JPH085419A - 流量計 - Google Patents

流量計

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JPH085419A
JPH085419A JP6160665A JP16066594A JPH085419A JP H085419 A JPH085419 A JP H085419A JP 6160665 A JP6160665 A JP 6160665A JP 16066594 A JP16066594 A JP 16066594A JP H085419 A JPH085419 A JP H085419A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流速センサによる小流量域の測定精度を向上
させると共に、大流量域においても測定可能とし、より
広範囲な流量を正確に測定することができるようにす
る。 【構成】 センサユニット13には、小流量域用の3個
の流速センサ121 〜123 、および大流量域用の渦検
出センサ18がそれぞれ配設されている。一定流量以下
の小流量域においては、流速センサ121 〜123 によ
り配管11の同一断面上の複数の地点における流速が計
測され、これらの計測値の平均値が演算され、この平均
流速値に基づいて流量が演算される。一方、大流量域に
おいては、渦検出センサ18によって、ガスaがセンサ
ユニット13の両側を通過することにより発生するカル
マン渦の周波数(渦の数)が検出され、その検出結果に
基づいて流量が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス等の流体の流量を測
定し表示するための流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスメータ等の流量計においては、配管
中を流れるガスの流速を熱線流速計等の流速センサによ
り測定し、その流速から流量を演算し、これを表示す
る。ここで、従来の流量計においては、1つの流速セン
サを配管内のガス流路の中央部に配設し、この流速セン
サによって得られた流路中央部の流速を流量演算部にお
いて流量に換算し、表示部に表示するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配管中
においては、配管形状の違いや曲がり部、分岐部等の存
在、あるいは流量の大小によって、同一断面上の流速分
布が異なる。このため、ガス流路の断面中央部の流速の
みしか検出できなかった従来の流量計では、流速の測定
値を正確に求めることができず、結果として広範囲な流
量を正確に測定することができないという問題点があっ
た。
【0004】このようなことから本出願人と同一出願人
は、先に、配管中の長手方向に対して直交する同一断面
上の互いに異なる位置に配設され各々流体の流速を検出
する複数の流速センサと、これら複数の流速センサの出
力信号を入力として複数の位置における流速の平均値を
演算する平均流速演算手段と、この平均流速演算手段の
演算結果に基づいて流体の流量を演算する流量演算手段
とを備えた流量計を提案した。
【0005】この流量計では、同一断面上の複数の地点
において流速が測定され、その平均流速値により流量が
算出されるため、流速センサによる測定精度が向上し、
1の流速センサを採用した従来の流量計に比べて比較的
広範囲な流量を正確に測定することができる。
【0006】しかしながら、通常用いられる流速センサ
は、一般に、流量が300〜350(リットル/h)以
下の微小流量の測定に適用されるものであり、流量がそ
れ以上の流量域においては測定精度が低下する。従っ
て、この流速センサを複数備えた流量計においては、小
流量域の測定において流速分布のばらつきを無くすこと
ができ、これにより測定精度が向上するものの、大流量
域の測定には適用できないという問題点があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、流速センサによる小流量域における
測定精度を向上させると共に、大流量域においても測定
できるようにして、より広範囲な流量を測定できる流量
計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の流量計
は、配管中の長手方向に対して直交するように配設され
ると共に、流体の流速を検出するための複数の流速セン
サ、および、流体が通過することにより発生するカルマ
ン渦の周波数を検出するための渦検出センサとを有する
棒状のセンサ保持体と、前記複数の流速センサの出力を
基に複数の位置における流速の平均値を演算する平均流
速演算手段と、小流量域においては前記平均流速演算手
段の演算結果に基づいて流体の流量を求めると共に、大
流量域においては前記渦検出センサの検出結果に基づい
て流体の流量を求める流量演算手段とを備えたものであ
る。
【0009】この流量計では、一定流量以下の小流量域
においては、複数の流速センサにより配管内の同一断面
上の複数の地点における流速が計測され、これらの計測
値の平均値が平均流速演算手段によって演算され、この
平均流速値に基づいて流量演算手段によって流量が求め
られる。一方、大流量域においては、渦検出センサによ
って、流体がセンサ保持体の両側を通過することにより
発生するカルマン渦の周波数(渦の数)が検出され、そ
