下部
電極膜として金属膜を着膜しパターニングしてゲ−ト電
極3を形成する。下部電極膜としては、Cr,Ta,A
l等が用いられる。次に、ECR−CVD法あるいはプ
ラズマCVD法により酸化シリコンからなるゲ−ト絶縁
膜4を形成した後、シリコン半導体層5の一部(下層部
分)となる非晶質シリコンをLPCVD法あるいはプラ
ズマCVC法等により100nmの膜厚に形成して非晶
質シリコン膜20を形成する(図3(a))。なお、絶
縁膜2及びゲ−ト絶縁膜4は窒化シリコンを使用しても
よい。
ついて、図3(a)〜(d)の製造プロセスを参照しな
がら説明する。先ず、ガラスなどの絶縁基板1上にプラ
ズマCVD法などにより500nmの酸化シリコンから
なる絶縁膜2を形成する。次にスパッタ法により、下部
電極膜として金属膜を着膜しパターニングしてゲ−ト電
極3を形成する。下部電極膜としては、Cr,Ta,A
l等が用いられる。次に、ECR−CVD法あるいはプ
ラズマCVD法により酸化シリコンからなるゲ−ト絶縁
膜4を形成した後、シリコン半導体層5の一部(下層部
分)となる非晶質シリコンをLPCVD法あるいはプラ
ズマCVC法等により100nmの膜厚に形成して非晶
質シリコン膜20を形成する(図3(a))。なお、絶
縁膜2及びゲ−ト絶縁膜4は窒化シリコンを使用しても
よい。
【0016】次に、非晶質シリコン膜20にエキシマレ
ーザを照射して多結晶シリコン膜21とする(図3
(b))。本実施例においては、非晶質シリコン膜20
の膜厚を100nmとしたので、移動度の大きい多結晶
シリコン膜21を得ることができる。
ーザを照射して多結晶シリコン膜21とする(図3
(b))。本実施例においては、非晶質シリコン膜20
の膜厚を100nmとしたので、移動度の大きい多結晶
シリコン膜21を得ることができる。
【0017】続いて、多結晶シリコン膜21上に、ふた
たび非晶質シリコン膜22をLPCVD法あるいはプラ
ズマCVD法等により形成する(図3(c))。これ
は、多結晶シリコン膜21及び非晶質シリコン膜22か
ら成るシリコン半導体膜の膜厚、すなわち、上記構造の
TFTにおけるオフセット長を最適化するために行なう
ものである。具体的に説明すると、前記多結晶シリコン
膜21の膜厚を100nmとしたため、この膜厚(TF
Tでオフセット長)では十分にオフ電流を低減できる長
さではないため、多結晶シリコン膜21上に更に非晶質
シリコン膜22を積層し、非晶質シリコン膜22の膜厚
を調整することにより、オフセット長(シリコン半導体
膜の膜厚)を最適化するものである。本実施例では、非
結晶シリコン膜22の膜厚は100nmとした。
たび非晶質シリコン膜22をLPCVD法あるいはプラ
ズマCVD法等により形成する(図3(c))。これ
は、多結晶シリコン膜21及び非晶質シリコン膜22か
ら成るシリコン半導体膜の膜厚、すなわち、上記構造の
TFTにおけるオフセット長を最適化するために行なう
ものである。具体的に説明すると、前記多結晶シリコン
膜21の膜厚を100nmとしたため、この膜厚(TF
Tでオフセット長)では十分にオフ電流を低減できる長
さではないため、多結晶シリコン膜21上に更に非晶質
シリコン膜22を積層し、非晶質シリコン膜22の膜厚
を調整することにより、オフセット長(シリコン半導体
膜の膜厚)を最適化するものである。本実施例では、非
結晶シリコン膜22の膜厚は100nmとした。
【0018】次に、非晶質シリコン膜22上に酸化シリ
コン又は窒化シリコンをプラズマCVD法等により着膜
し、パターニングしてチャネル保護絶縁膜となる上部絶
縁層6を形成する。上部絶縁層6を構成する酸化シリコ
ン又は窒化シリコンの着膜は、非晶質シリコン膜22の
着膜に対して真空を破らずに連続して行なうのが、界面
を清浄に保つために望ましい。次に、ド−ピングされた
非晶質シリコン膜をプラズマCVD法などにより形成し
た後、前記多結晶シリコン膜21,非晶質シリコン膜2
2及びド−ピングされた非晶質シリコン膜を同時にパタ
−ニングして、多結晶シリコン層23,非晶質シリコン
膜24,ソ−ス領域7及びドレイン領域8を形成する。
次に、酸化シリコンをプラズマCVD法などにより形成
して層間絶縁膜9を形成し、ソ−ス領域7及びドレイン
領域8に対応する位置の前記層間絶縁膜9にコンタクト
孔10、10を穿孔し、Al等の金属膜を着膜及びパタ
ーニングしてソ−ス電極11及びドレイン電極12を形
成する(図3(d))。
コン又は窒化シリコンをプラズマCVD法等により着膜
し、パターニングしてチャネル保護絶縁膜となる上部絶
縁層6を形成する。上部絶縁層6を構成する酸化シリコ
ン又は窒化シリコンの着膜は、非晶質シリコン膜22の
着膜に対して真空を破らずに連続して行なうのが、界面
を清浄に保つために望ましい。次に、ド−ピングされた
非晶質シリコン膜をプラズマCVD法などにより形成し
た後、前記多結晶シリコン膜21,非晶質シリコン膜2
2及びド−ピングされた非晶質シリコン膜を同時にパタ
−ニングして、多結晶シリコン層23,非晶質シリコン
膜24,ソ−ス領域7及びドレイン領域8を形成する。
次に、酸化シリコンをプラズマCVD法などにより形成
して層間絶縁膜9を形成し、ソ−ス領域7及びドレイン
領域8に対応する位置の前記層間絶縁膜9にコンタクト
孔10、10を穿孔し、Al等の金属膜を着膜及びパタ
ーニングしてソ−ス電極11及びドレイン電極12を形
成する(図3(d))。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ゲ−ト電極とソ−ス領
域及びドレイン領域とは、チャンネル層であるシリコン
半導体層を介して互いに反対の位置に形成されているこ
とから、オフセット領域の該当する領域は、シリコン半
導体層の膜厚に相当し、且つ、シリコン半導体層を多結
晶シリコン層と非晶質シリコン層との積層構造としたの
で、移動度の大きい多結晶シリコン層を確保しつつ、非
晶質シリコン層の膜厚によりオフセット長を調整できる
ので、マスクのアライメント精度に依存せず再現性良く
前記オフセット長さを制御することができ、オン/オフ
比が大きな薄膜トランジスタを再現性良く得ることがで
きる。
域及びドレイン領域とは、チャンネル層であるシリコン
半導体層を介して互いに反対の位置に形成されているこ
とから、オフセット領域の該当する領域は、シリコン半
導体層の膜厚に相当し、且つ、シリコン半導体層を多結
晶シリコン層と非晶質シリコン層との積層構造としたの
で、移動度の大きい多結晶シリコン層を確保しつつ、非
晶質シリコン層の膜厚によりオフセット長を調整できる
ので、マスクのアライメント精度に依存せず再現性良く
前記オフセット長さを制御することができ、オン/オフ
比が大きな薄膜トランジスタを再現性良く得ることがで
きる。
【図1】本発明の薄膜トランジスタの一実施例を示す断
面説明図である。
面説明図である。
【図2】(a)ないし(d)は本実施例の薄膜トランジ
スタの製造方法を示すプロセス説明図である。
スタの製造方法を示すプロセス説明図である。
【図3】従来の薄膜トランジスタの構造を示す断面説明
図である。
図である。
1…絶縁基板、 2…絶縁膜、 3…ゲ−ト電極、 4
…ゲ−ト絶縁膜、 5…シリコン半導体層、 6…上部
絶縁層、 7…ソ−ス領域、 8…ドレイン領域、 9
…層間絶縁膜、 10…コンタクト孔、 11…ソ−ス
電極、 12…ドレイン電極、 20…非晶質シリコン
膜、 21…多結晶シリコン膜、 22…非晶質シリコ
ン膜、 23…多結晶シリコン層、 24…非晶質シリ
コン層
…ゲ−ト絶縁膜、 5…シリコン半導体層、 6…上部
絶縁層、 7…ソ−ス領域、 8…ドレイン領域、 9
…層間絶縁膜、 10…コンタクト孔、 11…ソ−ス
電極、 12…ドレイン電極、 20…非晶質シリコン
膜、 21…多結晶シリコン膜、 22…非晶質シリコ
ン膜、 23…多結晶シリコン層、 24…非晶質シリ
コン層
Claims (1)
- 【請求項1】 絶縁性基板若しくは絶縁膜上に、ゲ−ト
電極、該ゲ−ト電極を被覆するゲ−ト絶縁膜、シリコン
半導体層、ソ−ス領域及びドレイン領域を順次積層して
構成される薄膜トランジスタにおいて、 前記シリコン半導体層は、ゲ−ト絶縁膜側の多結晶シリ
コン層と、ソ−ス領域及びドレイン領域側の非品質シリ
コン層との積層構造から成ることを特徴とする薄膜トラ
ンジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21072494A JPH0855993A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 薄膜トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21072494A JPH0855993A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 薄膜トランジスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0855993A true JPH0855993A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16594058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21072494A Pending JPH0855993A (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 薄膜トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0855993A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1994
- 1994-08-12 JP JP21072494A patent/JPH0855993A/ja active Pending
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