の検出結果に基づいて流量演算手段により流量が求めら
れる。従って、小流量域においては、1の流速センサで
流路の中央部のみを測定する従来の流量計に比べて測定
精度が大きく向上すると共に広範囲な流量を測定でき、
また、大流量域においても、渦検出センサにより流量を
計測できるため、より広範囲な流量を測定することがで
きる。
【0010】請求項2記載の流量計は、前記センサ保持
体が、流体の流れ方向に沿って複数の流体通過孔が設け
られると共に前記流体通過孔に対して交差するように貫
通孔が設けられた円柱状部材からなり、前記複数の流速
センサ各々が前記対応する流体通過孔に臨むように配置
されると共に、前記渦検出センサが前記貫通孔に臨み、
かつ渦の発生により前記円柱部材の両側部間に生ずる圧
力差を検出できる位置に配設された1または1対の圧力
センサであるよう、構成したものである。
【0011】請求項3記載の流量計は、前記センサ保持
体が、流体の流れ方向に沿って複数の流体通過孔が設け
られた円柱状部材からなり、前記複数の流速センサ各々
が前記対応する流体通過孔に臨むように配置されると共
に、前記渦検出センサがそれぞれ渦の発生により前記円
柱部材の両側部間に生ずる圧力差を検出できる位置に配
設された1対の圧力センサであるよう、構成したもので
ある。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例に係る流量計の断
面構成を表すものである。また、図2は図1のA−A矢
視方向の構成を表し、更に図3は図2のB−B矢視方向
の構成を表すものである。本実施例の流量計は、流体、
例えばガスaが通過する配管11内の所定の位置に、セ
ンサ保持体として、円柱形状のセンサユニット13をガ
スaの流れ方向に直交するように配置したものである。
センサユニット13には流体aの流れ方向に沿うように
3つの流体通過孔131 ,132 ,133 がそれぞれ等
間隔に設けられている。センサユニット13内にはこれ
ら流体通過孔131 〜133 各々に臨む位置に、複数例
えば3個の小流量域用の流速センサ121 〜123 が配
設されている。
【0014】ところで、この流量計においては、ガス流
路に対して円柱形状のセンサユニット13が配設される
ため、レイノルズ数(Re)が一定値以上になると、セ
ンサユニット13の両側からは図3に示したように、交
互に規則的な渦が放出され、センサユニット13の下流
側にカルマン渦列と称される渦列が形成される。この渦
が単位時間内にセンサユニット13の片側から放出され
る個数(渦周波数)は、広いレイノルズ数範囲でほぼ流
速に比例し、両者の関係は次式で表すことができる。
【0015】
【数1】St=f・d/v…(1) (St:ストローハル数,f:渦周波数,d:センサユ
ニット13の幅,v:流速)
【0016】このようなことから本実施例では、大流量
域の流量検出手段として渦検出センサを備えている。す
なわち、センサユニット13の、例えば流体通過孔13
1 と流体通過孔132 との間にはこれら流体通過孔13
1 ,132 に対して交差するように貫通孔19が設けら
れ、この貫通孔19の中央部に対向する位置に、カルマ
ン渦列の発生に伴って生ずるガス圧力の差(P1
2 )(P1 ,P2 はそれぞれ貫通孔19の両側の圧
力)を検出するための渦検出センサ(本実施例では圧電
膜センサ)18が配設されている。渦検出センサ18の
出力(圧力差)が渦の個数(渦周波数)と比例関係にあ
ることから、この渦検出センサ18の出力を基に、流
速、更に流量を算出することができる。
【0017】図4は本実施例に係る流量計の制御部の回
路構成を表すものである。流速センサ121 〜123
々の検出信号は平均流速演算部14へ入力され、この平
均流速演算部14において流速測定値の平均値(Va)
が演算されるようになっている。この平均流速演算部1
4において演算された流量平均値(Va)、および渦検
出センサ18の検出値はそれぞれ流量演算部15に入力
されるようになっている。流量演算部15では、小流量
域では、平均流速演算部14において演算された流量平
均値(Va)を基に次式(2)により流量(Q)を算出
し、また、大流量域においては、渦検出センサ18の検
出値を基に流速を求め、さらに流量(Q)を算出する。
この流量演算部15で算出された流量値は表示部16に
おいて表示されるようになっている。なお、平均流速演
算部14および流量演算部15はマイクロコンピュータ
17により実現される。
【0018】
【数2】Q=k×Va…(2) (kは配管形状係数)
【0019】すなわち、本実施例の流量計では、1つの
センサユニット13に対して、小流量域用の3個の流速
センサ121 〜123 、および大流量域用の渦検出セン
サ18をそれぞれ一体化したものである。従って、一定
流量以下の小流量域においては、流速センサ121 〜1
3 により同一断面上の複数の地点における流速が計測
され、これらの計測値の平均値が平均流速演算部14に
よって演算され、流量演算部15によって、この平均値
に基づいた流量が求められる。一方、大流量域において
は、渦検出センサ18によって、ガスaがセンサユニッ
ト13の両側を通過することにより発生するカルマン渦
の周波数(渦の数)が検出され、その検出結果に基づい
て流量演算部15により流量が演算される。従って、小
流量域においては、1の流速センサで流路の中央部のみ
を測定する従来の流量計に比べて測定精度が大きく向上
すると共に広範囲な流量を測定でき、更に、大流量域に
おいても、渦検出センサ18により流量を計測できるた
め、全体として、より広範囲な流量を正確に測定するこ
とができる。
【0020】なお、流速センサ121 〜123 と渦検出
センサ18との計測可能領域は、図5に示したように一
部重複しており、この重複した領域では、いずれか一方
の出力から流量を求めるようにしても良いし、両者の出
力を用いた演算(例えば両者で求めた値の平均値をとる
等)によって流量を求めるようにしても良い。さらに
は、渦検出センサ18による計測値に基づいて流速セン
サ121 〜123 の計測値を較正するようにしても良
い。
【0021】以上実施例を挙げて本発明を説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その均
等の範囲で種々変形可能である。例えば、上記実施例に
おいては、センサユニット13に対して貫通孔19を設
け、その中央部に対応する位置に1つの渦検出センサ
(圧電膜センサ)18を設置し、これによりセンサユニ
ット13の両側の差圧(P1 −P2 )を検出するように
したが、図6に示したように貫通孔19の両端部にそれ
ぞれセンサユニット13の両側の圧力P1 ,P2を個別
に検出するための圧力センサ20a,20bを設け、こ
れら圧力センサ20a,20bの出力を基に流量演算部
15において流量を算出するようにしても良い。更に
は、図7に示したように、貫通孔を設けることなく、セ
ンサユニット13の両端部にそれぞれ圧力センサ20
a,20bを配設し、これら圧力センサ20a,20b
の出力を基に流量演算部15において流量を算出するよ
うにしても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の流量計によ
れば、流体の流速を検出するための複数の流速センサ、
および流体が通過することにより発生するカルマン渦列
の周波数を検出するための渦検出センサとを有する棒状
のセンサ保持体を配管中の長手方向に対して直交するよ
うに配設し、小流量域においては、複数の流速センサの
計測値の平均値を求め、この平均値に基づいて流量を演
算し、一方、大流量域においては、渦検出センサの検出
結果に基づいて流量を演算するようにしたので、1の流
速センサで流路の中央部のみを測定する従来の流量計に
比べて小流量域の測定精度が大きく向上すると共に広範
囲な流量を測定でき、また、大流量域においても、渦検
出センサにより流量を計測できるため、全体として、よ
り広範囲な流量を測定することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る流量計の構成を表す断
面図である。
【図2】図1のA−A線矢視方向の断面図である。
【図3】図2のB−B線矢視方向の断面図である。
【図4】図1の流量計の制御部の回路構成を表すブロッ
ク図である。
【図5】流速センサおよび渦検出センサの出力の適用範
囲を説明するための図である。
【図6】図1の流量計の要部の他の構成を表す斜視図で
ある。
【図7】図1の流量計の要部のさらに他の構成を表す斜
視図である。
【符号の説明】
11 配管 121 〜123 流速センサ 13 センサユニット(センサ保持体) 131 〜133 流体通過孔 14 平均流速演算部 15 流量演算部 16 表示部 17 マイクロコンピュータ 18 渦検出センサ 19 貫通孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管中の長手方向に対して直交するよう
    に配設されると共に、流体の流速を検出するための複数
    の流速センサ、および、流体が通過することにより発生
    するカルマン渦列の周波数を検出するための渦検出セン
    サとを有する棒状のセンサ保持体と、 前記複数の流速センサの出力を基に複数の位置における
    流速の平均値を演算する平均流速演算手段と、 小流量域においては前記平均流速演算手段の演算結果に
    基づいて流体の流量を求めると共に、大流量域において
    は前記渦検出センサの検出結果に基づいて流体の流量を
    求める流量演算手段とを具備することを特徴とする流量
    計。
  2. 【請求項2】 前記センサ保持体が、流体の流れ方向に
    沿って複数の流体通過孔が設けられると共に前記流体通
    過孔に対して交差するように貫通孔が設けられた円柱状
    部材からなり、前記複数の流速センサ各々が前記対応す
    る流体通過孔に臨むように配置されると共に、前記渦検
    出センサが前記貫通孔に臨み、かつ渦の発生により前記
    円柱部材の両側部間に生ずる圧力差を検出できる位置に
    配設された1または1対の圧力センサであることを特徴
    とする請求項1記載の流量計。
  3. 【請求項3】 前記センサ保持体が、流体の流れ方向に
    沿って複数の流体通過孔が設けられた円柱状部材からな
    り、前記複数の流速センサ各々が前記対応する流体通過
    孔に臨むように配置されると共に、前記渦検出センサが
    それぞれ渦の発生により前記円柱部材の両側部間に生ず
    る圧力差を検出できる位置に配設された1対の圧力セン
    サであることを特徴とする請求項1記載の流量計。
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